JP2017020068A - 蒸着マスク、蒸着マスク準備体、及び有機半導体素子の製造方法 - Google Patents

蒸着マスク、蒸着マスク準備体、及び有機半導体素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大型化した場合でも軽量化を図ることができ、且つ高精細な蒸着パターンの形成が可能な蒸着マスクや、この蒸着マスクを簡便に製造することができる蒸着マスク準備体、及び高精細な有機半導体素子を製造することができる有機半導体素子の製造方法を提供すること。【解決手段】蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、開口部20と重なるスリット15が設けられた金属マスク15が積層されてなる蒸着マスク100であって、樹脂マスク20は、スリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部35を有しているか、又は当該樹脂マスク20を厚み方向に貫通し開口部25とは異なる貫通孔36を有しており、樹脂マスク20が有する凹部35又は貫通孔36の内部に、磁性部材30を位置させることにより上記課題を解決している。【選択図】図1

Description

本発明は、蒸着マスク、蒸着マスク準備体、及び有機半導体素子の製造方法に関する。
有機EL素子を用いた製品の大型化或いは基板サイズの大型化にともない、蒸着マスクに対しても大型化の要請が高まりつつある。このような状況下、特許文献1には、スリットが設けられた金属マスクと、金属マスクの表面に位置し蒸着作製するパターンに対応した開口部が縦横に複数列配置された樹脂マスクとが積層されてなる蒸着マスクが提案されている。特許文献1に提案がされている蒸着マスクによれば、大型化した場合でも高精細化と軽量化の双方を満たすことができ、また、高精細な蒸着パターンの形成を行うことができるとされている。また、特許文献2では、開口部が設けられた樹脂マスクとスリットが設けられた金属マスクとが積層されてなり、さらに樹脂マスク上に金属マスクよりも厚みが薄い金属層が設けられている蒸着マスクが提案されている。
特許第5288072号公報 特開2015−92016号公報
本発明は、上記特許文献1、2に記載されているような金属マスクと樹脂マスクとが積層された蒸着マスクのさらなる改良を目的とし、大型化した場合でも軽量化を図ることができ、且つより高精細な蒸着パターンの形成が可能な蒸着マスクや、この蒸着マスクを簡便に製造することができる蒸着マスク準備体、及び高精細な有機半導体素子を製造することができる有機半導体素子の製造方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクであって、前記樹脂マスクは、前記スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂マスクを厚み方向に貫通し前記開口部とは異なる貫通孔を有しており、前記樹脂マスクが有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置していることを特徴とする。
上記の蒸着マスクにおいて、前記磁性部材はその表面が、前記樹脂マスクが有する前記凹部又は前記貫通孔の内部から外部に向かって突出しないように位置していていることが好ましい。
また、上記課題を解決するための本発明は、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、前記樹脂マスクを得るための樹脂板の一方の面上にスリットが設けられた金属マスクが積層されてなり、前記樹脂板は、前記スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂板を厚み方向に貫通する貫通孔を有しており、前記樹脂板が有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置していることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、前記樹脂マスクを得るための樹脂板の一方の面上に前記金属マスクを得るための金属板が積層されてなり、前記樹脂板は、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂板を厚み方向に貫通する貫通孔を有しており、前記樹脂板が有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置していることを特徴とする。
また、上記課題を解決するための本発明は、有機半導体素子の製造方法であって、フレームに蒸着マスクが固定されてなるフレーム付き蒸着マスクを用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を含み、前記蒸着パターンを形成する工程において、前記フレームに固定される前記蒸着マスクとして、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層され、前記樹脂マスクは、前記スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂マスクを厚み方向に貫通し前記開口部とは異なる貫通孔を有しており、前記樹脂マスクが有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置している蒸着マスクが用いられることを特徴とする。
本発明の蒸着マスクによれば、大型化した場合でも軽量化を図ることができ、且つ高精細な蒸着パターンの形成が可能となる。また、本発明の蒸着マスク準備体によれば、上記の蒸着マスクを精度よく製造することができる。また、本発明の有機半導体素子の製造方法によれば、有機半導体素子を精度よく製造することができる。
(a)は、一実施形態の蒸着マスクを、樹脂マスク側から見た正面図であり、(b)は、一実施形態の蒸着マスクを、金属マスク側から見た正面図であり、(c)は、(b)のA−A概略断面図である。 図1(b)のA−A概略断面図である。 (a)〜(d)は、一実施形態の蒸着マスクの一例を示す部分概略断面図である。 (a)〜(c)は、一実施形態の蒸着マスクの一例を示す部分概略断面図である。 (a)、(b)は、一実施形態の蒸着マスクの一例を示す部分概略断面図である。 (a)〜(c)は、一実施形態の蒸着マスクの一例を示す部分概略断面図である。 (a)〜(c)は、一実施形態の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 一実施形態の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 (a)、(b)は、一実施形態の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 一実施形態の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 (a)、(b)は、一実施形態の蒸着マスクの一例を示す部分概略断面図である。 一実施形態の蒸着マスクの一例を示す部分概略断面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 実施形態(A)の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 実施形態(B)の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 実施形態(B)の蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。 一実施形態の蒸着マスクの製造方法を説明するための概略断面図である。 一実施形態の蒸着マスクの製造に用いられる樹脂板の製造方法を説明するための概略断面図である。 一実施形態の蒸着マスクの製造方法を説明するための概略断面図である。 フレーム付き蒸着マスクの一例を示す正面図である。 フレーム付き蒸着マスクの一例を示す正面図である。 フレームの一例を示す正面図である。
<<蒸着マスク>>
以下、本発明の一実施形態の蒸着マスクについて具体的に説明する。本発明の一実施形態の蒸着マスク(以下、一実施形態の蒸着マスクと言う)は、図1(a)〜(c)、図2に示すように、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスクの20一方の面上に、開口部25と重なるスリット15が設けられた金属マスク10が積層された構成をとる。図1(a)は、一実施形態の蒸着マスクを、樹脂マスク20側から平面視したときの一例を示す図であり、図1(b)は、一実施形態の蒸着マスクを、金属マスク10側から平面視したときの一例を示す図である。図1(c)、図2は、図1(b)のA−A断面図である。
