JP2017015736A - プロペラントガスを検出する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、特に3.30〜3.5μmの範囲内のレーザー光を利用して気体試料中のプロペラントガスの存在を検出するための方法およびシステムに関するものである。【解決手段】プロペラントは、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA134a、HFA227、または必要な波長帯において吸収を示す他のプロペラントであるものとしてよい。前記プロペラントの存在は、検査光パルスの振幅を基準光パルスの振幅と比較することによって検出される。本発明はさらに、エアロゾルまたは燃料容器などのプロペラント収容容器の漏れ検査においてこの方法を適用し、既存の検査方法を置き換えることができる高速高精度漏れ検出を可能にすることに関係している。【選択図】図4

Description

本発明は、エアロゾル缶または例えばプロパンおよび/またはブタンを収容する燃料容器などの、容器の漏れ検査における特定の、ただし排他的でない用途を有する、気体試料中のある種のプロペラントガス(propellant gases)を検出する方法に関するものである。
プロペラントガスは、いくつかの特性を有することが要求される。すなわち、プロペラントガスは、これらが使用されると予想される温度範囲内で、特に室温前後の温度において、気体でなければならず、またプロペラントガスは、軽量の使い捨て型容器の使用を許す圧力の下では液体でなければならない、すなわち、要求される圧力は、通常の使用において容器が受ける可能性のある最高の温度で容器を破裂させるには不十分な圧力である。また、プロペラントガスは、使用にあたっても経済的でなければならない。その結果、プロペラントとして今日最も一般的に使用されているのは、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA 134a (1,1,1,2−テトラフルオロエタン)、およびHFA 227(1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン)であり、後の2つは医療分野においてエアロゾル吸入器に特に使用されている。本明細書では、断りのない限り、「ブタン」は、ブタンの異性体、またはブタンの両方の異性体の混合物を指す。
現在の規制の下では、エアロゾルまたはプロパンおよび/またはブタン燃料容器(プロパンおよび/またはブタンを製品およびプロペラントの両方として収容する)などの、すべての単一プロペラント収容容器は、生産時に漏れがないか検査されなければならない。標準的な方法は、エアロゾルディスペンサーの指令2008/47/ECで説明されているように、高温水槽に基づくものである。このプロセスは、機器、エネルギー、および労力のコストが極めて高くつくが、それは、大型の水槽(+/−20,000L)を50℃の温度に維持する必要があり、また操作者は気泡形成を監視し、漏れのある容器を不合格品として手作業ではねなければならないからである。それぞれの操作者は、毎分約60ユニットの検査速度に制限され、ヒューマンエラーの可能性は高い。それに加えて、エアロゾル缶からの漏出製品で汚染された大量の廃水が発生する。
水槽法に対するいくつかの代替的形態が開発されている。
これらのうち第1のものは、充填されたエアロゾル缶の圧着部および弁の漏れ検査のために出願人によって開発された圧力変化検出に基づく検出法である。このシステムは、UN/SCETDG/INF.93で与えられている仕様を満たすように設計されたものであり、換言すると、2.0x10−3mbar 1s−1の漏出速度を検出することができる。缶は、連続的に移動するカルーセル上に置かれ、次いで、検査室がエアロゾル缶の上に下げられ、圧着部および弁セクションが気密封止される。その後、検査室内にわずかな過圧が生じ、缶の漏れが検査室内に圧力変化を引き起こし、この圧力変化が検出される。しかし、システムの現行バージョンは、圧力変化の検出が比較的遅いのでスループットが制限されており、そのため、毎分500のレベルで一般的に要求される高い生産速度を得るために並行の複数のユニットが必要である。このスループットレベルには、約60個の検査室が要求される。
水槽に対する第2の代替的形態は、炎イオン化検出の原理に基づく。しかし、この方法は、低速であり、検査速度は、現在のところ、毎分約50〜100容器に限定されており、毎分500の検査速度を達成するためには5から10個の高価な検出器を並列に備える必要がある。それに加えて、安全面とコスト面を考慮すると、プロパン/ブタンの漏れ検出を行う状況では火炎の存在は望ましくない。
水槽に対する第3の代替的形態は、7.2um周波数範囲における量子カスケードレーザーに基づく光学的検査方法によって実現される。レーザーは、周波数範囲のスキャンを行うためにチャープするように配置構成され、受信された信号に対して、二値化スペクトル解析(digitised spectrum analysis)を行い、エアロゾル缶の周りから捕捉された試料中の分光学的ピークを同定する。これを行うために、プロセッサは、ブタンまたはプロパンが存在しているかどうかを判定するために捕捉されているガスの試料によって発生したスペクトルに対してフィッティングアルゴリズムを実行する。しかし、この周波数解析は、7.2um範囲で実行されるので、プロペラント吸収スペクトルは、水の吸収スペクトルと重なり、解析の精度を落とし、受けたレーザー光のスペクトル解析は本質的に大量の計算を必要とする方法であるため、実行には著しく高い演算能力を必要とする。
EP0791814
したがって、本発明の目的は、上述の不利点のうちの少なくとも1つを克服することと、それによって、既存の方法よりも高速であり、および/または正確であり、および/または経済的であり、および/または既存の水槽法を置き換えることができる気体試料中の上述のプロペラントガスのうちの少なくとも1つを検出する方法を提案することである。
この目的は、気体試料中の少なくとも1つのプロペラントガスの存在を検出する方法によって達成され、この方法は、試料室内に試料を受け入れるステップと、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスを発生するステップであって、レーザー光のスペクトルは少なくとも部分的には吸収が、特に3.30〜3.55μmの範囲内で前記プロペラントガスの存在を示すスペクトル範囲内にある、ステップと、少なくとも検査レーザー光パルスを試料室に通すステップと、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスの両方を少なくとも1つの検出器によって検出するステップと、例えば差または比を考慮することによって、少なくとも1つの検出された検査レーザー光パルスの振幅を、少なくとも1つの検出された基準光パルスの振幅と比較し、それによって、試料室内の濃度閾値を超えるプロペラントの有無を、例えば、検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスの振幅との比または差が特定の所定の閾値より高いか、または低いかを判定することによって、判定するステップとを含む。この方法は3.30〜3.55μmの範囲内で、現在一般的に使用されているプロペラントの大半を検出することができる、すなわち、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA134a、HFA227、および使用されるレーザーの波長帯において吸収を示す他のプロペラントを検出することができる。実際、分子構造中に少なくとも1つのC−H結合を有するプロペラントガスは、必要な範囲内で吸収を示すと信じられている。この方法で検出され得ないプロペラントには、亜酸化窒素、二酸化炭素、CFC11、およびCFC12があるが、それは、3.30〜3.55μmの範囲内で吸収を示さないからである。取り扱われているスペクトル範囲を利用するのは、水(水蒸気)は実質的にこの範囲内で光エネルギーを吸収せず、より正確な結果をもたらすので、特に有利である。さらに、受信されたレーザー光パルスの振幅を単純に比較することによって、レーザー光で周波数範囲を掃引する必要がない。振幅を単純に比較することで、従来技術の光学的方法に比べて方法が著しく簡素化される。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスは、単一レーザー光源からパルス状レーザー光をビームスプリットすることによって生成される。