JP2017025993A - 変速機 - Google Patents

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直之 森
慎志 鎌田
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Abstract

【課題】ブレーキのメンテナンス作業を容易に行うことができる変速機を提供する。
【解決手段】変速機は、長尺形状を有し、その長手方向の一端を後壁として車両の後方に向けるように設けられるミッションケースと、2つの端部のうちの一方の端部を後端部として車両の後方に向けられるように設けられたカウンタシャフトと、カウンタシャフトの後端部からミッションケースの後壁の外まで延設されたブレーキシャフトと、ミッションケースの後壁にミッションケースの外から着脱可能に配置され、ブレーキシャフトを介してカウンタシャフトに連結され、カウンタシャフトの回転を減速可能に構成されたカウンタシャフトブレーキと、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、変速機に関する。
車両用の自動変速機として、ミッションケース内にメインシャフトとカウンタシャフトとを収容した、いわゆる二軸式のタイプが知られている。この種の自動変速機では、シフトアップのため、スリーブを低段側の変速ギアのスプラインから抜いて高段側の変速ギアのスプラインに入れるとき、高段側の変速ギアのスプラインの回転数を下げてスリーブの回転数に合わせることが行われる。具体的には、カウンタシャフトブレーキ(以下「ブレーキ」と略称する場合がある)を作動させてカウンタシャフトの回転数を下げ、スリーブと高段側の変速ギアのスプラインとの回転を同期させる。これにより、スリーブを高段側の変速ギアのスプラインに入れることが可能となる。
ブレーキは、作動時にカウンタシャフトの回転数を下げるため、カウンタシャフトに制動力を与える摩擦材を備えている。このとき、長期間にわたる使用により摩擦材が消耗するため、ブレーキは定期的にメンテナンスされる。
特許文献1には、クラッチケース内に設けられたブレーキが開示されている。車両に変速機が搭載されるとき、クラッチケースがエンジンに組み付けられる。
特開2001−263457号公報
しかしながら、クラッチケースがエンジンに組み付けられ、クラッチケース内にブレーキが設けられているため、ブレーキにアクセスすることができず、摩擦材の交換時に、クラッチケースをエンジンから外して変速機を車両から降ろす必要があった。そのため、定期的に行われるブレーキのメンテナンス作業に長時間を要するという問題点があった。
本発明の目的は、ブレーキのメンテナンス作業を容易に行うことができる変速機を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明における変速機は、長尺形状を有し、その長手方向の一端を後壁として車両の後方に向けるように設けられるミッションケースと、2つの端部のうちの一方の端部を後端部として車両の後方に向けられるように設けられたカウンタシャフトと、カウンタシャフトの後端部からミッションケースの後壁の外まで延設されたブレーキシャフトと、ミッションケースの後壁に当該ミッションケースの外から着脱可能に配置され、ブレーキシャフトを介してカウンタシャフトに連結され、カウンタシャフトの回転を減速可能に構成されたカウンタシャフトブレーキと、を備える。
本発明によれば、カウンタシャフトブレーキがミッションケースの後壁にミッションケースの外から着脱可能に配置されていることにより、カウンタシャフトブレーキのメンテナンス時に変速機を車両から降ろさずに、ブレーキにアクセスすることができるため、ブレーキのメンテナンス作業を容易に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る変速機の断面図である。 図1の部分拡大図である。 レンジケースを車両前方から見たときの図である。 図3のIV−IV線断面図である。
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係る自動変速機の断面図である。
