JP2017016895A - 固体高分子形燃料電池用の触媒粒子及び触媒、並びに触媒粒子の製造方法 - Google Patents

固体高分子形燃料電池用の触媒粒子及び触媒、並びに触媒粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【解決課題】白金使用量を可及的に低減し、また、発電性能に優れており、しかも、燃料電池の運転条件(強酸性条件、高電位条件、及び連続運転時の電位変動)下での凝集や溶解に対する耐久性に優れた固体高分子形燃料電池用の触媒粒子及び触媒、並びに触媒粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】白金系金属の触媒活性粒子と、触媒活性粒子を構成する金属以外の金属Mの金属酸化物粒子とが複合した触媒粒子であり、金属MがTi、Fe、Ge、Nb、Mo、Ru、Pd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Ir、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であると共に単位格子数1〜3の結晶粒子であり、触媒活性粒子が金属酸化物粒子の表面の一部又は全体に分散した状態で担持されており、また、触媒粒子の平均粒径が3nm以上5nm未満である固体高分子形燃料電池用の触媒粒子及び触媒、並びに触媒粒子の製造方法である。
【選択図】なし

Description

この発明は、固体高分子形燃料電池用の触媒粒子、及びこの触媒粒子を用いて調製された固体高分子形燃料電池用の触媒、並びに前記触媒粒子の製造方法に関するものであり、特に触媒粒子に含まれる白金原子の高い触媒活性を損なうことなく白金使用量を削減し、また、優れた耐久性を有する固体高分子形燃料電池用の触媒粒子及び触媒、並びに触媒粒子の製造方法に関する。
一般的な固体高分子形燃料電池は、プロトン伝導性電解質膜を挟んでアノードとなる触媒層とカソードとなる触媒層とが配置され、更にこれらを挟んで触媒層の外側にガス拡散層が配置され、更にこれらを挟んでガス拡散層の外側にセパレーターが配置された基本構造を有し、通常は、必要な出力を達成するために、上記の基本構造を単位セルとし、必要な数の単位セルをスタックして電池を構成している。
このような基本構造の固体高分子形燃料電池から電流を取り出すためには、アノードとカソードの両極に配されたセパレーターのガス流路からガス拡散層を介して、カソード側には酸素あるいは空気等の酸化性ガスを、また、アノード側には水素等の還元性ガスをそれぞれ触媒層まで供給し、各触媒層で起こる還元性ガス及び酸化性ガスの化学反応を利用して電流を取り出す。例えば、還元性ガスが水素ガスであって酸化性ガスが酸素ガスである場合には、アノード側触媒層の触媒粒子上で起こる下記の化学反応(1)と、カソード側触媒層の触媒粒子上で起こる下記の化学反応(2)との間のエネルギー差(電位差)を利用し、電流を取り出している。
→ 2H+2e(E=0V)……(1)
+4H+4e→ 2HO(E=1.23V)……(2)
そして、上記の化学反応(1)及び(2)に利用されるアノード側及び/又はカソード側の触媒層には、これら必要な化学反応(1)及び(2)を促進する機能を有する触媒金属、具体的には白金、パラジウム、金、タングステン、コバルト、ニッケル、タンタル、ジルコニウム、モリブデン等の純金属や、炭化物、窒化物等の金属化合物が使用可能ではあるが、純金属としてはPtが最も高い反応活性を有することから、一般的には白金(Pt)若しくはPtを主成分とするPt合金が使用されている。ここで、Ptと共に使用される金属元素としては、触媒金属としての活性向上を目的としてCo、Ni、Fe、Pd、Au、Ru、Rh、Ir等があるが、これら金属元素の添加量は、このPt以外の金属元素の添加量が50at%を超えると、触媒金属の粒子表面におけるPt以外の金属元素の存在割合が多くなり、燃料電池の作動下で溶解して発電性能が低下する場合があることから、通常、Ptに対する原子組成百分率として50at%以下である。
また、固体高分子形燃料電池において、アノード側触媒層とカソード側触媒層との間に配置されるプロトン伝導性電解質膜としては、一般に、高分子電解質材料であるパーフルオロスルホン酸ポリマーが使用されており、このポリマーの側鎖にはスルホン酸基が存在するので、これら触媒層に存在する触媒金属は強い酸性条件下に晒されており、しかも、燃料電池の連続運転時には電位の変動が生じるだけでなく、酸化性を有する酸素ガスが供給される。このため、他の触媒金属に比べて優れた耐酸性、耐酸化性、電位変動下で溶解し難い等の性質を有する白金を触媒金属として用いた場合であっても、次第に白金粒子の凝集や溶解が発生し、発電反応に関与する白金粒子の表面積が小さくなり、燃料電池の性能低下が生じる。
加えて、白金(Pt)については、その資源埋蔵量に制約があり、高価であることから、国の産業上の方針として白金触媒の使用量を削減することが挙げられている(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 燃料電池・水素技術開発ロードマップ2010)。
従って、固体高分子形燃料電池の低コスト化を達成して普及を図るためには、この燃料電池用の触媒粒子における白金の使用量を可及的に低減し、また、燃料電池の運転条件である強酸性条件下、高電位条件下、及び連続運転時の電位変動の下においても、触媒粒子の凝集や溶解を抑制することができ、これによって長期間に亘って安定した発電性能を発揮させることができる触媒の開発が必要不可欠である。
そこで、従来においても、固体高分子形燃料電池において、白金使用量を低減し、また、使用する触媒粒子の耐久性の向上を図るための幾つかの試みがなされている。
例えば、特許文献1には、Ti及びSnから選ばれる元素を含み、酸素欠陥がなく、かつ、光触媒活性を有する第2酸化物微粒子と、この第2酸化物微粒子の表面に、Ti及びSnから選ばれる元素を含み、かつ、酸素欠陥を有する第1酸化物の中間層と、この中間層上の少なくとも一部に、白金を含む最外層を有するコアシェル構造を有する平均粒径2〜20nm(好ましくは4〜10nm)の触媒微粒子であり、安価で高い触媒活性と優れた耐久性を有する燃料電池用の触媒微粒子が開示されている。