これにより、単一レーザー光源を使用し、コンポーネントの数を減らし、レーザー光源の較正を不要にすることが可能である。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスは、それぞれ第1のレーザー光源と第2のレーザー光源とによって生成される。これにより、コンポーネントのレイアウトおよび光路アーキテクチャにおける自由度が高められる。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスは、同じ、単一の検出器によって検出される。これにより、コンポーネントの数が低減され、複数の検出器を較正する必要がなくなる。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスは、それぞれ第1の検出器と第2の検出器とによって検出される。これにより、コンポーネントのレイアウトおよび光路アーキテクチャにおける自由度が高められる。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、試料室は、マルチパス室(multipass chamber)であり、検査レーザー光パルスは、複数のパスで試料室内を進行する。これは、妥当な範囲の単一パス室(single pass chamber)で可能な以上の量のプロペラントにレーザー光を当て、それによって、より高い吸収を達成することによって測定精度を高める。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスが進行する周囲空気中の光路は、試料室を通る経路を除き、基準レーザー光パルスが進行する周囲空気中の光路に実質的に等しい。これは、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスの両方が、例えば、同じ量の周囲空気に照射され、光学的コンポーネント、例えば、鏡からの同じ減衰を受け、したがって、同じ減衰の作用を受け、ノイズが入ることを確実にする。これは、検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスとの間の微分干渉がないことを確実にすることによって測定精度を改善する。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスが進行する全光路は、基準レーザー光パルスが進行する全光路と異なる。これにより、検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスを互いに関して時間をずらして受信し、それにより、1つまたは複数の検出器で容易に区別することが可能になる。適切な一実施形態において、経路の違いは、試料室を通る経路である。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスが進行する光路の差は、少なくとも1つの検出器におけるパルスの時間分離が100nsより大きくなるような差である。これにより確実に、検出された検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスが重なって干渉することがなくなる。実際、120nsは優れた結果をもたらすことが実証されている。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、基準レーザー光パルスは、試料室をバイパスする。この結果、信号対ノイズ比が高くなり、信頼できる結果が得られる。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、基準レーザー光パルスは、試料室内にプロペラントが実質的にないことが知られているときに生成され、基準レーザー光パルスは、試料室も通過する。これにより、光路アーキテクチャは特に単純に、また堅牢に構築される。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、レーザー光パルスは、垂直外部共振器面発光レーザー(VECSEL)または量子カスケードレーザー(QCL)によって生成される。これらは、3.30〜3.55μmの波長範囲内で動作することができるレーザーの種類の2つの知られている例であり、VECSELはPhocone AGから、QCLはAlpes Laser AGから入手可能である。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、レーザー光パルスは、5〜15kHzまたは7〜13kHzまたは9〜11kHz、または実質的に10kHzの繰り返し率で生成される。これにより、繰り返し率は、測定精度に対して適切な程度のオーバーサンプリングを与えるのに十分高いものとなり、過剰に高い周波数の光学的および/または電気的処理を必要とするほどには高くない。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、レーザー光パルス持続時間は、5〜15nsまたは7〜13nsまたは9〜11nsの範囲内、または実質的に10nsである。これらの範囲は、良好な結果をもたらすことが実証されている。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、試料は、所定の実質的に一定の流量で動作しているポンプによって引き出されることによって連続的に試料室内に流入し、試料室から流出する。
このポンプは、遠心力ポンプ、軸流ポンプ、ベンチュリーポンプ(圧縮空気で作動し、したがって振動がない)などの任意の知られている種類のものとすることができる。試料室を通る流量が一定であると、ポンプの流速の変動によるシステム内の振動が防止され、これは、使用されているマルチパス試料室の場合に、これらがそのような空気圧および/または機械的振動の影響を受けやすいので、特に有利である。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、試料室およびポンプは、10mbaraから1000mbaraの範囲、または50mbaraから150mbaraの範囲、または実質的に100mbaraの圧力を試料室に印加するように配置構成される。これにより、測定精度(圧力が高ければ高いほど試料室内のプロペラントの分圧は高くなる)と測定速度(圧力が低ければ低いほどガス流量は高くなる)に対する要件のバランスをとる圧力を選択することができる。
本発明は、少なくとも1つのプロペラントを収容する容器の漏れ検査を行う方法をさらに対象とする。この方法は、容器の周囲物から気体試料を採取するステップと、気体試料中のプロペラントガスの存在を検出する上で開示されている方法のうちの1つにより試料を検査するステップとを含む。周囲物とは、容器、特に、弁および圧着領域に直接隣接した容積部のことであると理解する。これは、容器から10cm未満、またはそこから7cm未満、またはそこから5cm未満、またはそこから3cm未満、またはそこから2cm未満だけ離れているべきである。
容器を漏れ検査するための方法のその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、気体試料は、スニファカップ、ポータル型配置構成部、容器の上に置かれている前室、または他の企図され得る配置構成部であってもよい、スニファを使って容器の周囲物から採取される。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、気体試料は、吸引ポンプを使って実質的に一定の流量でスニファ内に引き込まれる。このポンプは、遠心力ポンプ、軸流ポンプ、ベンチュリーポンプ(圧縮空気または水で作動し、したがって振動がない)などの任意の知られている種類のものとすることができる。流量が一定であることで、システム内の振動および気体試料の発振が防止され、これは、使用されているマルチパス試料室の場合に、これらが試料室内の振動およびガス流の脈動の影響を受けやすいので、特に有利である。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、吸引ポンプは、試料室の下流に配置され、これにより、試料室内のガス流の脈動が低減され、流量の整合性が改善する。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、複数の容器が、インラインで、すなわち順次、検査される。これにより、容器の高速連続漏れ検査が可能になる。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、複数の容器が順次スニファを通り越して搬送され、その結果、単純な検査配置構成が得られるが、これは、実際毎分少なくとも600容器を検査済みにすることが示されている。