JP2018004509A - 測色システムおよび検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】立体形状を持つファブリック製品等を対象として、その製品の見た目を安定に評価する。【解決手段】計測対象に光を照射する照明装置5と、計測対象の分光情報を取得する撮影装置6とを有する検査装置2を備え、検査装置2は、照明装置5および撮影装置6との位置関係が既知の、計測対象Aに接触する接触部4を有し、撮影装置6は計測対象Aの分光情報の二次元分布をワンショットで取得する。【選択図】図1
Description
本発明は、測色システムおよび検査装置に関する。
工業製品の品質評価の中で、「製品の見た目」を管理したいという要求は大きい。特に見た目を重視する製品は、椅子の座面やカーペットのように、
・素材自体が起毛などを持っているファブリック製品で構成される
・製品形状が複数の曲面で構成される複雑な形状を持つ
・内部に綿などが詰められ、柔軟性、弾力性を持っている
ことなどを特徴としているものが多い。製品の見た目を管理するために、一般的には限度見本(良品または不良品となる品質の限度を示した見本)との一対比較により評価者の主観で評価する手法が用いられている。
・素材自体が起毛などを持っているファブリック製品で構成される
・製品形状が複数の曲面で構成される複雑な形状を持つ
・内部に綿などが詰められ、柔軟性、弾力性を持っている
ことなどを特徴としているものが多い。製品の見た目を管理するために、一般的には限度見本(良品または不良品となる品質の限度を示した見本)との一対比較により評価者の主観で評価する手法が用いられている。
また、計測装置として色度を数値で計測する測色計があり、このような測色計による計測も広く行われている。
また、照明と撮影装置を備えた装置を用いて、被評価物の分光画素情報と白色板の分光画素情報を取得し、それらから立体形状を有する被評価物の分光反射率を計測する手法が開示されている(例えば、特許文献1等を参照)。
上述した主観による評価手法では、製品が限度見本によって規定される評価基準を満たしているかどうかは人間の主観によってのみ判断される。そのため、
・熟練した評価者と、評価を始めてから日が浅い評価者とで評価基準が変わるなど、評価する人間によって評価結果が変動する
・評価者の体調などの影響で日によって評価が変動する
など、評価のバラツキが大きくなり、定量管理できないという問題があった。
・熟練した評価者と、評価を始めてから日が浅い評価者とで評価基準が変わるなど、評価する人間によって評価結果が変動する
・評価者の体調などの影響で日によって評価が変動する
など、評価のバラツキが大きくなり、定量管理できないという問題があった。
また、測色計による場合、
・測色計の計測物への接触のさせ方で値が変化する
・計測対象が複数彩色を有するパターン柄などの場合には、測色計での計測結果が計測箇所の変化の影響を大きく受けてしまい、計測対象の見た目に対応していない
などの問題があった。
・測色計の計測物への接触のさせ方で値が変化する
・計測対象が複数彩色を有するパターン柄などの場合には、測色計での計測結果が計測箇所の変化の影響を大きく受けてしまい、計測対象の見た目に対応していない
などの問題があった。
また、被評価物の分光反射率を計測する手法の場合、
・被評価物と撮影装置および照明との位置関係の微小な変化によって取得される分光情報が大きく変化してしまう
・立体形状を持つ被評価物を計測する際には、被評価物の形状の変化に伴って照明の入射角や、計測装置による受光角が変化してしまうため、取得される分光情報が計測箇所によって大きく変化してしまう
などの問題があった。
・被評価物と撮影装置および照明との位置関係の微小な変化によって取得される分光情報が大きく変化してしまう
・立体形状を持つ被評価物を計測する際には、被評価物の形状の変化に伴って照明の入射角や、計測装置による受光角が変化してしまうため、取得される分光情報が計測箇所によって大きく変化してしまう
などの問題があった。
本発明は上記の従来の問題点に鑑み提案されたものであり、その目的とするところは、立体形状を持つファブリック製品等を対象として、その製品の見た目を安定に評価することにある。
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、計測対象に光を照射する照明装置と、計測対象の分光情報を取得する撮影装置とを有する検査装置を備え、前記検査装置は、前記照明装置および前記撮影装置との位置関係が既知の、計測対象に接触する接触部を有し、前記撮影装置は計測対象の分光情報の二次元分布をワンショットで取得する。