図1に示すように、変速機1は、インプットシャフト11、それと同軸に配置されたメインシャフト12と、それと同軸に配置されたアウトプットシャフト13と、それらシャフト11、12、13と平行に配置されたカウンタシャフト14とを備えている。
さらに、変速機1は、インプットシャフト11に固設されたインプットギア22Aと、インプットギア22Aに付随し、インプットギア22Aと一体回転するドグギア23と、メインシャフト12と同軸に配置され、メインシャフト12に対して回転可能な複数(ここでは4つ)のメインギア22と、各メインギア22にそれぞれ付随し、その付随しているメインギア22と一体回転するドグギア23と、メインシャフト12と一体的に回転し、メインシャフト12に対して軸方向に移動可能な複数(ここでは3つ)のスリーブ35と、インプットギア22Aに常時噛合し、カウンタシャフト14と一体的に回転するインプットカウンタギア24Aと、各メインギア22にそれぞれ常時噛合し、カウンタシャフト14と一体的に回転する複数(ここでは5つ)のカウンタギア24とを備える。5つのカウンタギア24のうちのアウトプットシャフト13に最も近いカウンタギア24は、アイドルギア(図示せず)を介してメインギア22に噛合される。
各スリーブ35は、軸方向片側のドグギア23と噛合する位置、軸方向反対側のドグギア23と噛合する位置、軸方向両側のいずれのドグギア23とも噛合しない位置に移動することができる。スリーブ35がドグギア23に噛合していないインプットギア22A、メインギア22はそれぞれカウンタギア24を介して空転(メインシャフト12に対して自由に回転)する。
スリーブ35をインプットギア22Aに付随するドグギア23と噛合する位置に軸方向移動させると、インプットシャフト11の動力が、インプットギア22Aを介してメインシャフト12に伝達されることになる。また、複数のスリーブ35のうちいずれかのスリーブ35を各メインギア22に付随するいずれかのドグギア23と噛合する位置に軸方向移動させると、インプットシャフト11の動力が、インプットギア22A、インプットカウンタギア24A、カウンタシャフト14、カウンタギア24、メインギア22を介してメインシャフト12に伝達されることになる。
また、1つのインプットギア22Aとインプットカウンタギア24Aとが対になって噛合し、4組のメインギア22とカウンタギア24とがそれぞれ対になって噛合するが、インプットギア22Aとインプットカウンタギア24Aとのギア比、およびメインギア22とカウンタギア24のギア比が対ごとに異なるので、選択されたスリーブ35の選択された位置によって、インプットシャフト11からメインシャフト12へ伝達される回転数、トルクが異なる。これによって、前進ギア段5th,4th,3rd,2nd,1stが形成される。また、1組のメインギア22とカウンタギア24とがアイドルギアを介して噛合することで後進ギア段が形成される。
図1に示すように、メインシャフト12の右方端部には、遊星歯車機構であるレンジ変速ギア機構41のサンギア42が固設されている。サンギア42の周りには、複数の遊星ギア43が配置されている。各遊星ギア43は、キャリヤ44によって纏めて軸支されている。これら遊星ギア43の外側には、リングギア45が配置されている。リングギア45に対してスリーブ35aがアウトプットシャフト13の軸方向に移動可能に設けられている。ミッションケースに固定されたプレート47にはドグギア23aが設けられている。アウトプットシャフト13にはこれと一体回転するドグギア23aが設けられている。
サンギア42は、メインシャフト12と同速度で回転する。スリーブ35aをミッションケースに固定されたプレート47側のドグギア23aと噛合させたとき、サンギア42の回転が、レンジ変速ギア機構41の所定の減速比で減速されたアウトプットシャフト13に伝達される。スリーブ35aをアウトプットシャフト13側のドグギア23aと噛合させたとき、サンギア42の回転が直結状態でアウトプットシャフト13に伝達される。
