JP6607725B2 - 鋳型造型用粘結剤組成物 - Google Patents
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Description
本実施形態の鋳型造型用粘結剤組成物(以下、単に粘結剤組成物ともいう)は、フランアルデヒド化合物、並びに重量平均分子量190以上のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する。当該粘結剤組成物によれば、SOx等の有害物質や有害ガスの発生を抑制しながら鋳型の強度及び鋳型の可撓性を向上させることができる。当該粘結剤組成物がこの様な効果を奏する理由は定かではないが、以下のように考えられる。
前記粘結剤組成物は、SOx等の有害物質や有害ガスの発生を抑制する観点、及び鋳型の強度向上の観点から、フランアルデヒド化合物を含有する。当該フランアルデヒド化合物は、フラン環を有するアルデヒドであり、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール、及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましい。これらの中でも、鋳型の強度向上の観点から、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上がより好ましく、フルフラールが更に好ましい。
前記粘結剤組成物は、鋳型の可撓性向上の観点、及び鋳型の強度向上の観点から、グリコール化合物及びグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する。
[酸硬化性樹脂]
前記粘結剤組成物には、粘結剤成分として従来公知の酸硬化性樹脂が含まれていても良い。当該酸硬化性樹脂としては、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物、フルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素変性フラン樹脂)、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素・エチレン尿素共縮合樹脂)、フェノール類とアルデヒド類の縮合物、メラミンとアルデヒド類の縮合物、及び尿素とアルデヒド類の縮合物よりなる群から選ばれる1種からなるものや、これらの群から選ばれる2種以上の混合物からなるものが例示できる。また、これらの群から選ばれる2種以上の共縮合物からなるものも使用できる。このうち、鋳型の強度向上の観点、及び鋳型の可撓性向上の観点から、フルフリルアルコール、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素・エチレン尿素共縮合樹脂)から選ばれる1種以上、並びにこれらの共縮合物を使用するのが好ましい。フルフリルアルコールは、非石油資源である植物から製造できるため、地球環境の観点からは、フルフリルアルコールを使用するのが好ましい。
前記粘結剤組成物中には、鋳型の硬化速度向上の観点、及び鋳型の強度向上の観点から、硬化促進剤が含まれていてもよい。硬化促進剤としては、鋳型の硬化速度向上の観点、及び鋳型の強度向上の観点から、下記一般式(1)で表される化合物(以下、硬化促進剤(1)という)、フェノール誘導体、芳香族ジアルデヒド、及びタンニン類からなる群より選ばれる1種以上が好ましい。
前記粘結剤組成物中には、水が含まれてもよい。例えば、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物などの各種縮合物を合成する場合、水溶液状の原料を使用したり縮合水が生成したりするため、縮合物は、通常、水との混合物の形態で得られる。このような縮合物を前記粘結剤組成物に使用するにあたり、水は必要に応じて、トッピング等で除去しても構わないが、硬化反応速度を維持できる限り、製造の際にあえて除去する必要はない。また、前記粘結剤組成物を取扱いやすい粘度に調整する目的などで、水をさらに添加してもよい。前記粘結剤組成物を取扱いやすい粘度に調整する目的で水をさらに添加する場合、前記粘結剤組成物の水の含有量は0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、3質量%以上が更に好ましい。ただし、硬化反応速度を維持する観点から、前記粘結剤組成物の水の含有量は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。また、前記粘結剤組成物の水の含有量は、前記粘結剤組成物を取扱いやすい粘度に調整する観点、及び硬化反応速度を維持する観点から、0.5〜30質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましく、3〜25質量%が更に好ましい。
〔第1の実施形態〕
本実施形態の鋳型造型用組成物は、前記フランアルデヒド化合物、及び当該フランアルデヒド化合物を硬化させる硬化剤、並びに重量平均分子量190以上のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する。当該鋳型造型用組成物がこの様な効果を奏する理由は定かではないが、前記鋳型造型用粘結剤組成物が前記効果を奏する理由と同様の理由が考えられる。
本実施形態の鋳型造型用組成物は、前記鋳型造型用粘結剤組成物、及び当該鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物を含有する。当該鋳型造型用組成物によれば、SOx等の有害物質や有害ガスの発生を抑制しながら鋳型の強度及び鋳型の可撓性を向上させることができる。当該鋳型造型用組成物がこの様な効果を奏する理由は定かではないが、前記鋳型造型用粘結剤組成物が前記効果を奏する理由と同様の理由が考えられる。
〔第1の実施形態〕
