JP2017032409A - 三次元形状計測装置、三次元形状計測方法及び薄膜計測装置 - Google Patents

三次元形状計測装置、三次元形状計測方法及び薄膜計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表面に薄膜が形成されて構造色を有する対象物の三次元形状を精度よく計測可能な三次元形状計測装置、三次元形状計測方法及び薄膜計測装置を提供する。【解決手段】三次元形状計測装置1は、表面に薄膜が形成された対象物Gに対し照射光α1を、当該対象物Gの全方位から照射する照射部11と、対象物Gの表面で反射した反射光α2を、当該反射光α2に含まれる複数の偏光成分ごとに受光する撮像素子122を複数配列してなる撮像部12と、一つの撮像素子122が受光した複数の偏光成分ごとの受光強度に基づいて、当該撮像素子122が受光した反射光α2の偏光度を算出する偏光度演算部と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、三次元形状計測装置、三次元形状計測方法及び薄膜計測装置に関する。
近年、実物体をデジタル化する技術を用いて、三次元物体の色、形、質感を復元、コンピュータグラフィックによる映像コンテンツを作成する取り組みが、様々な用途で利用されている。しかしながら、多くの複雑な反射特性を持つ物体があり、これらをデジタル化する技術が日々研究されている。
例えば、ある下地層に層状の媒体が積層されている場合において、物体表面に入射する光は、層の中と表面で反射する光に分かれる。層の中に入った光は下地で跳ね返り、光路差により位相のずれた光として表面から出射する。この二つの光が干渉することにより、虹色の光を作り出す。このように物質の表面構造により、現れる色を構造色という。このような構造色を持つものとして、表面に薄膜が形成された実物体がある。
ところで、三次元形状計測の分野では拡散反射物体などの形状を計測するものと、レーザーレンジセンサーやパターン投影による形状計測、又は、ステレオ撮影による形状計測等がある(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−233547号公報
しかしながら、表面に薄膜等が形成されて構造色を有する実物体を計測の対象物とした場合、レーザー等を照射して対象物表面における拡散反射光により形状を計測する三次元形状計測装置では、正確に三次元形状を計測できない場合がある。また、ステレオ撮影による二種類の画像情報から三次元形状を推定する三次元形状計測装置では、撮影される方位に応じて構造色の色合いが変化するため、精度よく三次元形状を計測できない場合がある。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、表面に薄膜が形成されて構造色を有する対象物の三次元形状を精度よく計測可能な三次元形状計測装置、三次元形状計測方法及び薄膜計測装置を提供することにある。
本発明の一態様は、表面に薄膜が形成された対象物に対し、照射光を、当該対象物の全方位から照射する照射部と、前記対象物の表面で反射した反射光を、当該反射光に含まれる複数の偏光成分ごとに受光する撮像素子を複数配列してなる撮像部と、一つの前記撮像素子が受光した複数の前記偏光成分ごとの受光強度に基づいて、当該撮像素子が受光した前記反射光の偏光度を算出する偏光度演算部と、前記撮像素子ごとに算出された前記偏光度と、前記薄膜の屈折率と、に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の天頂角を算出する天頂角演算部と、前記撮像素子の各々において最大の受光強度を与える前記偏光成分の偏光方位に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の方位角を特定する方位角演算部と、を備える三次元形状計測装置である。
また、本発明の一態様によれば、前記撮像部は、受光する前記反射光と直交する面内で回転可能に設けられ、前記反射光のうち回転角度に応じた方位に平行な偏光成分を透過させる可変偏光部を有する。
また、本発明の一態様によれば、前記偏光度演算部は、前記撮像素子が受光した複数の前記偏光成分ごとの受光強度のうち、最大の受光強度と最小の受光強度とに基づいて、前記偏光度を算出する。
また、本発明の一態様によれば、前記天頂角演算部は、算出された前記偏光度に基づいて、複数の天頂角の候補を算出するとともに、前記撮像素子が受光した前記反射光の総和受光強度が、予め規定された判定閾値よりも大きいか否かの判定結果に基づいて、前記候補の中から天頂角を特定する。
また、本発明の一態様によれば、前記撮像素子は、前記反射光を、異なる複数の周波数帯ごとに受光可能とされ、前記周波数帯ごとに取得された受光強度の組み合わせに基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとに、前記薄膜の膜厚を計測する膜厚計測部を更に備える。
また、本発明の一態様によれば、前記撮像素子は、前記反射光を、RGBの三原色に対応する3つの周波数帯ごとに受光可能とされている。
また、本発明の一態様は、表面に薄膜が形成された対象物に対し、照射光を、当該対象物の全方位から照射するステップと、複数配列された撮像素子で、前記対象物の表面で反射した反射光を、当該反射光に含まれる複数の偏光成分ごとに受光するステップと、一つの前記撮像素子が受光した複数の前記偏光成分ごとの受光強度に基づいて、当該撮像素子が受光した前記反射光の偏光度を算出するステップと、前記撮像素子ごとに算出された前記偏光度と、前記薄膜の屈折率と、に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の天頂角を算出するステップと、前記撮像素子の各々において最大の受光強度を与える前記偏光成分の偏光方位に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の方位角を特定するステップと、を備える三次元形状計測方法である。
