JP2017020586A - クラッチシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ロックモードからフリーモードへの切り替えが完了するまでの時間を短縮できるクラッチシステムを提供する。
【解決手段】本発明のクラッチシステムは、セレクタブルワンウエイクラッチ12をロックモードからフリーモードへ切り替える場合、セレクタプレート22を、固定プレート20から突出した爪部材26に非形成部位22aが突き当てられた待機状態としつつ回転プレート21に対して負回転方向Rbの負トルクTnを作用させ、その負トルクTnを制御することにより待機状態のセレクタプレート22を解放位置まで回転させる早期モード切替制御を実施する。
【選択図】図13

Description

本発明は、ワンウエイクラッチの機能を選択的に発揮させることが可能なセレクタブルワンウエイクラッチを含むクラッチシステムに関する。
セレクタブルワンウエイクラッチとして、爪部材が突出可能に設けられた固定プレートと、爪部材が噛み合う凹部が形成された回転プレートと、これら2つのプレート間に設けられたセレクタプレートとが同一軸線上に設けられたものが知られている(特許文献1、2)。このようなクラッチは、セレクタプレートの回転位置を切り替えることによって爪部材の状態を突出可能な状態と突出が制限された状態との間で変更し、固定プレート及び回転プレート間のトルク伝達を所定の一方向の回転時のみ許容するロックモードと、これらのプレート間のトルク伝達を両方向の回転時で遮断するフリーモードとを選択できる。
特開2008−14333号公報 特開2002−514292号公報
セレクタブルワンウエイクラッチをロックモードからフリーモードに切り替える場合、回転プレートに作用するトルクの状態によってセレクタプレートの操作条件が変わる。すなわち、爪部材と凹部との間の噛み合いを強める正回転方向の正トルクが回転プレートに作用した状態でロックモードからフリーモードに切り替える場合には、爪部材と凹部との噛み合いを強制的に解除できる大きさのトルクでセレクタプレートを回転させる必要がある。これではセレクタプレートを回転駆動する負担が大きいし、噛み合いの強制的な解除に伴って部品が摩耗しやすい。
そこで、セレクタブルワンウエイクラッチをロックモードからフリーモードに切り替える方法として、爪部材と凹部との噛み合いが弱まる負回転方向の負トルクを回転プレートに作用させて回転プレートを負回転方向に回転させ、回転プレートの負回転方向の回転速度が所定の閾値に達したことを判定してから、セレクタプレートを回転させてロックモードからフリーモードに切り替える方法が考えられる。この方法は、回転プレートが負回転方向へ回転するオーバーラン状態を確認しているので、少ない負担で確実にセレクタプレートを回転駆動できる。しかしながら、この方法は、回転プレートに負トルクを作用させて回転速度が閾値に達することを判定するプロセスを経てからセレクタプレートを回転駆動するので、このプロセスを経ている分だけロックモードからフリーモードへの切り替えが完了するまでに時間がかかる。
そこで、本発明は、ロックモードからフリーモードへの切り替えが完了するまでの時間を短縮できるクラッチシステムを提供することを目的とする。
本発明のクラッチシステムは、回転制限された状態で固定された固定プレートと、前記固定プレートと対面する側に開口する凹部が形成された回転プレートと、前記固定プレートから前記回転プレートに向かって突出可能な状態で前記固定プレートに設けられ、前記固定プレートから突出した場合に前記回転プレートが所定回転方向のときに限って前記回転プレートに形成された前記凹部に噛み合う爪部材と、前記固定プレートと前記回転プレートとの間に配置され、前記爪部材の通過を許容できる貫通孔が形成され、かつ前記爪部材が前記貫通孔を通過することにより前記爪部材が前記固定プレートから突出可能なロック位置と、前記爪部材が前記貫通孔の非形成部位に接触することにより前記爪部材が前記固定プレートから突出不能な状態に制限される解放位置との間で前記固定プレートに対して相対回転可能なセレクタプレートと、前記セレクタプレートを回転駆動する駆動装置と、前記セレクタプレートが前記ロック位置に位置するロックモードと前記セレクタプレートが前記解放位置に位置するフリーモードとの間で動作モードが切り替わるように前記駆動装置を操作することにより前記ロック位置から前記解放位置まで前記セレクタプレートを回転可能であり、かつ前記回転プレートに作用するトルクを制御可能な制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記ロックモードから前記フリーモードへ切り替える場合、前記セレクタプレートを、前記固定プレートから突出した前記爪部材に前記非形成部位が突き当てられた待機状態としつつ前記回転プレートに対して前記所定回転方向とは反対方向の負回転方向の負トルクを作用させ、その負トルクを制御することにより前記待機状態の前記セレクタプレートを前記解放位置まで回転させる早期モード切替制御を実施するものである(請求項1)。
このクラッチシステムによれば、ロックモードからフリーモードに切り替えられる場合に早期モード切替制御が実施されるためいち早くロックモードからフリーモードへ切り替えることができる。早期切替制御はセレクタプレートをその非形成部位が爪部材に突き当てられた待機状態としつつ回転プレートに負トルクを作用させ、その負トルクを制御することにより待機状態のセレクタプレートを解放位置まで回転させる。そのため、回転プレートが負回転方向に回転するオーバーラン状態を確認してからセレクタプレートを回転駆動する場合と比べ、オーバーラン状態を確認するプロセスを省くことができるのでフリーモードへの速やかな切り替えが実現される。
本発明のクラッチシステムの一態様として、前記駆動装置は、前記セレクタプレートを前記解放位置に向かう方向に付勢するトルクを発生させる付勢手段と、前記付勢手段が発生させる前記トルクに抗して前記セレクタプレートを前記ロック位置に向かって回転させるための駆動力を発生させるアクチュエータとを備え、前記制御装置は、前記早期モード切替制御を実施する際に、前記アクチュエータの前記駆動力を低下させることによって、前記セレクタプレートが前記待機状態となるように前記セレクタプレートを回転させてもよい(請求項2)。この態様によれば、付勢手段が発生させるトルクを適宜設定するとともにアクチュエータの駆動力を低下させるだけで、セレクタプレートを待機状態に制御できる。したがって、アクチュエータの駆動力を繊細に制御する必要がないので制御が単純になる。なお、駆動力を低下させることにはアクチュエータの駆動力を0にすることも含まれる。
