JP2017026591A - 免疫学的検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、糞便由来のサンプル中の被検出物質を免疫学的に検出する方法、特にイムノクロマトグラフィーを利用した検出方法において、糞便に特有の非特異反応を抑制する方法および、これに用いるイムノクロマトグラフィー用テストストリップを提供することを課題とする。【解決手段】抗大腸菌抗体の存在下で、イムノクロマトグラフィーを利用した反応を行うことにより糞便由来サンプル中の被検出物質を、非特異反応の影響を受けることなく検出する方法および、これに用いるイムノクロマトグラフィー用テストストリップを提供する。【選択図】なし

Description

本発明は糞便由来のサンプルに起因する免疫反応における非特異抑制剤、これを利用し
た非特異反応抑制方法及び免疫学的検出方法に関する。
特に、イムノクロマトグラフィーを利用した免疫反応における非特異反応抑制剤、これ
を利用した非特異反応抑制方法、検出方法及びイムノクロマトグラフィー用テストストリ
ップに関する。
免疫学的検出方法は、特異性や感度の高い検出が可能であることから広く普及している
。特に、イムノクロマトグラフィーを利用した検出方法は、簡便性の点で広く普及してい
る。当該検出に適用される試料としては、尿、糞便、唾液、血液、血清などが挙げられ、
これらは臨床検査試料として好適であり、診断上有用な試料として広く利用されている。
これらの試料中に含まれる被検出物質をイムノクロマトグラフィーを利用して検出する
ためには、試料中に含まれるさまざまな検出妨害物質を排除する必要がある。妨害物質と
しては、イムノクロマトグラフィーによる試料の展開そのものの妨げになるような、つま
り、展開用の不溶性メンブレンの詰まりの原因となるような物質や、被検出物質が存在し
ないにも関わらず、呈色反応を示すような、いわゆる非特異反応の原因となるような物質
が挙げられる。
一般に、不溶性メンブレン中の詰まりの原因となるような物質を排除するためには、サ
ンプルパッドにその分離機能を担保させたり、全血を試料とする場合には、血球を排除す
るために血球分離膜をサンプル添加部の下流に配置する方法が知られている。しかし、非
特異反応については種々の要因が考えられるが未だ明らかではなく、したがって対応策も
確立されていない。
このような抗原抗体反応における非特異反応をブロッキングする試薬として一般的には
、ゼラチン、カゼイン、ウシ血清アルブミン、合成高分子などが知られており、これらを
イムノクロマトグラフィーを利用した反応の系内に共存させる方法が知られている(特許
文献1、特許文献2)。
このように、非特異反応による影響を排除するための方法は種々知られているが、糞便
由来サンプルに起因する非特異反応の抑制に対して効果があるのかどうかについては不明
であった。
すなわち、糞便由来のサンプル中の被検出物質を免疫反応を利用して検出する方法にお
いて、当該サンプルに起因する非特異反応を抑制する方法について検討され、解決された
例はこれまで存在しなかった。
特開2003−344406号公報 特開2002−148266号公報
本発明は、糞便由来サンプル中の被検出物質を免疫学的に検出する方法において、糞便
に特有な非特異反応を抑制する非特異反応抑制剤及びこれを利用した非特異反応抑制方法
、免疫学的検出方法を提供することを課題とする。
特に、糞便由来のサンプルを不溶性メンブレン中を展開させることによりサンプル中の
被検出物質を検出するイムノクロマトグラフィーを利用した検出方法における非特異反応
抑制剤、非特異反応抑制方法、イムノクロマトグラフィー検出方法及びイムノクロマトグ
ラフィー用テストストリップを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、種々の抗体またはブロッキング剤の糞便由
来サンプルにおける免疫反応の非特異反応抑制効果について鋭意研究したところ、意外に
も抗大腸菌抗体存在下で免疫反応を行うことにより、糞便由来サンプルにおける非特異反
応を抑制し、偽陽性反応を防止して検出対象物質を正確に検出できることを見出し、本発
明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の構成を有する。
<1>糞便由来サンプル中の被検出物質を免疫学的に検出する方法であって、抗大腸菌抗
体存在下、免疫反応を行う前記方法。
<2>免疫学的に検出する方法が、糞便由来のサンプルを不溶性メンブレン中を展開させ
ることによりサンプル中の被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出するイムノクロ
マトグラフィーを利用した検出方法であって、以下の(a)及び(b)の工程を含む方法
である、<1>に記載の方法。
