JP2017018324A - 位相検出型x線撮影装置 - Google Patents

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浩司 永田
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【課題】 リアルタイムに位相コントラスト画像を生成する事のできる位相検出型X線撮影装置を提供する。【解決手段】 本発明に係る位相検出型X線撮影装置は、被検体に照射するX線を発生するX線源と、X線を同位相X線に変換する第1の回折格子と、同位相X線が被検体を透過することによるX線の位相変化からX線の強度分布を形成する第2の回折格子と、X線の強度分布の一部を遮光することによりX線の強度分布にモアレを生じさせる第3の回折格子と、X線の強度分布を周波数分布に変換する第1のフレネルレンズと、周波数分布における特定の周波数帯域を選択的に透過させる開口部を有する周波数帯域選択部と、特定の周波数帯域を透過させた特定周波数分布をX線の強度分布に変換する第2のフレネルレンズと、変換されたX線の強度分布を検出する検出器と、検出器により検出されたX線の強度分布を用いてX線画像を生成する画像処理部と、を備えることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、X線を用いたX線撮像装置に関し、特に、被検体によるX線の位相変化を用いて被検体のX線画像を生成する位相検出型X線撮影装置に関する。
被検体によりX線の位相が変化する現象を検出し、X線の位相変化を用いた画像(以下、「位相コントラスト画像」という)を生成する位相検出型X線撮影装置が知られている。位相コントラスト画像は、一般的なX線撮影装置が生成する被検体のX線透過を用いた画像(以下、「X線透過像」という)と比べ、軟部組織の物質識別能に優れており、リウマチ診断など、形態画像の変化として現れる前の早期の病状を診断するのに有用である。X線の位相変化を検出するため、位相検出型X線撮影装置では回折格子を用いて撮像を行う。しかしながら、回折格子により生じるモアレは診断の障害となるため、画像化する際に取り除く必要がある。特許文献1には、座標空間処理とフーリエ空間処理を併用して、有限サイズの座標空間、周波数空間処理で、周期的アーチファクトであるモアレを除去する演算処理部を備えた、放射線撮影システム及び放射線撮影方法が記載されている。
特開2014-132913号公報
特許文献1に記載の放射線撮影システム及び放射線撮影方法は、モアレを除去するために、高精細な回折格子を走査して得られる、高精細な2次元データに対し、フーリエ変換を行い、空間周波数スペクトルを取得し、関心空間周波数を抽出した後、逆フーリエ変換することが必要となる。そのため、高性能な演算装置が必要となり、リアルタイムに位相コントラスト画像を生成する事が困難であった。
本発明は上記に鑑みて成されたもので、容易にリアルタイムの位相コントラスト画像を生成する事のできる位相検出型X線撮影装置を提供する事を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る位相検出型X線撮影装置は、被検体に照射するX線を発生するX線源と、前記X線を同位相X線に変換する第1の回折格子と、前記同位相X線が前記被検体を透過することにより生じるX線の位相変化からX線の強度分布を形成する第2の回折格子と、前記X線の強度分布の一部を遮光することにより前記X線の強度分布にモアレを生じさせる第3の回折格子と、前記モアレを生じさせたX線の強度分布を周波数分布に変換する第1のフレネルレンズと、前記周波数分布における特定の周波数帯域を選択的に透過させる開口部を有する周波数帯域選択部と、前記特定の周波数帯域を透過させた特定周波数分布をX線の強度分布に変換する第2のフレネルレンズと、前記第2のフレネルレンズによって変換されたX線の強度分布を検出する検出器と、前記検出器により検出されたX線の強度分布を用いてX線画像を生成する画像処理部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、リアルタイムに位相コントラスト画像を生成する事のできる位相検出型X線撮影装置を提供することができる。