蒸着マスクを用いた蒸着対象物上への蒸着パターンの形成、例えば、ガラス基板や、シリコン基板上への蒸着パターンの形成は、当該蒸着対象物と、開口部が設けられた樹脂マスクとが対向するように、蒸着対象物と蒸着マスクとを重ね、次いで、蒸着対象物の後方に配置された磁石により、蒸着対象物と、蒸着対象物の前方に位置する蒸着マスク100とを引きつけた状態で行われる。具体的には、蒸着マスク100を構成する金属マスク10においてスリットが設けられてない領域の金属部分を利用して、磁石により、蒸着対象物と、蒸着マスクとを引きつけた状態で、蒸着対象物上への蒸着パターンの形成が行われる。以下、蒸着マスク100を構成する金属マスク10においてスリットが設けられてない領域の金属部分のことを「スリット非形成領域」、或いは「金属線部分」と言う場合がある。
蒸着対象物と蒸着マスクとの引きつけは、金属マスク10の「スリット非形成領域」において行われるところ、金属マスク10の「スリット非形成領域」を小さくしていった場合、換言すれば、スリット15の開口面積を大きくしていった場合には、その分、蒸着対象物と蒸着マスクとを引きつけることができる領域の面積が小さくなり、蒸着対象物と蒸着マスクとの密着強度は低下していくこととなる。そして、蒸着対象物と蒸着マスクとの密着強度が低下していくことにともない、樹脂マスク20の開口部25と蒸着対象物との間に隙間が生じやすくなる。この隙間は、磁石による引きつけの影響が小さくなるスリット15の中心位置近傍において特に顕著に生じ得る。
蒸着対象物と蒸着マスクとの間に隙間が生じている場合には、蒸着対象物に蒸着パターンを形成する際に、蒸着対象物方向に向かって進行する蒸着材が、蒸着対象物と蒸着マスクとの間に生じた隙間から進行方向と直交する方向に回り込む現象が生じやすくなる。これにともない、本来であれば、所定の間隔をあけて形成されるべき各蒸着パターン同士が、隙間から進行方向と直交する方向に回り込んだ蒸着材によって繋がってしまう、或いは、蒸着パターン寸法太り等の問題を引き起こし、高精細な蒸着パターンの形成の支障となる。なお、蒸着パターン太りとは、目的とする蒸着パターンよりも大きな形状の蒸着パターンが形成される現象を言う。
また、蒸着対象物に高精細な蒸着パターンを形成するためには、蒸着対象物と蒸着マスクとの密着性を向上させることに加え、蒸着時におけるシャドウの発生を抑制することが重要である。なお、シャドウとは、蒸着源から放出された蒸着材の一部が、樹脂マスク20の開口部25の内壁面、或いは金属マスク10のスリット15の内壁面に衝突して蒸着対象物へ到達しないことにより、目的とする蒸着膜厚よりも薄い膜厚となる未蒸着部分が生ずる現象のことをいう。
そこで、一実施形態の蒸着マスク100は、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスク10の一方の面上に、開口部25と重なるスリット15が設けられた金属マスク10が積層されてなり、樹脂マスク25は、スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか(図1(c)参照)、又は当該樹脂マスク20を厚み方向に貫通し開口部25とは異なる貫通孔36を有しており(図2参照)、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36の内部に磁性部材30が位置していることを特徴としている。
要約すれば、一実施形態の蒸着マスク100は、以下の点を特徴としている。
(特徴1):金属マスク10のスリット15と厚み方向において重なる領域の少なくとも一部に磁性部材30が配置されている点。
(特徴2):上記磁性部材30は、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36の内部に位置している点。
この特徴を有する一実施形態の蒸着マスク100によれば、上記(特徴1)の如く、金属マスク10のスリット15と厚み方向において重なる領域の少なくとも一部に磁性部材30を配置することにより、「スリット非形成領域」のみならず、磁性部材30が配置されている領域、つまりは、スリット15と厚み方向において重なる領域の一部においても、蒸着マスクと蒸着対象物とを密着させることができ、これにより、蒸着対象物と蒸着マスクとの間に隙間が生ずることを抑制することができる。つまり、一実施形態の蒸着マスクによれば、金属マスク10の「スリット非形成領域」を小さくしていった場合、換言すれば、スリット15の開口面積を大きくしていった場合においても、金属マスク10のスリット15と重なる領域の一部に位置する磁性部材30の存在により、蒸着対象物との密着強度を向上させることができ、隙間の発生を効果的に抑制することができる。要約すれば、蒸着マスクと、蒸着対象物とを広い範囲で引き付けることができる。
なお、一実施形態の蒸着マスク100において、その内部に磁性部材30が位置している凹部35、或いは貫通孔36を、金属マスク10のスリット15と重なる領域の少なくとも一部に配置させているのは、金属マスク10のスリット15と重ならない位置においてのみ、その内部に磁性部材30が位置している凹部35、或いは貫通孔36を配置させた場合には、結果として、蒸着対象物と蒸着マスクとを引きつけることができる箇所は、「スリット非形成領域」のみとなってしまうことによる。
さらに、一実施形態の蒸着マスク100は、蒸着対象物と蒸着マスクとを密着させるための磁性部材30が、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36の内部に位置していることから、磁性部材30に蒸着材が衝突することによるシャドウの発生を抑制することができる。
以下、図3〜図6を参照して、樹脂マスク20が有する凹部35、貫通孔36について具体的に説明する。
図3(a)〜(d)は、一実施形態の蒸着マスク100の部分概略断面図である。図3(a)に示すように、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、樹脂マスク20の金属マスク10と接する側の表面に凹部35を有していてもよく、図3(b)に示すように、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、樹脂マスク20の金属マスク10と接しない側の表面に凹部35を有していてもよい。また、図3(c)に示すように、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、当該樹脂マスク20を厚み方向に貫通し開口部25とは異なる貫通孔36を有していてもよい。また、図3(d)に示すように、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、凹部35、及び貫通孔36を有していてもよい。図3(a)〜(d)は、一実施形態の蒸着マスク100の一例を示す部分概略断面図である。
図3に示す形態では、凹部35、或いは貫通孔36の内部の空間を全て埋めるようにして磁性部材30が位置しているが、図4(a)〜(c)、図5(a)、(b)に示すように、凹部35、或いは貫通孔36の内部の空間の一部を残すようにして磁性部材30を位置させてもよい。また、図6(a)〜(c)に示すように、その表面が凹部35、貫通孔36の内部から外部に突出するように磁性部材30を位置させてもよい。図4(a)〜(c)、図5(a)、(b)、図6(a)〜(c)は、一実施形態の蒸着マスク100の一例を示す部分概略断面図である。
好ましい形態の蒸着マスク100は、図4、図5等に示すように、その表面が、凹部35、或いは貫通孔36の内部から外部に突出しないようにして、凹部35、或いは貫通孔36の内部に磁性部材30が位置している。好ましい形態の蒸着マスク100によれば、蒸着源から放出された蒸着材の一部が、磁性部材に衝突することを十分に抑制することができ、結果、更なるシャドウの抑制が可能となる。また、好ましい形態の蒸着マスクによれば、蒸着対象物と蒸着マスクとを引きつけたときに、磁性部材30によって、蒸着対象物が傷ついてしまうことも抑制することができる。なお、このことは、磁性部材30の表面の一部が、凹部35、或いは貫通孔36の内部から外部に向かって突出している形態を排除するものではなく、一実施形態の蒸着マスク100では、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36の内部の空間分、磁性部材30を位置させるマージンをとることができ、換言すれば、最大で、凹部35、或いは貫通孔36の深さ分、磁性部材30の厚みを確保することができ、凹部35、或いは貫通孔36を有しない樹脂マスクの表面に磁性部材を位置させた蒸着マスクと比較して、シャドウの抑制を図りつつも、蒸着対象物と蒸着マスクとの密着性の向上を図ることができる。
図6に示すように、磁性部材30を、凹部35、或いは貫通孔36の内部から外部に突出させる形態とする場合において、当該突出している部分の厚みについて特に限定はないが、突出している部分の厚みは、金属マスク10の厚み以下となっていることが望ましい。またこの場合において、突出している部分の厚みは5μm未満であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましい。なお、シャドウの発生に影響を与えない箇所、例えば、樹脂マスク20の外周近傍や、開口部25から100μm以上離れた位置に配置されている凹部35、或いは貫通孔36においては、当該凹部35、或いは貫通孔36の内部から外部に磁性部材30が突出し、且つ突出している部分の厚みが金属マスクの厚みよりも大きい場合であっても特段の問題は生じない。
