JP2017024650A - 自転車のパイプ構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】自転車のフレームの管材の中空部に発泡材を充填し、管材の構造強度を高めて変形することを防ぐとともに、高振動吸収で軽量な自転車のパイプ構造を提供する。【解決手段】360度の円周部を有するパイプを含む自転車のパイプ構造であって、円周部は、パイプの中心軸に沿って軸方向で延びて形成された周壁11を有する。周壁11により中空状の内部空間12が画定されてパイプ状構造体が形成され、内部空間12中には発泡材が充填されて内部発泡層2が形成される。パイプ1は、自転車ハンドル、トップチューブ、ダウンチューブ、シートピラー、シートステー、チェーンステー及びヘッドチューブからなる群から選ばれる一種以上を含む。パイプ1は、アルミニウム合金、チタン合金、マグネシウム合金又はカーボンファイバからなる。【選択図】図1
Description
本発明は、自転車のパイプ構造に関し、特に、高振動吸収、耐変形、高強度及び軽量で自転車のパイプに用いる自転車のパイプ構造に関する。
自転車は、足代わりの乗り物として使用することができる上、レクリエーション、運動などの機能も兼ね備える。研究開発力の向上及び科学技術の発展に伴い、自転車の開発は外観、乗り心地、車体強度、重量、速度などを重点的に行われており、特に、プロの競技用自転車の場合、乗り心地、車体強度、重量及び速度の向上が常に求められていた。
近年、多くの自転車は、軽量化のために従来の金属製パイプに替えてカーボンファイバ補強樹脂からなるパイプにより製作されている。
しかし単純にカーボンファイバ補強樹脂からなるパイプでは、ユーザーのニーズを完全に満たすことはできなかった。この問題点に鑑み、自転車メーカーは既に特許文献1及び特許文献2の自転車のパイプ構造を開発している。
本発明の目的は、自転車のフレームの管材の中空部に発泡材を充填し、管材の構造強度を高めて変形することを防ぐとともに、高振動吸収で軽量な自転車のパイプ構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によれば、360度の円周部を有するパイプを含む自転車のパイプ構造であって、前記円周部は、前記パイプの中心軸に沿って軸方向に延びて形成された周壁を有し、前記周壁により中空状の内部空間が画定されてパイプ状構造体が形成され、前記内部空間中には発泡材が充填されて内部発泡層が形成され、前記パイプは、自転車ハンドル、トップチューブ、ダウンチューブ、シートピラー、シートステー、チェーンステー及びヘッドチューブからなる群から選ばれる一種以上を含むことを特徴とする自転車のパイプ構造が提供される。
前記パイプは、アルミニウム合金、チタン合金、マグネシウム合金又はカーボンファイバからなることが好ましい。
前記発泡材は、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、フェノプラスチック、ポリウレタン及びにこれらの組み合わせからなるもののうちの何れか1つであることが好ましい。
本発明の自転車のパイプ構造は、自転車のフレームの管材の中空部に発泡材が充填され、管材の構造強度を高めて変形することを防ぐとともに、高振動吸収で軽量である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、これによって本発明が限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る自転車のパイプ構造は、360度の円周部を有するパイプ1を含む。この円周部は、パイプ1の中心軸に沿って軸方向に延びて形成された周壁11を有し、周壁11により中空状の内部空間12が画定されてパイプ状構造体が形成される。上述した内部空間12中には発泡材が充填されて内部発泡層2が形成される。
パイプ1は、自転車ハンドルAのパイプでもよいし、自転車の車体フレームBでもよい。車体フレームBは、トップチューブB1、ダウンチューブB2、シートピラーB3、シートステーB4、チェーンステーB5及びヘッドチューブB6のうちの少なくとも何れか1つを含む。
シートピラーB3の頂端には、シートのシートパイプ(図示せず)が組み合わされる。シートピラーB3の上端とヘッドチューブB6との間には、トップチューブB1が接続され、ヘッドチューブB6とシートピラーB3の下端との間には、ダウンチューブB2が接続される。シートステーB4は、一端がチェーンステーB5の一端と接続され、他端がシートピラーB3の上端と接続される。チェーンステーB5の他端は、シートピラーB3の下端と接続される。内部空間12内に発泡材を充填して内部発泡層2を形成するタイミングは、パイプ1により自転車ハンドルAの構造体を製作する時か、パイプ1により自転車の車体フレームBのトップチューブB1、ダウンチューブB2、シートピラーB3、シートステーB4、チェーンステーB5又はヘッドチューブB6の構造体を製作した後である。
シートピラーB3の頂端には、シートのシートパイプ(図示せず)が組み合わされる。シートピラーB3の上端とヘッドチューブB6との間には、トップチューブB1が接続され、ヘッドチューブB6とシートピラーB3の下端との間には、ダウンチューブB2が接続される。シートステーB4は、一端がチェーンステーB5の一端と接続され、他端がシートピラーB3の上端と接続される。チェーンステーB5の他端は、シートピラーB3の下端と接続される。内部空間12内に発泡材を充填して内部発泡層2を形成するタイミングは、パイプ1により自転車ハンドルAの構造体を製作する時か、パイプ1により自転車の車体フレームBのトップチューブB1、ダウンチューブB2、シートピラーB3、シートステーB4、チェーンステーB5又はヘッドチューブB6の構造体を製作した後である。