本発明に係る位相検出型X線撮影装置の概略構成図。 本実施例1の周波数帯域選択部110と、開口部設定部130の機能ブロック図。 画像処理部124が画質予想画像を生成するときの機能ブロック図。 本実施例1の表示画面を示す図。 本実施例1の画像処理部124が画質予想画像を生成するときの操作の流れを説明するフローチャート。 本実施例2の周波数帯域選択部110-1と、開口部設定部130-1の機能ブロック図。 本実施例2の表示画面を示す図。 本実施例2の画像処理部124が画質予想画像を生成するときの操作の流れを説明するフローチャート。 本実施例3の位相検出型X線撮影装置の概略構成を示す図。
以下、添付図面に従って本発明の位相検出型X線撮影装置について説明する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1に、本発明に係る位相検出型X線撮影装置の概略構成を示す。
本発明の位相検出型X線撮影装置は、被検体103に照射するX線を発生するX線源101と、前記X線源101から照射されたX線を複数の同位相(コヒーレント)微小X線源列に変換する第1の回折格子102と、前記同位相微小X線源列が前記被検体103を透過することにより生じるX線の位相変化からX線の強度分布を形成する第2の回折格子104と、前記第2の回折格子により形成されたX線の強度分布の一部を遮光することにより前記X線の強度分布にモアレを生じさせる第3の回折格子105と、前記第3の回折格子105によりモアレを生じさせたX線の強度分布を周波数分布にフーリエ変換する第1のフレネルレンズ107と、前記周波数分布における特定の周波数帯域を選択的に透過させる開口部を有する周波数帯域選択部110と、前記特定の周波数帯域を透過させた特定周波数分布をX線の強度分布に逆フーリエ変換する第2のフレネルレンズ108と、前記第2のフレネルレンズによって変換されたX線の強度分布を検出する検出器109と、前記検出器109により検出されたX線の強度分布を用いてX線画像を生成する画像処理部124と、後述する高電圧発生部121、制御部122、記憶部123、表示部125、操作部126と、第3の回折格子105を走査する第3の回折格子走査部106と、本願の特徴である周波数帯域選択部110を設定する開口部設定部130と、を備える。
X線源101に、例えばX線管を用いたX線発生装置を用いる。X線発生装置は、熱電子を発生するフィラメントと、フィラメントから放出された熱電子に高電圧を印加し加速するための高電圧を発生する高電圧発生部121と、加速された熱電子を衝突させX線を発生する金属ターゲットと、から構成される。本発明に係る位相検出型X線撮影装置では、主に40〜140kVの印加電圧と、モリブデンあるいはタングステンの金属ターゲットを使用する。
第1の回折格子102は、例えば、X線を遮蔽する幅50μmの金属板と、X線を透過する幅10μmの空間領域と、からなる幅60μmの構成物を1周期として横方向に整列させた、軸方向をもつ回折格子である。第1の回折格子102により、X線源101から照射されたX線のうち、開口幅10μmのX線のみを透過させることにより、複数の同位相(コヒーレント)微小X線源列が形成される。幅50μmの金属板はX線を遮蔽する効果をもたらす金属であれば任意であり、例えばAuを用いる。また例えば、X線を遮蔽する金属板と、X線を透過する空間領域の周期からなる構成物を、Si基板により保持して、第1の回折格子を構成してもよい。
第2の回折格子104は、厚さの異なる2つの金属板を横方向に周期的に整列させた、軸方向をもつ回折格子である。2つの金属板の幅及び厚さの差は、X線源101から発生するX線のエネルギーと金属板の材質に依存する。X線エネルギー分布のピークを例えば25keVに設定する。金属板は例えばSiを用い、幅2μmの厚い金属板と、幅2μmの薄い金属板と、からなる幅4μmを1周期として横方向に整列させて第2の回折格子を構成する。このとき2つの金属板の厚さの差を33μmとする。こうすることで、厚い金属板を透過したX線と、薄い金属板を透過したX線との間に、180°の位相差を生じさせ、X線の強度分布を形成することができる。
第3の回折格子105は、例えば、X線を遮蔽する幅2μmの金属板と、X線を透過する幅2μmの空間領域と、からなる幅4μmの構成物を1周期として横方向に整列させた、軸方向をもつ回折格子である。第3の回折格子105は、第2の回折格子により形成されたX線の強度分布について、幅4μmのうち幅2μmのX線を周期的に遮蔽することにより、モアレを生じさせることができる。幅2μmの金属板はX線を遮蔽する効果をもたらす金属であれば任意であり、例えばAuを用いる。また例えば、X線を遮蔽する金属板と、X線を透過する空間領域の周期からなる構成物は、第1の回折格子102と同様、Si基板を用いて保持してもよい。なお、複数の位相情報を得るために、第3の回折格子走査部106を用いて、第3の回折格子105を幅2μmよりも小さいステップで走査する。例えば、0.5μmの走査ステップで第3の回折格子105を走査すれば、180°の位相差に対して45°の位相間隔で位相情報を収集することができる。
