JP2017015851A - 画像形成装置、画像形成装置の制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

画像形成装置、画像形成装置の制御方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ヒータの温度が過度に上昇することを抑制しつつ、画像形成装置の画像形成速度が低下することを抑制する。
【解決手段】画像形成装置は、交流電源とヒータとを電気的に接続する接続状態と交流電源とヒータとの間を遮断する遮断状態との間で切り替わるスイッチを備える。画像形成装置の制御部は、スイッチが接続状態にあるときに、ゼロクロスタイミングにおける交流電源の電圧変化率が所定値以上であるという状態等の異常状態を検出した場合において、定着実行条件が満たされていると判断した場合には、所定の期間、スイッチを接続状態に維持しつつ定着部材に異常状態の検出時の速度を維持した回転動作を行わせ、所定の期間の経過後にスイッチを遮断状態に切り替え、定着実行条件が満たされていないと判断した場合には、所定の期間の経過前にスイッチを遮断状態に切り替える。
【選択図】図7

Description

本明細書によって開示される技術は、画像形成装置に関する。
交流電源により駆動されるヒータと、ヒータにより加熱され、シートを加熱することによってシート上に画像を定着させる定着部材とを備える画像形成装置が知られている。このような画像形成装置では、一般に、交流電源の電圧のゼロクロスタイミングに同期したゼロクロス信号を基準として、通電時間調整素子(例えばトライアック)のオン期間を調整することにより、交流電源からヒータへの通電時間を調整するヒータ制御が実行される。このような画像形成装置において、例えば無停電電源装置によって電圧波形が正弦波形ではなく矩形波形に近い電力が供給され、ゼロクロスタイミングにおける電圧変化率が所定値以上となった異常状態では、上述したヒータ制御が正常に実行されず、ヒータの温度が過度に上昇するおそれがある。そのようなヒータの温度が過度に上昇することを抑制するため、異常状態が検出された場合に、スイッチによって交流電源とヒータとの間を遮断する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2011−113807号公報
上記従来技術のように、異常状態が検出された場合にスイッチによって交流電源とヒータとの間が遮断されると、交流電源によるヒータの駆動が停止され、定着部材の温度が低下し、定着部材により発せられる熱量が不十分な状態となる。このような状態では、画像形成装置による単位時間あたりの画像形成枚数(以下、「画像形成速度」という)が低下するおそれがある。例えば、異常状態が検出された時点で、シートを収容する収容部の排出位置から定着部材に至る搬送経路にシートが存在する場合には、当該シートに形成された画像に対する熱定着強度が不十分となり、当該シートに形成された画像についての画像形成処理が再度実行される等して、画像形成装置の画像形成速度が低下する。なお、このような問題は、異常状態として、ヒータの温度が所定値以上である状態が検出された場合に、スイッチによって交流電源とヒータとの間を遮断する構成においても同様に発生する。すなわち、従来技術では、そのような異常状態が検出された場合に、ヒータの温度が過度に上昇することは抑制されるものの、画像形成装置の画像形成速度が低下するおそれがある。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される画像形成装置は、シートに画像を形成するプロセス部と、交流電源からの電力が供給されるヒータと、前記ヒータにより加熱され、回転することによって、前記プロセス部を経た前記シートを搬送しつつ加熱する定着部材と、前記交流電源の電圧のゼロクロスタイミングに同期したゼロクロス信号を生成するゼロクロス信号生成回路と、前記交流電源と前記ヒータとを電気的に接続する接続状態と、前記交流電源と前記ヒータとの間を遮断する遮断状態との間で切り替わるスイッチと、前記定着部材の温度に応じた信号を出力する温度センサと、制御部と、を備え、前記制御部は、前記スイッチが前記接続状態にあるときに、前記ゼロクロスタイミングにおける前記交流電源の電圧変化率が所定値以上であるという状態と、前記温度センサからの出力信号に基づく検知温度が所定値以上であるという状態と、の少なくとも一方である異常状態を検出した場合において、所定の定着実行条件が満たされていると判断した場合には、所定の期間、前記スイッチを前記接続状態に維持しつつ、前記定着部材に前記異常状態の検出時の速度を維持した回転動作を行わせ、前記所定の期間の経過後、前記スイッチを前記遮断状態に切り替え、前記定着実行条件が満たされていないと判断した場合には、前記所定の期間の経過前に、前記スイッチを前記遮断状態に切り替える。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、画像形成装置、画像形成装置の制御方法、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することが可能である。
一実施形態のプリンタ10の全体構成を示す概略図である。 プリンタ10の電気的構成を示すブロック図である。 ゼロクロス信号生成回路930の詳細構成を示す説明図である。 定着駆動回路920の詳細構成を示す説明図である。 ヒータ制御についてのタイムチャートである。 定着制御処理を示すフローチャートである。 異常時処理を示すフローチャートである。 他の実施形態の異常時処理を示すフローチャートである。
一実施形態のプリンタ10について、図1から図7を参照しつつ説明する。図1は、プリンタ10の全体構成を示す概略図である。図1には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向と呼び、Z軸負方向を下方向と呼び、X軸正方向を前方向と呼び、X軸負方向を後ろ方向と呼び、Y軸正方向を右方向と呼び、Y軸負方向を左方向と呼ぶものとする。図2以降についても同様である。
プリンタ10は、モノクロレーザプリンタであり、筐体100と、シート供給部200と、画像形成部300と、排出ローラ400とを備える。筐体100の上面には、排出口110と、排出トレイ120とが形成されている。なお、プリンタ10は画像形成装置の一例である。
シート供給部200は、筐体100内に設けられており、トレイ210と、ピックアップローラ220と、搬送ローラ230と、レジストレーションローラ240とを有する。トレイ210はシートWを収容する収容部である。ピックアップローラ220と、搬送ローラ230と、レジストレーションローラ240とは、トレイ210に収容されたシートWを画像形成部300に向けて搬送するローラであり、搬送機構の一例である。トレイ210に収容されたシートWは、ピックアップローラ220によってトレイ210の排出位置から1枚ずつ取り出され、搬送ローラ230により搬送され、レジストレーションローラ240により姿勢が矯正されて、所定のタイミングで画像形成部300に送られる。
画像形成部300は、筐体100内に設けられており、露光部500と、プロセス部600と、定着部700とを備える。露光部500は、レーザ光Lを後述する感光体610に照射する。
プロセス部600は、感光体610と、帯電部620と、現像部630と、転写ローラ640とを有する。感光体610は、軸を中心に回転するドラム状の部材である。帯電部620は、感光体610の表面に対向するように配置され、感光体610の表面を一様に帯電させる。現像部630は、現像剤(トナー)を収容し、感光体610の表面に現像剤を供給する。転写ローラ640は、感光体610に対向するように配置されており、転写バイアスが印加される。
帯電部620によって一様に帯電された感光体610の表面に上述した露光部500からのレーザ光Lが照射されると、感光体610の表面に静電潜像が形成される。現像部630によって感光体610の表面に現像剤が供給されると、感光体610の表面に形成された静電潜像が現像されて現像剤像が形成される。転写ローラ640に転写バイアスが印加されると、感光体610の表面に形成された現像剤像が転写ローラ640の位置を通過するシートW上に転写される。
