JP2017020065A - 歯車部品および歯車部品の製造方法 - Google Patents

歯車部品および歯車部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】、疲労強度特性に優れた歯車部品およびその製造方法を提供する。
【解決手段】C:0.10〜0.40質量%、Si:0.01〜1.20質量%、Mn:0.30〜1.50質量%、P:0.1質量%以下、S:0.5質量%以下、Cr:0.40〜2.00質量%、Al:0.010〜0.080質量%およびN:0.05質量%以下を含み、残部はFe及び不可避的不純物の成分組成を有し、少なくとも歯部分に浸炭層を有する歯車部品であって、前記歯部分の表面から1mm厚の表層域における介在物の大きさが
√b ≦ 40 (μm) ・・・(1)
但し、bは前記表層域における最大介在物の断面積(μm2
を満足する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば建産機や自動車の分野で用いられる歯車部品および、その製造方法に関する。
建産機や自動車等に使用される歯車部品は、鍛造や切削にて部品形状に整えられたのち、疲労強度を向上させるために、浸炭焼き入れ−焼き戻し処理がなされて高硬度化されている。その際、鋼材内部に粗大な介在物が存在すると、浸炭処理を施しても十分な疲労強度を確保できないため、部品としての使用が不可能となる。
このような事情から、建産機や自動車等に使用される歯車部品に対して、介在物を適切に制御した肌焼鋼の提供が求められている。そこで、肌焼鋼の疲労強度を向上させるために適切な、介在物分散状態に関する技術が種々提案されている。
例えば、特許文献1〜6には、介在物の種類や大きさ及び、一定の大きさの介在物が被検面積中に存在する数量または密度を規定した、疲労寿命に優れた鋼が提案されている。
特開2014−189895号公報 特開2006−161143号公報 特開2003−306743号公報 特開2000−297347号公報 特開平9−176784号公報 特開平6−299287号公報
特許文献1〜6に提案された鋼は、介在物の種類や大きさ及び、一定の大きさの介在物が被検面積中に存在する数量または密度を規定しているが、これらはいずれも一定の被検面積中における介在物制御である。しかしながら、鋼材の全体にわたって一定の割合で粗大介在物が存在する可能性があることから、このような確率統計による介在物制御では、一定の割合で部品疲労特性が低下してしまう可能性を抱えていた。肌焼鋼は歯車等の重要保安部品に適用されるため、実使用中の破壊は許容されないものである。仮に、歯車部品に早期破壊等を生じた場合、クレーム発生またはリコールを余儀なくされるおそれもある。また、これらの従来技術は、被検面積が疲労試験片または実部品の疲労破壊危険体積に対して、非常に小さく、極値統計法による予測最大径を示すものであり、予測の精度が低く実用上の課題であった。
本発明は、上記の実状に鑑み開発されたものであり、疲労強度特性に優れた歯車部品およびその製造方法について提案することを目的とする。
発明者らは、上記の目的を達成すべく、歯車部品の成分組成と介在物との関係および、介在物と疲労特性との関係を鋭意調査し、疲労強度に優れた歯車部品を見出すに到った。本発明は上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.C:0.10〜0.40質量%、
Si:0.01〜1.20質量%、
Mn:0.30〜1.50質量%、
P:0.1質量%以下、
S:0.5質量%以下、
Cr:0.40〜2.00質量%、
Al:0.010〜0.080質量%および
N:0.05質量%以下
を含み、残部はFe及び不可避的不純物の成分組成を有し、少なくとも歯部分に浸炭層を有する歯車部品であって、前記歯部分の表面から1mm厚の表層域における介在物の大きさが下記式(1)を満足する歯車部品。

√b ≦ 40 (μm) ・・・(1)
但し、bは前記表層域における最大介在物の断面積(μm2
2.前記成分組成はさらに、
Mo:1質量%以下、
Cu:1質量%以下、
Ni:1質量%以下および
B:0.01質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する前記1に記載の歯車部品。
3.前記成分組成はさらに、
Nb:0.1質量%以下、
Hf:0.1質量%以下、
