JP2017020816A - 反射特性を測定する測定装置および測定方法、プログラム - Google Patents

反射特性を測定する測定装置および測定方法、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象の反射特性を自動で測定する際に、測定対象に適した測定結果を得ること。【解決手段】測定装置は、第1の方向から測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第1の反射率を取得する。また、第1の方向よりも地平に近い方向である第2の方向から測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第2の反射率を取得する。そして、第1の反射率と前記第2の反射率とに基づいて、前記測定対象が内部散乱の影響を受ける対象であるかを判定し、判定結果に基づいて測定対象の反射特性を出力する。【選択図】図1

Description

本発明は測定対象の反射特性を測定するための技術に関する。
従来、反射特性の測定方法として、固定幾何条件で反射率を測定する測定方法、複数の幾何条件で反射率の変角特性を測定する測定方法、測定対象の内部で散乱される内部散乱光を測定する測定方法などが知られている。角度毎の反射特性を示す変角特性を測定する測定方法としては、複数の照明及び複数のセンサを用いて双方向反射率分布関数(BRDF)のパラメータを取得する特許文献1の技術が知られている。また、内部散乱光を測定する測定方法としては、測定対象の微小領域に光を入射し、内部で散乱された光の分布を撮像することで双方向表面下散乱反射率分布特性(BSSRDF)のパラメータを取得する非特許文献1の技術が知られている。
特表2008−539439号公報
JENSEN他、"A practical model for subsurface light transport."、In Proceedings of ACM SIGGRAPH、2001、 511-518
従来は、測定対象の反射特性を測定する際に、上記のような様々な手法の測定方法の中から測定対象に適した測定方法をユーザが決めて測定を行なっていた。
しかしながら、ユーザが決めた測定方法が必ずしもその測定対象に適したものであるとは限らない。例えば、従来の固定幾何条件下で反射率を測定する測定方法や変角特性を測定する測定方法は、測定領域外から回り込む内部散乱光が測定値に影響を及ぼしてしまう。そのため、同一の測定対象であっても、照明の配光特性の違いで測定値が変わってしまう場合がある。
本発明は、測定対象の反射特性を自動で測定する際に、測定対象に適した測定結果を得ることを目的とする。
本発明に係る測定装置は、第1の方向から測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第1の反射率を取得する第1の取得手段と、前記第1の方向よりも地平に近い方向である第2の方向から前記測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第2の反射率を取得する第2の取得手段と、前記取得した前記第1の反射率と前記第2の反射率とに基づいて、前記測定対象が内部散乱の影響を受ける対象であるかを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて前記測定対象の反射特性を出力する出力手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、測定対象の反射特性を自動で測定する際に、測定対象に適した測定結果を得ることができる。
実施例1における測定装置の構成を示すブロック図である。 実施例1における測定装置の幾何的な配置を説明する図である。 入射角とフレネル透過率の関係を示す図である。 実施例1における処理のフローチャートである。 屈折率とフレネル透過率との関係を示す図である。 実施例1における表示部で表示される画面の例を示す図である。 実施例2における測定装置の構成を示すブロック図である。 実施例2における測定装置の幾何的な配置を説明する図である。 実施例2における処理のフローチャートである。 BSSRDF算出部で用いられる、撮像された画像の例を示す図である。 実施例2における表示部で表示される画面の例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。なお、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
[実施例1]
本実施例では、測定対象の反射率を測定する測定装置を説明する。図1は本実施例における測定装置の構成を示すブロック図である。本測定装置は、制御部101、第1照明部102、第2照明部103、受光部104、表示部105、入力部106を有する。
制御部101は、不図示のCPU(中央処理演算装置)、RAM(ランダムアクセスメモリ)等で構成された主記憶装置、HD(ハードディスク)やフラッシュメモリ等で構成された補助記憶装置を備えたコンピュータとすることができる。また、第1照明部102、第2照明部103、受光部104、表示部105、入力部106は、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)等のインターフェースを介して制御部101と接続されている。第1照明部102および第2照明部103は、白色LED(LightEmittingDiode)やキセノンランプ等の光源を点灯し、測定対象を照射する照明装置である。受光部104は、測定対象が反射した光を受光し、光の強度に応じて光電変換する受光センサであり、赤(R)、緑(G)、青(B)のカラーフィルタを備えたフォトダイオード等で構成される。受光部104は、各R、G、Bのカラーフィルタに対応した光電変換結果を、例えば16ビットで量子化し、制御部101に送る。表示部105は、液晶パネル等の表示装置であり、ユーザに対する指示や測定結果を制御部101の命令に従って表示する。また、表示部105は、後述する判定部113の判定結果を表示し、ユーザに通知する。入力部106は、キーボードやボタン等の入力デバイスであり、ユーザは入力部106から制御部101に指示を与える。