また、本発明の一態様は、表面に薄膜が形成された対象物に対し、照射光を、当該対象物の全方位から照射する照射部と、前記対象物の表面で反射した反射光を、当該反射光に含まれる複数の偏光成分ごと、かつ、異なる複数の周波数帯ごとに受光する撮像素子を複数配列してなる撮像部と、一つの前記撮像素子が受光した複数の前記偏光成分ごとの受光強度に基づいて、当該撮像素子が受光した前記反射光の偏光度を算出する偏光度演算部と、前記撮像素子ごとに算出された前記偏光度と、前記薄膜の屈折率と、に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の天頂角を算出する天頂角演算部と、前記周波数帯ごとに取得された受光強度の組み合わせに基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの前記薄膜の膜厚を計測する膜厚計測部と、を備える薄膜計測装置である。
上述の三次元形状計測装置、三次元形状計測方法及び薄膜計測装置によれば、表面に薄膜が形成されて構造色を有する対象物の三次元形状を精度よく計測できる。
第1の実施形態に係る三次元形状計測装置の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る撮像部の機能を説明する第1の図である。 第1の実施形態に係る撮像部の機能を説明する第2の図である。 第1の実施形態に係る計算処理部の機能構成を示す図である。 第1の実施形態に係る計算処理部の処理フローを示す図である。 第1の実施形態に係る偏光度演算部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係る天頂角演算部の機能を説明する第1の図である。 第1の実施形態に係る天頂角演算部の機能を説明する第2の図である。 第1の実施形態に係る天頂角演算部の機能を説明する第3の図である。 第1の実施形態に係る方位角演算部の機能を説明する図である。 第1の実施形態に係る膜厚計測部の機能を説明する図である。
<第1の実施形態>
以下、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置について、図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置の構成を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置1は、計算処理部10と、照射部11と、撮像部12と、を備えている。
第1の実施形態に係る三次元形状計測装置1は、表面に既知の屈折率を有する薄膜(後述する薄膜層F)が形成された対象物Gの立体的形状(三次元形状)を、光学的手段を通じて計測可能とする三次元形状計測装置である。
計算処理部10は、三次元形状計測装置1全体の動作を制御する。具体的には、計算処理部10は、後述する照射部11、撮像部12に所定の制御信号を出力しながら、当該照射部11による照射光の照射、撮像部12による撮像処理等の一連の処理を制御する。また、計算処理部10は、撮像部12が取得した対象物Gの撮像データに基づいて、各種演算処理を実行し、対象物Gの立体的形状(三次元形状)を計測する。
照射部11は、対象物Gの周囲を囲うように配置され、無偏光の照射光α1を、当該対象物Gの全方位から均一に照射する。具体的には、照射部11は、図1に示すように、光源110と、拡散板111と、を有して構成される。
光源110は、対象物Gの周囲に複数設けられ、分光分布がほぼ均一な白色光で無偏光の照射光α1を出射する。
拡散板111は、対象物Gを中心とする球状に形成された板である。拡散板111は、球体の外部に配される複数の光源110が出射する照射光α1を取り込んで板内部で拡散させ、照射光α1の強度分布を球面方向に均一化して球体内部に放射する。これにより、球体内部に配された対象物Gに対し、その全方位において強度が均一化された照射光α1が照射される。
なお、他の実施形態においては、照射部11は、照射光α1を対象物Gの全方位から均一に照射する態様であれば、上述の態様に限定されない。
例えば、照射部11は、一つの光源110から入射した照射光α1を球体の内部において均一に拡散可能な積分球光源を用いてもよい。また、照射部11は、一つ又は複数の光源110を、対象物Gを中心とする球面に沿って移動させながら、照射光α1の全方位からの照射を実現するものであってもよい。
また、上述の「全方位」との文言は、必ずしも、対象物Gの“全ての方位”から照射される意味に限定されず、三次元形状計測装置1による三次元形状の計測精度が許容される限度において一部の方位(例えば、撮像部12が配される方位、及びその対極の方位)からの照射光α1の照射がなされない態様であってもよい。
撮像部12は、対象物Gを通る基準軸O上に設けられた撮像装置(固定カメラ)である。撮像部12は、照射光α1が対象物Gの表面で反射してなる反射光α2を受光する。具体的には、撮像部12は、図1に示すように、本体部120と、可変偏光部121と、撮像素子122と、を有して構成される。
本体部120は、基準軸Oを光軸とする集光レンズ120aを備え、集光レンズ120aを通じて反射光α2を内部に取り込む。集光レンズ120aを通じて取り込まれた反射光α2は、本体部120の内部においてマトリクス状に複数配列された撮像素子122において受光される。
なお、本実施形態においては、本体部120は、一般的なカラーCCDカメラ等であってよい。
可変偏光部121は、対象物Gと本体部120の集光レンズ120aとの間に配されて、基準軸Oと直交する面内で回転可能に設けられる。可変偏光部121は、入射してきた反射光α2のうち回転角度に応じた方位(偏光方位)に平行な偏光成分を主として透過させる直線偏光フィルタである。この可変偏光部121を所望の回転角度に回転移動させることで、撮像部12の各撮像素子122は、入射した反射光α2を、当該反射光α2に含まれる複数の偏光成分ごとに受光することができる。
各撮像素子122は、受光した反射光α2の受光強度を電気信号に変換することで、当該受光強度を計測可能とするセンサ素子(フォトセンサ)である。