(a)抗大腸菌抗体存在下、サンプルと、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体ま
たは抗原が標識体に固定化されたコンジュゲートを接触させてサンプル中の被検出物質と
コンジュゲートとの複合体を形成する工程
(b)前記複合体を不溶性メンブレン中を展開させて、被検出物質に対して免疫学的に反
応する抗体または抗原が固定化された検出部にて、前記複合体を検出する工程
<3>糞便由来サンプル中の被検出物質を免疫学的に検出する方法における非特異反応抑
制方法であって、抗大腸菌抗体存在下、免疫反応を行う前記方法。
<4>免疫学的に検出する方法が、糞便由来のサンプルを不溶性メンブレン中を展開させ
ることによりサンプル中の被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出するイムノクロ
マトグラフィーを利用した検出における非特異反応抑制方法であって、以下の工程(a)
及び(b)の工程を含む方法である、<3>に記載の方法。
(a)抗大腸菌抗体存在下、サンプルと、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体ま
たは抗原が標識体に固定化されたコンジュゲートを接触させてサンプル中の被検出物質と
コンジュゲートとの複合体を形成する工程
(b)前記複合体を不溶性メンブレン中を展開させて、被検出物質に対して免疫学的に反
応する抗体または抗原が固定化された検出部にて、前記複合体を検出する工程
<5>糞便由来のサンプルを不溶性メンブレン中を展開させることにより、サンプル中の
被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出するイムノクロマトグラフィー用テストス
トリップであって、コンジュゲートは、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体また
は抗原が標識体に固定化されたものであり、かつ以下の構成(1)及び(2)を含む、前
記テストストリップ。
(1)サンプル供給部を有するサンプルパッドであって、抗大腸菌抗体が溶出可能に保持
されている前記パッド
(2)被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または抗原が固定化された、サンプル
中の被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出する検出部を有する不溶性メンブレン
<6>コンジュゲートが溶出可能に保持されているコンジュゲートパッドを含む<5>に
記載のテストストリップ。
<7>抗大腸菌抗体を有効成分とする、糞便由来サンプル用の免疫反応における非特異反
応抑制剤。
糞便由来サンプル中の被検出物質を抗大腸菌抗体存在下で免疫反応を行うことで検出す
ることにより、当該サンプルに起因する非特異反応を抑制し、被検出物質を正確に検出す
ることが可能となった。特に、免疫反応としてイムノクロマトグラフィーを利用すること
により、糞便由来サンプル中の被検出物質を簡便かつ正確に検出することが可能となった
本発明のテストストリップの模式構成図である。 抗大腸菌抗体添加(実施例)および無添加(比較例)の場合の非特異反応抑制効果を示すグラフである。
(抗大腸菌抗体)
本発明における抗大腸菌抗体は、糞便由来サンプル中の大腸菌に免疫学的に結合が可能
な抗体であればポリクローナル抗体またはモノクローナル抗体のいずれでもよい。抗体は
常法にしたがって、大腸菌を免疫原として動物に免疫して得られる抗血清および血漿、正
常動物血清、大腸菌を認識するモノクローナル抗体、遺伝子工学的に作製された抗体を精
製することにより調整できる。
また、これらの抗体の分子全体のほかに、抗原抗体反応活性を有する抗体の機能性断片
も本発明では同じく抗体として取り扱う。抗体の機能性断片としては、例えば、F(ab
’) 、Fab’などが挙げられる。これらの機能性断片は前記抗体をタンパク質分解
酵素(例えば、ペプシンやパパインなど)で処理することにより製造できる。また、抗体
は修飾して用いることもでき、高分子化合物を抗体に結合したり、化学修飾して誘導体化
したものも利用することができる。
本発明の抗大腸菌抗体は、サンプル中の非特異反応を抑制できる状態で存在すればよく
、免疫反応系に添加して用いることができる。例えば、サンプル希釈液に含まれていても
よく、また、イムノクロマトグラフィーを利用する場合には、サンプルパッド、サードパ
ッド、コンジュゲートパッド、検出抗体を含む不溶性メンブレン等に含まれていてもよい
。不溶性メンブレンに含ませる場合は、検出抗体の存在部位(検出部)よりも上流側である
ことが望ましい。このうちでもとくに、サンプル希釈液、サンプルパッド、またはサード
パッドに含まれていることが望ましい。なお、サンプルパッドと不溶性メンブレンが同一
のパッドからなり、同一パッド上で異なる部位にサンプル供給部と検出部の役割を担わせ
