JP2017028230A - 電気二重層キャパシタ用電解液及び電気二重層キャパシタ - Google Patents
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Abstract
【課題】室温及び−50℃といった低温時においても優れた静電容量及び内部抵抗を有する電気二重層キャパシタ及びそれを製造することのできる電気二重層キャパシタ用電解液を提供する。
【解決手段】一般式(1)又は(2)より表されるオニウム塩からなる電解質塩と、3−プロピオニトリルと、を含有することを特徴とする電気二重層キャパシタ用電解液及びそれを用いた電気二重層キャパシタ。
【選択図】なし
【解決手段】一般式(1)又は(2)より表されるオニウム塩からなる電解質塩と、3−プロピオニトリルと、を含有することを特徴とする電気二重層キャパシタ用電解液及びそれを用いた電気二重層キャパシタ。
【選択図】なし
Description
本発明は、室温及び−50℃といった低温時においても優れた内部抵抗及び静電容量を有する電気二重層キャパシタ及び該電気二重層キャパシタに用いる電気二重層キャパシタ用電解液に関する。
電気二重層キャパシタは、重金属等の環境負荷物質を含まず安全であり、パワー密度が大きく、広い温度範囲で優れた充放電サイクル寿命を有しているという特徴を持つため、近年、瞬低補償装置、風力発電、建設機器、および電気自動車等様々な分野への利用が進められている。
しかしながら、この電気二重層キャパシタの問題点として、分極性電極に活性炭を使用するため、電解液の分解電圧を越えるような高い電位で使用すると、電解液の分解が顕著となり、電気二重層キャパシタの内部抵抗増大や容量減少、ガス発生に伴う特性の劣化が引き起こされてしまうことが挙げられる。また、駆動温度範囲は電解液が液状を呈する範囲、すなわち、凝固点を超え、沸点未満に限られていた。
したがって、電気二重層キャパシタに用いられる電解液は、高い電気伝導性を有するとともに、広い温度範囲で電気化学安定性に優れることが要求される。また、特に低温駆動ついては、建設機器や電気自動車などの移動体に使用される場合、使用される地域によっては、−40℃を下回る温度環境下での駆動も求められている。
特許文献1に記載されているように、従来の一般的な電気二重層キャパシタ用電解液としては、有機溶媒であるプロピレンカーボネートに、電解質として第四級アンモニウム塩であるテトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウムを溶解させたものが使用されている。しかしながら、有機溶媒として用いるプロピレンカーボネートは、第四級アンモニウム塩であるテトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウムを最大で10重量%程度しか溶解せず、温度25℃での粘性率も約2.5mPa・sと高いため、該溶媒に電解質を溶解させた電解液は、粘性率が高く、かつ電導度が低いことから、該電解液を用いて作製した電気二重層キャパシタは、内部抵抗が大きくなってしまうという欠点があった。
加えて、該電解液を使用した電気二重層キャパシタは、低温、具体的には−30℃以下では塩が析出し、電気二重層容量が得られず駆動出来ないという欠点があった。
加えて、該電解液を使用した電気二重層キャパシタは、低温、具体的には−30℃以下では塩が析出し、電気二重層容量が得られず駆動出来ないという欠点があった。
また、特許文献2には、電気二重層キャパシタ用電解液の溶媒として、γ−ブチロラクトンが開示されている。γ−ブチロラクトンを用いることでプロピレンカーボネートよりも内部抵抗が小さい電気二重層キャパシタが得られるが、より−40℃以下、具体的には−50℃での低温特性が悪いという問題がある。
また、特許文献3には、3−メトキシプロピオニトリルを主溶媒として用いた電気化学キャパシタが開示されている。溶媒として3−メトキシプロピオニトリルを用いることで、低温でも固化せずに高い電気伝導度と放電容量を有する電気化学キャパシタが得られるとの記載がある。しかしながら、該特許文献に記載された電解液を用いた電気二重層キャパシタの低温特性は−30℃までしか測定しておらず、それ以下では著しく電気伝導度が低下してしまう問題がある。
以上のように、室温及び−50℃といった低温時においても優れた静電容量及び内部抵抗を有する電気二重層キャパシタが求められている。
本発明の目的は、室温及び−50℃といった低温時においても放電容量及び内部抵抗に優れた電気二重層キャパシタ及び該電気二重層キャパシタを製造することのできる電気二重層キャパシタ用電解液を提供することである。
本発明は、一般式(1)又は(2)より表されるオニウム塩からなる電解質塩と、有機溶媒と、を少なくとも含有することを特徴とする電気二重層キャパシタ用電解液及びそれを用いた電気二重層キャパシタである。
