JP2017028897A - 電力需要誘導装置、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】デマンドレスポンスによる需要変化量を、きめ細かく調整できるようにし、電力需要が目標値に近くなるようにする。【解決手段】需要家選択部32は、不図示の電力需要予測部、目標値決定部、実施対象選択部から成る。電力需要予測部は、各需要家毎に、デマンドレスポンス実施の場合と不実施の場合それぞれについての電力需要予測値を求める。目標値決定部は、上記需要家グループの総電力需要に関する目標値を決定する。実施対象選択部は、上記需要家グループの総電力需要が上記目標値に近くなるように(あるいは目標値以下になるように)、各需要家の中で前記デマンドレスポンス実施とする需要家を決定する。【選択図】図3

Description

本発明は、デマンドレスポンスを管理して安定的な電力の需給バランスを実現する装置に関する。
電力需要は、季節や時間帯、曜日等の様々な要因によって時々刻々と変化するが、電力の需要と供給のバランスが崩れると電力系統の周波数や電圧の変化、停電などが発生し、安定的な電力の供給に支障が生じる。
そのため電力会社は、日々電力需要の予測を行い、需要と供給のバランスを維持するように発電量を制御している。
一方で、近年、より安定的な電力の需給バランスを実現するため、需要家の電力需要を誘導するデマンドレスポンス(以下、Demand Response(DR)とも記す)の試行も始まっている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照)。
上記電力需要の予測は、様々な既存手法が考えられているが、例えば非特許文献3に記載の方法等では、DRを実施した場合とDRを実施しない場合それぞれについて、電力消費量の予測値を算出することができる。
また、特許文献1に記載の従来技術が知られている。
特許文献1の発明では、電力運用装置(需要家管理システム;EMS等)が設置されていない需要家を含めた需要予測が可能となり、デマンドレスポンス実施時の需要予測の精度向上を図ることができる。
その為に、特許文献1の技術では、需要家グループ管理部15は、需要家管理システム2の有無やデマンドレスポンス実施の有無に応じて需要家をグループ分けし、需要予測部14等によって各グループ毎に電力需要予測が行われる。更に、デマンドレスポンス実施有りのグループに関しては、DR予測部16が、予め設定される価格弾力係数を用いて、各時間帯毎の電力価格単価変化に応じた電力需要変化量を算出し、これによって電力需要予測値を補正する。これによって、インセンティブ付与時の電力需要予測値が得られる。
特開2014−124065号公報
樺澤明裕、外4名、「北九州スマートコミュニテイ実証におけるデマンドレスポンス実証試験結果」、電気学会全国大会、平成25年3月、6-079(2013-3)、p。144-145 服部徹、外1名、「米国における家庭用デマンドレスポンス・プログラムの現状と展望 −パイロットプログラムの評価と本格導入における課題−」、電力中央研究所報告、電力中央研究所、2011年3月、Y10005 石橋直人・飯坂達也・樺澤明裕・勝野徹・斉藤俊哉・大野健:「デマンドレスポンスを考慮した需要予測へのJITモデリングの適用」、電気学会論文誌B、Vol。134、No。1 pp。89 (2014)
デマンドレスポンスで電力需要(負荷)を誘導させるためには、電力価格型デマンドレスポンスでは電力価格単価を変化させ、インセンティブ型デマンドレスポンスではインセンティブ支払い金を変化させる。一般的には、電力価格が高ければ高いほど電力の誘導量(変化量)は大きくなり、インセンティブ支払金が高ければ高いほど電力の誘導量(変化量)は大きくなる。
しかし、電力価格単価やインセンティブ料金を変化させることで、電力の誘導量(変化量)が大きくなり、電力需要を目標値に合わせることが難しくなる場合がある。例えば、電力需要が大きいので目標値まで下げたい場合でも、変化量(減少量)が大き過ぎる為、下がり過ぎて、目標値よりも低くなってしまう事態も起こり得る。
このように、デマンドレスポンスによる需要変化量を、電力価格やインセンティブ料金によって制御しようとする場合、電力需要を目標値に合わせることが難しくなる課題がある。
ここで、仮に、ガス、石油等の発電機によって発電するものとし、太陽光発電、風力発電等も考慮しないものとする。つまり、当日に、発電量が計画と違う(自然環境により変動)することは無いものとする。一方、上記発電機による発電量には、当然、最大値がある。
事前に(例えば前日に)電力需要予測を行った結果、時間帯によっては、電力需要が上記最大発電量を超える場合もあり得る。この時間帯に関して、DRによる需要抑制を図る。
DRを従来のように例えば電気料金のみで行った場合、需要変動が荒いものとなる。つまり、DRなしの場合の需要が‘100’であり、一方で上記最大発電量が‘90’であるものとする。この場合、事前の発電計画で目標値が最大発電量(90)となっても、足りないので、DR実施の決定を行うことになる。
ここで、仮に、DRありの場合(価格を上げた場合)、需要変動が−20となるものとすると、電力需要が80になることになる。つまり、目標値を大きく下回ってしまう。これが上記“需要変動が荒い”ことの意味である。