図1において、ブロック110〜118は制御部101が処理するプログラムの機能の構成を示しており、各機能を実行する命令群である。照明ドライバ116は、第1照明部102および第2照明部103の点灯、消灯制御を含む照明部の制御を行なう。受光ドライバ117は受光部104を制御して量子化された光電変換結果を取得する。UIドライバ118は、操作管理部115の指示に従い、表示部105を制御し測定結果等の情報を表示し、入力部106でユーザが押下したボタンなどの操作情報を操作管理部115に送る。測定管理部111は、測定アプリ110の要求に従い、第1照明部102および第2照明部103で測定対象物を照射し、受光部104が受光し量子化した値を取得する一連の測定処理を行なう。
反射率算出部112は、測定管理部111にて測定した値から反射率を算出する。判定部113は反射率から測定対象物が半濁体など内部散乱を考慮すべき対象か否かを判定する。内部散乱算出部114は判定部113にて測定対象が内部散乱を考慮すべき対象であると判定されたときに表示部105に表示する測定値を算出する。なお、反射率算出部112、判定部113、内部散乱算出部の処理の詳細は後述する。
操作管理部115は、入力部106から入力された操作情報を管理するとともに、測定アプリ110の要求にしたがい測定結果を表示部105に表示する等、ユーザインタフェースを管理する。測定アプリ110は、ブロック111〜115の各機能を束ね、1つの測定アプリケーションとして機能させる。
図2は、第1照明部102、第2照明部103、受光部104の幾何的な配置を説明する図である。図2ではさらに測定対象201と測定対象を固定するステージ202を示している。本実施例では、測定対象201の測定面の法線に対する入射角(仰角)がθ1となる方向に第1照明部102が配置され、同じく入射角がθ2となる方向に第2照明部103が配置され、それぞれの照明部が測定対象を別個に照射する。また、受光部104は、測定面の法線と一致する方向に配置され、測定対象201が反射した光(拡散光)を受光する。なお、受光部104は上記の配置に限らず、第1照明部102および第2照明部103からの入射光が測定対象表面で鏡面反射される方向を除いた位置に配置されていればよい。
一般に、光は屈折率が異なる物質の界面に入射すると一部は反射し、一部は透過する。この割合は入射の角度に依存し、光源が無偏光の場合、透過する光の量は次式で示すフレネル透過率で表される。
ただし、θは入射角、ηは屈折率である。図3に屈折率ηをパラメータとしたときの入射角とフレネル透過率の関係を示す。図3からもわかるように、各屈折率において入射角が大きい程フレネル透過率は小さくなることがわかる。つまり、一般に、測定対象に対して、より地平付近の光源から照射された光ほどフルネル透過率は小さくなる。すなわち、より地平付近の光源から照射された光ほど、測定対象の内部に入射する光の量が少なくなる。
ここで、測定対象が大理石や皮膚等の半濁体(半透明体)である場合を考える。測定対象が大理石や皮膚等の半濁体である場合、透過した光は測定対象の内部で散乱されその一部は、再び表面に戻る。このような測定対象の場合、測定領域の外に照射された光が測定領域に回り込むため、測定領域の外側に入射する光の量に応じて反射率の測定値が異なってしまう。図2に示すような構成は測定対象にいわばスポット光を照射してその拡散光を測定する構成である。一方、人が測定対象を観察する際にはスポット光ではなく測定対象に対して一様に光が照射されている環境下で観察することが多い。つまり、人が測定対象を観察する際には、測定対象の測定領域の外に照射された光が回り込んだ結果の色を目視することになる。
このように、測定対象が半濁体のような場合、図2のような測定環境で測定された反射率は、その測定する照明条件と人が観察する照明条件とが異なるため、目視と一致しない結果となる。従って、測定対象が半濁体のような場合には、測定対象の反射特性として単に反射率をユーザに通知するだけでは十分ではなく、半濁体を考慮した反射特性を通知する必要がある。つまり、自動で測定対象の反射特性を測定する場合には、まず、測定対象がどのような性質を有する対象であるかを判定し、その結果に応じた反射特性を、測定などにより取得することが求められるのである。
そこで本実施例では、図2に示すように入射角がθ1<θ2となるよう照明を配置する。
すなわち、第1照明部102よりも第2照明部103をより地平面に近い位置に配置する。そして、フレネル透過率の違いを利用して測定対象が上記のような内部散乱が影響する対象であるか否か、すなわち、測定対象が半濁体であるか否かを判定する。図3に示したように、入射角が約60度未満の領域(光源がより天頂に近い位置にある場合)では透過率が高く、測定対象の内部に透過する光が多くなるため内部散乱の影響を受けやすい。一方、入射角が60度以上の領域(光源がより地平に近い位置にある場合)では透過率が低くなり、測定対象の内部に透過する光が少なくなるため内部散乱の影響を受けにくい。つまり、測定対象が半濁体であるときは、両者の照明条件の違いによって受光部104で測定される反射率が異なる。具体的には、入射角が小さいときの反射率、すなわち第1照明部102で照射した場合の反射率の方が第2照明部103で照射した場合の反射率よりも大きくなる。そのため、第1照明部102で照射し測定した第1の反射率と、第2照明部103で照射し測定した第2の反射率とを比較することにより、測定対象が半濁体であるか否かを判定し得る。なお、例えば測定対象が金属のように透過せずに内部散乱の影響がほとんどないような場合には、第1の反射率と第2の反射率とは近しい値になる。
