JP2017022282A - モジュール及び光電気変換モジュール - Google Patents

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俊明 高井
松嶋 直樹
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直樹 松嶋
中條 徳男
Tokuo Nakajo
徳男 中條
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Abstract

【課題】放熱性に優れ、かつ簡便に製造可能なモジュールを提供する。【解決手段】電子回路4と、電子回路4と電気的に接続された素子5と、電子回路4が搭載された電気配線基板1と、素子5が搭載され、かつ電気配線基板1に接合された素子搭載基板2と、を有し、電気配線基板1には、放熱ビア3が設けられているモジュールである。【選択図】図2

Description

本発明は、素子及び電子回路を有するモジュールに関し、特に、信号伝送・処理装置内における大容量信号処理を可能にする光電気変換用のモジュールに関する。
光インターコネクト技術に用いられる電気変換モジュールでは、高発熱素子である電子回路からの発熱が、耐熱強度の低いレーザダイオード等の光素子に伝熱することで、光信号の劣化を招く。このため、電子回路からの発熱を効率良く放熱する構造が求められている。
光電気変換モジュールの放熱構造の一例として、例えば例えば特許文献1には、高発熱素子が配置される第1の領域と、耐熱強度の低い素子が配置される第2の領域とに各層が分離された高熱伝導部材を、面方向に複数層設けた高熱伝導プリント配線板が開示されている。
特開2007−258506号公報
特許文献1に記載の高熱伝導プリント配線板では、上記構成とすることで、耐熱強度の低い素子が、高発熱素子により受ける熱影響が低減されているものの、高発熱素子と、耐熱強度の低い素子とが同一の基板上に設置されているため、高発熱素子からの熱の放熱性の点では、必ずしも十分でない。
また、特許文献1の高熱伝導プリント配線板では、高熱伝導部材を第1の領域と第2の領域とに分離しているため、高熱伝導部材の積層パターンが複雑となり、製造プロセスが煩雑となる。
また、特許文献1には、光電気変換モジュールにおける放熱性をどのように改善するのかについての示唆もない。
本発明の目的は、放熱性に優れ、かつ簡便に製造可能なモジュールを提供することにある。
本発明に係るモジュールの好ましい実施形態としては、電子回路と、前記電子回路と電気的に接続された素子と、前記電子回路が搭載された電気配線基板と、前記素子が搭載され、かつ前記電気配線基板に接合された素子搭載基板と、を有し、前記電気配線基板には、放熱ビアが設けられていることを特徴とするモジュール。
また、本発明に係る光電気変換モジュールの好ましい実施形態としては、光信号を発信または受信する光素子と、前記光素子が電気的に接続されており、前記光素子の駆動又は電気信号の増幅を行う電子回路と、前記電子回路が搭載された電気配線基板と、前記光素子が搭載され、かつ前記電気配線基板に接合された光素子搭載基板と、を有し、前記電気配線基板には、放熱ビアが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、放熱性に優れ、かつ簡便に製造可能なモジュールを実現することができる。
実施例1に係る光電気変換モジュールの断面図である。 図1に示す光電気変換モジュールの電子回路搭載部及び光素子搭載部を拡大した断面図である。 実施例1に係る光電気変換モジュールの作製プロセスを説明する図である。 実施例2に係る光電気変換モジュールの断面図である。 図4に示す光電気変換モジュールの電子回路搭載部及び光素子搭載部を拡大した断面図である。 実施例3に係る光電気変換モジュールの断面図である。 図6に示す光電気変換モジュールの電子回路搭載部及び光素子搭載部を拡大した断面図である。