しかしながら、この特許文献1に記載された触媒微粒子は、内部粒子として中心にTi及び/又はSnの第2酸化物微粒子とその外側にTi及び/又はSnの第1酸化物中間層とを有し、更にこの内部粒子の外側に白金を含む最外層とを有するコアシェル構造を持つ触媒微粒子であり、図9及び図10の電子顕微鏡写真に基づいて解析された実施例6〜8のカーボン担持触媒微粒子は、粒径16nmのTiO2内部粒子の表面に0.25nmの白金単原子層を有する触媒微粒子(実施例6)、粒径23nmのTiO2内部粒子の表面に1.0nmの白金3原子層を有する触媒微粒子(実施例7)、又は粒径27nmのTiO2内部粒子の表面に3.0nmの白金10原子層を有する触媒微粒子(実施例8)である。
また、特許文献2には、白金又は白金を含む貴金属合金(以下、単に「貴金属」という。)と貴金属以外の金属酸化物とからなる30nm以下(特に5nm〜25nm)の固体高分子形燃料電池用の複合粒子が記載されており、また、金属酸化物としてTi,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zr,Nb,Mo,Ru,Rh,Sn,In,Hf,Ta,W,Re,Ir又は希土類元素の酸化物が記載されており、更に、具体例として平均粒径5nmの白金とコバルト酸化物との複合微粒子(実施例1)及び平均粒径7nmの白金と銅酸化物との複合微粒子(実施例2)が記載されており、そして、貴金属合金相が金属元素(X)の酸化物相と均一に混合あるいは貴金属以外の金属酸化物相表面に分散していること(段落0015、0017及び0030)が記載されている。
しかしながら、この特許文献2において、実施例1では、CoCl2・6H2O及びH2PtCl2・6H2Oのトリメチレングリコール溶液をNaOH水溶液でpH13に調整し、次いでNaNO3を添加して180℃に加熱して白金とコバルト酸化物との複合微粒子を調製しており、また、実施例2では、先ずPt50Cu50合金粉末を調製し、この合金粉末を粉砕した後、RF熱プラズマ装置内のプラズマトーチから装置内のアルゴン-酸素プラズマに供給し、急冷凝固させて白金と銅酸化物との複合微粒子を調製しており、複合微粒子を構成する貴金属と金属酸化物とを分子レベルあるいは原子レベルで制御することが困難であり、また、実質的に粒子径5nm未満の複合微粒子を調製することは困難であると記載されている(段落0030)。
特開2014-209,484号公報 特開2006-134,613号公報
本発明者らは、上述した固体高分子形燃料電池用の触媒粒子に関する技術的背景の下に、触媒粒子に含まれる白金原子の高い触媒活性を損なうことなく、更に白金使用量を削減し、また、より優れた耐久性を有する触媒粒子を開発すべく鋭意検討を進めた。
そして、このような検討を進める中で、金属ハロゲノ錯体の加水分解平衡反応とハロゲンイオン補足剤を用いた加水分解駆動反応とからなる液相析出法を活用することにより、単位格子数が制御された金属酸化物粒子を調製することができることを知見し、また、単位格子数が制御された金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子を析出させて複合化させることにより粒子径が制御された触媒粒子を調製することができ、これによって金属酸化物粒子の単位格子数が制御されていると共に平均粒径が制御された触媒粒子を調製できることを知見した。
また、特定の単位格子数に制御された金属酸化物粒子に触媒活性粒子を担持させて調製され、かつ、特定の平均粒径に制御された触媒粒子において、電子導電性をも有する白金原子を含む触媒活性粒子と極微細な金属酸化物粒子とを触媒粒子内で適度に分散させることにより、白金原子の高い触媒活性を損なうことなく、Pt使用量の削減を可能にし、また、優れた耐久性を付与することができることを突き止め、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、白金使用量を可及的に低減し、また、発電性能に優れており、しかも、燃料電池の運転条件(強酸性条件、高電位条件、及び連続運転時の電位変動)下での凝集や溶解に対する耐久性に優れた固体高分子形燃料電池用の触媒粒子を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、このように白金使用量が低減され、発電性能に優れており、しかも、燃料電池の運転条件下での耐久性に優れた触媒粒子を用いた固体高分子形燃料電池用の触媒を提供することにあり、更に、新たな触媒粒子の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1) 白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の触媒活性粒子と、前記触媒活性粒子を構成する金属以外の金属Mの金属酸化物粒子とが複合した触媒粒子であり、前記金属酸化物粒子は、その金属MがTi、Fe、Ge、Nb、Mo、Ru、Pd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Ir、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であると共に、単位格子数1〜3の結晶粒子であり、前記触媒活性粒子は、前記金属酸化物粒子の表面の一部又は全体に分散した状態で担持されており、また、前記触媒活性粒子を担持した金属酸化物粒子が平均粒径3nm以上5nm未満の大きさの複合粒子を形成していることを特徴とする固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
(2) 前記金属酸化物粒子と触媒活性粒子との存在割合が、金属Mと白金系金属(PtM)の物質量比(PtM/M)に換算して0.5〜10であることを特徴とする前記(1)に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
(3) 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Fe、Nb、Mo、Sn、Sb、Hf、Ta、W、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