本発明にあっては、立体形状を持つファブリック製品等を対象として、その製品の見た目を安定に評価することができる。
以下、本発明の好適な実施形態につき説明する。
<構成>
図1は一実施形態にかかる測色システム1の構成例を示す図であり、検査装置2の構造部分を断面図で示している。図1において、測色システム1は、検査装置2と情報処理装置7とを備えている。検査装置2は、筐体部3と接触部4と照明装置5と撮影装置6とを備えている。筐体部3は、内部が空洞で底面が開放されており、その下部には計測対象Aに接触する接触部4の接触枠部41を備えている。また、筐体部3の内部上面中央には計測対象Aの分光情報を取得する撮影装置6が設けられ、内部上面側方には照明装置5が設けられている。接触部4は、計測時に計測対象Aに接触することで、計測対象Aに対する照明装置5と撮影装置6の位置関係を固定化して既知のものとし、バラツキの少ない計測を行うことができるようにするためのものである。
図1は一実施形態にかかる測色システム1の構成例を示す図であり、検査装置2の構造部分を断面図で示している。図1において、測色システム1は、検査装置2と情報処理装置7とを備えている。検査装置2は、筐体部3と接触部4と照明装置5と撮影装置6とを備えている。筐体部3は、内部が空洞で底面が開放されており、その下部には計測対象Aに接触する接触部4の接触枠部41を備えている。また、筐体部3の内部上面中央には計測対象Aの分光情報を取得する撮影装置6が設けられ、内部上面側方には照明装置5が設けられている。接触部4は、計測時に計測対象Aに接触することで、計測対象Aに対する照明装置5と撮影装置6の位置関係を固定化して既知のものとし、バラツキの少ない計測を行うことができるようにするためのものである。
照明装置5は、計測対象Aに投光を行うものである。照明装置5は、求められる計測環境に応じて変えることができ、一般的な白熱電球、蛍光灯などの他、LED照明、ハロゲン照明などを用いることができる。
撮影装置6は、計測対象Aの表面の分光情報の二次元分布をワンショット(1回の撮影)で取得するためのものである。撮影装置6としては、人間の目の三刺激値の分光画像が取得できる三刺激値XYZカメラ、複数のバンドでの分光情報が得られるマルチスペクトルカメラ、波長分解能が高い分光情報を取得できるハイパースペクトルカメラ等が使用できる。なお、マルチスペクトルカメラの中にも、三刺激値の分光画像が取得できるものもある。
情報処理装置7はPC(Personal Computer)等であり、撮影装置6の出力する分光情報に基づいて情報処理を行い、計測結果としての評価値をユーザに出力する。
図2は検査装置2の外観例を示す図である。図2(a)は、筐体部3を箱形に形成したものであり、図2(b)は、円筒形に形成したものである。なお、筐体部3は計測対象Aと照明装置5と撮影装置6の位置関係を固定化できるものであればよく、形状はその他のものであってもよい。
図3は情報処理装置7の機能構成例を示す図である。図3において、情報処理装置7は、情報入力部71と評価値算出部72と評価値出力部73とを備えている。情報入力部71は、撮影装置6から分光情報を入力する機能を有している。評価値算出部72は、撮影装置6から入力した分光情報に基づいて評価値を算出する機能を有している。評価値出力部73は、評価値算出部72により算出された評価値をユーザに出力(表示、データ出力等)する機能を有している。
図4は情報処理装置7のハードウェア構成例を示す図である。図4において、情報処理装置7は、バス607を介して相互に接続されたCPU(Central Processing Unit)601、ROM(Read Only Memory)602、RAM(Random Access Memory)603を備えている。また、情報処理装置7は、HDD(Hard Disk Drive)/SSD(Solid State Drive)604、接続I/F(Interface)605、通信I/F606を備えている。CPU601は、RAM603をワークエリアとしてROM602またはHDD/SSD604等に格納されたプログラムを実行することで、情報処理装置7の動作を統括的に制御する。接続I/F605は、情報処理装置7に接続される機器とのインタフェースである。通信I/F606は、ネットワークを介して他の情報処理装置と通信を行うためのインタフェースである。