第1のフレネルレンズ107と第2のフレネルレンズ108は、FZP(Fresnel Zone Plate)と呼ばれ、X線を遮蔽する輪帯の金属と、X線を透過する輪帯空間領域と、を交互に、同心円状に積層したX線回折光学素子である。第1のフレネルレンズ107と第2のフレネルレンズ108は、同一の物であってもよい。第3の回折格子105によりモアレを生じさせたX線の強度分布は、第1のフレネルレンズ107を透過すると周波数分布に2次元フーリエ変換され、第2のフレネルレンズ108を透過するとX線の強度分布に2次元逆フーリエ変換され、検出器109を用いてX線の強度分布が検出される。第1のフレネルレンズ107と第2のフレネルレンズ108の間に、X線を遮蔽する金属板にX線を透過する開口部を設けた周波数帯域選択部110を挿入し、光学的に特定の周波数帯域を選択的に透過させる周波数帯域選択処理を行うことが可能である。第1のフレネルレンズ107と、第2のフレネルレンズ108と、周波数帯域選択部110と、開口部設定部130と、をまとめて、以下「光学系」と呼ぶ。
検出器109により検出された被検体103によるX線の位相変化情報を含むX線の強度分布は、画像処理部124を用いて画像化され、位相コントラスト画像が生成される。画像処理部124はまた、光学系により実施される周波数帯域選択処理をソフトウェアで演算し、光学系が生成する画質予想画像を表示するためにも用いられる。
本願の特徴である周波数帯域選択部110、開口部設定部130、及び画像処理部124が位相コントラスト画像や画質予想画像を生成する動作について、以下実施例を用いて説明する。
以下、図2〜図5を用いて、本実施例1の位相検出型X線撮影装置の詳細を説明する。
図2は、本実施例1の周波数帯域選択部110と、周波数帯域選択部110を設定する開口部設定部130の機能ブロック図である。本実施例1の周波数帯域選択部110は、4枚の金属板211〜214を配置して4角形の開口部が構成され、各金属板の位置を4つの位置調整部221〜224を用いて調整することにより、その大きさを左右方向、上下方向に可変できるようになっている。
本実施例1の開口部調整部130は、左右金属板位置調整部231、上下金属板位置調整部232、左右開口幅計算部233、及び上下開口幅計算部234から構成される。周波数帯域選択部110の左右方向の開口幅は、操作部126の横周波数上限値入力部240により入力される横周波数上限値に基づいて調整され、上下方向の開口幅は、操作部126の縦周波数上限値入力部250により入力される縦周波数上限値に基づいて調整される。横周波数上限値入力部240による入力を受け付けると、左右開口幅計算部233は左右開口幅を計算し、左右金属板位置調整部231が、左金属板位置調整部221及び右金属板位置調整部222に指示を送り、左金属板211及び右金属板212の位置が調整される。同様に、縦周波数上限値入力部250による入力を受け付けると、上下開口幅計算部234は上下開口幅を計算し、上下金属板位置調整部232が、上金属板位置調整部223及び下金属板位置調整部223に指示を送り、上金属板213及び下金属板214の位置が調整される。
なお、図2の例では、4枚の金属板211〜214を配置して4角形の開口部を構成しているが、3枚以上の任意の枚数の金属板を配置して多角形の開口部を構成してもよいし、2枚以上の淵が直線でない金属板を配置して開口部を構成しそれらの金属板の位置を調整して開口部の大きさを可変する構成となっていてもよい。
図3は、画像処理部124が画質予想画像を生成するときの機能ブロック図を示す。画像処理部124は、記憶部123にあらかじめ記憶されている位相変化像を読込む位相変化像読込み部310と、位相変化像を周波数分布に2次元フーリエ変換する周波数変換部320と、該周波数分布から特定の周波数帯域を選択する周波数帯域選択処理を行う周波数帯域選択部330と、該特定の周波数帯域を選択した特定周波数分布をX線の強度分布に2次元逆フーリエ変換するX線強度分布変換部340と、該生成したX線の強度分布を画質予想画像として表示部125に出力する画質予想画像出力部350と、から構成される。なお、位相変化像とは、上記第3の回折格子105によりモアレを生じさせたX線の強度分布の像であり、位相変化像読込み部310は、以下説明するように、撮影部位、X線条件に対応した位相変化像を記憶部123から読込む。