る場合には、抗大腸菌抗体は、サンプル供給部に存在していることが望ましい。
上記抗大腸菌抗体の添加量は、好ましくは、0.01〜0.2mg/testであり、
さらに好ましくは0.02〜0.10mg/testであり、よりいっそう好ましくは0
.04〜0.08mg/testである。
(サンプル)
本発明において、試料としては糞便を用いる。糞便は、そのままサンプルとして用いて
もよく、適宜希釈液によって希釈してサンプルとしてもよい。また、適宜希釈し濾過した
ものをサンプルとして用いてもよい。
本発明の被検出物質としては、試料である糞便中に含まれ、抗原抗体反応を利用して検
出し得るものであればいずれでもよく、ウイルス、寄生虫、タンパク質などが挙げられる

例えば感染性胃腸炎は、ウイルスおよび寄生虫が主な原因であり、被検出物質となるウ
イルスとしては、ノロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス、サポウイルス、エンテ
ロウイルス等があげられ、被検出物質となる寄生虫としてはクリプトスピリジウム、アメ
ーバ赤痢、ジアルジア等があげられる。
このほかにも、被検出物質となるウイルスとしてインフルエンザウイルス、被検出物質
となるタンパク質としては、ヒトヘモグロビン、B型肝炎ウイルス抗体、C型肝炎ウイル
ス抗体、ヒト免疫不全ウイルス抗体等が挙げられる。
(免疫学的検出方法)
本発明により提供される免疫学的検出方法は、免疫反応を利用する検出方法であればい
ずれでもよく、例えば、粒子凝集イムノアッセイ法であるラテックス免疫凝集法(以下、
LTIA法という)、代表的な標識イムノアッセイ法であるELISA法、イムノクロマ
トグラフィーを利用した検出方法等が挙げられるが、このうちでも特にイムノクロマトグ
ラフィーを利用した検出方法が望ましい。
(LTIA法)
LTIA法は、典型的には、2種以上の抗検出対象抗体を用いて、少なくとも1種をラ
テックスに固定化させ、糞便サンプル中の被検出物質とラテックス固定化抗体との免疫複
合体を形成させて凝集させることにより対象物質を検出する方法である。
臨床検査で使用されるLTIA法の試薬は、通常、第一試液、第二試液の形態で提供さ
れ、順次サンプルと混合して使用される。
本発明の抗大腸菌抗体は、第一試液または第二試液のいずれか一方あるいは両方に含ま
れる場合があるが、少なくとも第一試液に含まれていることが望ましい。
LTIA法に使用されるラテックス粒子は、感度向上などの所望の性能を得るため、材
質や粒子径、表面荷電量を適宜選択することができる。ラテックス粒子としては、抗検出
対象抗体の担持に適したものであれば良い。例えば、ポリスチレン、スチレン−スチレン
スルホン酸(塩)共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、アクリルニトリル−ブタ
ジエン−スチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−ア
クリル酸エステル共重合体等が挙げられる。ラテックス粒子の形状は特に限定されないが
、その平均粒子径は、ラテックス粒子表面の抗体と検出対象との凝集反応の結果生じる凝
集体が、肉眼又は光学的に検出できるに十分な大きさを有することが好ましい。好ましい
平均粒子径としては0.02〜1.6μmであり、特に0.03〜0.5μmが好ましい
。また、金属コロイド、ゼラチン、リポソーム、マイクロカプセル、シリカ、アルミナ、
カーボンブラック、金属化合物、金属、セラミックス又は磁性体等の材質よりなる粒子を
ラテックス粒子に代えて使用することもできる。
(ELISA法)
ELISA法は、典型的には2種の抗検出対象抗体を用いて、(a)第1の抗検出対象
抗体を固定化した固相(プレートなど)に試料を添加し糞便由来サンプル中の対象物と固
定化抗体の複合体を形成し、(b)標識物質で標識された第2の抗検出対象抗体により当
該複合体とサンドイッチを形成し、これを検出する方法である。
本発明の抗大腸菌抗体は、試料を希釈する希釈液に含まれている場合、(a)の固相に
あらかじめ添加されて液状で存在する場合、添加された後乾燥されて使用されるまで乾燥
状態で存在する場合、あるいは(b)の抗体を含有する溶液に含まれている場合など、固
相上で免疫反応が行われる際に存在していれば、いずれでもよく、このうち試料を希釈す
る希釈液に含まれている場合が望ましい。
より詳しくは、第1の抗検出対象抗体を固定化した固相(プレートなど)は、糞便由来
サンプル中の検出対象を捕捉して検出対象−抗体複合体を形成する。標識物質で標識され
た第2の抗検出対象抗体は、当該検出対象−抗体複合体に反応してサンドイッチを形成し
、標識物質に応じた方法で標識物質の量を測定することにより、サンプル中の検出対象を
測定することができる。第1の抗検出対象抗体の固相への固定化の方法、第2の抗検出対