本実施例においては、このように入射角の条件が異なる照明部を用いて測定対象が内部散乱の影響があるか否かを判定し、その判定結果に応じて、測定対象の反射特性を取得する内容を切り替える。詳細については後述する。
図4は、本実施例における測定アプリ110において行なわれる処理のフローチャートである。入力部106からボタンの押下等によりユーザが測定開始を指示すると、測定アプリ110は図4に示す一連の処理を実行する。なお、ハードウェアの観点から見ると、図4の処理は、制御部101の不図示のROMやHDDなどに格納されたプログラムをCPUがRAMに一時的に読み出し、CPUがこの読み出したプログラムを実行することで実現される。以下、本明細書におけるフローチャートについても同様である。
まずステップS401において測定アプリ110は、第1照明部102に測定対象を照明させ、照明光が入射角θ1となる条件で第1の反射率を測定する。より具体的には、測定アプリ110は測定管理部111に第1照明部102を用いた測定を行なう命令を送り、測定管理部111は照明ドライバ116に第1照明部102を点灯する命令を送る。照明ドライバ116は第1照明部102を点灯し、点灯完了を通知する信号を測定管理部111に送る。点灯完了を通知する信号を受け取った測定管理部111は、受光ドライバ117に受光の命令を送る。受光ドライバ117は、受光部104に測定の命令を送り、受光部104が所定時間受光したRGBの光を光電変換し、量子化したRGB各16ビットの受光値を取得する。取得された受光値は測定管理部111を通じて測定アプリ110に送られる。また、このとき受光値を受け取った測定管理部111は、第1照明部102を消灯させる命令を照明ドライバ116に送る。受光値を受け取った測定アプリ110は、反射率算出部112に受光値を渡し、反射率算出部112は、次式により受光値から反射率を算出する。
ここでIr1、Ig1、Ib1は受光部104が受光したRGBに対する受光値である。また、Iwr1、Iwg1、Iwb1は、酸化マグネシウムや硫酸バリウム等の白色基準板を測定対象物として上記と同じ手順にて第1照明部102で照明し、受光部104で受光したRGBに対する受光値である。
同様に、ステップS402において測定アプリ110は、第2照明部103に測定対象を照明させ、照明光が入射角θ2となる条件で第2の反射率を測定する。より具体的には、測定アプリ110は測定管理部111に第2照明部103を用いた測定を行なう命令を送り、測定管理部111は照明ドライバ116に第2照明部103を点灯する命令を送る。照明ドライバ116は第2照明部103を点灯し、点灯完了を通知する信号を測定管理部111に送る。点灯完了を通知する信号を受け取った測定管理部111は、受光ドライバ117に受光の命令を送る。受光ドライバ117は、受光部104に測定の命令を送り、受光部104が所定時間受光したRGBの光を光電変換し、量子化したRGB各16ビットの受光値を取得する。取得された受光値は測定管理部111を通じて測定アプリ110に送られる。また、このとき受光値を受け取った測定管理部111は、第2照明部103を消灯させる命令を照明ドライバ116に送る。受光値を受け取った測定アプリ110は、反射率算出部112に受光値を渡し、反射率算出部112は、次式により受光値から反射率を算出する。
ここでIr2、Ig2、Ib2は受光部104が受光したRGBに対する受光値である。また、Iwr2、Iwg2、Iwb2は、酸化マグネシウムや硫酸バリウム等の白色基準板を測定対象物として上記と同じ手順にて第2照明部103で照明し、受光部104で受光したRGBに対する受光値である。
つぎに、ステップS403において測定アプリ110は、ステップS401で取得した第1の反射率と、ステップS402で取得した第2の反射率とから、測定対象が内部散乱の影響が大きいものか否かを判定する。具体的には、たとえば、次式に示す内部散乱の大きさを評価する評価値Vを算出し、閾値Thとの大小関係を判定する。ここではGの反射率を用いて評価値を算出する。
ステップS403において測定アプリ110は、V<Thの時、内部散乱の影響が大きいとみなし処理をステップS404に分岐し、それ以外の場合は処理をステップS405に進める。前述のように第1照明部102を用いて測定した第1の反射率Rg1は、測定対象が半濁体の場合、透過率が高くなる。このため、内部散乱による光の回り込み量が増えるので第2照明部103を用いて測定した第2の反射率Rg2よりも反射率が高くなる。従って、上記の式(3)では、内部散乱の影響が大きい場合にはVの値が小さくなるので、このVの値が閾値Thよりも小さい場合には測定対象は内部散乱の影響が大きいと判定することになる。なお、式(3)は、例えば第1の反射率が第2の反射率よりも所定の閾値以上大きい場合、測定対象は内部散乱の影響を受ける対象であると判定する処理とも言える。
図5は、屈折率を横軸にプロットし、縦軸にフレネル透過率の比をプロットした特性を示す図である。フレネル透過率の比は、第1照明部102の入射角θ1に対するフレネル透過率を図3に示した入射角とフレネル透過率の特性から求め、同様に第2照明部103の入射角θ2に対するフレネル透過率を求め、それらの比を求めたものである。図5に示すフルネル透過率の比は、概ね上記の式(3)で示す反射率の比と類似の特性が見られる。図5にはθ1を30度とし、θ2を65、75、80、85度と変えた時の特性がプロットされている。これらのフレネル透過率の比から閾値Thとして適切な値を選択することにより、入射角θ1、θ2に応じた判定が可能となり、判定の精度が向上する。例えば、第1照明部の入射角θ1を30度、第2照明部の入射角θ2を65度とすると、図5を参照して閾値Thとして0.9を選択すればよい。また、図5に示すように測定対象物の屈折率に応じた閾値を選択してもよい。