レンジケース10c(後述する)の後壁部65にはミッションケース10の外からギアボックス25が取り付けられる。レンジケース10cの後壁部65には、ブレーキ60が取り付けられる平らな面65a(図2参照)が形成されている。レンジケース10cの後壁部65が「ミッションケースの後壁」に相当する。ギアボックス25には、アウトプットシャフト13に設けられたギア(図示せず)に噛合するスピードメータギア26が設けられている。
スリーブ35をいずれのドグギア23とも噛合させない状態であるニュートラル状態で、クラッチ(図示せず)を繋ぎエンジンを(図示せず)を仮想アクセルによって空吹かしすると、各メインギア22およびドグギア23が回転する。これにより、シフトダウン時に、それら各ドグギア23の回転を高めて、各ドグギア23と各スリーブ35との回転を合わせることができる。
他方、シフトアップ時には、変速すべきメインギア22のドグギア23の回転数の方が、変速に用いるスリーブ35の回転数よりも大きい場合が大半である。よって、ブレーキ60でカウンタシャフト14の回転数を調節することにより、メインギア22のドグギア23の回転を下げて、ドグギア23と変速に用いるスリーブ35との回転を合わせる。
図2は、図1の部分拡大図である。
ブレーキ60はブレーキケース67を有する。ブレーキケース67は、図2に示すように、レンジケース10cの後壁部65の平らな面65aに外からボルト72で着脱可能に設けられる。ブレーキ60を平らな面65aに装着すればよいので、ブレーキ60の着脱作業が容易にできる。ブレーキケース67内には、図2に示すように、ブレーキシャフト55(後述する)を介してカウンタシャフト14と一体回転するハブ74が収容されている。ハブ74は、カウンタシャフト14の端部に取り付けられる円板部74aと、円板部74aに一体成形された円筒部74bとからなる。円筒部74bの外周面には、スプライン76が形成されている。
円筒部74bのスプライン76には、図2に示すように、複数のフリクションプレート70が軸方向に移動可能に且つ周方向に固定されて係合されている。これらフリクションプレート70の間には、セパレータプレート71が配置されている。セパレータプレート71は、図2に示すように、ブレーキケース67の内周面に成形されたスプライン78に係合されており、軸方向に移動可能に且つ周方向に固定されている。
図2に示すように、ブレーキケース67には、セパレータプレート71とフリクションプレート70とを押し付けるための筒体状のピストン79が、軸方向にスライド可能に設けられている。ピストン79は、図2に示すように、ブレーキケース67のボス部80にスライド可能に被嵌される。
上記ボス部80には、リターンバネ90を押さえるリテーナ91が取り付けられている。この構成によれば、エア供給ナット87からエアチャンバ85内に高圧エアが供給されると、図2において、ピストン79が左方に移動してフリクションプレート70とセパレータプレート71とがストッパリング(図示せず)に当るまで左方に移動され、それらプレートが相互に押し付けられる。これにより、制動力が発生し、カウンタシャフト14が減速される。
そして、高圧エアの供給を中止してエアチャンバ85内からエアを抜くと、ピストン79がリターンバネ90により右方に移動されて元の位置にリセットされ、フリクションプレート70とセパレータプレート71とは押し付けから解放される。これにより、制動力がカットされ、カウンタシャフト14が減速されない。
このようにカウンタシャフト14の回転数を調節するブレーキ60は、シフトアップ毎に作動され、フリクションプレート70とセパレータプレート71との摩擦により発熱し、また、ピストン79とブレーキケース67のボス部80との摩擦により発熱する。仮に、ブレーキケース67内にオイル(潤滑油)が滞留するのであれば、熱がオイルに蓄積される。このため、ブレーキケース67内の温度が上昇し、ブレーキ60の耐焼付性・耐久性・信頼性を低下させる。
ブレーキ60の耐焼付性等を確保するためには、ブレーキ60に供給されるオイル62を循環させればよい。オイル62を強制的にブレーキ60に供給するオイルポンプを備え、かつ、供給したオイル62をブレーキ60から排出させる構造を備えることで、オイル62を循環させることができる。
本実施の形態では、簡単な構成により、ブレーキ60に供給されるオイル62を循環させることができる潤滑機構を提案する。