本実施形態においては、各撮像素子122には、一般的なRGBの三原色に対応する3種類のカラーフィルタ(不図示)が設けられている。これにより、各撮像素子122は、入射した反射光α2を、三原色に対応する異なる3つの周波数帯(波長帯)ごとに受光することができる。
なお、以下の説明において、三次元形状計測装置1は、基準軸Oが天頂方向を向くように配されるものとして説明するが、他の実施形態に係る三次元形状計測装置1においてはこの態様に限定されず、基準軸Oをいかなる方位にも取り得る。
図2は、第1の実施形態に係る撮像部の機能を説明する第1の図である。
以下、図2に示す反射の例を参照しながら、撮像部12の撮像素子122が受光可能な反射光α2について説明する。
図2に示すように、対象物Gの表面の一部である表面部位g1に対し、ある入射角θから入射した照射光α1は、当該表面部位g1において反射角θで反射し、反射光α2となって進行する(“反射光”についての説明は後述する)。
なお、この照射光α1と反射光α2とを含む面を入射面Qと称する。この場合、入射面Qは、反射面(表面部位g1)とは、互いに直交する関係にある。したがって、入射面Qには、表面部位g1の法線方向を示す法線ベクトルNも含まれる。
ここで、ある反射光α2が基準軸Oに沿って天頂方向(+Z方向)に進行する場合、図2に示すように、反射光α2は、まず可変偏光部121に入射する。上述したように、可変偏光部121は、基準軸Oと直交する面内(XY平面内)で回転可能に設けられ、その回転角度kに応じた方位nを偏光方位とする偏光成分を主として透過させる。したがって、天頂方向に進行する反射光α2のうち、方位nを偏光方位とする偏光成分のみが透過して、集光レンズ120aを経て撮像素子122に受光される。
可変偏光部121の回転角度kが複数通りに変更されることで、反射光α2に含まれる複数の偏光成分ごとの受光強度を計測することができる。
なお、この場合、ある表面部位g1で反射した反射光α2は、当該表面部位g1に対応する一つの撮像素子122において受光される。
可変偏光部121は、後述する計算処理部10による制御により、回転角度kが、0度〜180度で連続的に回転する。回転角度kの所定ステップごとに取得された撮像データは、直ちに、計算処理部10に備えられた記憶部109に記憶される。
なお、撮像部12の構造は、図1、図2に示した態様に限定されない。例えば、撮像部12は、集光レンズ120aと可変偏光部121とが一体に設けられた態様をなしていてもよい。その他、撮像部12は、撮像素子122が反射光α2を異なる複数の偏光成分ごとに受光可能とするものであれば、他の如何なる態様であっても構わない。
図3は、第1の実施形態に係る撮像部の機能を説明する第2の図である。
図3に示すように、対象物Gの下地層には、膜厚dの薄膜層Fが積層されている。ここで想定する対象物Gとは、例えば、蒸着またはコーティングされた加飾材やセキリティ材等である。なお、本実施形態に係る三次元形状計測装置1の計測対象となる対象物Gにおいて、薄膜層Fの膜厚dは未知であってよい。
ただし、本実施形態においては、薄膜層Fの屈折率nは、予め把握されている(既知である)ものとする。
図3では、対象物Gに対して大気層Aを通じて照射光α1が入射角θで入射する例を示している。この場合、図3に示すように、照射光α1は、大気層Aの屈折率n(n=1.0)、薄膜Fの屈折率n、対象物Gの屈折率n、及び、入射角θに応じて、薄膜層Fの内部で反射を繰り返しながら、種々の反射光α21、α22、α23、α24、・・・を出射する。ここで、θ、θはそれぞれ薄膜層F、対象物Gにおける屈折角である。このとき、例えば、薄膜Fの表面で反射した反射光α21と、薄膜Fの内部に透過して下地(対象物Gの表面)で反射した後に再度大気層Aを進行する反射光α22と、の光路差Lにより、互いに強めあう波長と弱めあう波長が生じ、結果として、反射光α21、α22、・・・の総和である反射光α2の分光分布が均一でなくなる。ここで、光路差Lは、図3に示すBC間の距離とCD間の距離との和となることから、以下の式(1)で与えられる。
式(1)より、反射光α21と反射光α22との位相差Δは、式(2)により求められる。
ここで、“λ”は、均一な分光分布を有する照射光α1に含まれる任意の波長である。即ち、照射光α1のうち、位相差Δがπ(半波長)の偶数倍となる条件を満たす波長λの分光成分が強め合って計測され、位相差Δがπの奇数倍となる条件を満たす波長λの分光成分が弱め合って計測される。
ここで、照射光α1の強度(光の強さの度合い)を強度Eとすると、反射光α2の強度Eは、反射光α1、α2、・・・の各々の強度E、E、・・・の総和となる。この反射光(反射光α2)の強度Eは、照射光α1の強度E、フレネル反射係数r12、r23及びr21、及び、フレネル透過係数t12、t21によって、式(3)のように近似される。
ここで、フレネル反射係数r12及びフレネル反射係数r23は、それぞれ、大気層Aから薄膜層Fに入射しようとする光の反射係数、及び、薄膜層Fから対象物Gに入射しようとする光の反射係数である。また、フレネル反射係数r21は、薄膜層Fから大気層Aに入射しようとする光の反射係数である。同様に、フレネル透過係数t12及びフレネル透過係数t21は、それぞれ、大気層Aから薄膜層Fに入射しようとする光の透過係数、及び、薄膜層Fから大気層Aに入射しようとする光の透過係数である。
式(3)から反射率R(=E/E)の絶対値に変換すると、照射光α1に対する反射光α2の反射率Rが次の式(4)で表される。
このとき、式(4)のフレネル反射係数rは、次の式(5)で表される。
なお、“r”は、照射光α1のs波偏光成分についてのフレネル反射係数rであり、“r”は、照射光α1のp波偏光成分についてのフレネル反射係数rである。また、式(5)におけるi、jは自然数である。
式(1)、(2)、(4)によれば、均一の分光分布を有する照射光α1は、対象物Gの表面において、波長λごとに異なる反射率Rで反射する。したがって、反射光α2は、当該反射率R(式(4))に応じた不均一な分光分布となる。
撮像部12(撮像素子122)は、このように不均一な分光分布となった反射光α2の受光強度を、三原色(RGB)の各々に対応する周波数帯(波長帯)ごとに計測する。