なお、ここではGの反射率を用いて判定することとしたが、これに限るものではなく、RGBの色ごとに判定を行うことも可能である。また、第1の反射率および第2の反射率においてRGBの反射率の平均値をそれぞれ算出しておき、平均値の比を閾値Thと比較し、判定するよう構成するなどしてもよい。
ステップS403において、測定対象が内部散乱の影響が大きいものと判定した場合、ステップS404において測定アプリ110は、測定対象の内部散乱パラメータを算出する。測定対象が内部散乱の影響が大きい場合には、前述のように得られる反射率は測定領域外の光の回りこみが影響するので入射角に応じて異なってくる。また、測定対象をユーザが観察する環境と図2に示すような測定環境では、照明条件が異なる。従って、内部散乱の影響が大きい測定対象の場合には、反射特性として測定対象の内部散乱パラメータを算出する。測定対象に光源が一様に当たるとき、内部散乱の多重散乱による反射率は、一般に次式にて近似できる。
ステップS404で測定アプリ110は、上記近似式で反射率を表すためのパラメータである屈折率ηと、反射係数RdとをRGBごとに内部散乱算出部114にて算出する。具体的には、ηとRdとに適当な初期値を与え、入射角θ1時の多重散乱による反射率Rmを算出したものと、第1の反射率との誤差を算出する。つぎに、同じく、入射角θ2時の多重散乱による反射率Rmを算出したものと、第2の反射率との誤差を算出し、前記第1の反射率との誤差、および、第2の反射率との誤差の和を目的関数とする。目的関数が最小となるよう公知の最適化アルゴリズム等を用いてηとRdを更新し、再び目的関数を算出する。目的関数の値が所定の大きさ以下になるまでηとRdの更新と目的関数の算出を繰り返し、最終的なηとRdの値を決定する。なお、上記近似式、およびηとRdの値の算出方法はこれに限るものではない。上記近似式は内部散乱を表現するモデルであればどのようなものであってもよい。また、第1の反射率と第2の反射率との比をフレネル透過率比とみなし、図5の特性を参照してηを求めることも可能である。
ステップS405において測定アプリ110は、一連の測定結果を表示部105に表示するよう操作管理部115に命令を送り、処理を終了する。図6は、このとき表示部105に表示される画面601の例を説明する図である。表示領域602は測定の状態を表示する領域であり、ステップS405においては測定終了を意図するメッセージを表示する。なお、図4のステップS405の処理に入る前までは、表示領域602には例えば測定中であることを意図するメッセージが表示される。表示領域603、604、605は、第1の反射率を表示する領域であり、ステップS401で得られたRr1、Rg1、Rb1をそれぞれ表示する。同様に、表示領域606、607、608は、第2の反射率を表示する表示部であり、ステップS402で得られたRr2、Rg2、Rb2をそれぞれ表示する。
表示領域609は、ステップS403での判定結果を表示する領域であり、ステップS404に分岐した場合は、測定対象の測定結果が内部散乱の影響を受けている旨を通知するメッセージを表示する。ステップS404に分岐しない場合は、表示領域609は測定対象の測定結果が内部散乱の影響を受けていない旨を通知するメッセージを表示する。表示領域610〜615は、S404にて算出した内部散乱パラメータを表示する表示部であり、表示領域610、611、612にRGBに対する反射係数Rdをそれぞれ表示し、表示領域613、614、615にRGBに対する屈折率ηをそれぞれ表示する。なお、S403でS404に分岐されない場合は、表示領域610〜615には何も表示されない。
このように、測定対象が内部散乱の影響を受けているものか否かに応じて反射特性としてユーザに通知する対象を切り替える処理を行なう。すなわち、測定対象が内部散乱の影響がないような例えば金属のようなものの場合には、反射特性として反射率をユーザに通知する。一方、測定対象が内部散乱の影響を受けているものの場合、反射特性として内部散乱パラメータ(ここでは反射係数Rdと屈折率η)をユーザに通知する。なお、測定対象が内部散乱の影響を受けている場合であっても、図6に示すように内部散乱パラメータと併せて反射率をユーザに通知してもよい。
このように、本実施例によれば、測定対象が内部散乱の影響を受けているものか否かを自動で判定して、測定対象に適した反射特性を自動で算出することができる。
なお、本実施例においては測定結果を図6に示すように表示部105に表示する例を説明した。しかしながら、測定結果を出力する形態は、表示部に表示する形態に限られることはない。たとえば、表示領域603〜615に表示される内容を関連付けて、ハードディスクやフラッシュメモリ等の補助記憶装置に記憶するよう構成してもよい。このように補助記憶装置に出力するように構成しても、表示領域609の判定結果を含む測定結果が補助記憶装置の記憶を参照することによりユーザに通知される。
また、このようにして自動測定されて記憶された反射特性データは、例えば測定対象を再現しようとする場合の入力データとして使用されることができる。その場合、例えば表示領域609の内部散乱影響判定に相当する値(フラグとして持てばよい)を参照し、内部散乱の影響があることを示す場合には、表示領域610〜615に相当する値を用いて再現処理を行えばよい。一方、内部散乱の影響がないことを示す場合には、表示領域603〜608に相当する値を用いて再現処理を行えばよい。反射特性データを用いた再現処理については本実施例の主眼ではないので説明を省略する。
以上実施例1で説明した測定装置および測定方法によれば、測定対象物が半濁体のような内部散乱の影響を受けやすいか否かを自動的に判定することができる。従って測定方法の妥当性をユーザが判断することができる。判定の結果に応じて測定する反射特性を切り替えるよう構成したため、測定対象物に応じて適切な反射特性を測定することが可能となる。また、内部散乱の影響を受けやすい測定対象の反射特性を算出する内部散乱パラメータを取得することができるため、測定の精度が向上する。また、測定対象が内部散乱の影響を受けていないものである場合には、計算負荷がかかる最適化処理を用いて内部散乱パラメータを算出せずに済むので、処理効率が高まる。