図3で説明した情報処理装置7の機能は、CPU601において所定のプログラムが実行されることで実現される。プログラムは、記録媒体を経由して取得されるものでもよいし、ネットワークを経由して取得されるものでもよいし、ROM組込でもよい。処理に際して参照・更新されるデータは、RAM603またはHDD/SSD604に保持される。
<動作>
図5は上記の実施形態の処理例を示すフローチャートである。図5において、処理を開始すると、計測対象Aに接触部4の接触枠部41を接触させ、照明装置5を点灯させ、撮影装置6により計測対象Aの分光情報の二次元分布をワンショットで取得する(ステップS1)。これにより、計測対象Aと照明装置5および撮影装置6の位置関係を一定に保った状態での撮影が可能になり、計測対象Aの形状や位置によるバラツキを抑えたロバストな計測が可能になる。
図5は上記の実施形態の処理例を示すフローチャートである。図5において、処理を開始すると、計測対象Aに接触部4の接触枠部41を接触させ、照明装置5を点灯させ、撮影装置6により計測対象Aの分光情報の二次元分布をワンショットで取得する(ステップS1)。これにより、計測対象Aと照明装置5および撮影装置6の位置関係を一定に保った状態での撮影が可能になり、計測対象Aの形状や位置によるバラツキを抑えたロバストな計測が可能になる。
一般的な通常の構成での撮影装置による計測を行う場合には、計測対象と撮影装置および照明装置の間の位置関係を精度良く規定しなければ、計測ごとのバラツキが非常に大きくなってしまう。その他にも、計測対象の形状によって計測位置での照明の当たり方、撮影装置との撮影角が変化するため、形状による計測バラツキも大きくなる。本実施形態の検査装置2では、そういったバラツキを抑えた計測が可能になる。
また、図6に示すように、表面に複数の色彩パターンを持つ計測対象Aを計測して見本通りの意匠になっているか確認する場合を考える。従来のような点計測の測色計を用いた場合、測色できる範囲は、図6(a)中のαで示すようなポイントになる。この場合、計測するポイントによって計測される色味は大きく異なるため、計測対象Aの色彩パターンが見本通りに作られているかを計測結果から確認することは非常に困難である。一方で、本実施形態の検査装置2で計測を行う場合、計測範囲は、図6(b)中のβのように、複数パターンを網羅した範囲となり、その二次元分布を計測することができるため、バラツキの小さい計測を行うことができる。
このように、広範囲かつ人間の視覚特性に基づいた分光情報を取得することで、パターンを含むサンプルであっても、精度の高い色情報計測を行うことができるようになる。
次いで、図5に戻り、情報処理装置7の情報入力部71は、撮影装置6から計測対象Aの分光情報を入力する(ステップS2)。そして、情報処理装置7の評価値算出部72は、入力した計測対象Aの分光情報に基づいて評価値を算出し(ステップS3)、評価値出力部73は算出した評価値を出力する(ステップS4)。
図7は評価値の算出の例を示す図であり、撮影装置6から入力した三刺激値の色度値から平均色度値を求める場合の例である。例えば、図6(b)に示した撮影範囲β内にm×n個の画素が存在するとした時、1≦x≦n、1≦y≦mについて、位置(x,y)の画素それぞれに対する色度値X(x,y),Y(x,y),Z(x,y)が得られる。
このとき、評価値算出部72は、撮影範囲β内の平均色度値(上にバーを付したX、Y、Z)を、次式により算出する(ステップS31)。
この平均色度値を用いることで、パターンを持つ計測対象Aに対しても精度良く見本との比較を行うことができる。
図8は評価値の算出の他の例を示す図であり、撮影装置6から二次元分光画像を取得し、二次元分光反射率および三刺激値XYZを経て、色度値L*a*b*を評価値として求める場合の例である。
図8において、評価値算出部72は、計測対象Aの二次元分光計測画像と、計測対象Aの計測の前または後に取得した白色基準板の二次元分光計測画像とから、計測対象Aの二次元分光反射率画像を取得する(ステップS32)。すなわち、計測対象Aの二次元分光計測画像の各画素および各波長について、画素値を白色基準板の二次元分光計測画像の対応する画素値で除算し、計測対象Aの二次元分光反射率画像を取得する。なお、白色基準板は、サンプルとなる計測対象Aの二次元分光計測画像を分光反射率画像に変換するために必要となるものであり、ここでは、反射率が100%かつ完全拡散反射に近い白色基準板を使用する。