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、複数の容器は、順次交互に、少なくとも一対のスニファを通り越して搬送される、すなわち、1つの容器は、第1のスニファを通り越し、次の容器は他のスニファを通り越し、次の容器は第1のスニファを通り越し、というように続き、潜在的に検査速度をさらに高めることができる。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、それぞれのスニファは、容器がそれぞれのスニファを通り越して搬送されると試料室と流体的に順に接続される。これにより、それぞれのスニファ(つまり、以前のおよび/または後続の容器)からの試料の二次汚染が防止され、またその時点において容器に近接していないスニファからの試料の希釈が防止される。有利には、試料室に入る実質的に一定の流量を確実にしながらクロスオーバー弁でそれぞれのスニファを順に試料室に接続し、流量の変化がマルチパス試料室に悪影響を及ぼす可能性のある振動およびガス流の脈動を引き起こすことを防ぐ。搬送の両方の態様において、搬送は、直線的に、または曲線を描いて、または例えば回転式搬送によって実行され得る。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、気体試料が採取される容器の周囲物が、清浄な空気、例えば、屋外などの無汚染環境から取った空気、または他の清浄なガス、例えば、窒素、アルゴン、などでパージされてから、試料が採取される。これにより、例えば、この方法が実行されているときの建物内のさまざまな量のプロペラントを含む汚染された周囲空気による、検査環境の汚染が低減される。この汚染を低減することによって、方法の精度が改善され得る。
その後、または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、容器の周囲物および表面は、容器を少なくとも1つのエアカーテンに通すことによってパージされる。これは、上述のパージを実現する単純な方法である。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、エアカーテンは、隔離室への入口を画成し、さらなるエアカーテンが設けられて前記隔離室の出口を画成し、気体試料は前記容器が前記隔離室内にあるときに容器の周囲物から採取される。これにより、検査環境を周囲空気および周囲空気が含む汚染物質から隔離し、それによって検出精度を改善する。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、清浄な空気または他の清浄なガスは、隔離室の上側部分、すなわち頂部内に、ポンプなどで押し込むことによって導入され、前記隔離室内に空気またはガスの上から下への流れを発生する。これは、例えば、漏れやすい容器によって中に導入されたプロペラントの隔離室の内側をパージするのに役立つ。注目しているプロペラントは、空気より密度が高いので、これらは、室の底部に自然に沈む傾向を有し、ある程度の空気強制でこのプロセスがスピードアップし、測定精度の改善を助長する。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、隔離室内の空気または他のガスは、隔離室の下側部分内に、能動的に、受動的に、または能動的かつ受動的に抽出される。これは、隔離室のパージをさらに助け、これにより、中のプロペラント汚染物質が素早く抽出されることを確実にする。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、気体試料は、前室を使って容器の周囲物から取り出される。この前室により、漏れプロペラントをその内部に溜めて、それによって、単に容器がスニファを通り過ぎるだけの場合と比べてサンプリングされた漏れプロペラントの濃度を高めることができる。これは、検出精度を改善し、また検査されている容器を周囲環境から隔離するのを助け、周囲環境がプロペラントで汚染されている場合に有利である。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、前室が清浄な空気または他の清浄なガスでパージされてから、試料が採取される。これにより、前室内に収容されている汚染された空気またはプロペラントがフラッシングされ、それによって、試料の採取前に前室に入っていた可能な汚染物質が除去されるように洗浄されることが確実になされ、したがって、検出精度に影響を及ぼし得ない。このパージは、容器が中に存在している前に、および/または容器が中に存在した後に、前室をフラッシングすることによって実行され得る。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、試料は、前室をスニファを通り越して通過させることによって採取される。これは、それにも関わらず、漏出容器による前室の内部のプロペラントの濃度は自由大気中の漏出容器の周りのプロペラントの濃度より高いので、単に容器をスニファを通り越して通過させることに比べて検出精度を改善した単純な構造を実現する。
容器を漏れ検査するための方法のその後または以前に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器を漏れ検査する方法の一実施形態において、異論がない限り、試料は、前室の内部を試料室と接続させることによって採取される。この結果、検出精度が改善されるが、それは、前室で高まった濃度のプロペラントが試料室に直接引き込まれ、それにより、容器または前室をスニファを通り越して通過させるのと比べて中のプロペラントの濃度が増加するからであり、本質的に、この実施形態における前室は、スニファの少なくとも一部を形成するものと考えられる。試料を引き込むプロセスをスピードアップするには、それを補助するために真空手段が設けられ得る。
本発明は、少なくとも1つのプロペラントガスを収容する漏れ検査済み容器を製造する方法をさらに対象とし、充填された、未検査の容器を製造するステップと、上述の方法のうちの1つに従って容器を漏れ検査するステップと、周囲物から気体試料が採取された容器、すなわち検査されている(すなわち、検査対象の)容器を、定義済み濃度閾値より高いプロペラントガスが試料室内で検出された場合に、不合格判定するステップと、周囲物から気体試料が採取された(すなわち、検査対象の)容器を、プロペラントが試料室内で濃度閾値より低く検出された場合に、当然のことながらプロペラントがいっさい検出されない場合も、漏れ検査済みとして合格判定するステップとを含む。
あるいは、漏れ検査済み容器を製造する方法は、充填された、未検査の容器を製造するステップと、容器に粗漏れ検出検査を行うステップであって、この粗漏れ検出検査に通らなかった容器は不合格判定される、ステップと、次いで、その後、上で説明されている漏れ検査方法のどれかによる粗漏れ検出検査の結果に基づき不合格判定されていない容器を漏れ検査するステップと、周囲物から気体試料が採取された容器、すなわち現在検査されている容器を、プロペラントガスが試料室内で定義済み濃度閾値より高いものとして検出された場合に、不合格判定するステップと、前記プロペラントガスが試料室内で定義済み濃度閾値より低く検出された場合に、当然のことながら、プロペラントがいっさい検出されない場合も、周囲物から気体試料が採取された容器を漏れのない容器として合格判定するステップとを含むことができる。この方法により、極端に漏れの大きい容器、すなわち、プロペラントを「吹き出す」容器による(主)漏れ検査方法に対する検査環境の汚染は、高感度漏れ検出システムに到達する前にそのようなひどく漏れている容器を不合格判定することによって対処される。
一実施形態において、粗漏れ検出検査は、容器を、所定のガス流量閾値に反応するように配置構成されたフラップの下に通すステップと、この反応を検出するステップと、この検出に基づき不合格判定メカニズムを作動させるステップとを含む。これは、非常に漏れの大きい容器を検出するための極めて単純な方法を提供する。
