JP2017020550A - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁界センサを支持する支持部材を、外方部材に取り付けられる金属製取付部材、及び磁界センサを取り付けるための座面を有する樹脂部材によって構成しながら、樹脂部材を金属製取付部材に加締めによって固定する工程を不要とすることが可能な車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】車輪用軸受装置1は、複数の転動体4を介して配置された外方部材2及び内方部材3と、内方部材3と一体に回転する磁性リング5と、外方部材2の車体側の端部に取り付けられ、磁性リング5の磁極の磁界を検出する磁界センサ7を支持するセンサキャップ8とを備える。センサキャップ8は、外方部材2に取り付けられる金属製のブラケット80と、磁界センサ7が取り付けられる座面91aを有する樹脂からなるセンサホルダ90とを有する。ブラケット80は、センサホルダ90が嵌合される枠部93を有し、センサホルダ90は、枠部93に締め代をもって圧入される。
【選択図】図1

Description

本発明は、車体に対して車輪を回転可能に支持する車輪用軸受装置に関する。
車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受装置は、車体側に取り付けられる筒状の外方部材と、車輪が取り付けられる内方部材と、外方部材と内方部材との間に配置された複数の転動体とを備えている。このような車輪用軸受装置には、車輪の回転速度を検出するための構成を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車輪用軸受装置は、複数の磁極を有して内方部材と共に回転する磁性リング(パルサーリング)と、磁性リングの磁界を検出する磁界センサを支持する支持部材(カバー)とを備えている。磁性リングには、磁性の異なる磁極が周方向に沿って交互に配置されている。支持部材は、外方部材の端部に嵌着され、外方部材の開口部を塞いでいる。磁界センサは、支持部材に支持される被支持部と、支持部材に形成された装着孔に挿通された円柱部とを有し、円柱部の先端面が磁性リングに対向している。磁界センサの被支持部は、支持部材の取り付け座面に当接し、ボルトによって支持部材に固定されている。
特許文献1に第1の実施形態として記載された支持部材は、有底円筒状の金属製外殻と、この金属製外殻の底部に嵌合された円板状の合成樹脂製底部材とからなる。合成樹脂製底部材には、磁界センサの取付のための取り付け座面、及び磁界センサの円柱部を挿通させる装着孔が形成され、磁界センサの被支持部がボルトによって固定される。金属製外殻は、円形の底部と、底部の外縁から軸方向に延出された円筒部とを有している。金属製外殻は、円筒部の先端側の一部が外方部材の端部に嵌合されることにより、外方部材に固定される。合成樹脂製底部材は、円筒部の内部における底部側に配置され、円筒部を外側から加締めることによって金属製外殻に固定されている。
また、特許文献1に第2の実施形態として記載された支持部材は、その全体が鋼板をプレス加工して底部と円筒部とを有する有底円筒状に成形された金属からなる。底部には、磁界センサの取り付け座面、磁界センサの円柱部を挿通させる装着孔、及び磁界センサの被支持部を固定するためのボルトが螺合する雌ねじが形成されている。円筒部は、その先端側の一部が外方部材の端部に嵌合される。
特開2005−106238号公報
特許文献1に第2の実施形態として記載された支持部材では、円筒部を外方部材に嵌合する際に円筒部の径が変化し、これにより発生する歪によって底部に反りが発生する。底部に反りが発生すると、底部に固定された磁界センサの円柱部が傾くことにより円柱部の先端面が精度よく磁性リングに対向せず、磁界の検出精度が低下してしまうおそれがある。
一方、特許文献1に第1の実施形態として記載された支持部材のように、金属製外殻に合成樹脂製底部材を加締めによって固定し、磁界センサを合成樹脂製底部材に取り付ける取り付け構造では、合成樹脂製底部材の剛性によって磁界センサの円柱部の傾きが抑制される。つまり、円筒部を外方部材に嵌合することによって金属製外殻に歪が発生しても、この歪が合成樹脂製底部材の取り付け座面に直接的には影響しない。このため、磁界センサの検出精度の低下を抑制することができる。
しかし、特許文献1に第1の実施形態として記載された支持部材では、その製造時に合成樹脂製底部材を金属製外殻の加締めによって固定する工程が必要となる。このため、工程数が嵩み、製造コストの上昇を招来してしまう。
