JP2017018855A - 空気浄化装置 - Google Patents

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雄太 土井
藤田 雅司
Masashi Fujita
雅司 藤田
山中 弘次
Koji Yamanaka
弘次 山中
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Abstract

【課題】構成が簡易でかつ吸収した水の排出性能に優れたエリミネータを備えた空気浄化装置を提供する。【解決手段】空気浄化装置は、上向きに流れる空気が水と接触することで空気を浄化する気液接触部2と、気液接触部2に水を散水する散水手段3と、空気の流れる方向に関し散水手段3の後段に位置し、水を保持するエリミネータ17と、エリミネータ17を包囲し支持する筐体26と、を有している。筐体26の内面28はエリミネータ17に接触する第1の部分28aと、第1の部分28aの下方で第1の部分28aに接続する第2の部分28bと、を有し、第1の部分28aは第2の部分28bよりも撥水性が高い。【選択図】図2

Description

本発明は、空気浄化装置に関し、特にエリミネータを支持する筐体の内面の構造に関する。
空気と水を接触させることで空気を浄化する湿式の空気浄化装置が知られている。空気浄化装置の空気取り入れ口から供給された空気は気液接触部に供給される。気液接触部の近傍には水を散水する散水手段が設けられている。気液接触部に供給される空気は、気液接触部に付着した水と気液接触することで浄化され、排出される。空気の流れる方向に関し散水手段の後段には、散水手段から散水される水を吸収し保持し、水の飛散を防止するエリミネータが設けられている。水を保持したエリミネータは流路断面積が減少し、通過可能な空気の流量が低下する。
特許文献1にはミストを除去する装置が開示されている。エリミネータはいくつかのブロックに分割され、ブロックの間にミストを捕集する樋が設けられている。
特許第3332720号明細書
特許文献1に開示された空気浄化装置は、複数のブロックに分割されたエリミネータと排水のための樋とを必要とし、構成が複雑である。
本発明は、構成が簡易でかつ吸収した水の排出性能に優れたエリミネータを備えた空気浄化装置を提供することを目的とする。
本発明の空気浄化装置は、上向きに流れる空気が水と接触することで空気を浄化する気液接触部と、気液接触部に水を散水する散水手段と、空気の流れる方向に関し散水手段の後段に位置し、水を吸収するエリミネータと、エリミネータを包囲し支持する筐体と、を有している。
本発明の一態様によれば、筐体の内面はエリミネータを支持する第1の部分と、第1の部分の下方で第1の部分に接続する第2の部分と、を有し、第1の部分は第2の部分よりも撥水性が高い。エリミネータで吸収された水は第1の部分に排出され、さらに重力によって第2の部分に沿って落下する。第1の部分は撥水性が高いため、エリミネータから排出された水は第1の部分に滞留しにくく、重力によって容易に第2の部分に移動する。このためエリミネータで吸収された水が第1の部分と第2の部分を通って効率よく排出される。
本発明の他の態様によれば、筐体の内面はエリミネータを支持する第1の部分と、第1の部分の下方で第1の部分に接続する第2の部分と、第1の部分より上方で第1の部分に接続する第3の部分と、を有し、第1及び第2の部分は第3の部分よりも親水性が高い。エリミネータで吸収された水は第1の部分に排出され、さらに重力によって第2の部分に沿って落下する。第1の部分と第2の部分は親水性が高いため、エリミネータの下方の筐体の内面には、下向きの連続的な流れが形成されやすい。エリミネータから第1の部分に排出された水は、第2の部分に滞留する水と一体化して、容易に第2の部分に移動する。このためエリミネータで吸収された水が第1の部分と第2の部分を通って効率よく排出される。
本発明によれば、構成が簡易でかつ吸収した水の排出性能に優れたエリミネータを備えた空気浄化装置を提供することができる。