(4) 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Nb、Mo、Sn、Hf、及びTaからなる群から選ばれた金属であることを特徴とする前記(3)に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
(5) 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti及び/又はSnであることを特徴とする前記(4)に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
(6) 前記触媒活性粒子が白金原子からなる白金粒子であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
(7) 前記(1)〜(6)のいずれかに記載された固体高分子形燃料電池用の触媒粒子が炭素担体に担持されていることを特徴とする固体高分子形燃料電池用の触媒。
(8) 白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の触媒活性粒子と、前記触媒活性粒子を構成する金属以外の金属Mの金属酸化物粒子とが複合した触媒粒子を製造するに際し、前記金属酸化物粒子の金属Mの金属ハロゲノ錯体についての加水分解平衡反応と、前記金属ハロゲノ錯体よりもより安定な金属ハロゲノ錯体を形成するハロゲンイオン補足剤を添加して前記金属ハロゲノ錯体の加水分解平衡反応を金属酸化物側にシフトさせる加水分解駆動反応とを利用する液相析出法により金属酸化物粒子を形成し、また、白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の金属前駆体化合物を用いて前記金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子を析出させることを特徴とする固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
(9) 前記液相析出法で使用される金属Mの金属ハロゲノ錯体及びハロゲンイオン補足剤と白金系金属の金属前駆体化合物とを同じ反応系内に共存させ、50℃以下の反応温度で反応させて、液相析出法により形成された金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子を析出させることを特徴とする前記(8)に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
(10) 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Fe、Ge、Nb、Mo、Ru、Pd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Ir、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であることを特徴とする前記(8)又は(9)に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
(11) 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Nb、Mo、Sn、Hf、及びTaからなる群から選ばれた金属であることを特徴とする前記(10)に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
(12) 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Snからなる群から選ばれた金属であることを特徴とする前記(11)に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
(13) 前記触媒活性粒子が白金原子からなる白金粒子であることを特徴とする前記(8)〜(12)のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
本発明の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子は、電子導電性をも有する白金原子を含む触媒活性粒子と極微細な金属酸化物粒子とが触媒粒子内で適度に分散されており、白金原子の高い触媒活性を損なうことなく、白金使用量の削減が可能であり、また、燃料電池の運転条件下においても優れた耐久性を有するものである。
また、本発明の固体高分子形燃料電池用の触媒は、白金使用量が低減されているにもかかわらず、発電性能に優れており、しかも、燃料電池の運転条件下での耐久性に優れている。
更に、本発明の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法によれば、白金原子の高い触媒活性を損なうことなく、白金使用量の削減が可能であり、また、燃料電池の運転条件下においても優れた耐久性を有する触媒粒子を製造することができる。
図1は、本発明の触媒粒子の粒子構造を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子及び触媒、並びに触媒粒子の製造方法について、詳細に説明する。
図1は、本発明の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子が有する粒子構造を模式的に示したものであり、触媒粒子1は、白金(Pt)又は白金を含む白金合金(Pt合金)からなる白金系金属の触媒活性粒子2とこの触媒活性粒子2を構成する金属以外の金属Mの金属酸化物粒子3とからなる平均粒径dが3nm以上5nm以下の複合粒子であり、また、前記金属酸化物粒子3は1〜3個の単位格子数からなる結晶粒子であって、前記触媒活性粒子2は金属酸化物粒子3の表面の一部又は全体に分散した状態で担持されている。
ここで、前記金属酸化物粒子3の単位格子数が3個を超えると、形成される触媒粒子1において、電子伝導性の低い金属酸化物粒子3の領域が大きくなり、この触媒粒子1内部を流れる電子の伝導性(触媒粒子内部の電子伝導性)が損なわれて固体高分子形燃料電池用の触媒とした際に所望の電池性能(セル電圧0.620V以上)を発揮できなくなる虞がある。また、平均粒径dが3nmより小さい触媒粒子1については、金属酸化物粒子3の結晶成長が進まない未熟な状態であってその製造が困難であり、反対に、平均粒径dが5nmより大きくなると、幾何学的表面積が小さくなって電池性能が低くなり、所望の電池性能を発現させることが難しくなる。