本実施形態の鋳型用組成物は、前記フランアルデヒド化合物、当該フランアルデヒド化合物を硬化させる硬化剤、及び耐火性粒子、並びに重量平均分子量190以上のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する。当該鋳型用組成物によれば、SOx等の有害物質や有害ガスの発生を抑制しながら鋳型の強度及び鋳型の可撓性を向上させることができる。当該鋳型用組成物がこの様な効果を奏する理由は定かではないが、前記鋳型造型用粘結剤組成物が前記効果を奏する理由と同様の理由が考えられる。
本実施形態の鋳型用組成物は、前記鋳型造型用粘結剤組成物、当該粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物、及び耐火性粒子を含有する。当該鋳型用組成物によれば、SOx等の有害物質や有害ガスの発生を抑制しながら鋳型の強度及び鋳型の可撓性を向上させることができる。当該鋳型用組成物がこの様な効果を奏する理由は定かではないが、前記鋳型造型用粘結剤組成物が前記効果を奏する理由と同様の理由が考えられる。
前記鋳型用組成物を硬化させることによって鋳型を製造することができる。本実施形態の鋳型の製造方法において、従来の鋳型の製造プロセスをそのまま利用して鋳型を製造することができる。好ましい鋳型の製造方法として、前記耐火性粒子、前記鋳型造型用粘結剤組成物、及び前記硬化剤組成物とを混合して前記鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法が挙げられる。また、他の実施形態の鋳型の製造方法として、前記耐火性粒子、前記フランアルデヒド化合物、当該フランアルデヒド化合物を硬化させる前記硬化剤、並びに重量平均分子量190以上のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を混合して前記鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法が挙げられる。
<2>前記フランアルデヒド化合物が、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール、及び5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、フルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上がより好ましく、フルフラールが更に好ましい<1>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<3>前記鋳型造型用粘結剤組成物中の前記フランアルデヒド化合物の含有量が、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、85質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、75質量%以下が更に好ましく、10〜85質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましく、20〜75質量%が更に好ましい<1>又は<2>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<4>前記グリコール化合物の重量平均分子量が、190以上が好ましく、500以上がより好ましく、1,000以上が更に好ましく、10,000以下が好ましく、5,000以下がより好ましく、3,000以下が更に好ましく、190〜10,000が好ましく、500〜5,000がより好ましく、1,000〜3,000が更に好ましい<1>〜<3>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<5>前記グリコール化合物が、エチレンオキシ基の平均付加モル数が4〜226のポリエチレングリコール(PEG)、プロピレンオキシ基の平均付加モル数が3〜172のポリプロピレングリコール(PPG)からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましい<1>〜<4>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<6>前記グリコール化合物が、トリプロピレングリコールが好ましい<1>〜<5>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<7>前記グリコールエーテル化合物の重量平均分子量が、190以上が好ましく、500以上がより好ましく、1,000以上が更に好ましく、10,000以下が好ましく、5,000以下がより好ましく、3,000以下が更に好ましく、190〜10,000が好ましく、500〜5,000がより好ましく、1,000〜3,000が更に好ましい<1>〜<6>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<8>前記グリコールエーテル化合物が、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、エチレンオキシ基の平均付加モル数が4〜226のポリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレンオキシ基の平均付加モル数が3〜171のポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレンオキシ基の平均付加モル数が2〜171のポリプロピレングリコールモノブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましい<1>〜<7>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<9>前記グリコールエーテル化合物が、グリコールジエーテル化合物、及びグリコールトリエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましい<1>〜<8