JP2017023992A - 粉体塗装における流動浸漬の際に粉体塗料の表面の高さを均一に保つ方法に関するものである。 - Google Patents

粉体塗装における流動浸漬の際に粉体塗料の表面の高さを均一に保つ方法に関するものである。 Download PDF

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辰徳 原
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Abstract

【課題】流動槽の底に多孔版を敷いた状態で下から多孔版を突き抜けて空気は粉体塗料に供給され、粉体塗料は粒子間に空隙が形成され体積が増加し流動状態となり、その表面は上下に波打つたり気泡が弾けたりするが、浸漬する場合に同一の高さまで被塗装物を浸漬させて塗装を行った場合であっても塗装範囲がばらつくことなく塗装を施す方法の提供。
【解決手段】流動槽本体1と流動槽上部3から形成される流動槽に空気供給管6を介して空気整流室5に空気を供給すると多孔版4を通して流動槽に空気が供給され流動槽の中にある粉体塗料3は空気を含んで体積を増加させ流動状態になり、この段階で空気の供給を停止し流動槽本体1の上面に沿って流動槽上部2を横方向9にスライドして粉体塗料を擦り切り、粉体塗料3は流動状態のまま表面の平滑な状態と、粉体塗料3の表面の高さが維持され、その間に加熱した被塗装物を浸漬して塗装を必要とする範囲を塗装する方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、流動浸漬の方法により粉体塗装を行う場合に、流動状態にある粉体塗料の表面を一定の高さで保つた状態で塗装を行う方法に関するもので、この方法で連続して塗装を行った場合、どの被塗装物も塗装範囲が均一になる効果をもたらすものである。
従来は、流動浸漬の方法によって粉体塗装を行う場合、粉体塗料を入れる流動槽の底に多孔版を敷いた状態で下から空気を供給する。多孔版を突き抜けた空気は粉体塗料に供給される。その際に粉体塗料は粒子間に空隙が形成され体積が増加し流動状態となり、粉体塗料の表面は上下に波打つたり気泡が弾けたりする。そのため、連続して被塗装物を粉体塗料に浸漬する場合に同一の高さまで被塗装物を浸漬させて塗装を行った場合であっても塗装範囲は均一にならず、被塗装物の塗装範囲にばらつきが生じることになる。この現象は流動タンクをバイブレーターなどで振動を与える方法で粉体塗料を流動させた場合も同様である。
これまでは、次のような欠点があった。
従来、流動浸漬の方法により連続して塗装を行う場合、粉体塗料が流動している状態で加熱した被塗装物を浸漬すると粉体塗料の表面が上下に波打ったり気泡が弾けたような状態になるため被塗装物の塗装範囲が均一にならない。被塗装物の塗装範囲が均一になることが求められる場合、塗装を行う前に塗料が付着してはならない部分にマスキングテープを貼り付けるか、塗装を行った後に塗料を剥離する必要があった。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものである。
上記目的を達成するために、上下に分離する流動槽本体と流動槽上部から構成される流動槽を設ける。粉体塗料が空気を含んで流動状態になった段階で空気の供給を停止し、上部の流動槽を下部の流動槽本体の表面に沿って擦り切ることで粉体塗料の表面を平滑な状態にする。その際に、粉体塗料は粒子間に空隙が形成され流動状態が維持されるため、その間に被塗装物を浸漬して塗装を行うことで、塗装範囲がばらつくことなく塗装を施すことができる。
上述したような手段を用いることにより、同一の材質・寸法・形状の被塗装物を連続して塗装する場合に、被塗装物に塗料が付着する塗装範囲が、どの被塗装物であっても均一になる効果をもたらす。
本発明の実施例を示す主要部の断面図である。 本発明の実施例を示す主要部の断面図である。 本発明の実施例を示す主要部の断面図である。 本発明の実施例を示す主要部の断面図である。 本発明の実施例を示す主要部の断面図である。 本発明の実施例を示す主要部の断面図である。
以下、本発明を実施するための形態について図1〜6に基づいて説明する。
図1は流動浸漬をするための流動槽を横から見た断面図である。1の流動槽本体と2の流動槽上部から形成される流動槽に、7の方向から6の空気供給管を介して5の空気整流室に空気を供給することで4の多孔版を通して流動槽の中にある3の粉体塗料を流動状態したものである。この場合、粉体塗料は空気を粒子間に含んだ状態で体積を増加させて、粉体塗料の表面は波打ったり気泡が弾けたような状態になる。この状態で空気の供給を停止すると一時的に粉体塗料は空気を粒子間に含んだ状態が継続する。
図2は流動浸漬をするための流動槽を横から見た断面図である。図1で示した状態で2の流動槽上部を9の方向にスライドさせて流動状態にある粉体塗料3を、1の流動槽本体の上面に沿って擦り切ることで、8で示すように粉体塗料表面を平滑な状態にしていることを図示しているものである
図3は流動浸漬をするための流動槽を横から見た断面図である。図2で示した動作を完了した状態を示すものである。この場合、3の粉体塗料の表面は8で示すように平滑な状態が形成されるとともに、粉体塗料の表面の高さも低下せず維持された状態が継続する。
図4は流動浸漬をするための流動槽を横から見た断面図である。図3で示した状態の流動槽本体3にあらかじめ加熱された被塗装物10を塗膜が必要とされる深さまで粉体塗料3の中に浸漬させた状態を示すものである。
図5は流動浸漬をするための流動槽を横から見た断面図である。図4で示した流動槽本体1の状態から被塗装物10に塗膜が形成され、粉体塗料が被塗装物に塗料が定着した後、11の方向に被塗装物10を引き上げた状態を示すものである。
図6は流動浸漬をするための流動槽を横から見た断面図である。図5で示した流動槽上部2を9で示す方向にスライドさせて戻した元の状態示したものである。
寸法や形状や材質が同一の被塗装物を繰り返し連続して塗装を行う場合、図4の10で示す被塗装物は粉体塗料3に浸漬する際に、被塗装物を同一の高さに浸漬することで、各被塗装物の塗装範囲にばらつきがなくなる効果がある。その場合、図1から図6までで示す動作を繰り返し行い、被塗装物は流動槽本体の粉体塗料に浸漬する際に、どの個体も同一の高さに浸漬すること求められる。
1 流動槽本体
2 流動槽上部
3 流動化された粉体塗料
4 多孔板
5 空気整流室
6 空気供給管
7 空気の流れ
8 平滑化された粉体塗料の表面
9 流動槽上部の可動方向
10 被塗装物
11 被塗装物の動く方向

