JP2017030046A - 鋳型造型用粘結剤組成物 - Google Patents
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Description
〔フランアルデヒド化合物〕
前記フランアルデヒド化合物は、フラン環を有するアルデヒドであり、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール、5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が例示できる。これらの中でも、鋳型の硬化速度向上の観点から、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、フルフラールがより好ましい。
本実施形態の粘結剤組成物は、鋳型強度向上の観点からエポキシシランカップリング剤及びウレイドシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する。前記エポキシシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランが例示できる。前記ウレイドシランカップリング剤としては、3-ウレイドプロピルトリアルコキシシランが例示できる。これらの中でも鋳型可撓性向上の観点からエポキシシランカップリング剤が好ましい。
前記粘結剤組成物には、粘結剤成分として従来公知の酸硬化性樹脂が含まれていても良い。当該酸硬化性樹脂としては、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物、フルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素変性フラン樹脂)、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素・エチレン尿素共縮合樹脂)、メラミンとアルデヒド類の縮合物、及び尿素とアルデヒド類の縮合物よりなる群から選ばれる1種からなるものや、これらの群から選ばれる2種以上の混合物からなるものが例示できる。また、これらの群から選ばれる2種以上の共縮合物からなるものも使用できる。このうち、鋳型の硬化速度向上と鋳型強度向上の観点から、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物及びフルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物から選ばれる1種以上、並びにこれらの共縮合物を使用するのが好ましい。フルフリルアルコールは、非石油資源である植物から製造できるため、地球環境の観点からは、フルフリルアルコールを使用するのが好ましい。
前記粘結剤組成物は、鋳型強度向上の観点から、尿素及び尿素誘導体からなる群より選ばれる1種以上の化合物(以下、尿素等とも称する)が含まれていても良い。
前記粘結剤組成物中には、鋳型の硬化速度を向上させる観点、及び鋳型強度向上の観点から、硬化促進剤が含まれていてもよい。硬化促進剤としては、鋳型の硬化速度向上の観点、及び鋳型強度向上の観点から、下記一般式(1)で表される化合物(以下、硬化促進剤(1)という)、フェノール誘導体、芳香族ジアルデヒド、及びタンニン類からなる群より選ばれる1種以上が好ましい。
前記粘結剤組成物中には、水が含まれてもよい。例えば、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物などの各種縮合物を合成する場合、水溶液状の原料を使用したり縮合水が生成したりするため、縮合物は、通常、水との混合物の形態で得られる。このような縮合物を粘結剤組成物に使用するにあたり、水は必要に応じて、トッピング等で除去しても構わないが、硬化反応速度を維持できる限り、製造の際にあえて除去する必要はない。また、粘結剤組成物を取扱いやすい粘度に調整する目的などで、水をさらに添加してもよい。粘結剤組成物を取扱いやすい粘度に調整する目的で水をさらに添加する場合、粘結剤組成物の水の含有量は0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましい。ただし、硬化反応速度を維持する観点から、粘結剤組成物の水の含有量は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。また、粘結剤組成物の水の含有量は、粘結剤組成物を取扱いやすい粘度に調整する観点、及び硬化反応速度を維持する観点から、0.5〜30質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましく、3〜25質量%が更に好ましい。
本実施形態の鋳型造型用組成物は、前記粘結剤組成物、及び当該粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物を含有する。
前記硬化剤組成物は、カルボキシル基を有さない芳香族ヒドロキシ化合物、及びカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する。
前記芳香族ヒドロキシ化合物は、カルボキシル基を有さない芳香族ヒドロキシ化合物であれば特に限定されない。当該芳香族ヒドロキシ化合物としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、クミルフェノール、ノニルフェノール、ブチルフェノール、フェニルフェノール、エチルフェノール、オクチルフェノール、アミルフェノール、ナフトール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールC、カテコール、ハイドロキノン、ピロガロール、及びフロログリシン、フェノール類とホルムアルデヒド類の縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が例示でき、鋳型強度向上の観点から、ピロガロール、レゾルシン、及びフェノール類とホルムアルデヒド類の縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、ピロガロール、及びレゾルシンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上がより好ましい。