象抗体の標識物質での標識の方法など、測定試薬(キット)を構成する上での具体的な方
法は本明細書中に記載された方法のほか、当業者に周知の方法を制限なく使用することが
できる。この構成の場合、ホモジーニアスな測定系として構成することもできるが、ヘテ
ロジーニアスな測定系として構成することが好ましい。
(イムノクロマトグラフィーを利用した検出方法)
イムノクロマトグラフィーを利用した検出方法は、典型的には、以下のようなテストス
トリップを利用する。
本発明のテストストリップとは、糞便由来サンプルを不溶性メンブレン中を展開させる
ことにより、サンプル中の被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出するテストスト
リップであって、コンジュゲートは、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または
抗原が標識体に固定化されたものであり、かつ以下の構成(1)及び(2)を有している

(1)サンプル供給部を有するサンプルパッドであって、抗大腸菌抗体が溶出可能に保持
されている前記パッド
(2)被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または抗原が固定化された、サンプル
中の被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出する検出部を有する不溶性メンブレン
コンジュゲートは、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または抗原が標識体に
固定化されたものであり、コンジュゲートの存在様式としては、コンジュゲートパッドに
含浸された状態で存在してもよいし(タイプA)、サンプルパッドの一部にコンジュゲー
ト部として存在してもよいし(タイプB)、さらには、テストストリップとは別に、検体
と混合されるように個別のコンジュゲート試薬として存在してもよい(タイプC)。
以下、コンジュゲートの存在様式が上記タイプAのテストストリップについて説明する

サンプルの流れ方向の上流より下流に向かって、サンプルパッド、コンジュゲートパッ
ド、サードパッド、不溶性メンブレンの順で配置され、それぞれ上下の層と少なくとも一
部が重複するように配置される。このような配置例のテストストリップを図1に示す。
このようなテストストリップのサンプルパッドに、被検出物質を含有するサンプルが供
給されると、被検出物質はサンプルパッドを通過して下流側のコンジュゲートパッドへと
流れる。コンジュゲートパッドでは、被検出物質とコンジュゲートが接触して複合体(凝
集体)を形成しながら当該パッドを通過し、その後、複合体はコンジュゲートパッドの下
面に接触して配置されたサードパッド、さらには不溶性メンブレンへと展開される。
不溶性メンブレンには、その一部に被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または
抗原が固定化された検出部を有しているため、該複合体が検出部に固定化されることにな
る。固定化された複合体は、コンジュゲートに由来する吸光度あるいは反射光を検出する
手段により検出される。
次に、コンジュゲートの存在様式がタイプBのテストストリップについて説明する。
上記タイプAのテストストリップとの違いは、サンプルパッドとコンジュゲートパッド
が一体になった点であり、つまり、サンプルパッドの一部にサンプル供給部およびコンジ
ュゲート部が構成されている点である。
上記サンプル供給部は、被検出物質を含有するサンプルを供給する部位であり、上記コ
ンジュゲート部は、コンジュゲートを含有する部位であり、サンプル供給部がコンジュゲ
ート部の上流側となる。
次に、コンジュゲートの存在様式がタイプCのテストストリップについて説明する。
上記タイプAのテストストリップとの違いは、コンジュゲートパッドが存在せず、コン
ジュゲートは個別のコンジュゲート試薬として存在する点である。例えば、フィルター中
にコンジュゲートが内蔵されたフィルターチップが挙げられる。このようなフィルターチ
ップを使って、検体希釈液を通過させることでコンジュゲートと被検出物質が結合し、複
合体(凝集体)を形成する。これをコンジュゲートパッドを有さないこと以外はタイプA
と同一の前記テストストリップに供給することで、被検出物質を検出することができる。
(サンプルパッド)
本発明に用いられるサンプルパッドは、サンプルを受け入れる部位(サンプル供給部)
を有する。パッド状に成型された状態で液体のサンプルを吸収し、液体と検出対象物とが
通り抜けることができるどんな物質及び形態をも含む。サンプルパッドに適した材料の具
体例として、ガラス繊維(グラスファイバー)、アクリル繊維、親水性ポリエチレン材、
乾燥紙、紙パルプ、織物等が含まれるが、これらに限定されない。好適には、グラスファ
イバー製パッドが用いられる。該サンプルパッドには、後述するコンジュゲートパッドの