この為、よりきめ細かい制御を可能にし、電力需要が目標値に近くなるようにすることが、要望されている。
本発明の課題は、デマンドレスポンスによる需要変化量を、きめ細かく調整できるようにし、電力需要が目標値に近くなるようにする電力需要誘導装置等を提供することである。
本発明の電力需要誘導装置は、複数の需要家からなる需要家グループの総電力需要に関して、デマンドレスポンスによって前記総電力需要を目標値に誘導するための装置であって、下記の構成を有する。
・前記各需要家毎に、デマンドレスポンス実施の場合と不実施の場合それぞれについての電力需要予測値を求める電力需要予測手段;
・前記需要家グループの総電力需要に関する目標値を決定する目標値決定手段;
・前記需要家グループの総電力需要が前記目標値に近くなるように、前記各需要家の中で前記デマンドレスポンス実施とする需要家を選択する実施対象選択手段;
・該選択された需要家に対して、デマンドレスポンスを実施するDR実施手段。
本発明の電力需要誘導装置等によれば、デマンドレスポンスによる需要変化量を、きめ細かく調整できるようにし、電力需要が目標値に近くなるようにすることができる。
本例の電力需要誘導装置を含む電力管理システムの全体構成図である。 エネルギーマネジメントシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。 エネルギーマネジメントシステムの機能ブロック図である。 エネルギーマネジメントシステムの記憶装置の記憶内容の一例である。 ユーザ端末のハードウェア構成例を示す図である。 ユーザ端末の記憶装置の記憶内容の一例である。 スマートメータのハードウェア構成例を示す図である。 需要家グループ管理データベースのデータ構成例である。 電力使用実績データベースのデータ構成例である。 エネルギーマネジメントシステムの処理フローチャート図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
尚、本説明では、一例として、主に電力価格型デマンドレスポンスを例にして説明するが、勿論、上記インセンティブ型デマンドレスポンスを用いても構わない。また、デマンドレスポンスを、DRと記す場合もあるものとする。
上記課題を解決する為、本手法のDR実施方法は、従来では「電気料金単価の変更」であったのに対して、「電気料金単価の変更+DR対象の選択」とする。これによってきめ細かい負荷誘導が可能となり、例えば上記具体例のようなDR実施に応じた電力需要変動量が−20となってしまうケースでも、例えば変動量を−10近辺に抑えることができ、以って電力需要を目標値近辺(90)に誘導することが可能となる。
その為に、本手法では、DR実施を決定した場合、全ての需要家に対してDR実施を行うのではない。但し、結果的に、全ての需要家に対してDR実施を行うことになる可能性はある。本手法は、複数の需要家からなる需要家グループの電力需要を所定の電力目標値に誘導するための電力需要誘導装置に係わる。そして、任意の需要家グループに属する複数の需要家の中からDR実施対象の需要家を選択する処理機能を有し、選択した需要家に対してのみDRを実施することで、電力需要を目標値近辺に誘導する。
上記需要家の選択方法は、例えば、まず、任意の需要家グループに属する各需要家毎に、DR実施の場合の電力需要予測値と、DR不実施の場合の電力需要予測値を求める。続いて、全ての需要家についてDR実施とDR不実施の総当りの組み合わせを求める。これは、簡単な例として需要家A、B、Cの3件のみであった場合、総当りの組み合わせは、
[需要家A、需要家B、需要家C]=[不実施、不実施、不実施]、[実施、不実施、不実施]、[不実施、実施、不実施]、[不実施、不実施、実施]、[不実施、実施、実施]、[実施、不実施、実施]、[実施、実施、不実施]、[実施、実施、実施]の8通りとなる。
そして、各組み合わせについて、上記算出した電力需要予測値(DR実施、DR不実施)を用いて、総電力需要予測値を求める。上記一例では、上記8通りのパターンについて、それぞれ総電力需要予測値を求めるので、8つの総電力需要予測値が求まることになる。
尚、上記一例の場合には、
総電力需要予測値=需要家Aの電力需要予測値+需要家Bの電力需要予測値+需要家Cの電力需要予測値
となる。
たとえば上記[実施、不実施、不実施]のパターンに対する総電力需要予測値は、
総電力需要予測値=需要家AのDR実施の場合の電力需要予測値+需要家BのDR不実施の場合の電力需要予測値+需要家CのDR不実施の場合の電力需要予測値
となる。
そして、上記算出した複数の(上記例では8つの)総電力需要予測値の中で最も目標値に近いものを求めて、それに対応するパターンを採用する。仮に上記[実施、不実施、不実施]の総電力需要予測値が、上記8つのなかで最も目標値に近いものであったならば、需要家AのみDRを実施するものとし、他の需要家はDRを実施しないものと決定する。そして、需要家AのみにDR実施を通知することで、電力消費を抑制させる。これによって、実際の総電力需要が、目標値近辺となることが期待できる。尚、一例としては、上記目標値近辺とは、必ず目標値以下とするという前提条件が更に加わっても構わない。
尚、目標値は、例えば一例としては供給可能な最大電力であるが、この例に限らない。
図1は、本例の電力需要誘導装置を含む電力管理システム1の全体構成図である。
尚、図示のエネルギーマネジメントシステム10が、電力需要誘導装置の一例である。