本発明の空気浄化装置の全体構成を示す概念図である。 図1に示す空気浄化装置の内部筐体の内側の構成を示す概念図である。 接触角の定義を示す図である。 図2の実施形態の変形例を示す概念図である。 実施例1−1,1−2と比較例のエリミネータの通気性能を示す図である。 実施例1−1,1−2と比較例のエリミネータの通気性能を示す図である。 実施例2−1,2−2と比較例のエリミネータの通気性能を示す図である。 実施例2−1,2−2と比較例のエリミネータの通気性能を示す図である。
まず、図1を参照して本発明の各実施形態に共通する空気浄化装置の構成を説明する。以下の記載において、「上方」「下方」は鉛直方向Vに関して定義され、「上方」は図1,2,4の紙面上方、「下方」は図1,2,4の紙面下方を意味する。
空気浄化装置1は、空気と水とが接触することで空気を浄化する気液接触部2を有している。気液接触部2はマット状の繊維集合体から構成されている。これにより、本実施形態の空気浄化装置1は、圧力損失の上昇を抑えながら、空気に含まれる微粒子やガス状物質を高効率で除去することが可能となる。気液接触部を構成する繊維集合体は、合成樹脂がカール状に加工され、それら繊維の一部が互いに接着され、三次元の不織布状に形成されたものである。上方の散水手段3から散水される水が繊維集合体の表面に付着する。繊維集合体の表面で、気液接触部2の下方から上昇してくる空気との気液接触が行われる。この気液接触によって、気液接触部2に供給される空気が浄化される。
繊維集合体を構成する繊維の原材料としては、繊維に加工できる物質であればよく、例えば、全芳香族ポリアミド、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のポリ(ハロゲン化オレフィン);ポリアクリロニトリル、ポリメタクリロニトリル等のニトリル系モノマー;ポリ酢酸ビニル、ポリプロピオン酸ビニル、ポリビニルアルコール等のポリビニルエステルおよびその加水分解生成物;セルロース、アセチルセルロース、レーヨン等のセルロース類;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィンが挙げられる。例えば、上述した繊維集合体としては、旭化成ホームプロダクツ株式会社のサランロック(登録商標)が挙げられる。サランロックは、素材自体が非常に高い難燃繊維であるサラン(登録商標)繊維を、スプリング状にカール加工して不織布状に加工し、サランラテックスで被覆結合した三次元不織布である。サランロックは、大きな空間と表面積を合わせ持ち、通気抵抗が小さく、濾過効率に優れ、しかも集塵容量が大きな構造を備えている点で好適に用いられる。
気液接触部2の下方には貯水槽4が設けられている。空気と気液接触した後、気液接触部2から落下した水は、貯水槽4に貯留される。
気液接触部2の上方には、気液接触部2に上方から水を散水する散水手段3が設けられている。散水手段3は本実施形態では散水ノズルである。散水ノズルは、多数の孔の開けられた配管であり、孔から水が吐出される。配管の形状は限定されず、気液接触部2に水が均一に散水されれば、直線状または同心円状の複数の管、らせん状の管など、任意の形状の管を選択できる。散水ノズルは、ジョロ、シャワー、スプリンクラー、スプレイタイプ等、公知の散水ノズルの中から適宜選択することができ、好ましくはスプレイタイプである。スプレイタイプは、散水される水が霧状で、粒径が細かい。そのため、充填塔の充填材を効率良く濡らすことができるだけでなく、スプレイから散水される霧状の水自体が空気と接触して空気を効率よく浄化することができる。スプレイタイプは一つのノズルから広範囲に水を散水することができるため、部品点数を少なくすることもできる。散水手段3は気液接触部2の斜め上方または側方から水を散水するものであってもよい。気液接触部2に散水できる限り、水が散水される方向、または散水手段3と気液接触部2の位置関係は限定されない。
散水手段3は循環配管8によって貯水槽4と接続されている。循環配管8は、散水手段3から気液接触部2、貯水槽4、循環配管8を通って散水手段3に戻る水の循環経路を形成する。循環配管8上には循環ポンプ9が設けられている。循環ポンプ9を駆動することで、気液接触部2に連続的に水が供給される。
