JP2017020175A - パネル取付構造 - Google Patents

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【課題】パネルの厚みが大きく異なる場合でも同じ構造で対応することができるパネル取付構造を提供する。【解決手段】縁枠材11に回動可能に取り付けられる回動部材20と、前記回動部材20に取り付けられて前記回動部材20と一体的に回動する取付部材35と、前記取付部材35を貫通して取り付けられるネジ部材30と、を備え、前記ネジ部材30を締め込んだときに、ネジ作用により前記取付部材35及び前記回動部材20が一体的に回動し、前記回動部材20の押さえ部22と前記縁枠材11とでパネル40を挟み込んで固定可能とした。【選択図】図2

Description

この発明は、例えば工事用の立て看板などに使用可能なパネル取付構造に関する。
従来、工事現場などにおいて脚立状の簡便な構造の立て看板が使用されている。
この種の立て看板に使用される構造として、例えば特許文献1には、縁枠の正面にパネルを押さえこんで取り付けた構造が開示されている。この特許文献1記載の構造においては、方形に組み合わせた縁枠の正面にパネルを重ね、このパネルを、断面がほぼアングル状の押さえプレートにより縁枠に押し付けて固定している。前記押さえプレートは、縁枠の周面であるそれぞれの框材の外側面へ被さる主部と、框材の正面へ被さる状態で前記パネルを押し付けるパネル押さえ部と、框材の背面側の外角部へ引っ掛けられる断面鉤状の引掛部とから構成され、前記主部を複数のねじによりそれぞれの框材へ固定するようにしている。
このような構成によれば、パネルの縁枠への取り付け及び取り替えが容易となり、また、パネルの所定範囲内での厚みの変更に対応することができるとされている。
特開2002−180426号公報
しかし、上記した特許文献1記載の構造は、アングル状の押さえプレートを使用したものであり、押さえプレートのアングル部と縁枠の角とを重なり合わせて固定する構造であった。すなわち、パネルを挟み込んだときに縁枠に対する押さえプレートの角度が決まっているため、パネルの厚みに応じて押さえプレートの角度を変えることができなかった。よって、特許文献1記載の構造では、対応可能なパネルの厚みの範囲が限定的とならざるを得なかった。
そこで、本発明は、パネルの厚みが大きく異なる場合でも同じ構造で対応することができるパネル取付構造を提供することを課題とする。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、以下を特徴とする。
請求項1記載の発明は、正面側にパネルを固定可能なパネル取付構造であって、パネルを裏面側から支持する縁枠材と、前記縁枠材に回動可能に取り付けられる回動部材と、前記回動部材に取り付けられて前記回動部材と一体的に回動する取付部材と、前記取付部材を貫通して取り付けられるネジ部材と、を備え、前記回動部材は、前記縁枠材の正面に臨む押さえ部を備え、前記取付部材は、前記ネジ部材に係合するめねじ部を備え、前記ネジ部材を締め込んだときに、ネジ作用により前記取付部材及び前記回動部材が一体的に回動し、前記押さえ部と前記縁枠材とでパネルを挟み込んで固定可能としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1に記載の発明の特徴点に加え、前記取付部材は、前記回動部材にスライド可能に取り付けられることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1または2に記載の発明の特徴点に加え、前記縁枠材は、前記ネジ部材の先端を受けるネジ受部を備え、前記ネジ受部の表面は曲面で形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、上記した請求項1〜3のいずれかに記載の発明の特徴点に加え、前記押さえ部の内側面を円弧状としたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明は上記の通りであり、縁枠材に回動可能に取り付けられる回動部材と、前記回動部材に取り付けられて前記回動部材と一体的に回動する取付部材と、前記取付部材を貫通して取り付けられるネジ部材と、を備え、前記ネジ部材を締め込んだときに、ネジ作用により前記取付部材及び前記回動部材が一体的に回動し、前記回動部材の押さえ部と前記縁枠材とでパネルを挟み込んで固定可能とした。このような構造によれば、ネジ部材の締め込みを調整することでパネルを挟み込む角度を調整することができる。すなわち、ネジ部材の締め込みを調整するだけで様々なパネルの厚みに対応することができる。