定着部700は、プロセス部600の感光体610よりも搬送機構によるシートWの搬送方向の下流側に配置されており、定着ローラ710と、ハロゲンヒータ720と、加圧ローラ750と、サーミスタ770とを備える。定着ローラ710は、軸を中心に回転可能に設けられており、後述のモータ駆動部910によって回転駆動される。ハロゲンヒータ720は、交流電源ACS(図2参照)により駆動される公知の発熱体であり、定着ローラ710の近辺に配置されている。加圧ローラ750は、定着ローラ710と対向するように配置されており、定着ローラ710に向けて押圧されている。定着ローラ710と加圧ローラ750との間には、ニップ部Pが形成されている。サーミスタ770は、定着ローラ710の外周面に対向して近接または接触する位置に配置されており、定着ローラ710の温度に応じた温度信号Saをコントローラ800(図2参照)に向けて出力する。なお、定着ローラ710は、定着部材の一例であり、ハロゲンヒータ720はヒータの一例であり、サーミスタ770は温度センサの一例である。
ハロゲンヒータ720が交流電源ACSからの電力供給を受けて発熱すると、ハロゲンヒータ720によって定着ローラ710が加熱され、定着ローラ710の温度が上昇する。また、定着ローラ710が回転駆動されると、加圧ローラ750が従動回転する。プロセス部600を経たシートWは、定着ローラ710と加圧ローラ750との間(ニップ部P)に到達すると、定着ローラ710および加圧ローラ750によって搬送されつつ、定着ローラ710によって加熱される。これにより、シートWの表面に形成された現像剤像が熱定着される。
排出ローラ400は、定着部700を経たシートWを排出口110を介して排出トレイ120へと排出するローラである。
図2は、プリンタ10の電気的構成を示すブロック図である。プリンタ10は、上述のプロセス部600やハロゲンヒータ720、サーミスタ770等に加えて、コントローラ800と、モータ駆動部910と、定着駆動回路920と、ゼロクロス信号生成回路930と、通信インターフェース(IF)940と、操作部950と、定着スイッチ960と、AC/DCコンバータ970とを備える。
コントローラ800は、CPU810と、ROM820と、RAM830と、不揮発性メモリ840と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)850とを有する。ROM820には、プリンタ10を制御するための制御プログラムや各種設定情報等が記憶されている。RAM830は、CPU810が各種のプログラムを実行する際の作業領域や、データの一時的な記憶領域として利用される。不揮発性メモリ840は、NVRAM、フラッシュメモリ、HDD、EEPROMなどの書き換え可能なメモリである。ASIC850は、画像処理等のためのハード回路である。CPU810は、ROM820から読み出した制御プログラムや各種センサから送られる信号に従って、プリンタ10の各構成要素を制御する。コントローラ800またはCPU810は、制御部の一例である。
モータ駆動部910は、図示しない1または複数のモータを有し、当該モータの駆動力によって、上述のピックアップローラ220、レジストレーションローラ240、感光体610および定着ローラ710等を回転駆動させる。通信インターフェース940は、外部デバイスとの通信を可能にするハードウェアである。操作部950は、ユーザによる操作を受け付ける各種のボタンやタッチパネル(いずれも図示しない)を有する。タッチパネルは、各種情報を表示する表示部としても機能する。AC/DCコンバータ970は、プリンタ10に接続された交流電源ACSからの交流電力を直流電力に変換してプリンタ10の各部に供給する。
ゼロクロス信号生成回路930は、交流電源ACSの電圧VがゼロになるゼロクロスタイミングZC(図5参照)に同期したゼロクロス信号Srを生成し、生成されたゼロクロス信号Srをコントローラ800に向けて出力する。図3は、ゼロクロス信号生成回路930の詳細構成を示す説明図である。ゼロクロス信号生成回路930は、全波整流ブリッジ回路931と、発光ダイオード933と、発光ダイオード933と共にフォトカプラ935を構成するフォトトランジスタ937と、インバータ939とを有している。
全波整流ブリッジ回路931は、交流電源ACSから抵抗R1を介して供給される交流電力を全波整流する。発光ダイオード933には、全波整流ブリッジ回路931によって全波整流された電圧が印加される。フォトトランジスタ937のエミッタはグランドに接続され、フォトトランジスタ937のコレクタは抵抗R2を介して直流電源ラインVccに接続されている。インバータ939は、フォトトランジスタ937のコレクタに接続されており、コレクタの電圧レベル(ハイレベルまたはローレベル)を反転させて、ゼロクロス信号Srとして出力する。
交流電源ACSの電圧Vの絶対値が小さくなると、発光ダイオード933の発光量が小さくなり、フォトトランジスタ937の電流Icが小さくなる。フォトトランジスタ937の電流Icが小さくなると、インバータ939への入力電圧Vinは大きくなる。従って、図5に示すように、交流電源ACSの電圧Vの絶対値が閾値Vtを下回る期間(ゼロクロスタイミングZCの周辺期間K1)では、インバータ939への入力電圧Vinはハイレベルになり、インバータ939からの出力信号であるゼロクロス信号Srはローレベルとなる。一方、交流電源ACSの電圧Vの絶対値が大きくなると、発光ダイオード933の発光量が大きくなり、フォトトランジスタ937の電流Icが大きくなる。フォトトランジスタ937の電流Icが大きくなると、インバータ939への入力電圧Vinは小さくなる。従って、図5に示すように、交流電源ACSの電圧Vの絶対値が閾値Vtを超える期間(ゼロクロスタイミングZCの周辺期間K1以外の期間)では、インバータ939への入力電圧Vinはローレベルになり、インバータ939からの出力信号であるゼロクロス信号Srはハイレベルとなる。このように、図3に示す構成のゼロクロス信号生成回路930は、閾値Vtにより規定されるゼロクロスタイミングZCの周辺期間K1にローレベルとなり、ゼロクロスタイミングZCの周辺期間K1以外の期間にハイレベルとなるパルス信号を、ゼロクロス信号Srとして出力する。
コントローラ800(図2)は、ゼロクロス信号生成回路930によって生成されたゼロクロス信号Srを基準として、トリガ信号Sbを生成する。トリガ信号Sbは、例えば図5に示すように、ゼロクロス信号Srの立ち下がりタイミングから調整期間Twだけ遅延したタイミングでローレベルからハイレベルとなり、期間K2だけハイレベルを維持した後にローレベルとなるパルス信号である。ゼロクロス信号Srの立ち下がりタイミングは交流電源ACSのゼロクロスタイミングZCに同期しているため、トリガ信号Sbの立ち上がりタイミングも交流電源ACSのゼロクロスタイミングZCに同期していることとなる。コントローラ800は、生成されたトリガ信号Sbを、定着駆動回路920に向けて出力する。
図4は、定着駆動回路920の詳細構成を示す説明図である。定着駆動回路920は、通電時間調整素子としてのトライアック923と、フォトトライアックカプラ925と、駆動トランジスタ927とを有する。駆動トランジスタ927は、定着駆動回路920に入力されるトリガ信号Sbに応じて、フォトトライアックカプラ925の状態をオン状態とオフ状態との間で切り替える。トライアック923は、フォトトライアックカプラ925がオン状態に切り替わることに応じてターンオンし、逆電圧がかかると、または、電流がゼロになるとターンオフする。すなわち、トライアック923は、トリガ信号Sbの立ち上がりタイミングでターンオンし、交流電源ACSのゼロクロスタイミングZCでターンオフする。トライアック923がターンオンすると、交流電源ACSとハロゲンヒータ720との間が通電状態となり、トライアック923がターンオフすると、交流電源ACSとハロゲンヒータ720との間が非通電状態となる。そのため、ハロゲンヒータ720に印加される電圧(ヒータ電圧)は、図5に示すように、トリガ信号Sbの立ち上がりタイミングから直近のゼロクロスタイミングZCまでの期間に交流電源ACSの電圧Vとなり、ゼロクロスタイミングZCから直近のトリガ信号Sbの立ち上がりタイミングまでの期間にゼロとなる。