機能を併せ持たせることも出来る。また、サンプルパッドには、抗体固定化メンブレンに
おける非特異的反応(吸着)を防止・抑制する目的で、通常使用されるブロッキング試薬
を含ませることができる。
(サードパッド)
本発明に用いられるサードパッドは、試料の性状等により必要に応じて配置されること
が望ましく、サンプル中の被検出物質とコンジュゲートの複合体を透過させることができ
るものであればいずれでもよい。具体的には、ガラス繊維(グラスファイバー)、アクリ
ル繊維、親水性ポリエチレン材、乾燥紙、紙パルプ、織物等が含まれるが、特に、ポリス
ルホンまたはセルロースアセテートからなる多孔質性の部材であることが望ましい。
また、本発明の多孔質性サードパッドの孔径は、平均孔径で1〜100μmであること
が望ましく、より望ましくは10〜100μm、よりいっそう望ましくは20〜80μm
であり25〜70μmがもっとも望ましい。1μm未満では詰まりの原因となり、検体の
流れ自体が不良となるからであり、100μmより大きいと前記非特異反応物質を捕捉す
ることができないためと思われるからである。
(不溶性メンブレン)
本発明に用いられる不溶性メンブレンは、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体
または抗原が固定化された少なくとも1つの検出部を有する。被検出物質に対して免疫学
的に反応する抗体または抗原の不溶性メンブレン担体への固定化は、従来公知の方法で実
施することができる。ラテラルフロー式のイムノクロマト試薬の場合には、上記の抗体ま
たは抗原を所定の濃度で含有する液を調製し、ノズルから液を一定の速度で吐出しながら
水平方向に移動させることのできる機構を有する装置などを用いて、上記液をライン状に
不溶性メンブレン担体に塗布し、乾燥させることにより固定化させることができる。上記
液の抗体または抗原の濃度は0.1〜5mg/mLが好ましく、0.5〜2mg/mLが
さらに好適である。また、抗体または抗原の不溶性メンブレン担体への固定化量は、ラテ
ラルフロー式の場合には上記の装置のノズルからの吐出速度を調節することによって最適
化でき、0.5〜2μL/cmが好適である。
なお、上記ラテラルフロー式のイムノクロマト試薬を用いた測定方法は、サンプルが毛
細管現象により不溶性メンブレン担体に対して並行方向に移動するように展開する方式の
測定方法である。
また、上記の抗体または抗原を所定の濃度で含有する液は、緩衝液に抗体または抗原を
添加することにより調製することができる。該緩衝液の種類としては、リン酸緩衝液、ト
リス緩衝液、グッド緩衝液など通常使用される緩衝液をあげることができる。緩衝液のp
Hは6.0〜9.5の範囲が好ましく、6.5〜8.5がより好ましく、7.0〜8.0
がさらに好ましい。緩衝液には、さらに塩化ナトリウムなどの塩類、スクロースなどの安
定剤や保存剤、プロクリン(登録商標)などの防腐剤等を含んでもよい。塩類は塩化ナト
リウムなどのようにイオン強度の調整のために含ませるもののほか、水酸化ナトリウムな
ど緩衝液のpHを調整する目的で添加するものも含まれる。
不溶性メンブレンに抗体または抗原を固定化した後、さらに、通常使用されるブロッキ
ング剤を溶液あるいは蒸気状にして抗体または抗原を固定化した部位以外を被覆し、ブロ
ッキングを行うこともできる。
なお、不溶性メンブレンには、従来からイムノクロマト試薬で用いられているコントロ
ール捕捉試薬を固定化してもよい。該コントロール捕捉試薬は、アッセイの信頼性を担保
するための試薬であって、コンジュゲートパッドに含ませたコントロール試薬を捕捉する
ものである。例えば、コンジュゲートパッドに標識されたスカシ貝由来ヘモシアニン(以
下、「KLH」という)をコントロール試薬として含む場合には、抗KLH抗体などがコントロ
ール捕捉試薬に該当する。コントロール捕捉試薬を固定化する位置は、アッセイ系の設計
に適合するよう適宜選択することができる。
本発明で用いられる不溶性メンブレンを構成するメンブレンとしては、従来からイムノ
クロマト試薬の不溶性メンブレン担体として用いられている公知のメンブレンが使用でき
る。例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン類、ガラス、セルロ
ースやセルロース誘導体などの多糖類、セラミックス等からなる繊維から構成されるメン
ブレンがあげられる。具体的には、ザルトリウス社、ミリポア社、東洋濾紙社、ワットマ
ン社などから市販されているガラス繊維ろ紙やセルロースろ紙などが挙げられる。中でも
、ザルトリウス社、UniSart CN140が好ましい。また、この不溶性メンブレン担体の孔径
と構造を適宜選択することにより、コンジュゲートとサンプル中の被検出物質との複合体
が不溶性メンブレン担体中を流れる速度を制御することが可能である。