(樹脂マスク)
次に、図7〜図11を例に挙げて、その内部に磁性部材30が位置している凹部35、或いは貫通孔36を有する樹脂マスク20について説明する。なお、図7〜図11は、一実施形態の蒸着マスク100を金属マスク10側から平面視したときの一例を示す図である。
図7〜図11に示すように、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向において重なる位置に複数の開口部25が設けられている。各図に示す形態では、開口部25の開口形状は、矩形状を呈しているが、開口形状について特に限定はなく、開口部25の開口形状は、台形状、円形状等いかなる形状であってもよい。
凹部35、貫通孔36は、金属マスク10のスリット15と厚み方向において重なるとの条件を満たせばよく、この条件を満たす範囲であれば、凹部35、貫通孔36が配置される箇所についていかなる限定もされることはない。例えば、図7(a)〜(c)に示すように、凹部35、或いは貫通孔36を縦横に(図中の上下、左右方向に)規則的に配置してもよく、図8に示すようにランダムに配置してもよい。また、金属マスク10のスリット15と厚み方向において重なる凹部35、或いは貫通孔36は、1つであってもよい。また、図9(a)、(b)、図10に示すように、1つ、或いは複数の開口部25を囲むように、その内部に磁性部材30が位置している凹部35を配置してもよい。また、これらの配置の形態を組合せてもよい。
図示する形態では、樹脂マスク20の金属マスク10と接する側の表面に、凹部35が配置されている例を示しているが、樹脂マスク20の金属マスク10と接しない側の表面に凹部35を配置した場合についても同様である。また、樹脂マスク20を貫通する貫通孔36を配置した場合についても同様である(但し、図9、図10に示す形態は除く)。
また、図1〜図6に示す形態では、開口部25の内壁面と、磁性部材30の端面とが接しないようにして、樹脂マスク20に、その内部に磁性部材30が位置している凹部35が配置されているが、図11(a)、(b)に示すように、開口部25の内壁面と、磁性部材30の端面とが接するようにして、樹脂マスク20に、その内部に磁性部材30が位置している凹部35を配置することもできる。図11に示す形態の樹脂マスク20は、例えば、その内部に磁性部材30が位置している凹部35が形成された樹脂板を準備し、この樹脂板に対し、凹部35を厚み方向に貫通する開口部25を形成することで得ることができる。
また、凹部35、或いは貫通孔36の内部に位置する磁性部材30は、各図に示すように、当該凹部35、或いは貫通孔36を形作る樹脂マスク20と直接的に接していてもよく、図12に示すように、密着補助部材31を介して間接的に接していてもよい。密着補助部材31を介して、凹部35、或いは貫通孔36の内部に磁性部材30を位置させることで、磁性部材30が脱落等してしまうことを抑制することができる。密着補助部材31としては、後述するメッキ法等により形成される金メッキ層等を挙げることができる。好ましい形態の樹脂マスク20は、凹部35の内壁面、或いは貫通孔36の内壁面に、密着補助部材31として、無電解メッキ法により形成された金メッキ層が位置しており、当該金メッキ層上に、磁性部材30として、電界メッキ法により形成されたインバー材が位置している。
凹部35、或いは貫通孔36の内部に位置している磁性部材30の材料について特に限定はないが、磁石によって引きつけることができる磁性材料を含んでいればよい。磁性材料としては、純鉄、ニッケル、炭素鋼、W鋼、Cr鋼、Co鋼、KS鋼、MK鋼、NKS鋼、Cunico鋼、Al−Fe合金、鉄ニッケル合金、鉄ニッケル合金であるインバー材等を挙げることができる。これら、磁性部材30の材料としては、磁性を持ち続ける「硬磁性材料」と、磁石を近づけたときに磁性を示す「軟磁性材料」とに大別される。磁性部材30の材料として、「硬磁性材料」を用いた場合には、当該材料が持ち続ける磁性によって、樹脂マスク20の表面に異物等が付着しやすくなる傾向にあることから、磁性部材30の材料は、磁石を近づけたときに磁性を示す「軟磁性材料」であることが好ましい。「軟磁性材料」としては、例えば、ニッケルや、鉄ニッケル合金等のインバー材を挙げることができる。また、本願明細書で言う磁性部材30とは、磁性材料のみからなるものであってもよく、磁性を有しない材料に磁性材料が含有されたものであってもよい。磁性を有しない材料としては、樹脂材料等を挙げることができる。つまり、磁性部材30は、結果として磁性を有するものであればよい。例えば、バインダーとなる樹脂材料に、磁性を有する金属を分散させたものを、磁性部材30の材料として用いることもできる。
樹脂マスク20は、従来公知の樹脂材料を適宜選択して用いることができ、その材料について特に限定されないが、レーザー加工等によって高精細な開口部25の形成が可能であり、熱や経時での寸法変化率や吸湿率が小さく、軽量な材料を用いることが好ましい。このような材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、セロファン、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。上記に例示した材料の中でも、その熱膨張係数が16ppm/℃以下である樹脂材料が好ましく、吸湿率が1.0%以下である樹脂材料が好ましく、この双方の条件を備える樹脂材料が特に好ましい。この樹脂材料を用いた樹脂マスクとすることで、開口部25の寸法精度を向上させることができ、かつ熱や経時での寸法変化率や吸湿率を小さくすることができる。
樹脂マスク20の厚みについて特に限定はないが、一実施系形態の蒸着マスク100を用いて蒸着を行ったときに、目的とする蒸着膜厚よりも薄い膜厚となる蒸着部分、所謂シャドウが生じることを防止するためには、樹脂マスク20は可能な限り薄いことが好ましい。しかしながら、樹脂マスク20の厚みが3μm未満である場合には、ピンホール等の欠陥が生じやすく、また変形等のリスクが高まる。一方で、25μmを超えるとシャドウの発生が生じ得る。この点を考慮すると樹脂マスク20の厚みは3μm以上25μm以下であることが好ましい。樹脂マスク20の厚みをこの範囲内とすることで、ピンホール等の欠陥や変形等のリスクを低減でき、かつシャドウの発生を効果的に防止することができる。特に、樹脂マスク20の厚みを、3μm以上10μm未満、より好ましくは4μm以上8μm以下、特に好ましくは、6μm以上8μm以下とすることで、400ppiを超える高精細パターンを形成する際のシャドウの影響をより効果的に防止することができる。なお、金属マスク10と樹脂マスク20とは、直接的に接合されていてもよく、粘着剤層を介して接合されていてもよいが、粘着剤層を介して金属マスク10と樹脂マスク20とが接合される場合には、上記シャドウの点を考慮して、樹脂マスク20と粘着剤層との合計の厚みが3μm以上25μm以下、好ましくは3μm以上10μm未満、特に好ましくは、4μm以上8μm以下の範囲内となるように設定することが好ましい。このことは、後述する各種の実施形態の蒸着マスクの樹脂マスクについても同様である。
樹脂マスク20に設けられている開口部25の断面形状は、向かい合う端面同士が略平行であってもよいが、各図に示すように開口部25はその断面形状は、樹脂マスク20において金属マスク10と接しない側の面から、樹脂マスク20において金属マスク10と接する側の面に向かって、広がりをもつ形状であることが好ましい。具体的には、樹脂マスク20の開口部25を構成する内壁面の厚み方向断面において、開口部25の内壁面と、樹脂マスク20の金属マスク10と接しない側の面(図示する形態では、樹脂マスクの下面)とのなす角度は、5°〜85°の範囲内であることが好ましく、15°〜80°の範囲内であることがより好ましく、25°〜65°の範囲内であることがさらに好ましい。特には、この範囲内の中でも、使用する蒸着機の蒸着角度よりも小さい角度であることが好ましい。また、各図に示す形態では、開口部25を形成する端面は直線形状を呈しているが、これに限定されることはなく、外に凸の湾曲形状となっている、つまり開口部25の全体の形状がお椀形状となっていてもよい。このような断面形状を有する開口部25は、例えば、開口部25の形成時における、レーザーの照射位置や、レーザーの照射エネルギーを適宜調整する、或いは照射位置を段階的に変化させる多段階のレーザー照射を行うことで形成可能である。また、所謂サイドエッチングの性質を利用して、エッチング加工法により、上記好ましい断面形状の開口部25を形成することもできる。
(金属マスク)