以下に、図面を用いて、本発明の実施形態を詳細に述べる。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する要素には同一の名称、符号を付して、その繰り返しの説明を省略する。
本発明の実施例1を、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施例1に係る光電気変換モジュール100の断面図である。
図1に示すように、実施例1の光電気変換モジュール100は、筐体8内に、電気配線基板1が配設されている。電気配線基板1の端部には、外部からの電気信号を伝送する電気コネクタ9が接続されている。
電気配線基板1は、下側の筐体8Aの内面と接触させて設けられており、筐体8Aとの接触面と反対側の面には、電子回路4が搭載されている。電子回路4は、電気信号を光信号に変換するために後述する光素子を駆動し、又は光信号から変換された電気信号を増幅する集積回路である。
電気配線基板1の電子回路4の搭載面1a側の略中央部には、凹部50が形成されている。この凹部50を跨いで、電気配線基板1の電子回路搭載面1aと対向するように、光素子搭載基板2が設置されている。すなわち、実施例1では、光素子搭載基板2は、電気配線基板1と、電子回路搭載面1aにおいて接合されている。光素子搭載基板2の電気配線基板1との対向面側には、光信号を発信又は受信する光素子5が搭載されている。
光素子搭載基板2の光素子搭載面2aと反対側の主面の上方には、レンズ6aが設置されている。光素子搭載基板2とレンズ6aとの間には、スペーサ6bが介設されており、レンズ6aと光素子搭載基板2との間に所定の間隙が設けられている。
図1に示す例では、レンズ6aは、光伝送路7としての12チャンネルのリボン光ファイバが接続されたアレイ光コネクタとして設けられており、一の光伝送路7(リボン光ファイバ)が、一の光素子5と光学的に接続されるように設けられている。
図2は、図1に示す実施例1の光電気変換モジュール100の電子回路搭載部及び光素子搭載部を拡大した断面図である。
なお、図面簡略化のため、図2では、レンズ6a、スペーサ6b、光伝送路7の図示は省略している。実施例2及び実施例3の図5及び図7においても同様である。
図2に示すように、電気配線基板1の電子回路搭載面1aには、高熱伝導部材からなる電気配線10aが形成されており、この電気配線10a上に、電子回路4が搭載されている。
光素子搭載基板2は、光素子5からの光を透過する板状部材であり、例えばはんだバンプによる接合部11a、11bを介して電気配線基板1と接合されている。
光素子搭載基板2の光素子搭載面2aには、高熱伝導部材からなる電気配線10bが形成されている。光素子5は、電気配線基板1の凹部50内に収容されるように、光素子搭載基板2の電気配線10b上にフリップチップ実装されている。
電気配線基板1内には、高熱伝導部材からなる放熱ビア3a、3bが設けられている。放熱ビア3aは、電気配線10aを介して電子回路4と接続するように、設けられている。また、放熱ビア3bは、電気配線基板1における光素子5の搭載領域51とは、凹部50を介して離れた領域52において、電気配線10aを介して接合部11bと接続するように設けられている。
電子回路4は、接合部11aと接する電気配線10aと、ワイヤボンディング300により接続されている。
図1に示す光電気変換モジュール100の光電気変換の経路を、送信側を例にとって説明する。
光電気変換モジュール100では、電気コネクタ9から伝送された電気信号が、電気配線10aを介して電子回路4に伝送される。電子回路4は、伝送された電気信号に対応した信号を発生する。電子回路4で発生した信号は、電気配線10a、接合部11a、及び電気配線10bを介して光素子5に伝送されて光素子5を駆動し、光信号に変換される。変換された光信号は、光素子搭載基板2を介してレンズ6aに入射する。レンズ6aに入射した光信号は、光伝送路7に導かれて伝送される。
光素子搭載基板2としては、光素子5からの光を透過する光透過性材料で構成することが好ましい。光透過性材料としては、光素子5からの光の波長において透過性を有していればよいが、例えばテンパックス等のガラス材料を用いることができる。