本発明において、前記触媒粒子1中における金属Mの金属酸化物粒子3と白金系金属(PtM)の触媒活性粒子2との存在割合は、金属Mと白金系金属(PtM)の物質量比(PtM/M)に換算して、通常0.5以上10以下、好ましくは5以上10以下であるのがよく、物質量比(PtM/M)が0.5より低くなると、金属酸化物粒子3の物質量が多くなり過ぎて触媒活性粒子2の物質量が減少し、電池性能が低下する虞があり、反対に、10より大きくなると、触媒粒子1が白金のみからなる場合と大差なくなり、所望の耐久性を付与できないだけでなく、白金使用量の削減という観点からも好ましくない。
本発明において、触媒粒子を構成する触媒活性粒子については、上述した化学反応(1)及び(2)を促進する能力を有し、加えて、燃料電池の運転条件下で溶解し難い金属である必要があり、Pt又はPtを主成分とするPt合金が用いられる。ここで、Pt合金とは、Ptの他に、触媒活性粒子の活性向上等を目的として添加されるCo、Ni、Fe、Pd、Au、Ru、Rh、Ir等の金属元素を含む合金のことであり、これらの添加金属元素は触媒活性粒子中に原子組成百分率として50at%以下の割合で添加され、この添加量が50at%より高くなると、触媒活性粒子表面の添加元素の存在割合が多くなり、燃料電池の運転条件下で触媒活性粒子が溶解し易くなって電池性能が低下する。
また、本発明において、触媒粒子を構成する金属Mの金属酸化物粒子において、金属Mとしては、燃料電池の作動条件下において耐溶解性に優れた金属である必要があり、また、比較的良好な電子伝導性を示す金属であることが好ましく、具体的には、Ti、Fe、Ge、Nb、Mo、Ru、Pd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Ir、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であり、また、液相析出法により金属酸化物粒子をより形成し易いという観点から、好ましくはTi、Fe、Nb、Mo、Sn、Sb、Hf、Ta、W、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であり、更に、燃料電池作動下で溶解し難いという耐溶解性の観点から、より好ましくはTi、Nb、Mo、Sn、Hf、及びTaからなる群から選ばれた金属であり、更にまた、電子伝導性の観点から、最適には金属酸化物が半導体としての性質を有するTi及び/又はSnである。
そして、本発明の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子を製造するための方法については、単位格子数1〜3の結晶粒子からなる金属酸化物粒子とその表面の一部又は全体に担持された触媒活性粒子とを有し、上述した粒子構造を有すると共に平均粒径が3nm以上5nm以下の触媒粒子を製造することができる方法であれば、特に制限されるものではないが、好ましくは、金属酸化物粒子の金属Mの金属ハロゲノ錯体についての加水分解平衡反応と、前記金属ハロゲノ錯体よりもより安定な金属ハロゲノ錯体を形成するハロゲンイオン補足剤を添加して前記金属ハロゲノ錯体の加水分解平衡反応を金属酸化物側にシフトさせる加水分解駆動反応とを利用する液相析出法により金属酸化物粒子を形成し、また、白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の金属前駆体化合物を用いて前記金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子を析出させて触媒粒子を製造する方法である。また、特に制限されるものではないが、前記金属Mの金属ハロゲノ錯体の使用量と前記白金系金属(PtM)の金属前駆体化合物の使用量については、金属Mの金属酸化物粒子と触媒活性粒子との存在割合が、金属Mと白金系金属(PtM)の物質量比(PtM/M)に換算して、0.5以上10以下、好ましくは5以上10以下の範囲となるように、調整するのがよい。
ここで、液相析出法については、例えば出来成人、青井芳史「液相析出法(LPD法:Liquid Phase Deposition)による機能性薄膜材料の合成」表面技術、第49巻(1998年)、第30〜34頁等に記載されているが、本発明においては、単位格子数1〜3の結晶粒子からなる金属Mの金属酸化物粒子を形成するために、金属Mの金属ハロゲノ錯体を有機溶媒中ハロゲンイオン補足剤の存在下に、50℃以下の温度、好ましくは5℃以上20℃以下の温度で結晶粒子の成長を抑制しながら反応させるものであり、金属Mの金属酸化物粒子はこの金属酸化物粒子を含む反応混合物溶液として得られる。この際の反応温度をより低温にすれば、金属酸化物粒子の単位格子は小さくなり、反対に、より高温にすれば単位格子は大きくなり、反応温度が50℃を超えて高くなると、金属酸化物粒子は容易に粒子成長し易くなり、単位格子数は4以上となる。
また、液相析出法で得られた金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子を析出させて触媒粒子を製造する方法についても、特に制限されるものではないが、好ましくは、液相析出法により金属Mの金属酸化物粒子を調製する際に、その加水分解駆動反応の開始当初から、あるいは、反応過程の途中で反応系内に白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の金属前駆体化合物を共存させればよく、これによって液相析出法で形成された金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子が析出し、触媒粒子はこの触媒粒子を含む反応混合物溶液として得られる。このように、金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子が析出する理由については、その詳細は明らかではないが、金属Mの金属ハロゲノ錯体と白金系金属の金属前駆体化合物とを有機溶媒中ハロゲンイオン補足剤の存在下に共存させることで、有機溶媒中の親水基近傍でのみ選択的に結晶粒子の成長が進み、これによって白金系金属の金属前駆体化合物の不均化反応によるPt原子の析出と、液相析出法による金属酸化物粒子の形成とが同時に生じ、Pt原子と金属酸化物粒子が共析するためと考えている。この処理によって、本発明の図1に示すような金属酸化物粒子とPt原子の混合した触媒粒子となる。