上記イムノクロマトグラフィー用テストストリップは、プラスチック製粘着シートのよ
うな固相支持体上に配置させることが好ましい。該固相支持体は、サンプル及びコンジュ
ゲートの毛管流を妨げない物質で構成する。また、イムノクロマトグラフィー用テストス
トリップを固相支持体上に接着剤等で固定化してもよい。この場合、接着剤の成分等にお
いてもサンプル及びコンジュゲートの毛管流を妨げない物質で構成する。該イムノクロマ
トグラフィー用テストストリップは、イムノクロマトグラフィー用テストストリップの大
きさ、サンプルの添加方法や添加位置、不溶性メンブレンの検出部の形成位置、シグナル
の検出方法などを考慮した適当な容器(ハウジング)に格納・搭載して使用することがで
き、このように格納・搭載された状態を「デバイス」という。
(被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または抗原)
本発明で用いられる被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または抗原は、被検出
物質に結合可能な抗体または抗原であり、被検出物質がウイルスや抗原の場合は抗体、被
検出物質が抗体の場合は抗原が好ましい。被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体ま
たは抗原は、後述する標識体および検出部に固定化される。標識体および検出部に固定化
される抗体または抗原は同一であってもよいが、標識体と検出部とで別のものであること
が好ましい。
(標識体)
本発明で用いられる標識体は、従来からイムノクロマトグラフィー用テストストリップ
に用いられている公知の標識体を用いることができる。例えば、金コロイド粒子や白金コ
ロイド粒子などのコロイド状金属粒子、カラーラテックス粒子、磁性粒子、蛍光粒子など
が好ましく、特に金コロイド粒子、カラーラテックス粒子が好ましい。
(コンジュゲート)
本発明で用いられるコンジュゲートは、上記のような標識体に被検出物質に対して免疫
学的に反応する抗体または抗原が固定化されたものである。コンジュゲートは、例えばノ
ロウイルスを検出する場合、金コロイド粒子に抗ノロウイルスモノクローナル抗体が固定
化されたものが好ましい。
被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または抗原を標識体へ固定化させる方法と
しては、物理吸着、化学結合等が挙げられ、物理吸着により固定化させるのが一般的であ
る。
(その他)
本発明のイムノクロマトグラフィー用テストストリップは、さらに測定条件、サンプル
に応じて他の試薬や構成を含み得る。
他の試薬としては、例えば非特異反応を防止するブロッキング剤が挙げられる。
他の構成としては、例えば、不溶性メンブレンを移動・通過したサンプルを吸収するこ
とにより、サンプルの展開を制御する吸収パッドが挙げられる。
本発明のイムノクロマトグラフィー用テストストリップの作製は実施例に記載の方法を
適宜、修飾・改変して行うことができる。
(キット)
本発明のイムノクロマトグラフィーを利用した検出キットは、前記イムノクロマトグラ
フィー用テストストリップを含むものであればよい。本検出キットは、他に検出に必要な
試薬、試料の希釈液、試験用チューブ、便採取用の綿棒、取扱い説明書、テストストリッ
プ格納用のハウジングなどを含んでもよい。
(その他)
本明細書中、上流または下流という意味は、サンプルの流れる方向の上流側、下流側と
いう意味で用いる。すなわち、本発明のテストストリップで上からサンプルパッド、コン
ジュゲートパッド、サードパッド、不溶性メンブレンが一部で重なるように積層されてい
る場合、サンプルパッドがもっとも上流であり、不溶性メンブレンが下流ということにな
る。また、不溶性メンブレンの下流側端部が重なるように上にエンドパッドが積層される
ことがあるが、この場合、エンドパッドがもっとも下流である。
1.イムノクロマトグラフィー用テストストリップの作製
1)金コロイド標識抗ノロウイルスモノクローナル抗体(抗ノロウイルス抗体コンジュゲ
ート)の調製
(i)金コロイド溶液の調製
80℃に加温した精製水5,000mLに、5.0%クエン酸三アンモニウム水溶液お
よび5.0% テトラクロロ金(III)酸水溶液をそれぞれ10mLずつ加え、撹拌しな
がら10分間反応させた。その後反応液を再び加温し、35分後氷水中で冷却して平均粒
子径50nmの金コロイド溶液を作製した。当該金コロイド溶液を、2mmol/L T
ris−塩酸緩衝液(pH8.5)にて、極大吸収波長での吸光度が1.0 OD/mL
の平均粒子径50nm金コロイド溶液(pH8.5)に調整した。
(ii)抗ノロウイルス抗体コンジュゲートの調製
上記(i)で得られた金コロイド溶液(pH8.5)20mLに対し、50μg/mL
抗ノロウイルス抗体(コスモバイオ社)を含む20mmol/Lホウ酸水溶液(pH8.