図示の例の電力管理システム1は、エネルギーマネジメントシステム10と、各スマートメータ21A、21Bと、各ユーザ端末23A、23Bと、がネットワーク2を介して通信可能に接続されて構成される。またネットワーク2には、気象情報提供装置3が通信可能に接続されている。また、図示の例では、任意の需要家グループに属する複数の需要家として、需要家A,Bを示すが、これは複数の需要家の一部のみを示してあり、他の需要家は省略していると見做しても構わない。
また、図示の例では、各需要家A、B(オフィス、工場、一般家庭等)が、それぞれ、スマートメータ21、電力消費装置22(負荷設備;例えば各種家電製品など)、ユーザ端末23を有する構成であるが、この例に限らず、例えばユーザ端末23を備えない需要家があってもよい。あるいは、ユーザ端末23を備えていても、スマートメータ21やエネルギーマネジメントシステム10と通信を行わない(本手法の処理とは関係ない)ものであっても構わない。
尚、需要家Aが備えるスマートメータ21をスマートメータ21A、需要家Bが備えるスマートメータ21をスマートメータ21Bと記すものとする。他の構成についても同様である。
スマートメータ21Aは、需要家A(オフィス、工場、一般家庭等)が有する電力消費装置22Aの電力消費量(以下、電力需要あるいは電力使用量とも記す)を定期的に計測し、計測結果をエネルギーマネジメントシステム10やユーザ端末23Aに所定時間ごとに送信する機能を有する計測器である。
ユーザ端末23Aは、需要家Aが有するコンピュータや携帯電話機、スマートフォン、宅内表示器(In-Home Display)等の情報処理装置である。
スマートメータ21Bは、需要家B(オフィス、工場、一般家庭等)が有する電力消費装置22Bの電力消費量を定期的に計測し、計測結果をエネルギーマネジメントシステム10やユーザ端末23Bに所定時間ごとに送信する機能を有する計測器である。
ユーザ端末23Bは、需要家Bが有するコンピュータや携帯電話機、スマートフォン、宅内表示器(In-Home Display)等の情報処理装置である。
エネルギーマネジメントシステム10は、詳細は後述するが、需要家Aや需要家Bなどの電力の需要家の電力消費量を、事前に定められた所定の目標値である電力目標値に誘導するための電力消費量誘導装置である。なお、例えばDR実施に係わる電気料金単価を需要家に通知すること等によって、需要家グループの電力消費量を所定の電力目標値に誘導することを、以下の説明において、デマンドレスポンス(DR)を実施するとも記す。
例えばエネルギーマネジメントシステム10は、デマンドレスポンスを実施する場合に、デマンドレスポンスを行う時間帯の電力消費量の予測値とその時間帯の電力目標値との差から、需要家の電力消費量の目標変化量を求め、その時間帯の需要家の電力消費量が目標変化量だけ変化するように、デマンドレスポンスを実施する。
これは、例えば、上記電力目標値は、その時間帯に発電設備によって供給可能な最大電力(最大供給電力)、あるいは当該最大供給電力よりも多少小さい値(最大供給電力−α;αは予め設定される所定値等)であるものとする。尚、ここでは、発電設備は、基本的には例えば火力発電、水力発電のように発電量を任意に制御可能なものであり、太陽光発電や風力発電のように天候によって発電量が変わる為に制御できないようなものではないものとするが、この例に限らない。
そして、DR不実施の場合の総電力需要予測値が、上記電力目標値以下である場合、すなわち上記時間帯における電力消費量の予測値や各発電所の稼働状況などから、例えば、その時間帯に必要となる電力需要を賄えるだけの発電量が十分に確保できると判定される場合には、DR(デマンドレスポンス)を行わないでもよい。
一方、その時間帯に十分な発電量を確保することが困難な場合には、デマンドレスポンスを行うことが考慮される。すなわち、DR不実施の場合の総電力需要予測値が、上記電力目標値(最大供給電力など)を越える場合には、DR実施すると判定する。ここまでは従来と略同様であってもよいが、本手法ではDR実施対象の需要家を、需要家グループの全需要家とせずに、一部の需要家のみとする。つまり、DR実施対象の需要家を選択する。この選択処理の一例は、既に具体例も用いて説明してあるが、基本的には例えば、電力需要予測値が電力目標値に最も近くなるように、需要家を選択して、以って実際の電力需要が目標値近辺となるように誘導する。
尚、選択された需要家に対しては、ネットワーク2を介してユーザ端末23に対してDR実施を通知する。この通知には、例えば上記の時間帯における電気料金単価を、通常よりも高くする旨のメッセージ等が含まれていてもよい。これによって、通知を受けた需要家が、上記の時間帯における電力需要を抑える行動を採ることが期待できる。この様なこと自体は、従来と同じであると見做して構わない。
上記のように、各時間帯に、電力需要の予測値や発電可能量(最大発電量など)などを考慮して、電力消費量の目標値である電力目標値が設定される。上記の説明では、電力目標値≒発電可能量としたが、この例に限らない。
例えば、需要家を複数のグループに分けて、各グループ毎に、電力目標値の設定や、DRの実施/不実施の決定や、DR実施と判定した場合の上記需要家の選択を行うようにしてもよい。この例の場合、各グループ毎に、そのグループの総電力需要が、そのグループの電力目標値近辺となるように、上記処理を行うことになる。また、この例の場合、各グループ毎の電力目標値は、例えば単純な例では、グループ数がNである場合には、全グループで“電力目標値=発電可能量÷N”等としてもよいが、勿論、この例に限らない。