ここで、液相析出法で使用する金属Mの金属ハロゲノ錯体としては、Ti、Fe、Ge、Nb、Mo、Ru、Pd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Ir、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属のフッ化物錯体、塩化物錯体、又はヨウ化物錯体であり、好ましくはTi、Fe、Nb、Mo、Sn、Sb、Hf、Ta、W、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属のフッ化物錯体であり、より好ましくはTi、Nb、Mo、Sn、Hf、及びTaから選ばれた1種又は2種以上の金属のフッ化物錯体であり、最適には金属酸化物が半導体としての性質を有するTi及び/又はSnのフッ化物錯体であり、具体的には、フッ化チタン酸アンモニウム、フッ化チタン酸、フッ化スズ酸アンモニウム、フッ化スズ酸等を始めとして、いずれも従来公知のものを使用することができ、また、上記金属Mの金属ハロゲノ錯体については、金属Mの酸化物をフッ化水素(HF)及び/又はフッ化アンモニウム(NH4F)の水溶液中に溶解して調製された金属M酸化物/HF水溶液、金属M酸化物/NH4F、又は金属M酸化物/HF・NH4F水溶液として使用することもできる。また、液相析出法で使用するハロゲンイオン補足剤についても、ホウ酸、塩化アルミニウム、金属アルミニウム等を始めとして従来公知のものを使用することができ、また、有機溶媒についても、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、エチレングリコール、エタノール、メタノール、プロパノール等を始めとして従来公知の親水基を有するものを使用することができる。
このようにして調製された触媒粒子を炭素担体に担持させて固体高分子形燃料電池用の触媒を調製する方法についても、特に制限されるものではなく、従来公知の触媒活性粒子を担持させる各種の方法を適用することができるが、触媒粒子が平均粒径3nm以上5nm以下の複合粒子であって凝集し易い性質を有するので、好ましくは、上で調製された触媒粒子を含む反応混合物溶液中に、所定の炭素担体を添加し、110℃以下、好ましくは室温(10℃)以上100℃以下の温度で保持し、次いで洗浄し、分離し、乾燥して炭素担体に触媒粒子が担持された触媒を調製する方法等を例示することができる。この触媒調製の際に用いられる炭素担体は、特に制限されるものではなく、燃料電池の技術において従来公知のものを使用することができる。この炭素担体に触媒粒子を担持させる際の反応温度が110℃を超えると、触媒粒子が凝集し易くなり、得られた触媒の平均粒径が5nmを超えて大きくなる虞がある。
なお、このようにして得られた固体高分子形燃料電池用の触媒についても、従来から知られている方法と同様の方法で、固体高分子形燃料電池用の触媒層を形成し、また、この触媒層を用いて固体高分子形燃料電池を製造することができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子及び触媒、並びに触媒粒子の製造方法をより具体的に説明する。
1.触媒粒子及び触媒の調製
本発明の触媒粒子、及びこの触媒粒子が炭素担体に担持された本発明の触媒を調製する以下の実施例及び比較例において、使用する各種ガラス器具やプラスチックビーカー等については、傷等がなく、充分に清浄化したものを使用し、また、白金(Pt)前駆体化合物としては、ジニトロジアンミンPt硝酸水溶液を0.05mol/L濃度となるように蒸留水で希釈したものを使用し、また、ハロゲンイオン補足剤として用いるホウ酸については、ホウ酸を0.5mol/Lとなるように蒸留水で希釈したものを使用し、更に、有機溶媒としては、ポリエチレングリコール200又はポリオキシエチレン(10)オクチルフェニルエーテル(Triton X-100)を使用した。
〔実施例1〜4:金属酸化物粒子がTiO2の場合〕
約200mL容量のプラスチックビーカー中に、0.05mol/LのジニトロジアンミンPt硝酸水溶液4gと、Ti元素濃度 0.05mol/Lの(NH4)2TiF6水溶液0.31gとを仕込み、3時間攪拌してこれらPt前駆体化合物とTi前駆体化合物とを十分に混合した。次に、得られた混合水溶液4.31g中に、有機溶媒として0.76gのポリエチレングリコール200と0.5mol/L濃度のホウ酸水溶液3.19gとを加え、表1に示す反応温度(調製時反応温度)で15時間保持し、Pt及びTiを含む微粒子(触媒粒子)の薄白色反応混合物溶液を得た。
次に、得られた薄白色反応混合物溶液に、炭素担体として高導電性カーボンブラック(ケッチェンブラック)〔ライオン(株)製EC600JD〕0.0893gを添加し、室温から110℃までの範囲で表1に示す触媒調製時の温度に昇温させ、その後蒸留水を用いて濾過、洗浄を行うことで、炭素担体に触媒粒子が担持された触媒を調製した。
〔実施例5〜8:金属酸化物粒子がSnO2の場合〕
先ず、SnO2粉末をHF水溶液中に添加し、撹拌下にSnO2粉末が目視で確認されなくなるまで溶解させ、SnO2/HF水溶液を作成した。得られたSnO2/HF水溶液について、そのSn元素の濃度をICP発光分析装置で分析し、分析後に蒸留水で希釈し、Sn元素濃度が0.05mol/Lとなるように調整した。
次に、約200mL容量のプラスチックビーカー中に、0.05mol/LのジニトロジアンミンPt硝酸水溶液4gと、上で得られたSn元素濃度0.05mol/LのSnO2/HF水溶液0.31gをと仕込み、上記の実施例1〜4の場合と同様にして、Pt及びSnを含む微粒子(触媒粒子)の薄白色反応混合物溶液を得た。
更に、得られた薄白色反応混合物溶液に、炭素担体として高導電性カーボンブラック(ケッチェンブラック)〔ライオン(株)製EC600JD〕0.0893gを添加し、室温から110℃まで昇温させ、その後、蒸留水を用いて濾過、洗浄することで、炭素担体に触媒粒子が担持された触媒を調製した。