なお、本実施例では、受光部104にRGBのカラーフィルタを備えたフォトダイオードを用いることとし、RGBの各色において反射率や内部散乱パラメータを算出することとしたが、これに限るものではない。たとえば、CMYなどのカラーフィルタを備えたフォトダイオードを用い、CMYの各色において反射率や内部散乱パラメータを算出するよう構成してもよい。また、RGBに加えCMYのカラーフィルタを用いて6色ごとの反射率や内部散乱パラメータを算出するように構成してもよい。また、回折格子等により特定の波長の光を抽出し、その波長の光に対する反射率や内部散乱パラメータを算出することも可能である。さらに、本実施例では、反射率を測定することとしたがこれに限るものではなく、濃度や明度、CIELabなど、反射率から算出可能なものであれば、どのようなものであってもよい。
また、本実施例では照明部として第1照明部102と第2照明部103との二つの照明部を用いる例を説明したが、これに限られるものではない。例えば3つ以上の照明部を設けてそれぞれにおいて上述したような処理を行ってもよい。このとき、上述した閾値についても同様に、照明部の入射角に応じた値を設定すればよい。また、本実施例では2つの照明部を設ける例を説明したが、一つの照明部を用意し、照明部を前述の第1照明部102と第2照明部103との位置にそれぞれ移動させて測定する形態であってもよい。
[実施例2]
実施例1では、反射率または内部散乱の影響がある場合の反射率を算出するパラメータを測定して求める例を説明した。本実施例においては、変角ステージを用いて双方向反射率分布関数(BRDF)のパラメータ、または、双方向表面下散乱反射率分布関数(BSSRDF)のパラメータを測定する例について説明する。BRDFは照明方向と観察方向を入力とし、反射率を出力とする関数であり、例えば不透明物体の反射特性を近似することに特に有効である。BSSRDFは、照明方向と観察方向に加え、物体に照明光が入射する位置と物体から光が出射される位置とも入力とする関数であり、例えば半濁体の反射特性など、BRDFでは表すことのできない反射特性を記述可能である。
実施例2における測定装置の構成を示すブロック図を図7に示す。なお、実施例1と同一のブロックは同一の符号を付して説明を省略し、実施例1と異なる点を中心に簡潔に説明する。図7において、ステージ部701は、測定対象を固定する変角ステージである。ステージ部701には、照明部702、受光部104が取り付けられ、測定対象物に対する光の入射角θlや受光角θvを変更することが可能である。また、ステージ部701は、測定対象の法線軸に測定対象を固定した台を回転させ、方位角φを変更することが可能である。なお、ステージ部701の構成はこれに限るものではなく、光の入射角θlや受光角θvを変更することができ、BRDFを取得可能な構成であればどのようなものであってもよい。照明部702は、実施例1で説明した第1照明部102および第2照明部103と同じ機構を備えた照明である。
また、本実施例の測定装置は、BSSRDFを取得するためのレーザ照明部703、および撮像部704を有している。レーザ照明部703は、例えばR:650nm、G:532nm,B:473nmの3種類のレーザ光を照明ドライバ116の指示により切り替えて発光できる。なお、レーザ照明部703が発光する波長や波長の数などはこれに限るものではない。また、測定対象の表面に集光するレンズを備えることでハロゲンランプやタングステンランプなどの一般的な照明を用いることもできる。撮像部704は、デジタルスチルカメラ等のレンズを備えたエリアセンサであり、測定対象201の表面上の画像を結像し、例えばRGB各16ビットの同時化された画像信号を取得する。なお、撮像部704のエリアセンサは、CCDやCMOS、単板式や3板式等の方式を限定するものではない。また、RGBからなるカラーの画像信号を取得することとしたがこれに限らず、モノクロの画像信号を取得するよう構成することも可能である。
さらに、制御部101には、ステージ部701を制御し、入射角θl、受光角θv、方位角φを変更するステージドライバ714、撮像部704を制御し画像信号を取得する撮像ドライバ715が追加されている。また、BRDFを算出するBRDF算出部712、BSSRDFを算出するBSSRDF算出部713が追加されている。これらの詳細な説明は後述する。なお、測定管理部711は、照明部702、および受光部104でBRDFを測定する表面散乱測定手段を形成し、測定アプリの指示に従いBRDFの算出に必要な測定を行う。また、測定管理部711は、レーザ照明部703、および撮像部704でBSSRDFを測定する内部散乱測定手段を形成し、測定アプリの指示に従いBSSRDFの算出に必要な測定を行う。
図8は、ステージ部701、照明部702、受光部104、レーザ照明部703、撮像部704、測定対象201の幾何的な配置例を説明する図である。なお、照明部702、受光部104、レーザ照明部703、撮像部704はステージ部701に付属する不図示のアーム等により固定されている。また、照明部702、受光部104はステージ部701に備えられたステップモータ等により可動であり、測定対象物201に対する入射角θl、および受光角θvを変更できる。図8のステージ部701における測定対象物201を固定する台(ステージ部701の一部)はステップモータ等により回転させることができ、方位角φを変更することができる。レーザ照明部703は、測定対象物201の鉛直方向から光を照射するよう配置され、その隣に測定対象物201表面に正対するよう撮像部704が配置されている。