すなわち、本発明は以下に示すものである。
第一の発明は、下記一般式(1)又は(2)より表されるオニウム塩からなる電解質塩と、3−メトキシプロピオニトリルと、を少なくとも含有することを特徴とする電気二重層キャパシタ用電解液である。
第二の発明は、電気二重層キャパシタ電解液における電解質塩の含有量が、1.0〜50質量%であることを特徴とする第一の発明に記載の電気二重層キャパシタ用電解液である。
第三の発明は、第一又は第二の発明に記載の電気二重層キャパシタ用電解液を用いて作製されてなることを特徴とする電気二重層キャパシタである。
本発明によれば、低温時においても静電容量及び内部抵抗に優れた電気二重層キャパシタを得ることができる。
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液について説明する。
本発明者らは鋭意検討した結果、一般式(1)又は(2)より表されるオニウム塩からなる電解質塩と、3−メトキシプロピウオニトリルと、を少なくとも含有することを特徴とする電気二重層キャパシタ用電解液及びそれを用いた電気二重層キャパシタが上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
<電解質塩>
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液に用いる電解質塩は、下記一般式(1)又は(2)より表されるオニウム塩である。
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液に用いる電解質塩は、下記一般式(1)又は(2)より表されるオニウム塩である。
一般式(1)又は(2)中、X−は、BF4 −、PF6 −、CF3SO3 −、N(CF3SO2)2 −、N(C2F5SO2)2 −、N(CF3SO2)(C4F9SO2)−、C(CF3SO2)3 −、C(C2F5SO2)3 −からなる群より選ばれる1種を示す。これらの中でも、BF4 −、PF6 −、N(CF3SO2)2 −が電気特性の長期安定性に優れ、特にBF4 −を用いた場合に高い電気伝導度が得られるため特に好ましい。なお、これらのアニオンは単独でも2種類以上混合させて用いてもよい。
電気二重層キャパシタ用電解液中における電解質塩の含有量は、1.0〜50質量%が好ましく、5.0〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%が特に好ましく挙げられる。1.0質量%未満の場合、電気二重層を形成するためのイオンの量が確保できず、十分な電気二重層容量が得られない。また、50質量%超の場合、電解液の粘性が著しく増大してしまうため、大幅に内部抵抗が増大してしまう。
上記電解質塩を用いることで、低温時においても優れた静電容量と内部抵抗を有する電気二重層キャパシタを製造することができる。
<有機溶媒>
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液に用いる有機溶媒は、3−メトキシプロピオニトリルである。
電気二重層キャパシタ用電解液に用いる有機溶媒として、3−メトキシプロピオニトリルを用いることで、他の有機溶媒を用いるよりも、−50℃といった低温環境下で電気二重層キャパシタの静電容量を高く、及び内部抵抗を小さくすることができる。
また、有機溶媒として3−メトキシプロピオニトリルと、上述した電解質塩を用いた場合、それぞれを別々に用いた場合よりも相乗効果により、より一層静電容量を高くし、かつ、内部抵抗を小さくできることがわかった。
本発明の電気二重層キャパシタは、特に低温時における電気二重層キャパシタの電気特性(静電容量・内部抵抗)に優れている特長を有している。
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液に用いる有機溶媒は、3−メトキシプロピオニトリルである。
電気二重層キャパシタ用電解液に用いる有機溶媒として、3−メトキシプロピオニトリルを用いることで、他の有機溶媒を用いるよりも、−50℃といった低温環境下で電気二重層キャパシタの静電容量を高く、及び内部抵抗を小さくすることができる。
また、有機溶媒として3−メトキシプロピオニトリルと、上述した電解質塩を用いた場合、それぞれを別々に用いた場合よりも相乗効果により、より一層静電容量を高くし、かつ、内部抵抗を小さくできることがわかった。
本発明の電気二重層キャパシタは、特に低温時における電気二重層キャパシタの電気特性(静電容量・内部抵抗)に優れている特長を有している。
本発明の電気二重層キャパシタに用いる有機溶媒として、3−メトキシプロピオニトリル以外の有機溶媒を副溶媒として含有させて用いてもよい。