光素子搭載基板2は、光素子5からの光信号の光路に孔が形成されていれば、必ずしも光素子5からの光を透過する光透過性材料で構成されていなくてもよい。この場合、例えば、エポキシ樹脂等の有機材料にガラスが含有されているものを用いてもよく、アルミナ等のセラミック材料を用いてもよい。
レンズ6aは、光路を90度変換する反射器とレンズとをモノリシックに集積化した構造を備えており、これにより、レンズ6aは、光素子5との光結合が可能に構成されている。
光コネクタであるレンズ6aの材料は、ウルテムなどの樹脂材料で構成されていてもよく、又はガラスで構成されていてもよい。また、光伝送路7はポリマー等で構成された光導波路でもよい。
上記のようにして稼働した電子回路4の自己発熱は、主として電気配線10aを介して放熱ビア3aに伝わり、放熱ビア3aから筺体8Aに伝わる伝熱経路201によって放熱される。
一方、電子回路4の自己発熱の一部は、電気配線基板1上に形成された高熱伝導部材からなる電気配線10aを伝わり、接合部11a及び光素子搭載基板2上に形成された電気配線10bを介して、光素子5に伝達される。
光素子5の自己発熱及び電子回路4から光素子5に伝達された熱は、電気配線10bを伝わり、接合部11b及び電気配線10aを介して放熱ビア3bから筺体8Aに伝わる伝熱経路200により放熱される。
上記したように、電気配線10a、10bは、電子回路4や光素子5への電気信号を伝達する電気配線としての機能とともに、電子回路4の熱や光素子5の熱を伝達させて放熱する放熱配線として機能を兼ねている。
筐体8としては、熱伝導性に優れ、かつ熱膨張率の小さい金属材料や無機材料を好適に用いることができる。筐体8としては、具体的には、例えばタングステン単独又はモリブデン単独の金属元素で構成される金属材料、タングステン、モリブデン及び銅からなる群から選ばれるいずれか二種又は全てを含有する複合材料、アルミシリコンカーバイト又は窒化アルミニウムセラミックスから選択される複合材料などが適用できる。
以上説明した実施例1に係る光電気変換モジュール100によれば、電子回路4が搭載された電気配線基板1とは異なる基板である光素子搭載基板2に、光素子5を搭載することにより、電子回路4の発熱の、光素子5への伝達が抑制されている。
また、電気配線基板1と光素子搭載基板2とを、はんだバンプで接合することにより、電気配線基板1と光素子搭載基板2の接触面積を小さくすることができる。これにより、電気配線基板1と光素子搭載基板2との接合部11の熱抵抗が大きくなるため、電子回路4から光素子5への伝熱量が小さくなる。このため、光素子5の温度上昇を抑制することが可能となる。
また、実施例1のように、筐体8Aを放熱経路として用いることで、モジュール全体を簡易な構成としつつ、優れた放熱性を得ることができる。
なお、本実施例では、電気配線基板1を筐体8Aに直接接触させて設置し、放熱ビア3a、3bの熱を筐体8Aに伝達させる構成としたが、本発明は必ずしもこのような構成に限られず、例えば電気配線基板1と筐体8Aとの間に放熱部材を別途設置し、放熱ビア3a、3bからの熱を、この放熱部材に伝達させるようにしてもよい。この点は、以下の実施例2〜3においても同様である。
次に、図3を用いてに、実施例1の光電気変換モジュール100の作製プロセス例を説明する。
まず、図3(a)(b)では、電気電子部品に関するサブアセンブリを行い、電気部品サブアセンブリ400を作製する。
まず、図3(a)に示すように、電子回路4、電気コネクタ9及びチップコンデンサ等(図示は省略)の電子部品を、電気配線基板1に取り付ける。電気配線基板1としては、一方の主面上に電気配線10aの配線パターン(図3において不図示。)が形成され、かつ内部に放熱ビア3(3a、3b)が形成されたものを使用する。
本実施例では、電気配線基板1上に、電子回路4及び電気コネクタ9の接合材としてはんだペースト印刷を行った後、リフローを行うことで、電子回路4及び電気コネクタ9を電気配線基板1に固定する。電子回路4は、はんだペースト印刷後、電気配線基板1の電気配線10aの配線パターン上に、フリップチップ実装する。