図4は、本実施例1の表示部125により表示される表示画面を示す図である。本実施例1の表示部125は、患者情報表示部410と、撮影部位を表示し入力する撮影部位表示入力部420と、撮影または画像処理部124が画質予想画像を生成するときに使用するX線条件を表示し入力するX線条件表示入力部430と、横周波数上限値表示入力部440と、縦周波数上限値表示入力部450と、画像処理部124が生成した画像を表示する画像表示部460と、から構成される。
次に、図5のフローチャートを用い、本実施例1の画像処理部124が画質予想画像を生成するときの操作の流れを説明する。
(ステップS501)
操作部126は、操作者による患者IDの入力を受け付ける。
(ステップS502)
患者IDの入力を受け付けると、表示部125は、患者情報表示部410に患者情報を表示する。
(ステップS503)
操作部126は、撮影部位表示入力部420から操作者による撮影部位の入力を受け付ける。
(ステップS504)
操作部126は、X線条件表示入力部430から、操作者によるX線管に印加する管電圧[kV]、X線管を流れる管電圧[mA]、管電圧を印加する時間[msec]等の、X線条件の入力を受け付ける。X線条件の入力を受け取ると、画像処理部124は、ステップS503で受け取った撮影部位とX線条件に対応した位相変化像を記憶部123から読込む。
(ステップS505)
操作部126は、横周波数上限値入力部240と縦周波数上限値入力部250から、操作者による横周波数上限値と縦周波数上限値の入力を受け付ける。開口部設定部130は、横周波数上限値と縦周波数上限値の入力を受け取ると、周波数帯域選択部110の上下左右方向の開口幅を調整する。
(ステップS506)
横周波数上限値と縦周波数上限値の入力を受け取ると、画像処理部124は、ステップS504で読込んだ位相変化像を用いて、画質予想画像を生成し、画像表示部460に表示する。
(ステップS507)
操作部126は、表示された画質予想画像で撮影してよいか操作者からの入力を受け付ける。撮影してよいと判断された(YES)の場合ステップS508に進み、よくないと判断された(NO)の場合ステップS504に進み、操作者はX線条件等を再入力する。
(ステップS508)
高電圧発生部121はX線管に高電圧を印加し、被検体103にX線を照射する。このとき、第3の回折格子走査部106は、第3の回折格子105を走査し、検出器109を用いて被検体103の位相情報を収集する。リアルタイムに位相コントラスト画像を生成する場合は、第3の回折格子走査部106による第3の回折格子105の走査を繰り返し、被検体103によるX線の位相変化情報を繰り返して収集する。
(ステップS509)
画像処理部124は、検出器109により収集された被検体103によるX線の位相変化情報を用いて、被検体103の位相コントラスト画像を生成する。
(ステップS510)
表示部125は、画像処理部124が生成した位相コントラスト画像を画像表示部460に表示する。
以上、説明してきたように本実施例の位相検出型X線撮影装置は、第1のフレネルレンズ107と、第2のフレネルレンズ108と、周波数帯域選択部110を備えることで、高精細な2次元データに対して、光学的に周波数帯域選択処理を行うことが可能であり、高性能な演算装置を備えなくても容易に位相コントラスト画像を生成することを可能にする。特に、本実施例の位相検出型X線撮影装置は、リアルタイムに位相コントラスト画像を生成する場合に有効である。また、撮影前に画質予想画像を表示し確認することができるので、所望の条件で周波数帯域を選択する周波数帯域選択処理や、X線条件を設定することが可能である。
次に、図6〜図8を用い、本実施例2の位相検出型X線撮影装置を説明する。実施例1と異なるところは、実施例1の周波数帯域選択部110は、複数の金属板を配置して開口部が構成され、入力された横周波数上限値と縦周波数上限値に応じて各金属板の位置を調整し、開口部の大きさを上下左右方向に調整することで、透過する周波数帯域を選択するものであったが、実施例2の周波数帯域選択部110-1は、図6に示すように円形の保持体を有し、該円形の保持体の周上に大きさの異なる複数の開口部611〜614が配置されている点である。以下、実施例1と同一のところは説明を省略し、異なるところのみを説明する。