また、式(5)に基づくs波についてフレネル反射係数r、及び、p波についてのフレネル反射係数rによれば、s波とp波との比率が1:1である照射光α1は、当該s波、p波ごとに互いに異なる反射率R、Rで反射する。したがって、反射光α2は、当該s波の反射率R、及び、p波の反射率Rの比率に応じた度合いで偏光する。
撮像部12(撮像素子122)は、可変偏光部121の回転を通じて、上記のように偏光する反射光α2の受光強度を、複数の異なる偏光成分ごとに計測する。
図4は、第1の実施形態に係る計算処理部の機能構成を示す図である。
図4に示すように、計算処理部10は、CPU(Central Processing Unit)100と、操作部107と、外部接続インターフェイス108と、記憶部109と、を備えている。計算処理部10は、汎用のパーソナルコンピュータ等であってよい。
CPU100は、計算処理部10の処理全体を司る演算装置(プロセッサ)である。CPU100は、所定の記憶領域(記憶部109等)に読み込まれた制御・計測用プログラムに基づいて動作することで、撮像制御部101、偏光度演算部102、天頂角演算部103、方位角演算部104、三次元形状構築部105及び膜厚計測部106としての機能を発揮する。
操作部107は、例えばマウス、キーボード、タッチパネル等の入力インターフェイスであって、三次元形状計測装置1のオペレータによる各種操作の入力を受け付ける。
記憶部109は、RAM(Random Access Memory)やHDD(Hard Disk Drive)等の記憶デバイスである。記憶部109には、複数の撮像素子122ごとに取得された分光スペクトル等が撮像データとして記録される。
外部接続インターフェイス108は、外部装置との通信を行うための通信インターフェイスであり、外部接続インターフェイス108は、専用の通信ケーブル等を介して照射部11及び撮像部12に接続されている。
次に、CPU100の各種機能(撮像制御部101、偏光度演算部102、天頂角演算部103、方位角演算部104、三次元形状構築部105及び膜厚計測部106)について説明する。
撮像制御部101は、外部接続インターフェイス108を介して接続された照射部11及び撮像部12に対し、所定の制御信号を出力しながら、当該照射部11による照射光α1の照射、撮像部12による撮像処理等を制御する。
例えば、撮像制御部101は、照射部11に対し、対象物G(図1)への照射光α1の照射を実施させた状態で、撮像部12に対し、撮像データの取得(各撮像素子122における受光強度の計測)を実施させる。このとき、撮像制御部101は、所定の制御信号を通じて、撮像部12の可変偏光部121の回転角度を所定ステップごとに変化させながら、その都度、撮像データを取得させる。このようにすることで、撮像部12は、反射光α2のうち、上記所定ステップごとに異なる複数の偏光成分ごとの受光強度を、自動的に取得することができる。
偏光度演算部102は、一つの撮像素子122が受光した複数の偏光成分ごとの受光強度に基づいて、撮像素子122が受光した反射光α2の偏光度(後述する偏光度ρ)を算出する。
天頂角演算部103は、偏光度演算部102によって撮像素子122ごとに算出された偏光度と、既知である薄膜(薄膜層F(図3))の屈折率(屈折率n)と、に基づいて、当該撮像素子122に対応する対象物Gの表面部位ごとの法線の、基準軸Oに対する角度(以下、「天頂角」と称する。)を算出する。
方位角演算部104は、撮像素子122の各々において最大の受光強度を与える偏光成分の偏光方位(方位n(図2))に基づいて、当該撮像素子に対応する対象物Gの表面部位ごとの法線の、基準軸Oの周方向の角度(以下、「方位角」と称する。)を特定する。
三次元形状構築部105は、天頂角演算部103及び方位角演算部104によって特定された表面部位ごとの法線(法線ベクトル)の向く方位に基づいて、対象物Gを構成する表面部位ごとの面の向きを特定しながら、撮像データを有する各撮像素子122に対応する表面部位を全て繋ぎ合わせることで、対象物Gの三次元形状を構築する。
膜厚計測部106は、各撮像素子122において周波数帯ごとに取得された受光強度の組み合わせ(後述する「RGB値」)に基づいて、当該撮像素子122に対応する対象物Gの表面部位ごとに、薄膜層Fの膜厚d(図3)を計測する。
図5は、第1の実施形態に係る計算処理部の処理フローを示す図である。
以下、計算処理部10(CPU100)の各機能構成による具体的な処理フローについて、図5、及び、以下に示す図6〜図10を参照しながら説明する。
(ステップS1:撮像データ取得)
まず、撮像制御部101は、操作部107を通じて三次元形状計測装置1のオペレータから計測開始の指示を受け付けると、照射部11による対象物Gへの照射処理、及び、撮像部12による撮像処理を実施し、撮像データを取得する(ステップS1)。このとき、撮像制御部101は、撮像部12の可変偏光部121の回転角度k(図2)を所定ステップごとに変更しながら連続的に撮像データを複数取得する。撮像制御部101は、撮像部12により取得された撮像データを、逐次、記憶部109に記録する。
(ステップS2:偏光度算出)
次に、偏光度演算部102は、ステップS1で取得された撮像データから、複数の撮像素子122の各々が受光した反射光α2の偏光度ρを算出する(ステップS2)。ここで、偏光度演算部102によるステップS2の処理について、以下の図6を参照しながら詳細に説明する。
図6は、第1の実施形態に係る偏光度演算部の機能を説明する図である。
図6は、可変偏光部121の回転角度k(横軸)と、一つの撮像素子122において計測された反射光α2の受光強度I(縦軸)と、の関係を表したグラフである。なお、受光強度Iは、反射光α2のRGBに対応する分光成分ごとの受光強度の合計値である。
図6に示すように、可変偏光部121の回転角度k(図2参照)をある基準確度(k=0°)から所定のステップずつ180°回転させると、各撮像素子122において、反射光α2の受光強度Iの最大値(最大受光強度Imax)と、受光強度Iの最小値(最小受光強度Imin)と、が計測される。