なお、電子回路4及び電気コネクタ9の接合材としては、はんだペーストに限られず、導電性を有する接合材であれば、導電性接着剤等でも構わないことはいうまでもない。
次に、図3(b)に示すように、電子回路4と電気配線基板1上の配線パターンとを、ワイヤボンディング300により接続する。ワイヤボンディングにより、電子回路4における信号入出力、電源供給が可能となる。
次に、図3(c)(d)では、光部品に関するサブアセンブリを行い、光部品サブアセンブリ500を作製する。
まず、図3(c)に示すように、光素子搭載基板2上に光素子5を搭載する。光素子搭載基板2上の電気配線10bの配線パターンには、予め、接合部材としてAu−Sn蒸着はんだが形成されている。光素子5は、このAu−Sn蒸着はんだの形成面上に搭載される。
接合部材として蒸着はんだ等のはんだ材料を用いる場合、配線パターン上には、はんだ濡れ性を確保するための金属メタライズが形成されている。なお、図面が煩雑となるため、蒸着はんだ及び金属メタライズは、図3中には図示していない。金属メタライズは、例えば、Ni2〜5μmとAu0.05μmとをめっきした積層構造により構成される。
一般に、はんだ材料により接合を行う場合には、接合後、はんだ材と金属メタライズのAuとの界面に金属間化合物が形成される。金属間化合物は、硬く応力緩衝効果が弱いため、衝撃等に対する接合の信頼性を低下させる。また、Auが残存すると、その後の高温放置により金属間化合物がさらに成長し、はんだ中にカーケンダルボイドが発生し、信頼性及び気密性が低下することが懸念される。このため、金属メタライズのAuめっき厚さは極力薄くすることが好適である。
本実施例では、Auめっき厚さは0.05μmとしている。ただし、Auめっき厚さは、上記の不具合を抑制可能な厚さに形成されていれば、特に限定されない。
次に、図3(d)に示すように、レンズ6a、スペーサ6b及び光伝送路7により構成されるアレイ光コネクタを、光素子搭載基板2の光素子5の搭載面と反対側の面に搭載する。
実施例1では、光素子搭載基板2として、光素子5の光に対する光透過性を有する透明材料であるテンパックスを用いている。アレイ光コネクタの位置合わせは、フリップチップボンダの上下同時観察カメラを使用して、光素子5の発光点又は受光点と、レンズ6aのレンズ外形とを直接観察し、光素子5とレンズ6aが光学的に接続されるようにして行う。
上記方法により、アレイ光コネクタと光素子搭載基板2との位置合せを行った後、UV接着剤を使用して、アレイ光コネクタと光素子搭載基板2とを接合する。UV接着剤を使用することで、UV光の照射により、アレイ光コネクタを、光素子搭載基板2に接続固定することができる。
なお、上記した説明では、光素子搭載基板2として、透明材料であるテンパックスを用いる場合を例に説明した。なお、光素子搭載基板2が不透明材料により構成される場合でも、例えば光素子5を駆動しながら調芯するアクティブ調芯を行うことにより、アレイ光コネクタの位置合せを行うことが可能である。
次に、図3(e)では、図3(a)(b)において作製した電気部品サブアセンブリ400上に、図3(c)(d)において作製した光部品サブアセンブリ500を搭載する。
まず、光部品サブアセンブリ500の光素子搭載基板の接合部11a、11bに、はんだバンプを形成する。なお、図3に示す例では、接合部11a、11bのはんだバンプは、図3(c)において形成されているが、このはんだバンプは、図3(e)の時点で形成してもよい。
次いで、接合部11a、11bと電気配線基板1上の電気配線の配線パターンとの位置合せを行った後、リフローを行うことにより、電気部品サブアセンブリ400と光部品サブアセンブリ500との接続固定を行う。
接合部11a、11bに形成するはんだバンプの材料としては、リフロー時の熱による光部品サブアセンブリ500へのダメージ(例えばレンズ6aの位置ずれ)を回避するため、低融点のはんだ材料を用いることが望ましい。このようなはんだバンプの材料として、本実施例では、Sn−1Ag−57Bi(融点:約140℃)を使用する。