また、例えば予め各需要家のDR実施の上限回数が設定されており、各需要家のDR実施回数が上限回数を越えないように制御するようにしてもよい。これは、例えば、後述する需要家グループ管理データベース42を参照して、“デマンドレスポンス実績回数”74が、デマンドレスポンス契約回数”73に達している需要家は、全て、総当りの組み合わせを作成する際に強制的に“DR不実施”とする。上記具体例において、仮に、需要家AのDR実施回数が上限回数に達しているとした場合には、上記総当りの組み合わせは、
[需要家A、需要家B、需要家C]=[不実施、不実施、不実施]、[不実施、実施、不実施]、[不実施、不実施、実施]、[不実施、実施、実施]
の4通りとなる。
尚、気象情報提供装置3は、気温や天気、湿度、日射量、風速等の各種気象情報を提供するコンピュータである。エネルギーマネジメントシステム10は、気象情報提供装置3からこれら様々な気象情報を取得して電力需要の予測値や、発電可能量の予測値を算出する。この処理自体は、従来技術であるので、特に説明しないものとする。また、ネットワーク2は、例えばインターネットや専用回線等の通信網である。
図2に、エネルギーマネジメントシステム10のハードウェア構成の一例を示す。
エネルギーマネジメントシステム10は、CPU(Central Processing Unit)11、メモリ12、通信装置13、記憶装置14、入力装置15、出力装置16、記録媒体読取装置17等を有して構成されるコンピュータである。
CPU11は、エネルギーマネジメントシステム10の全体の制御を司る演算プロセッサ等である。記憶装置14には、例えば図4に示すように、本実施形態に係る各種の動作を行うためのコードから構成されるエネルギーマネジメントシステム制御プログラム41が、予め記憶されている。CPU11が、この制御プログラム41をメモリ12に読み出して実行することにより、エネルギーマネジメントシステム10としての各種機能が実現される。
例えば、詳細は後述するが、CPU11によりエネルギーマネジメントシステム制御プログラム41が実行され、メモリ12や通信装置13、記憶装置14等のハードウェア機器と協働することにより、図3に示す需要反応データ記憶部31、需要家選択部32、通信部33などの各種機能が実現される。尚、図3は、エネルギーマネジメントシステム10の機能ブロック図である。
尚、需要反応データ記憶部31は、例えば図4に示す需要家グループ管理データベース42、電力使用実績データベース43等を記憶するものである。また、通信部33は、ネットワーク2を介して外部のコンピュータ等(例えば各スマートメータ21やユーザ端末23など)との通信を行う機能部である。需要家選択部32は、例えば後述する図10の処理によって、DR実施対象の需要家を選択する機能部である。
尚、図3には示していないが、需要家選択部32は、下記の不図示の電力需要予測部、目標値決定部、実施対象選択部から成るものと見做しても構わない。あるいは、下記の実施対象選択部が需要家選択部32に相当し、それ以外に電力需要予測部、目標値決定部があるものと見做しても構わない。
・電力需要予測部は、各需要家毎に、デマンドレスポンス実施の場合と不実施の場合それぞれについての電力需要予測値を求める。
・目標値決定部は、上記需要家グループの総電力需要に関する目標値を決定する。
・実施対象選択部は、上記需要家グループの総電力需要が上記目標値に近くなるように(あるいは目標値以下になるように)、各需要家の中で前記デマンドレスポンス実施とする需要家を選択する。
また、エネルギーマネジメントシステム10は、更に、該選択された需要家に対して、デマンドレスポンスを実施するDR実施部(不図示)を更に有するものであってもよい。
そして、例えば、上記実施対象選択部(不図示)は、上記需要家グループ内の全需要家の各々をデマンドレスポンスの実施/不実施の何れかとするパターンを複数生成し、該各パターン毎の総電力需要予測値を求め、該求めた総電力需要予測値が最も目標値に近いパターンによって、上記デマンドレスポンス実施とする需要家を決定するようにしてもよいが、この例に限らない。
また、上記複数のパターン生成は、例えば、総当りの組み合わせで生成するものであるが、この例に限らない。
また、エネルギーマネジメントシステム10は、更に、上記需要家グループの全需要家が上記デマンドレスポンス不実施とした場合の上記電力需要予測値の合計が、上記目標値を超えた場合に、上記実施対象選択部とDR実施部の処理を実行させる管理部(不図示)を更に有するものであってもよい。
また、例えば、上記実施対象選択部は、上記デマンドレスポンス実施とする需要家を選択する際に、各需要家のデマンドレスポンス実施実績回数が、予め設定される上限回数を越えないようにして決定するものであってもよい。
図2において、メモリ12は、例えば半導体記憶装置により構成することができる。
通信装置13は、ネットワークカードなどのネットワークインタフェースである。通信装置13は、ネットワーク2を介して不図示の他のコンピュータから送信されたデータを受信し、受信したデータを記憶装置14やメモリ12に記憶する。また通信装置13は、記憶装置14やメモリ12に記憶されているデータを、ネットワーク2を介して他のコンピュータへ送信する。