潤滑機構について説明する前に、ミッションケース10等について、また、ミッションケース10内のオイル62等について説明する。
ミッションケース10は、図1に示すように、メインシャフト12、カウンタシャフト14、メインギア22、ドグギア23、カウンタギア24などが収容されるメインケース10aと、クラッチ(図示せず)が収容されるクラッチケース10bと、レンジ変速ギア機構41が収容されるレンジケース10cとからなる。カウンタシャフト14の前端部はクラッチケース10bの前側壁にローラベアリングを介して軸支されている。また、カウンタシャフト14の後端部はメインケース10aの後側壁にローラベアリングを介して軸支されている。
オイル62は、クラッチケース10bを除くミッションケース10内の底部に貯留されており、静止時(各カウンタギアの静止時)に図1に仮想線で示す油面62aとなっている。油面62aが傾いているのは、変速機1が車両に縦置きされ、エンジン側が高くなるように傾斜しているためである。
ミッションケース10内のオイル62は次のように循環する。
まず、ミッションケース10内の底部に貯留されたオイル62がオイルポンプ61で汲み上げられる。汲み上げられたオイル62は、メインシャフト12の軸心に沿って案内され、各メインギア22を軸支するベアリングに供給される。さらに、メインシャフト12の後端部からアウトプットシャフト13の軸心に沿って案内される。アウトプットシャフト13には径方向の穴13a(図2参照)が設けられているため、オイル62がアウトプットシャフト13の回転時の遠心力により径方向の穴13aを通ってギアボックス25内に吐出され、ギアボックス25内のスピードメータギア26に供給される。ギアボックス25内のオイル62がレンジケース10cに戻され、戻されたオイル62がブレーキケース67に供給されることについては、後述する。
次に、潤滑機構について各図を用いて説明する。図2及び図3に示すように、潤滑機構は、ブレーキケース67にオイル62を供給する手段として、複数のオイル入口68、69を有している。オイル入口68は、レンジケース10c側のオイル62をブレーキケース67内に取り込むためのもので、レンジケース10cの後壁部65の下部に円周方向(ハブ74の回転方向)に沿ってほぼ等間隔に複数(ここでは6個)設けられる。複数のオイル入口68のいずれかからもブレーキケース67にオイル62を取り込むことができるので、ブレーキケース67へのオイル62の供給が確実になる。
また、オイル入口69は、図2に示すように、レンジケース10cの後壁部65におけるブレーキケース67の内部空間の上部位置とほぼ同じ高さとなる位置に設けられる。また、オイル戻り口69Aは、図2に示すように、レンジケース10cの後壁部65におけるギアボックス25の内部空間の下部(ここでは、ギアボックス25の底部27)よりやや高い位置に設けられる。
図3は、レンジケース10cを車両前方から見たときの図である。また、図4は、図3のIV−IV線断面図である。図4にオイル62の流れを点線で示す。
図3に示すように、レンジケース10cの後壁部65には、オイル戻り口69Aの位置を上端として、また、オイル入口69の位置を下端として、オイル62を下方に案内するための誘導部69Bが設けられる。誘導部69Bは、図4に示すように、深さ約12mmの凹状断面形状の溝を有し、その溝の底部にオイル入口69およびオイル戻り口69Aが設けられる。オイル入口69にオイル62を流入し易くするため、オイル入口69の全周縁における下側略半周縁に沿って所定の高さを有する凸状断面形状のフランジ69Cが設けられる。図3における紙面奥側(図4に示すRR側)のギアボックス25内のオイル62をオイル戻り口69Aに通して、図3における紙面手前側(図4に示すFR側)のレンジケース10c内に取り込む。これにより、取り込んだオイル62を誘導部69Bに沿わせて流下させ、オイル入口69に案内し、オイル入口69を通してRR側のブレーキケース67内に取り込むことができる。その結果、ブレーキケース67へのオイル62の供給がより確実になされる。なお、ギアボックス25内とブレーキケース67内とをパイプで連通させることで、ギアボックス25内のオイル62をブレーキケース67内に取り込むようにしてもよい。