コントローラ800は、定着ローラ710の通常温度制御を実行する。定着ローラ710の通常温度制御は、サーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度と目標温度との比較結果に基づき、ゼロクロス信号Srを基準としてトリガ信号Sbを生成する際の調整期間Tw(図5参照)の長さを設定することにより、検知温度を目標温度に近づける制御である。上述したように、サーミスタ770は定着ローラ710の外周面に対向して近接または接触する位置に配置されているため、サーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度は、定着ローラ710の温度に相関する。なお、定着ローラ710はハロゲンヒータ720により加熱されるため、検知温度はハロゲンヒータ720の温度にも相関する。調整期間Twの長さが変更されると、定着駆動回路920のトライアック923のオン期間の長さが変更され、交流電源ACSからハロゲンヒータ720への通電時間が変更され、その結果、ハロゲンヒータ720により加熱される定着ローラ710の温度が調整される。定着ローラ710の通常温度制御は、デューティ制御とも呼ばれる。なお、定着ローラ710の通常温度制御の際の目標温度としては、定着ローラ710がシートW上に形成された画像を熱定着させるのに十分な温度になるように設定される。
定着スイッチ960(図2)は、交流電源ACSとハロゲンヒータ720との間に配置されている。定着スイッチ960は、コントローラ800による制御に従い、交流電源ACSとハロゲンヒータ720とを電気的に接続する接続状態と、交流電源ACSとハロゲンヒータ720との間を遮断する遮断状態との間で切り替わる。定着スイッチ960は、例えば、トランジスタ等の半導体スイッチやリレー等の機械スイッチである。
コントローラ800(図2)は、例えば、通信インターフェース940や操作部950を介してシートWに画像を形成するための印刷指令を受け付けると、プリンタ10の各部を制御して画像形成処理を実行する。以下では、画像形成処理の内、プロセス部600によってシートWに形成された画像を熱定着させるための構成(定着部700等)の動作を制御する処理(以下、「定着制御処理」という)について説明する。なお、画像形成処理の内、定着制御処理以外の処理については、一般的な処理であるため説明を省略する。
図6は、定着制御処理を示すフローチャートである。まず、コントローラ800は、定着スイッチ960を接続状態にし、上述した定着ローラ710の通常温度制御を開始すると共に、定着ローラ710の回転駆動を開始する(S110)。定着ローラ710の通常温度制御が実行されている期間には、サーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度が上述した目標温度に近付くように、ハロゲンヒータ720が制御される。そのため、印刷指令に従ってトレイ210から排出され、プロセス部600を経て定着部700に到達したシートWは、定着ローラ710により搬送されつつ加熱され、シートWに形成された画像が熱定着される。なお、「定着スイッチ960を接続状態にする」とは、定着スイッチ960を遮断状態から接続状態に切り替えることに限定されず、定着スイッチ960を接続状態に維持することを含む。後述の「定着スイッチ960を遮断状態にする」についても同様である。
定着スイッチ960が接続状態にされて、定着ローラ710の通常温度制御が開始されると、コントローラ800は、信号異常状態が検出されたか否かを判断する(S120)。ここで、信号異常状態とは、ゼロクロス信号生成回路930から出力されるゼロクロス信号Sr(図5参照)におけるゼロクロスタイミングZCの周辺期間K1の幅が閾値Th(k)以下である状態である。ゼロクロス信号SrにおけるゼロクロスタイミングZCの周辺期間K1の幅が閾値Th(k)以下である信号異常状態では、コントローラ800がゼロクロス信号Srの立ち下がりタイミングを精度良く検出できないおそれがある。コントローラ800が、ゼロクロス信号Srの立ち下がりタイミングを精度良く検出できないと、ゼロクロス信号Srの立ち下がりタイミングから調整期間Twだけ遅延したタイミングでハイレベルとなるトリガ信号Sbを適切に生成できず、トリガ信号Sbに基づいてハロゲンヒータ720に印加される電圧を適切に制御できない。その結果、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇するおそれがある。
信号異常状態は、例えば、商用電源の瞬断時にプリンタ10に接続される電源が無停電電源装置に切り替えられた場合に発生する。無停電電源装置から供給される電力の電圧波形は、正弦波形ではなく矩形波形に近い場合がある。電圧波形が矩形波形に近い電力が供給されると、ゼロクロスタイミングZCにおける電圧変化率が過度に大きくなるため、ゼロクロス信号SrにおけるゼロクロスタイミングZCの周辺期間K1の幅が過度に短くなる。このように、信号異常状態が検出されたか否かの判断は、交流電源のゼロクロスタイミングZCにおける電圧変化率が所定値以上となったか否かの判断に相当する。
コントローラ800は、信号異常状態が検出されていないと判断した場合には(S120:NO)、受け付けられた印刷指令に応じた画像形成処理が完了したか否かを判断する(S130)。コントローラ800は、画像形成処理がまだ完了していないと判断した場合には(S130:NO)、S120に戻って信号異常状態の検出有無の判断を行う。このように、コントローラ800は、画像形成処理が完了するまで、S120の判断を継続して実行する。この間、定着ローラ710の通常温度制御および定着ローラ710の回転駆動は継続して実行され、定着部700に到達したシートWに対する適切な熱定着処理が実行される。コントローラ800は、画像形成処理が完了したと判断した場合には(S130:YES)、定着スイッチ960を遮断状態にし(S150)、定着制御処理を終了する。
一方、コントローラ800は、画像形成処理が完了したと判断する前に、信号異常状態が検出されたと判断した場合には(S120:YES)、異常時処理を実行する(S140)。
図7は、異常時処理を示すフローチャートである。まず、コントローラ800は、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされているか否かを判断する(S210)。ここで、搬送経路CPとは、プリンタ10内をシートWが搬送される経路の内、トレイ210のシート排出位置からプロセス部600を経て定着部700の定着ローラ710に至るまでの部分(図1において太い一点鎖線で示す部分)を指す。すなわち、搬送経路CPにシートWが存在するという条件は、ピックアップローラ220によってトレイ210から既に取り出され、かつ、定着部700の定着ローラ710の位置に未だ到達していないシートWが存在するという条件に相当する。
コントローラ800は、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていないと判断した場合には(S210:NO)、定着スイッチ960を遮断状態にして(図6のS150)、定着制御処理を終了する。これにより、交流電源ACSによるハロゲンヒータ720への電力供給が停止され、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することが防止される。
一方、コントローラ800は、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていると判断した場合には(S210:YES)、所定の期間T1だけ延長定着制御を実行し(S230)、期間T1の経過後、定着スイッチ960を遮断状態にして(図6のS150)、定着制御処理を終了する。ここで、延長定着制御とは、定着スイッチ960を接続状態に維持することによって交流電源ACSによるハロゲンヒータ720への電力供給を継続させると共に、定着部700の定着ローラ710を信号異常状態の検出時の速度を維持して回転させる制御である。