本発明のクラッチシステムの適用対象には格別の制限はなく、本発明のクラッチシステムはトルク伝達が行われる種々の機械装置に適用できる。例えば、本発明のクラッチシステムの一態様として、エンジンと、モータ・ジェネレータと、駆動輪にトルクを出力するための出力部と、互いに差動回転可能な3以上の複数の回転要素を有し、前記複数の回転要素のいずれか一つに前記エンジンが、前記複数の回転要素の残りのいずれか一つに前記モータ・ジェネレータが、前記複数の回転要素の残りの他の一つに前記出力部がそれぞれ連結された差動機構と、を備えたハイブリッド車両に適用され、前記固定プレートは、前記ハイブリッド車両の所定の固定要素に対して固定され、前記回転プレートは、前記エンジンのエンジントルクの反力トルクを受けることが可能な状態で前記差動機構に設けられ、前記制御装置は、前記モータ・ジェネレータを操作することにより前記回転プレートに作用するトルクを制御してもよい(請求項3)。この態様によれば、クラッチシステムの動作モードを切り替えることによりハイブリッド車両の走行モードを切り替えることができる。
ハイブリッド車両に適用された上記態様において、前記制御装置は、前記回転プレートに対して前記負回転方向の負トルクを作用させることによって前記回転プレートを前記負回転方向に回転させて、前記負回転方向の前記回転プレートの回転速度が所定の基準に達した後に、前記駆動装置を操作することにより前記セレクタプレートを前記ロック位置から前記解放位置に回転させる通常モード切替制御を実施可能であり、かつ、前記ロックモードから前記フリーモードへ切り替える場合において前記早期モード切替制御と前記通常モード切替制御とを選択的に実施してもよい(請求項4)。この場合には、ハイブリッド車両の走行モードを切り替えるにあたり、例えば、速やかにフリーモードに切り替えるべき場合には早期モード切替制御を選択し、そうでない場合には通常モード切替制御を選択することができる。そのため、ハイブリッド車両の走行状況やエンジンの運転状態に適した制御を使い分けることが可能となる。具体的には以下の態様でこれらの制御を使い分けることができる。
前記制御装置は、前記フリーモードへの切り替え後における前記エンジンの目標エンジン回転数が現在のエンジン回転数よりも大きい場合は前記早期モード切替制御を実施し、前記目標エンジン回転数が現在のエンジン回転数よりも小さい場合は、前記通常モード切替制御を実施してもよい(請求項5)。早期モード切替制御の場合、フリーモードへの切り替え後のエンジン回転数はその切り替え直前と同じ又は切り替え直前よりも上昇する特性がある。一方、通常モード切替制御の場合、回転プレートを負回転方向に回転させてからロックモードからフリーモードへの切り替えが完了するため、フリーモードへの切り替え後のエンジン回転数はその切り替え直前よりも低下する特性がある。したがって、切り替え後の目標エンジン回転数が現在のエンジン回転数よりも小さい場合に、切り替え後にエンジン回転数が上昇する特性を持つ通常モード切替制御が実施されることがない。そのため不要なエンジン回転数の上昇を防止できる。したがって、不要なエンジン回転数の上昇によってドライバに違和感を与えることを防止できる。
また、前記制御装置は、前記ロックモード中に前記駆動装置又は前記モータ・ジェネレータを保護する必要性に応じて部品保護要求を設定し、前記部品保護要求が設定された場合は前記早期モード切替制御を実施し、前記部品保護要求が設定されていない場合は前記通常モード切替制御を実施してもよい(請求項6)。駆動装置やモータ・ジェネレータを保護する必要性に応じて部品保護要求が設定された場合は、これらを保護するためいち早くロックモードからフリーモードへ切り替えるべきである。この態様では、部品保護要求が設定された場合は早期モード切替制御が実施され、部品保護要求が設定されていない場合は通常モード切替制御が実施される。これにより、部品保護要求に応じた速やかな切り替えを実現できる。
さらに、前記制御装置は、前記ロックモード中に前記駆動装置又は前記モータ・ジェネレータの異常の発生に応じて異常判定要求を設定し、前記異常判定要求が設定された場合は前記早期モード切替制御を実施し、前記異常判定要求が設定されていない場合は前記通常モード切替制御を実施してもよい(請求項7)。駆動装置又はモータ・ジェネレータの異常が発生した場合は、部品保護要求と同じように、いち早くロックモードからフリーモードへ切り替えるべきである。この態様では、異常判定要求が設定された場合は早期モード切替制御が実施され、異常判定要求が設定されていない場合は通常モード切替制御が実施されるので、異常判定要求に応じた速やかな切り替えを実現できる。
ハイブリッド車両に設けられた差動機構の構成はエンジン、モータ・ジェネレータ及び出力部のそれぞれが連結される複数の回転要素を有している限り特に制限はない。例えば、前記差動機構は、前記複数の回転要素として4つの回転要素が設けられ、前記4つの回転要素の第1回転要素に前記モータ・ジェネレータが、前記4つの回転要素の第2回転要素に前記回転プレートが、前記4つの回転要素の第3回転要素に前記エンジンが、前記4つの回転要素の第4回転要素に前記出力部が、それぞれ連結されており、前記4つの回転要素を速度線図上に配置したときに、前記第1回転要素、前記第2回転要素、前記第3回転要素、及び前記第4回転要素の順番に並ぶように構成されてもよい(請求項8)。
また、前記差動機構は、前記複数の回転要素として3つの回転要素が設けられ、前記3つの回転要素の第1回転要素に前記モータ・ジェネレータと前記回転プレートとが、前記3つの回転要素の第2回転要素に前記エンジンが、前記3つの回転要素の第3回転要素に前記出力部が、それぞれ連結されており、前記3つの回転要素を速度線図上に配置したときに、前記第1回転要素、前記第2回転要素、及び前記第3回転要素の順番に並ぶように構成されてもよい(請求項9)。
上記いずれの態様も、エンジンが連結される回転要素と、回転プレートが連結される回転要素とが速度線図上で隣り合う関係になる。したがって、エンジンがエンジントルクを出力し、かつロックモードの場合に、回転プレートはエンジントルクの反力トルクを受けることになる。そして、出力部が連結される回転要素とエンジンが連結される回転要素とは、回転プレートが連結される回転要素の反対側で隣り合う関係にある。そのため、クラッチシステムがロックモードに操作されて回転プレートの所定回転方向の回転が阻止されることにより、エンジン回転数に対する出力部の変速比は固定状態となる。
以上説明したように、本発明のクラッチシステムによれば、ロックモードからフリーモードに切り替えられる場合に早期モード切替制御が実施されるためいち早くロックモードからフリーモードへ切り替えることができる。