>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<10>前記グリコール化合物及び前記グリコールエーテル化合物の中でも、トリプロピレングリコール等のポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノブチル―テルからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールモノブチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1種以上がより好ましい<1>〜<9>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<11>前記グリコール化合物及び前記グリコールエーテル化合物の中でも、グリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上がより好ましい<1>〜<10>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<12>前記鋳型造型用粘結剤組成物中のグリコール化合物の含有量及びグリコールエーテル化合物の含有量の合計が、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましく、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましく、10〜30質量%が更に好ましい<1>〜<11>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<13>前記フランアルデヒド化合物の含有量に対する前記グリコール化合物の含有量及び前記グリコールエーテル化合物の含有量の合計の比(フランアルデヒド化合物の含有量/前記粘結剤組成物中のグリコール化合物の含有量及びグリコールエーテル化合物の含有量の合計)が、0.2以上が好ましく、1.0以上がより好ましく、1.5以上が更に好ましく、20以下が好ましく、15以下がより好ましく、10以下が更に好ましく、0.2〜20が好ましく、1.0〜15がより好ましく、1.5〜10が更に好ましい<1>〜<12>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<14>更に、酸硬化性樹脂を含むのが好ましい<1>〜<13>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<15>前記酸硬化性樹脂が、フルフリルアルコール、フルフリルアルコールの縮合物、フルフリルアルコールとアルデヒド類の縮合物、フルフリルアルコールと尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素変性フラン樹脂)、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素・エチレン尿素共縮合樹脂)、フェノール類とアルデヒド類の縮合物、メラミンとアルデヒド類の縮合物、及び尿素とアルデヒド類の縮合物からなる群、並びに当該群から選ばれる2種以上の共縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好ましく、フルフリルアルコール、尿素とエチレン尿素とアルデヒド類の縮合物(尿素・エチレン尿素共縮合樹脂)から選ばれる1種以上、並びにこれらの共縮合物がより好ましく、フルフリルアルコールが更に好ましい<14>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<16>前記鋳型造型用粘結剤組成物中の前記酸硬化性樹脂の含有量が、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、25質量%以上が更に好ましく、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましく、5〜90質量%が好ましく、10〜80質量%がより好ましく、25〜60質量%が更に好ましい<14>又は<15>に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<17>更に、シランカップリング剤を含むのが好ましい<1>〜<16>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<18>前記シランカップリング剤の前記鋳型造型用粘結剤組成物中の含有量が、0.01質量%以上が好ましく、0.05質量%以上がより好ましく、5質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましい<1>〜<17>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
<19>フランアルデヒド化合物、及び当該フランアルデヒド化合物を硬化させる硬化剤、並びに重量平均分子量190以上のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する鋳型造型用組成物。
<20>前記フランアルデヒド化合物が、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるフランアルデヒド化合物である<19>に記載の鋳型造型用組成物。
<21>前記グリコール化合物が、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるグリコール化合物である<19>又は<20>に記載の鋳型造型用組成物。
<22>前記グリコールエーテル化合物が、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるグリコールエーテル化合物である<19>〜<21>いずれかに記載の鋳型造型用組成物。