延長定着制御が行われている期間T1においては、ハロゲンヒータ720によって定着ローラ710が加熱されると共に、定着ローラ710によってシートWの搬送が行われる。期間T1の長さは、異常状態検出時において搬送経路CPに存在していたシートWに対し、定着部700が十分な定着強度で画像の定着を行うことができ、かつ、ハロゲンヒータ720の温度が定着部700の耐熱限界温度まで上昇しないような長さ(例えば2秒間)に設定されている。なお、異常状態検出時において搬送経路CPに存在していたシートWに対する十分な強度での画像の定着は、期間T1の延長定着制御時における定着ローラ710によるシートWの加熱のみによって実現される必要は無く、期間T1に続く期間における定着ローラ710によるシートWの加熱(余熱による加熱)も加わって実現されればよい。期間T1の長さが上記のように設定されることにより、異常状態検出時において搬送経路CPにシートWが存在していても、期間T1の延長定着制御が実行されることにより、プロセス部600によって当該シートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができる。これにより、当該シートWに形成された画像についての画像形成処理を再度実行する必要が無くなり、プリンタ10による単位時間あたりの画像形成枚数(画像形成速度)が低下することを抑制できる。また、定着不良の状態で定着部700を通過したシートW上の現像剤によって、プリンタ10の内部や外部が汚損されることが防止される。また、延長定着制御の実行期間を期間T1だけに限定し、期間T1の経過後に定着スイッチ960を遮断状態にすることにより、延長定着制御の実行に伴い定着部700が熱による損傷を受けることが抑制される。なお、本実施形態において、搬送経路CPにシートWが存在するという条件は、定着実行条件の一例である。
以上説明したように、本実施形態のプリンタ10による定着制御処理では、定着スイッチ960が接続状態にあり、ゼロクロス信号生成回路930により生成されるゼロクロス信号Srを基準として定着駆動回路920のトライアック923のオン期間を調整することにより交流電源ACSからハロゲンヒータ720への通電時間を調整する通常温度制御が実行されているときに、ゼロクロスタイミングZCにおける交流電源ACSの電圧変化率が所定値以上であるという信号異常状態が検出されると、異常時処理(図7)が実行される。異常時処理では、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていると判断された場合には、所定の期間T1だけ延長定着制御、すなわち、定着スイッチ960を接続状態に維持すると共に、定着部700の定着ローラ710を信号異常状態の検出時の速度を維持して回転させる制御が実行され、期間T1の経過後に、定着スイッチ960が遮断状態に切り替えられる。また、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていないと判断された場合には、所定の期間T1の経過前に、定着スイッチ960が遮断状態に切り替えられる。そのため、本実施形態のプリンタ10によれば、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することを抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することを抑制することができる。
図8は、他の実施形態における異常時処理を示すフローチャートである。図8に示す他の実施形態の異常時処理において、図7に示す実施形態の異常時処理における各ステップと同じ内容のステップには、同じステップ番号を付すことによってその説明を省略する。
図8に示す他の実施形態の異常時処理では、コントローラ800は、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていると判断した場合に(S210:YES)、無条件にS230の延長定着制御を実行するのではなく、さらに、シートWの幅Wsが閾値Th(w)未満であるという条件が満たされているか否かを判断する(S220)。ここで、シートWの幅Wsは、シートWの搬送方向に直交する方向におけるサイズである。コントローラ800は、シートWの幅Wsが閾値Th(w)未満であるという条件が満たされていると判断した場合に(S220:YES)、所定の期間T1だけ延長定着制御を実行し(S230)、期間T1の経過後、定着スイッチ960を遮断状態にする(図6のS150)。このように、本実施形態では、S230の延長定着制御が実行される条件(定着実行条件)として、搬送経路CPにシートWが存在するという条件(S210の条件)に、シートWの幅Wsが閾値Th(w)未満であるという条件(S220の条件)が加重された条件が採用されている。シートWの幅Wsが比較的小さい場合には、定着に要する熱量が比較的小さいため、期間T1の延長定着制御によって十分な定着強度が確保されるとして、上記のような条件が定められている。
コントローラ800は、シートWの幅Wsが閾値Th(w)未満であるという条件が満たされていないと判断した場合に(S220:NO)、加熱開始時におけるサーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度Tsが閾値Th(t)以上であるという条件が満たされているか否かを判断する(S240)。加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsは、例えばプリンタ10が印刷指令受付前にウォームアップ動作を実行している時の検知温度である。コントローラ800は、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが閾値Th(t)以上であるという条件が満たされていると判断した場合に(S240:YES)、所定の期間T2だけ延長定着制御を実行し(S260)、期間T2の経過後、定着スイッチ960を遮断状態にする(図6のS150)。本実施形態では、期間T2の長さは期間T1の長さより長く設定されている。また、期間T2の長さは、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが閾値Th(t)以上である場合に、異常状態検出時において搬送経路CPに存在していた幅Wsが閾値Th(w)以上のシートWに対し、定着部700が十分な定着強度で画像の定着を行うことができ、かつ、ハロゲンヒータ720の温度が定着部700の耐熱限界温度まで上昇しないような長さに設定されている。なお、異常状態検出時において搬送経路CPに存在していたシートWに対する十分な強度での画像の定着は、期間T2の延長定着制御時における定着ローラ710によるシートWの加熱のみによって実現される必要は無く、期間T2に続く期間における定着ローラ710によるシートWの加熱(余熱による加熱)も加わって実現されればよい。期間T2の長さが上記のように設定されることにより、異常状態検出時において搬送経路CPに幅Wsが閾値Th(w)以上のシートWが存在していても、期間T2の延長定着制御が実行されることにより、プロセス部600によって当該シートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができる。このように、本実施形態では、S260の延長定着制御が実行される条件(定着実行条件)として、搬送経路CPにシートWが存在するという条件(S210の条件)に、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが閾値Th(t)以上であるという条件(S240の条件)が加重された条件が採用されている。加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが比較的高い場合には、定着ローラ710の温度も比較的高くなっていると予想されるため、シートWのサイズが比較的大きくても期間T2の延長定着制御によって十分な定着強度が確保されるとして、上記のような条件が定められている。