各図に示すように、樹脂マスク20の一方の面上には、金属マスク10が積層されている。金属マスク10は、金属から構成され、縦方向或いは横方向に延びるスリット15が配置されている。スリット15は開口と同義である。また、スリット15は、樹脂マスク20の開口部25と重なる位置に設けられている。スリットの配置例について特に限定はなく、各図に示すように縦方向、及び横方向に延びるスリットが、縦方向、及び横方向に複数列配置されていてもよく、縦方向に延びるスリットが、横方向に複数列配置されていてもよく、横方向に延びるスリットが縦方向に複数列配置されていてもよい。また、縦方向、或いは横方向に1列のみ配置されていてもよい。なお、本願明細書で言う「縦方向」、「横方向」とは、図面の上下方向、左右方向をさし、蒸着マスク、樹脂マスク、金属マスクの長手方向、幅方向のいずれの方向であってもよい。例えば、蒸着マスク、樹脂マスク、金属マスクの長手方向を「縦方向」としてもよく、幅方向を「縦方向」としてもよい。また、本願明細書では、蒸着マスクを平面視したときの形状が矩形状である場合を例に挙げて説明しているが、これ以外の形状、例えば、円形状、ひし形形状等としてもよい。この場合、対角線の長手方向や、径方向、或いは、任意の方向を「長手方向」とし、この「長手方向」に直交する方向を、「幅方向(短手方向と言う場合もある)」とすればよい。
金属マスク10の材料について特に限定はなく、蒸着マスクの分野で従来公知のものを適宜選択して用いることができ、例えば、ステンレス鋼、鉄ニッケル合金、アルミニウム合金などの金属材料を挙げることができる。中でも、鉄ニッケル合金であるインバー材は熱による変形が少ないので好適に用いることができる。
一実施形態の蒸着マスク100は、磁性部材30によって、蒸着対象物と蒸着マスクとを引きつけることができ、金属マスク自体は磁性を有していることを必ずしも要しない。しかしながら、金属マスクを磁性材料を用いて形成した場合には、金属マスクの「開口部非形成領域」と、磁性部材30の双方で、蒸着対象物と蒸着マスクとを引きつけることができ、蒸着対象物と蒸着マスクとの密着性のさらなる向上を図ることできる。したがって、金属マスク10は、磁性体であることが好ましい。磁性体の金属マスク10としては、鉄ニッケル合金、純鉄、炭素鋼、タングステン(W)鋼、クロム(Cr)鋼、コバルト(Co)鋼、コバルト・タングステン・クロム・炭素を含む鉄の合金であるKS鋼、鉄・ニッケル・アルミニウムを主成分とするMK鋼、MK鋼にコバルト・チタンを加えたNKS鋼、Cu−Ni−Co鋼、アルミニウム(Al)−鉄(Fe)合金等を挙げることができる。
金属マスク10の厚みについても特に限定はないが、シャドウの発生をより効果的に防止するためには、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましく、35μm以下であることが特に好ましい。なお、5μmより薄くした場合、破断や変形のリスクが高まるとともにハンドリングが困難となる傾向にある。
また、各図に示す形態では、スリット15の開口を平面視したときの形状は、矩形状を呈しているが、開口形状について特に限定はなく、スリット15の開口形状は、台形状、円形状等いかなる形状であってもよい。
金属マスク10に形成されるスリット15の断面形状についても特に限定されることはないが、各図に示すように蒸着源に向かって広がりをもつような形状であることが好ましい。換言すれば、金属マスクの面において、樹脂マスク20と接する側の面から、樹脂マスク20と接しない側の面に向かって広がりをもつような形状であることが好ましい。より具体的には、金属マスク10のスリット15における下底先端と、同じく金属マスク10のスリット15における上底先端とを結んだ直線と、金属マスク10の底面とのなす角度、換言すれば、金属マスク10のスリット15を構成する内壁面の厚み方向断面において、スリット15の内壁面と金属マスク10の樹脂マスク20と接する側の面(各図に示す形態では、金属マスクの下面)とのなす角度は、5°〜85°の範囲内であることが好ましく、15°〜80°の範囲内であることがより好ましく、25°〜65°の範囲内であることがさらに好ましい。特には、この範囲内の中でも、使用する蒸着機の蒸着角度よりも小さい角度であることが好ましい。
樹脂マスク20上に金属マスク10を積層する方法について特に限定はなく、樹脂マスク20と金属マスク10とを各種粘着剤を用いて貼り合わせてもよく、自己粘着性を有する樹脂マスクを用いてもよい。樹脂マスク20と金属マスク10の大きさは同一であってもよく、異なる大きさであってもよい。なお、この後に任意で行われるフレームへの固定を考慮して、樹脂マスク20の大きさを金属マスク10よりも小さくし、金属マスク10の外周部分が露出された状態としておくと、金属マスク10とフレームとの固定が容易となり好ましい。
以下、本発明の蒸着マスクのより好ましい実施形態について、実施形態(A)、及び実施形態(B)を例に挙げ説明する。なお、本発明の蒸着マスク100は、以下で説明する形態に限定されるものではなく、スリット15が形成された金属マスク10と当該スリット15と重なる位置に蒸着作製するパターンに対応する開口部25が形成された樹脂マスク20とが積層され、且つ、金属マスク10のスリット15と厚み方向において重なる樹脂マスク20の少なくとも一部の領域に、その内部に磁性部材30が位置している凹部35、或いは貫通孔36が配置されているとの条件を満たすものであれば、いかなる形態であってもよい。例えば、金属マスク10に形成されているスリット15は、ストライプ状(図示しない)であってもよい。また、1画面全体と重ならない位置に、金属マスク10のスリット15が設けられていてもよい。1画面については後述する。また、以下で説明する実施形態(A)、(B)の蒸着マスクにおいては、説明の便宜上、凹部35、貫通孔36の記載を省略している。
<実施形態(A)の蒸着マスク>
図13〜図16に示すように、実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成するための蒸着マスクであって、樹脂マスク20の一方の面上に、複数のスリット15が設けられた金属マスク10が積層されてなり、樹脂マスク20には、複数画面を構成するために必要な開口部25が設けられ、各スリット15が、少なくとも1画面全体と重なる位置に設けられていることを特徴とする。この特徴部分以外は、上記で説明した一実施形態の蒸着マスクの構成をそのまま適用することができる。つまり、実施形態(A)の蒸着マスクも、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部35を有しているか、又は当該樹脂マスクを厚み方向に貫通する貫通孔36を有しており、凹部35又は貫通孔36の内部に磁性部材30が位置している。後述する実施形態(B)の蒸着マスクも同様である。
実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成するために用いられる蒸着マスクであり、1つの蒸着マスク100で、複数の製品に対応する蒸着パターンを同時に形成することができる。実施形態(A)の蒸着マスクで言う「開口部」とは、実施形態(A)の蒸着マスク100を用いて作製しようとするパターンを意味し、例えば、当該蒸着マスクを有機ELディスプレイにおける有機層の形成に用いる場合には、開口部25の形状は当該有機層の形状となる。また、「1画面」とは、1つの製品に対応する開口部25の集合体からなり、当該1つの製品が有機ELディスプレイである場合には、1つの有機ELディスプレイを形成するのに必要な有機層の集合体、つまり、有機層となる開口部25の集合体が「1画面」となる。そして、実施形態(A)の蒸着マスク100は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成すべく、樹脂マスク20には、上記「1画面」が、所定の間隔をあけて複数画面分配置されている。すなわち、樹脂マスク20には、複数画面を構成するために必要な開口部25が設けられている。
実施形態(A)の蒸着マスクは、樹脂マスクの一方の面上に、複数のスリット15が設けられた金属マスク10が設けられ、各スリットは、それぞれ少なくとも1画面全体と重なる位置に設けられている点を特徴とする。換言すれば、1画面を構成するのに必要な開口部25間において、横方向に隣接する開口部25間に、スリット15の縦方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分や、縦方向に隣接する開口部間25に、スリット15の横方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在していないことを特徴とする。以下、スリット15の縦方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分や、スリット15の横方向の長さと同じ長さであって、金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分のことを総称して、単に金属線部分と言う場合がある。
実施形態(A)の蒸着マスク100によれば、1画面を構成するのに必要な開口部25の大きさや、1画面を構成する開口部25間のピッチを狭くした場合、例えば、400ppiを超える画面の形成を行うべく、開口部25の大きさや、開口部25間のピッチを極めて微小とした場合であっても、金属線部分による干渉を防止することができ、高精細な画像の形成が可能となる。なお、1画面が、複数のスリットによって分割されている場合、換言すれば、1画面を構成する開口部25間に金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在している場合には、1画面を構成する開口部25間のピッチが狭くなっていくことにともない、開口部25間に存在する金属線部分が蒸着対象物へ蒸着パターンを形成する際の支障となり高精細な蒸着パターンの形成が困難となる。換言すれば、1画面を構成する開口部25間に金属マスク10と同じ厚みを有する金属線部分が存在している場合には、フレーム付き蒸着マスクとしたときに当該金属線部分が、シャドウの発生を引き起こし高精細な画面の形成が困難となる。
