JP2017017183A - 液体容器及び同液体容器を用いた基板液処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】石英ガラスで形成された液体容器の破損を防止すること。【解決手段】本発明では、石英ガラスから形成された液体の貯留部(22)を有し、前記石英ガラスを透過させた所定波長の光を前記液体に照射する液体容器(16)において、前記貯留部(22)の内部圧力が変動する部分(たとえば、前記貯留部(22)に連通する前記液体の流入部(25)や流出部(26)と前記貯留部(22)とを接続する部分)に外側から弾性体(30〜32)(たとえば、密着させる前に流動性を有し、密着させた後に硬化性を有する素材からなる弾性体)を密着させることにした。【選択図】図5
Description
本発明は、液体に所定波長の光を石英ガラスを介して照射する液体容器、及び、同液体容器が用いられる基板液処理装置に関するものである。
半導体部品やフラットパネルディスプレイなどの製造には、半導体ウエハや液晶基板などの基板を洗浄液やエッチング液などの各種の液体(処理液)で処理する基板液処理装置が用いられる。
この基板液処理装置では、液体を加熱したり殺菌するために、石英ガラスからなる液体容器に液体を貯留し、赤外線や紫外線などの所定波長の光を液体に照射する。
たとえば、特許文献1に開示される基板液処理装置で用いられるヒーターでは、中空状の容器本体にパイプ状の流入管と流出管とを接続するとともに、容器本体に円筒状の収容管を挿通し、収容管の内部に赤外線を放射するランプヒーターを収容する。容器本体、流入管、流出管、収容管は、全て石英ガラスで形成される。
そして、基板液処理装置では、必要に応じて必要な量の液体を流入管から容器本体の内部に流入させ、容器本体の内部で液体に赤外線を照射して加熱を行い、所定温度に加熱した液体を流出管から基板を処理するための基板処理室へと供給する。
ところが、上記基板液処理装置においては、処理の内容に応じて基板処理室で基板の処理に必要な液体の量が変動する。また、液体を複数の基板処理室に分岐して供給する基板液処理装置では、同時に使用する基板処理室の個数が変動するために、それに応じて必要となる液体の量が大幅に変動する。
そして、液体容器の内部を流動する液体の量が時間とともに変化し続けると、液体容器の内部において容器本体と流入出管との接続部(融着部)などに部分的に内部圧力の脈動による疲労等が生じて、液体容器が破損するおそれがある。
そこで、本発明では、石英ガラスから形成された液体の貯留部を有し、前記石英ガラスを透過させた所定波長の光を前記液体に照射する液体容器において、前記貯留部の内部圧力が変動することにより荷重が加わる部分に外側から弾性体を被覆させることにした。
また、前記貯留部に連通する前記液体の流入部、又は/及び、前記貯留部に連通する前記液体の流出部と、前記貯留部とを接続する部分に外側から弾性体を被覆させることにした。
また、前記所定波長の光を放射する放射体の収容部と、前記貯留部とを接続する部分に外側から弾性体を被覆させることにした。
また、前記貯留部を形成する胴体と蓋体とを接続する部分に外側から弾性体を被覆させることにした。
また、前記弾性体は、被覆させる前に流動性を有し、被覆させた後に硬化性を有する素材からなることにした。
また、前記弾性体は、カバーで被覆されていることにした。
また、本発明では、基板を液体で処理する基板液処理装置において、石英ガラスから形成された前記液体の貯留部を有し、前記石英ガラスを透過させた所定波長の光を前記液体に照射する液体容器を有し、前記貯留部の内部圧力が変動することにより荷重が加わる部分に外側から弾性体を被覆させることにした。
また、前記液体容器は、前記液体を赤外線で加熱するヒーターに用いられることにした。
また、前記液体容器は、前記液体を紫外線で殺菌するタンクに用いられることにした。
本発明では、容器本体の内部圧力の変動による荷重を弾性体で緩和することができ、液体容器の破損を防止することができる。
以下に、本発明に係る液体容器及び同液体容器を用いた基板液処理装置の具体的な構成について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、液体容器を基板液処理装置で用いられるヒーターに適用した場合について説明する。