コントローラ800は、加熱開始時におけるサーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度Tsが閾値Th(t)以上であるという条件が満たされていないと判断した場合に(S240:NO)、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件が満たされているか否かを判断する(S250)。搬送経路CPにおける定着側領域は、図1に示す搬送経路CPにおける定着ローラ710側の端部を含む一部の領域であり、例えば、搬送経路CPにおける転写ローラ640の位置から定着ローラ710の位置までの領域である。すなわち、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件は、シートWが搬送経路CPにおける定着ローラ710に比較的近い位置に存在するという条件である。コントローラ800は、例えば、ピックアップローラ220によってシートWがトレイ210から取り出されたタイミングからの経過時間が所定の閾値以上である場合に、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件が満たされていると判断する。なお、S250の判断方法はこれに限られず、例えば搬送経路CP上に設けられたセンサを用いる方法等、他の方法を採用することも可能である。コントローラ800は、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件が満たされていると判断した場合に(S250:YES)、期間T2だけ延長定着制御を実行し(S260)、期間T2の経過後、定着スイッチ960を遮断状態にする(図6のS150)。期間T2の長さは、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが閾値Th(t)未満であっても、異常状態検出時において搬送経路CPの定着側領域に存在していた幅Wsが閾値Th(w)以上のシートWに対し、定着部700が十分な定着強度で画像の定着を行うことができ、かつ、ハロゲンヒータ720の温度が定着部700の耐熱限界温度まで上昇しないような長さに設定されている。期間T2の長さが上記のように設定されることにより、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが閾値Th(t)未満であり、異常状態検出時において搬送経路CPに幅Wsが閾値Th(w)以上のシートWが存在していても、期間T2の延長定着制御が実行されることにより、プロセス部600によって当該シートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができる。このように、本実施形態では、S260の延長定着制御が実行される他の条件(定着実行条件)として、搬送経路CPにシートWが存在するという条件(S210の条件)に、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件(S250の条件)が加重された条件が採用されている。搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在する場合には、搬送経路CPにおける定着側領域以外の領域にシートWが存在する場合と比較して、当該シートWが定着部700に到達するまでの時間が短いため、シートWのサイズが比較的大きく、かつ、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが比較的低くても、期間T2の延長定着制御によって十分な定着強度が確保されるとして、上記のような条件が定められている。
一方、コントローラ800は、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件が満たされていないと判断した場合(すなわち、搬送経路CPにおける定着側領域以外の領域にシートWが存在する場合)には(S250:NO)、当該シートWに対する延長定着制御によっては十分な定着強度が確保されないとして、延長定着制御(S230,S260)を実行することなく定着スイッチ960を遮断状態にする(図6のS150)。これにより、交流電源ACSによるハロゲンヒータ720への電力供給が停止され、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することが防止される。
以上説明したように、本実施形態の異常時処理では、期間T1の延長定着制御(S230)が実行される条件(定着実行条件)として、搬送経路CPにシートWが存在するという条件(S210の条件)に、シートWの幅Wsが閾値Th(w)未満であるという条件(S220の条件)が加重された条件が採用されている。そのため、本実施形態の異常時処理によれば、シートWの幅Wsが比較的大きく、定着に要する熱量が比較的大きい場合に、他の条件の判断結果次第で延長定着制御が実行されない一方、シートWの幅Wsが比較的小さく、定着に要する熱量が比較的小さい場合には、期間T1だけ延長定着制御が実行され、異常状態検出時において搬送経路CPに存在するシートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができるため、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することを抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態の異常時処理では、期間T2の延長定着制御(S260)が実行される条件(定着実行条件)として、搬送経路CPにシートWが存在するという条件(S210の条件)に、加熱開始時におけるサーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度Tsが閾値Th(t)以上であるという条件(S240の条件)が加重された条件が採用されている。そのため、本実施形態の異常時処理によれば、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが比較的低い場合には、他の条件の判断結果次第で延長定着制御が実行されない一方、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが比較的高く、定着ローラ710の温度も比較的高いと予想される場合には、期間T2だけ延長定着制御が実行され、異常状態検出時において搬送経路CPに存在するシートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができるため、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することを抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態の異常時処理では、期間T2の延長定着制御(S260)が実行される他の条件(定着実行条件)として、搬送経路CPにシートWが存在するという条件(S210の条件)に、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件(S250の条件)が加重された条件が採用されている。そのため、本実施形態の異常時処理によれば、搬送経路CPにおける定着ローラ710から比較的遠い位置にシートWが存在する場合には、当該シートWが定着ローラ710に到達するまでの時間が比較的長いため、延長定着制御が実行されない一方、搬送経路CPにおける定着ローラ710から比較的近い位置にシートWが存在する場合には、期間T2だけ延長定着制御が実行されることによって当該シートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができるため、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することを抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することをより確実に抑制することができる。