5)1.0mLを添加し、10分間撹拌した。その後、10% BSAを1.5mL添加
し、さらに5分間撹拌して抗体感作金コロイド溶液を作製した。抗体感作金コロイド溶液
を10℃で10,000rpm 45分間遠心し、上清を除き、遠心により沈殿した抗体
感作金コロイドをコンジュゲートディリューションバッファー(Conjugate D
ilution Buffer(SCRIPPS社))で希釈して回収した。回収した抗
体感作金コロイドを極大吸収波長の吸光度が1.5 O.D./mLとなるよう0.5%
カゼインを含むコンジュゲートディリューションバッファーで希釈して、コンジュゲー
トパッド塗付液とした。
(iii)コントロールライン用金コロイド標識KLH(KLHコンジュゲート)の調製
上記1.0 OD/mLの金コロイド溶液(pH6.1)20mLに対し、2mmol
/Lリン酸緩衝液(pH6.1)で620μg/mLとなるよう溶解したKLH(シグマ
社製)を1mL添加し、室温で10分間撹拌した。当該金コロイドとKLHとの混合液に
対し、10%ウシ血清アルブミン(BSA)水溶液を1mL添加し、室温で5分間攪拌し
た。その後、10℃にて、11900×gで45分間遠心した。上清を除去した後、得ら
れた沈渣に、上記コンジュゲート希釈液を1mL添加してコンジュゲートを懸濁し、KL
Hコンジュゲートを得た。
2)コンジュゲートパッドの作製
上記1)で調製した抗ノロウイルス抗体コンジュゲートを3 OD/mL、KLHコン
ジュゲートを1.33%カゼイン、4%スクロース溶液(pH7.5)と混合してコンジ
ュゲート液を作製し、一定体積のグラスファイバー製パッド(Millipore社)に
該パッド体積の1.13倍容量滲みこませた。70℃のドライオーブン内で45分間加温
することにより乾燥させ、コンジュゲートパッドとした。
3)抗ノロウイルスモノクローナル抗体固定化メンブレン(不溶性メンブレン)の作製
標識抗体とはエピトープを異にする抗ノロウイルス抗体(コスモバイオ社)を0.75
mg/mLとなるよう2.5%スクロースを含む10mmol/L リン酸緩衝液(pH
7.2)で調製し、テストライン塗付液とした。また、同様に抗KLH抗体(ウサギ由来
)を1.00mg/mLとなるよう2.5%スクロースを含む10mmol/L リン酸
緩衝液(pH7.2)で調製し、コントロールライン塗付液とした。
テストライン塗付液およびコントロールライン塗付液をニトロセルロース膜(Sart
orius社製)に幅1mmのライン状に間隔をあけて塗付した。塗付はイムノクロマト
法用ディスペンサー「XYZ3050」(BIO DOT社製)を用い、塗付量を1.0
μL/cmに設定して実施した。70℃のドライオーブン内で45分間加温することによ
り乾燥させて抗体固相化メンブレンを作製した。
4)サンプルパッドの作製
0.5% スクロース、250mmol/L NaClを含む、20mmol/L ト
リス緩衝液(pH7.2)を調製し、サンプルパッド塗付液とした。次に、サンプルパッ
ド塗付液に抗大腸菌ポリクローナル抗体(ウサギ由来、Dako Cytomation
codeNo−Nr.B0357、Dako社製Anti−Escherichia
Coli)を0.75mg/mL(0.045mg/test)となるよう添加したもの
を調整し、一定体積のグラスファイバー製パッド(Lydall社製)に該パッドの2.
58倍容量となるように塗付し、70℃のドライオーブン内で45分間加温することによ
り乾燥させて実施例用サンプルパッドを作製した。また、比較例用サンプルパッドは、抗
大腸菌ポリクローナル抗体を添加しないサンプルパッド塗布液を塗布して同様に作製した
5)イムノクロマトグラフィー用テストストリップの組み立て
図1に、本発明のイムノクロマトグラフィー用テストストリップの模式構成図を示した

プラスチック製粘着シート(a)に不溶性メンブレン(b)を貼り、次いで、サードパッ
ド(Pall社製)(g)、コンジュゲートパッド(d)、サンプルパッド(e)を順に
配置装着し、反対側の端には吸収パッド(Whatman社製)(f)を配置装着した。
コンジュゲートパッドには、金コロイドに抗ノロウイルス抗体を感作したコンジュゲート
が含浸されており、不溶性メンブレンには、抗ノロウイルス抗体(c1)およびコントロ
ール試薬(c2)が流れ方向に対して垂直にライン上に固定化され、テストラインが流れ
方向の上流側になるように配置されている。各パッドは、上下のパッドとその一部が接す
るように積層して配置される。抗ノロウイルス抗体(c1)からなるラインをテストライ
ン、コントロール試薬(c2)からなるラインをコントロールラインという。サードパッ
ドはポリスルホンからなり、平均孔径20〜50μmの多孔質膜を用いた。このように各
構成要素を重ね合わせた構造物を一定幅に切断してイムノクロマトグラフィー用テストス
トリップを作製した。テストストリップを専用のプラスチック製ハウジングに格納・搭載
し、イムノクロマトテストデバイス(図示せず)の形態にすることもできる。
2.試験手順