Ta:0.1質量%以下および
Se:0.3質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する前記1または2に記載の歯車部品。
4.前記成分組成はさらに、
Ti:0.1質量%以下および
V:0.1質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種を含有する前記1乃至3のいずれかに記載の歯車部品。
5.前記成分組成はさらに、
Sb:0.5質量%以下および
Sn:0.5質量%、
のうちから選ばれる1種または2種を含有する前記1乃至4のいずれかに記載の歯車部品。
6.C:0.10〜0.40質量%、
Si:0.01〜1.20質量%、
Mn:0.30〜1.50質量%、
P:0.1質量%以下、
S:0.5質量%以下、
Cr:0.40〜2.00質量%、
Al:0.010〜0.080質量%および
N:0.05質量%以下
を含み、残部はFe及び不可避的不純物の成分組成を有する鋼の鋳片に、下記式(2)を満足する断面減少率にて熱間加工を施して棒鋼または線材とし、該棒鋼または線材に下記式(3)を満足する条件にて鍛造を行ったのち、浸炭処理を施す歯車部品の製造方法。

(Si―Sf)/Si ≧0.960 ・・・(2)
0.2 ≦ εtotal ≦ 90 ・・・(3)
但し、Siは鋳片断面積(mm2)、Sfは熱間加工後の棒鋼または線材の断面積(mm2
Figure 2017020065
ここで、kは棒鋼または線材を鍛造する鍛造工程における総鍛造回数、εnは該
鍛造工程におけるn番目の鍛造時に導入される最大の相当塑性歪量。
7.前記成分組成はさらに、
Mo:1質量%以下、
Cu:1質量%以下、
Ni:1質量%以下および
B:0.01質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する前記6に記載の歯車部品の製造方法。
8.前記成分組成はさらに、
Nb:0.1質量%以下、
Hf:0.1質量%以下、
Ta:0.1質量%以下および
Se:0.3質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する前記6または7に記載の歯車部品の製造方法。
9.前記成分組成はさらに、
Ti:0.1質量%以下および
V:0.1質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種を含有する前記6乃至8のいずれかに記載の歯車部品の製造方法。
10.前記成分組成はさらに、
Sb:0.5質量%以下および
Sn:0.5質量%以下、
のうちから選ばれる1種または2種を含有する前記6乃至9のいずれかに記載の歯車部品の製造方法。
本発明によれば、疲労強度に優れた歯車部品を提供することができる。
浸炭焼入れ、焼戻し条件を示す説明図である。 介在物予測最大径と歯車疲労試験破壊寿命との相関を示すグラフである。 √b(μm)の値と歯車疲労試験破壊寿命との相関を示すグラフである。
まず、本発明の歯車部品について、ここに適用する鋼の成分組成から順に詳しく説明する。
C:0.10〜0.40質量%
Cは、浸炭熱処理後の焼入れにより中心部の硬度を高めるために、0.10質量%以上を必要とする。一方、含有量が0.40質量%を超えると、芯部の靭性が低下するため、C量は0.10〜0.40質量%の範囲に限定した。好ましくは、0.13〜0.27質量%の範囲である。より好ましくは、0.15〜0.25%の範囲である。
Si:0.01〜1.20質量%
Siは、脱酸剤として必要であり、少なくとも0.01質量%以上の添加が必要である。しかしながら、Siは浸炭表層で優先的に酸化し、粒界酸化を促進する元素である。また、固溶強化により変形抵抗を高めて鍛造性を劣化させるため、上限を1.20質量%とする。好ましくは0.02〜0.35質量%である。さらに好ましくは、0.03〜0.15質量%である。また、冷間鍛造用途の場合に最も好ましい範囲は0.03〜0.09%である。
Mn:0.30〜1.50質量%
Mnは、焼入性の向上に有効な元素で有り、少なくとも0.30質量%の添加を必要とする。しかし、Mnの過剰な添加は、固溶強化による変形抵抗の上昇を招くため、上限を1.50質量%とした。好ましくは0.40〜1.0質量%であり、より好ましくは0.40〜0.90質量%である。
P:0.1質量%以下