前記カルボン酸は、カルボン酸であれば特に限定されない。当該カルボン酸としては、鋳型硬化速度向上、鋳型強度向上、及び臭気低減の観点から、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、シュウ酸、マレイン酸、ピルビン酸、マロン酸、2−フランカルボン酸、フタル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が例示でき、鋳型強度向上の観点から、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、シュウ酸、マレイン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、2,6−ジヒドロキシ安息香酸がより好ましい。
前記硬化剤組成物及び鋳型造型用組成物には、カルボキシル基を有さない芳香族ヒドロキシ化合物、及びカルボン酸以外の硬化剤成分として、例えばキシレンスルホン酸(特に、m−キシレンスルホン酸)及びトルエンスルホン酸(特に、p−トルエンスルホン酸)等のスルホン酸系化合物、リン酸系化合物、硫酸等を含有しても良い。ただし、スルホン酸や硫酸などの硫黄を含む酸を含有する硬化剤組成物を使用した場合、鋳造時に二酸化硫黄ガスが発生するため、硬化剤組成物中の硫黄を含む酸の含有量は、30質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましく、1質量%以下がより更に好ましく、硬化剤組成物が硫黄を含む酸を含まず、硬化剤として2,6−ジヒドロキシ安息香酸のみを含有することが好ましい。この場合、鋳造時の二酸化硫黄ガスの発生量をゼロにすることができる。
本実施形態の鋳型用組成物は、前記鋳型造型用組成物と、耐火性粒子とを含有する。
前記鋳型用組成物を硬化させることによって鋳型を製造することができる。本実施形態の鋳型の製造方法において、従来の鋳型の製造プロセスをそのまま利用して鋳型を製造することができる。好ましい鋳型の製造方法として、前記耐火性粒子と前記鋳型造型用粘結剤組成物と、当該鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物とを混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法が挙げられる。
<2>前記フランアルデヒド化合物が、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール、5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上がより好ましく、フルフラールが更に好ましい<1>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<3>前記鋳型造型用粘結剤組成物中の前記フランアルデヒド化合物の含有量が、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、85質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、75質量%以下が更に好ましく、10〜85質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましく、20〜75質量%が更に好ましい<1>又は<2>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<4>前記エポキシシランカップリング剤が、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましい<1>〜<3>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<5>前記ウレイドシランカップリング剤が、3-ウレイドプロピルトリアルコキシシランが好ましい<1>〜<4>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<6>前記鋳型造型用粘結剤組成物中の前記エポキシシランカップリング剤の含有量及びウレイドシランカップリング剤の含有量の合計が、0.5質量%以上が好ましく、1.0質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が更に好ましく、2.5質量%以上がより更に好ましく、10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい<1>〜<5>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<7>更に、酸硬化性樹脂を含むのが好ましい<1>〜<6>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<8>前記酸硬化性樹脂が、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物、フルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素変性フラン樹脂)、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素・エチレン尿素共縮合樹脂)、メラミンとアルデヒド類の縮合物、及び尿素とアルデヒド類の縮合物からなる群、並びに当該群から選ばれる2種以上の共縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物、フルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物、及び尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物、並びにこれらの共縮合物からなる群より選ばれる1種以上がより好ましく、フルフリルアルコールが更に好ましい<7>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<9>前記鋳型造型用粘結剤組成物中の前記酸硬化性