ここで、最大受光強度Imaxは、撮像素子122が受光した反射光α2に含まれるs波偏光成分の強度を示すものであり、一方、最小受光強度Iminは、同反射光α2に含まれるp波偏光成分の強度を示すものである。
偏光度演算部102は、各撮像素子122ごとに計測された最大受光強度Imaxと最小受光強度Iminとを用いて、以下の式(6)の演算を行う。
式(6)に示す“ρ”は、受光した反射光α2の直線偏光の度合いを示す偏光度ρである。即ち、偏光度ρが大きいほど反射光α2の直線偏光の度合いが大きくなる(偏光度ρの最大値は“1”)。
このように、偏光度演算部102は、撮像素子122が受光した複数の偏光成分ごとの受光強度Iのうち、最大受光強度Imaxと最小受光強度Iminとに基づいて、各撮像素子122についての偏光度ρを算出する。
(ステップS3:天頂角算出)
次に、天頂角演算部103は、ステップS2で取得された各撮像素子122に対応する偏光度ρに基づいて、複数の撮像素子122の各々に対応する対象物Gの表面部位ごとの天頂角を算出する(ステップS3(図5))。ここで、天頂角演算部103によるステップS3の処理について、以下の図7〜図9を参照しながら詳細に説明する。
図7は、第1の実施形態に係る天頂角演算部の機能を説明する第1の図である。
また、図8は、第1の実施形態に係る天頂角演算部の機能を説明する第2の図である。
また、図9は、第1の実施形態に係る天頂角演算部の機能を説明する第3の図である。
図7は、対象物Gの一部を側面側(−Y方向側)から見た場合の様子を示している。
図7に示すように、天頂角演算部103は、対象物Gの各表面部位g1、g1’の各法線ベクトルN、N’の天頂角θ、θ’(法線ベクトルNの基準軸Oに対する角度)を特定する。
具体的には、天頂角演算部103は、対象物Gのある表面部位g1に対応する撮像素子122で受光された反射光α2の偏光度ρ(式(6))に基づいて、当該表面部位g1の法線ベクトルNの天頂角θを特定する。同様に、天頂角演算部103は、表面部位g1’に対応する撮像素子122で受光された反射光α2の偏光度ρに基づいて、法線ベクトルN’の天頂角θ’を特定する。
このようにして、天頂角演算部103は、対象物Gの全表面部位に対応する法線の天頂角を特定する。
ここで、反射光α2の偏光度ρは、s波の反射率Rとp波の反射率Rとを用いて、以下の式(7)のようにも表される。
式(7)に対し、式(5)に示すフレネル反射係数r、rを適用すると、偏光度ρについての以下の式(8)が導出される。
式(8)によれば、偏光度ρは、入射角θと、薄膜層F(図3)の屈折率nと、に基づいて特定される。したがって、薄膜層Fの屈折率nが既知の場合、偏光度演算部102が式(6)に基づいて算出した偏光度ρに基づいて、入射角θを2つの候補に特定することができる。
ここで、図8は、式(8)に基づくグラフであって、反射光α2の入射角θ(横軸)と偏光度ρ(縦軸)との関係を示すグラフである。図8に示すように、式(8)は、与えられた1つの偏光度ρに対し、最大で2つの解(入射角θ)を有する式である。
天頂角演算部103は、図8に示すように、式(8)に対し、偏光度演算部102によって算出された偏光度ρを適用する。これにより、天頂角演算部103は、入射角θについての2つの解である候補値θ1a、θ1bを算出する。
なお、以下の説明において、偏光度ρが最大(ρ=1)を与える入射角θをブリュースター角θと称する。ブリュースター角θで入射される照射光α1についての反射光α2は、p波偏光成分がゼロとなり、s波偏光成分のみとなる(即ち、反射光α2は、偏光の度合いが最も大きい状態となる)。
図8に示すように、天頂角演算部103が式(8)に基づいて算出した2つの候補値θ1a、θ1bは、常に、θ1a<θ<θ1bの関係を満たす。
次に、天頂角演算部103は、式(8)に基づいて算出された入射角θについての2つの候補値θ1a、θ1bのうちの何れか一方を選択し、これを天頂角θの算出結果として確定する。
ここで、図9は、反射光α2の入射角θ(横軸)と総和受光強度I’(縦軸)との関係を示すグラフである。総和受光強度I’は、撮像素子122に受光された反射光α2の分光成分(RGB)ごと、及び、偏光成分ごとの受光強度の総和値である。
図9によれば、入射角θがブリュースター角θよりも小さい場合、総和受光強度I’は、常に、判定閾値Ithよりも小さい値をとることがわかる。また、図9によれば、入射角θがブリュースター角θよりも大きい場合、総和受光強度I’は、常に、判定閾値Ithよりも大きい値をとることがわかる。
天頂角演算部103は、入射角θがブリュースター角θであった場合の総和受光強度I’(図9に示す判定閾値Ith)を、事前の実験又は計算により予め記憶している。
そして、天頂角演算部103は、各撮像素子122によって計測された総和受光強度I’が判定閾値Ith以上となっていた場合には、ブリュースター角θよりも大きい候補値θ1bを天頂角θの算出結果とする。一方、天頂角演算部103は、各撮像素子122によって計測された総和受光強度I’が判定閾値Ith未満となっていた場合には、ブリュースター角θよりも小さい候補値θ1aを天頂角θの算出結果とする。
このように、天頂角演算部103は、算出された偏光度ρに基づいて、2つの天頂角θの候補(候補値θ1a、θ1b)を算出する。そして、天頂角演算部103は、撮像素子122が受光した反射光α2の総和受光強度I’が、予め規定された判定閾値Ithよりも大きいか否かの判定結果に基づいて、上記候補の中から算出結果とする天頂角θを特定する。
(ステップS4:方位角算出)
次に、方位角演算部104は、複数の撮像素子122の各々に対応する対象物Gの表面部位ごとの方位角を算出する(ステップS4(図5))。ここで、方位角演算部104によるステップS4の処理について、以下の図10及び前述した図6を参照しながら詳細に説明する。
図10は、第1の実施形態に係る方位角演算部の機能を説明する図である。
図10は、対象物Gを撮像部12側(+Z方向側)から見た場合の図である。