Pは、結晶粒界に偏析し、靭性を低下させるため、その混入は低いほど望ましいが、0.1質量%までは許容される。好ましくは、0.02質量%以下である。また、下限については特に限定せずとも問題はないが、無駄な低P化は精錬時間の増長や精錬コストを上昇させてしまうため、0.003%以上とするとよい。
S:0.5質量%以下
Sは、硫化物系介在物として存在し、被削性の向上に有効な元素であるが、過剰な添加は冷間鍛造性の低下を招くため、上限を0.5質量%とした。また、下限については特に限定しないが、過度の低S化は精錬コストを上昇させてしまうため、0.003%以上とするとよい。好ましくは0.004〜0.3質量%であり、さらに好ましくは0.005〜0.09質量%である。
Cr:0.40〜2.00質量%
Crは、焼入性と焼戻し軟化抵抗の向上に寄与し、さらには炭化物の球状化促進にも有用な元素であるが、含有量が0.40質量%に満たないと、その添加効果に乏しい。一方、2.00質量%を超えると、過剰浸炭や残留オーステナイトの生成を促進し、疲労強度に悪影響を与える。よって、Cr量は0.40〜2.00質量%の範囲に限定した。好ましくは0.7〜1.9質量%の範囲である。より好ましくは0.8〜1.8質量%である。
Al:0.010〜0.080質量%
Alは、脱酸に有効な元素であるとともに、窒化物を形成して結晶粒の粗大化防止に有効である。が、含有量が0.010質量%に満たないと、その添加効果に乏しい。また、過剰な添加は介在物の増加を招き、疲労破壊の起点を増やし、低疲労強度の原因となることから、上限を0.080質量%とした。好ましくは、0.015〜0.080質量%であり、さらに好ましくは0.015〜0.060質量%である。Bと組み合わせて固溶Bによる焼入れ性向上も疲労強度向上に効果的であり、その場合は0.035〜0.070質量%の範囲が好適である。
N:0.05質量%以下
Nは、鋼の精錬時に大気中より混入する。N量が0.05質量%を超えた場合、凝固時に割れが発生してしまい、圧延または鍛造後でも疵として残り、製品として使用できなくなる。疵が残ったまま鍛造をした場合、その疵が開き、割れが著しく発生しやすくなってしまう。そこで、Nの上限を0.05質量%とした。また、下限については特に限定しないが、過度の低N化は精錬コストを上昇させてしまうため、0.001%以上とするとよい。好ましくは0.0015〜0.03質量%であり、さらに好ましくは0.002〜0.025質量%である。また、鋼中固溶N量を低減し、冷間鍛造時の動的ひずみ時効による冷間鍛造荷重の上昇を抑え、鍛造荷重低減を志向する場合は、0.002〜0.0060質量%の範囲が好適である。
以上、本発明の基本成分について説明したが、本発明では、必要に応じて、更に、以下に示す各成分を適宜添加することが可能である。
Mo:1質量%以下、Cu:1質量%以下、Ni:1質量%以下およびB:0.01質量%以下のうちから選ばれる1種または2種以上
Mo:1質量%以下
Moは、焼入性と焼戻し軟化抵抗性の向上に寄与し、さらには浸炭異常層を低減する効果も示し、有用な元素であるため添加してもよい。しかし、含有量が1質量%を超えると、焼入れが過剰となり、圧延後の取り扱い時に疵が発生または割れが発生する懸念がある。そのため、Mo含有量は1質量%以下の範囲に制限することが好ましい。なお、Moによる上記の焼入性、焼戻し軟化抵抗性の向上、浸炭異常層の低減の各効果を発現させるためには、Moは0.01質量%以上で含有されることが好ましい。さらに、好ましくは0.03〜0.5質量%の範囲である。より好ましくは0.05〜0.3質量%である。
Cu:1質量%以下
Cuは、焼入性の向上に寄与する元素であり、また、Seととともに添加することにより、鋼中でSeと結合し、結晶粒の粗大化防止効果を示す有用な元素である。これらの効果を得るためには、Cuは0.01質量%以上で含有されることが好ましい。一方、Cu含有量が1質量%を超えると、圧延材の表面肌が荒れてしまい、疵として残存する懸念がある。そこで、Cu量は1質量%以下の範囲に限定することが好ましい。より好ましくは0.015〜0.5質量%の範囲である。更に好ましくは0.03〜0.3質量%である。
Ni:1質量%以下
Niは、焼入性の向上に寄与するとともに、靱性の向上に有用な元素である。これらの効果を得るためには、Niは0.01質量%以上で含有されることが好ましい。一方、1質量%を超えて含有されても、上記の効果が飽和する。よって、Ni含有量は1質量%以下の範囲に限定することが好ましい。より好ましくは0.015〜0.5質量%の範囲である。更に好ましくは0.03〜0.3質量%である。