本発明の第1の形態に係るクラッチシステムが組み込まれたハイブリッド車両の構成を模式的に示した図。 図1のセレクタブルワンウエイクラッチを示した図。 セレクタブルワンウエイクラッチの構成要素を模式的に示した図。 固定プレートの一部を示した図。 図2のV-V線に関するロックモード時の断面図。 図2のV-V線に関するフリーモード時の断面図。 第1の形態に係る動力分割機構の速度線図を示した図。 通常モード切替制御の手順の一例を示したフローチャート。 通常モード切替制御の実施時における各パラメータの時間的変化の一例を示したタイミングチャート。 通常モード切替制御の実施時におけるセレクタブルワンウエイクラッチの状態の変化を示した説明図。 早期モード切替制御の手順の一例を示したフローチャート。 早期モード切替制御の実施時における各パラメータの時間的変化の一例を示したタイミングチャート。 早期モード切替制御の実施時におけるセレクタブルワンウエイクラッチの状態の変化を示した説明図。 内燃機関の現在の動作点と、ロックモードからフリーモードへ切り替えた後に目標となる動作点との関係を示した図。 急解放要求を設定するための制御ルーチンの一例を示したフローチャート。 通常モード切替制御と早期モード切替制御とを使い分けるための制御ルーチンの一例を示したフローチャート。 第2の形態に係るクラッチシステムが適用されたハイブリッド車両の構成を模式的に示した図。 第2の形態に係る動力分割機構の速度線図を示した図。
(第1の形態)
図1に示すように、車両1Aは本発明の第1の形態に係るクラッチシステムが組み込まれたハイブリッド車両として構成されている。車両1Aは、エンジンとしての火花点火型の内燃機関2と、差動機構としての動力分割機構5と、2つのモータ・ジェネレータ7、8とを備えている。動力分割機構5、各モータ・ジェネレータ7、8及び各種の動力伝達要素はケース10に収容されている。
動力分割機構5はシングルピニオン型の2つの遊星歯車機構3、4が組み合わされて構成されている。第1遊星歯車機構3のサンギアS1と第2遊星歯車機構4のサンギアS2とは一体回転可能に連結され、第1遊星歯車機構3のキャリアC1と第2遊星歯車機構4のリングギアR2とは一体回転可能に連結されている。これにより、動力分割機構5には互いに差動回転する4つの回転要素が形成される。内燃機関2のクランク軸2aはキャリアC1に連結される。第1モータ・ジェネレータ7はサンギアS2に連結され、第2モータ・ジェネレータ8はリングギアR1に連結される。リングギアR1には駆動輪Dwにトルクを出力するための不図示のギア列等を含む出力部11が連結されている。
第1の形態において、サンギアS2(サンギアS1)、キャリアC2、キャリアC1(リングギアR2)、及びリングギアR1の4つの回転要素は本発明の4つの回転要素に相当する。そして、サンギアS2(サンギアS1)は本発明に係る第1回転要素に、キャリアC2は本発明に係る第2回転要素に、キャリアC1(リングギアR2)は本発明に係る第3回転要素に、リングギアR1は本発明に係る第4回転要素に、それぞれ相当する。図7の速度線図から明らかなように、これら4つの回転要素を速度線図上に配置すると、第1回転要素であるサンギアS2(サンギアS1)、第2回転要素であるキャリアC2、第3回転要素であるキャリアC1(リングギアR2)、及び第4回転要素であるリングギアR1の順番に並ぶ。
図1に示したように、車両1Aには、クラッチシステムの構成要素であるセレクタブルワンウエイクラッチ(以下、クラッチという。)12が設けられている。クラッチ12は動力分割機構5のキャリアC2とケース10との間に介在するブレーキとして機能する。図2に示すように、クラッチ12は、キャリアC2の回転方向が所定回転方向である正回転方向Raの場合にキャリアC2からケース10へのトルク伝達を許容してキャリアC2を固定する状態と回転方向が反対の負回転方向Rbの場合にそのトルク伝達を遮断してキャリアC2を解放する状態とが切り替わるロックモードと、キャリアC2の回転方向が正回転方向Ra及び負回転方向Rbのいずれの方向においてもキャリアC2からケース10へのトルク伝達を遮断してキャリアC2を解放する状態に維持するフリーモードとの間で動作モードを選択できる。
図2及び図3に示すように、クラッチ12は、ケース10に固定された固定要素としての固定軸15に対して軸線Axの回りに回転不能な状態で設けられた固定プレート20と、軸線Axの回りにキャリアC2と一体回転可能な状態でキャリアC2に設けられた回転プレート21と、固定プレート20と回転プレート21との間に配置されて軸線Axの回りに回転可能に設けられたセレクタプレート22とを備えている。
図2、図4及び図5に示されているように、固定プレート20には、回転プレート21と対向する側に開口し周方向に並ぶ複数の保持室25が形成されている。各保持室25には回転プレート21と噛み合う爪部材26が一つずつ設けられている。各爪部材26は、その基端部26aが固定プレート20の半径方向に延びる軸線Ax1の回りに回転可能に支軸Pを介して固定プレート20に取り付けられ、かつ回転プレート21側に向かう突出方向にばね27にて付勢されている。これにより、各爪部材26は固定プレート20側に後退して保持室25に収納されて突出が制限された状態と、固定プレート20から回転プレート21に向かって突出する状態との間で動作できる。つまり、各爪部材26は突出可能な状態で固定プレート20に設けられる。
図2及び図5に示されているように、回転プレート21には、固定プレート20と対向する側に開口し周方向に並ぶ複数の凹部30が形成されている。各凹部30は突出した爪部材26が噛み合う際に爪部材26の先端部26bが突き当たる壁部30aを有している。図示を省略したが、凹部30の個数は爪部材26の個数よりも多く、かつ各凹部30の位相と各爪部材26の位相とが互いに異なっている(図5参照)。したがって、突出した複数の爪部材26の一部が、複数の凹部30の一部と噛み合うことになる。
セレクタプレート22には、周方向に並びかつ突出した爪部材26の一部分が通過可能な複数の貫通孔31が各爪部材26と同位相で形成されている。セレクタプレート22の回転位置は、爪部材26がセレクタプレート22の貫通孔31を通過して回転プレート21の凹部30に噛み合うことが可能な図5のロック位置と、爪部材26の先端部26bがセレクタプレート22の貫通孔31が形成されていない非形成部位22aに突き当たることによって爪部材26の突出が制限される図6の解放位置との間で切り替えることができる。これにより、クラッチ12は上述したロックモードとフリーモードとが選択的に実施される。
図2に示したように、セレクタプレート22には半径方向に延びる作動用アーム29が設けられていて、その作動用アーム29を駆動装置40にて駆動することにより、セレクタプレート22の回転位置が切り替えられる。駆動装置40は、セレクタプレート22をロック位置に向かって回転させるための駆動力を発生させるアクチュエータ41と、アクチュエータ41の動作をセレクタプレート22の作動用アーム29に伝達する伝達機構42とを備えている。アクチュエータ41は、ケース10に固定されたメインボディ43と、メインボディ43に対して進退可能でかつ作動用アーム29にリンク結合された駆動ロッド44とを含んでいる。伝達機構42は、ケース10に固定され、アクチュエータ41の駆動ロッド44をガイドするガイド部材45と、駆動ロッド44に固定されたスプリングシート46と、ガイド部材45とスプリングシート46との間に圧縮状態で装着されたリターンばね47とを含む。