図1に示すように、本実施形態における基板液処理装置1は、複数の基板処理室10を備え、各基板処理室10において洗浄液等の液体(処理液)を用いて基板の液処理が行われる。基板液処理装置1は、液体の供給源11にタンクTを接続し、タンクTに各基板処理室10を供給路12を介して接続する。各基板処理室10には、排出路13が接続される。供給路12には、ポンプP、ヒーターH、フィルターFが順に介設されている。
そして、基板液処理装置1では、タンクTに貯留した液体をポンプPによって各基板処理室10に供給し、各基板処理室10で液体を用いて基板の液処理を行う。その際に、ヒーターHによって液体を所定の温度に加熱する。
この基板液処理装置1は、不図示の制御部(コンピュータ)を有しており、制御部に設けた記憶媒体(ROM、RAM、フラッシュメモリ、及びハードディスク等)に記憶された各種のプログラムにしたがって制御される。
基板液処理装置1で用いられるヒーターHは、図2〜図6に示すように、石英ガラスからなる液体容器16に所定波長の光(赤外線)を放射するランプヒーター17(放射体)を収容する。このヒーターHは、ランプヒーター17から放射された赤外線を液体容器16の内部で液体に照射させることで、液体を加熱する。
液体容器16は、中空円筒状の胴体18の端部に形成された円形開口に略円板状の蓋体19,20をそれぞれ融着して容器本体21を構成する。容器本体21の内部には、液体を貯留するための中空状の貯留部22が形成される。
また、液体容器16は、胴体18の端部外側にL型パイプ状の流入管23と流出管24とをそれぞれ融着して、胴体18と流入管23又は流出管24とを連通させている。胴体18と流入管23又は流出管24との間には、貯留部22に連通する液体の流入部25又は流出部26が形成される。なお、流出管24は、胴体18に支柱27を介して支持されている。支柱27は、胴体18の外側面と流出管24の外側面に融着されている。
また、液体容器16は、蓋体19,20の対面する位置に形成した4個の円形開口それぞれに円管状の収容管28を挿通させ、円形開口と収容管28の外周面とを融着している。各収容管28の内部は、ランプヒーター17を収容するための収容部29となっている。
液体容器16は、胴体18、蓋体19,20、流入管23、流出管24、支柱27、収容管28を全て耐食性や耐熱性や透明性に優れる石英ガラスで形成し、それらの接続部分を熱融着によって接続している。そして、液体容器16は、融着した接続部分の外側を弾性体30,31,32で密着状に被覆している。弾性体30は、胴体18と蓋体19との接続部分、及び、胴体18と流入管23との接続部分の外側を被覆する。弾性体31は、胴体18と蓋体20との接続部分、及び、胴体18と流出管24との接続部分の外側を被覆する。弾性体32は、蓋体19,20と各収容管28との接続部分の外側を被覆する。なお、胴体18と支柱27との接続部分や流出管24と支柱27との接続部分の外側も弾性体で被覆してもよい。また、胴体18と流入管23又は流出管24との接続部分と、胴体18と蓋体19,20との接続部分は同一の弾性体30,31で被覆する場合に限られず、異なる弾性体でそれぞれ被覆してもよい。さらに、各接続部分を複数の弾性体で被覆してもよい。
弾性体30〜32は、シーリング剤等の不定形な素材のものやウレタン等の定形な素材なものを用いることができる。特に、弾性体30〜32は、シリコンシーラント等のように付着前は流動性を有する素材であって耐久性や耐候性や密着性(接着性)に優れ、付着後は硬化性を有する素材が好ましい。硬化は、経時硬化でもよく、熱硬化でもよく、紫外線硬化などでもよい。なお圧力変動による荷重が緩和されるのであれば弾性体の被覆の態様は密着状に限られない。また、把持可能なカバーの内側に弾性体30〜32を付着させて、弾性体30〜32の外側をカバーで被覆した構成としてもよい。この場合、内側に弾性体30〜32を付着させたカバーを液体容器16の外側から手で押圧することで、液体容器16の外側に弾性体30〜32を容易に密着させることができ、作業性を向上させることができる。なお、カバーはそのまま液体容器16の外側に取付けてもよく、作業後に除去してもよい。
基板液処理装置1では、基板処理室10で基板を液処理する際に、タンクTに貯留した液体をヒーターHで加熱して基板処理室10に供給する。各基板処理室10では、基板の処理の内容に応じて必要となる液体の量が変動する。また、同時に複数の基板処理室10で基板を処理することもある。そのため、ヒーターHを流れる液体の量は時間とともに変化する。ヒーターHの液体容器16の内部では、液体が流入部25から貯留部22へと流入し、貯留部22の内部で蓋体19側から蓋体20側へと収容部29に沿って流動し、貯留部22から流出部26へと流出する。この液体容器16の内部を流れる液体の量が変動することによって、液体容器16の貯留部22の内部圧力が変動する。なお、貯留部22の内部圧力の変動には、長時間にわたって断続的に変動する場合もあり、短時間で衝撃的に変動する場合もある。