散水手段3の上方には給水ノズル10が設けられている。給水ノズル10は給水配管11を介して、貯水槽4とは異なる外部水源に接続されている。貯水槽4に水がないとき、または貯水槽4の水位Lが低下したときに、給水ノズル10を通して空気浄化装置1の外部から水が供給される。
空気浄化装置1は、空気を気液接触部2の下方から供給する空気供流路14を有している。空気供流路14の端部には空気取り込み口15が開口している。空気取り込み口15は空気浄化装置1の外部、通常は、浄化されるべき空気が存在する空間内に開口している。空気取り込み口15から空気供流路14に流入した空気は、気液接触部2の下方に導かれ、送風機19の駆動力によって上方に向きを変え、気液接触部2に流入する。気液接触部2に供給される空気の向きは鉛直方向上向きに限定されず、鉛直方向に対して斜め方向に上向きでもよい。換言すれば、後述する内部筐体26の内面28は鉛直方向Vに延びていてもよいし、鉛直方向Vに対し斜めに延びていてもよい。
気液接触部2の上方、すなわち空気の流れる方向に関し散水手段3の後段には、エリミネータ17が設けられている。エリミネータ17は、散水手段3から散水される水を吸収し保持し、後段への水の飛散を防止する。エリミネータ17は給水ノズル10の下方に配置されており、給水ノズル10から供給される水によって洗浄することができる。エリミネータ17は気液接触部2と同様、マット状の繊維集合体17aから構成されている(図2参照)。繊維集合体17aの原材料は気液接触部2に用いられる原材料と同様であり、その一例として上述のサランロック(登録商標)が挙げられる。詳細は気液接触部2の説明を参照されたい。
エリミネータ17としてはサランロック以外にも、綿などの細い繊維を金属等の枠で固定したもの、ハニカム状の開口が整列したブロック(ハニカム状の穴の中心線が鉛直方向から傾くように内部筐体26に取り付けられることが望ましい)、複数のワイヤーメッシュ板の積層体、複数のパンチングプレートの積層体、スチールウール、三次元状に編まれた繊維集合体などを用いることができる。
エリミネータ17の上方にはデシカントロータ18が設けられている。気液接触によって空気に含まれる湿分はデシカントロータ18によって除去され、湿度が下げられた空気が後段へと供給される。
気液接触部2、エリミネータ17及びデシカントロータ18の上方には、気液接触部2で浄化された空気を排出する送風機19が設けられている。送風機19はモータ20で駆動される。送風機19の出口は送風ダクト21と連結されている。送風ダクト21は空気浄化装置1の外部に開口している。気液接触部2で浄化された空気はエリミネータ17を通り、デシカントロータ18によって水分を除去され、送風機19、送風ダクト21を通って、空気排出口22から空気浄化装置1の外部に排出される。
以上説明した気液接触部2、送風機19、モータ20、送風ダクト21、エリミネータ17、デシカントロータ18、散水手段3、空気供流路14、貯水槽4、循環配管8、循環ポンプ9などの構成要素は外部筐体25に収容されている。外部筐体25には空気供流路14に接続された空気取り込み口15と、送風ダクト21に接続された空気排出口22が設けられている。
気液接触部2、エリミネータ17、散水手段3、貯水槽4は、外部筐体25の内側に設けられた内部筐体26に収容されている。内部筐体26はステンレス鋼、ABS樹脂等で形成されている。内部筐体26は外部筐体25とともに、空気供流路14を画定している。貯水槽4は内部筐体26の内面によって画定されている。内部筐体26の気液接触部2と貯水槽4の間の位置に、空気供流路14と内部筐体26の内部とを連通させる開口27が設けられている。