次に、図13〜図16を参照して、1画面を構成する開口部25の一例について説明する。なお、図示する形態において破線で閉じられた領域が1画面となっている。図示する形態では、説明の便宜上少数の開口部25の集合体を1画面としているが、この形態に限定されるものではなく、例えば、1つの開口部25を1画素としたときに、1画面に数百万画素の開口部25が存在していてもよい。
図13に示す形態では、縦方向、横方向に複数の開口部25が設けられてなる開口部25の集合体によって1画面が構成されている図14に示す形態では、横方向に複数の開口部25が設けられてなる開口部25の集合体によって1画面が構成されている。また、図15に示す形態では、縦方向に複数の開口部25が設けられてなる開口部25の集合体によって1画面が構成されている。そして、図13〜図15では、1画面全体と重なる位置にスリット15が設けられている。
上記で説明したように、スリット15は、1画面のみと重なる位置に設けられていてもよく、図16(a)、(b)に示すように、2以上の画面全体と重なる位置に設けられていてもよい。図16(a)では、図14に示す樹脂マスク10において、横方向に連続する2画面全体と重なる位置にスリット15が設けられている。図16(b)では、縦方向に連続する3画面全体と重なる位置にスリット15が設けられている。
次に、図13に示す形態を例に挙げて、1画面を構成する開口部25間のピッチ、画面間のピッチについて説明する。1画面を構成する開口部25間のピッチや、開口部25の大きさについて特に限定はなく、蒸着作製するパターンに応じて適宜設定することができる。例えば、400ppiの高精細な蒸着パターンの形成を行う場合には、1画面を構成する開口部25において隣接する開口部25の横方向のピッチ(P1)、縦方向のピッチ(P2)は60μm程度となる。また、開口部の大きさは、500μm2〜1000μm2程度となる。また、1つの開口部25は、1画素に対応していることに限定されることはなく、例えば、画素配列によっては、複数画素を纏めて1つの開口部25とすることもできる。
画面間の横方向ピッチ(P3)、縦方向ピッチ(P4)についても特に限定はないが、図13に示すように、1つのスリット15が、1画面全体と重なる位置に設けられる場合には、各画面間に金属線部分が存在することとなる。したがって、各画面間の縦方向ピッチ(P4)、横方向のピッチ(P3)が、1画面内に設けられている開口部25の縦方向ピッチ(P2)、横方向ピッチ(P1)よりも小さい場合、或いは略同等である場合には、各画面間に存在している金属線部分が断線しやすくなる。したがって、この点を考慮すると、画面間のピッチ(P3、P4)は、1画面を構成する開口部25間のピッチ(P1、P2)よりも広いことが好ましい。画面間のピッチ(P3、P4)の一例としては、1mm〜100mm程度である。なお、画面間のピッチとは、1の画面と、当該1の画面と隣接する他の画面とにおいて、隣接している開口部間のピッチを意味する。このことは、後述する実施形態(B)の蒸着マスクにおける開口部25のピッチ、画面間のピッチについても同様である。
なお、図16に示すように、1つのスリット15が、2つ以上の画面全体と重なる位置に設けられる場合には、1つのスリット15内に設けられている複数の画面間には、スリットの内壁面を構成する金属線部分が存在しないこととなる。したがって、この場合、1つのスリット15と重なる位置に設けられている2つ以上の画面間のピッチは、1画面を構成する開口部25間のピッチと略同等であってもよい。
また、蒸着マスク100の金属マスク10側から見た正面図において、1画面を構成する開口部25を横方向、或いは縦方向に互い違いに配置してもよい(図示しない)。つまり、横方向に隣り合う開口部25を縦方向にずらして配置し、或いは縦方向に隣り合う開口部25を横方向にずらして配置してもよい。このように配置することにより、樹脂マスク20が熱膨張した場合にあっても、各所において生じる膨張を開口部25によって吸収することができ、膨張が累積して大きな変形が生じることを防止することができる。後述する実施形態(B)の蒸着マスクにおいても同様である。
また、樹脂マスク20には、樹脂マスク20の縦方向、或いは横方向にのびる溝(図示しない)が形成されていてもよい。蒸着時に熱が加わった場合、樹脂マスク20が熱膨張し、これにより開口部25の寸法や位置に変化が生じる可能性があるが、溝を形成することで樹脂マスクの膨張を吸収することができ、樹脂マスクの各所で生じる熱膨張が累積することにより樹脂マスク20が全体として所定の方向に膨張して開口部25の寸法や位置が変化することを防止することができる。溝の形成位置について限定はなく、1画面を構成する開口部25間や、開口部25と重なる位置に設けられていてもよいが、画面間に設けられていることが好ましい。また、溝は、樹脂マスクの一方の面、例えば、金属マスクと接する側の面のみに設けられていてもよく、金属マスクと接しない側の面のみに設けられていてもよい。或いは、樹脂マスク20の両面に設けられていてもよい。
また、隣接する画面間に縦方向に延びる溝としてもよく、隣接する画面間に横方向に延びる溝を形成してもよい。さらには、これらを組み合わせた態様で溝を形成することも可能である。
溝の深さやその幅については特に限定はないが、溝の深さが深すぎる場合や、幅が広すぎる場合には、樹脂マスク20の剛性が低下する傾向にあることから、この点を考慮して設定することが必要である。また、溝の断面形状についても特に限定されることはなくU字形状やV字形状など、加工方法などを考慮して任意に選択すればよい。後述する実施形態(B)の蒸着マスクについても同様である。
実施形態(A)の蒸着マスクでは、1画面を構成する開口部25間に金属線部分が存在しないものの、実施形態(A)の蒸着マスクも、上記で説明したように、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部35を有しているか、又は当該樹脂マスクを厚み方向に貫通する貫通孔36を有しており、凹部35又は貫通孔36の内部に磁性部材30が位置している。したがって、1つのスリット15と重なる1画面の大きさを大きくしていった場合、或いは、1つのスリット15を複数画面と重ねた場合であっても、その内部に磁性部材30が位置している凹部35、或いは貫通孔36の存在により、各画面を構成する各開口部25と、蒸着対象物とを十分に密着させることができ、各開口部25と蒸着対象物との間に隙間が生ずることを抑制することができる。換言すれば、1画面の外周近傍、すなわちスリット15の内壁面を構成する金属マスク10の金属部分のみならず、スリット15内に存在している各開口部25の周辺においても、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36の内部に位置する磁性部材30によって蒸着対象物と蒸着マスク100とを、磁石によって引きつけることができる。したがって、実施形態(A)の蒸着マスクによれば、シャドウの発生を抑制しつつ、高精細な蒸着パターンの形成を行うことが可能となる。
<実施形態(B)の蒸着マスク>
次に、実施形態(B)の蒸着マスクについて説明する。図17に示すように、実施形態(B)の蒸着マスクは、蒸着作製するパターンに対応した開口部25が複数設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、1つのスリット(1つの孔16)が設けられた金属マスク10が積層されてなり、当該複数の開口部25の全てが、金属マスク10に設けられた1つの孔と重なる位置に設けられている点を特徴とする。また、実施形態(B)の蒸着マスクにおいても、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部35を有しているか、又は当該樹脂マスクを厚み方向に貫通する貫通孔36を有しており、凹部35又は貫通孔36の内部に磁性部材30が位置している。
実施形態(B)で言う開口部25とは、蒸着対象物に蒸着パターンを形成するために必要な開口部を意味し、蒸着対象物に蒸着パターンを形成するために必要ではない開口部は、1つの孔16と重ならない位置に設けられていてもよい。なお、図17は、実施形態(B)の蒸着マスクの一例を示す蒸着マスクを金属マスク側から見た正面図である。
実施形態(B)の蒸着マスク100は、複数の開口部25を有する樹脂マスク20上に、1つの孔16を有する金属マスク10が設けられており、かつ、複数の開口部25の全ては、当該1つの孔16と重なる位置に設けられている。この構成を有する実施形態(B)の蒸着マスク100では、開口部25間に、金属マスクの厚みと同じ厚み、或いは、金属マスクの厚みより厚い金属線部分が存在していないことから、上記実施形態(A)の蒸着マスクで説明したように、金属線部分による干渉を受けることなく樹脂マスク20に設けられている開口部25の寸法通りに高精細な蒸着パターンを形成することが可能となる。