そこで、本発明は、磁界センサを支持する支持部材を、外方部材に取り付けられる金属製取付部材、及び磁界センサを取り付けるための座面を有する樹脂部材によって構成しながら、樹脂部材を金属製取付部材に加締めによって固定する工程を不要とすることが可能な車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するため、内周に外側軌道面が形成され、車体側に取り付けられる外方部材と、外周に内側軌道面が形成され、車輪が取り付けられる車輪取付フランジを有する内方部材と、前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の転動体と、磁性の異なる複数の磁極が周方向に沿って交互に設けられ、前記内方部材と一体に回転する環状の磁性リングと、前記外方部材の車体側の端部に取り付けられ、前記磁性リングの前記複数の磁極の磁界を検出する磁界センサを支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記外方部材に取り付けられる金属製取付部材と、前記磁界センサが取り付けられる座面を有する樹脂部材とを有し、前記金属製取付部材は、前記樹脂部材が嵌合される枠部を有し、前記樹脂部材は、前記枠部に締め代をもって圧入されている、車輪用軸受装置を提供する。
また、本発明は、上記目的を達成するため、内周に外側軌道面が形成され、車体側に取り付けられる外方部材と、外周に内側軌道面が形成され、車輪が取り付けられる車輪取付フランジを有する内方部材と、前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の転動体と、磁性の異なる複数の磁極が周方向に沿って交互に設けられ、前記内方部材と一体に回転する環状の磁性リングと、前記外方部材の車体側の端部に取り付けられ、前記磁性リングの前記複数の磁極の磁界を検出する磁界センサを支持する支持部材とを備え、前記支持部材は、前記外方部材に取り付けられる金属製取付部材と、前記磁界センサが取り付けられる座面を有する樹脂部材とを有し、前記樹脂部材は、前記座面が形成された本体部と、前記金属製取付部材に係合する係合部とを有し、前記係合部の係合によって前記本体部の前記金属製取付部材からの離脱が規制されている、車輪用軸受装置を提供する。
本発明に係る車輪用軸受装置によれば、磁界センサを支持する支持部材を、外方部材に取り付けられる金属製取付部材、及び磁界センサを取り付けるための座面を有する樹脂部材によって構成しながら、樹脂部材を金属製取付部材に加締めによって固定する工程を不要とすることが可能となる。これにより、磁界センサの検出精度の低下ならびに製造コストの上昇を抑制することができる。
本発明の第1の実施の形態に係る車輪用軸受装置の全体構成を示す断面図である。 センサキャップを示し、(a)は正面図、(b)は(a)のX−X断面図、(c)は(a)のY−Y断面図、(d)のZ−Z断面図、(e)は(d)のA部拡大図、(f)は(b)のB部拡大図である。 センサキャップの斜視図である。 センサキャップのブラケットとセンサホルダを分離して示す斜視図である。 第2の実施の形態に係るセンサキャップを示し、(a)は正面図、(b)は(a)のX−X断面図、(c)は(a)のY−Y断面図、(d)は(a)のZ−Z断面図、(e)は(d)のA部拡大図、(f)は(b)のB部拡大図である。 第3の実施の形態に係るセンサホルダをブラケットと共に示す斜視図である。
[第1の実施の形態]
(車輪用軸受装置の全体構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車輪用軸受装置の全体構成を示す断面図である。
この車輪用軸受装置1は、車両の懸架装置のナックルに対して車輪を回転可能に支持するために用いられる。車輪用軸受装置1は、車体側に取り付けられる外方部材2と、車輪が取り付けられる内方部材3と、外方部材2と内方部材3との間に配置される複数の転動体4と、内方部材3と一体に回転する磁性リング5と、外方部材2の内側に嵌着された蓋部材6と、磁界センサ7を支持する支持部材としてのセンサキャップ8とを備えている。センサキャップ8は、外方部材2の車体側の端部に取り付けられている。
以下の説明では、車輪用軸受装置1において車輪が取り付けられる側(図1の左側)を車両アウタ側といい、その反対側(図1の右側)を車両インナ側という。また、以下の説明において、「上」及び「下」とは、車輪用軸受装置1が車両に組み付けられた状態における鉛直方向の上下をいうものとする。
外方部材2は、円筒状の基部21と、車体側のナックルへの取り付けのための複数の車体取付フランジ22と、車体取付フランジ22よりも車両インナ側に延出された延出部23とを一体に有している。図1では、複数の車体取付フランジ22のうち、1つの車体取付フランジ22のみを図示している。外方部材2は、例えば中炭素鋼からなる。