図9は二次元分光反射率画像の取得の様子を示す図であり、計測範囲βの各画素について、波長毎に二次元分光計測画像の画素値を白色基準板の二次元分光計測画像の対応する画素値で除算することで、二次元分光計測画像を取得する。
次いで、図8に戻り、評価値算出部72は、計測対象Aの二次元分光反射率と等色関数と光源の分光分布から三刺激値XYZを算出する(ステップS33)。光源の分光分布は、ユーザにより設定された評価したい照明条件により決まる。ここでは、ユーザにより設定された評価したい照明条件から、例えば、昼光色のD50光源の分光分布を採用する。
三刺激値は、計測対象Aの分光反射率と等色関数と光源の分光分布から計算できる。分光反射率と光源の分光分布は上述した通りに計測され、または決定されている。等色関数は、CIE(国際照明委員会)が定めた、人が色を感じる感度の関数のことであり、2度視野と10度視野が定められており、ここでは例えば10度視野を使用する。
変換式は以下のようになる。
X=k∫S(λ)x(λ)R(λ)dλ
Y=k∫S(λ)y(λ)R(λ)dλ
Z=k∫S(λ)z(λ)R(λ)dλ
X=k∫S(λ)x(λ)R(λ)dλ
Y=k∫S(λ)y(λ)R(λ)dλ
Z=k∫S(λ)z(λ)R(λ)dλ
ここで、S(λ)は照明の分光分布、x(λ)、y(λ)、z(λ)は等色関数、R(λ)は分光反射率、kは係数、λは波長である。係数kは以下の式で求める。
k=100/∫S(λ)y(λ)dλ
k=100/∫S(λ)y(λ)dλ
次いで、評価値算出部72は、三刺激値XYZを色度値L*a*b*に変換する(ステップS34)。変換式はCIEで定められた次の式を用いる。
L*=116(Y/Yn)1/3−16
a*=500[(X/Xn)1/3−(Y/Yn)1/3]
b*=500[(Y/Yn)1/3−(Z/Zn)1/3]
L*=116(Y/Yn)1/3−16
a*=500[(X/Xn)1/3−(Y/Yn)1/3]
b*=500[(Y/Yn)1/3−(Z/Zn)1/3]
ここでXn、Yn、Znは、完全拡散反射面での三刺激値であり、D50光源の分光分布の場合は、
Xn:96.42、Yn:100、Zn:82.49
となる。これらの操作を全ての画素に対して適用する。このようにして、ある照明条件におけるL*画像、a*画像、b*画像の情報を取得することが可能である。
Xn:96.42、Yn:100、Zn:82.49
となる。これらの操作を全ての画素に対して適用する。このようにして、ある照明条件におけるL*画像、a*画像、b*画像の情報を取得することが可能である。
次に、図10はノイズ低減による精度向上の手法の例を示す図であり、図8において撮影装置6から取得される計測対象Aおよび白色基準板の二次元分光反射率画像に適用することで、ノイズを低減させ、計測精度を高めることができる。
図10(a)において、検査装置2の筐体部3の底面を、光を遮断するライトトラップ8に入れ、照明装置5を点灯せずに、撮影装置6で撮影を行う。これにより、計測対象Aの分光情報が全く存在しない、暗電流時の分光画素情報(ノイズ)を取得することができる。
そして、図10(b)に示すように、計測対象Aまたは白色基準板を計測した際の画素値から、暗電流時の分光画素情報を差し引くことで、ノイズを低減させた画素値を取得することができる。
次に、図11は検査装置2の接触部4に接触面部42を設けた例を示す図である。すなわち、接触枠部41により囲まれる内側の部分に、可視光に対して透過性のある平板部材による接触面部42を設けている。接触面部42は、透過性を持つ部材であれば何でも良く、アクリル板、ガラスのような一定の硬度を持った材料で平板で構成されるのが最適である。また、計測対象Aの表面反射の影響を抑えるために反射防止コートを施したり、偏光フィルタを用いたりしてよい。
これにより、たとえばクッションのような柔軟性を持った立体物の計測を行う時、接触枠部41および接触面部42を計測対象Aに押し付ける際に、接触面部42により計測範囲を一様な平面にすることができ、計測対象Aの形状に依らないロバストな計測が可能になる。また、起毛を持ったファブリック製品のような、表面そのものが柔軟性を持つような計測対象Aの計測の際にも計測バラツキを抑えることができる。
また、シリコンゴムやウレタンゴムのような柔軟性を持つ透過性の部材で接触面部42を形成することで、湾曲形状あるいは複雑な形状を持った計測対象に対して密着させ、表面状態を一様にして計測することも可能である。