入力装置15は、キーボードやマウス、マイク等の装置であり、エネルギーマネジメントシステム10の操作者による情報の入力を受け付けるための装置である。出力装置16は、LCD(Liquid Crystal Display)やプリンタ、スピーカ等の装置であり、情報を出力するための装置である。
記憶装置14は、例えばハードディスク装置や半導体記憶装置等により構成することができる。記憶装置14は、各種プログラムやデータ、テーブル等を記憶するための物理的な記憶領域を提供する装置である。
記憶装置14には、例えば図4に示すように、エネルギーマネジメントシステム制御プログラム41、需要家グループ管理データベース42、電力使用実績データベース43等のプログラム/データ等が記憶されている。詳細は後述する。
記憶装置14は、エネルギーマネジメントシステム10に内蔵されている形態とすることもできるし、外付されている形態とすることもできる。
なお、エネルギーマネジメントシステム制御プログラム41、需要家データ管理データベース42、電力使用実績データベース43は、記録媒体読取装置17を用いて、可搬型の記録媒体18(各種の光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリ等)から記憶装置14に読み出すことで、エネルギーマネジメントシステム10に格納されるようにすることもできる。あるいは、エネルギーマネジメントシステム制御プログラム41、需要家データ管理データベース42、電力使用実績データベース43は、通信装置13を介して通信可能に接続される他のコンピュータから取得することで、エネルギーマネジメントシステム10に格納されるようにすることもできる。
上記通信装置13を用いる場合には、エネルギーマネジメントシステム10は、記憶装置14を備えずに、上記他のコンピュータに記憶されている上記のプログラムやテーブル等の各種データを用いて、エネルギーマネジメントシステム10としての機能を実現する形態も可能である。
図5は、ユーザ端末23のハードウェア構成例を示す図である。
尚、ユーザ端末23は、一例としては図示のように上記エネルギーマネジメントシステム10と略同様のハードウェア構成であってもよいが、この例に限らない。
ユーザ端末23は、CPU51、メモリ52、通信装置53、記憶装置54、入力装置55、出力装置56、記録媒体読取装置57等を有して構成されるコンピュータである。
CPU51は、ユーザ端末23の全体の制御を司る演算プロセッサである。
記憶装置54には、例えば図6に示すように、本実施形態に係るユーザ端末23の各種の動作を行うためのコードから構成されるユーザ端末制御プログラム61が、予め記憶されている。CPU51が、この制御プログラム61をメモリ52に読み出して実行することにより、ユーザ端末23としての各種機能が実現される。
メモリ52は、例えば半導体記憶装置により構成することができる。
通信装置53は、ネットワークカードなどのネットワークインタフェースである。通信装置53は、ネットワーク2を介して不図示の他のコンピュータから送信されたデータを受信し、受信したデータを記憶装置54やメモリ52に記憶する。また通信装置53は、記憶装置54やメモリ52に記憶されているデータを、ネットワーク2を介して他のコンピュータへ送信する。
入力装置55は、キーボードやマウス、マイク等の装置であり、ユーザ端末230の操作者による情報の入力を受け付けるための装置である。出力装置56は、LCDやプリンタ、スピーカ等の装置であり、情報を出力するための装置である。
記憶装置54は、例えばハードディスク装置や半導体記憶装置等により構成することができる。記憶装置54は、各種プログラムやデータ、テーブル等を記憶するための物理的な記憶領域を提供する装置である。
本実施形態では、図6に示すように、記憶装置54には、ユーザ端末制御プログラム61が記憶されているが、このプログラムについては後述する。
記憶装置54は、ユーザ端末23に内蔵されている形態とすることもできるし、外付されている形態とすることもできる。
なお、ユーザ端末制御プログラム61は、記録媒体読取装置57を用いて、可搬型の記録媒体58から記憶装置54に読み出すことで、ユーザ端末23に格納されるようにすることもできる。あるいは、ユーザ端末制御プログラム61は、通信装置53を介して通信可能に接続される不図示の他のコンピュータから取得することで、ユーザ端末23に格納されるようにすることもできる。また、通信装置53を用いる場合、ユーザ端末23は、記憶装置54を備えずに、上記他のコンピュータに記憶されている上記のプログラムやテーブル等の各種データを用いて、ユーザ端末23としての機能を実現する形態も可能である。
図7に、スマートメータ21のハードウェア構成例を示す。
図7に示すように、スマートメータ21は、メータ部21a、制御部21b等を備えて構成される計測器である。本実施形態に係るスマートメータ21は、制御部21bに、不図示のCPUやメモリ、通信装置等が含まれており、メモリに記憶されている制御プログラムをCPUが実行することで、本実施形態におけるスマートメータ21としての機能を実現するコンピュータである。