副溶媒として用いる他の有機溶媒としては、通常電気二重層キャパシタの溶媒として用いる有機溶媒でよく、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のような環状カーボネート類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトン等のラクトン類、ジメチルスルフォキシド、ジエチルスルフォキシド等のスルフォキシド類、ジメチルフォルムアミド、ジエチルフォルムアミド等のアミド類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンやジオキソラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホラン、スルホラン、エチルイソプロピルスルホン、エチルブチルスルホン、ジメチルスルホン、メチルエチルスルホン等の鎖状スルホン類等が好ましく挙げられる。
副溶媒として用いる他の有機溶媒としては、通常電気二重層キャパシタの溶媒として用いる有機溶媒でよく、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のような環状カーボネート類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、γ−ブチロラクトン、α−メチル−γ−ブチロラクトン、β−メチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、3−メチル−γ−バレロラクトン等のラクトン類、ジメチルスルフォキシド、ジエチルスルフォキシド等のスルフォキシド類、ジメチルフォルムアミド、ジエチルフォルムアミド等のアミド類、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンやジオキソラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホラン、スルホラン、エチルイソプロピルスルホン、エチルブチルスルホン、ジメチルスルホン、メチルエチルスルホン等の鎖状スルホン類等が好ましく挙げられる。
副溶媒と用いる場合、副溶媒の含有量は全体の有機溶媒中の30質量%以下が好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、10質量%以下が特に好ましく挙げられる。
電気二重層キャパシタ用電解液中に含有する水分量は、少なければ少ないほど良く、0.01質量%以下が好ましく、0.005質量%以下がより好ましく、0.001質量%以下が特に好ましく挙げられる。
<添加剤>
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液には、含浸性向上や漏れ電流低減、難燃性を付与するような添加剤を含有させても良い。このような添加剤としては、具体的には、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン等のシロキサン化合物や、ホスファゼン化合物等が挙げられる。
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液には、含浸性向上や漏れ電流低減、難燃性を付与するような添加剤を含有させても良い。このような添加剤としては、具体的には、ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン等のシロキサン化合物や、ホスファゼン化合物等が挙げられる。
電気二重層キャパシタ用電解液中における添加剤の含有量は、添加する化合物によって最適値が異なる。ヘキサメチルジシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン等のシロキサン化合物の場合は、10質量%以下が好ましく、0.01〜5質量%がより好ましく、0.001〜1質量%が特に好ましく挙げられる。0.001質量%未満の場合、十分な含浸性向上や漏れ電流低減効果が得られない欠点があり、10質量%超の場合、シロキサンが電解液に溶解せず、電気電導度が低下する可能性がある。
難燃化付与が目的のホスファゼン化合物の場合、20質量%以下が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%が特に好ましく挙げられる。0.1質量%未満の場合、十分な難燃性向上効果が得られない欠点があり、20質量%超の場合、ホスファゼンが分解し、電気二重層キャパシタの電気化学特性が著しく低下する可能性がある。
難燃化付与が目的のホスファゼン化合物の場合、20質量%以下が好ましく、0.1〜10質量%がより好ましく、1〜5質量%が特に好ましく挙げられる。0.1質量%未満の場合、十分な難燃性向上効果が得られない欠点があり、20質量%超の場合、ホスファゼンが分解し、電気二重層キャパシタの電気化学特性が著しく低下する可能性がある。
