JP2017021405A - 印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】印刷された識別情報を正確に読み取ることができる印刷物を提供する。
【解決手段】紙基材10と、紙基材10の一方の面(紙基材10の表面10a側)の一部の領域に設けられ、光学読取情報を表示する表示層11と、少なくとも表示層11の上を被覆する保護層20と、を有し、保護層20の一部が紙基材10と接触し、保護層20の光沢度が7以下であり、下記式(1)を満たすことを特徴とする。
{(x−y)/y}≦15% (1)
(式(1)において、xは、紙基材10の表面のうち保護層20に接触している部分における透け具合評価値を表す。yは、紙基材10の表面のうち保護層20に接触していない部分における透け具合評価値を表す。)
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷物、特に、くじ券等として使用される印刷物に関する。
くじ券等として使用される印刷物は、大量に取引がされるものであって、各印刷物ごとに異なる識別情報が印刷されている。この識別情報は、主に、光学読取装置を用いて読取がなされるため、光学読取情報とも呼ばれている。
このように、大量に取引がされ、かつ個別の識別情報を有する印刷物を作製する際には、大量生産によって生じるコストや識別情報の印刷の際に要求される可変印刷への適応性を考慮して、印刷方法及び材料(紙基材、インキ)が適宜選択される。従来から知られている印刷方法のうち、インクジェット印刷は、可変印刷への対応が可能であって、かつ大量に印刷物を作製することも可能である特徴を有しているため、くじ券等の印刷物に含まれる識別情報を印刷するのにふさわしい印刷方法である。
ところで、インクジェット印刷により印刷物を作製する際には、使用されるインクへの適性を考慮してインクジェット印刷用の専用紙を印刷物の紙基材として用いるのが理想的である。しかし、インクジェット印刷用の専用紙は、くじ券等のように大量に市場に流通させる印刷物として通常使用される紙と比較してその単価は高いことからコスト面において問題があった。また当該専用紙は、印刷物の加工条件や使用用途によって使用できない場合があった。
一方、上質紙等のインクジェット印刷用の専用紙ではない紙基材は、インクジェット印刷用の専用紙と比較してインクジェット印刷で用いられるインクの定着性が劣るという問題があった。例えば、インクジェット印刷用の水系インクを用いて当該紙基材に印刷された部分については、印刷後に水と接触すると当該部分の一部が溶出することから耐水性に問題があった。尚、この耐水性については、使用するインクをインクジェット印刷用の水系インクから紫外線硬化インクに変更することで改善されるが、紫外線硬化インクは水系インクよりも単価が高く、製造設備も高価であるため、コスト面において新たな問題が生じることになる。
そこで、比較的コストがかからない材料、即ち、インクジェット印刷用の専用紙ではなく汎用されている紙基材とインクジェット印刷用の水系インクとを使用した上で、当該水系インクで印刷された部分を保護する方法が検討されている。特許文献1には、有価証券等の印刷物を構成する可変情報印刷領域の上に保護層を設ける手法が開示されている。
特開2008−80698号公報
しかし、保護層を設ける際に、その保護層が光沢を帯びたものであると、光学読取装置による識別情報(光学読取情報)の読み取りの際に、当該光沢がノイズとなって識別情報の読み取りに支障を来たすという問題があった。また保護層を形成する際に用いられるインキの一部が紙基材に浸透することによって裏抜けが生じることがある。この裏抜けの発生により、当該印刷物の裏面や当該印刷物以外の印刷物に印刷されている文字、記号等の一部が印刷物の表面側から見える場合がある。この場合において、光学読取装置を用いて印刷物の表面に印刷された識別情報の読取を行うと、裏抜けによって印刷物の表面側から見える文字、記号等がノイズとなってしまい、これにより識別情報の読み取りに支障を来たすという問題があった。
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、印刷された識別情報を正確に読み取ることができる印刷物を提供することにある。
本発明の印刷物は、紙基材と、
前記紙基材の一方の面の一部の領域に設けられ、光学読取情報を表示する表示層と、
少なくとも前記表示層の上を被覆する保護層と、を有し、
前記保護層の一部が前記紙基材と接触し、
前記保護層の光沢度が7以下であり、
下記式(1)を満たすことを特徴とする。
{(x−y)/y}≦15% (1)