以上、ブレーキケース67にオイル62を供給する手段について説明したが、次に、オイル62をブレーキケース67から排出する手段について図1及び図2を参照して説明する。図2にオイル62の流れを点線で示す。
潤滑機構は、ブレーキシャフト55を備えている。ブレーキシャフト55は、カウンタシャフト14をその軸方向に延長するように設けられる。ブレーキシャフト55はカウンタシャフト14と同軸に配置される。ブレーキシャフト55の前端部56に設けられたボルト部56aが、カウンタシャフト14の後端部に設けられためねじ部14aに螺合される。ブレーキシャフト55の後端部57は、レンジケース10cの後壁部65にボールベアリング66を介して支持される。
ブレーキシャフト55は、ブレーキシャフト55の中心軸に沿ってブレーキケース67内のオイル62を導く第1通路551と、中心軸に沿って導かれたオイル62をカウンタシャフト14の回転を伴う遠心力によってミッションケース10内に供給する第2通路552とを有する。第1通路551および第2通路552は、ブレーキシャフト55の後端部57に設けられている。ブレーキシャフト55の中間部58はブレーキシャフト55の後端部57より小径になっている。中間部58を小径にした理由は、ブレーキシャフト55を軽量にするため、および、慣性モーメントを小さくすることによりブレーキシャフト55の回転数を変化させやすくするためなどである。
第1通路551の後端はブレーキケース67内に連通して、オイル62の流入口になっている。第1通路551の前端は第2通路552に連通する。第2通路552の先端はレンジケース10c内に連通して、オイル62の吐出口になっている。つまり、ブレーキケース67内とレンジケース10c内とは、第1通路551および第2通路552を介して連通している。
第2通路552は、ブレーキシャフト55の軸方向に対して直交する方向に穿設される。なお、第2通路552は、ブレーキシャフト55の軸方向に対して斜め方向に穿設されてもよい。第2通路552の吐出口は、レンジ変速ギア機構41の方向を向くようにしてもよい。これにより、第1通路551の距離を短くした上で、レンジ変速ギア機構41にオイル62を効果的に供給することができる。図2では、第2通路552は、ブレーキシャフト55の中心軸から上方向の通路と、下方向の通路との2本であるが、3本以上であってもよい。
このブレーキシャフト55を用いることで、次のように、オイル62をブレーキケース67から排出することができる。なお、ブレーキケース67内のオイル62の油面62aの位置は、第1通路551より高いものとする。
ブレーキシャフト55がカウンタシャフト14と一体回転すると、遠心力によって第2通路552内のオイル62がレンジ変速ギア機構41に向かって吐出され、オイル62がレンジ変速ギア機構41に供給される。カウンタシャフト14の回転により第2通路552内のオイル62が吐出されると、第1通路551および第2通路552内の圧力が下がって、ブレーキケース67内のオイル62が第1通路551に流入する。つまり、ブレーキケース67内のオイル62が第1通路551および第2通路552を介して排出される。
なお、レンジ変速ギア機構41に供給されたオイル62の多くは流下してレンジケース10c内に溜まる。レンジケース10c内のオイル62は、オイル入口68を通って、ブレーキケース67内に流入する。このため、ブレーキケース67内のオイル62の油面62aの高さは一定に保たれる。つまり、ブレーキケース67の内部空間、第1通路551、第2通路552、レンジケース10cの内部空間、およびオイル入口68により、オイル62の循環経路が構成される。これにより、オイル62がブレーキケース67内に滞留することなく、ブレーキケース67内とレンジケース10cとの間で循環するため、ブレーキ60の作動時におけるブレーキケース67内のオイル62の温度上昇を抑えることができる。