B:0.01質量%以下
Bは、粒界に偏析し、拡散型変態を抑制することで、焼入性の向上に有効であり、加えて粒界を強化し、疲労亀裂の発生および進展を抑制し疲労強度を向上させる効果もある。Bによるこの効果を得るためには、0.0003質量%以上でBを含有させることが好ましい。一方、0.01%を超えると、靱性が低下するため、B量は0.01質量%以下の範囲に限定することが好ましい。より好ましくは、0.0005〜0.005質量%の範囲である。更に好ましくは0.0007〜0.002質量%である。
Nb:0.1質量%以下、Hf:0.1質量%以下、Ta:0.1質量%以下およびSe:0.3質量%以下のうちから選ばれる1種または2種以上
Nb:0.1質量%以下
Nbは、鋼中でNbCを形成し、浸炭熱処理時のオーステナイト粒径の粗粒化をピン止め効果により抑制する。Nbによるこの効果を得るためには、少なくとも0.003質量%でNbを添加することが好ましい。一方、0.1質量%を超えて添加すると、粗大なNbCの析出による粗粒化抑制能の低下や疲労強度の劣化を招くおそれがあるため、Nb含有量は0.1質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.005〜0.08質量%である。さらに好ましくは、0.01〜0.06質量%である。
Hf:0.1質量%以下
Hfは、鋼中で炭化物を形成し、浸炭熱処理時のオーステナイト粒径の粗粒化をピン止め効果により抑制する。Hfによるこの効果を得るためには、少なくとも0.003質量%でHfを添加することが好ましい。一方、0.1質量%を超えて添加すると、鋳造凝固時に粗大な析出物を生成し、粗粒化抑制能の低下や疲労強度の劣化を招くおそれがあるため、Hfの含有量は0.1質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.005〜0.06質量%である。さらに好ましくは、0.01〜0.05質量%である。
Ta:0.1質量%以下
Taは、鋼中で炭化物を形成し、浸炭熱処理時のオーステナイト粒径の粗粒化をピン止め効果により抑制する。Taによるこの効果を得るためには、少なくとも0.003質量%でTaを添加することが好ましい。一方、0.1質量%を超えて添加すると、鋳造凝固時に割れを生じやすくなり、圧延および鍛造後でも疵が残存してしまう懸念があるため、Taの含有量は0.1質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.005〜0.06質量%である。さらに好ましくは、0.01〜0.05質量%である。
Se:0.3質量%以下
Seは、MnやCuと結合し、鋼中に析出物として分散する。Se析出物は浸炭熱処理温度域で析出物成長がほとんど起こらず安定に存在しており、オーステナイト粒径のピン止め効果が高い。このため、Se添加は結晶粒の粗大化防止に有効であるが、この効果を得るためには、少なくとも0.001質量%以上でSeを添加することが好ましい。一方、0.3質量%を超えて添加しても、結晶粒の粗大化防止効果は飽和する。このため、Se含有量は0.3質量%とすることが好ましい。より好ましくは、0.005〜0.1質量%である。さらに好ましくは、0.008〜0.09質量%である。
Ti:0.1質量%以下およびV:0.1質量%以下のうちから選ばれる1種または2種
Ti:0.1質量%以下
Tiは、鋼中で炭化物や窒化物を形成し、浸炭熱処理時のオーステナイト粒径の粗粒化をピン止め効果により抑制する。Tiによるこの効果を得るためには、少なくとも0.003質量%以上でTiを含有させることが好ましい。一方、0.1質量%を超えて添加すると、粗大な析出物による粗粒化抑制能の低下を招くおそれがあるため、Ti含有量は0.1質量%以下とすることが好ましい。また、TiはNとの結合力が極めて強く、少量であっても窒化物を形成する。このTi窒化物は凝固段階から粗大に生成し、圧延後も残存するため、接触疲労強度を著しく低下する場合がある。ピッチングや表面剥離等の接触疲労破壊が優先的に生じる部材または使用環境における負荷応力が非常に高い歯車部品の場合は、むしろ添加せず不純物としてもなるべく混入を避けることが望ましく、0.003%以下としてもよい。
V:0.1質量%以下