また、請求項2に記載の発明は上記の通りであり、前記取付部材は、前記回動部材にスライド可能に取り付けられる。このような構成によれば、取付部材の取り付け位置を自由に設定できるので、パネルの固定場所をユーザが好きに設定することができ、また、固定場所の変更も容易である。
また、請求項3に記載の発明は上記の通りであり、前記縁枠材は、前記ネジ部材の先端を受けるネジ受部を備え、前記ネジ受部の表面は曲面で形成されている。このような構造によれば、回動部材をどのような角度で固定した場合でも、ネジ部材の先端とネジ受部との接触面積を大きくすることができるので、異なる厚みのパネルを安定して固定することができる。
また、請求項4に記載の発明は上記の通りであり、前記押さえ部の内側面を円弧状としたので、回動部材を回動させたときでも、押さえ部の内側面がパネルに干渉しにくい構造とすることができる。
立て看板の(a)側面図、(b)正面図である。 立て看板の(a)X−X線断面図、(b)X−X線断面の一部拡大図である。 パネル取付構造の構成部品を説明する図である。
本発明の実施形態について、図を参照しながら説明する。
本実施形態に係るパネル取付構造は、例えば図1に示すような立て看板10に使用されるものであり、正面に方形のパネル40を固定可能となっている。このパネル取付構造は、パネル40を裏面から支持するために四方に枠組みされる4本の縁枠材11と、縁枠材11に回動可能に取り付けられる回動部材20と、回動部材20に取り付けられて回動部材20と一体的に回動する取付部材35と、取付部材35を貫通して取り付けられるネジ部材30と、を備える。
四方に枠組みされた4本の縁枠材11は、図1に示すように、それぞれパネル40の上端部40a、下端部40b、左端部40c、右端部40dの裏面に当接しており、パネル40を裏面から支持している。
本実施形態に係る縁枠材11は、アルミニウム等の押出形材からなる。この縁枠材11は、図2及び図3に示すように、断面略四角形で中空の柱部12と、この柱部12から突出した突出脚部13と、突出脚部13の先端に設けられた筒状の回動軸部14と、を備える。
柱部12は、4つの面を備えた柱状部材であり、パネル40の裏面に当接する正面12aと、正面12aの反対側に設けられた背面12bと、四方枠組みの内側に向いた内側面12cと、四方枠組みの外側に向いた外側面12dと、を備える。このうち、外側面12dの表面は凹状の曲面を有しており、この凹状の曲面によってネジ受部12eが形成されている。ネジ受部12eは、後述するネジ部材30の先端33を受けるための部位である。
突出脚部13は、正面12aと外側面12dとの間の角部から斜め方向に突出している。この突出脚部13は、後述する回動軸部14を柱部12から離れた位置で支持するためのものである。
回動軸部14は、回動部材20の回動軸となるパイプ状の部位であり、周面の一部に前述した突出脚部13が接続されている。
回動部材20は、アルミニウム等の押出形材からなる。この回動部材20は、四方に枠組みされた4本の縁枠材11のそれぞれに対応して4本使用される。それぞれの回動部材20は、対応する縁枠材11と略同じ長さで形成されている。この回動部材20は、図2及び図3に示すように、縁枠材11に回動可能に係合する回動部21と、回動部21から突出した押さえ部22と、を備える。この回動部材20が縁枠材11に取り付けられると、押さえ部22が柱部12の正面12aに臨むようになっている。
回動部21は、縁枠材11の回動軸部14に係合する略C字形の内周面を有している。この回動部21が縁枠材11の回動軸部14に係合することで、回動部材20と縁枠材11とが所定の範囲で互いに回動自在となっている。この回動部21を回動軸部14に係合させるときには、回動部21の端部から回動軸部14の端部を挿入し、スライドさせて係合させる。なお、回動部21が回動軸部14から外れないようにするために、回動部21の略C字形の内周面は180度以上になっている。ただし、回動部21の略C字形の内周面が大きすぎると、縁枠材11に対する回動部材20の回動可能範囲が小さくなってしまう。本実施形態においては、回動部21の略C字形の内周面を190〜210度とすることで、回動部21が回動軸部14から外れず、かつ、回動部材20の回動可能範囲を大きく確保できるようにしている。