<23>前記硬化剤中の硫黄を含む酸の含有量が、60質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、1質量%以下がより更に好ましく、実質的に0%がより更に好ましい<19>〜<22>いずれかに記載の鋳型造型用組成物。
<24>前記硬化剤が、2,6−ジヒドロキシ安息香酸が好ましい<19>〜<23>いずれかに記載の鋳型造型用組成物。
<25>前記フランアルデヒド化合物と前記硬化剤の質量比が、前記フランアルデヒド化合物100質量部に対して、前記硬化剤20質量部以上が好ましく、30質量部以上がより好ましく、400質量部以下が好ましく、100質量部以下がより好ましい<19>〜<24>いずれかに記載の鋳型造型用組成物。
<26><1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物、及び前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物を含有する鋳型造型用組成物。
<27>前記硬化剤組成物中の硫黄を含む酸の含有量が、60質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、1質量%以下がより更に好ましく、実質的に0%がより更に好ましい<26>に記載の鋳型造型用組成物。
<28>前記硬化剤組成物が、2,6−ジヒドロキシ安息香酸が好ましい<26>又は<27>に記載の鋳型造型用組成物。
<29>前記鋳型造型用粘結剤組成物と前記硬化剤組成物の質量比が、前記鋳型造型用粘結剤組成物100質量部に対して、前記硬化剤組成物20質量部以上が好ましく、30質量部以上がより好ましく、前記硬化剤組成物100質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましい<26>〜<28>いずれかに記載の鋳型造型用組成物。
<30>フランアルデヒド化合物、当該フランアルデヒド化合物を硬化させる硬化剤、及び耐火性粒子、並びに重量平均分子量190以上のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する鋳型用組成物。
<31>前記フランアルデヒド化合物が、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるフランアルデヒド化合物である<30>に記載の鋳型用組成物。
<32>前記グリコール化合物が、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるグリコール化合物である<30>又は<31>に記載の鋳型用組成物。
<33>前記グリコールエーテル化合物が、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるグリコールエーテル化合物である<30>〜<32>いずれかに記載の鋳型用組成物。
<34>前記硬化剤が、<19>〜<25>いずれかに記載の鋳型造型用組成物に用いられる硬化剤である<30>〜<33>いずれかに記載の鋳型用組成物。
<35>前記耐火性粒子と前記フランアルデヒド化合物と前記硬化剤との比率が、前記耐火性粒子100質量部に対して、前記フランアルデヒド化合物が0.1質量部以上が好ましく、1.5質量部以下が好ましく、前記硬化剤は0.07質量部以上が好ましく、1.0質量部以下が好ましい<30>〜<34>いずれかに記載の鋳型用組成物。
<36><1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物、当該粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物、及び耐火性粒子を含有する鋳型用組成物。
<37>前記グリコール化合物が、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるグリコール化合物である<36>に記載の鋳型用組成物。
<38>前記グリコールエーテル化合物が、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるグリコールエーテル化合物である<36>又は<37>に記載の鋳型用組成物。
<39>前記硬化剤組成物が、<26>〜<29>いずれかに記載の鋳型造型用組成物に用いられる硬化剤組成物である<36>〜<38>いずれかに記載の鋳型用組成物。
<40>前記耐火性粒子と前記鋳型造型用粘結剤組成物と前記硬化剤組成物との比率が、前記耐火性粒子100質量部に対して、前記鋳型造型用粘結剤組成物が0.5質量部以上が好ましく、1.5質量部以下が好ましく、前記硬化剤組成物が0.07質量部以上が好ましく、1.0質量部以下が好ましい<36>〜<39>いずれかに記載の鋳型用組成物。
<41>前記耐火性粒子、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物、及び前記硬化剤組成物とを混合して前記鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法。
<42>前記耐火性粒子、<1>〜<18>いずれかに記載の鋳型造型用粘結剤組成物に用いられるフランアルデヒド化合物、当該フランアルデヒド化合物を硬化させる前記硬化剤、並びに重量平均分子量190以上のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を混合して前記鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法。
<43><1>〜<18>いずれかに記載の組成物の鋳型造型用粘結剤組成物としての使用。
〔縮合物1(尿素・エチレン尿素共縮合樹脂)の製造〕
三ツ口フラスコに37%ホルムアルデヒド液100質量部と、エチレン尿素を106質量部と、尿素を25質量部とを混合し、100℃で3時間反応させ、縮合物1を得た。縮合物1の組成は、尿素・エチレン尿素共縮合樹脂66質量%、水34質量%であった。
〔粘結剤組成物の製造〕