従来の液体容器では、内部圧力の変動によって荷重が加わることで容器が破損するおそれがあった。特に、石英ガラス同士を融着した接続部分では、部分的に肉厚が薄くなった箇所が生じることがあり、その部分に荷重が加わると破損が生じるおそれがあった。
しかしながら、上記基板液処理装置1で用いる液体容器16では、貯留部22の内部圧力が変動する部分(具体的には、胴体18と蓋体19との接続部分、胴体18と流入管23との接続部分、胴体18と蓋体20との接続部分、胴体18と流出管24との接続部分、蓋体19,20と各収容管28との接続部分。)に外側から弾性体30〜32を被覆させている。これにより、貯留部22の内部圧力が変動することにより荷重が加わる部分を外側から補強することができるとともに、液体の量が変動して貯留部22の内部圧力が変動しても、弾性体30〜32の弾性作用により荷重を緩和させることができ、液体容器16の破損を防止することができる。
上記説明では、本発明に係る液体容器16として液体を赤外線で加熱するヒーターHに用いた場合について説明したが、本発明はこれに限られず、石英ガラスから形成された液体の貯留部を有し、石英ガラスを透過させた所定波長の光を液体に照射する液体容器に適用することができ、たとえば、液体を紫外線で殺菌するタンクに用いることもできる。
1 基板液処理装置
16 液体容器
17 ランプヒーター
18 胴体
19,20 蓋体
22 貯留部
25 流入部
26 流出部
29 収容部
30,31,32 弾性体
H ヒーター
16 液体容器
17 ランプヒーター
18 胴体
19,20 蓋体
22 貯留部
25 流入部
26 流出部
29 収容部
30,31,32 弾性体
H ヒーター
Claims (9)
- 石英ガラスから形成された液体の貯留部を有し、前記石英ガラスを透過させた所定波長の光を前記液体に照射する液体容器であって、
前記貯留部の内部圧力が変動することにより荷重が加わる部分に外側から弾性体を被覆させたことを特徴とする液体容器。 - 前記貯留部に連通する前記液体の流入部、又は/及び、前記貯留部に連通する前記液体の流出部と、前記貯留部とを接続する部分に外側から弾性体を被覆させたことを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
- 前記所定波長の光を放射する放射体の収容部と、前記貯留部とを接続する部分に外側から弾性体を被覆させたことを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
- 前記貯留部を形成する胴体と蓋体とを接続する部分に外側から弾性体を被覆させたことを特徴とする請求項1に記載の液体容器。
- 前記弾性体は、被覆させる前に流動性を有し、被覆させた後に硬化性を有する素材からなることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の液体容器。
- 前記弾性体は、カバーで被覆されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の液体容器。
- 基板を液体で処理する基板液処理装置であって、
石英ガラスから形成された前記液体の貯留部を有し、前記石英ガラスを透過させた所定波長の光を前記液体に照射する液体容器を有し、
前記貯留部の内部圧力が変動することにより荷重が加わる部分に外側から弾性体を被覆させたことを特徴とする基板液処理装置。 - 前記液体容器は、前記液体を赤外線で加熱するヒーターに用いられることを特徴とする請求項7に記載の基板液処理装置。
- 前記液体容器は、前記液体を紫外線で殺菌するタンクに用いられることを特徴とする請求項7に記載の基板液処理装置。
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Citations (5)
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2015
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