ボランテイアの正常成人2人の糞便を検体として用いた(検体はいずれもノロウイルス
フリーの陰性検体である)。各検体を、界面活性剤を含むリン酸緩衝液(pH7.6)に
懸濁して0.1g/mLとし、ボルテックスにより良く撹拌したのち3000rpmで
10分間遠心分離をし、得られた上清をサンプルとした。
上記(i)で作製したテストストリップに上記サンプル120μLを滴下し、10、2
0、30分後に偽陽性の有無を目視観察した。目視観察結果は、テストラインの発色強度
を「カラーチャート」という色見本を用いて数値化し、図2のグラフに示した。カラーチ
ャートによる発色強度は0〜4まで0.25刻みの値で数値化されている。
3.試験結果
図2より、サンプルパッドに抗大腸菌抗体を添加した実施例では、いずれの検体におい
ても、抗大腸菌抗体を添加しない比較例に比べて発色強度が小さかった。したがって、抗
大腸菌抗体により糞便由来サンプル中の非特異反応が抑制されることが明らかとなった。
本発明の、抗大腸菌抗体存在下で免疫反応を行うことにより、糞便由来サンプルに起因
する非特異反応を抑制し、サンプル中の被検出物質を正確に検出することが可能となった
。特に、免疫反応としてイムノクロマトグラフィーを利用することにより、糞便由来サン
プル中の被検出物質を簡便かつ正確に検出することが可能となった。
(a)プラスチック製粘着シート
(b)不溶性メンブレン
(c1)抗ノロウイルス抗体
(c2)コントロール試薬
(d)コンジュゲートパッド
(e)サンプルパッド
(f)吸収パッド
(g)サードパッド

Claims (7)

  1. 糞便由来サンプル中の被検出物質を免疫学的に検出する方法であって、抗大腸菌抗体存在
    下、免疫反応を行う前記方法。
  2. 免疫学的に検出する方法が、糞便由来のサンプルを不溶性メンブレン中を展開させること
    によりサンプル中の被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出するイムノクロマトグ
    ラフィーを利用した検出方法であって、以下の(a)及び(b)の工程を含む方法である
    、請求項1に記載の方法。
    (a)抗大腸菌抗体存在下、サンプルと、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体ま
    たは抗原が標識体に固定化されたコンジュゲートを接触させてサンプル中の被検出物質と
    コンジュゲートとの複合体を形成する工程
    (b)前記複合体を不溶性メンブレン中を展開させて、被検出物質に対して免疫学的に反
    応する抗体または抗原が固定化された検出部にて、前記複合体を検出する工程
  3. 糞便由来サンプル中の被検出物質を免疫学的に検出する方法における非特異反応抑制方法
    であって、抗大腸菌抗体存在下、免疫反応を行う前記方法。
  4. 免疫学的に検出する方法が、糞便由来のサンプルを不溶性メンブレン中を展開させること
    によりサンプル中の被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出するイムノクロマトグ
    ラフィーを利用した検出方法であって、以下の工程(a)及び(b)の工程を含む方法で
    ある、請求項3に記載の方法。
    (a)抗大腸菌抗体存在下、サンプルと、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体ま
    たは抗原が標識体に固定化されたコンジュゲートを接触させてサンプル中の被検出物質と
    コンジュゲートとの複合体を形成する工程
    (b)前記複合体を不溶性メンブレン中を展開させて、被検出物質に対して免疫学的に反
    応する抗体または抗原が固定化された検出部にて、前記複合体を検出する工程
  5. 糞便由来のサンプルを不溶性メンブレン中を展開させることにより、サンプル中の被検出
    物質とコンジュゲートとの複合体を検出するイムノクロマトグラフィー用テストストリッ
    プであって、コンジュゲートは、被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または抗原
    が標識体に固定化されたものであり、かつ以下の構成(1)及び(2)を含む、前記テス
    トストリップ。
    (1)サンプル供給部を有するサンプルパッドであって、抗大腸菌抗体が溶出可能に保持
    されている前記パッド
    (2)被検出物質に対して免疫学的に反応する抗体または抗原が固定化された、サンプル
    中の被検出物質とコンジュゲートとの複合体を検出する検出部を有する不溶性メンブレン
  6. コンジュゲートが溶出可能に保持されているコンジュゲートパッドを含む請求項5に記載
    のテストストリップ。
  7. 抗大腸菌抗体を有効成分とする、糞便由来サンプル用の免疫反応における非特異反応抑制
    剤。
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