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液は、以下の製造方法により得ることができる。
すなわち、有機溶媒として用いる3−メトキシプロピオニトリルに、一般式(1)又は(2)より表されるオニウム塩からなる電解質塩を加え混合し、必要に応じて脱水することで本発明の電気二重層キャパシタ用電解液を得ることができる。
このようにして調製された電気二重層キャパシタ用電解液を使用して電気二重層キャパシタを作製することができる。電気二重層キャパシタの作製は、一般的なキャパシタの製造方法によることができる。すなわち、セパレータを挟み込んだ分極性電極に、駆動用電解液となる本発明の電気二重層キャパシタ用電解液を含浸させ、これを容器に密封して電気二重層キャパシタを作製することができる。
キャパシタ電極に用いられる分極性電極としては、活性炭粉末、活性炭繊維等の多孔性炭素材料や、金属酸化物材料、あるいは導電性高分子材料等が用いられるが、多孔性炭素材料が安価で好ましい。また、セパレータとしては、セルロース、ポリエチレン、ポリプロピレン系不織布等の素材からなるセパレータを用いることができる。
本発明の電気二重層キャパシタの形状としては、特に限定されず、フィルム型、コイン型、円筒型、箱型等の形状に作製することができる。
以下、発明を実施例に基づき説明する。なお、本発明は、実施例により、なんら限定されるものではない。実施例中の「部」は「質量部」、「%」は「質量%」を表す。
(電解液1の製造方法)
3−メトキシプロピオニトリル85部に、テトラフルオロホウ酸スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム15部含有させ混合させて、完全に溶解するまで攪拌・静置し、水分が10ppm以下となるまで脱水して電気二重層キャパシタ用電解液(「電解液1」と略記する。)を得た。
3−メトキシプロピオニトリル85部に、テトラフルオロホウ酸スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム15部含有させ混合させて、完全に溶解するまで攪拌・静置し、水分が10ppm以下となるまで脱水して電気二重層キャパシタ用電解液(「電解液1」と略記する。)を得た。
(電解液2〜10の製造方法)
表1に対応する電解質塩及び有機溶媒に代えた以外は電解液1の製造と同様にして電解液2〜10を作製した。
表1に対応する電解質塩及び有機溶媒に代えた以外は電解液1の製造と同様にして電解液2〜10を作製した。
表中の略号は以下のとおりである。
SBP−BF4:テトラフルオロホウ酸スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム
DEDMA−BF4:テトラフルオロホウ酸ジエチルジメチルアンモニウム
TEA−BF4:テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム
TEMA−BF4:テトラフルオロホウ酸トリエチルメチルアンモニウム
MPN:3−メトキシプロピオニトリル
PC:プロピレンカーボネート
GBL:γ−ブチロラクトン
AN:アセトニトリル
SBP−BF4:テトラフルオロホウ酸スピロ−(1,1’)−ビピロリジニウム
DEDMA−BF4:テトラフルオロホウ酸ジエチルジメチルアンモニウム
TEA−BF4:テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム
TEMA−BF4:テトラフルオロホウ酸トリエチルメチルアンモニウム
MPN:3−メトキシプロピオニトリル
PC:プロピレンカーボネート
GBL:γ−ブチロラクトン
AN:アセトニトリル
<電気二重層キャパシタの作製及び評価>
(実施例1)
正極及び負極に用いる活性炭電極は、活物質(活性炭:クラレケミカル株式会社、YP50F)、導電助剤(ケッチェンブラック:ライオン株式会社、ECP−600JD)、バインダー(PTFE:三井・デュポンフロロケミカル株式会社、30−J)を、活物質:導電剤:バインダー=80:10:10の質量組成比で混合した。これらの混合物にエタノールを加えながら充分に混練し、圧延することで平均して厚み0.30mmの活性炭シート電極を得た。この活性炭シート電極をφ15のポンチで打ち抜いたものを、集電体(φ17×1.0mmのSUS316L製プレート)が溶接されたケース、キャップ(何れもSUS316L製)に導電性接着剤を用いて接着し、それぞれ正極部、負極部を得た。それらの電極に電解液1をそれぞれ注液し、0.060MPaで10分減圧含浸した後、カシメ機にて嵌合し、2032サイズのコイン型電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例1)