従来の変速機では、ブレーキ60がクラッチケース10b内に設けられていた。これにより、ブレーキ60をメンテナンスするとき、外部からブレーキ60にアクセスできないため、クラッチケース10bをエンジンから外して変速機を車体から降ろす必要があって、メンテナンス作業に長時間を要していた。これに対し、この実施形態では、レンジケース10cの後壁部65に外からボルト72で着脱可能に設けられる。これにより、車両に搭載された変速機の後ろ側からブレーキ60にアクセスして、ボルト72を緩めて後壁部65からブレーキ60を外し、必要なメンテナンスを行うことができる。つまり、ブレーキ60のメンテナンス時に変速機をエンジンから外して車体から降ろす必要がなく、メンテナンス作業が容易になる。
また、この実施形態では、ブレーキケース67内のオイル62を排出できるという利点と、排出するオイル62をレンジ変速ギア機構41に供給できるという利点との両方を得ることができる。従来、レンジ変速ギア機構41を冷却する装置(例えばオイル配管)が詰まると、レンジ変速ギア機構41が焼き付く可能性があったが、カウンタシャフト14と一体回転するブレーキシャフト55に設けられた第1通路551および第2通路552により自動的にオイル62がレンジ変速ギア機構41に供給されるため、レンジ変速ギア機構41の焼き付きを防止することができる。
さらに、より多くの第2通路552をブレーキシャフト55の軸方向と直交する方向に放射状に設けることで、オイル62をブレーキケース67から排出する能力を高めることができる。
この場合、複数本の第2通路552のうちの何本かをブレーキシャフト55の軸方向に対して斜め方向を向いた第2通路552にすることで、レンジケース10c内の広範囲にオイル62を供給することができる。
また、この実施形態では、車両前後方向で、ブレーキ60の位置とレンジ変速ギア機構41の位置との距離が短いため、第1通路551の距離が短くなり、オイル62の循環経路の小型、省スペースを図ることができる。なお、レンジ変速ギア機構41がない場合、第1通路551の距離をなるべく短くすることが好ましい。これにより、オイル62の循環経路をさらに小型および省スペースにすることができる。
1 変速機
10 ミッションケース
10a メインケース
10b クラッチケース
10c レンジケース
14 カウンタシャフト
41 レンジ変速ギア機構
55 ブレーキシャフト
551 第1通路
552 第2通路
60 ブレーキ
62 オイル
62a 油面
67 ブレーキケース
68、69 オイル入口
69A オイル戻り口
69B 誘導部

Claims (6)

  1. 長尺形状を有し、その長手方向の一端を後壁として車両の後方に向けるように設けられるミッションケースと、
    2つの端部のうちの一方の端部を後端部として車両の後方に向けられるように設けられたカウンタシャフトと、
    前記カウンタシャフトの後端部から前記ミッションケースの後壁の外まで延設されたブレーキシャフトと、
    前記ミッションケースの後壁に当該ミッションケースの外から着脱可能に配置され、前記ブレーキシャフトを介してカウンタシャフトに連結され、前記カウンタシャフトの回転を減速可能に構成されたカウンタシャフトブレーキと、
    を備える、変速機。
  2. 前記カウンタシャフトブレーキは、オイルを収容可能なブレーキケースを有し、
    前記ブレーキシャフトは、当該ブレーキシャフトの中心軸に沿って前記ブレーキケース内のオイルを導く第1通路と、前記中心軸に沿って導かれたオイルをカウンタシャフトの回転を伴う遠心力によってミッションケース内の後部に供給する第2通路とを有する、請求項1に記載の変速機。
  3. 前記ミッションケース内の後部にレンジ変速ギア機構が配置され、
    前記第2通路の吐出口は、前記レンジ変速ギア機構の方向を向いている、請求項2に記載の変速機。
  4. 前記第2通路は、前記ブレーキシャフトの軸方向に対して斜め方向を向く、請求項2または3に記載の変速機。
  5. 前記ミッションケースの後壁は、前記ミッションケース内のオイルを前記ブレーキケース内に取り込むためのオイル入口を有する、請求項2に記載の変速機。
  6. 前記ミッションケースの後壁には、前記カウンタシャフトブレーキが取り付けられる平らな面が形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の変速機。
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