Claims (4)

  1. 流動槽本体と流動槽上部から形成される流動槽に空気供給管を介して空気整流室に空気を供給すると多孔版を通して流動槽の中にある粉体塗料を流動状態にする。この場合、粉体塗料は空気を粒子間に含んで体積を増加させて表面が波打ったり気泡が弾けたような状態となるので、この段階で空気の供給を停止する。
  2. 粉体塗料が空気を粒子間に含んで体積を増加させて流動状態となり、この状態で空気の供給を停止すると一時的に粉体塗料が空気を粒子間に含んだ状態が継続する。その際に流動槽上部を流動槽本体の上部に沿って横方向にスライドさせて、流動状態にある粉体塗料を流動槽本体の上面に沿って擦り切ることで、粉体塗料表面を平滑な状態にする。
  3. 流動槽本体の上面が平滑に擦り切られ流動状態となった粉体塗料はしばらくの間は表面が平滑で、表面の高さも維持された状態が継続するので、その間に流動槽本体に加熱された被塗装物を塗膜が必要とされる深さまで粉体塗料の中に浸漬させて、塗膜が形成された段階で被塗装物を流動槽本体から引き上げる。そうすることで塗装が必要とされる範囲に塗装が施された被塗装物が完成する。
  4. 寸法や形状や材質が同一の被塗装物を繰り返し連続して塗装を行う場合、請求項1、請求項2、請求項3で示した行為を連続して繰り返すことで被塗装物に粉体塗料が付着する塗装範囲にばらつきが無くなる効果をもたらす。その条件として各被塗装物を粉体塗料の中に全て同一の高さに浸漬して塗装を施すことが必要とされる。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111942832A (zh) * 2019-05-16 2020-11-17 松下知识产权经营株式会社 粉体供给装置
CN114761192A (zh) * 2019-11-06 2022-07-15 阿科玛法国公司 用再供应和清洁细颗粒的优化系统浸渍纤维质材料的方法
JP7524574B2 (ja) 2020-03-27 2024-07-30 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 流動浸漬塗装法

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