次に、図2を参照して、内部筐体26の内部の構成をより詳細に説明する。内部筐体26はエリミネータ17を包囲し、エリミネータ17を支持している。エリミネータ17は、内部筐体26の内面28からほぼ直角方向に突き出す複数の支持ロッド29で、下方から支持されている。エリミネータ17はほぼ均一な厚さを有し、その鉛直方向Vに延びる側面17bが内部筐体26の内面28の第1の部分28aに接触している。本実施形態では、エリミネータ17は概ね四辺形の平面形状を有しているが、内部筐体26の断面形状に応じて、四辺形以外の多角形の形状または円形の形状を有することもできる。エリミネータ17は側面17bの全周が第1の部分28aに接触していてもよく、その一部だけが第1の部分28aに接触していてもよい。第1の部分28aは、内部筐体26の内面28の、エリミネータ17の側面17bと接触する帯状の領域である。
内部筐体26の内面28はエリミネータ17に接触する第1の部分28aと、第1の部分28aの下方で第1の部分28aに接続する第2の部分28bと、第1の部分28aより上方で第1の部分28aに接続する第3の部分28cと、を有している。第2の部分28bは気液接触部2、散水手段3及び貯水槽4を包囲し、内部筐体26の底部まで延びている。従って、第2の部分28bは貯水槽4の底部まで延びている。第3の部分28cは、給水ノズル10を包囲し(図2には図示せず)、内部筐体26の頂部まで延び、その頂部は全面が開口している。
内部筐体26の上部にはデシカントロータ18及び送風機19が下方から上方にこの順番で位置している(図1参照)。
本発明の第1の実施形態では、第1の部分28aは撥水処理が施されており、第2の部分28bよりも撥水性が高い。第2の部分28bと第3の部分28cは撥水処理がされていないが、されていてもよい。換言すれば、第1の部分28aと第2の部分28bは同等の撥水性を有していてもよい。内部筐体26の外面31は撥水処理がされておらず、第1の部分28aは内部筐体26の外面31よりも撥水性が高い。
撥水性と親水性は接触角によって表すことができ、接触角が大きいほど撥水性が高く(親水性が低く)、接触角が小さいほど親水性が高い(撥水性が低い)。図3に示すように、接触角θは気体(本実施形態では空気)Gと液体(本実施形態では水)Lと固体(本実施形態では内部筐体26)Sが接する三重点Tから引かれた気液の接触線GLと、三重点Tから引かれた液体と固体の接触線LS(気体Gから離れる方向に三重点Tから引かれた接触線)と、が成す角度として定義される。従って、第1の部分28aにおける接触角は、第2の部分28bにおける接触角よりも大きい。
第1の部分28aの水に対する接触角は99°以上であることが望ましい。
撥水処理は、例えば撥水性のあるテープ、フィルム等を内部筐体26の内面28に貼り付けることで行うことができる。あるいは内部筐体26の内面28にフッ素、シリコンなどの撥水剤を塗布、浸漬、噴霧等によってコーティングすることもできる。または筐体そのものの材質を、撥水性を持つ素材(フッ素系樹脂など)で構成しても良い。さらには、筐体内面に凹凸加工を施すことによっても撥水性を向上させることができる。これらの処理を複数組み合わせて行っても良い。
エリミネータ17は、散水手段3から散水されて周囲に飛散する水を吸収し保持する。エリミネータ17に吸収された水はエリミネータ17を構成する繊維を伝わり、エリミネータ17の側面17bから第1の部分28aに移動する。第1の部分28aに移動した水は重力によって、内部筐体26の内面28に沿って下方へ移動し、最終的に貯水槽4に回収される。第1の部分28aの撥水性が高いため、第1の部分28aに移動した水は第1の部分28aに滞留しにくく、第2の部分28bへ容易に移動すると考えられる。このため、エリミネータ17に保持された水が、第1の部分28aを通って効率よく第2の部分28bに移動する。
エリミネータ17は第2の部分28bよりも撥水性が高くされている。エリミネータ17は、その内部を含めた全体が第2の部分28bよりも撥水性が高くされていてもよいし、その表面(ひょうめん)ないし外面だけが第2の部分28bよりも撥水性が高くされていてもよい。エリミネータ17の表面は第1の部分28aと同等の撥水性を有していてよい。第2の部分28bが撥水処理されている場合、エリミネータ17の表面は第2の部分28bと同等の撥水性を有していてもよい。エリミネータ17の表面の撥水処理は撥水剤の塗布、浸漬、噴霧等によって行うことができる。撥水処理されたエリミネータ17の表面は水が付着しにくく、エリミネータ17の表面に付着した水も、エリミネータ17の表面から落下しやすくなる。