図6は、本実施例2の周波数帯域選択部110-1と、周波数帯域選択部110-1を設定する開口部設定部130-1の機能ブロック図である。本実施例2の周波数帯域選択部110-1は、大きさの異なる複数の開口部611〜614が円形の保持体の周上に配置され、該円形の保持体を回転することによって、該複数の開口部から1つを設定できるようになっている。操作部126の開口部選択部270による入力を受け付けると、開口部設定部130-1は該円形の保持体を回転し、所望の開口部を設定する。図6は、開口部612が設定された様子を示す。なお、図6の例では、円形の保持体の周上に配置されている4個の開口部は円形であるが、楕円形状の開口部が配置され縦横の周波数上限値の異なる周波数帯域選択処理を行うようになっていても、長方形形状の開口部が配置されていても、それらの形状の開口部を複数個混ぜて該円形の保持体の周上に配置してもよい。勿論、円形の保持体の周上に4個以上の開口部が配置されていてもよい。
図7は、本実施例2の表示画面である。実施例1の表示画面は、横周波数上限値表示入力部440と縦周波数上限値表示入力部450を備えていたが、本実施例2の表示画面では、代わりに開口部表示入力部470を備えている点が異なっている。
図8は、本実施例2の画像処理部124が画質予想画像を生成するときの操作の流れを示すフローチャートである。ステップS801〜S804及びステップS806〜S810の動作は、それぞれ実施例1のステップS501〜S504及びステップS506〜S510の動作と同一であるので、ステップS805のみ説明する。
(ステップS805)
操作部126は、開口部表示入力部470から設定する開口部の入力を受け付ける。設定する開口部の入力を受け取ると、開口部設定部130-1は円形の保持体を回転し、所望の開口部を設定する。
以上、説明してきたように本実施例の位相検出型X線撮影装置は、円形の保持体を有し、該円形の保持体を回転することにより、該円形の保持体の周上に配置されている複数の開口部から所望の開口部を選択できるようになっているので、複雑な位置調整部を備える必要がなく、特定の周波数帯域を選択する周波数帯域選択処理を行う開口部を選択することが可能である。また実施例1と同様に、本実施例の位相検出型X線撮影装置は、高性能な演算装置を備えなくても容易に位相コントラスト画像を生成することを可能にし、特に、リアルタイムに位相コントラスト画像を生成する場合に有効である。
図9に、本実施例3の位相検出型X線撮影装置の概略構成を示す。以下、実施例1及び実施例2と同一のところは説明を省略し、異なるところのみを説明する。本実施例3が実施例1及び実施例2と異なるところは、光学系(第1のフレネルレンズ107と、第2のフレネルレンズ108と、周波数帯域選択部110と、開口部設定部130)が移動部150に搭載され、光学系の退避、挿入が可能となる点である。こうすることで、X線源101、第1の回折格子102、第2の回折格子104、第3の回折格子105、検出器109及び被検体103の幾何学配置を変えることなく、第3の回折格子によりモアレを生じさせたX線の強度分布を直接検出器で検出することが可能となる。上記の実施例1及び実施例2では、記憶部123にあらかじめ記憶されている位相変化像を読込み画質予想画像を生成していたが、本実施例3では、実際に撮影する被検体103及びX線条件を用いて収集された位相変化像を用いて画質予想画像を生成することが可能になり、より所望の周波数帯域を設定したり、X線条件を設定したりすることができる。
これまで説明した構成はあくまで一例であり、本発明は、技術思想を逸脱しない範囲内で適宜変更が可能である。
例えば、上記の実施例1及び実施例2では、記憶部123にあらかじめ記憶されている位相変化像の中から、最もX線条件の近い位相変化像を読込み画質予想画像を生成していたが、X線条件が高くノイズ量の小さい位相変化像をあらかじめ収集して記憶部123に記憶しておき、画像処理部124が、X線条件の比に応じたノイズ成分を付加する機能を備えていてもよい。こうすることで、より所望のX線条件を設定することができるとともに、記憶部123が記憶する位相変化像を少なくする事ができる。
また、上記の実施例2において、周波数帯域選択部110-1の周上に大きさの異なる複数の開口部611〜614が用意されているとしたが、複数の開口部の内の1つを設定できるようになっていればよく、例えば複数の開口部を重ねて周波数帯域選択部110-1に収容し、その内の1つを出し入れして設定するようになっていてもよい。こうすることで、周波数帯域選択部110-1の周上に複数の開口部を配置するよりも小さなスペースでより多くの開口部を用意することができる。