基部21の内周には、転動体4を転動させる第1外側軌道面2a及び第2外側軌道面2bが周方向に沿って互いに平行に形成されている。第1外側軌道面2aは第2外側軌道面2bよりも車両アウタ側に形成されている。複数の車体取付フランジ22のそれぞれには、ナックルに螺合するボルトを挿通させるボルト挿通孔22aが形成されている。
延出部23は、磁性リング5が内部に配置された小径部231と、小径部231よりも内径が大きい大径部232とを有している。大径部232は、外方部材2における車両インナ側の端部に設けられ、小径部231は、大径部232よりも車体取付フランジ22側(車両アウタ側)に設けられている。
延出部23には、外方部材2の第1側面2c及び第2側面2dが形成されている。第1側面2cは、大径部232における車両インナ側の端面として形成されている。第2側面2dは、小径部231と大径部232との間の段差面として形成されている。第1側面2c及び第2側面2dは、共に車両インナ側を指向して環状に形成された平坦面であり、その法線方向が内方部材3の回転軸線Oと平行である。
内方部材3は、回転軸線Oを中心として外方部材2に対して回転可能に配置されている。内方部材3の外周には、転動体4を転動させる第1内側軌道面3a及び第2内側軌道面3bが周方向に沿って互いに平行に形成されている。第1内側軌道面3aは外方部材2の第1外側軌道面2aに対向し、第2内側軌道面3bは外方部材2の第2外側軌道面2bに対向する。
本実施の形態では、内方部材3がハブ輪31及び環状の内輪部材32からなる。ハブ輪31は、車輪が取り付けられる車輪取付フランジ311と、外方部材2の基部21の内側に配置される胴部313と、車輪取付フランジ311と胴部313とを連結する連結部312とを一体に有している。ハブ輪31は、例えば中炭素鋼からなる。内輪部材32は、例えば冷間圧延鋼板からなる。
車輪取付フランジ311には、車輪取付用のセレーション付きボルト33を圧入して挿通させる複数のボルト挿通孔311aが形成されている。連結部312は、胴部313側から車輪取付フランジ311側に向かって内径が徐々に拡大している。
胴部313は、車輪取付フランジ311側の大径部314と、車輪取付フランジ311側とは反対側の小径部315とを有している。大径部314の外周面には、第1内側軌道面3aが形成されている。小径部315の外周面には、内輪部材32が嵌着されている。内輪部材32は、小径部315の一部を塑性変形させた加締め部315aによってハブ輪31に固定されている。内輪部材32の外周面には、第2内側軌道面3bが形成されている。
複数の転動体4は、第1外側軌道面2aと第1内側軌道面3aとの間、及び第2外側軌道面2bと第2内側軌道面3bとの間に配置されている。以下の説明では、複数の転動体4のうち、第1外側軌道面2aと第1内側軌道面3aとの間に配置された転動体4を第1列の転動体41といい、第2外側軌道面2bと第2内側軌道面3bとの間に配置された転動体4を第2列の転動体42という。第1列の転動体41は、第1保持器43によって転動可能に保持され、第1外側軌道面2a及び第1内側軌道面3aを転動する。第2列の転動体42は、第2保持器44によって転動可能に保持され、第2外側軌道面2b及び第2内側軌道面3bを転動する。
本実施の形態では、転動体4が球体であるが、これに限らず円錐ころであってもよい。また、本実施の形態では、内方部材3が1つの内輪部材32を有しているが、これに限らず、内方部材3が2つの内輪部材を有し、このうち一方の内輪部材に第1内側軌道面3aが形成され、他方の内輪部材に第2内側軌道面3bが形成されていてもよい。
磁性リング5は、芯金51と、芯金51に取り付けられた環状の磁性部材52とを有している。芯金51は、例えばステンレスや鉄等の金属からなり、内輪部材32の外周面に嵌着されている。磁性部材52は、例えば加硫接着法によって芯金51に取り付けられている。磁性部材52は、例えばゴム製の円環部材にフェライト系のステンレス鋼粉を混入して形成され、磁性の異なる複数の磁極(N極及びS極)が周方向に沿って交互に設けられている。
蓋部材6は、例えばオーステナイト系ステンレス等の非磁性の金属からなり、磁性リング5とセンサキャップ8との間に配置されている。蓋部材6は、円筒状の円筒部61と、円筒部61の一端部から径方向内方に延びる円板部62と、円筒部61の他端部から径方向外側に突出した外鍔部63とを一体に有している。円板部62には、磁性リング5の磁性部材52が対向している。外鍔部63は、外方部材2の第2側面2dにOリング101を介して対向している。外鍔部63は、第2側面2dとの間にOリング101の収容空間を形成するように湾曲している。