図4に示すように、エリミネータ17を傾斜させてもよい。エリミネータ17の表面、特に上面と下面が水平方向Hに対して傾斜していることで、エリミネータ17の表面に付着した水を第1の部分28aまで容易に移動させることができる。
本発明の第2の実施形態では、第1及び第2の部分28a,28bが第3の部分28c及び内部筐体26の外面31よりも親水性が高くなっている。第1及び第2の部分28a,28bの水に対する接触角は41°以下であることが望ましい。
親水処理は、例えば親水性のあるテープ、フィルム等を内部筐体26の内面28に貼り付けることで行うことができる。あるいは親水性材料(ポリエステルや酸化チタン等)を塗布、浸漬、噴霧等によってコーティングすることもできる。または筐体そのものの材質を、親水性を持つ素材で構成しても良い。さらには、筐体内面に凹凸加工を施すことによっても親水性を向上させることができる。これらの処理を複数組み合わせて行っても良い。
第1及び第2の部分28a,28bが第3の部分28c及び内部筐体26の外面31よりも親水性が高いことで、以下の現象が生じると考えられる。第1の部分28aと第2の部分28bでは、高い親水性のため、連続的に広がる水膜が形成されやすい。第1の部分28aと第2の部分28bは共に親水性が高いため、水膜は第1の部分28aと第2の部分28bに渡って広い範囲で広がる。エリミネータ17から第1の部分28aに移動した水は容易に水膜と遭遇する。水膜と遭遇した水は水膜と一体化され、または水膜に取り込まれる。これは水の表面自由エネルギーを最小化しようとする水の性質に基づく。水にかかる重力によって、水膜と一体化した水は下方に移動する。
本実施形態では第1の実施形態と異なり、第1の部分28aに移動した水が、第1の部分28aから第2の部分28bに渡って広がる水膜によって下方に連行され、その結果、第1の部分28aで水が滞留しにくくなると考えられる。換言すれば、本実施形態では第2の部分28bが第1の部分28aと同程度、少なくとも第3の部分28cより高い親水性を有することが必要となる。第2の部分28bは内部筐体26の底部、すなわち貯水槽4まで形成されているため、第1の部分28aに排出された水を貯水槽4まで効率よく移動させることができる。第2の部分28bは少なくとも貯水槽4の水位Lより下方まで形成されていることが好ましい。
本実施形態においては、エリミネータ17の表面は第1の部分28aよりも撥水性が高いことが望ましく、第1の部分28a及び第2の部分28bよりも撥水性が高いことがさらに望ましい。それによって、エリミネータ17の表面に水が付着しにくくなり、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(実施例)
まず、内部筐体26の材料であるステンレス鋼とABS樹脂の水に対する接触角を測定した。ステンレス鋼とABS樹脂は親水加工も撥水加工もされていない。それぞれの材料に対し、接触角を液滴法にて3回測定した。平均接触角はステンレス鋼で93°、ABS樹脂で73°であった。そこで、親水加工も撥水加工もされていない材料(比較例2)の接触角をこれらの平均値である83°とした。次に、撥水スプレイ(Never Net、ラストオリウム社製)で撥水処理を施した材料の表面の水に対する接触角を液滴法にて3回測定した。平均接触角は165°であった。次に、撥水テープ(NITOFLON(登録商標)、日東電工株式会社)で撥水処理を施した材料の表面の水に対する接触角を液滴法にて3回測定した。平均接触角は99°であった。次に、親水フィルム(TN−200、リケンテクノス社製)で親水処理を施した材料の表面の水に対する接触角を液滴法にて3回測定した。平均接触角は18°であった。
次に、送風機19と散水手段3を起動し、空気浄化装置1を運転させながら、風量と差圧を測定した。風量は空気排出口22で測定し、差圧は空気取り込み口15とエリミネータ17の上部間の圧力差とした。