(式(1)において、xは、紙基材の表面のうち保護層に接触している部分における透け具合評価値を表す。yは、紙基材の表面のうち保護層に接触していない部分における透け具合評価値を表す。)
本発明においては、前記光学読取情報が、光学文字認識で読取る文字情報又は識別コードであることが好ましい。
本発明においては、前記表示層が、水系インクで形成されることが好ましい。
本発明においては、前記保護層が、紫外線硬化インキで形成されることが好ましい。
本発明においては、前記紙基材の前記表示層が設けられる面とは反対側の面の少なくとも一部に印刷層が設けられていてもよい。
本発明によれば、印刷された識別情報を正確に読み取ることができる印刷物を提供することができる。
本発明の印刷物における実施形態の例を示す模式図であり、(a)は表面図、(b)は、裏面図、(c)は、(a)中のAA’断面を示す図である。
以下、図面を適宜参照しながら本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の印刷物における実施形態の例を示す模式図であり、(a)は表面図、(b)は、裏面図、(c)は、(a)中のAA’断面を示す図である。本発明の印刷物1は、紙基材10と、この紙基材10の表面10a側の右下の領域に設けられる表示層11と、少なくとも表示層11の上に設けられる保護層20と、を有する。また図1の印刷物1を構成する紙基材10の裏面側10bには、印刷層12が設けられている。
尚、本発明において、表示層11は、紙基材10の一方の面に設けられていればよく、図1(a)に示されるように紙基材10の表面側10aに設けられていてもよいし、紙基材の10の裏面側10bに設けられていてもよい。また本発明において、表示層11は、紙基材の一方の面の一部の領域に設けられるものであるが、光学読取装置に読取が可能であれば、表示層11を設ける領域は特に限定されるものではない。さらに図1(b)に示されるように、表示層11に加えて印刷層12を設ける場合、この印刷層12は、表示層11を設ける面とは反対側の面に設けられてさえいれば、図1(b)に示されるように紙基材10の裏面側10bに設けられていてもよいし、紙基材の10の表面側10aに設けられていてもよい。
以下、図1の印刷物1を構成する各部材及びその形成方法について説明する。
図1の印刷物1を構成する紙基材10としては、後述する表示層11を印刷することができる紙材であれば特に限定されない。具体的には、上質紙、KYP用紙(日本製紙製)、HNT用紙(王子エフテックス製)等を用いることができる。尚、図1の印刷物1は大量に取引されるものであるため、コスト面を考慮すると、好ましくは、上質紙である。
図1の印刷物1を構成する表示層11は、例えば、図1の印刷物1の表面10a側の一部の領域に一か所又は複数ヶ所設けられ、光学読取情報を表示する部材である。ここでいう光学読取情報とは、光学読取装置を用いて読み取ることができる他の印刷物とを識別するための情報であり、具体的には、数字、漢字、仮名等の文字、記号あるいは図形又はこれらの組み合わせである。光学読取情報として、例えば、光学文字認識で読取る文字、識別コードが挙げられ、この識別コードとして、例えば、1次元コード及び2次元コードが挙げられる。識別コードの一種である1次元コードとして、例えば、CODE39、CODE128、JAN、ITF等のバーコードが挙げられる。また、識別コードの一種である2次元コードとして、例えば、QRコード(登録商標)、PDF417、データマトリックス、CPコード、MaxiCode等が挙げられる。尚、本発明においては、光学文字認識で読取る文字又は識別コードのいずれかを選択して使用してもよいし、光学文字認識で読取る文字及び識別コードを併用して使用してもよい。
本発明において、表示層11を形成する際に用いられるインクは特に限定されないが、保護層20の形成の際に用いられるインキに溶出されることがないインキを選択して使用するのが好ましい。また、図1の印刷物1が大量に取引されるという実情から、コスト面で優位である水系インクを用いるのが特に好ましい。尚、本発明においては、表示層11を形成する際に用いられる水系インクとして、染料インク、顔料インクのいずれも使用することができるが、濃度・耐久性の面では顔料インクを使用するのが好ましい。
表示層11の印刷方式としては、水系インクを使用できる印刷方式であれば特に限定されないが、具体的には、インクジェット印刷方式等が挙げられる。
図1の印刷物1を構成する保護層20は、少なくとも表示層11の上を被覆する部材である。本発明においては、水等の外的要因によって表示層11を構成するインクが表示層11の側面から溶出するのを防ぐ目的で、保護層20を、表出する表示層11の全て、具体的には、表示層11の上面及び側面を被覆するように設けるのが好ましい。このように、表示層11の上面及び側面を被覆するように保護層20を設けることにより、表示層11を水等の外的要因から保護することができる。