Vは、鋼中でVCを形成し、浸炭熱処理時のオーステナイト粒径の粗粒化をピン止め効果により抑制する。Vによるこの効果を得るためには、少なくとも0.003質量%以上でVを含有させることが好ましい。一方、0.1質量%を超えて添加しても合金コストが高価となるばかりであり、結晶粒の粗大化防止効果は飽和する。よって、V含有量は0.1質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.005〜0.08質量%である。さらに好ましくは、0.01〜0.06質量%である。
Sb:0.5質量%以下およびSn:0.5質量%のうちから選ばれる1種または2種
Sb:0.5質量%以下
Sbは、鋼材表面の脱炭を抑制し、表面硬度の低下を防止するために有効な元素である。この効果を発現させるためには、Sbは0.0003質量%以上含有させることが好ましい。一方、過剰な添加は鍛造性を劣化させることから、Sbの含有量は0.5質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.001〜0.05質量%であり、更に好ましくは、0.0015〜0.035質量%である。
Sn:0.5質量%以下
Snは、鋼材表面の耐食性を向上させるために有効な元素である。耐食性向上の観点からは、Snは0.003質量%以上含有させることが好ましい。一方、過剰な添加は鍛造性を劣化させることから、Snの含有量は0.5質量%以下とすることが好ましい。より好ましくは、0.0010〜0.050質量%であり、更に好ましくは、0.0015〜0.035質量%である。
以上説明した元素以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。
次に、本発明における介在物に関する規定について説明する。本発明の歯車部品は、上述した成分組成の鋼を用いて歯車の部品形状に成形され、その後に浸炭処理が施されてなる歯車部品であるが、この歯車部品の歯部分の表面から1mm厚の表層域(以下、表層域と示す)における、介在物の大きさが下記式(1)を満足する必要がある。

√b ≦ 40 (μm) ・・・(1)
但し、bは前記表層域における最大介在物の断面積(μm2)である。
上掲(1)式の左辺は、歯車部品の前記表層域における、疲労破壊の起点となる最大介在物サイズを示す指標であり、これが40を超えると、歯車部品は早期に疲労破壊を生じ疲労強度が低下してしまう。より好ましくは、(1)式の左辺が35以下であり、さらに好ましくは、30以下である。
ここで、前記表層域における最大介在物の径を特定した理由は、表面からの厚みが1mmを超える表層域外では、負荷応力が減少し疲労亀裂が発生し難いため、疲労亀裂の発生する表層域において最大介在物のサイズを規制することとした。
なお、bは、歯車部品の疲労試験後の破面を走査型電子顕微鏡により観察することで得られる。すなわち、疲労破壊後の破面を観察し、前記表層域において観察される、面積が最大の介在物を特定し、その面積(介在物の断面積に相当)を画像解析にて定量化して求めることができる。
また、上記した歯車部品の疲労試験以外でも、次のようにしてbを求めることができる。すなわち、上記と同様の疲労試験における破面におけるフィッシュアイのうち、疲労破壊危険体積と同等以上の危険体積を有するフィッシュアイ、の中心部に位置する介在物の最大径をbとする。すなわち、下記式(5)で得られる本数の鋼素材の回転曲げ疲労試験を行い、それら全ての回転曲げ疲労試験後の破面を走査型電子顕微鏡により観察し、フィッシュアイ中心部に位置する介在物の面積を画像解析にて定量化して求め、式(4)で得られた本数全ての中で最も大きな介在物の断面積をbとしてもよい。

Figure 2017020065
但し、Zは試験片本数(小数点以下を切上)、Xは歯車部品の危険体積、Yは疲労試験片の危険体積である。また、Wは歯直角基礎円歯厚、Tは全歯たけ、Hは歯幅、Nは歯数であり、rは回転曲げ疲労試験片の平行部半径または切欠底半径、Lは回転曲げ疲労試験片の平行部長さである。
上述した試験片を用いた疲労試験は、浸炭後に実施する。ただし、浸炭後の表層はスケール等が付着しているため、約0.1mm程度の研磨を行う。浸炭による硬化層は約0.5mm以上存在するため、約0.1mm程度の研磨であれば十分な硬化層が残存する。なお、このように表層を研磨して行う疲労試験では、表層破壊よりも内部起点破壊、すなわち介在物を起点とする破壊が主となり、このため、試験後にフィッシュアイ破壊が観察される。
次に、本発明の歯車部品の製造方法について説明する。