図9は、本実施例における測定アプリ710のフローチャートである。入力部106からボタンの押下等によりユーザが測定開始を指示すると、測定アプリ710は図9に示す一連の処理を実行する。
ステップS901において測定アプリ710は第1の反射率を測定する。測定アプリ710が第1の反射率を測定する命令を測定管理部711に送ると、測定管理部711は、まず、入射角θlが実施例1で説明した入射角θ1と等しくなるようステージドライバ714に命令を送る。同じく、受光角θvが実施例1の受光角である0度となるようステージドライバ714に命令を送る。ステージドライバ714から入射角θlと受光角θvの調整が終了した通知を受け取ると、測定管理部711は、実施例1のステップS401で説明したように照明部702、受光部104を制御し、受光値を取得する。測定アプリ710は測定管理部711から受け取った受光値を、反射率算出部112に送り、第1の反射率を算出する。
ステップS902において測定アプリ710は第2の反射率を測定する。ステップS901と同様に、入射角θlが実施例1で説明した入射角θ2と等しく、受光角θvが0度となるよう調整し、ステップS402で説明したように第2の反射率を算出する。
ステップS903において測定アプリ710は判定部113を用いて、ステップS403と同じ方法により、第1の反射率および第2の反射率から、測定対象が内部散乱の影響が大きいものか否かを判定する。測定対象が内部散乱の影響が大きいものでないと判定されたときは、処理をステップS904に分岐し、BRDFのパラメータを測定する。測定対象が内部散乱の影響が大きいものであると判定されたときは、処理をステップS905に分岐し、BSSRDFのパラメータを測定する。
すなわち、本実施例においては、測定対象が内部散乱の影響が大きいものか否かに応じて、BRDFのパラメータを測定するか、またはBSSRDFのパラメータを測定するかを切り替える。
ステップS904において測定アプリ710は、BRDFのパラメータを測定するBRDF測定工程を行なう。BRDFを表すモデルは数多く知られるが、ここでは次式で示すCook−Torranceのモデルを用いることとする。
ただし、
ここで、光源ベクトルlは測定対象201上の測定点から照明部702を見た単位ベクトル、視線ベクトルvは測定対象201上の測定点から受光部104を見た単位ベクトルである。これらの単位ベクトルは、入射角θl、受光角θv、方位角φから一意に決定されることはいうまでもない。また、ハーフベクトルhは、光源ベクトルlと視線ベクトルvのハーフベクトルである。ρd、ρs、η、mはパラメータであり、ステップS904では、これらのパラメータを算出する。なお、Dは法線分布項であり、測定対象表面の法線のばらつきを表す。Gは幾何減衰項であり、微小面の凹凸によって生じる遮蔽を表す。Fはフレネル項であり、前述のフレネル反射を表す。ρdは拡散反射率を示し、ρsは鏡面反射率を示す。ηは前述のように屈折率を示す。mは測定対象表面の粗さを示す。
ここで、ステップS904のBRDF測定工程における処理を説明する。まず、測定アプリ710が、あらかじめ複数保持している入射角θl、受光角θv、方位角φの設定値の組み合わせから、一つの組み合わせを抽出し、測定管理部711に測定の命令を送る。測定管理部711は、測定アプリ710から渡された入射角θl、受光角θv、方位角φとなるようステージドライバ714に命令を送り、ステージ部701を駆動する。ステージ部701の駆動が終了すると、測定管理部711は、照明ドライバ116に照明部702を点灯させるよう命令を送る。そして、測定管理部111は、受光ドライバ117に受光の命令を送り、受光部104からRGB各色の受光値を取得する。取得された受光値は、測定アプリ710に送られ、入射角θl、受光角θv、方位角φの設定値の組み合わせと対応づけられRAM等の主記憶装置に保存される。測定アプリ710は、上記処理をあらかじめ複数保持された入射角θl、受光角θv、方位角φの設定値の組み合わせすべてにおいて実施する。つぎに、測定アプリ710は、BRDF算出部712に前記パラメータを算出するよう命令を送る。BRDF算出部712は、測定された全ての入射角θl、受光角θv、方位角φ、受光値の対応から、それらの対応を前述したモデルで近似するρd、ρs、η、mのパラメータをRGB各色において算出する。より具体的には、ρd、ρs、η、mの初期値を適当にあたえ、入射角θl、受光角θv、方位角φの全組み合わせに対する受光値を前述したモデルから算出する。つぎに、測定された受光値と、算出された受光値とのユークリット距離(次元数は設定値の組み合わせ数となる)を誤差として算出する。この誤差が小さくなるよう公知の最適化アルゴリズムを利用してρd、ρs、η、mを更新し、誤差が所定の値より小さくなるまで上記の受光値の算出、誤差の算出、更新を繰り返し、最終的なρd、ρs、η、mを決定する。なお、前述ではユークリット距離を誤差とするとしたがこれに限るものではなく、入射角θl、受光角θv、方位角φに応じて重みづけを変えるなどしてもよい。