〔実施例9〜12:金属酸化物粒子がNb25の場合〕
先ず、Nb25粉末をHF及びNH4Fの混合水溶液中に添加し、撹拌下にNb25粉末が目視で確認されなくなるまで溶解させ、Nb25/HF・NH4F水溶液を作成した。得られたNb25/HF・NH4F水溶液について、そのNb元素の濃度をICP発光分析装置で分析し、分析後に蒸留水で希釈し、Nb元素濃度が0.05mol/Lとなるように調整した。
次に、約200mL容量のプラスチックビーカー中に、0.05mol/LのジニトロジアンミンPt硝酸水溶液4gと、上で得られたNb元素濃度0.05mol/LのNb25/HF・NH4F水溶液0.31gを仕込み、有機溶媒として0.76gのTritonX-100を用いた以外は、上記の実施例1〜4の場合と同様にして、Pt及びNbを含む微粒子(触媒粒子)の薄白色反応混合物溶液を得た。
更に、得られた薄白色反応混合物溶液に、炭素担体として高導電性カーボンブラック(ケッチェンブラック)〔ライオン(株)製EC600JD〕0.0893gを添加し、室温から110℃まで昇温させ、その後、蒸留水を用いて濾過、洗浄することで、炭素担体に触媒粒子が担持された触媒を調製した。
〔実施例13〜16:金属酸化物粒子がHfO2の場合〕
先ず、HfO2粉末をHF及びNH4Fの混合水溶液中に添加し、撹拌下にHfO2粉末が目視で確認されなくなるまで溶解させ、HfO2/HF・NH4F水溶液を作成した。得られたHfO2/HF・NH4F水溶液について、そのHf元素の濃度をICP発光分析装置で分析し、分析後に蒸留水で希釈し、Hf元素濃度が0.05mol/Lとなるように調整した。
次に、約200mL容量のプラスチックビーカー中に、0.05mol/LのジニトロジアンミンPt硝酸水溶液4gと、上で得られたHf元素濃度0.05mol/LのHfO2/HF・NH4F水溶液0.31gを仕込み、上記の実施例9〜12の場合と同様にして、Pt及びHfを含む微粒子(触媒粒子)の薄白色反応混合物溶液を得た。
更に、得られた薄白色反応混合物溶液に、炭素担体として高導電性カーボンブラック(ケッチェンブラック)〔ライオン(株)製EC600JD〕0.0893gを添加し、室温から110℃まで昇温させ、その後、蒸留水を用いて濾過、洗浄することで、炭素担体に触媒粒子が担持された触媒を調製した。
〔実施例17〜20:金属酸化物粒子がTa25の場合〕
先ず、Ta25粉末をHF及びNH4Fの混合水溶液中に添加し、撹拌下にTa25粉末が目視で確認されなくなるまで溶解させ、Ta25/HF・NH4F水溶液を作成した。得られたTa25/HF・NH4F水溶液について、そのTa元素の濃度をICP発光分析装置で分析し、分析後に蒸留水で希釈し、Ta元素濃度が0.05mol/Lとなるように調整した。
次に、約200mL容量のプラスチックビーカー中に、0.05mol/LのジニトロジアンミンPt硝酸水溶液4gと、上で得られたTa元素濃度0.05mol/LのTa25/HF・NH4F水溶液0.31gを仕込み、上記の実施例9〜12の場合と同様にして、Pt及びTaを含む微粒子(触媒粒子)の薄白色反応混合物溶液を得た。
更に、得られた薄白色反応混合物溶液に、炭素担体として高導電性カーボンブラック(ケッチェンブラック)〔ライオン(株)製EC600JD〕0.0893gを添加し、室温から110℃まで昇温させ、その後、蒸留水を用いて濾過、洗浄することで、炭素担体に触媒粒子が担持された触媒を調製した。
〔実施例21〜24:金属酸化物粒子がTiO2の場合〕
約200mL容量のプラスチックビーカー中に、0.05mol/LのジニトロジアンミンPt硝酸水溶液4gと、0.05mol/Lの(NH4)2TiF6水溶液3.1gと、生成した白金合金における白金の物質量に対する添加元素Co又はNiの比率がPt:添加元素=80:20又は70:30となるように、コバルト(Co)又はニッケル(Ni)の硝酸塩〔Co(NO3)2、Ni(NO3)2〕とを仕込み、上記の実施例1〜4の場合と同様にして、Ptと、添加元素Co又はNiと、Tiとを含む微粒子の薄白色反応混合物溶液を得た。
更に、得られた薄白色反応混合物溶液に、炭素担体として高導電性カーボンブラック(ケッチェンブラック)〔ライオン(株)製EC600JD〕0.0893gを添加し、室温から110℃まで昇温させ、その後、蒸留水を用いて濾過、洗浄することで、炭素担体に微粒子を担持させ、更に、不活性ガス雰囲気下に200℃で熱処理してPtと添加元素Co又はNiとの合金化を行い、炭素担体に触媒粒子〔白金合金(Pt80Co20, Pt70Co30, Pt80Ni20,Pt70Ni30)がTiO2に担持した触媒粒子〕が担持された触媒を調製した。
〔比較例1〜4〕
触媒粒子調製時の反応温度を60℃(比較例1)又は70℃(比較例2)に変更し、また、炭素担体に触媒粒子を担持させる触媒調製時の温度を120℃(比較例3)又は150℃(比較例4)に変更した以外は、実施例1〜4と同様にして、炭素担体に触媒粒子が担持された比較例1〜4の触媒を調製した。
〔比較例5〕
Pt前駆体化合物であるの使用量を2倍、すなわち0.05mol/LのジニトロジアンミンPt硝酸水溶液8gを使用したこと以外は、実施例1〜4と同様にして、炭素担体に触媒粒子が担持された比較例5の触媒を調製した。
〔比較例6〕
特許文献2の実施例1に従って、白金と酸化コバルトからなる触媒粒子を調製した。
次に、得られた触媒粒子を用い、実施例1〜4と同様にして、炭素担体に触媒粒子が担持された比較例6の触媒を調製した。
〔比較例7〕
液相析出法を実施することなく、濃度0.05mol/LのジニトロジアンミンPt硝酸水溶液を用いて、炭素担体の高導電性カーボンブラック〔ライオン(株)製EC600JD〕にPt粒子を担持させたこと以外は、前記実施例1〜4と同様に実施し、比較例7の触媒粒子と、この触媒粒子を用いた触媒を調製した。
2.触媒粒子の物性評価
(1) 触媒粒子の粒径の算出方法
触媒粒子の粒径については、透過型電子顕微鏡(FEI社製Tecnai)により観察されたHAADF−STEM像を用いて算出した。
すなわち、上で得られた各実施例及び比較例の触媒約1mgを測り採り、10mLのエタノールで希釈し、超音波で1分間分散させて銅メッシュグリッドに滴下した。これを1晩真空乾燥させた後、サンプルホルダーにセットし、加速電圧200kVで、大きさ70nm×70nmの任意の視野を測定した。