さらに、本発明は、プロペラントガス検出器システムを対象とし、このシステムは試料室と、基準レーザー光パルスおよび検査レーザー光パルスに対する出力を備えるレーザー光発生配置構成部であって、前記レーザー光は吸収が前記プロペラントガスの存在を示すスペクトル範囲、特に3.30〜3.55μmの波長帯に少なくとも部分的に入るスペクトルを有する、レーザー光発生配置構成部と、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスに対する検出器入力、ならびに検出器出力を備える検出器配置構成部であって、前記レーザー光発生配置構成部の前記出力は前記試料室を介して前記検出器入力に動作可能に接続される、検出器配置構成部と、処理入力および処理出力を有する比較処理ユニットとを備え、前記検出器出力は前記処理入力に動作可能に接続され、前記比較処理ユニットは前記処理出力に前記検査レーザー光パルスの振幅と前記検出器出力から前記処理入力に印加される前記基準レーザー光パルスの振幅との比較の結果信号を発生する。
このシステムは3.30〜3.55μmの範囲内で動作し、現在一般的に使用されているプロペラントの大半を検出することができる、すなわち、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA134a、HFA227、および使用されるレーザーの波長帯において吸収を示す他のプロペラントを検出することができる。実際、分子構造中に少なくとも1つのC−H結合を有するプロペラントガスは、必要な範囲内で吸収を示すと信じられている。このシステムで検出され得ないプロペラントには、亜酸化窒素、二酸化炭素、CFC11、およびCFC12があるが、それは、3.30〜3.55μmの範囲内で吸収を示さないからである。取り扱われているスペクトル範囲を利用するのは、水(水蒸気)は実質的にこの範囲内で光エネルギーを吸収せず、より正確な結果をもたらすので、特に有利である。さらに、受信されたレーザー光パルスの振幅を単純に比較することによって、レーザー光で周波数範囲を掃引する必要がない。このように振幅を単純に比較することで、従来技術の光学系に比べてシステムが著しく簡素化される。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、レーザー光発生配置構成部は、単一レーザー光源を備え、ビームスプリッタが単一レーザー光源と動作可能に接続され、試料室の入力の上流に設けられる。したがって、ビームスプリッタは、単一レーザー光源からのパルスレーザー光を以前に取り扱われていた検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスとに分割するように配置構成される。これにより、単一レーザー光源を使用し、コンポーネントの数を減らし、レーザー光源の較正を不要にすることが可能である。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、レーザー発生配置構成部は、検査レーザー光パルスを発生するための第1のレーザー光源と基準レーザー光パルスを発生するための第2のレーザー光源とを備える。これにより、コンポーネントのレイアウトおよび光路アーキテクチャにおける自由度が高められる。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、検出器配置構成部は、単一検出器を備える。これにより、コンポーネントの数が低減され、複数の検出器を較正する必要がなくなる。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、検出器配置構成部は、前記レーザー光発生配置構成部の出力と動作可能に接続し、検査レーザー光パルスを受信する第1の検出器と、前記レーザー光発生配置構成部の出力と動作可能に接続し、基準レーザー光パルスを受信する第2の検出器とを備える。これにより、コンポーネントのレイアウトおよび光路アーキテクチャにおける自由度が高められる。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、試料室は、マルチパス室である。これは、長時間その室内に存在するプロペラントにレーザー光を当て、それによって、妥当な範囲の単一パス室で可能な以上に高い吸収を達成することによって測定精度を高める。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスに対する周囲空気中の光路は、試料室を通る経路を除き、基準レーザー光パルスに対する周囲空気中の光路と実質的に等しい長さを有する。これは、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスの両方が、例えば、同じ量の周囲空気に照射され、したがって、同じ減衰の作用を受け、ノイズが入ることを確実にする。これは、検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスとの間の微分干渉がないことを確実にすることによって測定精度を改善する。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスに対する全光路長は、基準レーザー光パルスに対する全光路長と異なる。これにより、検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスを互いに関して時間をずらして受信し、それにより、1つまたは複数の検出器で容易に区別することが可能になる。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、検査レーザー光パルスに対する光路の全長と基準レーザー光パルスに対する光路の全長との差は、少なくとも1つの検出器におけるパルスの分離が100nsより大きくなるような差である。これにより確実に、検出された検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスが重なって干渉することがなくなる。実際、120nsは優れた結果をもたらすことが実証されている。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、基準レーザー光に対する光路は、試料室をバイパスする。この結果、信号対ノイズ比が高くなり、信頼できる結果が得られる。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、基準レーザー光パルスに対する光路は、検査レーザー光パルスの光路と実質的に同一である、すなわち、基準レーザー光パルスおよび検査レーザー光パルスは両方とも試料室を通過する。これにより、光路アーキテクチャは特に単純に、また堅牢に構築される。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、レーザー光発生配置構成部は、垂直外部共振器面発光レーザーまたは量子カスケードレーザーを備える。これらは、3.30〜3.55μmの波長範囲内で動作することができるレーザーの種類の2つの知られている例であり、VECSELはPhocone AGから、QCLはAlpes Laser AGから入手可能である。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、プロペラントガス検出器システムは、試料室と動作可能に接続され、試料を所定の実質的に一定の流量で連続的に試料室内に引き込み、試料室から引き出すように配置構成されたポンプ機能配置構成部を備える。このポンプは、遠心力ポンプ、軸流ポンプ、ベンチュリーポンプ(圧縮空気または水で作動し、したがって振動がない)などの任意の知られている種類のものとすることができる。流量が一定であることで、システム内の振動および気体試料の発振が防止され、これは、マルチパス試料室が使用されている場合に、これらが試料室内の振動およびガス流の脈動の影響を受けやすいので、特に有利である。
プロペラントガス検出器システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、プロペラントガス検出器システムの一実施形態において、異論がない限り、試料室およびポンプは、10mbara(ミリバール絶対圧)から1000mbaraの範囲、または50mbaraから150mbaraの範囲、または実質的に100mbaraの圧力を試料室に印加するように配置構成される。これらの範囲内の特定の値を選択することで、操作者は、測定精度(より高い圧力)と検出速度(より低い圧力およびしたがってシステムを通るより短いガス輸送時間)とのバランスを選択することができる。実際には、試料室内の圧力が約100mbaraであれば、現在の設定を使用して約22msのガス輸送時間で良好な結果精度が得られる。