図2に実線で示された状態は、駆動装置40のアクチュエータ41が作動することによって駆動ロッド44がリターンばね47の弾性力に抗してメインボディ43から突出してセレクタプレート22がロック位置に切り替えられた状態である。この状態のクラッチ12は上述したロックモードとなる。一方、図2の実線で示された状態から駆動装置40のアクチュエータ41が非作動に切り替えられると、リターンばね47の弾性力によって駆動ロッド44がメインボディ43側に後退して作動用アーム29が2点鎖線で示した位置に移動してセレクタプレート22が解放位置に切り替えられる。これによりクラッチ12はフリーモードとなる。
図5のロックモードの場合、回転プレート21の回転方向が正回転方向Raの時には爪部材26の先端部26bが凹部30の壁部30aに突き当たる。したがって、爪部材26が回転プレート21の凹部30に噛み合って固定プレート20と回転プレート21とが結合されてこれらのトルク伝達が可能となりキャリアC2はケース10に対して固定される。一方、回転プレート21の回転方向が負回転方向Rbの時には爪部材26が負回転方向Rbに向かって傾斜しているので、爪部材26が回転プレート21の凹部30に干渉しても爪部材26が固定プレート20側に押し戻されるにすぎない。そのため、爪部材26が凹部30に噛み合わない。したがって、クラッチ12がロックモードの場合、回転プレート21の回転方向が負回転方向Rbの時には固定プレート20と回転プレート21との間のトルク伝達は遮断されて回転プレート21は解放される。
一方、図6のフリーモードの場合には、セレクタプレート22によって各爪部材26の突出が制限されて爪部材26が固定プレート20側に収納したままの状態となり回転プレート21の凹部30に達しない。したがって、回転プレート21は正回転方向Ra及び負回転方向Rbのいずれの回転方向であっても回転プレート21から固定プレート20へのトルク伝達が遮断されて回転プレート21は解放される。図6のフリーモードの状態は、上述したリターンばね47の弾性力によって維持される。
車両1Aはクラッチ12の動作モードをロックモードとフリーモードとの間で切り替えることによって固定変速モードと無段変速モードとの間で駆動モードを切り替える。固定変速モード時にはクラッチ12がロックモードに制御され、かつ第1モータ・ジェネレータ7が電動機及び発電機としての機能が停止され空転可能なシャットダウン状態に制御される。一方、無段変速モード時にはクラッチ12がフリーモードに制御され、かつ内燃機関2が高効率の動作点で運転されるように第1モータ・ジェネレータ7のモータトルク及びモータ回転数が制御される。
図7の実線で示したように、クラッチ12がロックモードの場合、内燃機関2の反力トルクを受ける回転プレート21は正回転方向Raの回転が阻止されるので、内燃機関2から正方向のエンジントルクが出力されている限り回転プレート21に正回転方向Raのトルクが働いた状態で回転速度が0となる。そのため、図7から明らかなように、内燃機関2のエンジン回転数に対する出力部11の変速比は動力分割機構5のギア比にて一意に決定されてその変速比は固定状態となる。一方、図7の破線で示したように、クラッチ12がフリーモードの場合、回転プレート21は正回転方向Ra及び負回転方向Rbのいずれの回転方向でも解放されているので、第1モータ・ジェネレータ7のモータトルク及びモータ回転数を制御することによりエンジン回転数に対する出力部11の変速比を無段階に変更できる。
図1に示すように、車両1Aの駆動モードの切り替えは、車両1Aの各部を制御するコンピュータとして構成され、本発明に係る制御装置として機能する電子制御ユニット(ECU)50がクラッチ12を制御することにより実施される。ECU50には車両1Aの制御に利用する各種センサの出力信号が入力される。例えば、ECU50には、内燃機関2のクランク角に応じた信号を出力するクランク角センサ51、車両1Aの車速に応じた信号を出力する車速センサ52、及び不図示のアクセルペダルの踏み込み量に応じた信号を出力するアクセル開度センサ53等の出力信号が入力される。
ECU50は車速センサ52及びアクセル開度センサ53の各出力信号を参照して車両1Aに対する現在の要求パワーを計算し、現在の要求パワーに適した運転モードに切り替えながら車両1Aを制御する。例えば、ECU50は内燃機関2の熱効率が悪化する低速域では内燃機関2の運転を停止して第1モータ・ジェネレータ7や第2モータ・ジェネレータ8を駆動源とする電気自動車モードに切り替える。また、ECU50は要求パワーをエンジンパワーだけで賄うと熱効率が低下する条件などには内燃機関2及び第2モータ・ジェネレータ8を駆動源とするハイブリッドモードに切り替える。
ハイブリッドモード時に固定変速モード又は無段変速モードのいずれを選択するかは車両1Aの走行状態、内燃機関2の運転状態、第1モータ・ジェネレータ7の温度、不図示のバッテリの蓄電率等の諸条件に応じて予め設定されている。例えば、ECU50は固定変速モードの実施中に固定変速モードを継続するよりも無段変速モードに切り替えたほうが、車両1Aのシステム効率の改善が見込まれる等の所定条件を満たす場合に切替要求を設定してクラッチ12をフリーモードからロックモードに切り替える。これにより車両1Aの駆動モードは固定変速モードから無段変速モードに切り替えられる。
本形態はクラッチ12をロックモードからフリーモードに切り替える際に実施するモード切替制御に特徴がある。ECU50は以下に説明する通常モード切替制御及び早期モード切替制御を状況に応じて使い分ける。
(通常モード切替制御)
まず、通常モード切替制御について図9〜図10を参照しながら説明する。図8及び図9に示すように、ECU50は固定変速モードの実施中に無段変速モードへ切り替えることを決定した場合、ステップS1においてクラッチ12をロックモードからフリーモードへの切り替えるための切替要求を設定する。この切替要求の設定により、車両1Aの制御モードは図9に示したように、固定変速モードC1から過渡モードC2に遷移する。この段階では、図10のS1−S2に示したように、クラッチ12は回転プレート21の正回転方向Raの回転が阻止されていて爪部材26と凹部30との噛み合いが維持された状態にある。