方位角演算部104は、対象物Gの表面部位g1、g2、・・・ごとに、反射光α2の最大の受光強度Imaxを与える可変偏光部121の回転角度(即ち、反射光α2に含まれる最大の偏光成分の偏光方位)に基づいて、対象物Gの表面部位g1、g2、・・・ごとの法線の方位角φを特定する。
例えば、図10に示すように、方位角演算部104は、表面部位g1に対応する撮像素子122において受光した反射光α2の最大受光強度Imaxを与える可変偏光部121の回転角度kに基づいて、当該表面部位g1における法線ベクトルN1の方位角φを特定する。同様に、方位角演算部104は、表面部位g2、g3、g4、・・・の各々に対応する撮像素子122において受光した反射光α2の最大受光強度Imaxを与える回転角度に基づいて、当該表面部位g2、g3、g4、・・・の各々における法線ベクトルN2、N3、N4、・・・の方位角φ、φ、φ、・・・を特定する。
方位角演算部104は、ある表面部位g1に対応する撮像素子122において、可変偏光部121の複数の異なる回転角度kごとに取得された複数の受光強度I(図6)を参照して、最大受光強度Imaxを特定する。
ここで、表面部位g1(図10)に対応する撮像素子122において、当該表面部位g1で反射した反射光α2を最大限に受光可能となる条件は、可変偏光部121の方位nが当該反射光α2の最大偏光成分(即ち、s波偏光成分)の偏光方位に一致する場合である。そして、表面部位g1で反射した反射光α2のs波偏光成分の偏光方位は、当該表面部位g1の方位角φに依存する。
即ち、図6において、最大受光強度Imaxを与える可変偏光部121の回転角度kである最大強度回転角度kmaxが、反射光α2のs波偏光成分の偏光方位に対応する。したがって、方位角演算部104は、この最大強度回転角度kmaxに基づいて表面部位g1の法線ベクトルN1の方位角φを特定することができる。
このようにして、方位角演算部104は、各表面部位に対応する各撮像素子122において、最大受光強度Imaxを与える回転角度kを特定し、対象物Gの全表面部位における法線ベクトルの方位角を特定する。
なお、上述の方法の場合、最大受光強度Imaxを与える回転角度k(最大強度回転角度kmax)を特定したとしても、対応する表面部位g1における方位角φは、回転角度kmaxと一致する角度か、回転角度kmaxから180°回転した角度か、を特定することができない。
したがって、本実施形態に係る方位角演算部104は、方位角φを、各表面部位の、対象物Gを撮像部12から見た場合における当該対象物Gの外縁との位置関係に基づいて一意に特定する。
具体的には、方位角演算部104は、図10に示すように、対象物Gの外縁を示す輪郭線Gcを抽出する。輪郭線Gcは、対象物Gの領域と、当該対象物Gが存在しない大気層Aの領域と、を区画する境界である。ここで、輪郭線Gcの各所における表面部位の法線ベクトルNが向く方位は、当該輪郭線Gcの各所において対象物Gの領域から大気層Aの領域に向かう方位に一致する。したがって、本実施形態に係る方位角演算部104は、輪郭線Gcの区画内に配される他の表面部位の法線ベクトルは、当該表面部位から近い側に配される輪郭線Gcの所定箇所における法線ベクトルと同じ方位を向いているものと仮定して、方位角φを一意に特定する。
例えば、方位角演算部104は、まず、図10における表面部位g1における方位角φが、最大強度回転角度kmax、又は、最大強度回転角度kmax+180°の何れかであるところまで特定する。次に、方位角演算部104は、表面部位g1の位置から方位角φ=kmaxの方位に位置する輪郭線Gcまでの距離と、表面部位g1から方位角φ=kmax+180°の方位に位置する輪郭線Gcまでの距離と、を比較する。そして、方位角演算部104は、比較の結果、上記距離が短かった方の輪郭線Gcを向く方位となるように方位角φを特定する。
(ステップS5:三次元形状の構築)
天頂角演算部103により対象物Gの各表面部位における天頂角θを特定され、方位角演算部104により同表面部位における法線の方位角φを特定されたことで、各表面部位に対応する法線ベクトルNの三次元空間上の方位、即ち、撮像素子122ごとに対応する表面部位ごとの面の向きが特定される。三次元形状構築部105は、ステップS2〜S4の処理によって特定された表面部位ごとの面の向きを参照しながら各表面部位を連結して三次元形状を構築する(ステップS5(図5))。
以上の処理により、計算処理部10は、撮像部12により取得された複数の撮像データに基づいて、対象物Gの三次元形状の計測を完了する。
(ステップS6:薄膜層の膜厚の推定)
更に、本実施形態に係る計算処理部10は、膜厚計測部106の機能により、対象物Gの表面に形成された薄膜層F(図3)の膜厚dを推定することができる。膜厚計測部106は、ステップS2で天頂角演算部103により特定された表面部位ごとの天頂角θを利用して、当該表面部位の各々に形成された薄膜層Fの膜厚d(図3)を推定する(ステップS6(図5))。ここで、膜厚計測部106によるステップS6の処理について、以下の図11を参照しながら詳細に説明する。
図11は、第1の実施形態に係る膜厚計測部の機能を説明する図である。
ここで、式(4)(式(1)、(2)を含む)に対し、「cosθ=1−sinθ」及びスネルの法則を適用することで、式(4)は、薄膜層Fの屈折率n、入射角θ、波長λ、及び、膜厚dの関数となる。
膜厚計測部106は、既知の屈折率nと、ステップS3で算出された天頂角θ(=入射角θ)と、RGBの各分光成分に対応する波長λと、を代入する。これにより、膜厚計測部106は、式(4)に基づいて、撮像素子122ごとに膜厚dを算出できる。
ここで、図11には、式(4)に基づいて膜厚dと入射角θとの関係で特定されるRGB値の分布を示している。ここで、「RGB値」とは、各撮像素子122において反射光α2の分光成分ごと(R、G、Bごと)に取得された受光強度Iの組み合わせであって、当該撮像素子122に対応する画素の色を一意に特定するための情報である。
即ち、式(4)によれば、薄膜層Fの屈折率nが既知の場合、膜厚d(縦軸)及び入射角θ(横軸)の各々に応じて、各撮像素子122において計測されると想定されるRGB値が、図11に示すように分布する。