本発明は、容器漏れ検査システムをさらに対象とし、このシステムはプロペラントガス検出器システムの上記の実施形態のうちのどれかによるプロペラントガス検出器システムと、プロペラントガス検出器システムの試料室に動作可能に接続されたサンプリング配置構成部とを備える。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、サンプリング配置構成部は、スニファカップ、ポータル型配置構成部、容器の上に置かれている前室、または他の企図され得る配置構成部であってもよい、プロペラントガス検出器システムの試料室と流れで接続されるスニファを備える。これにより、試料の単純採取が可能になる。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、容器漏れ検査システムは、スニファおよび試料室に動作可能に接続された流量一定吸引ポンプを備える。これにより、試料を試料室内に、特にマルチパス室において試料室に影響を及ぼすおそれのある空気圧振動を引き起こすことなく引き込むことができる。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、吸引ポンプは、試料室の下流に置かれる。これは、例えば気流の変動によって引き起こされるポンプからの振動が、マルチパス室の場合に振動が影響を及ぼし得る試料室に伝わらないように保護するのに役立つ。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、容器漏れ検査システムは、複数の容器をサンプリング配置構成部を通り越して搬送するように配置構成された容器コンベヤー配置構成部を備える。これにより、検査容器について毎分少なくとも600個の速度の高速インライン検査を実行できる。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、サンプリング配置構成部は、少なくとも2つのスニファを備え、複数の容器を交互に2つの(またはそれ以上の)スニファのうちの1つを通り越して搬送するように配置構成された容器搬送配置構成部をさらに備える。これにより、単一のスニファで可能な場合に比べて検査速度を高速化することができる。搬送手段の両方の実施形態において、搬送手段は、直線的手段、湾曲した手段、または回転式手段であってもよい。有利には、クロスオーバー弁は、それぞれのスニファを試料室に交互に接続するように配置構成され、これにより、容器の周りから試料を現在採取していないスニファカップからの試料希釈および/または二次汚染を防止する。
容器漏れ検査システムの一実施形態において、流量一定断面クロスオーバー弁(constant flow cross−section crossover valve)は、両方のスニファ、および試料室に動作可能に接続される。試料室に入る実質的に一定の流量を確実にしながらこのクロスオーバー弁でそれぞれのスニファを順に接続し、これにより、流量の変化が例えばマルチパス試料室に悪影響を及ぼす可能性のある振動およびガス流の脈動を引き起こすことを防ぎ、容器の周りから試料を現在採取していないスニファカップからの試料希釈および/または二次汚染を防止する。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、サンプリング配置構成部は、エアカーテン発生装置を入口および出口のところに備える隔離室の内側に置かれる。これにより、サンプリング配置構成が、プロペラントで汚染されている可能性のある、周囲環境から隔離される。
さらに、エアカーテン発生装置は、容器の周りから、また容器が隔離室内に入るときにその表面から周囲空気をパージし、検査環境、すなわち隔離室の内部の汚染をさらに低減する。これにより、検出精度が改善される。
容器漏れ検査システムの一実施形態において、隔離室は、清浄な空気または清浄なガスの入口を隔離室の上側部分に備える。これにより、隔離室の内容物は、清浄な空気(すなわち、例えば屋外から取った、プロペラントで汚染されていない空気)でパージされ、これにより、例えば漏れている容器が中に存在していることによって隔離室内に入り込む汚染物質を確実に取り除くことができる。これにより、検出精度がさらに改善される。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、ガス出口は、隔離室の下側部分に設けられ、前記ガス出口は能動、受動、または能動と受動との組合せの性質を有する。これは、室の底部に抽出部を設けて隔離室のパージを改善することによって検出精度をさらに改善する。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、サンプリング配置構成部は、検査されている容器の少なくとも一部の周りに配置可能な少なくとも1つの前室を備える。この前室は、検査されている容器の少なくとも一部の内に置くことができ、そこで、漏れプロペラントを内部に溜めて、それによって単に容器がスニファを通り過ぎるだけの場合と比べてサンプリングされた漏れプロペラントの濃度を高めることができる。これは、検出精度を改善し、また検査されている容器を周囲環境から隔離するのを助け、周囲環境がプロペラントで汚染されている場合に有利である。隔離室は容器が持ち込まれ得る静的配置構成部であると本発明者らは理解しているが、前室は、容器の少なくとも一部の内に置くことができ、したがってそれと一緒に移動する移動可能構造であることに留意されたい。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、サンプリング配置構成部は、清浄な空気または他の清浄なガスで前室をパージするため前室と動作可能に接続しているパージシステムを備える。これにより、前室内に収容されている汚染された空気またはプロペラントがフラッシングされ、それによって、試料の採取前に前室に入っていた可能な汚染物質が除去されるように洗浄されることが確実になされ、したがって、検出精度に影響を及ぼし得ない。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、前室は、試料室と選択的な、または一定の動作可能な接続をしている。これは、前室を試料室と直接接続させるか、またはスニファの下に通すか、もしくはスニファを通り越させることによって、実行することができ、したがって、容器が単純にスニファによって通されるときと比べて長く前室と動作可能に接続したままであるという事実があるため、より高濃度の漏れプロペラントガスがサンプリング配置構成部内に入り、したがってサンプリング室内に入ることを可能にすることによって測定精度を改善する働きをする。
容器漏れ検査システムの以前に、またはその後取り扱われている実施形態と組み合わせることができる、容器漏れ検査システムの一実施形態において、異論がない限り、システムは、主プロペラントガス検出システムの上流に配置構成された粗漏れ検出配置構成部および粗漏れ検出配置構成部と動作可能に接続された事前不合格判定メカニズムをさらに備える。これにより、著しく漏れている容器を、より高感度の漏れ検出メカニズムに到達する前に不合格判定を行うことができるが、到達すると検査環境を汚染し結果として粗漏れ容器の近くで検査された漏れのない容器を不適切に不合格判定する可能性もある。
一実施形態において、粗漏れ検出配置構成部は、容器のスペースに隣接し、事前不合格判定システムと動作可能に接続されているフラップを備える。このフラップは、漏れプロペラントの流れを吹き付けられるように配置構成され、電気接点を接続または切断するように配置構成されるものとしてよく、またはその移動は、光学的手段、静電気的手段、または磁気的手段によって検出され得る。これは、プロペラントを「吹き出す」極端に漏れの大きい容器を検出する単純で効果的な方法を提供する。
以前に、またはその後に取り扱われている実施形態と組み合わせることができる一実施形態において、異論がない限り、容器漏れ検査システムは、比較処理ユニットと動作可能に接続されている不合格判定メカニズムをさらに備える。これにより、処理ユニットによって漏れがあると判定された容器を不合格判定することができる。
次に、本発明について、以下の図の特定の非限定的な例に関して説明する。
本発明で利用されるプロパンおよびブタンの吸収スペクトルを示す図である。 本発明による方法に従って動作する本発明の第1の実施形態を示す概略図である。 図2の第1の実施形態に関係する受信されたパルスの振幅対時間の定性的グラフである。 本発明の第2の実施形態の概略図である。 図4の実施形態のレーザーパルス経路のより詳細な概略図である。 第2の実施形態に関係する受信された信号の振幅対時間のグラフである。 本発明の第3の実施形態の概略図である。 本発明の第4の実施形態の概略図である。 本発明の第5の実施形態の概略図である。 本発明の第2の実施形態を組み込んだ直列容器漏れ検査システムの図である。 図10の例に関する検査パルスと基準パルスとの比または差のグラフである。 図10のコンベヤーおよびスニファカップ配置構成の一実施形態の概略平面図である。 図10のコンベヤーおよびスニファカップ配置構成の代替的実施形態の概略平面図である。 ガスの試料がサンプリングされている定性的時間経過を示す図である。 隔離室を組み込んだ検査配置構成部の概略図である。 前室を組み込んだ検査配置構成部の概略図である。 容器の一部のみを覆う前室の概略図である。 粗/精密2段階プロペラント漏れ検出システムの概略図である。 粗漏れ検出システムの概略図である。 漏れのない容器を製造するためのシステムの一般的概略図である。