最後に、図3(f)では、図3(e)において作製した、電気部品サブアセンブリ400と光部品サブアセンブリ500との接合体を、筺体8内に設置する。電気配線基板1と筺体8の接触部には、放熱グリス等を塗布することがよい。放熱グリスを介設することで、電気配線基板1から筺体8への放熱経路が確保される。
以上説明したように、電気部品サブアセンブリ400と光部品サブアセンブリ500とを分離することで、電気部品アセンブリと光部品アセンブリとを同一の基板上で行う従来の構成と比較して、調芯工程の煩雑性を低減させることができ、また動作不良時の損失を低減することができる。
すなわち、電気部品アセンブリの要求搭載精度は、一般に100μm以下であるのに対し、光部品アセンブリの要求搭載精度は10μm以下である。しかしながら、従来の構成を製造するプロセスでは、搭載精度が異なる両アセンブリプロセスが、同一の基板上で実施されていた。このため、比較的要求搭載精度の低い、電気部品アセンブリも、要求搭載精度の高い光部品アセンブリに合わせた精度で行う必要があり、アセンブリ工程が煩雑となっていた。
これに対し、本実施例の構成によれは、製造プロセスにおいて、電気部品アセンブリ400と光部品アセンブリ500を完全に分離することができ、電気部品アセンブリにおける位置合わせの煩雑性を低減することが可能となる。
また、電気部品サブアセンブリ400と光部品サブアセンブリ500とを、各部材の設置位置等について、それぞれ、接合前に事前に検査することが可能となる。このため、電気部品サブアセンブリ400や光部品サブアセンブリ500における各部材の位置ずれ等を防止することができ、不良時の仕損費を減小させることに寄与できる。
以上説明した実施例1の光電気変換モジュールによれば、放熱性に優れ、かつ簡便に製造可能なモジュールを実現することができる。
次に、本発明の実施例2を、図4及び図5を用いて説明する。実施例2は、モジュール内における放熱方向を実施例1から変更し、放熱性を改善した構成である。図4は、実施例2に係る光電気変換モジュール101の断面図である。図5は、図4に示す光電気変換モジュール101の電子回路搭載部及び光素子搭載部を拡大した断面図である。
図4に示すように、実施例2の光電気変換モジュール101では、電子回路4は、電気配線基板1の筐体8Aとの接触面に搭載されている。
電気配線基板1の、電子回路搭載面1aと反対側の、電子回路4が搭載されていない主面(以下、非搭載面1bと示す。)の略中央部には、凹部50が形成されている。この凹部50を跨いで、電気配線基板1の非搭載面1bと対向するように、光素子搭載基板2が設置されている。すなわち、実施例2では、光素子搭載基板2は、電気配線基板1の電子回路搭載面1aと反対側の主面1b(非搭載面1b)に、はんだバンプによる接合部11a、11bを介して接合されている。
光素子搭載基板2は、実施例1と同様、光素子5からの光を透過する板状部材である。光素子搭載基板2には、電気配線基板1との対向面2a側に形成された電気配線10b上に、光素子5がフリップチップ実装されている。
図5に示すように、電気配線基板1の電子回路搭載面1a上には、電気配線10aが形成されており、電子回路4は、この電気配線10a上に搭載されている。実施例2では、さらに電気配線基板1の非搭載面1b上にも、光素子搭載基板2との接合部11a、11bと対応する位置に、電気配線10cが形成されている。
電気配線基板1内には、高熱伝導部材からなる放熱ビア3a、3b、3cが設けられている。実施例2では、電子回路4と接続する放熱ビア3aに、上側の筐体8Bが接続されている。放熱ビア3cは、接合部11aと接する電気配線10cと、電子回路搭載面1a側の電気配線10aとを接続するように設けられている。
電子回路4は、放熱ビア3cと接する電気配線10aと、ワイヤボンディング300により接続されている。
電子回路4の自己発熱は、主として電気配線10aを介して放熱ビア3aに伝わり、放熱ビア3aから筺体8Bに伝わる伝熱経路201によって放熱される。
一方、電子回路4の自己発熱の一部は、電気配線基板1上に形成された高熱伝導部材からなる電気配線10aを伝わり、放熱ビア3c、電気配線10c、接合部11a及び電気配線10bを介して、光素子5に伝達される。