磁性リング5及び複数の転動体4が配置された外方部材2と内方部材3との間の収容空間10は、車両インナ側が蓋部材6及びOリング101によって封止されている。また、収容空間10の車両アウタ側は、シール部材102によって封止されている。シール部材102は、外方部材2の基部21における車両アウタ側の端部内周に取り付けられ、ハブ輪31の連結部312との間を封止している。
磁界センサ7は、ホール素子等の磁界検出素子70を内部に有する検出部71と、センサキャップ8に固定される固定部72と、ケーブル部73とを有している。本実施の形態では、検出部71が円柱状であり、この検出部71がセンサキャップ8に形成された挿通孔910に挿通されている。固定部72は、センサキャップ8の外部において、ボルト100によってセンサキャップ8に固定されている。ボルト100は、固定部72に形成されたボルト挿通孔720に挿通され、センサキャップ8のナット900に螺合している。なお、図1では、固定部72の一部を破断して、その断面を図示している。
磁界検出素子70は、検出部71の先端部に収容されている。図1では、磁界検出素子70を破線で示している。検出部71の先端面は、蓋部材6の円板部62に僅かな隙間を介して対向している。磁界検出素子70は、蓋部材6の円板部62を介して、磁性部材52の複数の磁極の磁界を検出する。
内方部材3が回転すると、磁界センサ7の検出部71に蓋部材6の円板部62を介して向かい合う部位における磁性部材52の磁極の磁性が変化する。これにより、磁界検出素子70によって検出される磁界が変化する。磁界検出素子70は、内方部材3の回転に伴う磁界の変化を電気信号として出力し、この電気信号がケーブル部73の図略の電線によって車両のECU(Electronic Control Unit)に伝送される。ECUは、磁界センサ7の電気信号に基づいて車輪の回転速度を検出可能である。そして、ECUは、検出した車輪の回転速度に応じて例えば車輪に付与する制動力を調節し、制動時における車輪のロックを抑止する。
(センサキャップの構成)
次に、センサキャップ8の構成について、図2乃至図4を参照して説明する。
図2は、センサキャップ8を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のX−X断面図、(c)は(a)のY−Y断面図、(d)は(a)のZ−Z断面図、(e)は(d)のA部拡大図、(f)は(b)のB部拡大図である。図3は、センサキャップ8の斜視図である。図4は、センサキャップ8のブラケット80とセンサホルダ90とを分離して示す斜視図である。
センサキャップ8は、外方部材2に取り付けられる金属製取付部材としてのブラケット80と、樹脂からなる樹脂部材としてのセンサホルダ90とを有している。ブラケット80は、例えば鋼板をプレス加工して形成され、防錆のためにカチオン塗装されている。この鋼板としては、例えばオーステナイト系又はフェライト系のステンレス鋼板や、冷間圧延鋼板を用いることができる。鋼板の厚みは、例えば1.0±0.1mmである。センサホルダ90は、磁界センサ7が取り付けられる座面91aを有し、例えば射出成型によって形成される。センサホルダ90の樹脂材料としては、例えばナイロン66等のPA(ポリアミド)系合成樹脂や、PPA(ポリフタルミド)、あるいはPPS(ポリフェニレンサルファイド)等を好適に用いることができる。
ブラケット80は、外方部材2の車両インナ側の端部に嵌合する円筒部81と、円筒部81の車両インナ側の端部から内方に延びる底板部82と、底板部82に形成された開口820(図4参照)の周囲に設けられた枠部83とを一体に有している。開口820は、ブラケット80が外方部材2に取り付けられた際に、回転軸線Oの延長線が通過する範囲に形成されている。ブラケット80の直径(円筒部81の外径)は、例えば62mmである。
ブラケット80の円筒部81は、所定の圧力をもって外方部材2の延出部23における大径部232に嵌合される。本実施の形態では、ブラケット80の円筒部81が、大径部232の外周に外嵌される。ブラケット80の円筒部81の内径は、外方部材2の大径部232の外径よりも僅かに小さく設定されている。すなわち、円筒部81は、外方部材2の車両インナ側の端部に外嵌圧入され、これによりブラケット80が外方部材2に固定される。この際、ブラケット80は、底板部82が外方部材2の第1側面2cに当接するまで外方部材2に押し付けられる。また、ブラケット80には、円筒部81が拡径されることによる歪が発生する。