次のステップS2において、ECU50は、固定変速モードの実施中にシャットダウン状態に制御されていた第1モータ・ジェネレータ7のシャットダウンを解除する。すなわち、第1モータ・ジェネレータ7を電動機又は発電機として機能させる。そして、ECU50は、図9の矢印aで示したように、第1モータ・ジェネレータ7の負回転方向のモータトルクを増加させる。これにより、クラッチ12の回転プレート21には負回転方向Rbの負トルクが作用した状態となる。モータトルクの初期値Mtiは現在のエンジントルク推定値の最小値に基づいて算出される。続いて、ECU50は、図9の矢印bに示すように、初期値Mtiから緩やかな増加レートでモータトルクを徐々に増加させていく。負回転方向Rbのモータトルクを増加させている間、ECU50は回転プレート21(キャリアC2)の回転速度のモニタを続ける。負回転方向Rbのモータトルクの増加を続けることにより回転プレート21は負回転方向Rbに回転を始める。すなわち、図10のS3に示したように、クラッチ21は回転プレート21が負回転方向Rbに回転するオーバーラン状態となる。
ステップS3において、ECU50は、オーバーラン状態を確認するため、回転プレート21の負回転方向Rbの回転速度が、例えば閾値を超えた状態が判定時間以上継続する等の所定の基準に達したか否かを判定する。図9の矢印cに示すように、ECU50が回転プレート21の負回転方向Rbの回転速度がその基準に達したと判定した場合は、第1モータ・ジェネレータ7のモータトルクの増加を停止してモータトルクを低下させる。
ステップS4において、ECU50は駆動装置40のアクチュエータ41の駆動電流を低下させる。本形態ではアクチュエータ41の駆動電流を遮断する操作を駆動装置40に対して実行する。これにより、リターンばね47の弾性力によってセレクタプレート22は解放位置まで回転する。すなわち、図9の矢印dに示すように、アクチュエータ41のストロークは、セレクタプレート22のロック位置に対応する最大値Saからセレクタプレート22の解放位置に対応する0に戻る。
ステップS5において、ECU50はアクチュエータ41のストロークが0に戻ったことを不図示のストロークセンサの信号を参照することにより確認し、クラッチ12のロックモードからフリーモードへの切り替えの完了を確認する。図10のS4−S5に示したように、クラッチ12の回転プレート21は正回転方向Ra及び負回転方向Rbの両方向に回転可能となる。以上のステップS1〜ステップS5の手順を経て通常モード切替制御が実施される。なお、ECU50はこの切り替えの完了を確認して、図9の矢印eに示すように、車両1の制御モードを過渡モードC2から無段変速モードC3へ遷移させる。
(早期モード切替制御)
次に、早期モード切替制御について図11〜図13を参照しながら説明する。図11及び図12に示すように、ECU50は固定変速モードの実施中に無段変速モードへ切り替えることを決定した場合、ステップSAにおいてロックモードからフリーモードへの切替要求を設定する。この段階では、図13のSAに示したように、クラッチ12は回転プレート21の正回転方向Raの回転が阻止されていて爪部材26と凹部30との噛み合いが維持された状態にある。
次のステップSBにおいて、ECU50は、第1モータ・ジェネレータ7のシャットダウンを解除して、第1モータ・ジェネレータ7を電動機又は発電機として機能させる。そして、ECU50は、図12の矢印aで示したように、第1モータ・ジェネレータ7の負回転方向Rbのモータトルクを初期値Mtiまで増加させる。これにより、クラッチ12の回転プレート21には負回転方向Rbの負トルクが作用した状態となる。ECU50は、このモータトルクの増加と同時に駆動装置40のアクチュエータ41の駆動電流を低下させる。本形態ではアクチュエータ41の駆動電流を遮断する操作を駆動装置40に対して実行する。
これにより、図13のSBに示すように、回転プレート21に負トルクTnが作用している状態で、リターンばね47の弾性力によってセレクタプレート22が解放位置に向かう方向に回転し、固定プレート20から突出した爪部材26にセレクタプレート22の非形成部位22aが突き当たった待機状態になる。リターンばね47の弾性力は、モータトルクが初期値Mtiまで増加した程度では爪部材26と凹部30との噛み合いを強制的に解除できるほど大きくない。そのため、リターンばね47の弾性力によってセレクタプレート22を回転させようとする力が爪部材26と凹部30との間に働く摩擦力を上回るまでは待機状態が維持される。すなわち、図12の矢印cに示すように、アクチュエータ41のストロークは最大値Saと0との間の待機値Sbに維持される。
ECU50は、モータトルクを初期値Mtiまで増加させてからセレクタプレート22が待機状態に維持されている間、緩やかな増加レートでモータトルクを徐々に増加させる操作を第1モータ・ジェネレータ7に対して実施する。これにより、セレクタプレート22に作用する負トルクTn(図13参照)が制御されて、爪部材26と凹部30との間に働く摩擦力が低下する。リターンばね47の弾性力によってセレクタプレート22を回転させようとする力がその摩擦力を上回るまでモータトルクが増加すると、図12の矢印dに示すように待機状態にあったセレクタプレート22は解放位置まで回転する。これにより、アクチュエータ41のストロークは、セレクタプレート22の待機状態に対応する待機値Sbからセレクタプレート22の解放位置に対応する0に戻る。
図11のステップSCにおいて、ECU50はアクチュエータ41のストロークが0に戻ったことを不図示のストロークセンサの信号を参照することにより確認し、クラッチ12のロックモードからフリーモードへの切り替えの完了を確認する。図13のSCに示したように、クラッチ12の回転プレート21は正回転方向Ra及び負回転方向Rbの両方向に回転可能となる。そして、ECU50はこの切り替えの完了を確認して、図12の矢印eに示すように、車両1の制御モードを過渡モードC2から無段変速モードC3へ遷移させる。
以上のステップSA〜ステップSCの手順を経て早期モード切替制御が実施される。早期モード切替制御は通常モード切替制御のように回転プレート21が負回転方向Rbに回転するオーバーラン状態を確認する必要がない。したがって、早期モード切替制御は、図9及び図12を参照すれば明らかなように、通常モード切替制御と比較してオーバーラン状態を確認するまでに要する時間だけロックモードからフリーモードへの切り替え完了までの時間を短縮できる。これにより、車両1Aの過渡モードC2の期間を短くできるため固定変速モードC1から無段変速モードC3へ速やかに切り替えることができる。
図7の速度線図を参照すると理解できるように、早期モード切替制御は、第1モータ・ジェネレータ7の負回転方向Rbのモータトルクを増加させて、第1モータ・ジェネレータ7のモータトルクと、第1モータ・ジェネレータ7に作用するエンジントルクとが釣り合う直前に、つまり回転プレート21が負回転方向Rbに回転を開始する直前に、クラッチ12のロックモードからフリーモードへの切り替えが完了する。そのため、フリーモードへの切り替え後のエンジン回転数はその切り替え直前と同じ又は切り替え直前よりも上昇する。一方、通常モード切替制御は、第1モータ・ジェネレータ7の負回転方向Rbのモータトルクを増加させて回転プレート21を負回転方向Rbに回転させてからロックモードからフリーモードへの切り替えが完了する。そのため、図7の一点鎖線で示すようにフリーモードへの切り替え後のエンジン回転数はその切り替え直前よりも低下する。