本発明の一実施形態に係る自転車のパイプ構造のパイプ1は、アルミニウム合金、チタン合金、マグネシウム合金又はカーボンファイバからなる。
本発明の一実施形態に係る自転車のパイプ構造の発泡材は、ポリスチレン(polystyrene)、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride)、フェノプラスチック(phenoplastics)及びポリウレタン(polyurethane)からなる群より選ばれた1つである。
図4を参照する。図4に示すように、中に何も充填されていないアルミニウムパイプと、発泡材が中に充填されたアルミニウムパイプとに三点曲げ強度試験を行って得られた曲線を比較すると分かるように、1mmの箇所では中に何も充填されていないアルミニウムパイプに比べて中に発泡材が充填されたアルミニウムパイプの強度及び剛性は12.4%高く、10mmの箇所では中に何も充填されていないアルミニウムパイプと比べて中に発泡材が充填されたアルミニウムパイプの強度及び剛性は16%高かった。
また、中に何も充填されていないアルミニウムパイプと、発泡材が中に充填されたアルミニウムパイプとを叩くか、中に何も充填されていないアルミニウムパイプと、発泡材が中に充填されたアルミニウムパイプとを地面又は床に落下させると分かるように、中に何も充填されていないアルミニウムパイプに比べ、発泡材が中に充填されたアルミニウムパイプの方が叩音又は落下音は遥かに小さく、発泡材が中に充填されたアルミニウムパイプは振動吸収性が非常に高い。
当該分野の技術を熟知するものが理解できるように、本発明の好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではない。本発明の主旨と領域を逸脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って、本発明の特許請求の範囲は、このような変更や修正を含めて広く解釈されるべきである。
1 パイプ
2 内部発泡層
11 周壁
12 内部空間
A 自転車ハンドル
B 車体フレーム
B1 トップチューブ
B2 ダウンチューブ
B3 シートピラー
B4 シートステー
B5 チェーンステー
B6 ヘッドチューブ
2 内部発泡層
11 周壁
12 内部空間
A 自転車ハンドル
B 車体フレーム
B1 トップチューブ
B2 ダウンチューブ
B3 シートピラー
B4 シートステー
B5 チェーンステー
B6 ヘッドチューブ
Claims (3)
- 360度の円周部を有するパイプを含む自転車のパイプ構造であって、
前記円周部は、前記パイプの中心軸に沿って軸方向に延びて形成された周壁を有し、前記周壁により中空状の内部空間が画定されてパイプ状構造体が形成され、前記内部空間中には発泡材が充填されて内部発泡層が形成され、
前記パイプは、自転車ハンドル、トップチューブ、ダウンチューブ、シートピラー、シートステー、チェーンステー及びヘッドチューブからなる群から選ばれる一種以上を含むことを特徴とする、
自転車のパイプ構造。 - 前記パイプは、アルミニウム合金、チタン合金、マグネシウム合金又はカーボンファイバの何れかからなることを特徴とする請求項1に記載の自転車のパイプ構造。
- 前記発泡材は、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、フェノプラスチック、ポリウレタン及びにこれらの組み合わせからなるもののうちの何れか1つであることを特徴とする請求項1に記載の自転車のパイプ構造。
Priority Applications (1)
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JP2015147782A JP2017024650A (ja) | 2015-07-27 | 2015-07-27 | 自転車のパイプ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6319493U (ja) * | 1986-07-23 | 1988-02-08 | ||
JPH05221371A (ja) * | 1992-02-14 | 1993-08-31 | Bridgestone Cycle Co | 自転車用フレ−ム及びその製法 |
JPH06340283A (ja) * | 1992-09-26 | 1994-12-13 | Qingdong Bai | 自転車フレームのパイプ連結構造 |
CN102582751A (zh) * | 2012-02-20 | 2012-07-18 | 泰山体育产业集团有限公司 | 一种自行车的复合材料车架管材 |
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2015
- 2015-07-27 JP JP2015147782A patent/JP2017024650A/ja active Pending
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