図2(f)に示すように、円筒部81における底板部82とは反対側の先端部810は外側に曲げ加工され、先端部810における内周面810aが円弧状に湾曲している。これにより、円筒部81の外方部材2への外嵌圧入が容易化されている。
ブラケット80の底板部82には、枠部83の内側における開口820と、センサキャップ8の内側に浸入した水を排出するための排水口821とが形成されている。ブラケット80は、排水口821が開口820よりも下方に位置するように外方部材2に取り付けられる。
ブラケット80の枠部83は、底板部82における開口820の周縁部から円筒部81側とは反対の車両インナ側に延出して形成された囲い壁状である。枠部83の上端部(排水口821とは反対側の端部)は、円筒部81に連続して形成されている。枠部83の内側には、センサホルダ90の少なくとも一部が嵌合される。本実施の形態では、枠部83の高さが全周に亘って一定であるが、これに限らず、枠部83の高さが部位によって異なっていてもよい。ここで、枠部83の高さとは、底板部82の車両インナ側の面から枠部83の先端面83aまでの距離をいう。
センサホルダ90は、磁界センサ7が取り付けられる座面91aが形成された本体部91と、ブラケット80に係合する一対の係合部92と、本体部91の周面91b(図4参照)から、周面91bに対して垂直方向に突出して形成された鍔部93とを一体に有している。本体部91の座面91aには、磁界センサ7の固定部72が当接する。図2(a)では、座面91aの外縁を仮想線(二点鎖線)で示している。
本体部91には、磁界センサ7の検出部71を挿通させる挿通孔910が形成されている。また、本体部91には、磁界センサ7の取り付けのためのボルト100が螺合するナット900がインサート成型されている。ナット900は、例えばステンレス等の金属からなり、挿通孔910よりも下方に配置されている。
センサホルダ90の本体部91には、係合部92の周辺部に切り欠き911が形成されている。また、本体部91には、図2(b)に示すように、外方部材2との干渉を避けるための窪部912が形成されている。窪部912は、本体部91の上端部における車両アウタ側に形成されている。
本実施の形態では、車両インナ側から見たセンサホルダ90の本体部91の形状が、切り欠き911を除き、上下方向に長い略長方形状である。本体部91の上面は、ブラケット80の円筒部81の曲率に対応する円弧状に形成されている。センサホルダ90の本体部91は、ブラケット80の枠部83に嵌合する。この際、センサホルダ90の本体部91は、鍔部93がブラケット80の底板部82に当接するまで、ブラケット80の内側(車両アウタ側)から枠部83内に挿入される。本実施の形態では、本体部91が枠部83に所定の締め代をもって圧入されている。
図4では、センサホルダ90の本体部91における長辺方向(上下方向)の最大長さをLで示し、短辺方向の長さをLで示している。また、図4では、ブラケット80の枠部83の内側における上下方向の最大幅をWで示し、水平方向の幅をWで示している。本実施の形態では、LがWよりも長く、LがWよりも長い。LとWとの差、及びLとWとの差は、それぞれ締め代に相当する。この締め代は、例えば50〜250μmである。
センサホルダ90の一対の係合部92は、それぞれ柱部920及び爪部921を有している。柱部920は、本体部91における切り欠き911内に立設されている。爪部921は、柱部920の先端部からブラケット80の枠部83の先端面83aに乗り上げるように突出している。センサホルダ90は、爪部921が枠部83の先端面83aに係止されることにより、本体部91が枠部83から抜け出すことが抑制されている。すなわち、係合部92の枠部83への係合によって、本体部91のブラケット80からの離脱が規制されている。なお、本体部91が枠部83に圧入される際には、柱部920が弾性変形することで、爪部921が枠部83内を通過する。
(第1の実施の形態の効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、センサホルダ90の本体部91が締め代をもってブラケット80の枠部83に圧入される。また、係合部92が枠部83に係合して本体部91のブラケット80からの離脱が規制される。これにより、例えば特許文献1に記載されたもののように樹脂部材を加締めによって固定する必要がなく、製造工程が簡素化され、低コスト化を図ることが可能となる。また、磁界センサ7は、センサホルダ90を介してブラケット80に支持されるので、ブラケット80に歪が発生しても、その歪がセンサホルダ90によって吸収され、磁界センサ7の姿勢に与える影響が緩和される。すなわち、ブラケット80の円筒部81を外方部材2の端部に嵌合した際に発生する歪によって磁界センサ7の検出部71が回転軸線Oに対して傾いてしまうことが抑制され、磁界の検出精度を維持することが可能となる。