メータ部21aは、需要家が有する電力消費装置22の電力消費量を定期的に計測する。また、制御部21bは、メータ部21aが計測した電力消費量を、ネットワーク2を介して所定時間毎にエネルギーマネジメントシステム10に送信する。
次に、以下、上記図4に示した各種データベースのデータ構成例について、図8、図9を参照して説明する。
図8は、上記需要家グループ管理データベース42のデータ構成例である。
図8に示すように、需要家グループ管理データベース42は、需要家グループを規定し、グループに属する各需要家の情報を記録したデータベースである。
需要家グループ管理データベース42には、グループ名71、“グループに属する需要家ID”72、デマンドレスポンス契約回数73、デマンドレスポンス実績回数74などが記録されている。
ここでは一例として、管理対象となる多数の需要家を、複数のグループに分類して、各グループには任意のグループ名が予め付与されているものとする。グループ名71には、任意のグループのグループ名が格納される。“グループに属する需要家ID”72には、グループ名71のグループに属する任意の需要家の識別情報(ID)が格納される。
デマンドレスポンス契約回数73、デマンドレスポンス実績回数74には、それぞれ、“グループに属する需要家ID”72の需要家のデマンドレスポンス契約回数、デマンドレスポンス実績回数が、格納される。
各需要家のデマンドレスポンス契約回数73は、その需要家と電力事業者の間で契約された契約期間内にデマンドレスポンスを実施する予定回数である。デマンドレスポンス実績回数74は、各需要家が契約期間内においてそれまでに実施したデマンドレスポンスの回数を記録するもので、契約期間の最初にゼロにリセットされ、デマンドレスポンスを実施する度に実績として回数が更新されていく。
図9は、電力使用実績データベース43のデータ構成例である。
電力使用実績データベース43は、各需要家のスマートメータ21からエネルギーマネジメントシステム10に所定時間毎に送信されてくる電力消費量に関するデータやその関連情報等を、需要家毎に記録したデータベースである。図9には、一例として需要家a1について記録した電力使用実績データベース43(テーブル)を示す。尚、当該各需要家毎に設けられる各テーブルには、対応する需要家の需要家IDが、予め割付けられている。
図9に示す電力使用実績データベース43は、日時81、ベースライン負荷82、消費電力83、変化量84、変化率85、DR86、電力価格単価87、インセンティブ係数88の各データ項目を有する。
日時81の欄には、スマートメータ21が需要家a1の電力消費量を計測した日時等が記録される。消費電力83の欄には、この日時81における上記電力消費量の計測値が格納される。図示の各データ項目のうち、少なくとも日時81と消費電力83のデータは、スマートメータ21から送られてきたものである。
ベースライン負荷82の欄には、デマンドレスポンスを行わない場合の需要家a1の電力消費量であるベースライン負荷が格納される。例えば、デマンドレスポンスを行わなかった過去の所定期間における需要家a1の電力消費量の平均値が記録される。具体例としては、エネルギーマネジメントシステム10は、同一需要家のデマンドレスポンスを行わなかった直近の過去5日分の同一時刻の電力消費量を、電力使用実績データベース43から読み出して、これらの平均値をベースライン負荷として算出する。過去の電力消費量は、電力使用実績データベース43の消費電力83から取得できる。また過去にデマンドレスポンスを行ったか否かは、電力使用実績データベース43のDR86から取得できる。
尚、ベースライン負荷の算出方法は、上記平均値の例に限らず、例えば最大値や最小値、中央値など様々な方法を用いることができる。また、図9に示すベースライン負荷82には、消費電力が示されているが、所定時間当たり(例えば1時間当たりあるいは30分当たり)の消費電力量に換算された値を用いてもよい。
消費電力83の欄には、スマートメータ21によって計測された需要家a1の電力消費量が格納される。また、図9に示す消費電力83には、消費電力が示されているが、所定時間当たり(例えば1時間当たりあるいは30分当たり)の消費電力量に換算された値を用いてもよい。
尚、基本的には、日時81と消費電力83が、スマートメータ21から送信されてくる計測データに相当する。他のデータ項目は、例えば、エネルギーマネジメントシステム10側で算出したものが格納されるものとするが、この例に限らない。例えばベースライン負荷82は上記のように算出され、変化量84、変化率85は下記のように算出される。
変化量84の欄には、ベースライン負荷82(デマンドレスポンスを行わない場合の需要家a1の電力消費量など)と、消費電力83に格納されている電力消費量との差分である電力消費量の変化量が、算出されて格納される。図示の例では、変化量84=消費電力83−ベースライン負荷81であるが、この例に限らない。
デマンドレスポンスを実施した場合には、変化量84の欄には、デマンドレスポンスを行ったことによる需要家a1の電力消費量の変化量が記録されることになる。
変化率85の欄には、ベースライン負荷82(デマンドレスポンスを行わない場合の需要家a1)の電力消費量に対する、変化量84(電力消費量の変化量)の割合が、算出されて格納される。図示の例では、変化率85=(変化量84÷ベースライン負荷82)×100であるが、この例に限らない。