また、実施形態(B)の蒸着マスクによれば、金属マスク10の厚みを厚くしていった場合であっても、シャドウの影響を殆ど受けることがないことから、金属マスク10の厚みを、耐久性や、ハンドリング性を十分に満足させることができるまで厚くすることができ、高精細な蒸着パターンの形成を可能としつつも、耐久性や、ハンドリング性を向上させることができる。
実施形態(B)の蒸着マスクにおける樹脂マスク20は、樹脂から構成され、図17に示すように、1つの孔16と重なる位置に蒸着作製するパターンに対応した開口部25が複数設けられている。開口部25は、蒸着作製するパターンに対応しており、蒸着源から放出された蒸着材が開口部25を通過することで、蒸着対象物には、開口部25に対応する蒸着パターンが形成される。なお、図示する形態では、開口部が縦横に複数列配置された例を挙げて説明をしているが、縦方向、或いは横方向にのみ配置されていてもよい。
実施形態(B)の蒸着マスク100における「1画面」とは、1つの製品に対応する開口部25の集合体を意味し、当該1つの製品が有機ELディスプレイである場合には、1つの有機ELディスプレイを形成するのに必要な有機層の集合体、つまり、有機層となる開口部25の集合体が「1画面」となる。実施形態(B)の蒸着マスクは、「1画面」のみからなるものであってもよく、当該「1画面」が複数画面分配置されたものであってもよいが、「1画面」が複数画面分配置される場合には、画面単位毎に所定の間隔をあけて開口部25が設けられていることが好ましい。「1画面」の形態について特に限定はなく、例えば、1つの開口部25を1画素としたときに、数百万個の開口部25によって1画面を構成することもできる。
実施形態(B)の蒸着マスク100における金属マスク10は、金属から構成され1つの孔16を有している。そして、実施形態(B)の蒸着マスクでは、当該1つの孔16は、金属マスク10の正面からみたときに、全ての開口部25と重なる位置、換言すれば、樹脂マスク20に配置された全ての開口部25がみえる位置に配置されている。
金属マスク10を構成する金属部分、すなわち孔16以外の部分は、図17に示すように蒸着マスク100の外縁に沿って設けられていてもよく、図18に示すように金属マスク10の大きさを樹脂マスク20よりも小さくし、樹脂マスク20の外周部分を露出させてもよい。また、金属マスク10の大きさを樹脂マスク20よりも大きくして、金属部分の一部を、樹脂マスクの横方向外方、或いは縦方向外方に突出させてもよい。なお、いずれの場合であっても、孔16の大きさは、樹脂マスク20の大きさよりも小さく構成されている。
図17に示される金属マスク10において、1つの孔16の壁面をなす金属部分の横方向の幅(W1)や、縦方向の幅(W2)について特に限定はないが、W1、W2の幅が狭くなっていくに従い、耐久性や、ハンドリング性が低下していく傾向にある。したがって、W1、W2は、耐久性や、ハンドリング性を十分に満足させることができる幅とすることが好ましい。金属マスク10の厚みに応じて適切な幅を適宜設定することができるが、好ましい幅の一例としては、実施形態(A)の金属マスクと同様、W1、W2ともに1mm〜100mm程度である。
実施形態(B)の蒸着マスクでは、樹脂マスク20が有する複数の開口部25の全てが、金属マスク10が有する1つの孔16と重なる位置に設けられていることから、各開口部25間には、金属線部分が存在しないものの、実施形態(B)の蒸着マスクも、樹脂マスク20は、金属マスク10のスリット15と厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部35を有しているか、又は当該樹脂マスクを厚み方向に貫通する貫通孔36を有しており、凹部35又は貫通孔36の内部に磁性部材30が位置している。したがって、蒸着マスクを大型化していった場合であっても、その内部に磁性部材30が位置している凹部35、或いは貫通孔36の存在により、各画面を構成する各開口部25と、蒸着対象物とを十分に密着させることができ、各開口部25と蒸着対象物との間に隙間が生ずることを抑制することができる。換言すれば、蒸着マスクの外周近傍のみならず、スリット15内に存在している各開口部25の周辺においても、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36の内部に位置する磁性部材30によって蒸着対象物と蒸着マスク100とを、磁石によって引きつけることができる。したがって、実施形態(B)の蒸着マスクによれば、シャドウの発生を抑制しつつ、高精細な蒸着パターンの形成を行うことが可能となる。
<一実施形態の蒸着マスクの製造方法(1)>
以下、一実施形態の蒸着マスクの製造方法(1)について一例を挙げて説明する。一実施形態の蒸着マスクの製造方法(1)は、図19(a)に示すように、その内部に磁性部材30が位置している凹部35が設けられた樹脂板75の一方の面上に、当該凹部35と重なるスリット15が設けられた蒸着マスク準備体70を準備し、次いで、図19(b)に示すように、蒸着マスク準備体70に対し、金属マスク10側からスリット15を通してレーザーを照射して、樹脂板75に蒸着作製するパターンに対応する開口部25を形成することで一実施形態の蒸着マスクを製造する方法である。図19では、その内部に磁性部材30が位置している凹部35を有する樹脂板75を用いているが、当該樹脂板にかえて、その内部に磁性部材30が位置している貫通孔36を有する樹脂板75を用いることもできる。また、図19では、金属マスク10と接する側の表面に凹部35を有する樹脂板75を用いているが、この樹脂板75にかえて、金属マスク10と接しない側の表面に凹部35を有する樹脂板75を用いることもできる。
(樹脂板の作成(1))
上記一実施形態の蒸着マスクの製造方法(1)で用いられる樹脂板75は、例えば、凹部35、或いは貫通孔36を形成する前の樹脂板75A(図20(a))に、各種の加工方法、例えば、レーザー加工法、切削加工法、エッチング加工法等を用いて、図20(b)に示すように、凹部35、或いは貫通孔36(図示する形態では凹部35)を形成し、次いで、図20(c−1)、或いは図20(c−2)に示すように、形成された凹部35の内部に磁性部材30となる磁性材料を付着させることで得ることができる。
形成された凹部35、或いは貫通孔36の内部に磁性材料を付着させる方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の各種PVD法、CVD法、メッキ法等を挙げることができる。凹部35、或いは貫通孔36の内部に選択的に磁性材料を付着させる方法としては、凹部35、或いは貫通孔36以外の領域にマスキング処理を施した状態で行う方法を挙げることができる。この方法にかえて、樹脂板75の全面に磁性材料を付着させ、凹部35、或いは貫通孔36の内部に付着された磁性材料以外を除去してもよい。
磁性材料について特に限定はなく、上記磁性部材30の材料として例示したもの等を適宜選択して用いることができる。
(樹脂板の作成(2))
上記磁性材料を付着させることにかえて、バインダー樹脂などに磁性材料が分散されてなる塗工液を、樹脂板75Aに形成された凹部35、或いは貫通孔36の内部に選択的に塗工して得ることもできる。
<一実施形態の蒸着マスクの製造方法(2)>
以下、一実施形態の蒸着マスクの製造方法(2)について一例を挙げて説明する。一実施形態の蒸着マスクの製造方法(2)は、図21(a)に示すように、スリット15が形成されることで最終的に金属マスクとなる金属板10Aの一方の上に、無電解メッキ用触媒を含む触媒層12を形成する。触媒層12は、メッキ法によってメッキを析出・成長させる領域に、無電解メッキ用触媒とバインダー樹脂とを含む塗工液を、塗工・乾燥することで形成される層である。金属板10Aとしては、その高い磁力により良好な密着性を得ることができ、また、その低い熱膨張係数や、高いヤング率により寸法安定性に優れる点で、インバー材が好適である。
無電解メッキ用触媒とは、無電解メッキを選択的に析出・成長させることができる核を意味し、無電解メッキ用触媒としては、たとえば、貴金属コロイド粒子等を用いることができる。貴金属コロイド粒子としては、パラジウム、金、銀、白金等の微粒子等を挙げることができる。
バインダー樹脂としては、2液硬化型ウレタン樹脂等のウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂等の一種または二種以上からなる樹脂等を挙げることができる。
次いで、図21(b)に示すように、触媒層12上に、最終的に樹脂マスク20となる樹脂板75Aを形成する。触媒層12上への樹脂板75Aの形成は、各種粘着剤を用いて触媒層12上に樹脂板75Aを貼り合わせることにより行ってもよく、樹脂板75Aを形成するための樹脂板75A用塗工液を、触媒層12上に塗工して形成してもよい。つまり、本願明細書で言う樹脂板75A,75は、板状の樹脂のみならず、各種の塗工法によって形成された樹脂層や樹脂膜であってもよい。