なお、本実施の形態では、センサホルダ90の本体部91が締め代をもってブラケット80の枠部83に圧入される場合について説明したが、係合部92の枠部83への係合によって本体部91のブラケット80からの離脱が確実に抑止される場合には、センサホルダ90の本体部91をブラケット80の枠部83に圧入しなくともよい。すなわち、センサホルダ90及びブラケット80の寸法関係をL≦WならびにL≦Wとし、センサホルダ90の本体部91をブラケット80の枠部83に隙間嵌めしてもよい。このようにセンサキャップ8を構成しても、上記のように樹脂部材を加締める工程を省略して製造工程を簡素化できると共に、磁界センサ7による磁界の検出精度を維持することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図5を参照して説明する。本実施の形態は、センサキャップ8の構成のみが第1の実施の形態と異なるので、この違いの部分について説明し、第1の実施の形態において図1を参照して説明した車輪用軸受装置の全体構成については説明を省略する。
図5は、第2の実施の形態に係るセンサキャップ8を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のX−X断面図、(c)は(a)のY−Y断面図、(d)は(a)のZ−Z断面図、(e)は(d)のA部拡大図、(f)は(b)のB部拡大図である。図5において、第1の実施の形態に関して図2等を参照して説明したものと共通する構成要素については、第1の実施の形態で用いたものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。
第1の実施の形態では、センサホルダ90の本体部91に窪部912を形成することで、センサホルダ90が外方部材2に干渉しないように構成した場合について説明した。本実施の形態では、図5(f)に拡大して示すように、枠部83の上端部と円筒部81との間に底板部82が介在することにより、センサホルダ90が外方部材2に干渉しないように構成されている。より具体的には、円筒部81の内面とセンサホルダ90の本体部91との間に、外方部材2の延出部23における大径部232の厚みよりも大きな隙間が形成されている。このため、本実施の形態に係るセンサキャップ8を外方部材2に取り付けた際、外方部材2の第1側面2cがその全周に亘って底板部82に当接する。
本実施の形態によっても、第1の実施の形態について説明した効果と同様の効果を得ることができる。また、枠部83の上端部と円筒部81との間に底板部82が介在することで、円筒部81を外方部材2に外嵌圧入する際の歪が枠部83に伝達しにくくなり、センサホルダ90及び磁界センサ7の姿勢がより安定する。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について、図6を参照して説明する。本実施の形態は、センサホルダ90の構成のみが第1の実施の形態と異なるので、この違いの部分について説明する。
図6は、本実施の形態に係るセンサホルダ90を、このセンサホルダ90が嵌合するブラケット80と共に示す斜視図である。図6において、第1の実施の形態に関して図2等を参照して説明したものと共通する構成要素については、第1の実施の形態で用いたものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。
第1の実施の形態では、センサホルダ90が一対の係合部92を有する場合について説明したが、本実施の形態に係るセンサホルダ90は係合部92を有していない。また、本体部91には切り欠き911が形成されておらず、本体部91の全体が上下方向に長い略長方形状である。
本実施の形態では、本体部91が締め代をもってブラケット80の枠部83に圧入されることにより、センサホルダ90がブラケット80に固定される。この締め代は、第1の実施の形態と同様に50〜250μmであってもよく、より大きくしてもよい。
本実施の形態によっても、第1の実施の形態について説明した効果と同様の効果を得ることができる。また、センサホルダ90が係合部92を有しないので、センサホルダ90の形状が簡素となり、センサホルダ90を射出成型するための金型も安価に作成することが可能となる。
(付記)