このように、通常モード切替制御を実施する場合と、早期モード切替制御を実施する場合とでは、ロックモードからフリーモードへの切り替え後のエンジン回転数の変化に違いが生じる。そこで、ECU50は通常モード切替制御の実施と、早期モード切替制御の実施とを、フリーモードへの切り替え後の目標エンジン回転数、フリーモードへの切り替えを早期に完了させる必要性及びその他の事情に応じて使い分ける。以下、ECU50が実施するモード切替制御の使い分けの一例を図14〜図16を参照しながら説明する。
図14に示したように、車両1Aがロックモードでの運転中にロックモードからフリーモードへ切り替える場合を考える。上述したように内燃機関2の動作点は要求パワー等に基づいて計算される。現在の動作点Aからフリーモードへ切り替えた後に次の動作点B又は動作点Cに制御する場合、動作点Bは現在の動作点Aにおけるエンジン回転数Neaよりも大きい目標エンジン回転数Nebであり、動作点Cは現在の動作点Bにおけるエンジン回転数Neaよりも小さい目標エンジン回転数Necである。上述したように、クラッチ12をロックモードからフリーモードへ切り替える場合、切り替え後のエンジン回転数は早期モード切替制御を実施する場合よりも通常モード切替制御を実施するほうが低下する。そこで、本形態のECU50は、フリーモードへの切り替え後の目標エンジン回転数が現在のエンジン回転数Neaよりも大きい場合は早期モード切替制御を実施し、フリーモードへの切り替え後の目標エンジン回転数が現在のエンジン回転数Neaよりも小さい場合は通常モード切替制御を実施する。これにより、現在のエンジン回転数よりも目標エンジン回転数が低い場合に通常モード切替制御が実施されることがない。そのため、不要なエンジン回転数の上昇を防止できる。したがって、不要なエンジン回転数の上昇によってドライバに違和感を与えることを防止できる。
また、ECU50は、ロックモード中に駆動装置40又は第1モータ・ジェネレータ7を保護する必要性に応じて部品保護要求を設定する。駆動装置40に対する部品保護要求は、例えばアクチュエータ41の作動時間が長時間となることを原因としてアクチュエータ41が過熱した場合に設定される。また、第1モータ・ジェネレータ7に対する部品保護要求は、例えばロックモード中にシャットダウン状態に制御されている第1モータ・ジェネレータ7が空転時の摩擦により発熱した場合に設定される。このような部品保護要求はアクチュエータ41及び第1モータ・ジェネレータ7の温度に基づいて設定されてもよいしロックモードの実施継続時間に基づいて設定されてもよい。
このような部品保護要求が設定された場合は、駆動装置40又は第1モータ・ジェネレータ7を保護するためいち早くロックモードからフリーモードへ切り替えるべきである。そのため、ECU50は、部品保護要求が設定された場合は早期モード切替制御を実施し、部品保護要求が設定されていない場合は通常モード切替制御を実施する。これにより、部品保護要求に応じた速やかな切り替えを実現できる。
さらに、ECU50はロックモード中に駆動装置40又は第1モータ・ジェネレータ7の異常を検査する検査手段を備えており、そのような異常の発生に応じて異常判定要求を設定する。この検査手段がこれらの異常を検出する方法は従来の方法と同じであるので説明を省略する。駆動装置40又は第1モータ・ジェネレータ7の異常が発生した場合は、部品保護要求と同じように、いち早くロックモードからフリーモードへ切り替えるべきである。したがって、ECU50は異常判定要求が設定された場合は早期モード切替制御を実施し、異常判定要求が設定されていない場合は通常モード切替制御を実施する。これにより、異常判定要求に応じた速やかな切り替えを実現できる。
このような、早期モード切替制御と通常モード切替制御との使い分けを実現するため、ECU50は例えば図15及び図16の各制御ルーチンを実行する。図15及び図16の各制御ルーチンの各プログラムはECU50に記憶されており、適時に読み出されて所定間隔で繰り返し実行される。
図15に示したように、ECU50は、ステップS101〜ステップS103を実行して、早期モード切替制御を実施すべきか否かを判定する。具体的には、ステップS101において、ECU50は切り替え後の目標エンジン回転数Netagが現在のエンジン回転数Neよりも大きいか否かを判定し、目標エンジン回転数Netagが現在のエンジン回転数Neよりも大きい場合は、ステップS105に進み、そうでない場合はステップS102に進む。ステップS102において、ECU50は上述した部品保護要求が設定されているか否かを判定し、部品保護要求が設定されている場合はステップS105に進み、そうでない場合はステップS103に進む。ステップS103において、ECU50は上述した異常判定要求が設定されているか否かを判定し、異常判定要求が設定されている場合はステップS105に進み、そうでない場合はステップS104に進む。
本形態では、ステップS101〜ステップS103のいずれかで肯定的判定がされた場合は早期モード切替制御を実施する必要性があると判断する。そこで、ECU50は、ステップS105において、その必要性に対応する急解放要求の有無を管理する急解放要求フラグFgをセットする(Fg=ON)。一方、ステップS101〜ステップS103の全てで否定的判定がされた場合は、早期モード切替制御を実施する必要性がない。そこで、ECU50はステップS104において、急解放要求フラグFgをクリアする(Fg=OFF)。
図16に示したように、ステップS201において、ECU50はクラッチ12がロックモード中か否かを判定する。ロックモード中の場合はステップS202に進み、そうでない場合は以後の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。
ステップS202において、ECU50はクラッチ12の動作モードをロックモードからフリーモードへ切り替えるための切替要求の有無を判定する。その切替要求がある場合はステップS203に進み、そうでない場合は以後の処理をスキップして今回のルーチンを終了する。
ステップS203において、ECU50は急解放要求フラグFgがクリアされているか否か、すなわちFg=OFFか否かを判定する。急解放要求フラグFgがクリアされている場合はステップS204に進み、そうでない場合つまり急解放要求フラグFgがセットされている場合はステップS206に進む。
ステップS204において、ECU50は動作モード切り替え後の目標エンジン回転数Netagが現在のエンジン回転数Neよりも小さいか否かを判定する。現在のエンジン回転数Neがその目標エンジン回転数Netagよりも大きい場合はステップS205に進み、そうでない場合はステップS206に進む。