ただし、保護層20を広範囲、例えば、表示層11を設ける領域を含む紙基材10の表面側10aの大半の領域に設けると、印刷物1自体の厚さやすべり性が変化したり、カールが発生しやすくなったりする。このため、本発明において、保護層20は、表示層11を設ける領域及びその周辺の領域に選択的に設けるのが好ましい。
以上の説明のように、保護層20は、表示層11を保護する目的で、表示層11の上だけでなく表示層11の周辺に設けられることがあるため、その一部は、紙基材10と接触している状態になる。
ところで、図1の印刷物1は、表示層11にて表示される光学読取情報を光学読取装置によって読み取ることによって、他の印刷物と識別することが可能である。このため、本発明において、保護層20は、光学読取装置による光学読取情報の読み取りに支障を来たさない部材である必要がある。
保護層20を設ける際に、光学読取装置による光学読取情報の読み取りに支障が生じる要因として、保護層20の光沢及び保護層20を形成する際に用いられるインキが紙基材10に浸透することによって生じる裏抜けがある。
保護層20の光沢は、保護層20が可視光等の光を反射することにより生じる。ここで保護層20が光学読取情報の読み取りの際に使用される光(可視光、赤外光等)を反射すると、光学読取装置によって光学読取情報だけでなく保護層20からの反射光も感知してしまう。このとき、読取後に行われる画像処理の際に保護層20からの反射光がノイズの一因となる。
本発明においては、保護層20の光沢度を7以下とする。ここで保護層20の光沢度が7を超えると、光学読取情報の読取の際に光学読取装置が保護層20自体も読み取ることができてしまう。ここで保護層20の光沢度が7以下の場合、保護層20の光沢は、保護層20が設けられていない領域における紙基材10の光沢とほぼ同じである。本発明において、保護層20の光沢度は、好ましくは、6以下である。尚、保護層20の光沢は、光沢計等を用いて評価することができる。
一方、裏抜けは、上述したように保護層20を形成する際に用いられるインキが紙基材10の表面10a側から裏面10b側まで浸透することによって発生する。ここで上記インキが紙基材10の裏面10b側まで浸透すると、上記インキが浸透した部分において紙基材10が透明になる。そうすると、透明になった部分において、紙基材10の裏面10側に設けられている印刷層12の一部が紙基材10の表面10a側から見えることがある。また図1の印刷物1を他の印刷物の上に重ねた場合は、図1の印刷物1に重なっている他の印刷物に設けられている表示層等の一部が紙基材10の表面10a側から見えることがある。係る場合、光学読取装置を用いて表示層11に表示されている光学読取情報を読み取ろうとすると、光学読取情報だけでなく上述した印刷層12の一部や他の印刷物に印刷される印字の一部も光学読取装置が読み取ってしまう。ここで保護層20を設ける領域を考慮すると、光学読取装置によって読み取られる印刷層12の一部や他の印刷物に含まれる印字の一部は、表示層11の周辺で見えてしまう。このため、光学読取装置による読取後に行われる画像処理の際に、印刷層12の一部や他の印刷物に含まれる印字の一部がノイズの一因となる。
尚、保護層20を形成する際に用いられるインキは、紙基材10の上に塗布する際に、少なくともその一部は紙基材10中に浸透している。このため、当該インキが紙基材10の裏面10b側まで完全に浸透していなくても、当該インキが浸透した部分では光学読取装置で用いられる光を透過しやすい状態になる。この状態において、光学読取装置が印刷層12の一部又は他の印刷物に印刷されている印字の一部を読み取った場合、これらが光学読取情報の読み取りの際に支障になる。
ところで、光学読取装置による光学読取情報の読み取り易さを示す指標として、PCS(Print Contrast Signal)がある。そこで、本発明においては、PCS値を測定する装置を用いて算出することができるパラメータである透け具合評価値x、yを用いる。ここで、本発明においては、これらx、yについて、下記式(1)を満たすことを要する。
{(x−y)/y}≦15% (1)
式(1)において、xは、下記式(1−1)を用いて算出される値であり、yは、下記式(1−2)で求められる値である。
x=(R2−R1)/R2 (1−1)
y=(R2−R3)/R2 (1−2)