光素子5の自己発熱及び電子回路4から光素子5に伝達された熱は、実施例1と同様に、電気配線10bを伝わり、接合部11b及び電気配線10cを介して放熱ビア3bから筺体8Aに伝わる伝熱経路200により放熱される。
実施例1の光電気変換モジュール100では、光素子5の自己発熱と、電子回路4の自己発熱とを、いずれも同じ筐体8A側に放熱していたため、電子回路4の自己発熱が、筐体8Aを介して光素子5に伝達される伝熱経路が存在していた。
これに対し、実施例2に係る光電気変換モジュール101によれば、電子回路4の熱の放熱方向と光素子5の熱の放熱方向とが、それぞれ、筐体8B側(伝熱経路201)と筐体8A側(伝熱経路200)とに分かれている。このため、電子回路4の自己発熱が、筐体8Aを介して光素子5に伝達される伝熱経路が形成されないため、光素子5の温度上昇を、さらに効率的に抑制することが可能となる。
次に、本発明の実施例3を、図6及び図7を用いて説明する。実施例3は、電子回路4の実装形態を、実施例1及び2のワイヤボンディングからフリップチップボンディングに変更した構成である。
図6は、実施例3に係る光電気変換モジュール102の断面図である。図7は、図6に示す光電気変換モジュール102の電子回路搭載部及び光素子搭載部を拡大した断面図である。
図6に示すように、実施例3の光電気変換モジュール102では、電子回路4は、電気配線基板1の筐体8Aとの接触面と反対側の面に搭載されている。
実施例3では、電子回路4は、電気回路基板1との対向面と反対側の面において、上側の筐体8Bと接続されている。ここで、電子回路4は、放熱グリスを介して、筐体8Bと接続されている。
電気配線基板1の電子回路搭載面1a側の略中央部には、凹部50が形成されている。この凹部50を跨いで、電気配線基板1の電子回路搭載面1aと対向するように、光素子搭載基板2が設置されている。すなわち、実施例3では、光素子搭載基板2は、電気配線基板1の電子回路搭載面1aに、はんだバンプによる接合部11a、11bを介して接合されている。
光素子搭載基板2は、実施例1と同様、光素子5からの光を透過する板状部材である。光素子搭載基板2には、電気配線基板1との対向面2a側に形成された電気配線10b上に、光素子5がフリップチップ実装されている。
図7に示すように、電気配線基板1の電子回路搭載面1a上には、電気配線10aが形成されている。実施例3では、電子回路4は、予め形成されたはんだバンプにより、この電気配線10a上にフリップチップ実装されている。
実施例3では、電気配線基板1内には、光素子5の搭載領域51と、凹部50を介して離れた領域52において、接合部11bと接続する放熱ビア3bが設けられていればよい。すなわち、実施例3では、電子回路4と接続する放熱ビア3aは、電気配線基板1に設けない。
電子回路4の自己発熱は、主として電子回路4と接合された筐体8Bに、放熱グリスを介して直接伝達されて放熱される。
一方、実施例3の光電気変換モジュール102では、実施例1と同様、電子回路4の自己発熱の一部は、電気配線基板1上に形成された高熱伝導部材からなる電気配線10aを伝わり、接合部11a及び光素子搭載基板2上に形成された電気配線10bを介して、光素子5に伝達される。
光素子5の自己発熱及び電子回路4から光素子5に伝達された熱は、電気配線10bを伝わり、接合部11b及び電気配線10aを介して放熱ビア3bから筺体8に伝わる伝熱経路200により放熱される。
実施例3によれば、実施例2と同様、電子回路4の熱の放熱方向と光素子5の熱の放熱方向とが、それぞれ、筐体8B側と、筐体8A側(伝熱経路200)とに分かれている。このため、電子回路4の自己発熱が、筐体8Aを介して光素子5に伝達される伝熱経路が形成されないため、光素子5の温度上昇を、効率的に抑制することが可能となる。
また、実施例3によれば、電子回路4の自己発熱が、直接、筐体8B等の放熱体に放熱されるため、電子回路4の発熱を、放熱ビア3aを介して放熱する実施例1及び実施例2と比較して、光素子5の温度上昇を、より効率的に抑制することが可能となる。