これらの図において、類似の参照記号は類似のコンポーネントを表す。
図1は、本発明によって利用される波長帯におけるプロパンおよびn−ブタンの著しい吸収のスペクトル範囲を示している。プロパンのこの吸収スペクトル範囲は、n−ブタンの吸収スペクトル範囲と実質的に同一であり、したがって、1つの曲線のみが図示されている。i−ブタンは類似の有意なスペクトル範囲を有し、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA134a、HFA227、および他の可能なプロペラントガスは、ピークが取り扱われている範囲内にある異なるスペクトル形態を有する。図示されている波長帯の吸収を示すために、プロペラントガスは、分子構造中に少なくとも1つのC−H結合を有すると信じられている。
7.2μmの波長帯で動作している前の光学的方法とは異なり、図1の取り扱われている吸収スペクトル範囲は、水または他の大気成分の吸収スペクトル範囲と重ならず、したがって、上述のプロペラントの存在の検出は、区別のために複雑なスペクトル解析を必要としない。この吸収スペクトル範囲は、3.30〜3.55μmの波長範囲内に実質的に位置する。取り扱われているプロペラントの少なくとも1つ、または必要な波長帯において吸収を示す他のプロペラントを含む試料を通過するときに、スペクトルがこの波長帯内の、またはこの波長帯を含むどこかにあるレーザー光は、前記プロペラントによって少なくとも部分的に、また著しく吸収され、したがって、減衰される。このレーザー光を試料を通過しなかった実質的に等しいレーザー光と比較したときに、試料を通過したパルスレーザー光と試料を通過しなかったパルスレーザー光との間に一般的に振幅の差があり、例えば空気、ほこりなどの中の例えば経路長の差によって考慮され得ない場合、プロペラントの存在が確認される。従来技術の方法とは異なり、本発明の方法は、スペクトル解析に頼らず、パルスレーザー光の周波数合成と無関係のパルス振幅が比較され、これは従来技術に勝る実質的な簡素化である。
図2は、本発明によるシステムの基本的な実施形態の概略を示しており、本発明の方法を運用するステップでは図1の吸収スペクトル範囲を利用する。レーザー光源1は、スペクトルが3.30〜3.55μmの波長帯に少なくとも部分的に入るレーザー光の一連のパルスを発生する。これらのパルスは、光ファイバーによって少なくとも部分的に形成され得る、経路P上を進行して、試料室3を通り、検出器4に向かい、検出器4に当たる。試料室3は、マルチパス室、すなわち、レーザー光は、鏡を使って入口と出口との間で複数回室を通過し、これにより、レーザー光が必要な量のプロペラントに照射される。あるいは、十分な長さの単一パスセルを使用することができ、これは後述の実施形態にも等しく適用される。マルチパス室3のサイズは、低い容積のセルについてはより長い十分に高速なガス交換時間と、マルチパス室3を通るレーザー光のより長い経路長に対してより大きい吸収の量との間の妥協の産物である。しかし、より長い経路長では、室を大きくし、および/または反射を多くする必要があり、試料室の複雑度とコストの増大を引き起こす。実際、36mの経路長を有する300cmのマルチパス試料室は十分に機能することが示されているが、容積および経路長は望み通りに選択することができる。
試料室3内にプロペラントがないことが知られている場合、レーザー光パルスは、基準パルスであると考えられ、例えばArefの振幅で検出器4において受信される。試料室3内にプロペラントが存在しているかどうかが知られていない場合、レーザー光パルスは検査レーザー光パルスであると考えられる。検出可能な濃度のプロペラントが試料室3内に、例えば、オプションの入力および/または出力弁5、5の1つまたは複数を介して導入される場合、レーザー光パルスの一部は、プロペラントによって吸収され、その結果、検出器4の入力Eで受信されたパルスの振幅の測定可能な減少が生じる。振幅のこの現象は、検出器4の出力Aが動作可能に接続される信号プロセッサ6によって検出される。
図3は、定性的時間経過による検出原理を示しており、レーザー光源1は、定義済み繰り返し率で出力1においてレーザー光パルスを発生する。試料室3にプロペラントがない場合、検出されたレーザー光信号の振幅は、理想的には一定のArefであり、レーザー光パルス「Ref」は、基準レーザー光パルスであると考えられる。試料室3内にプロパンおよびブタンが存在しているかどうかが知られていない場合、レーザー光パルスは検査レーザー光パルス「Test」であると考えられる。時刻Tにおいて、一定量のプロペラントを含む試料が試料室3内に導入されて、検出された信号の振幅、すなわち、「Test」における検査レーザー光パルスの振幅を選択可能な閾値Vより低い値に降下させる。信号プロセッサ6は、閾値Vより低い振幅のこの減少を検出し、それによって、試料室3内のプロペラントの存在を示す。時刻Tにおいて、試料は試料室3から排出され、これにより検出された信号の振幅はArefに戻る。閾値Vの自動調節が、EP0791814で開示されている統計的評価に似た統計的評価に従って実行され得る。
図2を再び参照すると、この実施形態は、弁5、5を介して個別の試料を導入し、排出するバッチプロセスとして動作させることができるか、または空気、窒素、アルゴン、または類似の気体などのキャリアガスで試料を流すことによって連続的に動作させることができる。これは、図4、図5、図7、図8、および図9の他の実施形態にも等しく適用される。それによって、試料を含むキャリアガスの流れは、脈動する流れによって導入される可能性のあるアーチファクトを回避するためにできる限り連続的であるべきである。
検出精度を改善するために、試料室3内の試料濃度は、試料室3内の圧力を高めることによって、例えば、図1の破線で50に示されているように上流ポンプで圧力を高め、例えば弁5を圧力調節弁としてみなすことで、増大させることができる。しかしながら、一実施形態では、下流ポンプ52を設けて、試料室3内の安定した圧力を真空レベルに維持する。
室3を加圧することで、試料室3内に存在し得るプロペラントの増大した分圧によってさらに多くの光を吸収させる。それに加えて、または代替的に、試料室3を通る経路Pの長さは、例えば、より長い試料室および/またはさらに多くのマルチパス反射を有する試料室を使用することによって、延長することができる。それによって、試料室3内に収容されているプロペラントにレーザー光パルスを長時間照射する操作が行われ、その結果、吸収が増大し、それによって測定精度が改善される。これらの原理−室3を加圧すること、室3内の光路を延長すること−は、後述の実施形態のうちの他のものに個別に、または組み合わせて等しく適用され得る。
レーザー光源1の下流に、光学フィルター54を設けて、利用に応じてレーザー光のスペクトルを手直しすることができる。これも、同様に、後述のすべての実施形態に等しく適用される。さらに、図2の実施形態において、試料室3の外に置かれるレーザー光路P(すなわち、レーザー光源1から試料室3への経路、および試料室3から検出器4への経路)の少なくとも一部、または実に全てを、光ファイバーで構成することで、非常に堅牢な構造が形成される。
図4は、今日実用されている一実施形態の概略を示している。
レーザー光源1は、その出力A1で、レーザー光のスペクトルが3.30〜3.55μmの波長帯に少なくとも部分的に入る一連のレーザー光パルスを発生する。実施されている一実施形態では、これは、3.30〜3.35μmに制限されたスペクトルを有する。レーザー光源1は、VECSEL(垂直外部共振器面発光レーザー)またはQCL(量子カスケードレーザー)レーザー光源に基づくものとしてよく、その例は、それぞれPhocone AG社およびAlpes Laser AG社から最近利用可能になった所望の波長帯で動作する。