正極及び負極に用いる活性炭電極は、活物質(活性炭:クラレケミカル株式会社、YP50F)、導電助剤(ケッチェンブラック:ライオン株式会社、ECP−600JD)、バインダー(PTFE:三井・デュポンフロロケミカル株式会社、30−J)を、活物質:導電剤:バインダー=80:10:10の質量組成比で混合した。これらの混合物にエタノールを加えながら充分に混練し、圧延することで平均して厚み0.30mmの活性炭シート電極を得た。この活性炭シート電極をφ15のポンチで打ち抜いたものを、集電体(φ17×1.0mmのSUS316L製プレート)が溶接されたケース、キャップ(何れもSUS316L製)に導電性接着剤を用いて接着し、それぞれ正極部、負極部を得た。それらの電極に電解液1をそれぞれ注液し、0.060MPaで10分減圧含浸した後、カシメ機にて嵌合し、2032サイズのコイン型電気二重層キャパシタを作製した。
(実施例2、比較例1〜8)
実施例2及び比較例1〜8は、表2に対応するように電解液1の代わりに電解液2〜10を用いた以外は、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを作製した。
実施例2及び比較例1〜8は、表2に対応するように電解液1の代わりに電解液2〜10を用いた以外は、実施例1と同様にして電気二重層キャパシタを作製した。
実施例1、2及び比較例1〜8より得られた電気二重層キャパシタの初期特性を、測定温度下(20℃、−40℃および−50℃)に30分以上放置し、キャパシタ内部が所定温度に達した後、定格電圧として2.5Vを30分印加後、放電電流2mAにて低電流放電し、キャパシタ端子間電圧が2Vから1Vになるまでの時間より静電容量を算出した。また、放電の下限値は0.0Vとした。内部抵抗は静電容量測定時と同様に定格電圧として2.5Vを30分印加後、放電電流100mAにて定電流放電したときのIRドロップより算出した。結果を表2に示す。
表2より、比較例1〜8と比較して、実施例1、2は、特に−50℃での静電容量と内部抵抗に優れていることがわかった。溶媒に使用した3−メトキシプロピオニトリルの融点が−57℃と低く、SBP−BF4、DEDMA−BF4を電気二重層キャパシタ用電解液として十分な量を溶解させる事ができ、かつ、電気化学的にも安定であることがこれらの特性向上につながったものと考えられる。
本発明の電気二重層キャパシタ用電解液は、極めて低い温度環境下に置かれても、優れた電気特性を有するため、小型電子機器から大型自動車、大型建設機器そして宇宙関連用途に至るまで種々の産業分野において使用される電気二重層キャパシタ用電解液として極めて有用なものである。
Claims (3)
- 電気二重層キャパシタ電解液における電解質塩の含有量が、1.0〜50質量%であることを特徴とする請求項1に記載の電気二重層キャパシタ用電解液。
- 請求項1又は2に記載の電気二重層キャパシタ用電解液を用いて作製されてなることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015148715A JP2017028230A (ja) | 2015-07-28 | 2015-07-28 | 電気二重層キャパシタ用電解液及び電気二重層キャパシタ |
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JP2015148715A JP2017028230A (ja) | 2015-07-28 | 2015-07-28 | 電気二重層キャパシタ用電解液及び電気二重層キャパシタ |
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ID=57945959
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JP (1) | JP2017028230A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021241333A1 (ja) * | 2020-05-26 | 2021-12-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電気化学デバイス用電解液および電気化学デバイス |
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2015
- 2015-07-28 JP JP2015148715A patent/JP2017028230A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021241333A1 (ja) * | 2020-05-26 | 2021-12-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 電気化学デバイス用電解液および電気化学デバイス |
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