樹脂の含有量が、5質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましく、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下が更に好ましく、5〜90質量%が好ましく、15〜80質量%がより好ましく、50〜70質量%が更に好ましい<7>又は<8>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<10>更に、尿素及び尿素誘導体からなる群より選ばれる1種以上の化合物を含むのが好ましい<1>〜<9>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<11>前記鋳型造型用粘結剤組成物中の尿素及び尿素誘導体からなる群より選ばれる1種以上の化合物の含有量が、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、1.5質量%以上が更に好ましく、8質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、6質量%以下が更に好ましく、0.5〜8質量%が好ましく、1〜7質量%がより好ましく、1.5〜6質量%が更に好ましい<10>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<12><1>〜<11>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物、及び前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物を含有する、鋳型造型用組成物。
<13>前記硬化剤組成物がカルボキシル基を有さない芳香族ヒドロキシ化合物、及びカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有するのが好ましい<12>に記載の鋳型造型用組成物。
<14>前記芳香族ヒドロキシ化合物が、フェノール、クレゾール、キシレノール、クミルフェノール、ノニルフェノール、ブチルフェノール、フェニルフェノール、エチルフェノール、オクチルフェノール、アミルフェノール、ナフトール、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールC、カテコール、ハイドロキノン、ピロガロール、及びフロログリシン、フェノール類とホルムアルデヒド類の縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、ピロガロール、レゾルシン、及びフェノール類とホルムアルデヒド類の縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上がより好ましく、ピロガロール、及びレゾルシンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が更に好ましい<13>に記載の鋳型造型用組成物。
<15>前記カルボン酸が、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、シュウ酸、マレイン酸、ピルビン酸、マロン酸、2−フランカルボン酸、フタル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、シュウ酸、マレイン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上がより好ましく、2,6−ジヒドロキシ安息香酸が更に好ましい<13>又は<14>に記載の鋳型造型用組成物。
<16>前記硬化剤組成物中の、カルボキシル基を有さない芳香族ヒドロキシ化合物の含有量、及びカルボン酸の含有量の合計が、95質量%以下が好ましく、90質量%以下がより好ましく、5質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましい<13>〜<15>いずれかに記載の鋳型造型用組成物。
<17>前記鋳型造型用粘結剤組成物と前記硬化剤組成物の比率が、前記鋳型造型用粘結剤組成物100質量部に対して、前記硬化剤組成物が20質量部以上が好ましく、30質量部以上がより好ましく、60質量部以上が更に好ましく、100質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましく、80質量部以下がより好ましく、20〜100質量部が好ましく、30〜90質量部がより好ましく、60〜80質量部が更に好ましい<12>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用組成物。
<18><12>〜<17>いずれかに記載の鋳型造型用組成物と、耐火性粒子とを含有する鋳型用組成物。
<19>前記耐火性粒子100質量部に対して、前記鋳型造型用粘結剤組成物が0.5質量部以上が好ましく、1.5質量部以下が好ましい<18>に記載の鋳型用組成物。
<20>前記耐火性粒子100質量部に対して、前記硬化剤組成物は0.07質量部以上が好ましく、1.0質量部以下が好ましい<18>又は<19>に記載の鋳型用組成物。
<21>前記耐火性粒子と<1>〜<11>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物と当該鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物とを混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法。
<22>前記硬化剤組成物が、<12>〜<17>いずれかに記載の鋳型造型用組成物に含有される硬化剤組成物である<21>に記載の鋳型の製造方法。
<23>前記<1>〜<11>いずれかに記載の組成物の鋳型造型用粘結剤組成物としての使用。
〔粘結剤組成物中のフルフリルアルコール含有量〕
ガスクロマトグラフィーにて測定を行った。(フルフリルアルコールで検量線を作成)
[測定条件]
・内部標準溶液:1,6−ヘキサンジオール
・カラム:PEG−20M Chromosorb WAW DMCS 60/80mesh(ジーエルサイエンス社製)