一方、ステップS903において測定対象が内部散乱の影響が大きいものであると判定されたときは、測定アプリ710は処理をステップS905に分岐し、BSSRDFのパラメータを測定する。ここでは、測定アプリ710が測定管理部711に測定の命令を送ると、測定管理部711は、まず、レーザ照明部703、撮像部704の影とならない位置に照明部702、受光部104を移動させるようステージドライバ714に命令を送る。つぎに、測定管理部711は、レーザ照明部703を点灯させるよう照明ドライバ116に命令を送る。レーザ照明部703が点灯した後、測定管理部711は、撮像するよう撮像ドライバ715に命令を送り、撮像部704が撮像した画像信号を測定アプリ710に渡す。画像信号を受け取った測定アプリ710は、BSSRDF算出部713に画像信号を渡し、BSSRDFのパラメータを算出する。図10(a)は、このとき撮像部704が撮像した画像信号の例を説明する図である。ここで、画面1001は画像信号の信号値の2次元分布を表す画面を示し、位置1002は、レーザ照明部703が照射したレーザ光が測定対象に照射される位置を示している。内部散乱の影響が大きい測定対象物にレーザ光があたると、レーザ光が測定対象物の内部で多重散乱され、破線1003で示すように例えば位置1002を中心とした同心円状に光が拡がった画像が観測される。図10(b)は、図10(a)における線分1004上に位置する画素の信号値をプロットしたラインプロファイルである。図10(b)に示すように、このとき画像信号は、位置1002をピークとし、位置1002の中心から離れるにつれ信号値が小さくなる特性となる。一般に、測定対象物の内部散乱に応じて図10(b)の傾きが変化し、内部散乱が大きいほど、傾きが小さくなる。BSSRDF算出部713は、画像信号からまず図10(b)に示す特性をRGBごとに算出する。そして、次式の内部散乱を示すモデルでこの特性を近似した場合に、最もフィッティングするパラメータη、σs´、σaをRGBごとに算出する。式(7)は、ある点に入射した光が別の点に到達する際の減衰を示しており、2点間の距離rの関数である。
ただし、
である。なお、ηは屈折率、σs´は減衰散乱係数、σaは吸収係数を意味するパラメータである。各パラメータの算出方法については、非特許文献1に記載の方法されているように公知の手法に従って算出することができるため、ここでの詳細説明は省略する。
最後に、測定アプリ710は、表示部105に結果を表示するよう操作管理部115に命令を送る。図11は、このとき表示部105に表示される画面の例を説明する図である。表示領域601〜608は、実施例1で図6を用いて説明したものと同じであるので、説明を省略する。
表示領域1101は、ステップS904に処理が分岐した場合にはBRDFのパラメータを測定したことを、ステップS905に処理が分岐した場合にはBSSRDFのパラメータを測定したことをユーザに通知するための領域である。表示領域1102〜1113は、パラメータを表示する表示部であり、ステップS904で処理が行われたか、ステップS905で処理が行われたかで表示する内容が異なる。ステップS904で処理が行われた場合、表示領域1102〜1104には、ステップS904で算出したRGBに対応するパラメータρdの値が表示される。また、同様に表示領域1105〜1107にはパラメータρsが、1108〜1110にはパラメータmが、表示領域1111〜1113にはパラメータηの値が表示される。一方、ステップS905で処理が行われた場合、表示領域1102〜1104には、ステップS905で算出したRGBに対応するパラメータσaの値が表示される。同様に、表示領域1105〜1107にはパラメータσs´が、表示領域1111〜1113にはパラメータηの値がそれぞれ表示される。なお、このとき表示領域1108〜1110には何も表示されない。ただし、本実施例は測定結果の表示方法を限定するものではなく、補助記憶装置に記録するよう構成してもよい。また、表示領域1101にステップS904とステップS905のどちらで測定がおこなわれたかを表示することとしたが、これは判定部113の判定結果をユーザに通知することと同等である。
また、測定対象物の表面に、ヘアラインやベルベットのような凹凸がある場合、入射角θ1で測定した第1の反射率と、入射角θ2で測定した第2の反射率が凹凸の影響で異なってしまうことがある。このような場合、判定部113は、測定対象物の内部散乱が小さいにもかかわらず、内部散乱が大きいと誤判定してしまうことが考えられる。そこで、前記誤判定を抑制するため、複数の方位角φにおいて同様に第1の反射率と第2の反射率を測定し、すべての方位角φにおいて前記評価値Vが前記閾値Thより小さければ内部散乱が大きいと判定するよう構成してもよい。もしくは、すべての方位角φにおいて算出した前記評価値の平均値を、閾値Thと比較するよう構成しても同等の効果が得られる。なお、方位角φはステージ701内の測定対象物を固定する台を回転させることで変更することができる。
以上実施例2で説明した測定装置、ならびに測定方法によれば、測定対象物が半濁体のように内部散乱の影響を受けやすい対象であるか否かを自動で判別し、その結果に応じて測定方法を切り替えることができる。そのため、測定対象物の判別作業をユーザが行う必要がなく、多数の測定対象物を測定する場合において作業効率が向上する。また、測定対象物に適した測定方法が選択されるため精度が向上する。
制御部101
第1照明部102
第2照明部103
受光部104
判定部113
表示部105

Claims (15)

  1. 第1の方向から測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第1の反射率を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の方向よりも地平に近い方向である第2の方向から前記測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第2の反射率を取得する第2の取得手段と、
    前記取得した前記第1の反射率と前記第2の反射率とに基づいて、前記測定対象が内部散乱の影響を受ける対象であるかを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づいて前記測定対象の反射特性を出力する出力手段と
    を有することを特徴とする測定装置。
  2. 前記判定手段は、前記第1の反射率が前記第2の反射率よりも所定の閾値以上大きい場合、前記測定対象は内部散乱の影響を受ける対象であると判定し、