なお、本実施例では、電子回路4の熱の放熱体として、筐体8Bを電子回路4に接続した構成を示したが、電子回路4の熱の放熱体は、必ずしも筐体8Bに限られない。例えば、熱伝導性に優れた放熱部材を別途設け、この放熱部材を電子回路4に接続して、電子回路4の熱を放熱させるようにしてもよい。
以上説明した実施例1〜3の光電気変換モジュールによれば、電子回路4や光素子5の自己発熱を、効率よく放熱し、冷却することができる。このため、例えばレーザダイオード等の光素子における、熱による光信号の劣化を抑制することができる。なお、実施例1〜3では、光素子を備えた光電気変換モジュールを例に説明したが、本発明は、集積回路及びこれと電気的に接続された素子を備えたものであれば、必ずしも光電気変換モジュールには限定されない。
1…電気配線基板、1a…電子回路搭載面、1b…非搭載面、2…光素子搭載基板、2a…光素子搭載面、3a、3b、3c…放熱ビア、4…電子回路、5…光素子、6a…レンズ、6b…スペーサ、7…光伝送路、8、8A、8B…筐体、9…電気コネクタ、10a、10b、10c…電気配線、11a、11b…接合部、50…凹部、51、52…電気配線基板1の領域、100、101、102…光電気変換モジュール、200、201…伝熱経路、300…ワイヤボンディング、400…電気部品サブアセンブリ、500…光部品サブアセンブリ

Claims (8)

  1. 電子回路と、
    前記電子回路と電気的に接続された素子と、
    前記電子回路が搭載された電気配線基板と、
    前記素子が搭載され、かつ前記電気配線基板に接合された素子搭載基板と、を有し、
    前記電気配線基板には、放熱ビアが設けられていることを特徴とするモジュール。
  2. 前記電気配線基板及び前記素子搭載基板には、電気配線が形成されており、
    前記素子搭載基板は、はんだバンプを介して前記電気配線基板に接合されていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
  3. 前記素子搭載基板は、前記電気配線基板の前記電子回路が搭載された面と反対側の面に接合されており、
    前記電気配線基板には、前記電子回路と熱的に接続される第1の放熱ビアと、前記素子と熱的に接続される第2の放熱ビアが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のモジュール。
  4. 光信号を発信または受信する光素子と、
    前記光素子が電気的に接続されており、前記光素子の駆動又は電気信号の増幅を行う電子回路と、
    前記電子回路が搭載された電気配線基板と、
    前記光素子が搭載され、かつ前記電気配線基板に接合された光素子搭載基板と、を有し、
    前記電気配線基板には、放熱ビアが設けられていることを特徴とする光電気変換モジュール。
  5. 前記電気配線基板及び前記光素子搭載基板には、電気配線が形成されており、
    前記光素子搭載基板は、はんだバンプを介して前記電気配線基板に接合されていることを特徴とする請求項4に記載の光電気変換モジュール。
  6. 前記光素子搭載基板は、前記電気配線基板の前記電子回路が搭載された面と反対側の面に接合されており、
    前記電気配線基板には、前記電子回路と熱的に接続される第1の放熱ビアと、前記素子と熱的に接続される第2の放熱ビアが設けられていることを特徴とする請求項4に記載の光電気変換モジュール。
  7. 前記電子回路は、前記電気配線基板にフリップチップ実装されており、かつ前記電気配線基板との対向面と反対側の面において放熱体と接続されており、
    前記光素子搭載基板は、前記電気配線基板の前記電子回路が搭載された面に接合されていることを特徴とする請求項4に記載の光電気変換モジュール。
  8. 前記光素子搭載基板が、光透過性基板であることを特徴とする請求項4に記載の光電気変換モジュール。
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