なお、本実施形態では、コントローラ800は、ピックアップローラ220によってシートWがトレイ210から排出されてからの経過時間を参照して、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件が満たされているか否かを判断するため、シートWの位置を検出するセンサ類を多用することなく、上記判断を行うことができる。
また、本実施形態の異常時処理では、搬送経路CPに存在するシートWの幅Wsが閾値Th(w)未満である場合には、期間T1だけ延長定着制御が実行され、搬送経路CPに存在するシートWの幅Wsが閾値Th(w)以上である場合には、他の条件の判断結果次第で、期間T1より長い期間T2だけ延長定着制御が実行される。そのため、本実施形態の異常時処理によれば、延長定着制御が実行される期間の長さが、シートWの幅Wsが大きく定着に要する熱量が大きいほど長く設定されるため、延長定着制御が実行される期間の長さをシートWの幅Wsに応じた必要十分な長さに設定することができる。
本明細書に開示される技術は、上述の実施形態や実施例または以下の変形例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。
上記実施形態では、画像形成装置として、モノクロの画像を形成するレーザ露光方式のプリンタ10を例示したが、これに限定されず、例えば、カラーの画像を形成可能なカラープリンタでもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、画像形成部の他に、スキャナなどの原稿読取部をさらに備える複写機や複合機などでもよい。また、画像形成装置は、レーザプリンタに限らず、LEDプリンタなど、他の電子写真方式の画像形成装置でもよい。
また、上記実施形態では、ヒータとして、ハロゲンヒータ720を例示したが、これに限定されず、例えば、赤外線ヒータやカーボンヒータなどでもよい。また、上記実施形態では、温度センサとして、サーミスタ770を例示したが、これに限定されず、例えば、サーモスタットや温度ヒューズでもよい。
また、上記実施形態では、定着ローラ710がモータにより回転駆動され、加圧ローラ750が従動回転するとしているが、反対に、加圧ローラ750がモータにより回転駆動され、定着ローラ710が従動回転するとしてもよい。また、上記実施形態では、定着部700が定着ローラ710を備えるいわゆるローラタイプの定着器であるとしているが、定着部700は、エンドレスベルトを備えるいわゆるベルトタイプの定着器であるとしてもよい。この場合に、加圧ローラとの間でエンドレスベルトを挟み、エンドレスベルトと加圧ローラとの間でシートWを通過させるニップ部Pを形成するニップ板を介してエンドレスベルトの温度を検出する構成であってもよい。
また、上記実施形態の定着制御処理(図6から図8)において、一部のステップの内容を変更したり、一部のステップを省略したり、他のステップと順番を入れ替えたりしてもよい。例えば、図7および図8に示す異常時処理において、延長定着制御が実行されるか否かを判断するための定着実行条件は、種々変更可能である。例えば、図7に示す異常時処理において、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされているか否かの判断(S210)に代えて、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件が満たされているか否かの判断(図8のS250)が実行されるとしてもよい。このようにすれば、異常状態の検出時点で搬送経路CPにおける定着ローラ710に比較的近い位置にシートWが存在する場合に延長定着制御が実行され、搬送経路CPにおける定着ローラ710から比較的遠い位置にシートWが存在する場合には延長定着制御が実行されないため、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することをより確実に抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することを抑制することができる。
また、搬送経路CPにおける定着側領域にシートWが存在するという条件が満たされているか否かの判断(図8のS250)の際の定着側領域の広さは、固定であってもよいし、種々のパラメータに応じて変更されるとしてもよい。例えば、定着側領域の広さは、加熱開始時以降に定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数が多いほど広くなるように設定されるとしてもよい。加熱開始時以降に定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数が比較的多いと、定着ローラ710の温度が比較的高くなっているため、定着側領域の広さを広くしても、異常状態検出時に定着側領域内に存在するシートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができる。そのため、加熱開始時以降定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数が多いほど定着側領域の広さを広くすることにより、プリンタ10の画像形成速度が低下することをより効果的に抑制することができる。
同様に、定着側領域の広さは、加熱開始時におけるサーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度Tsが高いほど広くなるように設定されるとしてもよい。加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが比較的高いと、定着ローラ710の温度が比較的高くなっているため、定着側領域の広さを広くしても、異常状態検出時に定着側領域内に存在するシートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができる。そのため、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが高いほど定着側領域の広さを広くすることにより、プリンタ10の画像形成速度が低下することをより効果的に抑制することができる。
また、定着側領域の広さは、搬送経路CPに存在するシートWの幅Wsが小さいほど広くなるように設定されるとしてもよい。シートWの幅Wsが比較的小さい場合には、定着に要する熱量が比較的小さいため、定着側領域の広さを広くしても、異常状態検出時に定着側領域内に存在するシートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができる。そのため、搬送経路CPに存在するシートWの幅Wsが小さいほど定着側領域の広さを広くすることにより、プリンタ10の画像形成速度が低下することをより効果的に抑制することができる。
また、図7に示す異常時処理において、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていると判断された後に(S210:YES)、サーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度Tsが所定の温度閾値以上であり、かつ、それより高い所定の温度閾値未満であるという条件が満たされているか否かの判断が実行され、温度に関する条件が満たされていると判断された場合に延長定着制御が実行されるとしてもよい。このようにすれば、温度信号Saに基づく検知温度Tsが画像の定着を行うのに足るようなある程度の高温であり、かつ、過度に高温でもない場合には、延長定着制御が実行され、温度信号Saに基づく検知温度Tsが画像の定着を行うには不十分な低温であるか、または、定着部700の耐熱限界を超える恐れのある過度な高温である場合には、延長定着制御は実行されないため、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することをより確実に抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することを効果的に抑制することができる。