図5(a)には空気浄化装置1の運転開始後の時間と風量の関係を、図5(b)には空気浄化装置1の運転開始後の時間と差圧の関係を示す。
実施例1−1は第1の実施形態に対応しており、撥水スプレイ(Never Net)が、内部筐体26のエリミネータ17の側方(第1の部分28a)のみに施されている。実施例1−2も第1の実施形態に対応しており、撥水テープ(NITOFLON)が、内部筐体26のエリミネータ17の側方(第1の部分28a)のみに貼り付けられている。比較例1では、親水フィルム(TN−200)が、内部筐体26のエリミネータ17の側方のみに貼り付けられている。比較例2は撥水処理も親水処理もされていない。時間の経過に伴う風量の低下は実施例1−1で最も小さく、比較例1で最も大きく、比較例2はその中間であった。実施例1−2は実施例1−1とほぼ同等であった。時間の経過に伴う差圧の増加は実施例1−1で最も小さく、比較例1で最も大きく、比較例2はその中間であった。実施例1−2は実施例1−1とほぼ同等であった。なお、比較例1以外はデータの一部を取得していない。実施例1−1,1−2では、エリミネータ17の側方に水が溜まりにくく、エリミネータ17に吸収された水が効率よく内部筐体26に移動していると考えられる。このため、エリミネータ17における圧力低下(圧力損失)が小さくなり、風量の低下が抑えられたと考えられる。比較例1ではエリミネータ17の側方(第1の部分28a)に水が溜まりやすく、しかもエリミネータ17の下方(第2の部分28b)の親水性が低いため、内部筐体26の側面の水はけが悪く、エリミネータ17に吸収された水が内部筐体26に移動しにくくなっている。
図6(a)には空気浄化装置1の運転開始180分後の接触角と風量の関係を、図6(b)には空気浄化装置1の運転開始180分後の接触角と差圧の関係を示す。接触角が大きいほど、即ち撥水性が高いほど、空気浄化装置1の圧力低下と風量低下が抑えられている。実施例1−1,1−2より、好ましい接触角の範囲は少なくとも99°〜165°の範囲にある。
図7(a)には、実施例2−1,2−2、比較例1,2に対する空気浄化装置1の運転開始後の時間と風量の関係を、図7(b)には実施例2−1,2−2、比較例1,2に対する空気浄化装置1の運転開始後の時間と差圧の関係を示す。実施例2−1は第2の実施形態に対応しており、親水フィルム(TN−200)が、内部筐体26のエリミネータ17の側方(第1の部分28a)からその下方(第2の部分28b)に連続的に貼り付けられている。実施例2−2も第2の実施形態に対応しており、親水スプレイ(ゼロウォーター、シュアラスター株式会社)が、内部筐体26のエリミネータ17の側方(第1の部分28a)からその下方(第2の部分28b)に施されている。親水スプレイ(ゼロウォーター)で親水処理を施した材料の表面の水に対する接触角を液滴法にて3回測定したところ、平均接触角は41°であった。比較例1,2は図5,6における比較例1,2と同じである。時間の経過に伴う風量の低下は実施例2−1で最も小さく、比較例1で最も大きく、比較例2はその中間であった。実施例2−2は実施例2−1とほぼ同等であった。時間の経過に伴う差圧の増加は実施例2−1で最も小さく、比較例1で最も大きく、比較例2はその中間であった。実施例2−2は実施例2−1と比較例2の中間であった。なお、比較例2と実施例2−2ではデータの一部を取得していない。実施例2−1,2−2では、エリミネータ17の側方に移動した水がその下方にある水膜と一体化し流れ落ちると考えられる。このため、エリミネータ17における圧力低下(圧力損失)が小さくなり、風量の低下が抑えられたと考えられる。比較例1ではエリミネータ17の側方(第1の部分28a)に水が溜まりやすく、しかもエリミネータ17の下方(第2の部分28b)の親水性が低いため、内部筐体26の側面の水はけが悪く、エリミネータ17に吸収された水が内部筐体26に移動しにくくなっている。
図8(a)には空気浄化装置1の運転開始180分後の接触角と風量の関係を、図8(b)には空気浄化装置1の運転開始180分後の接触角と差圧の関係を示す。接触角が小さいほど、即ち親水性が高いほど、空気浄化装置1の圧力低下と風量低下が抑えられている。実施例2−1,2−2より、好ましい接触角の範囲は少なくとも18°〜41°の範囲にある。