    前記出力手段は、前記測定対象は内部散乱の影響を受ける対象であると判定された場合、前記取得した前記第1の反射率と前記第2の反射率とに基づいて、前記測定対象の内部散乱パラメータを前記反射特性として算出して出力することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記判定手段は、前記第1の反射率が前記第2の反射率よりも所定の閾値以上大きくない場合、前記測定対象は内部散乱の影響を受けない対象であると判定し、
    前記出力手段は、前記測定対象は内部散乱の影響を受けない対象であると判定された場合、前記取得手段で取得した反射率を前記反射特性として出力することを特徴とする請求項1に記載の測定装置。
  4. 第1の方向から測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第1の反射率を取得する第1の取得手段と、
    前記第1の方向よりも地平に近い方向である第2の方向から前記測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第2の反射率を取得する第2の取得手段と、
    前記取得した前記第1の反射率と前記第2の反射率とに基づいて、前記測定対象が内部散乱の影響を受ける対象であるかを判定する判定手段と、
    前記判定手段による判定結果に基づいて前記測定対象の測定方法を切り替える制御手段と、
    前記制御手段によって切り替えられた測定方法に従って前記測定対象の反射特性を算出する算出手段と
    を有することを特徴とする測定装置。
  5. 前記判定手段は、前記第1の反射率が前記第2の反射率よりも所定の閾値以上大きい場合、前記測定対象は内部散乱の影響を受ける対象であると判定し、
    前記制御手段は、前記測定対象は内部散乱の影響を受ける対象であると判定された場合、前記測定対象の内部散乱を測定する測定方法に切り替えることを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
  6. 前記判定手段は、前記第1の反射率が前記第2の反射率よりも所定の閾値以上大きくない場合、前記測定対象は内部散乱の影響を受けない対象であると判定し、
    前記制御手段は、前記測定対象は内部散乱の影響を受けない対象であると判定された場合、前記測定対象の表面散乱を測定する測定方法に切り替えることを特徴とする請求項4に記載の測定装置。
  7. 前記所定の閾値は、前記第1の方向が示す前記測定対象に対する入射角と前記第2の方向が示す前記測定対象に対する入射角とに基づいて決定されることを特徴とする請求項2、3、5、または6のいずれか一項に記載の測定装置。
  8. 前記第1の方向は、測定対象の測定面の法線に対する入射角が60度未満であり、
    前記第2の方向は、測定対象の測定面の法線に対する入射角が60度以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の測定装置。
  9. 前記判定手段によって判定された結果を通知する通知手段をさらに有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の測定装置。
  10. 前記通知手段は、前記判定された結果を、前記反射特性を示す反射特性データと共に通知することを特徴とする請求項9に記載の測定装置。
  11. 前記通知手段は、表示手段に前記判定された結果を表示することでユーザに通知を行なうことを特徴とする請求項9または10に記載の測定装置。
  12. 前記通知手段は、前記反射特性を示す反射特性データに前記判定された結果を関連付けて記憶手段に記憶することでユーザに通知を行なうことを特徴とする請求項9または10に記載の測定装置。
  13. 第1の方向から測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第1の反射率を取得する第1の取得ステップと、
    前記第1の方向よりも地平に近い方向である第2の方向から前記測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第2の反射率を取得する第2の取得ステップと、
    前記取得した前記第1の反射率と前記第2の反射率とに基づいて、前記測定対象が内部散乱の影響を受ける対象であるかを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップによる判定結果に基づいて前記測定対象の反射特性を出力する出力ステップと
    を有することを特徴とする測定方法。
  14. 第1の方向から測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第1の反射率を取得する第1の取得ステップと、
    前記第1の方向よりも地平に近い方向である第2の方向から前記測定対象を照射して拡散光を測定することで得られる第2の反射率を取得する第2の取得ステップと、
    前記取得した前記第1の反射率と前記第2の反射率とに基づいて、前記測定対象が内部散乱の影響を受ける対象であるかを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップによる判定結果に基づいて前記測定対象の測定方法を切り替える制御ステップと、
    前記制御ステップによって切り替えられた測定方法に従って前記測定対象の反射特性を算出する算出ステップと
    を有することを特徴とする測定方法。
  15. コンピュータを、請求項1から12のいずれか一項に記載の測定装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112771367A (zh) * 2018-07-26 2021-05-07 国立大学法人东京大学 测量装置、测量系统、测量程序以及测量方法

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