パルスレーザー光は、ビームスプリッタ2によって検査光路P1上を進行する検査レーザー光パルスと基準光路P2上を進行する基準光パルスとに分割される。したがって、光源1およびビームスプリッタ2は、実際には、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスに対して出力A100を有する光源配置構成部100を形成する。検査経路P1は、マルチパス試料室3を通過し、レーザー光パルスは試料室−3−容積部を、室3に入り−E−、室3を出る−A−動作の間に何回も通過する。Aのところで試料室3を出た後に、検査経路P1は、検出器4の入力Eに至る。基準経路P2は、試料室3をバイパスし、検出器4の入力Eに直接進む。
気体試料は、例えば、オプションの弁5、5を介して試料室3に受け入れられ得る。今日理解されているところによれば、気体試料は、キャリアガス、例えば空気の連続流中に受け入れられる。実際、良好な動作態様は、試料が中に入れられて運ばれ、試料間の混合が試料室3の中に入るまでは生じ得ないように十分に分離されているキャリアガス(例えば、空気、窒素)のそのような連続流である。
適切な一実施形態において、室3の外側に置かれている検査経路P1の部分は、基準経路P2と光学的に同一である、すなわち、試料室3の外側の光路は、検査経路と基準経路P2の両方について実質的に同一である(実用的である限り)。取り扱われている経路P1およびP2が空気中で確立されている場合、これは、周囲空気中の検査経路P1の長さは、周囲空気中の経路P2の長さと同じであり、これらに沿って同じ光学的処理を受けることを意味する。これは、減衰、ノイズ、ほこり、および他の光学的影響は、検査レーザーパルスおよび基準レーザーパルスの両方に同じ程度で作用することを確実にする。
本発明の例において、検査経路P1の全経路長が基準経路P2の全経路長より長いので、検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスの到来時間は、時間的に交互になる。この例では、これは、マルチパス試料室3を通る検査経路P1の経路長によって達成される。例えば、10nsのパルスが10kHzの繰り返し率(すなわち、100μs毎に1つのパルス)で繰り返される場合、経路P1の長さと経路P2の長さとの差は、36mの試料室3を通る経路長を定めることによって基準レーザー光パルスおよび検査レーザー光パルスの到来を約120nsだけ分離するように手直しされ得る。パルスの他の、およびそれによるより短い時間分離は、2つのパルスが入力Eにおけるそれらの到来時間によって明確に互いから区別され得る限り可能である。明らかに、例えば、単一パス試料室3の場合、基準経路P2の全経路長は、経路P1の全経路長より長くなるように選択されてもよく、それによって、同じ、ただし、パルスの到来順序が反対である、効果を達成する。しかしながら、そうすることによって、経路P2は、ある程度基準に対するその役割を喪失し得るが、それは、光学的に、試料室3の外にあるより短い経路P1と可能な限り光学的に同じになるようにより長い経路P2を手直しすることがより困難だからである。したがって、マルチパス試料室3の全体的効果は2倍になる、すなわち、検出器4において検査パルスと基準パルスの到来を交互にし、単一パス室と比べて吸収を増大させる。
検出器4の出力Aは、信号処理ユニット6の入力Eに動作可能に接続され、検出された基準信号パルスの振幅および検出器検査信号パルスの振幅が比較され、A6で出力される。これらのパルス「REF」および「TEST」のAref−ATestのような振幅の差、またはATest/Arefのような振幅の比が閾値Vより高い(または選択された比もしくは計算された差に応じて低い)場合、検査セル内のプロペラントの存在が確認される。レーザー光源1が10kHzの速度でパルスを放射する場合、毎秒10,000回の測定が行われ、これにより多数の測定結果が、ガス試料が試料室3を通過する時間範囲にわたって平均され得るので優れた信号対ノイズ比が得られる。他の測定速度も、望み通りもちろん可能である。また、上記のように、レーザー光路の1つまたは複数の少なくとも一部が光ファイバーによって形成され得ること留意されたい。この点は、後述の他のすべての実施形態にも等しく適用される。必要ならば、閾値について欧州特許出願公開第0791814号明細書で開示されているものに似た統計的評価が適用され得る。これは、すべての実施形態に等しく適用される。
図5は、図4の実施形態をさらに詳細に示している。レーザー光源1は、EDFA(エルビウムドープファイバー増幅器)励起レーザー1aの励起、この特定の場合は、3.3μm VECSELレーザー1bを備える。しかし、他の種類の励起レーザーを使用することができること、また望みの波長帯で動作している、励起または励起でない、QCLもしくは他の好適なレーザーは、VECSELレーザー1bの代わりに使用され得る。この場合、レーザー光源1の出力は、レンズ7、ポラライザー8、フィルター9、さらなるレンズ10、およびコリメータ11を通過する。半銀メッキ鏡などの、レーザービームの分割された両方の部分に対して等しい吸収を有するビームスプリッタであればどのような種類のものであってもよい、ビームスプリッタ2は、検査レーザー光パルスに対しては検査経路P1に沿って、基準レーザー光パルスに対しては基準経路P2に沿ってレーザー光を分割する。経路P1は、鏡12aを介して、試料室3を構成する300cmのマルチパスセルを抜ける。この特定のマルチパスセルを通る経路P1の長さは、36メートルである。試料室3を出た後に、経路P1は、鏡12bを介して検出器4に至る。経路P2は、ビームスプリッタ2から鏡12cおよび鏡12dを介して検出器4に至り、マルチパスセル3をバイパスする。スプリッタ2から室3の入力へ、また室3の出力から検出器4への経路P1は、スプリッタ2から検出器4への経路P2とできる限り光学的に同一である。しかしながら、図5に示されている正確な幾何学的形状および経路長は、限定として解釈されるべきでなく、システムの正確なコンポーネントレイアウトに従って交互的な幾何学的形状が可能である。上記のように、レーザーの経路の一部は、光ファイバーによって構成され得る。
図6は、図4および図5に示されている検出システムで使用されているような振幅の比または差の原理の一変更形態を示している。基準パルス101および検査パルス102は、試料室3内にプロペラントがいっさい存在しない、すなわち、漏れている容器がいっさい検出されないときの状況を定性的に示しており、基準パルス103および検査パルス104は、試料室3内に漏れている容器からのプロペラントが存在しているときの状況を定性的に示している。パルスのそれぞれは、約10nsの持続時間を有し、検査パルス102、104は、対応する基準パルスの後約120ns後に到来する。他のパルス持続時間および他のパルス分離が必要に応じて可能であることは自明である。パルス101、102の第1の対は、実質的に同じ振幅、すなわち、振幅
Figure 2017015736
を有し、したがって、パルス振幅比は
Figure 2017015736
であり、パルス振幅の間の差は
Figure 2017015736
である。
このパルス103、104の対の場合、試料室3内のプロペラントによる検査パルス104のレーザー光の一部の吸収のせいで、パルス104の振幅A4は、パルス103の振幅A3より小さい、すなわち、A4<A3である。その結果、パルス振幅の比A4/A3<1となり、パルス振幅の差A4−A3<0となる。この比または差(そのときに使用されているような)が閾値より小さい場合、試料室3内のプロペラントの存在が確認される。
これらの比または差を反対の方法で計算して反対の結果が得られる、すなわち、比または差はプロペラントの検出後に閾値より高くなることは自明である。当業者であれば、これを計算する方法、およびそのように計算し、結果として試料室3内のプロペラントの有無を判定するように信号処理ユニットを配置構成する方法を理解している。さらに、多数のパルス対101/102および103/14、またはその差もしくは比の平均をとり、この平均を試料室3内のプロペラントの有無の判定に使用することができる。
図7は、単一の検出器4の代わりに、検出器配置構成部110を一緒に形成する、それぞれレーザー光に対する入力E4aおよびE4bを備える一対の検出器4aおよび4bが検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスをそれぞれ検出するために使用されるという点で図4のものと異なる本発明によるシステムおよび方法の第3の実施形態を示している。検出器出力A4aおよびA4bによってそれぞれ出力される信号は、信号処理ユニット6にその入力のところで入力される。検出器4aおよび4bは、同一でなくてもよいので、較正が必要になることがある。この変更形態では、検査パルスおよび基準パルスを時間的に交互させる必要はないが、それは、検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスは、それぞれの検出器によって受信され、次いで、それらが同時に到来した場合であっても比較することができる。しかし、例えば、図4および図5の実施形態で行えるようなさらなる評価のために、パルスの振幅を最初に格納することによって検査パルスおよび基準パルスの非同時到来に等しく適用可能である。