以上、本発明を第1乃至第3の実施の形態に基づいて説明したが、上記に記載した実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、ブラケット80の円筒部81が外方部材2の車両インナ側の端部に外嵌圧入される場合について説明したが、これに限らず、円筒部81が外方部材2の車両インナ側の端部の内側に内嵌圧入されてもよい。この場合でも、上記実施の形態と同様の効果が得られる。また、センサホルダ90の樹脂材料、及びブラケット80の金属材料も、上記に例示したものに限らない。
1…車輪用軸受装置、10…収容空間、100…ボルト、101…Oリング、102…シール部材、2…外方部材、21…基部、22…車体取付フランジ、22a…ボルト挿通孔、23…延出部、231…小径部、232…大径部、2a…第1外側軌道面、2b…第2外側軌道面、2c…第1側面、2d…第2側面、3…内方部材、31…ハブ輪、311…車輪取付フランジ、311a…ボルト挿通孔、312…連結部、313…胴部、314…大径部、315…小径部、315a…加締め部、32…内輪部材、33…ボルト、3a…第1内側軌道面、3b…第2内側軌道面、4…転動体、41…第1列の転動体転動体、42…第2列の転動体転動体、43…第1保持器、44…第2保持器、5…磁性リング、51…芯金、52…磁性部材、6…蓋部材、61…円筒部、62…円板部、63…外鍔部、7…磁界センサ、70…磁界検出素子、71…検出部、72…固定部、720…ボルト挿通孔、73…ケーブル部、8…センサキャップ(支持部材)、80…ブラケット(金属製取付部材)、81…円筒部、810…先端部、810a…内周面、82…底板部、820…開口、821…排水口、83…枠部、83a…先端面、90…センサホルダ(樹脂部材)、900…ナット、91…本体部、910…挿通孔、912…窪部、91a…座面、91b…周面、92…係合部、920…柱部、921…爪部、93…鍔部、O…回転軸線

Claims (4)

  1. 内周に外側軌道面が形成され、車体側に取り付けられる外方部材と、
    外周に内側軌道面が形成され、車輪が取り付けられる車輪取付フランジを有する内方部材と、
    前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の転動体と、
    磁性の異なる複数の磁極が周方向に沿って交互に設けられ、前記内方部材と一体に回転する環状の磁性リングと、
    前記外方部材の車体側の端部に取り付けられ、前記磁性リングの前記複数の磁極の磁界を検出する磁界センサを支持する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記外方部材に取り付けられる金属製取付部材と、前記磁界センサが取り付けられる座面を有する樹脂部材とを有し、
    前記金属製取付部材は、前記樹脂部材が嵌合される枠部を有し、
    前記樹脂部材は、前記枠部に締め代をもって圧入されている、
    車輪用軸受装置。
  2. 前記樹脂部材は、前記座面が形成された本体部と、前記金属製取付部材に係合する係合部とを有し、前記係合部の係合によって前記本体部の前記金属製取付部材からの離脱が規制されている、
    請求項1に記載の車輪用軸受装置。
  3. 内周に外側軌道面が形成され、車体側に取り付けられる外方部材と、
    外周に内側軌道面が形成され、車輪が取り付けられる車輪取付フランジを有する内方部材と、
    前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の転動体と、
    磁性の異なる複数の磁極が周方向に沿って交互に設けられ、前記内方部材と一体に回転する環状の磁性リングと、
    前記外方部材の車体側の端部に取り付けられ、前記磁性リングの前記複数の磁極の磁界を検出する磁界センサを支持する支持部材とを備え、
    前記支持部材は、前記外方部材に取り付けられる金属製取付部材と、前記磁界センサが取り付けられる座面を有する樹脂部材とを有し、
    前記樹脂部材は、前記座面が形成された本体部と、前記金属製取付部材に係合する係合部とを有し、前記係合部の係合によって前記本体部の前記金属製取付部材からの離脱が規制されている、
    車輪用軸受装置。
  4. 前記金属製取付部材は、前記樹脂部材の前記本体部が嵌合する枠部を有し、
    前記樹脂部材は、前記本体部が前記枠部に締め代をもって圧入されている、
    請求項3に記載の車輪用軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110360226A (zh) * 2018-03-26 2019-10-22 中西金属工业株式会社 具有传感器支架部的保护罩及其制造方法以及具备上述保护罩的轴承装置

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