次いで、図21(c)に示すように、形成された樹脂板75Aに貫通孔36を形成する。貫通孔36の形成は、レーザー加工、エッチング加工等、従来公知の加工法を用いることができる。
次いで、図21(d)に示すように、貫通孔36の形成後、無電解メッキ法により、貫通孔36の内部にメッキ層31Aを形成する。無電解メッキを行う溶液としては、銅、鉄、ニッケル、クロム、銀、金、白金、コバルト等の無電解メッキ液を使用することができる。無電解メッキは、各々の無電解メッキ液固有のメッキ条件に設定することによって、触媒層12上に、金属または合金を析出・成長させ、これにより、メッキ層31Aが形成される。なお、ここで形成されるメッキ層31Aは、上記で説明した、凹部35、或いは貫通孔36と磁性部材30との密着性を向上させるための密着補助部材31に対応している。また、金属板10Aにスリット15を形成する方法として、エッチング材を用いたエッチング加工法を用いる場合には、当該エッチング材に対する耐性を有するメッキ層31Aを形成することが好ましい。このようなメッキ層としては金メッキ層を挙げることができる。
次いで、図21(e)に示すように、先に形成したメッキ層31A上に磁性部材30を形成する。磁性部材30の形成は、メッキ層31A上に磁性材料を付着させることにより行ってもよく、電解メッキ法等を用いて、メッキ層31A上に磁性部材30を析出させることにより行ってもよい。
次いで、図21(f)に示すように、金属板10Aにスリット15を形成することで、スリット15が形成された金属マスク10を得る。金属板10Aへのスリット15の形成方法について特に限定はないが、例えば、金属板10Aをエッチング加工することにより形成することができる。エッチング加工法を用いたスリット15の形成方法としては、例えば、金属板10Aの他方の面上にマスキング部材、例えば、レジスト材を塗工し、所定の箇所を露光し、現像することで、最終的にスリット15が形成される位置を残したレジストパターンを形成する。マスキング部材として用いるレジスト材としては処理性が良く、所望の解像性があるものが好ましい。次いで、このレジストパターンを耐エッチングマスクとして用いてエッチング法によりエッチング加工する。エッチングが終了後、レジストパターンを洗浄除去する。これにより、スリット15が設けられた金属マスク10が得られる。
次いで、図21(g)に示すように、樹脂板75に開口部25を形成することで、一実施形態の蒸着マスク100を得る。
開口部25の形成方法としては、レーザー加工法、精密プレス加工、フォトリソ加工等を用いることができる。なお、高精細な開口部25を容易に形成することができる点からは、開口部25の形成には、レーザー加工法を用いることが好ましい。なお、開口部25の形成予定位置に、その内部に磁性部材30が位置する貫通孔36が配置されている場合には、開口部25の形成後に、開口部25の内壁面と、磁性部材30の端面が接する形態となる(図11の凹部35を、貫通孔36に置き換えた形態に対応)。一方で、開口部25の形成予定位置に、その内部に磁性部材30が位置する貫通孔36が配置されていない場合には、開口部25の形成後に、開口部25の内壁面と、磁性部材30の端面が接しない形態となる(図3(c)参照)。
また、樹脂板に開口部25を形成する前の段階で、その内部に磁性部材30が位置する貫通孔36を有する樹脂板75と金属マスク10とが積層されてなる蒸着マスク準備体(図19(a)、図21(f)参照)をフレームに固定してもよい。完成した蒸着マスクをフレームに固定するのではなく、フレームに固定された状態の蒸着マスク準備体70に対し、後から開口部を設けることで、位置精度を格段に向上せしめることができる。なお、完成した蒸着マスク100をフレームに固定する場合には、開口が決定された金属マスクをフレームに対して引っ張りながら固定するために、開口位置座標精度は低下することとなる。フレーム60と、蒸着マスク準備体70との固定方法についても特に限定はなく、レーザー光等により固定するスポット溶接、接着剤、ねじ止め、或いはこれ以外の方法を用いて固定することができる。フレームについては後述する。
また、図21に示す形態では、金属板10A上に、触媒層12を形成し、この触媒層12上に樹脂板75Aを形成しているが、金属板10A上に樹脂板75Aを形成し、この樹脂板75Aに、凹部35、或いは貫通孔36を形成し、形成された凹部35の内壁面、或いは貫通孔36の内壁面や、貫通孔36によって露出している金属板10Aに選択的に、触媒層12を形成してもよい。
また、メッキ法を用いることなく、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の各種PVD法、CVD法等を用いて、磁性部材30を形成することもできる。
<蒸着マスク準備体>
次に、本発明の一実施形態の蒸着マスク準備体について説明する。本発明の一実施形態の蒸着マスク準備体は、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、樹脂マスクを得るための樹脂板の一方の面上にスリットが設けられた金属マスクが積層されてなり、樹脂板は、スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂板を厚み方向に貫通する貫通孔を有しており、樹脂板が有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置していることを特徴としている(図19(a)、図21(f)参照)。
また、本発明の他の実施形態の蒸着マスク準備体は、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、樹脂マスクを得るための樹脂板の一方の面上に、金属マスクを得るための金属板が積層されてなり、樹脂板は、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂板を厚み方向に貫通する貫通孔を有しており、樹脂板が有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置していることを特徴としている。
本発明の一実施形態の蒸着マスク準備体は、樹脂板に開口部25が設けられていない点以外は、上記で説明した本発明の一実施形態の蒸着マスク100と共通し、具体的な説明は省略する。また、本発明の他の実施形態の蒸着マスク準備体は、金属板にスリット15が設けられておらず、また、樹脂板に開口部25が設けられていない点以外は、上記で説明した本発明の一実施形態の蒸着マスク100と共通し、具体的な説明は省略する。
本発明の一実施形態の蒸着マスク準備体によれば、当該蒸着マスク準備体の樹脂板に開口部を形成することで、上記で説明した一実施形態の蒸着マスクを得ることができる。また、本発明の他の実施形態の蒸着マスクによれば、当該蒸着マスク準備体の金属板にスリットを形成し、また、樹脂板に開口部を形成することで、上記で説明した一実施形態の蒸着マスクを得ることができる。
上記蒸着マスク準備体を用いて得られる蒸着マスクの形態について特に限定はなく、上記実施形態(A)の蒸着マスク、或いは実施形態(B)の蒸着マスクであってもよく、これ以外の形態の蒸着マスクであってもよい。
<フレーム付き蒸着マスク>
次に、本発明の一実施形態のフレーム付き蒸着マスクについて説明する。本発明の一実施形態のフレーム付き蒸着マスク200は、図22、図23に示すように、フレーム60に蒸着マスク100が固定されてなり、フレームに固定される蒸着マスク100が、上記で説明した蒸着マスク100であることを特徴としている。つまりは、フレーム60に固定される蒸着マスクとして、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、開口部25と重なるスリット15が設けられた金属マスク10が積層され、樹脂マスク25は、スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか(図1(c)参照)、又は当該樹脂マスク20を厚み方向に貫通し開口部25とは異なる貫通孔36を有しており(図2参照)、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36の内部に磁性部材30が位置していることを特徴としている。
フレーム60に固定される蒸着マスク100は、上記で説明した各種の形態の蒸着マスクをそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。また、図22、図23では、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36を省略して記載している。
フレーム付き蒸着マスク200は、図22に示すように、フレーム60に、1つの蒸着マスク100が固定されたものであってもよく、図23に示すように、フレーム60に、複数の蒸着マスク100が固定されたものであってもよい。
フレーム60は、略矩形形状の枠部材であり、最終的に固定される蒸着マスク100の樹脂マスク20に設けられた開口部25を蒸着源側に露出させるための開口を有する。フレームの材料について特に限定はないが、剛性が大きい金属材料、例えば、SUS、インバー材、セラミック材料などを用いることができる。中でも、金属フレームは、蒸着マスクの金属マスクとの溶接が容易であり、変形等の影響が小さい点で好ましい。