DR86の欄には、日時81の欄に格納された日時にデマンドレスポンスが実施されていたか否かを示す情報が、格納される。
電力価格単価87の欄には、日時81の欄に格納された日時に需要家a1に適用されていた電気料金の単価が、格納される。
インセンティブ係数88の欄には、日時81の欄に格納された日時に需要家a1に適用されていたインセンティブの単価が記録される。
尚、電力価格単価87とインセンティブ係数88の何れか一方にのみデータが格納されていてもよい。つまり、上述した電力価格型デマンドレスポンスでは電力価格単価を変化させるので電力価格単価87にデータが格納され、上述したインセンティブ型デマンドレスポンスではインセンティブ支払い金を変化させるのでインセンティブ係数88にデータが格納される。
図10は、エネルギーマネジメントシステム10の処理フローチャート図である。
これは、デマンドレスポンス実施に係わる処理の流れを示すものである。
エネルギーマネジメントシステム10は、例えば定期的にデマンドレスポンス実施内容を決定する為に図10の処理を実行する。尚、図10の処理は、例えば主に上記需要家選択部32が実行するものと見做しても良いが、この例に限らない。また、図10におけるステップS15の処理の際には、通信部33によってネットワーク2を介して、DR実施対象の需要家のユーザ端末23へDR実施を通知する。
図10の処理例では、処理開始すると、まず、任意の需要家グループに係わる需要家グループ管理データベース42を読み込み、この需要家グループに属する各需要家のデマンドレスポンスに係わる契約情報や実績等の情報を取得する(ステップS11)。
次に、エネルギーマネジメントシステム10は、デマンドレスポンス実施予定期間(例えば翌日の13時から17時の時間帯)に、デマンドレスポンスを実施した場合、およびデマンドレスポンスを実施しなかった場合の両ケースについて、各需要家の電力消費量(電力需要)の予測値を算出する(ステップS12)。エネルギーマネジメントシステム10は、気象情報提供装置3から取得した各種気象データや、過去の電力消費量の実績データなどを用いて、電力消費量の予測値を求める。
電力需要予測は、様々な手法を用いて行うことが可能である。例えば、非特許文献3に記載されているように、過去の電力消費量の実績データや、天候、気温、季節、曜日、電力価格単価等を入力データとして電力消費量の予測値を出力とするような需要予測モデルを構築することにより、DRを実施した場合とDRを実施しなかった場合の電力消費量の予測値を算出することができる。
次にエネルギーマネジメントシステム10は、上記実施予定期間の電力消費量の目標値を算出する(ステップS13)。電力消費量の目標値は、上記実施予定期間の電力消費量の予測値や発電可能量などを考慮して、各需要家グループに対して設定される。目標値の算出方法については、既に具体例を説明してあるが、この例に限らない。
何れにしても、予測値が目標値と異なる場合には、デマンドレスポンスを実施して電力需要を変化させるようにして、電力需要が目標値近辺となるように誘導する必要があることになる。これは、例えば、予測値が目標値を上回る場合には、デマンドレスポンスを実施して電力需要を抑制し、電力需要が目標値近辺(目標値以下)となるように誘導する必要があることになるが、この例に限らない。この点自体は、従来と略同様であってもよいが、本手法では需要家グループの全需要家をデマンドレスポンス実施対象とするのではなく、DR実施対象を選択する。但し、結果的に全需要家がDR実施対象に選択されることになる可能性は有り得る。
上記DR実施対象の選択処理の一例としては、エネルギーマネジメントシステム10は、まず、各需要家がデマンドレスポンス(DR)を実施する場合と実施しない場合を、全需要家について組み合わせて、最も目標値に近くなるように需要家の組み合わせを決定する(ステップS14)。この組み合わせを決定するために、既に具体例を用いて説明したように全ての組合せについて計算して判定しても良いが、この例に限らず、例えば動的計画法等により組合せを決定しても良い。
更に、この組み合わせ決定時に、各需要家のデマンドレスポンス実績回数を考慮するようにしてもよい。デマンドレスポンスの実施回数(実績回数74)が、契約期間内の実施予定回数(契約回数73)を越えないようにする必要がある。つまり、特定の需要家のみが選択されることを避ける必要がある。そこで、組合せ決定時に、各需要家のデマンドレスポンス実績回数74とデマンドレスポンス契約回数73を参照し、各需要家の実績回数が契約回数を超えないようにしつつ需要家組合せを決定する。これについても既に具体例を説明してあるが、この例に限らない。
次に、上記ステップS14で決定した組合せに基づいて、DR実施対象に選定した需要家に対して、DRを実施する(ステップS15)。これは、例えば、ネットワーク2を介して、当該DR実施対象の需要家のユーザ端末23へDR実施を通知する。その際、例えば、DR実施時間帯における電気料金単価も通知するようにしてもよい。
最後に、需要家グループ管理データベースのデマンドレスポンス実績回数74を更新する(ステップS16)。需要家グループの中で、デマンドレスポンスを実施した需要家は実績回数74が+1インクリメントされ、デマンドレスポンスを実施しなかった需要家は実績回数74が変化しない。