上掲式(1)を満足させるためには、上記した範囲での成分組成の調整に加えて、鋳片に、下記式(2)を満足する断面減少率にて熱間加工を施し、棒鋼または線材とする必要がある。

(S―S)/S ≧0.960 ・・・(2)
但し、Sは鋳片断面積(mm2)、Sは熱間加工後の棒鋼または線材の断面積(mm2
上掲式(2)の左辺は、鋳片を、歯車部品とするための鍛造の素材となる、棒鋼または線材へと熱間加工を施す際の、断面減少率を示す指標である。ここで、熱間加工は、熱間鍛造であってもよいし熱間圧延であってもよい。さらに、熱間鍛造と熱間圧延との両方を行う場合であってもよい。
およびSはそれぞれ、熱間加工時の延伸方向と直交する断面における鋳片断面積(mm)、熱間加工後の棒鋼または線材の断面積(mm)である。
そして、上掲式(2)の左辺で示される指標が、0.960未満では、後述する歯車部品への鍛造の際の鍛造条件を満足したとしても、最終の歯車部品において粗大な介在物が残留してしまい、この粗大介在物に起因する早期疲労破壊を示し、疲労強度が低下してしまう。より好ましくは、(2)式の左辺が0.980以上であり、さらに好ましくは、0.995以上である。最適は0.9995以上である。
以上のようにして製造された棒鋼あるいは線材に対して、熱間鍛造および/または冷間鍛造、さらには切削等の加工が施されて部品形状に仕上げられ、その後、公知の浸炭処理が施されて部品となる。歯車部品の歯部分の表層域における、疲労破壊の起点となる最大介在物のサイズを上述した範囲とするには、棒鋼または線材から歯車部品の部品形状へと鍛造(熱間鍛造あるいは冷間鍛造)する鍛造工程において、歯車部品の歯部分の前記表層域における鍛造時の累積塑性ひずみ量が下記式(3)を満足する必要がある。

0.2 ≦ εtotal ≦ 90 ・・・(3)
但し、歯車部品の総鍛造回数をk、該鍛造工程におけるn番目の鍛造時に導入される最大の相当塑性歪量をεnとしたときに、εtotalは以下の式により算出される値である。
Figure 2017020065
上掲式(3)の中辺は、棒鋼または線材から歯車部品への鍛造工程における累積塑性ひずみ量を示す指標であり、これが0.2未満では、疲労試験において介在物起因の疲労破面(フィッシュアイ)を示し、疲労強度が低下してしまう。一方、これが90を超える場合は、介在物起因の疲労破面を示すことは低頻度となるが、浸炭時のオーステナイト粒が粗大化しやすくなり、かような粗大オーステナイト粒の形成による疲労破壊の進行が促進され、結果として疲労強度が低下してしまう。このため、式(3)の中辺は0.2以上であり90以下である必要があり、好ましくは、0.4以上であり50以下である。さらに好ましくは、1.0以上であり30以下である。なお、相当塑性歪量は汎用の成形解析ソフトを用いて測定することが可能である。また、介在物は中間熱処理による形態変化がほとんどないため、中間熱処理を含んでもよく、例えば、冷間鍛造工程において、焼鈍や、焼準工程を含む場合であっても式(3)が適用できる。
以下、実施例に従って、本発明の構成および作用効果をより具体的に説明する。しかし、本発明は下記の実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲内にて適宜変更することも可能であり、これらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
表1および表2に示す成分組成の鋼を溶製し、種々の断面減少率にて熱間圧延し、種々の直径を有する丸棒に成形した。得られた丸棒について、機械構造用鋼に求められる各種特性の評価を行った。すなわち、圧延ままの鋼材について、光学顕微鏡組織観察、硬度測定および鍛造性(限界割れ試験)を評価し、さらに、鋼材を浸炭した後の硬度分布測定および浸炭後旧オーステナイト粒観察を実施した。
Figure 2017020065
Figure 2017020065
ここで、圧延まま鋼材についての光学顕微鏡観察は、丸棒横断面の表面から直径の1/4深さ位置(以下、1/4位置という)を鏡面研磨後、ナイタール3%液でエッチングした後、観察した。倍率:400倍にて10視野撮影後、フェライト面積率を画像解析ソフト(Media Cybernetics社製Image-Pro_PLUS)にて定量化し、評価した。
硬度測定は、丸棒の1/4位置について、300gfでのビッカース硬度を測定した。10点計測し、平均値を算出し評価した。冷間鍛造用として使用するにはHV180以下が望ましい。一方、熱間鍛造用の場合、圧延まま硬度は任意の値でも問題ない。