フレームの厚みについても特に限定はないが、剛性等の点から10mm〜30mm程度であることが好ましい。フレームの開口の内周端面と、フレームの外周端面間の幅は、当該フレームと、蒸着マスクの金属マスクとを固定することができる幅であれば特に限定はなく、例えば、10mm〜70mm程度の幅を例示することができる。
また、図24(a)〜(c)に示すように、蒸着マスク100を構成する樹脂マスク20の開口部25の露出を妨げない範囲で、開口の領域に補強フレーム65等が設けられたフレーム60を用いてもよい。換言すれば、フレーム60が有する開口が、補強フレーム等によって分割された構成を有していてもよい。補強フレーム65を設けることで、当該補強フレーム65を利用して、フレーム60と蒸着マスク100とを固定することができる。具体的には、上記で説明した蒸着マスク100を縦方向、及び横方向に複数並べて固定するときに、当該補強フレームと蒸着マスクが重なる位置においても、フレーム60に蒸着マスク100を固定することができる。
フレーム60と、蒸着マスク100との固定方法についても特に限定はなく、レーザー光等により固定するスポット溶接、接着剤、ねじ止め、或いはこれ以外の方法を用いて固定することができる。
本発明の一実施形態のフレーム付き蒸着マスクによれば、大型化した場合でも高精細化と軽量化の双方を満たし、蒸着マスクを用いた製造過程における歩留まりの向上や、品質の向上が可能な蒸着マスクを得ることができる。具体的には、一実施形態のフレーム付き蒸着マスクの要件を満たさないフレーム付き蒸着マスクと比較して、磁石を用いて、蒸着対象物とフレーム付き蒸着マスクとを引きつけたときの密着性を上げることができ、樹脂マスクの開口部と蒸着対象物との間に隙間が生ずることを効果的に抑制することができる。さらには、蒸着対象物に蒸着パターンを形成する段階において、シャドウが発生することを抑制することができる。
<有機半導体素子の製造方法>
次に、本発明の一実施形態の有機半導体素子の製造方法について説明する。本発明の有機半導体素子の製造方法は、フレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法により、蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を有し、当該有機半導体素子を形成する工程において、上記で説明したフレーム付き蒸着マスクが用いられる点に特徴を有する。フレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法についていかなる限定もされることはなく、例えば、反応性スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着法等の物理的気相成長法(Physical Vapor Deposition)、熱CVD、プラズマCVD、光CVD法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Depositi
on)等を挙げることができる。
フレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法により蒸着パターンを形成する工程を有する一実施形態の有機半導体素子の製造方法は、基板上に電極を形成する電極形成工程、有機層形成工程、対向電極形成工程、封止層形成工程等を有し、各任意の工程においてフレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法により基板上に蒸着パターンが形成される。例えば、有機ELデバイスのR,G,B各色の発光層形成工程に、フレーム付き蒸着マスクを用いた蒸着法をそれぞれ適用する場合には、基板上に各色発光層の蒸着パターンが形成される。なお、本発明の一実施形態の有機半導体素子の製造方法は、これらの工程に限定されるものではなく、蒸着法を用いる従来公知の有機半導体素子の任意の工程に適用可能である。
上記有機半導体素子の製造方法に用いられる一実施形態のフレーム付き蒸着マスクは、フレーム60に蒸着マスク100が固定されてなり、フレーム60に固定される蒸着マスク100として、蒸着作製するパターンに対応する開口部25が設けられた樹脂マスク20の一方の面上に、開口部25と重なるスリット15が設けられた金属マスク10が積層され、樹脂マスク25は、スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂マスク20を厚み方向に貫通し開口部25とは異なる貫通孔36を有しており、樹脂マスク20が有する凹部35、或いは貫通孔36の内部に磁性部材30が位置している樹脂マスク20であることを特徴としている。
フレーム付き蒸着マスクを構成する蒸着マスクは、上記で説明した各種の実施形態の蒸着マスク100をそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。上記で説明した各種の実施形態の蒸着マスク100によれば、磁石を用いて、蒸着対象物と蒸着マスクとを引きつけたときに、樹脂マスクの開口部と蒸着対象物との間に隙間が生ずることや、蒸着時にシャドウが発生することを効果的に抑制することができ、高精細なパターンを有する有機半導体素子を形成することができる。本発明の製造方法で製造される有機半導体素子としては、例えば、有機EL素子の有機層、発光層や、カソード電極等を挙げることができる。特に、本発明の有機半導体素子の製造方法は、高精細なパターン精度が要求される有機EL素子のR、G、B発光層の製造に好適に用いることができる。
100…蒸着マスク
10…金属マスク
10A…金属板
15…スリット
16…孔
20…樹脂マスク
25…開口部
30…磁性部材
35…凹部
36…貫通孔
60…フレーム
70…蒸着マスク準備体
75、75A…樹脂板
200…フレーム付き蒸着マスク

Claims (5)

  1. 蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクであって、
    前記樹脂マスクは、前記スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂マスクを厚み方向に貫通し前記開口部とは異なる貫通孔を有しており、
    前記樹脂マスクが有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置していることを特徴とする蒸着マスク。
  2. 前記磁性部材はその表面が、前記樹脂マスクが有する前記凹部、或いは前記貫通孔の内部から外部に向かって突出しないように位置していることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
  3. 蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、
    前記樹脂マスクを得るための樹脂板の一方の面上にスリットが設けられた金属マスクが積層されてなり、
    前記樹脂板は、前記スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂板を厚み方向に貫通する貫通孔を有しており、
    前記樹脂板が有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置していることを特徴とする蒸着マスク準備体。
  4. 蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層されてなる蒸着マスクを得るための蒸着マスク準備体であって、
    前記樹脂マスクを得るための樹脂板の一方の面上に前記金属マスクを得るための金属板が積層されてなり、
    前記樹脂板は、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂板を厚み方向に貫通する貫通孔を有しており、
    前記樹脂板が有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置していることを特徴とする蒸着マスク準備体。
  5. 有機半導体素子の製造方法であって、
    フレームに蒸着マスクが固定されてなるフレーム付き蒸着マスクを用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を含み、
    前記蒸着パターンを形成する工程において、前記フレームに固定される前記蒸着マスクとして、蒸着作製するパターンに対応する開口部が設けられた樹脂マスクの一方の面上に、前記開口部と重なるスリットが設けられた金属マスクが積層され、前記樹脂マスクは、前記スリットと厚み方向で重なる少なくとも一部において、その表面に凹部を有しているか、又は当該樹脂マスクを厚み方向に貫通し前記開口部とは異なる貫通孔を有しており、前記樹脂マスクが有する前記凹部又は前記貫通孔の内部に、磁性部材が位置している蒸着マスクが用いられる、
    ことを特徴とする有機半導体素子の製造方法。
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