膜厚計測部106は、撮像部12を通じて実際に取得された撮像データの画素(撮像素子122)ごとのRGB値を、図11に示すRGB値の分布に当てはめることで、対象物Gの表面部位ごとの膜厚dを算出することができる。
なお、図11に示すように、RGB値の分布は、膜厚dに応じて周期的な分布を有している。したがって、RGB値に基づいて膜厚dが一意に特定されない場合も想定される。この場合、膜厚計測部106は、隣接する表面部位g1(図2)の薄膜層Fの膜厚dが急激には変化しないことを想定して規定された拘束条件に従って膜厚dを一意に特定してもよい。例えば、膜厚計測部106は、隣接する複数箇所の表面部位g1における薄膜層Fの膜厚dのばらつきが所定の範囲(±Δd)内に収まっているか否か、を拘束条件としてもよい。
(作用効果)
以上、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置1は、まず、表面に薄膜(薄膜層F)が形成された対象物Gに対し、照射光α1を、当該対象物Gの全方位から照射する照射部11を備えている。
また、三次元形状計測装置1は、対象物Gの表面(表面部位g1等)で反射した反射光α2を、当該反射光α2に含まれる複数の偏光成分(s波、p波)ごとに受光する撮像素子122を複数配列してなる撮像部12を備えている。
また、三次元形状計測装置1は、一つの撮像素子122が受光した複数の偏光成分ごとの受光強度(受光強度I)に基づいて、当該撮像素子122が受光した反射光α2の偏光度(偏光度ρ)を算出する偏光度演算部102を備えている。
また、三次元形状計測装置1は、撮像素子122ごとに算出された偏光度ρと、薄膜の屈折率nと、に基づいて、当該撮像素子122に対応する対象物Gの表面部位ごとの法線(法線N等)の天頂角θを算出する天頂角演算部103を備えている。
更に、三次元形状計測装置1は、撮像素子122の各々において最大の受光強度(最大受光強度Imax)を与える偏光成分の偏光方位(方位n)に基づいて、当該撮像素子122に対応する対象物Gの表面部位ごとの法線の方位角φを特定する方位角演算部104を備えている。
以上のような構成によれば、上述した天頂角演算部103及び方位角演算部104の機能により、計測された偏光成分ごとの受光強度に基づいて偏光度ρが算出され、対象物Gの表面部位ごとの法線の向く方位を一意に特定することができる。したがって、表面に薄膜が形成されて構造色を有する実物体の三次元形状を精度よく、かつ、簡便に計測することができる。
また、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置1によれば、撮像部12は、基準軸Oと直交する面内で回転可能に設けられ、反射光α2のうち回転角度kに応じた方位(方位n)に平行な偏光成分を透過させる可変偏光部121を有している。
このようにすることで、反射光α2に含まれる異なる複数の偏光成分ごとの受光強度を、簡素に計測することができる。
また、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置1によれば、偏光度演算部102は、撮像素子122が受光した複数の偏光成分ごとの受光強度Iのうち、最大の受光強度(最大受光強度Imax)と最小の受光強度(最小受光強度Imin)とに基づいて、偏光度ρを算出する。
このようにすることで、偏光度演算部102は、撮像素子122によって計測された偏光成分ごとの受光強度Iに基づいて、偏光度ρを算出することができる。
また、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置1によれば、天頂角演算部103は、算出された偏光度ρに基づいて、2つの天頂角θの候補(候補値θ1a、θ1b)を算出するとともに、撮像素子が受光した反射光α2の総和受光強度I’が、予め規定された判定閾値Ithよりも大きいか否かの判定結果に基づいて、候補(候補値θ1a、θ1b)の中から天頂角θを特定する。
このようにすることで、算出された偏光度ρより絞り込まれた天頂角の2つの候補値の中から、精度良く、真の天頂角を特定することができる。
また、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置1によれば、撮像素子122は、反射光α2を、異なる複数の周波数帯(RGB三原色に対応する波長帯)ごとに受光可能とされる。また、三次元形状計測装置1は、周波数帯ごとに取得された受光強度Iの組み合わせ(即ち、撮像データを構成する画素ごとのRGB値)に基づいて、当該撮像素子122に対応する対象物Gの表面部位ごとに、薄膜の膜厚dを計測する膜厚計測部106を更に備えている。
このようにすることで、三次元形状計測装置1は、複雑な三次元形状を有する対象物Gの表面に形成された薄膜の膜厚分布を精度良く、かつ、簡便に推定することができる。
以上、第1の実施形態に係る三次元形状計測装置1について詳細に説明したが、本実施形態に係る三次元形状計測装置1の具体的な態様は、上述のものに限定されることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を加えることは可能である。
例えば、他の実施形態に係る三次元形状計測装置1は、三次元形状を有する対象物Gの表面に形成された薄膜層Fの膜厚dを計測する「薄膜計測装置」として機能するものであってもよい。この場合、当該薄膜計測装置としての三次元形状計測装置1は、方位角φを特定する機能を有していなくともよく、したがって、方位角演算部104を具備しなくともよい。ただし、当該他の実施形態に係る三次元形状計測装置1の他の機能構成は、第1の実施形態(図1)と同様である。
従来、薄膜の膜厚を計測する手段としては、分光干渉法やエリプソメトリ等が代表的である。しかしながら、これらの手段はいずれも、スポット光が照射された小領域の膜厚しか測定することができず、また、複雑な凹凸の表面上に形成された薄膜の膜厚を計測することは困難である。