式(1−1)において、R1は、紙基材10の保護層20が設けられている(表面10a)側とは反対(裏面10b)側に黒い板材を置いた状態で測定された、保護層20が設けられる領域における表面10aの反射率を表す。式(1−1)及び(1−2)において、R2は、紙基材10の保護層20が設けられている(表面10a)側とは反対(裏面10b)側に白い板材を置いた状態で測定された、保護層20が設けられていない領域における表面10aの反射率を表す。式(1−2)において、R3は、紙基材10の保護層20が設けられている(表面10a)側とは反対(裏面10b)側に黒い板材を置いた状態で測定された、保護層20が設けられていない領域における表面10aの反射率を表す。
尚、保護層20が紙基材10に接触している部分は、保護層20の影響で紙基材10の透過率が高くなることで、表面10aの反対側に置かれている黒い板材の透け具合は相対的に高くなる。一方、保護層20が紙基材10に接触していない部分は、保護層20の影響を受けない分、表面10aの反対側に置かれている黒い板材の透け具合は相対的に低くなる。よって、x>yの関係が成立する。
本発明においては、保護層20を設けることによるyからxへの変化率(上昇率)、即ち、式(1)中の「(x−y)/y」は、15%以下であることを要する。yからxへの変化率が15%を超えると、光学読取装置による光学読取情報の読み取りに支障が生じる程度に、保護層20の形成の際に用いられるインキが紙基材10に浸透していることを意味する。本発明において、保護層20を設けることによるyからxへの変化率は、好ましくは、10%以下である。
本発明において、保護層20を設ける際に使用されるインキとしては、紫外線硬化性インキ等がある。
また保護層20を設ける際に紫外線硬化性インキを用いる場合、上述した光沢度を考慮すると、マットタイプのインキを利用することができる。
図1の印刷物1を構成する印刷層12は、数字、漢字、仮名等の文字、記号あるいは図形又はこれらの組み合わせが印刷されている層であり、例えば、図1の印刷物1に関する説明、注意書きが印刷されている層である。
尚、本発明においては、図1の印刷物1の裏面に設けられる印刷層12は必ずしも設ける必要はない。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
サイズが210mm×297mmである紙基材(日本製紙(株)製、上質紙 四六版60kg)の表面の一部の領域に、水系インクジェットブラックインクを用いて、光学読取情報である数字を印刷することにより、表示層を形成した。次に、この表示層を設けた領域及びその周辺の領域に紫外線硬化インキであるUVマットOPニス3H((株)T&K TOKA製)をオフセット方式により印刷して、紫外線硬化膜を形成した。尚、印刷の際には、展色機(RI−2型テスター、(株)明製作所製)を用いて、インキ盛り量を1ccとし、分割なしロールを使用して印刷することで、紫外線硬化膜を形成した。次に、紫外線硬化膜に紫外光を照射することにより、保護層を形成した。尚、紫外光を照射する際に、紫外線の照射条件を240W/cmとし、紙基材の搬送速度を30m/分とした。
以上により、印刷物を得た。得られた印刷物を、以下に示す方法により評価を行った。結果を表1に示す。
(1)光沢度
日本電色工業(株)製、光沢計PG−1を用いて、角度60°における保護層の光沢度を測定した。尚、測定の際は、任意の10か所において測定を行い、当該10か所の測定値の平均により光沢度を評価した。
(2)赤外線カメラ観察
赤外線カメラを用いて、保護層を設けた部分を対象に観察を行った。そして、観察の結果を以下に示す通りに評価した。
○:赤外線カメラにて保護層を見ることができない。
×:赤外線カメラにて保護層を見ることができる。
(3)耐水性
保護層を、水で濡らした綿棒で30往復こすり付け、こすり付けた後の表示層の印字状態を観察した。そして、観察の結果を以下に示す通りに評価した。
○:表示層を構成するインキが溶出していない。
×:表示層を構成しているインキが溶出している。
(4)透け具合評価値
サカタインクスエンジニアリング(株)製、マイクロリフレクタンスメーター MR−12を用いて、下記の条件により、反射率R1、R2及びR3をそれぞれ測定した。
R1:紙基材10の保護層20が設けられている側とは反対(裏面10b)側に黒い板材を置いた状態で、保護層20が設けられる領域における表面10aの反射率を測定。
R2:紙基材10の保護層20が設けられている側とは反対(裏面10b)側に白い板材を置いた状態で、保護層20が設けられていない領域における表面10aの反射率を測定。
R3:紙基材10の保護層20が設けられている側とは反対(裏面10b)側に黒い板材を置いた状態で、保護層20が設けられていない領域における表面10aの反射率を測定。