ステップS205において、ECU50は上述した手順に沿って通常モード切替制御を実施する。ステップS206において、ECU50は上述した手順に沿って早期モード切替制御を実施する。
図15及び図16に示した制御ルーチンによれば、通常モード切替制御の実施と、早期モード切替制御の実施とを、フリーモードへの切り替え後の目標エンジン回転数、フリーモードへの切り替えを早期に完了させる必要性及びその他の事情に応じて使い分けることができる。クラッチ12とECU50との組み合わせによって本発明のクラッチシステムが構成される。
(第2の形態)
次に、図17及び図18を参照しながら本発明の第2の形態を説明する。図17には第2の形態に係るクラッチシステムが適用された車両1Bの概要が示されている。車両1Bは、動力分割機構60の構成、動力分割機構60から駆動輪Dwまでの構成、及びクラッチ12の搭載箇所が第1の形態の車両1Aと異なっている。車両1Bのその他の構成は車両1Aと同じであるから、車両1Aと共通の構成には同一の参照符号を図17に付して説明を省略する。
動力分割機構60はシングルピニオン型の遊星歯車機構として構成されており、外歯歯車のサンギアSと、内歯歯車のリングギアRと、これらのギアS、Rに噛み合うピニオンPを自転かつ公転可能に保持するキャリアCとを有している。サンギアS、リングギアR、及びキャリアCが互いに差動回転可能な3つの回転要素として機能する。サンギアSには第1モータ・ジェネレータ7及び後述するクラッチ12の回転プレート21が連結され、キャリアCには内燃機関2が連結され、リングギアRには駆動輪Dwにトルクを出力するための不図示のギア列等を含む出力部61が連結される。第2の形態においては、サンギアSは本発明に係る第1回転要素に、キャリアCは本発明に係る第2回転要素に、リングギアRは本発明に係る第3回転要素に、それぞれ相当する。図18の速度線図から明らかなように、これら3つの回転要素を速度線図上に配置すると、第1回転要素であるサンギアS、第2回転要素であるキャリアC、及び第3回転要素であるリングギアRの順番に並ぶ。
第2の形態の場合、車両1Bに設けられたクラッチ12はサンギアSとケース10との間に介在するブレーキとして機能し、クラッチ12の回転プレート21はサンギアSに設けられている。クラッチ12は、第1の形態と同様に、サンギアSの回転方向が正回転方向Raの場合にサンギアSからケース10へのトルク伝達を許容してサンギアSを固定する状態と回転方向が反対の負回転方向Rbの場合にそのトルク伝達を遮断してサンギアSを解放する状態とが切り替わるロックモードと、サンギアSの回転方向が正回転方向Ra及び負回転方向Rbのいずれの方向においてもサンギアSからケース10へのトルク伝達を遮断してサンギアSを解放する状態に維持するフリーモードとの間で動作モードを選択できる。
車両1Bは、クラッチ12の動作モードをロックモードとフリーモードとの間で切り替えることによって、モータロックモードとモータフリーモードとの間で駆動モードを切り替える。これらの駆動モードの切り替えは第1の形態と同様にECU50にて実施される。モータロックモード時にはクラッチ12がロックモードに制御され、かつ第1モータ・ジェネレータ7が電動機及び発電機としての機能が停止され空転可能なシャットダウン状態に制御される。これにより、第1モータ・ジェネレータ7の過熱等を回避できるとともに、システム効率が悪化する動力循環を回避可能となる。一方、モータフリーモード時にはクラッチ12がフリーモードに制御され、かつ内燃機関2が高効率の動作点で運転されるように第1モータ・ジェネレータ7のモータトルク及びモータ回転数が制御される。
図18の実線で示したように、クラッチ12がロックモードの場合、内燃機関2の反力トルクを受ける回転プレート21は正回転方向Raの回転が阻止されるので、内燃機関2から正方向のエンジントルクが出力されている限り回転プレート21に正回転方向Raのトルクが働いた状態で回転速度が0となる。そのため、エンジン回転数に対する出力部51の変速比は動力分割機構60のギア比にて一意に決定されてその変速比は固定状態となる。一方、図18の破線で示したように、クラッチ12がフリーモードの場合、回転プレート21は正回転方向Ra及び負回転方向Rbのいずれの回転方向でも解放されているので、第1モータ・ジェネレータ7のモータトルク及びモータ回転数を制御することによりエンジン回転数に対する出力部61の変速比を無段階に変更できる。
図18を参照すれば理解できるように、第2の形態においても第1の形態と同様に、早期モード切替制御の場合、フリーモードへの切り替え後のエンジン回転数はその切り替え直前と同じ又は切り替え直前よりも上昇する特性がある。そして、通常モード切替制御の場合、回転プレート21を負回転方向Rbに回転させてからロックモードからフリーモードへの切り替えが完了するため、フリーモードへの切り替え後のエンジン回転数はその切り替え直前よりも低下する特性がある。また、第2の形態においても、駆動装置40及び第1モータ・ジェネレータに対する部品保護要求及び異常判定要求に関しては第1の形態と事情は同じである。したがって、第2の形態においても、モータロックモード中にモータフリーモードに切り替えるためにクラッチ12をロックモードからフリーモードに切り替える際に、第1の形態と同様にECU50は通常モード切替制御と早期モード切替制御とを状況に応じて使い分ける。その使い分けの具体的方法は第1の形態と同様である。すなわち、第2の形態でECU50が実施する制御ルーチンは第1の形態の図15及び図16の制御ルーチンと同じでよい。
第2の形態によれば、第1の形態と同様に、通常モード切替制御の実施と、早期モード切替制御の実施とを、フリーモードへの切り替え後の目標エンジン回転数、フリーモードへの切り替えを早期に完了させる必要性及びその他の事情に応じて使い分けることができる。
本発明は上記各形態に限定されず本発明の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。上記各形態では、本発明の一形態に係るクラッチシステムをハイブリッド車両に適用しているが、クラッチシステムの適用対象に特段の制限はない。例えば、車両用か否かを問わず自動変速機等のトルク伝達が行われる機械装置に適用した形態で本発明を実施することもできる。
上記各形態のクラッチシステムは、駆動装置のアクチュエータが発生させる駆動力がセレクタプレートをロック位置に向かって回転させ、リターンばねがセレクタプレートを解放位置に向かう方向に付勢する。アクチュエータの駆動力の方向とリターンばねが付勢する方向との対応関係が上記各形態の場合と反対になるように変更して本発明を実施することも可能である。すなわち、駆動装置のアクチュエータが発生させる駆動力がセレクタプレートを解放位置に向かって回転させ、リターンばねがセレクタプレートをロック位置に向かう方向に付勢する形態で本発明のクラッチシステムを実施してもよい。この場合には、早期モード切替制御の実施時において、セレクタプレートを待機状態に、待機状態から解放位置にそれぞれ制御する際にはアクチュエータの駆動力を適宜調整する必要がある。