押さえ部22は、縁枠材11の柱部12の正面12aに臨むように、回動部21から突出した鉤状の部位である。この押さえ部22は、後述するネジ部材30を締め込んだときに、縁枠材11の正面12aに押し付けられ、これにより縁枠材11と協働してパネル40を挟み込んで固定する。この押さえ部22の先端には、パネル40に当接してパネル40を押さえつけるための当接部24が設けられている。この当接部24は、回動部材20が回動部21を中心に回動したときに、縁枠材11の正面12aに対して接近または離反するようになっている。このため、回動部材20を回動させることで、当接部24と縁枠材11の正面12aとの間の距離をパネル40の厚みに合わせて変更できるようになっている。なお、この当接部24の先端面は曲面で形成されている。当接部24の先端面を曲面で形成することで、縁枠材11と回動部材20とがどのような角度で固定されたときでも、確実に当接部24でパネル40を保持できるようになっている。
また、押さえ部22の内側面23は、図2に示すように円弧状となっており、回動部材20を回動させたときに押さえ部22の内側面23がパネル40に干渉しないようになっている。すなわち、押さえ部22の内側面23を円弧状とすることで、内側面23とパネル40との間にスペースSが設けられており、当接部24以外の部分がパネル40に接触しないようになっている。
また、回動部材20の表面には、後述する取付部材35をスライド可能にガイドするためのガイド部25が設けられている。本実施形態に係るガイド部25は、図2等に示すような溝形状であり、長手方向の全長に渡って設けられている。
取付部材35は、アルミニウム等の押出形材からなる。この取付部材35は、回動部材20よりも短尺に形成されており、回動部材20にスライド可能に取り付けられる。この取付部材35は、回動部材20を固定したい箇所の数だけ使用される。例えば図1に示すように、パネル40の左端部40cの4箇所において回動部材20を固定したい場合には、4つの取付部材35が使用される。本実施形態に係る取付部材35は、取付部材本体36と、係合板39と、の2つの部材で構成されている。
取付部材本体36は、回動部材20にスライド可能に取り付けるためのスライド部37と、係合板39を保持するための係合溝38と、を備える。
スライド部37は、回動部材20の表面に沿うように形成された断面略C字形の部位であり、両端部に爪部37a,37bを備える。一方の爪部37aは回動部材20のガイド部25に係合し、他方の爪部37bは回動部材20の回動部21の端縁に係合する。このスライド部37が回動部材20に係合することで、スライド部37は回動部材20の長手方向にスライド自在となっている。
係合溝38は、係合板39をスライド可能に保持するためにアリ溝形状で形成された部分である。この係合溝38の底部にはネジ部材30を貫通させるための貫通孔38aが形成されている。
係合板39は、平板状の金属部材であり、取付部材本体36の係合溝38に挿入される部材である。この係合板39には、ネジ部材30に係合するめねじ部39aが貫通形成されている。
なお、本実施形態においては、めねじ部39aを形成するための加工上の理由から、取付部材本体36と係合板39とを別部材としている。しかしながら、本発明の実施形態としてはこれに限らず、取付部材本体36と係合板39とを一部材で形成してもよい。
ネジ部材30は、回動部材20を縁枠材11に固定するために使用される。このネジ部材30は、取付部材35を貫通して取り付けられる。具体的には、まず、取付部材本体36の貫通孔38aと係合板39のめねじ部39aとが重なり合うように、取付部材本体36の係合溝38に係合板39を取り付ける。そして、貫通孔38aとめねじ部39aとを貫通するようにネジ部材30の軸部32を挿入し、螺合させる。
ネジ部材30を取り付けた取付部材35は、回動部材20にスライド可能に取り付けられる。固定したい箇所に取付部材35をスライドさせてネジ部材30を締め込んでいくと、ネジ作用によりネジ部材30の先端33が前進しようとする。このとき、図2に示すように、ネジ部材30の先端33が縁枠材11のネジ受部12eに押し付けられることで、取付部材35及び回動部材20が一体的に回動し、回動部材20の押さえ部22によってパネル40が挟み込まれていく。そして、更にネジ部材30を強く締め込むと、押さえ部22とネジ部材30の先端33とが突っ張った状態になり、それ以上は回動部材20が回動できなくなる。このように回動部材20が回動できなくなるまでネジ部材30を締め込むことで、回動部材20が縁枠材11に固定されるとともに、回動部材20と縁枠材11とでパネル40を挟み込んで固定できるようになっている。
上記したパネル取付構造でパネル40を固定するときには、まずネジ部材30を緩めて後退させ、回動部材20が自由に回動できるようにする。そして、押さえ部22と柱部12の正面12aとの間にパネル40を差し込み、ネジ部材30を締め付ける。ネジ部材30を締め付けると、ネジ部材30の先端33がネジ受部12eに当たる。更にネジ部材30を締め付けると、ネジ部材30はネジ受部12eに当たって前進できないので、取付部材35及び回動部材20が一体的に回動する。この回動により、押さえ部22が縁枠材11の正面12aに押し付けられ、パネル40が挟み込まれる。ネジ部材30を目一杯まで締め付ければ、押さえ部22と縁枠材11とで強固にパネル40を挟み込んで固定することができる。