また、図7に示す異常時処理において、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていると判断された後に(S210:YES)、印字モードへの移行時以降に定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数(連続印字枚数)が所定の枚数閾値以上であるという条件が満たされているか否かの判断が実行され、枚数に関する条件が満たされていると判断された場合に延長定着制御が実行されるとしてもよい。このようにすれば、定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数が比較的多く、定着ローラ710の温度が比較的高いと予想される場合には、延長定着制御が実行され、定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数が比較的少なく、定着ローラ710の温度が比較的低いと予想される場合には、延長定着制御は実行されないため、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することを抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することを効果的に抑制することができる。
また、図7に示す異常時処理において、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていると判断された後に(S210:YES)、定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数が所定の枚数閾値以上であるという条件が満たされているか否かの判断が実行され、枚数に関する条件が満たされていると判断された場合に延長定着制御が実行されるとしてもよい。このようにすれば、定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数が比較的多く、定着ローラ710の温度が比較的高いと予想される場合には、延長定着制御が実行され、定着ローラ710の位置を通過したシートWの累積枚数が比較的少なく、定着ローラ710の温度が比較的低いと予想される場合には、延長定着制御は実行されないため、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することを抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することを効果的に抑制することができる。
また、図7に示す異常時処理において、搬送経路CPにシートWが存在するという条件が満たされていると判断された場合に(S210:YES)、加熱開始時におけるサーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度Tsが温度閾値以上である場合には、延長定着制御を実行する期間の長さがT3に設定され、加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが温度閾値未満である場合には、延長定着制御を実行する期間の長さがT4(ただしT4>T3)に設定されるとしてもよい。このようにすれば、延長定着制御が実行される期間の長さが加熱開始時における温度信号Saに基づく検知温度Tsが低くなるほど長くなるため、延長定着制御が実行される期間の長さを、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することが抑制され、かつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することが抑制されるのに必要十分な長さに設定することができる。
また、図8に示す異常時処理において、S220、S240およびS250の判断のいずれか1つが実行されないとしてもよい。例えば、S240およびS250の判断が実行されず、シートWの幅Wsが閾値Th(w)未満であるという条件が満たされていると判断された場合には(S220:NO)、無条件に、所定の期間T2だけ延長定着制御が実行されるとしてもよい(S260)。
また、延長定着制御の実行期間の長さは、任意に設定可能である。例えば、図8に示す異常時処理において、S230の延長定着制御の実行期間T1の長さと、S260の延長定着制御の実行期間T2の長さとの長短関係は、両者が同じ長さであってもよいし、図8に示す関係と反対の関係であってもよい。また、延長定着制御の実行期間の長さを、予め設定されたN(Nは2以上の整数)枚のシートWが定着ローラ710を通過するまでの期間であるとしてもよい。このようにすれば、異常状態の検出時点でN枚のシートWが搬送経路CPに存在していても、当該シートWに形成された画像を十分な強度で熱定着させることができる。
また、図7および図8に示す異常時処理において、コントローラ800は、定着スイッチ960を遮断状態に切り替えた後、定着スイッチ960を再び接続状態に切り替え、定着ローラ710に異常状態の検出時の速度より遅い速度での回転動作を行わせるとしてもよい。このようにすれば、シートWが定着ローラ710を通過する際に定着ローラ710から奪う熱量がより多くなり、ハロゲンヒータ720の過度な温度上昇を抑制しつつ、定着ローラ710による定着動作を再開させることができる。
また、図6に示す定着制御処理では、信号異常状態が検出された場合に(S120:YES)、異常時処理(S140)が実行されるとしているが、これに代えて、サーミスタ770から出力された温度信号Saに基づく検知温度Tsが所定値以上であるという状態(温度異常状態)が検出された場合に異常時処理(S140)が実行されるとしてもよい。温度異常状態が検出された場合にも、信号異常状態が検出された場合と同様に、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇するおそれがあるため、そのような場合にも異常時処理が実行されるとすれば、ハロゲンヒータ720の温度が過度に上昇することを抑制しつつ、プリンタ10の画像形成速度が低下することを抑制することができる。
10:プリンタ 210:トレイ 220:ピックアップローラ 230:搬送ローラ 240:レジストレーションローラ 300:画像形成部 600:プロセス部 700:定着部 710:定着ローラ 720:ハロゲンヒータ 750:加圧ローラ 770:サーミスタ 800:コントローラ 920:定着駆動回路 923:トライアック 930:ゼロクロス信号生成回路 960:定着スイッチ

Claims (17)

  1. シートに画像を形成するプロセス部と、
    交流電源からの電力が供給されるヒータと、
    前記ヒータにより加熱され、回転することによって、前記プロセス部を経た前記シートを搬送しつつ加熱する定着部材と、
    前記交流電源の電圧のゼロクロスタイミングに同期したゼロクロス信号を生成するゼロクロス信号生成回路と、
    前記交流電源と前記ヒータとを電気的に接続する接続状態と、前記交流電源と前記ヒータとの間を遮断する遮断状態との間で切り替わるスイッチと、
    前記定着部材の温度に応じた信号を出力する温度センサと、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記スイッチが前記接続状態にあるときに、前記ゼロクロスタイミングにおける前記交流電源の電圧変化率が所定値以上であるという状態と、前記温度センサからの出力信号に基づく検知温度が所定値以上であるという状態と、の少なくとも一方である異常状態を検出した場合において、
    所定の定着実行条件が満たされていると判断した場合には、所定の期間、前記スイッチを前記接続状態に維持しつつ、前記定着部材に前記異常状態の検出時の速度を維持した回転動作を行わせ、前記所定の期間の経過後、前記スイッチを前記遮断状態に切り替え、
    前記定着実行条件が満たされていないと判断した場合には、前記所定の期間の経過前に、前記スイッチを前記遮断状態に切り替える、画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置であって、さらに、