介在物分布測定は、圧延まま材の酸化物系介在物の最大サイズが極値分布(ワイブル分布)に従うと仮定し、極値統計法を用いて算出した。すなわち、丸棒の1/4位置を鏡面研磨後、光学顕微鏡を用いて倍率100倍×20視野(1視野当たり15mm2、合計視野面積300mm2)を観察した。各視野の最大酸化物系介在物の面積を画像解析により求め、該面積の平方根を算出する。測定した20視野の最大の酸化物系介在物の面積の平方根を用い、極値確率紙を用いて、面積40,000mm2での予測値を最大サイズとした。なお、該方法は一般的な方法であり、上記以外の測定条件については、常法に従えばよく、その参照文献としては、例えば「JIS点算法の問題点と極値統計法による介在物評価とその応用 鉄と鋼Vol.79(1993)No.12」がある。
鍛造性の評価は、冷間据込み性試験(日本塑性加工学会 冷間鍛造分科会制定)によって得られる限界据込率で評価した。棒鋼の表面から直径の1/2深さ位置(以下、中心部という)から、側面にV溝を有し、直径:14mmおよび高さ:21mmの円柱試験片を採取し、300tプレス機を用いて、V溝の溝底から割れが発生するまでの据込率で評価した。V溝は、溝底R0.15mmとし、開き角30°で深さ0.8mmとした。熱間鍛造および冷間鍛造ともに、限界据込率が30%以上であれば割れが発生しにくい。
浸炭後硬度分布測定は、30mmφの丸棒に、図1に示す条件で浸炭焼き入れ−焼き戻し処理を実施し、垂直断面(円形状)について、表面から中心まで300gfでのビッカース硬度測定を行った。有効硬化層深さ(ECD)として、表面からHV550mmになる位置までの層深さをもって評価した。疲労強度確保のためには、ECDが0.5mm以上であることが望ましい。
浸炭後旧オーステナイト粒の観察は、上記中心部から、側面にV溝を有し、直径:14mmおよび高さ:21mmの円柱試験片を採取し、300tプレス機を用いて、据込率0%(鍛造無し)と70%の冷間鍛造を実施し、図1に記載の条件で浸炭焼き入れ−焼き戻し処理を実施した後、断面組織を、JIS G0551の「鋼−結晶粒度の顕微鏡試験方法」に従い、結晶粒度の評価を実施した。また、加えて、同一試験片の断面組織について、光学顕微鏡で倍率:400倍にて10視野撮影後、62μm以下の結晶粒の面積率および177μm超えの結晶粒の面積率を画像解析ソフト(Media Cybernetics社製Image-Pro_PLUS)にて定量化し、評価した。62μm以下の結晶粒の面積率が70%以上であり、177μm超えの結晶粒の面積率が3%以内であれば良好な組織である。
これらの測定結果を、表3および表4に併せて示す。また、得られた丸棒を素材とし、表3および表4に示す鍛造工程に供した後、仕上げ切削を施し、表5に示す形状の歯車を作製した。得られた歯車に対し、図1に示す条件にて浸炭熱処理を実施した。浸炭熱処理後に、歯車疲労試験を実施した。
Figure 2017020065
Figure 2017020065
Figure 2017020065
鍛造工程における相当塑性ひずみ量は、汎用鍛造解析ソフト (SFTC社製 DEFORM)にて変形解析を行い求めた。
歯車疲労試験は、動力循環式歯車疲労試験機を用いて、負荷トルクは500N・m、回転数は3000rpmで実施し、破壊までの繰り返し数を求めた。本試験において、100,000回以上の破壊寿命を示す場合、高疲労強度であるといえる。疲労破壊後の破面について走査型電子顕微鏡にて観察し、フィッシュアイ中心部の介在物面積を画像解析(Media Cybernetics社製Image-Pro_PLUS)にて求め、bとして評価した。
得られた結果を表3および表4に併せて示す。図2は顕微鏡観察による介在物予測最大径と歯車疲労寿命との関係を、図3は√bと歯車疲労寿命の関係とを示す。なお、図2および図3はフェライト分率、硬度、限界据込率、ECD、62μm以下の結晶粒の面積率、177μm超えの結晶粒の面積率の全てが好適範囲である例のみを示した。
これらより、顕微鏡観察による介在物予測最大径は疲労寿命との相関性がほとんどないが、本発明の√bは疲労寿命との相関性が高い。従って、本発明に従う歯車部品は高疲労強度を有することが分かる。
5.前記成分組成はさらに、
Sb:0.5質量%以下および
Sn:0.5質量%以下