1A、1B 車両
2 内燃機関(エンジン)
5 動力分割機構(差動機構)
7 第1モータ・ジェネレータ(モータ・ジェネレータ)
11、61 出力部
12 クラッチ
15 固定軸(固定要素)
20 固定プレート
21 回転プレート
22 セレクタプレート
22a 非形成部
26 爪部材
30 凹部
31 貫通孔
40 駆動装置
41 アクチュエータ
47 リターンばね(付勢手段)
50 ECU(制御装置)
Dw 駆動輪

Claims (9)

  1. 回転制限された状態で固定された固定プレートと、
    前記固定プレートと対面する側に開口する凹部が形成された回転プレートと、
    前記固定プレートから前記回転プレートに向かって突出可能な状態で前記固定プレートに設けられ、前記固定プレートから突出した場合に前記回転プレートが所定回転方向のときに限って前記回転プレートに形成された前記凹部に噛み合う爪部材と、
    前記固定プレートと前記回転プレートとの間に配置され、前記爪部材の通過を許容できる貫通孔が形成され、かつ前記爪部材が前記貫通孔を通過することにより前記爪部材が前記固定プレートから突出可能なロック位置と、前記爪部材が前記貫通孔の非形成部位に接触することにより前記爪部材が前記固定プレートから突出不能な状態に制限される解放位置との間で前記固定プレートに対して相対回転可能なセレクタプレートと、
    前記セレクタプレートを回転駆動する駆動装置と、
    前記セレクタプレートが前記ロック位置に位置するロックモードと前記セレクタプレートが前記解放位置に位置するフリーモードとの間で動作モードが切り替わるように前記駆動装置を操作することにより前記ロック位置から前記解放位置まで前記セレクタプレートを回転可能であり、かつ前記回転プレートに作用するトルクを制御可能な制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、前記ロックモードから前記フリーモードへ切り替える場合、前記セレクタプレートを、前記固定プレートから突出した前記爪部材に前記非形成部位が突き当てられた待機状態としつつ前記回転プレートに対して前記所定回転方向とは反対方向の負回転方向の負トルクを作用させ、その負トルクを制御することにより前記待機状態の前記セレクタプレートを前記解放位置まで回転させる早期モード切替制御を実施する、クラッチシステム。
  2. 前記駆動装置は、前記セレクタプレートを前記解放位置に向かう方向に付勢するトルクを発生させる付勢手段と、前記付勢手段が発生させる前記トルクに抗して前記セレクタプレートを前記ロック位置に向かって回転させるための駆動力を発生させるアクチュエータとを備え、
    前記制御装置は、前記早期モード切替制御を実施する際に、前記アクチュエータの前記駆動力を低下させることによって、前記セレクタプレートが前記待機状態となるように前記セレクタプレートを回転させる、請求項1に記載のクラッチシステム。
  3. エンジンと、
    モータ・ジェネレータと、
    駆動輪にトルクを出力するための出力部と、
    互いに差動回転可能な3以上の複数の回転要素を有し、前記複数の回転要素のいずれか一つに前記エンジンが、前記複数の回転要素の残りのいずれか一つに前記モータ・ジェネレータが、前記複数の回転要素の残りの他の一つに前記出力部がそれぞれ連結された差動機構と、
    を備えたハイブリッド車両に適用され、
    前記固定プレートは、前記ハイブリッド車両の所定の固定要素に対して固定され、
    前記回転プレートは、前記エンジンのエンジントルクの反力トルクを受けることが可能な状態で前記差動機構に設けられ、
    前記制御装置は、前記モータ・ジェネレータを操作することにより前記回転プレートに作用するトルクを制御する、請求項1又は2に記載のクラッチシステム。
  4. 前記制御装置は、前記回転プレートに対して前記負回転方向の負トルクを作用させることによって前記回転プレートを前記負回転方向に回転させて、前記負回転方向の前記回転プレートの回転速度が所定の基準に達した後に、前記駆動装置を操作することにより前記セレクタプレートを前記ロック位置から前記解放位置に回転させる通常モード切替制御を実施可能であり、かつ、前記ロックモードから前記フリーモードへ切り替える場合において前記早期モード切替制御と前記通常モード切替制御とを選択的に実施する、請求項3に記載のクラッチシステム。
  5. 前記制御装置は、前記フリーモードへの切り替え後における前記エンジンの目標エンジン回転数が現在のエンジン回転数よりも大きい場合は前記早期モード切替制御を実施し、前記目標エンジン回転数が現在のエンジン回転数よりも小さい場合は、前記通常モード切替制御を実施する、請求項4に記載のクラッチシステム。
  6. 前記制御装置は、前記ロックモード中に前記駆動装置又は前記モータ・ジェネレータを保護する必要性に応じて部品保護要求を設定し、前記部品保護要求が設定された場合は前記早期モード切替制御を実施し、前記部品保護要求が設定されていない場合は前記通常モード切替制御を実施する、請求項4に記載のクラッチシステム。
  7. 前記制御装置は、前記ロックモード中に前記駆動装置又は前記モータ・ジェネレータの異常の発生に応じて異常判定要求を設定し、前記異常判定要求が設定された場合は前記早期モード切替制御を実施し、前記異常判定要求が設定されていない場合は前記通常モード切替制御を実施する、請求項4に記載のクラッチシステム。
  8. 前記差動機構は、前記複数の回転要素として4つの回転要素が設けられ、前記4つの回転要素の第1回転要素に前記モータ・ジェネレータが、前記4つの回転要素の第2回転要素に前記回転プレートが、前記4つの回転要素の第3回転要素に前記エンジンが、前記4つの回転要素の第4回転要素に前記出力部が、それぞれ連結されており、前記4つの回転要素を速度線図上に配置したときに、前記第1回転要素、前記第2回転要素、前記第3回転要素、及び前記第4回転要素の順番に並ぶように構成されている、請求項3〜7のいずれか一項に記載のクラッチシステム。
  9. 前記差動機構は、前記複数の回転要素として3つの回転要素が設けられ、前記3つの回転要素の第1回転要素に前記モータ・ジェネレータと前記回転プレートとが、前記3つの回転要素の第2回転要素に前記エンジンが、前記3つの回転要素の第3回転要素に前記出力部が、それぞれ連結されており、前記3つの回転要素を速度線図上に配置したときに、前記第1回転要素、前記第2回転要素、及び前記第3回転要素の順番に並ぶように構成されている、請求項3〜7のいずれか一項に記載のクラッチシステム。
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