表1、2に示すフランアルデヒド化合物、フルフリルアルコール、縮合物1、及びシランカップリング剤をそれぞれ所定の質量比率で混合し、実施例1〜12、及び比較例1〜3の粘結剤組成物を製造した。なお、表1、2中、「FL」はフルフラール、「FFA」はフルフリルアルコールを意味する。また、シランカップリング剤は3‐グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン(商品名:KBM-402、信越化学工業株式会社製)を用いた。
25℃、55%RH、又は5℃、55%RHの条件下で、珪砂(フリーマントル)新砂100質量部に対し、表1に示す硬化剤組成物0.7質量部、表1に示す粘結剤組成物1.0質量部、表1に示すグリコール化合物又はグリコールエーテル化合物を添加し、これらを混合して鋳型用組成物(混練砂)を得た。なお、表1中、「2,6−DHB」は2,6−ジヒドロキシ安息香酸を意味する。
〔試験例1:圧縮強度〕
25℃、55%RHの条件下で混練した直後の混練砂を直径50mm、高さ50mmの円柱形状のテストピース枠に充填し、同条件下で3時間経過した時に抜型を行い、充填から24時間後にJIS Z 2601に記載された方法で、テストピースの圧縮強度(MPa)を測定し、「24時間後の圧縮強度」とした。「24時間後の圧縮強度」が高いものほど、鋳型の強度が高いことを示す。結果を表1に示す。
[実施例9]
25℃、55%RHの条件下で混練した直後の混練砂を長さ180mm、幅23mm、厚み23mmの直方体状のテストピース枠に充填し、同条件下で放置し、充填から1時間後に、JIS K 7171に基づいて、荷重速度10mm/min、支点間距離120mmでテストピースが破断するまでの変位(mm)を測定した。なお、このときの圧縮強度は1.0MPaである。
5℃、55%RHの条件下でテストピースを作成・放置した以外は、前記実施例9の鋳型の可撓性の評価方法と同様に測定した。なお、このときの圧縮強度は前記実施例9と同様に1.0MPaである。比較例4のテストピースの作成・放置条件が実施例9と異なるのは、重量平均分子量190以上のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含まない比較例4の配合で25℃、55%RHの条件下でテストピースを作成すると、可使時間が短く、十分な鋳型の強度を発現しないためである。実施例9及び比較例4の鋳型の可撓性の測定結果を表2に示す。
Claims (11)
- フランアルデヒド化合物、並びに重量平均分子量190以上10,000以下のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上10,000以下のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する鋳型造型用粘結剤組成物。
- 前記グリコール化合物及び前記グリコールエーテル化合物の重量平均分子量が700以上10,000以下である、請求項1に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
- 前記フランアルデヒド化合物がフルフラール、5−ヒドロキシメチルフルフラール、5−アセトキシメチルフルフラールからなる群より選ばれる少なくとも1種以上である請求項1又は2に記載の鋳型造型用粘結剤組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳型造型用粘結剤組成物、及び前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物を含有する鋳型造型用組成物。
- 前記硬化剤組成物が、カルボン酸である請求項4に記載の鋳型造型用組成物。
- 前記カルボン酸が、2,6−ジヒドロキシ安息香酸である請求項5に記載の鋳型造型用組成物。
- 耐火性粒子、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳型造型用粘結剤組成物、及び前記鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物を含有する鋳型用組成物。
- 耐火性粒子、請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳型造型用粘結剤組成物、及び当該鋳型造型用粘結剤組成物を硬化させる硬化剤組成物を混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法。
- フランアルデヒド化合物、及び当該フランアルデヒド化合物を硬化させる硬化剤、並びに重量平均分子量190以上10,000以下のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上10,000以下のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する鋳型造型用組成物。
- 耐火性粒子、フランアルデヒド化合物、及び当該フランアルデヒド化合物を硬化させる硬化剤、並びに重量平均分子量190以上10,000以下のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上10,000以下のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を含有する鋳型用組成物。
- 耐火性粒子、フランアルデヒド化合物、及び当該フランアルデヒド化合物を硬化させる硬化剤、並びに重量平均分子量190以上10,000以下のグリコール化合物及び重量平均分子量190以上10,000以下のグリコールエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を混合して鋳型用組成物を得る混合工程、及び前記鋳型用組成物を型枠に詰め、当該鋳型用組成物を硬化させる硬化工程を有する鋳型の製造方法。
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