このように固定したパネル40を取り外す際には、ネジ部材30を緩めればよい。ネジ部材30を緩めることで、押さえ部22を縁枠材11の正面12aに押し付けていた力が解除されるので、パネル40を容易に取り外すことができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、縁枠材11に回動可能に取り付けられる回動部材20と、前記回動部材20に取り付けられて前記回動部材20と一体的に回動する取付部材35と、前記取付部材35を貫通して取り付けられるネジ部材30と、を備え、前記ネジ部材30を締め込んだときに、ネジ作用により前記取付部材35及び前記回動部材20が一体的に回動し、前記回動部材20の押さえ部22と前記縁枠材11とでパネル40を挟み込んで固定可能とした。このような構造によれば、ネジ部材30の締め込みを調整することでパネル40を挟み込む角度を調整することができる。すなわち、ネジ部材30の締め込みを調整するだけで様々なパネル40の厚みに対応することができる。
また、前記取付部材35は、前記回動部材20にスライド可能に取り付けられる。このような構成によれば、取付部材35の取り付け位置を自由に設定できるので、パネル40の固定場所をユーザが好きに設定することができ、また、固定場所の変更も容易である。
また、前記縁枠材11は、前記ネジ部材30の先端33を受けるネジ受部12eを備え、前記ネジ受部12eの表面は曲面で形成されている。このような構造によれば、回動部材20をどのような角度で固定した場合でも、ネジ部材30の先端33とネジ受部12eとの接触面積を大きくすることができるので、異なる厚みのパネル40を安定して固定することができる。
また、前記押さえ部22の内側面23を円弧状としたので、回動部材20を回動させたときでも、押さえ部22の内側面23がパネル40に干渉しにくい構造とすることができる。
なお、上記した実施形態においては特に説明していないが、ネジ部材30の長さをパネル40の厚みに合わせて変更可能としてもよい。例えば、長短2種類のネジ部材30を用意し、パネル40の厚みが薄い場合にはネジ部材30の締め込み量が大きくなるので長いネジ部材30を使用し、パネル40の厚みが厚い場合にはネジ部材30の締め込み量が小さくなるので短いネジ部材30を使用するようにしてもよい。
10 立て看板
11 縁枠材
12 柱部
12a 正面
12b 背面
12c 内側面
12d 外側面
12e ネジ受部
13 突出脚部
14 回動軸部
20 回動部材
21 回動部
22 押さえ部
23 内側面
24 当接部
25 ガイド部
30 ネジ部材
31 頭部
32 軸部
33 先端
35 取付部材
36 取付部材本体
37 スライド部
37a,37b 爪部
38 係合溝
38a 貫通孔
39 係合板
39a めねじ部
40 パネル
40a 上端部
40b 下端部
40c 左端部
40d 右端部
S スペース

Claims (4)

  1. 正面側にパネルを固定可能なパネル取付構造であって、
    パネルを裏面側から支持する縁枠材と、
    前記縁枠材に回動可能に取り付けられる回動部材と、
    前記回動部材に取り付けられて前記回動部材と一体的に回動する取付部材と、
    前記取付部材を貫通して取り付けられるネジ部材と、
    を備え、
    前記回動部材は、前記縁枠材の正面に臨む押さえ部を備え、
    前記取付部材は、前記ネジ部材に係合するめねじ部を備え、
    前記ネジ部材を締め込んだときに、ネジ作用により前記取付部材及び前記回動部材が一体的に回動し、前記押さえ部と前記縁枠材とでパネルを挟み込んで固定可能としたことを特徴とする、パネル取付構造。
  2. 前記取付部材は、前記回動部材にスライド可能に取り付けられることを特徴とする、請求項1記載のパネル取付構造。
  3. 前記縁枠材は、前記ネジ部材の先端を受けるネジ受部を備え、
    前記ネジ受部の表面は曲面で形成されていることを特徴とする、請求項1又は2記載のパネル取付構造。
  4. 前記押さえ部の内側面を円弧状としたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のパネル取付構造。
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