1 空気浄化装置
2 気液接触部
3 散水手段
4 貯水槽
8 循環配管
9 循環ポンプ
10 給水ノズル
14 空気供流路
17 エリミネータ
19 送風機
25 外部筐体
26 内部筐体
28 内面
28a 第1の部分
28b 第2の部分
28c 第3の部分

Claims (9)

  1. 上向きに流れる空気が水と接触することで前記空気を浄化する気液接触部と、
    前記気液接触部に前記水を散水する散水手段と、
    前記空気の流れる方向に関し前記散水手段の後段に位置し、水を保持するエリミネータと、
    前記エリミネータを包囲し支持する筐体と、を有し、
    前記筐体の内面は前記エリミネータに接触する第1の部分と、前記第1の部分の下方で前記第1の部分に接続する第2の部分と、を有し、前記第1の部分は前記第2の部分よりも撥水性が高い、空気浄化装置。
  2. 前記エリミネータは前記第2の部分よりも撥水性が高い、請求項1に記載の空気浄化装置。
  3. 上向きに流れる空気が水と接触することで前記空気を浄化する気液接触部と、
    前記気液接触部に前記水を散水する散水手段と、
    前記空気の流れる方向に関し前記散水手段の後段に位置し、水を保持するエリミネータと、
    前記エリミネータを包囲し支持する筐体と、を有し、
    前記筐体の内面は前記エリミネータに接触する第1の部分を有し、前記第1の部分は水の接触角が99°以上である、空気浄化装置。
  4. 上向きに流れる空気が水と接触することで前記空気を浄化する気液接触部と、
    前記気液接触部に前記水を散水する散水手段と、
    前記空気の流れる方向に関し前記散水手段の後段に位置し、水を保持するエリミネータと、
    前記エリミネータを包囲し支持する筐体と、を有し、
    前記筐体の内面は前記エリミネータに接触する第1の部分と、前記第1の部分の下方で前記第1の部分に接続する第2の部分と、前記第1の部分より上方で前記第1の部分に接続する第3の部分と、を有し、前記第1及び第2の部分は前記第3の部分よりも親水性が高い、空気浄化装置。
  5. 上向きに流れる空気が水と接触することで前記空気を浄化する気液接触部と、
    前記気液接触部に前記水を散水する散水手段と、
    前記空気の流れる方向に関し前記散水手段の後段に位置し、水を保持するエリミネータと、
    前記エリミネータを包囲し支持する筐体と、を有し、
    前記筐体の内面は前記エリミネータに接触する第1の部分と、前記第1の部分の下方で前記第1の部分に接続する第2の部分と、を有し、前記第1及び第2の部分は前記筐体の外面よりも親水性が高い、空気浄化装置。
  6. 上向きに流れる空気が水と接触することで前記空気を浄化する気液接触部と、
    前記気液接触部に前記水を散水する散水手段と、
    前記空気の流れる方向に関し前記散水手段の後段に位置し、水を保持するエリミネータと、
    前記エリミネータを包囲し支持する筐体と、を有し、
    前記筐体の内面は前記エリミネータに接触する第1の部分と、前記第1の部分の下方で前記第1の部分に接続する第2の部分と、を有し、前記第1及び第2の部分は水の接触角が41°以下である、空気浄化装置。
  7. 前記エリミネータの表面は前記第1の部分よりも撥水性が高い、請求項4から6のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
  8. 前記筐体の前記内面によって画定され、前記気液接触部から落下した前記水を貯留する貯水槽を有し、前記第2の部分は前記貯水槽まで延びている、請求項4から7のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
  9. 前記エリミネータの表面は水平方向に対して傾斜している、請求項1から8のいずれか1項に記載の空気浄化装置。
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