更に、一定の湾曲形状を持った計測対象を対象とする場合には、接触面部42として、平板ではなく計測対象と同様の湾曲形状を持たせることで、湾曲した計測対象に密着させて計測を行うことも可能である。
次に、図12は照明装置5として拡散光源を用いた例を示す図である。図12では、筐体部3(図1)に代え、ドーム状の拡散板により照明装置5を形成し、外部から拡散板に光を照射することで、拡散光を生成するドーム照明としている。なお、接触部4は、接触枠部41だけの場合(図1)と、接触枠部41と接触面部42を設けた場合(図11)のいずれでもよい。
拡散光源を照明装置5として用いることで、計測対象Aに全方位から均等な光量が照射されることになるため、計測対象Aの表面の微細な凹凸構造の影響を抑えて計測することができ、計測対象Aの表面反射の影響を抑えて精度良く計測ができるといったメリットがある。
次に、図13は照明装置5として平行光光源を用いた例を示す図である。すなわち、照明装置5として、ライン光光源による平行光光源を用い、これを所定角度で計測対象Aに照射し、所定方向から平行光を入射した際の計測対象Aの見た目を計測することができるようにしている。なお、接触部4は、接触枠部41だけの場合(図1)と、接触枠部41と接触面部42を設けた場合(図11)のいずれでもよい。これにより、計測対象Aの表面の凹凸の影響による見た目の変化の他、一般的に光沢として評価される、一定角度での反射光の強さによる見た目の変化を計測することもできる。
また、ライン光光源をドーム状の筐体部3に沿って計測対象Aの上部で円周上に駆動できるようにし、平行光の照射角度を変えながら計測を行うことで、入射角を変えながらの計測が可能になる。この場合、平行光の照射角度の変化に伴う見た目や光沢や色の変化を計測することが可能になり、より人間の主観での評価時に近い計測が可能になる。照明装置5の駆動の制御は手動により行ってもよいし、情報処理装置7の制御により行ってもよい。
図14は照明装置5として平行光光源を用いた他の例を示す図であり、照明装置5としてリング状の照明を用いたものである。なお、接触部4は、接触枠部41だけの場合(図1)と、接触枠部41と接触面部42を設けた場合(図11)のいずれでもよい。この場合には、円周状の全方向から平行光を入射した際の見た目を計測することができるようになる。また、リング状の照明装置5を計測対象Aに対して上下に駆動できるようにすることで、入射角を変えながらの計測が可能になる。照明装置5の駆動の制御は手動により行ってもよいし、情報処理装置7の制御により行ってもよい。
<総括>
以上説明したように、本実施形態によれば、立体形状を持つファブリック製品等を対象として、その製品の見た目を安定に評価することができる。すなわち、計測対象に接触部を接触させ、分光情報の二次元画像分布を取得することで、計測対象の表面状態、表面形状、照明条件等を一定にして分光情報を取得することが可能になり、バラツキの小さい計測が可能になる。同時に、点での色情報ではなく二次元分布をワンショットで瞬時に取得することで、マクロなパターンを持つ対象物などに対して位置に対するバラツキが小さい計測が可能になる。
以上説明したように、本実施形態によれば、立体形状を持つファブリック製品等を対象として、その製品の見た目を安定に評価することができる。すなわち、計測対象に接触部を接触させ、分光情報の二次元画像分布を取得することで、計測対象の表面状態、表面形状、照明条件等を一定にして分光情報を取得することが可能になり、バラツキの小さい計測が可能になる。同時に、点での色情報ではなく二次元分布をワンショットで瞬時に取得することで、マクロなパターンを持つ対象物などに対して位置に対するバラツキが小さい計測が可能になる。
また、人間の目の感度に基づいた三刺激値での計測を行うことで、より高精度で人間の主観との対応が取れた計測結果を得ることができる。
また、マルチスペクトルカメラまたはハイパースペクトルカメラにより、高分解能(例えば、16バンド以上)での分光情報を取得することで、より高精度な色情報の取得と人間の主観との対応が取れた計測結果を得ることができる。
また、白色基準板による計測結果に基づいて補正を行うことで、計測対象の分光反射率やL*a*b*値などを算出することができる。
また、ダーク補正を行うことで撮影装置のノイズを差し引いて精度の高い計測を行うことができる。