そして、下記式を満たす透け具合評価値x、yの値を算出した。尚、この測定で得られるx、yは、印刷物の裏面側に設置した黒い部材が透けて見えやすいか否かの指標となる。尚、R2を測定する際には白い板を用い(バッキングを白)、R1,R3を測定する際には黒い板を用い(バッキングを黒)た。また、反射率(R1〜R3)測定の際には、Bフィルタ(測定波長域:400nm〜1120nm)を使用した。尚、バッキングの白及び黒は、MR−12に備え付けてある標準仕様のものである。また測定の際は、任意の10か所において測定を行い、当該10か所の測定値の平均により下記式(1−1)を満たすx、及び下記式(1−2)を満たすyをそれぞれ求めた。
x=(R2−R1)/R2 (1−1)
y=(R2−R3)/R2 (1−2)
[実施例2]
実施例1において、紫外線硬化インキとして、UVマットOPニス3Hの代わりに、UVフレキソマットニスZ((株)T&K TOKA製)を使用し、フレキソ方式により紫外線硬化膜を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法により、印刷物を得た。得られた印刷物について、実施例1と同様の方法により評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1において、紫外線硬化インキとして、UVマットOPニス3Hの代わりに、UV LグロスOPニスM((株)T&K TOKA製)を使用したこと以外は、実施例1と同様の方法により、印刷物を得た。得られた印刷物について、実施例1と同様の方法により評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1において、紫外線硬化インキとして、UVマットOPニス3Hの代わりに、UVレックスF−Pグロスニス(大日精化工業(株)製)を使用し、フレキソ方式により紫外線硬化膜を形成したこと以外は、実施例1と同様の方法により、印刷物を得た。得られた印刷物について、実施例1と同様の方法により評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例1において、保護層の形成を省略したこと以外は、実施例1と同様の方法により、印刷物を得た。得られた印刷物について、実施例1と同様の方法により評価を行った。尚、評価にあたって行われた測定(光沢度、赤外線カメラ観察、耐水性、透け具合評価値)の測定領域は、実施例1と一致させるようにした。結果を表1に示す。
Figure 2017021405
実施例と比較例3とにより、表示層に含まれるインキ(水系インキ)は耐水性が弱いため、この表示層を保護するための保護層が必要であることがわかった。また実施例と比較例1及び2とにより、保護層の光沢度が7以下であることにより、保護層が赤外線等を用いた光学読取の支障とはならないことがわかった。さらに、実施例と比較例1及び2とにより、保護層を設けたことによるyからxへの変化率((x−y)/y)が15%以下であることにより、保護層の形成に用いられたインキの紙基材への浸透が裏抜けあるいは裏抜けに近い状態が生じる程度に深刻ではないことがわかった。
1 印刷物
10 紙基材
11 表示層
12 印刷層
20 保護層

Claims (5)

  1. 紙基材と、
    前記紙基材の一方の面の一部の領域に設けられ、光学読取情報を表示する表示層と、
    少なくとも前記表示層の上を被覆する保護層と、を有し、
    前記保護層の一部が前記紙基材と接触し、
    前記保護層の光沢度が7以下であり、
    下記式(1)を満たすことを特徴とする印刷物。
    {(x−y)/y}≦15% (1)
    (式(1)において、xは、紙基材の表面のうち保護層に接触している部分における透け具合評価値を表す。yは、紙基材の表面のうち保護層に接触していない部分における透け具合評価値を表す。)
  2. 前記光学読取情報が、光学文字認識で読み取る文字情報又は識別コードであることを特徴とする請求項1に記載の印刷物。
  3. 前記表示層が、水系インクで形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷物。
  4. 前記保護層が、紫外線硬化インキで形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の印刷物。
  5. 前記紙基材の前記表示層が設けられる面とは反対側の面の少なくとも一部に印刷層が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の印刷物。
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