この粒径の測定方法において、白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の触媒活性粒子は輝点として観察され、また、この輝点の次に明るい約3〜5nm程度の領域が金属酸化物粒子の領域として観察され、触媒活性粒子が金属酸化物粒子の表面又は内部に存在していることが判明した。前記触媒活性粒子に由来する輝点と、金属酸化物粒子に由来する輝点の存在領域の縦方向と横方向の大きさを算出し、その縦方向の大きさと横方向の大きさとの平均値を1個の触媒粒子の粒径とし、この測定を70nm×70nmの任意の視野中において、それぞれ独立した触媒粒子を20個算出し、同様の操作を異なる70nm×70nmの視野で合計10回繰り返し、合計200個の触媒粒子の粒径を測定して平均粒径を算出した。
なお、触媒粒子の粒径については、以下の方法で求めてもよい。
すなわち、上で得られた各実施例及び比較例の触媒1mgを1cm×2cm程度のプラスチック製の容器に測り採り、ここにエポキシ樹脂を流し込んで1晩硬化させて硬化物を調製する。次いで、得られた硬化物について、ミクロトームを使用し、ダイヤモンドカッターで厚さ20〜60nmの範囲内で所定の厚さにスライスし、切り出された測定試料を銅メッシュグリッド上に担持させ、上記と同様に、透過型電子顕微鏡(FEI社製Tecnai)により観察されるHAADF−STEM像を用いて算出する方法である。
(2) 金属酸化物粒子の金属Mと触媒活性粒子の白金系金属(PtM)の物質量比(PtM/M)
この物質量比(PtM/M)については、上で得られた各実施例及び比較例の触媒50mgを測り取り、電気炉を用いて空気雰囲気下に1000℃で加熱処理を行い、炭素担体を燃焼させ、その残渣から金属成分である触媒粒子の重量を算出した。次に、金属成分の残渣を熱王水に浸し、攪拌して金属成分を化学的に溶解させ、得られた溶液中のPt、Pt以外のPt系金属、及び金属酸化物粒子の金属Mを高周波誘導結合プラズマ元素発光分析(ICP-AES)で測定し、求められた各金属成分の重量を物質量比に換算して物質量比(PtM/M)を算出した。
(3) 単位格子数の算出
単位格子数の算出は、透過電子顕微鏡(TEM)のEDS分析によって算出される金属酸化物粒子中の金属Mの大きさを、各金属酸化物の1つの単位格子の大きさで除することで算出した。
すなわち、実施例1の場合、TiO2(アナターゼ型)の1つの単位格子の大きさはa=3.79Å及びc=9.51Åであるので、これらa及びcの平均値を算出し、単位格子のサイズを6.61Åと定義し、上記の「触媒粒子の粒径の算出方法」の際に観察された金属触媒粒子のHAADF-STEM像と同領域の3〜5nmの触媒粒子1個上でEDS線分析を実施し、その線分析で検出されるTi元素のピークの半値幅を算出し、この算出された半値幅の大きさ1.0nmを上で定義された単位格子のサイズ6.61Å(0.661nm)で除して単位格子数1.5と算出した。
また、実施例5の場合、SnO2の1つの単位格子の大きさはa=4.74Å及びc=3.19Åであるので、これらa及びcの平均値を算出し、単位格子のサイズを3.97Åと定義し、実施例1のTiO2の場合と同様に触媒粒子1個上でEDS線分析を実施し、その線分析で検出されるSn元素のピークの半値幅を算出し、この算出された半値幅の大きさ0.7nmを上で定義された単位格子のサイズ3.97Å(0.397nm)で除して単位格子数1.8と算出した。
以上の如き算出方法に準じて、実施例1〜24で得られた全ての触媒粒子中の金属酸化物粒子の単位格子数を算出した。
3.触媒層、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)の調製
上記各実施例及び比較例で調製した固体高分子形燃料電池用の触媒を用い、また、アイオノマー溶液として5質量%-ナフィオン溶液(デュポン製DE521)を用い、アルゴン気流中で触媒の質量に対してナフィオン固形分の質量が1.2倍になるようにアイオノマー溶液を加え、軽く撹拌した後、超音波で触媒を粉砕し、次いで撹拌下に触媒とナフィオンとを合わせた固形分濃度が2質量%となるように酢酸ブチルを添加し、触媒層を調製するための触媒層スラリーを作製した。
このようにして調製された触媒層スラリーをスプレー法でテフロン(登録商標)シートの片面に塗布し、80℃のアルゴン気流中10分間、続いて120℃のアルゴン気流中1時間乾燥し、固体高分子形燃料電池用の触媒層シートを得た。なお、それぞれの触媒層シートの調製時にはPt又はPt合金の使用量が0.10mg/cm2となるようにスプレー等の条件を設定し、このPt又はPt合金の使用量は、スプレー塗布前後のテフロン(登録商標)シートの乾燥質量を測定し、その差から計算して求めた。
次に、各実施例及び比較例の触媒を用いて調製した触媒層シートから2.5cm角の大きさの触媒層を2枚づつ切り出し、各触媒層が電解質膜(ナフィオン112)と接触するように2枚の触媒層の間に電解質膜を挟み込み、130℃、90kg/cm2の条件で10分間ホットプレスを行った。室温まで冷却した後、テフロン(登録商標)シートのみを注意深く剥がし、アノード及びカソードの触媒層を電解質膜に定着させた。更に、市販のカーボンクロス(ElectroChem社製EC-CC1-060)から2.5cm角の大きさのカーボンクロス2枚を切り出し、電解質膜に定着させたアノード及びカソードの触媒層を挟み込むように配置し、130℃、50kg/cm2の条件で10分間ホットプレスを行い、MEAを作製した。
4.固体高分子形燃料電池用触媒の性能評価
以上のようにして作製した各実施例及び比較例のMEAについて、セルに組み込んで燃料電池測定装置にセットし、次の手順で燃料電池の電池性能を評価した。
カソード側に空気を、また、アノード側に純水素を、1000mA/cm2の発電に必要なガス量を100%として利用率がそれぞれ40%と70%となるように供給した。ガス圧は0.1MPaとし、また、セル温度は80℃とした。
先ず、供給する空気と純水素を、各々80℃に保温された蒸留水中でバブリングし加湿した。次に、上記条件でセルにガスを供給した後、200mA/cm2まで負荷を徐々に増加し、200mA/cm2に達した時点で負荷を固定し、60分経過後のセル端子間の電圧を測定し、耐久試験前の燃料電池の電池性能とした。