のうちから選ばれる1種または2種を含有する前記1乃至4のいずれかに記載の歯車部品。

Claims (10)

  1. C:0.10〜0.40質量%、
    Si:0.01〜1.20質量%、
    Mn:0.30〜1.50質量%、
    P:0.1質量%以下、
    S:0.5質量%以下、
    Cr:0.40〜2.00質量%、
    Al:0.010〜0.080質量%および
    N:0.05質量%以下
    を含み、残部はFe及び不可避的不純物の成分組成を有し、少なくとも歯部分に浸炭層を有する歯車部品であって、前記歯部分の表面から1mm厚の表層域における介在物の大きさが下記式(1)を満足する歯車部品。

    √b ≦ 40 (μm) ・・・(1)
    但し、bは前記表層域における最大介在物の断面積(μm2
  2. 前記成分組成はさらに、
    Mo:1質量%以下、
    Cu:1質量%以下、
    Ni:1質量%以下および
    B:0.01質量%以下
    のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する請求項1に記載の歯車部品。
  3. 前記成分組成はさらに、
    Nb:0.1質量%以下、
    Hf:0.1質量%以下、
    Ta:0.1質量%以下および
    Se:0.3質量%以下
    のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する請求項1または2に記載の歯車部品。
  4. 前記成分組成はさらに、
    Ti:0.1質量%以下および
    V:0.1質量%以下
    のうちから選ばれる1種または2種を含有する請求項1乃至3のいずれかに記載の歯車部品。
  5. 前記成分組成はさらに、
    Sb:0.5質量%以下および
    Sn:0.5質量%、
    のうちから選ばれる1種または2種を含有する請求項1乃至4のいずれかに記載の歯車部品。
  6. C:0.10〜0.40質量%、
    Si:0.01〜1.20質量%、
    Mn:0.30〜1.50質量%、
    P:0.1質量%以下、
    S:0.5質量%以下、
    Cr:0.40〜2.00質量%、
    Al:0.010〜0.080質量%および
    N:0.05質量%以下
    を含み、残部はFe及び不可避的不純物の成分組成を有する鋼の鋳片に、下記式(2)を満足する断面減少率にて熱間加工を施して棒鋼または線材とし、該棒鋼または線材に下記式(3)を満足する条件にて鍛造を行ったのち、浸炭処理を施す歯車部品の製造方法。

    (Si―Sf)/Si ≧0.960 ・・・(2)
    0.2 ≦ εtotal ≦ 90 ・・・(3)
    但し、Siは鋳片断面積(mm2)、Sfは熱間加工後の棒鋼または線材の断面積(mm2
    Figure 2017020065
    ここで、kは棒鋼または線材を鍛造する鍛造工程における総鍛造回数、εnは該
    鍛造工程におけるn番目の鍛造時に導入される最大の相当塑性歪量。
  7. 前記成分組成はさらに、
    Mo:1質量%以下、
    Cu:1質量%以下、
    Ni:1質量%以下および
    B:0.01質量%以下
    のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する請求項6に記載の歯車部品の製造方法。
  8. 前記成分組成はさらに、
    Nb:0.1質量%以下、
    Hf:0.1質量%以下、
    Ta:0.1質量%以下および
    Se:0.3質量%以下
    のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する請求項6または7に記載の歯車部品の製造方法。
  9. 前記成分組成はさらに、
    Ti:0.1質量%以下および
    V:0.1質量%以下
    のうちから選ばれる1種または2種を含有する請求項6乃至8のいずれかに記載の歯車部品の製造方法。
  10. 前記成分組成はさらに、
    Sb:0.5質量%以下および
    Sn:0.5質量%以下、
    のうちから選ばれる1種または2種を含有する請求項6乃至9のいずれかに記載の歯車部品の製造方法。
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