さらに、上記の実施例1〜実施例3全ての実施例にて説明した構成は、第1の回折格子102を用いて、X線管を用いたX線発生装置から発生したX線を同位相(コヒーレント)の微小X線源に変換する形態であったが、X線源101として加速器の制動輻射により発生するX線を用いてもよい。加速器により発生するX線は同位相(コヒーレント)なX線であり、この場合、第1の回折格子102は不要である。
101 X線源、102 第1の回折格子、103 被検体、104 第2の回折格子、105 第3の回折格子、106 第3の回折格子走査部、107 第1のフレネルレンズ、108 第2のフレネルレンズ、109 検出器、110 周波数帯域選択部、110-1 周波数帯域選択部、121 高電圧発生部、122 制御部、123 記憶部、124 画像処理部、125 表示部、126 操作部、130 開口部設定部、130-1 開口部設定部、150 移動部、211 左金属板、212 右金属板、213 上金属板、214 下金属板、221 左金属板位置調整部、222 右金属板位置調整部、223 上金属板位置調整部、224 下金属板位置調整部、231 左右金属板位置調整部、232 上下金属板位置調整部、233 左右開口幅計算部、234 上下開口幅計算部、240 横周波数上限値入力部、250 縦周波数上限値入力部、270 開口部選択部、310 位相変化像読込み部、320 周波数変換部、330 周波数帯域選択部、340 X線強度分布変換部、350 画質予想画像出力部、410 患者情報表示部、420 撮影部位表示入力部、430 X線条件表示入力部、440 横周波数上限値表示入力部、450 縦周波数上限値表示入力部、460 画像表示部、470 開口部表示入力部、611 開口部、612 開口部、613 開口部、614 開口部

Claims (6)

  1. 被検体に照射するX線を発生するX線源と、
    前記X線を同位相X線に変換する第1の回折格子と、
    前記同位相X線が前記被検体を透過することにより生じるX線の位相変化からX線の強度分布を形成する第2の回折格子と、
    前記X線の強度分布の一部を遮光することにより前記X線の強度分布にモアレを生じさせる第3の回折格子と、
    前記モアレを生じさせたX線の強度分布を周波数分布に変換する第1のフレネルレンズと、
    前記周波数分布における特定の周波数帯域を選択的に透過させる開口部を有する周波数帯域選択部と、
    前記特定の周波数帯域を透過させた特定周波数分布をX線の強度分布に変換する第2のフレネルレンズと、
    前記第2のフレネルレンズによって変換されたX線の強度分布を検出する検出器と、
    前記検出器により検出されたX線の強度分布を用いてX線画像を生成する画像処理部と、
    を備えることを特徴とする位相検出型X線撮影装置。
  2. 前記周波数帯域選択部は前記開口部の大きさを可変する開口部設定部を備えること、
    を特徴とする請求項1に記載の位相検出型X線撮影装置。
  3. 前記開口部は2以上の金属板を配置して構成され、
    前記開口部設定部は前記金属板の位置を調整することにより前記開口部の大きさを調整すること、
    を特徴とする請求項2に記載の位相検出型X線撮影装置。
  4. 前記周波数帯域選択部は大きさの異なる複数の開口部を有し、
    前記複数の開口部の内1つを前記特定の周波数帯域を選択的に透過させる開口部として設定する開口部設定部を備えること、
    を特徴とする請求項2に記載の位相検出型X線撮影装置。
  5. 前記周波数帯域選択部は円形の保持体を有し、
    前記複数の開口部は前記円形の保持体の周上に配置され、
    前記開口部設定部は前記円形の保持体を回転させることにより前記開口部の設定を行い得ること、
    を特徴とする請求項4に記載の位相検出型X線撮影装置。
  6. 前記第1のフレネルレンズと、前記第2のフレネルレンズと、前記周波数帯域選択部と、の配置位置を移動させることで、前記第3の回折格子によりモアレを生じさせたX線の強度分布を直接前記検出器に検出させる移動部を備えること、
    を特徴とする請求項1に記載の位相検出型X線撮影装置。
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