・カラム温度:開始80℃から200℃まで(8℃/minで昇温)
・インジェクション温度:210℃
・検出器温度:250℃
・キャリアーガス:50mL/min(He)
JIS M 8813に示されるケルダール法にて測定を行った。粘結剤組成物中の窒素含有量は比較例、実施例ともに全て1.8質量%であった。
〔縮合物1の製造〕
三ツ口フラスコにフルフリルアルコール100質量部とパラホルムアルデヒド35質量部と尿素13質量部とを混合し、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH9に調整し、100℃に昇温後、同温度で1時間反応させた後、37%塩酸でpH4.5に調整し、更に100℃で1時間反応させた。その後、25%水酸化ナトリウム水溶液でpH7に調整し、尿素5質量部を添加して、100℃で30分反応させ、反応物1を得た。未反応のフルフリルアルコールを上記分析方法で求め、未反応フルフリルアルコール除いた部分を縮合物1とした。縮合物1の組成は、尿素変性フラン樹脂89質量%、水11質量%であった。
三ツ口フラスコに37%ホルムアルデヒド液100質量部と、エチレン尿素106質量部と、尿素25質量部とを混合し、100℃で3時間反応させ、縮合物2を得た。縮合物2の組成は、尿素・エチレン尿素共縮合樹脂66質量%、水34質量%であった。
表1、表2に示す2,6−DHB、シュウ酸、Res、メタノール、カオーライトナーUS−3、カオーライトナーC−21(共に花王クエーカー社製;硫酸・スルホン酸系硬化剤)をそれぞれ所定の質量比率で混合し、実施例及び比較例の硬化剤組成物を製造した。「2,6−DHB」は2,6−ジヒドロキシ安息香酸、「Res」はレゾルシンを意味する。
〔粘結剤組成物の製造〕
表1、表2に示すFFA、FL、添加剤(縮合物1、縮合物2)及びシランカップリング剤を所定の質量比率で混合し、実施例及び比較例の粘結剤組成物を製造した。「FFA」はフルフリルアルコール、「FL」はフルフラール、「KBM-602」はN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、「KBM-402」は3‐グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、「KBM-403」は3‐グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、「KBM-585」は3-ウレイドプロピルトリアルコキシシランを意味する。
25℃、55%RHの条件下で、珪砂(フリーマントル)新砂100質量部に対し、表1、表2に示す硬化剤組成物を添加し、次いで表1、表2に示す粘結剤組成物1.0質量部を添加し、これらを混合して鋳型用組成物を得た。
〔試験例1:圧縮強度〕
混練直後の鋳型用組成物を直径50mm、高さ50mmの円柱形状のテストピース枠に充填し、3時間経過した時に抜型を行い、充填から24時間後に、JIS Z 2601に記載された方法で、圧縮強度(MPa)を測定した。「24時間後の圧縮強度」とし、数値が高いほど鋳型強度に優れる。結果を表1、表2に示す。
混練直後の混練砂を直径50mm、高さ50mmの円柱形状のテストピース枠に充填した。充填後、25℃、55%RHの条件下で所定時間放置した後、抜型し、JISZ2604−1976に記載された方法で、圧縮強度(MPa)を測定し、得られた測定値が放置後はじめて0.8MPaに到達したときの充填直後からの放置時間を抜型時間とした。
Claims (9)
- フランアルデヒド化合物、並びにエポキシシランカップリング剤及びウレイドシランカップリング剤からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有し、前記エポキシシランカップリング剤の含有量及びウレイドシランカップリング剤の含有量の合計が0.5〜10質量%である鋳型造型用粘結剤組成物。
- 前記フランアルデヒド化合物がフルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール、及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項1に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
- 更に、尿素、尿素変性フラン樹脂、及び尿素・エチレン尿素共縮合樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する、請求項1又は2に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳型造型用粘結剤組成物、及び前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物を含有する、鋳型造型用組成物。
- 前記硬化剤組成物がカルボキシル基を有さない芳香族ヒドロキシ化合物、及びカルボン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する請求項4に記載の鋳型造型用組成物。
- 前記芳香族ヒドロキシ化合物がピロガロール、及びレゾルシンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項4又は5に記載の鋳型造型用組成物。
- 前記カルボン酸が2,6−ジヒドロキシ安息香酸、シュウ酸、及びマレイン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項4〜6のいずれか1項に記載の鋳型造型用組成物。
- 請求項4〜7のいずれか1項に記載の鋳型造型用組成物と、耐火性粒子とを含有する鋳型用組成物。
- 耐火性粒子と請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳型造型用粘結剤組成物と当該鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物とを混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法。
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