一方、本実施形態に係る三次元形状計測装置1(薄膜計測装置)によれば、薄膜層Fの屈折率nが既知でさえあれば、複雑な表面形状を有する対象物に対する1回の撮影だけで、下地層(対象物G)に積層された薄膜層Fの膜厚dの面内分布を全て計測することができる。したがって、複雑な三次元形状の表面上に形成された薄膜の膜厚分布を瞬時に簡素に把握することができる。
また、上述の各実施形態においては、CPU100の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各手順を行うものとしている。ここで、上述したCPU100の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって上記各種処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
また、CPU100の各機能構成が、ネットワークで接続される複数の装置に渡って具備される態様であってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
1 三次元形状計測装置(薄膜計測装置)
10 計算処理部
100 CPU
101 撮像制御部
102 偏光度演算部
103 天頂角演算部
104 方位角演算部
105 三次元形状構築部
106 膜厚計測部
107 操作部
108 外部接続インターフェイス
109 記憶部
11 照射部
110 光源
111 拡散板
112 固定偏光部
12 撮像部
120 本体部
121 可変偏光部
122 撮像素子
G 対象物
g1 表面部位
O 基準軸
A 大気層
F 薄膜層
α1 照射光
α2 反射光

Claims (8)

  1. 表面に薄膜が形成された対象物に対し、照射光を、当該対象物の全方位から照射する照射部と、
    前記対象物の表面で反射した反射光を、当該反射光に含まれる複数の偏光成分ごとに受光する撮像素子を複数配列してなる撮像部と、
    一つの前記撮像素子が受光した複数の前記偏光成分ごとの受光強度に基づいて、当該撮像素子が受光した前記反射光の偏光度を算出する偏光度演算部と、
    前記撮像素子ごとに算出された前記偏光度と、前記薄膜の屈折率と、に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の天頂角を算出する天頂角演算部と、
    前記撮像素子の各々において最大の受光強度を与える前記偏光成分の偏光方位に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の方位角を特定する方位角演算部と、
    を備える三次元形状計測装置。
  2. 前記撮像部は、
    受光する前記反射光と直交する面内で回転可能に設けられ、前記反射光のうち回転角度に応じた方位に平行な偏光成分を透過させる可変偏光部を有する
    請求項1に記載の三次元形状計測装置。
  3. 前記偏光度演算部は、
    前記撮像素子が受光した複数の前記偏光成分ごとの受光強度のうち、最大の受光強度と最小の受光強度とに基づいて、前記偏光度を算出する
    請求項1又は請求項2に記載の三次元形状計測装置。
  4. 前記天頂角演算部は、
    算出された前記偏光度に基づいて、複数の天頂角の候補を算出するとともに、前記撮像素子が受光した前記反射光の総和受光強度が、予め規定された判定閾値よりも大きいか否かの判定結果に基づいて、前記候補の中から天頂角を特定する
    請求項3に記載の三次元形状計測装置。
  5. 前記撮像素子は、
    前記反射光を、異なる複数の周波数帯ごとに受光可能とされ、
    前記周波数帯ごとに取得された受光強度の組み合わせに基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとに、前記薄膜の膜厚を計測する膜厚計測部を更に備える
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の三次元形状計測装置。
  6. 前記撮像素子は、
    前記反射光を、RGBの三原色に対応する3つの周波数帯ごとに受光可能とされている
    請求項5に記載の三次元形状計測装置。
  7. 表面に薄膜が形成された対象物に対し、照射光を、当該対象物の全方位から照射するステップと、
    複数配列された撮像素子で、前記対象物の表面で反射した反射光を、当該反射光に含まれる複数の偏光成分ごとに受光するステップと、
    一つの前記撮像素子が受光した複数の前記偏光成分ごとの受光強度に基づいて、当該撮像素子が受光した前記反射光の偏光度を算出するステップと、
    前記撮像素子ごとに算出された前記偏光度と、前記薄膜の屈折率と、に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の天頂角を算出するステップと、
    前記撮像素子の各々において最大の受光強度を与える前記偏光成分の偏光方位に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の方位角を特定するステップと、
    を備える三次元形状計測方法。
  8. 表面に薄膜が形成された対象物に対し、照射光を、当該対象物の全方位から照射する照射部と、
    前記対象物の表面で反射した反射光を、当該反射光に含まれる複数の偏光成分ごと、かつ、異なる複数の周波数帯ごとに受光する撮像素子を複数配列してなる撮像部と、
    一つの前記撮像素子が受光した複数の前記偏光成分ごとの受光強度に基づいて、当該撮像素子が受光した前記反射光の偏光度を算出する偏光度演算部と、
    前記撮像素子ごとに算出された前記偏光度と、前記薄膜の屈折率と、に基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの法線の天頂角を算出する天頂角演算部と、
    前記周波数帯ごとに取得された受光強度の組み合わせに基づいて、当該撮像素子に対応する前記対象物の表面部位ごとの前記薄膜の膜厚を計測する膜厚計測部と、
    を備える薄膜計測装置。
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