また、可視光を透過する平板部材による接触面部を計測対象に押し当てることで、撮影装置での撮影範囲を平面にし、安定した分光分布情報を取得することができるようになる。
また、接触面部に柔軟性を持たせることで、曲面形状をもつ計測対象の表面に密着させ、その表面状態を均一にすることができる。
また、接触面部を計測対象に応じた湾曲した形状とすることで、既存技術ではロバストな評価が難しい曲面形状の計測対象に対して計測が可能になる。
また、照明装置に拡散光源を用いることで、被評価物表面の微細な凹凸構造の影響を抑えて計測することができる。また、計測対象の表面反射の影響を抑えて計測することができる。
また、照明装置に平行光光源を用いることで、計測対象の表面凹凸の影響による見た目の変化を計測することできる。また、一定角度での反射光の強さ(光沢)を評価することができる。
また、平行光光源の照射角度を可変にすることで、照明角の変化に伴う光沢や色変化を計測することができ、より詳細な計測が可能になる。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
2 検査装置
3 筐体部
4 接触部
41 接触枠部
42 接触面部
5 照明装置
6 撮影装置
7 情報処理装置
71 情報入力部
72 評価値算出部
73 評価値出力部
8 ライトトラップ
A 計測対象
3 筐体部
4 接触部
41 接触枠部
42 接触面部
5 照明装置
6 撮影装置
7 情報処理装置
71 情報入力部
72 評価値算出部
73 評価値出力部
8 ライトトラップ
A 計測対象
Claims (13)
- 計測対象に光を照射する照明装置と、
計測対象の分光情報を取得する撮影装置と
を有する検査装置を備え、
前記検査装置は、前記照明装置および前記撮影装置との位置関係が既知の、計測対象に接触する接触部を有し、
前記撮影装置は計測対象の分光情報の二次元分布をワンショットで取得する
ことを特徴とする測色システム。 - 前記撮影装置は、計測対象の三刺激値XYZを取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の測色システム。 - 前記撮影装置は、計測対象の分光画像を取得するマルチスペクトルカメラまたはハイパースペクトルカメラである
ことを特徴とする請求項1に記載の測色システム。 - 前記撮影装置により白色基準板を計測した結果に基づき、計測対象の分光画像の補正を行う手段
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の測色システム。 - 光を遮断した状態で前記撮影装置により計測した結果に基づき、計測対象の分光画像のダーク補正を行う手段
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の測色システム。 - 前記接触部は、前記撮影装置の撮影範囲に入る計測対象の表面に接し、可視光を透過する接触面部
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の測色システム。 - 前記接触面部は、平板部材である
ことを特徴とする請求項6に記載の測色システム。 - 前記接触面部は、柔軟性を持つ樹脂材料で構成される
ことを特徴とする請求項6に記載の測色システム。 - 前記接触面部は、曲面形状の部材で構成される
ことを特徴とする請求項6に記載の測色システム。 - 前記照明装置は、拡散光を照射する
ことを特徴とする請求項1に記載の測色システム。 - 前記照明装置は、計測対象に所定角度で平行光を照射する
ことを特徴とする請求項1に記載の測色システム。 - 前記照明装置は、計測対象への照明角度が可変である
ことを特徴とする請求項11に記載の測色システム。 - 計測対象に光を照射する照明装置と、
計測対象の分光情報を取得する撮影装置と
を有する検査装置において、
前記検査装置は、前記照明装置および前記撮影装置との位置関係が既知の、計測対象に接触する接触部を有し、
前記撮影装置は計測対象の分光情報の二次元分布をワンショットで取得する
ことを特徴とする検査装置。
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- 2016-07-05 JP JP2016133350A patent/JP2018004509A/ja active Pending
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