次に、耐久試験として、電圧を0.6Vにして4秒間保持した後に1.3Vにして4秒保持するサイクルを400回繰り返す耐久試験を実施し、その後、耐久試験前と同様に電池性能を測定した。
固体高分子形燃料電池用の触媒の性能については、耐久試験後のセル電圧で評価した。従って、耐久試験後のセル電圧が高いほど、触媒、すなわち触媒粒子の耐久性が高く、電池性能に優れている。
結果を表1に示す。
実施例1〜24においては、耐久試験後のセル電圧が0.620V以上で、顕著な耐久性を示した。
Figure 2017016895

Claims (13)

  1. 白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の触媒活性粒子と、前記触媒活性粒子を構成する金属以外の金属Mの金属酸化物粒子とが複合した触媒粒子であり、
    前記金属酸化物粒子は、その金属MがTi、Fe、Ge、Nb、Mo、Ru、Pd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Ir、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であると共に、単位格子数1〜3の結晶粒子であり、
    前記触媒活性粒子は、前記金属酸化物粒子の表面の一部又は全体に分散した状態で担持されており、また、
    前記触媒活性粒子を担持した金属酸化物粒子が平均粒径3nm以上5nm未満の大きさの複合粒子を形成していることを特徴とする固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
  2. 前記金属酸化物粒子と触媒活性粒子との存在割合が、金属Mと白金系金属(PtM)の物質量比(PtM/M)に換算して0.5〜10であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
  3. 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Fe、Nb、Mo、Sn、Sb、Hf、Ta、W、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
  4. 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Nb、Mo、Sn、Hf、及びTaからなる群から選ばれた金属であることを特徴とする請求項3に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
  5. 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti及び/又はSnであることを特徴とする請求項4に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
  6. 前記触媒活性粒子が白金原子からなる白金粒子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子。
  7. 前記請求項1〜6のいずれかに記載された固体高分子形燃料電池用の触媒粒子が炭素担体に担持されていることを特徴とする固体高分子形燃料電池用の触媒。
  8. 白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の触媒活性粒子と、前記触媒活性粒子を構成する金属以外の金属Mの金属酸化物粒子とが複合した触媒粒子を製造するに際し、
    前記金属酸化物粒子の金属Mの金属ハロゲノ錯体についての加水分解平衡反応と、前記金属ハロゲノ錯体よりもより安定な金属ハロゲノ錯体を形成するハロゲンイオン補足剤を添加して前記金属ハロゲノ錯体の加水分解平衡反応を金属酸化物側にシフトさせる加水分解駆動反応とを利用する液相析出法により金属酸化物粒子を形成し、
    また、白金又は白金を含む白金合金からなる白金系金属の金属前駆体化合物を用いて前記金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子を析出させることを特徴とする固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
  9. 前記液相析出法で使用される金属Mの金属ハロゲノ錯体及びハロゲンイオン補足剤と白金系金属の金属前駆体化合物とを同じ反応系内に共存させ、50℃以下の反応温度で反応させて、液相析出法により形成された金属酸化物粒子の表面に触媒活性粒子を析出させることを特徴とする請求項8に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
  10. 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Fe、Ge、Nb、Mo、Ru、Pd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Ir、及びBiからなる群から選ばれた1種又は2種以上の金属であることを特徴とする請求項8又は9に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
  11. 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Nb、Mo、Sn、Hf、及びTaからなる群から選ばれた金属であることを特徴とする請求項10に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
  12. 前記金属酸化物粒子の金属Mが、Ti、Snからなる群から選ばれた金属であることを特徴とする請求項11に記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
  13. 前記触媒活性粒子が白金原子からなる白金粒子であることを特徴とする請求項8〜12のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池用の触媒粒子の製造方法。
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