    前記シートを収容する収容部と、
    前記収容部のシート排出位置から前記プロセス部を経て前記定着部材に至る搬送経路に沿って前記シートを搬送する搬送機構と、を備え、
    前記定着実行条件は、前記搬送経路に前記シートが存在するという条件を含む、画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置であって、
    前記定着実行条件は、前記搬送経路における前記定着部材側の端部を含む一部の領域に前記シートが存在するという条件を含む、画像形成装置。
  4. 請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記収容部のシート排出位置から前記シートが排出されてからの経過時間を参照して、前記定着実行条件が満たされているか否かを判断する、画像形成装置。
  5. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記搬送経路における前記一部の領域の広さを、前記定着部材による加熱開始時以降に前記定着部材を通過した前記シートの累積枚数が多いほど広くなるように設定する、画像形成装置。
  6. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記搬送経路における前記一部の領域の広さを、前記定着部材による加熱開始時における前記温度センサからの出力信号に基づく検知温度が高いほど広くなるように設定する、画像形成装置。
  7. 請求項2または請求項3に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、前記搬送経路における前記一部の領域の広さを、前記搬送経路に存在する前記シートの搬送方向に直交する方向におけるサイズが小さいほど広くなるように設定する、画像形成装置。
  8. 請求項2から請求項7までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記定着実行条件は、前記温度センサからの出力信号に基づく検知温度が、第1の温度閾値以上であり、かつ、前記第1の温度閾値より高い第2の温度閾値未満であるという条件を含む、画像形成装置。
  9. 請求項2から請求項7までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記定着実行条件は、前記定着部材を通過した前記シートの累積枚数が枚数閾値以上であるという条件を含む、画像形成装置。
  10. 請求項2から請求項9までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記定着実行条件は、前記搬送経路に存在する前記シートの搬送方向に直交する方向におけるサイズが第1のサイズ閾値未満であるという条件を含む、画像形成装置。
  11. 請求項2から請求項10までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、
    前記搬送経路に存在する前記シートの搬送方向に直交する方向におけるサイズが第2のサイズ閾値未満である場合には、前記所定の期間の長さをT1に設定し、
    前記搬送経路に存在する前記シートの搬送方向に直交する方向におけるサイズが前記第2のサイズ閾値以上である場合には、前記所定の期間の長さをT2(ただしT2>T1)に設定する、画像形成装置。
  12. 請求項2から請求項10までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、
    前記定着部材による加熱開始時における前記温度センサからの出力信号に基づく検知温度が第3の温度閾値以上である場合には、前記所定の期間の長さをT3に設定し、
    前記定着部材による加熱開始時における前記温度センサからの出力信号に基づく検知温度が前記第3の温度閾値未満である場合には、前記所定の期間の長さをT4(ただしT4>T3)に設定する、画像形成装置。
  13. 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記制御部は、
    前記定着実行条件が満たされていないと判断した場合には、前記スイッチを前記遮断状態に切り替えた後、前記スイッチを前記接続状態に切り替え、前記定着部材に前記異常状態の検出時の速度より遅い速度での回転動作を行わせる、画像形成装置。
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記所定の期間は、予め設定されたN(Nは2以上の整数)枚の前記シートが前記定着部材を通過するまでの期間である、画像形成装置。
  15. 請求項1から請求項14までのいずれか一項に記載の画像形成装置であって、さらに、
    前記交流電源と前記ヒータとの間に設けられた通電時間調整素子を備え、
    前記制御部は、前記ゼロクロス信号を基準として前記通電時間調整素子のオン期間を調整することにより前記交流電源から前記ヒータへの通電時間を調整する処理を実行中に前記異常状態を検出した場合に、前記定着実行条件が満たされているか否かの判断を行う、画像形成装置。
  16. シートに画像を形成するプロセス部と、
    交流電源からの電力が供給されるヒータと、
    前記ヒータにより加熱され、回転することによって、前記プロセス部を経た前記シートを搬送しつつ加熱する定着部材と、
    前記交流電源の電圧のゼロクロスタイミングに同期したゼロクロス信号を生成するゼロクロス信号生成回路と、
    前記交流電源と前記ヒータとを電気的に接続する接続状態と、前記交流電源と前記ヒータとの間を遮断する遮断状態との間で切り替わるスイッチと、
    前記定着部材の温度に応じた信号を出力する温度センサと、を備える画像形成装置の制御方法であって、
    前記スイッチが前記接続状態にあるときに、前記ゼロクロスタイミングにおける前記交流電源の電圧変化率が所定値以上であるという状態と、前記温度センサからの出力信号に基づく検知温度が所定値以上であるという状態と、の少なくとも一方である異常状態を検出した場合において、
    所定の定着実行条件が満たされていると判断した場合には、所定の期間、前記スイッチを前記接続状態に維持しつつ、前記定着部材に前記異常状態の検出時の速度を維持した回転動作を行わせ、前記所定の期間の経過後、前記スイッチを前記遮断状態に切り替え、前記定着実行条件が満たされていないと判断した場合には、前記所定の期間の経過前に、前記スイッチを前記遮断状態に切り替える工程を備える、画像形成装置の制御方法。
  17. シートに画像を形成するプロセス部と、
    交流電源からの電力が供給されるヒータと、
    前記ヒータにより加熱され、回転することによって、前記プロセス部を経た前記シートを搬送しつつ加熱する定着部材と、
    前記交流電源の電圧のゼロクロスタイミングに同期したゼロクロス信号を生成するゼロクロス信号生成回路と、
    前記交流電源と前記ヒータとを電気的に接続する接続状態と、前記交流電源と前記ヒータとの間を遮断する遮断状態との間で切り替わるスイッチと、
    前記定着部材の温度に応じた信号を出力する温度センサと、を備える画像形成装置の備えるコンピュータに、
    前記スイッチが前記接続状態にあるときに、前記ゼロクロスタイミングにおける前記交流電源の電圧変化率が所定値以上であるという状態と、前記温度センサからの出力信号に基づく検知温度が所定値以上であるという状態と、の少なくとも一方である異常状態を検出した場合において、
    所定の定着実行条件が満たされていると判断した場合には、所定の期間、前記スイッチを前記接続状態に維持しつつ、前記定着部材に前記異常状態の検出時の速度を維持した回転動作を行わせ、前記所定の期間の経過後、前記スイッチを前記遮断状態に切り替え、前記定着実行条件が満たされていないと判断した場合には、前記所定の期間の経過前に、前記スイッチを前記遮断状態に切り替える処理を実行させる、コンピュータプログラム。
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