このような処理を行うことで、需要家グループの需要変化量をきめ細かく制御可能なデマンドレスポンスの実施が可能となり、以って電力需要を目標値近辺に誘導することが可能となる。尚、上記説明では一例として、電力需要予測値が目標値を超える場合に、DR実施することで、実際の電力需要が目標値以下となるように誘導するものとしたが、この例に限らない。例えば、電力需要予測値が目標値未満である場合に、DR実施することで、実際の電力需要が目標値近辺となるように誘導する場合もあってもよい。何れにしても、需要変化量をきめ細かく制御できることで、実際の電力需要が目標値近辺となるように誘導することができる。
以上、本実施形態に係るエネルギーマネジメントシステム10によれば、需要変化量をきめ細かく制御可能なデマンドレスポンスの実施を可能とし、デマンドレスポンスのより一層の普及促進を図ることも可能となる。
尚、ユーザ端末23のユーザ端末制御プログラム61による処理は、例えば、上記エネルギーマネジメントシステム制御プログラム41の処理と、略同様であってもよい。つまり、ユーザ端末23が、エネルギーマネジメントシステム10と略同様の機能を有するものであっても構わない。尚、これを実現するために必要な各種データは、ユーザ端末23が記憶していてもよいし、エネルギーマネジメントシステム10から取得してもよい。
尚、本説明における“/”は、OR条件(“または”や“あるいは”)を意味するものとする。
1 電力管理システム
2 ネットワーク
3 気象情報提供装置
10 エネルギーマネジメントシステム
11 CPU
12 メモリ
13 通信装置
14 記憶装置
15 入力装置
16 出力装置
17 記録媒体読取装置
18 可搬型記録媒体
21(21A、21B) スマートメータ
21a メータ部
21b 制御部
22(22A、22B) 電力消費装置
23(23A、23B) ユーザ端末
31 需要反応データ記憶部
32 需要家選択部
33 通信部
41 エネルギーマネジメントシステム制御プログラム
42 需要家データ管理データベース
43 電力使用実績データベース
51 CPU
52 メモリ
53 通信装置
54 記憶装置
55 入力装置
56 出力装置
57 記録媒体読取装置
58 可搬型の記録媒体
61 ユーザ端末制御プログラム
71 グループ名
72 “グループに属する需要家ID”
73 デマンドレスポンス契約回数
74 デマンドレスポンス実績回数
81 日時
82 ベースライン負荷
83 消費電力
84 変化量
85 変化率
86 DR
87 電力価格単価
88 インセンティブ係数


Claims (6)

  1. 複数の需要家からなる需要家グループの総電力需要に関して、デマンドレスポンスによって前記総電力需要を目標値に誘導するための電力需要誘導装置であって、
    前記各需要家毎に、デマンドレスポンス実施の場合と不実施の場合それぞれについての電力需要予測値を求める電力需要予測手段と、
    前記需要家グループの総電力需要に関する目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記需要家グループの総電力需要が前記目標値に近くなるように、前記各需要家の中で前記デマンドレスポンス実施とする需要家を選択する実施対象選択手段と、
    該選択された需要家に対して、デマンドレスポンスを実施するDR実施手段と、
    を有することを特徴とする電力需要誘導装置。
  2. 前記実施対象選択手段は、前記需要家グループ内の全需要家の各々をデマンドレスポンスの実施/不実施の何れかとするパターンを複数生成し、該各パターン毎の総電力需要予測値を求め、該求めた総電力需要予測値が最も目標値に近いパターンによって、前記デマンドレスポンス実施とする需要家を決定することを特徴とする請求項1記載の電力需要誘導装置。
  3. 前記複数のパターン生成は、総当りの組み合わせで生成するものであることを特徴とする請求項2記載の電力需要誘導装置。
  4. 前記需要家グループの全需要家が前記デマンドレスポンス不実施とした場合の前記電力需要予測値の合計が、前記目標値を超えた場合に、前記実施対象選択手段とDR実施手段の処理を実行させる管理手段を更に有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の電力需要誘導装置。
  5. 前記実施対象選択手段は、前記デマンドレスポンス実施とする需要家を選択する際に、各需要家のデマンドレスポンス実施実績回数が、予め設定される上限回数を越えないようにして決定することを特徴とする請求項1記載の電力需要誘導装置。
  6. 複数の需要家からなる需要家グループの総電力需要に関して、デマンドレスポンスによって前記総電力需要を目標値に誘導するためのコンピュータを、
    前記各需要家毎に、デマンドレスポンス実施の場合と不実施の場合それぞれについての電力需要予測値を求める電力需要予測手段と、
    前記需要家グループの総電力需要に関する目標値を決定する目標値決定手段と、
    前記需要家グループの総電力需要が前記目標値に近くなるように、前記各需要家の中で前記デマンドレスポンス実施とする需要家を選択する実施対象選択手段と、
    該選択された需要家に対して、デマンドレスポンスを実施するDR実施手段、
    として機能させる為のプログラム。
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