図8は、検査レーザー光パルスが第1のレーザー光源1cによって生成され、基準レーザー光パルスがレーザー光源配置構成部100を形成する第2のレーザー光源1dによって生成される点で、図4のものと異なる第4の実施形態を示している。図4のように、単一の検出器4が使用され、経路P1は検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスの、検出器4の入力Eへの到来を交互にするように経路P2より長い。2つのレーザー光源の較正および/または同期が必要になることがある。
図9は、図7の実施形態と図8の実施形態とを組み合わせた第5の実施形態を表している。2つの分離しているレーザー光源1c、1dがレーザー光源配置構成部100を形成し、レーザー光E4aおよびE4bに対する入力をそれぞれ有する(図7参照)2つの検出器4aおよび4bは検出器配置構成部110を形成する。経路P1は、レーザー光源1cから試料室3を通って、検出器4aに至る。経路P2は、レーザー光源1dから検出器4dに至り、試料室3をバイパスする。上記のように、レーザー光源の較正および/または同期、および検出器の較正が必要になることがある。
図10は、プロペラントを収容する容器20を漏れ検査するためのシステムを示している。これらは、プロパンおよび/またはブタンを製品およびプロペラントとして使用する、例えば、キャンプ用ガスストーブのプロペラント、または燃料容器としてプロペラントを収容する例えばエアロゾル缶とすることも可能であろう。任意の知られている種類(すなわち、直線、湾曲、または回転式)のコンベヤーシステム21は、一定速度で容器20をスニファ配置構成部22に順次送る。任意の知られている連続的に動作する種類のものであってよい、ポンプPは、試料システム内に部分的真空を形成し、それによって、スニファ配置構成カップ22の近くに、オプションのフィルターFのオプションの圧力段階23を介して、導管55に沿って、上で説明されているような図4または図5の実施形態による検出システムの試料室3を通るように配置されているそれぞれの容器20の周りから採取した試料を引き出す。この実施形態では、試料は実質的に一定の流量で連続的に引き込まれるので、図2に示されているオプションの弁5は、設けられていないか、または開いたままにされる。システムは、試料室3内の圧力が、10mbara(ミリバール絶対)から1000mbaraの範囲内にあるように配置構成され、正確な圧力はガス流の流量と試料中のプロペラント、例えば、プロパンおよび/またはブタンの約100ppmを検出する能力との間の妥協として選択され、高圧だと、室に存在するプロペラントの分圧が高くなるため測定精度が上がるが、低圧だと、ガス輸送時間が短くなり、それによって、検査スループットレートが高まる。代替的手段として、ポンプをスニファ配置構成部22と試料室3へのガス入口との間にポンプが配置された高圧の変更形態が可能であるものとしてよく、試料室3の出口は試料室3内の所望の圧力を維持するため圧力調節流動制限器を設けられる。
信号プロセッサ6が、容器20からの許容できない漏出速度に対応する所定の閾値を超える試料室3内のプロペラントの存在を検出した場合、自動不合格判定メカニズムRが動作し、生産ラインから問題の容器を排除する。実際には、特定の漏れのある容器の検出は、約10mbaraのシステム圧力で約22msだけ遅らされるが、これは、主に、スニファ配置構成部22から試料室3への試料輸送時間によるものである。
したがって、また600/分(50ms)のコンベヤー速度での特定の容器として、この容器は配置構成部22においてその到来から22ms遅らされたスニファ配置構成部22にまだ存在している。
検出および結果の比較は、スニファ位置にまだある容器に関係しているので、自動不合格判定メカニズムRが漏れのある容器を不合格判定するために検出システムをコンベヤーシステムと「同期」させる必要はない。しかし、スニファ位置への容器20の到来と検査結果の存在との間のタイムラグが長すぎる場合、または搬送速度が変化する場合、検査結果を正しい容器に適切に割り当てるために、そのようなタイムラグIおよび/または速度Vを考慮する必要がある。また、不合格判定メカニズムが、図10に示されているように、スニファ位置の下流に配置されている場合、不合格判定システムを不合格判定される容器と同期させるためにこれも考慮されなければならないであろう。当業者であれば、これの実施方法を知っている。
例えばコンベヤー駆動装置112で検出されるコンベヤー速度の追加のシステムパラメータ、およびセンサー114によって検出されるようなスニファ位置の容器の到来は、結果を不合格判定される対応する容器に適切に割り当てるように処理ユニット6に送られ得る。
図10は、図4または図5の実施形態の検出システムを示しているものの、他の図示されている変更形態はどれも、その代わりに使用することが可能である。図2の実施形態が使用されている場合、基準レーザー光パルスは、システム内に容器が存在していないときに、またはすでに漏れ検査済みの容器をスニファ配置構成部22に送ることによって、または個別の容器20の間の間隙に基づき較正を行うことによって生成される。次いで、受信されるパルスの振幅の急激な減少がある場合、これは、漏れのある容器が存在していることを示し、それによって、自動不合格判定メカニズムRが作動される。さらなる変更形態として、複数の検出システムを切り替えシステムとともに組み込み、気体試料を順にそれぞれの検出システムに送るようにすることができる。あるいは、複数の試料室3を有する単一の検出システムを、気体試料を送るための類似の切り替えシステムとともに、また光学的スイッチ、例えば圧電により操作される鏡を使ってレーザー光パルスを交互にそれぞれの試料室に通す単一レーザー光源とともに使用することができる。
そのような漏れ検査配置構成部に一体化したときの図10の実施形態の検出原理は、図11に定性的に示されている。この図は、比較オペレーションの出力、すなわち、0.1秒の時間単位の処理ユニット6の出力の定性的グラフを示している。毎分600のスループットレートでは、この結果、1つの容器が0.1秒おきに検査される。
信号sは、好ましくは検査レーザー光パルスの直前または直後の受信された検査レーザー光パルスの振幅と受信された基準レーザー光パルスの振幅との比または差である。
Xは、試料室3内にプロパンおよびブタンが存在していないときの検査パルスの振幅と基準パルスの振幅との比または差である。試料室3を通る経路を考慮しない場合、光路P1は、光路P2と同じであり、Xはそこでその比について実質的に1であるか、または差についてゼロとなる。漏れている容器からのプロペラントが試料室3内に存在している場合、検査レーザー光パルスの一部はそれによって吸収される。したがって、受信された検査レーザー光パルスの振幅は減少し、これにより、検査レーザー光パルスの振幅と基準レーザー光パルスの振幅との比が減少するか、または検査レーザー光パルスの振幅と基準レーザー光パルスの振幅との間の差が負になり、信号sが低下する。
毎分600容器の検査速度では、10個の容器が1秒毎に検査される、すなわち、0.1秒おきに1つの容器が検査される。レーザーは、10kHzの繰り返し率で10nsのパルスを放射するので、すべての0.1sには、1000回の個別の測定が入る。容器がこの時間の50%の間にスニファの範囲内に存在している場合、1容器当たり500回の個別の測定が実行され、一定期間にわたってローパスフィルター処理されるか、または平均され、これにより信号精度を改善することができる。取り扱われている振幅は、図14のAによる平均結果と一致するものとしてよく、これは漏れのある容器がスニファの下をくぐるときの多数の代表的な基準パルスおよび検査パルスの対を示す。n個のパルス対について図6のように計算された比または差Aを平均して、容器に漏れがあるかどうかを判定することができる。
図11のグラフにおいて、任意の開始時刻0sから0.3sおよび1.0sのところで検査されている容器に漏れがあることがわかり、したがって、信号処理ユニットが、これらの容器を不合格判定するように自動不合格判定メカニズムRに指令する。
自明であるが、この比または差が反対の方法で計算されるとすれば、プロペラントの検出により、比または差は上昇し、その場合、信号sは図11にどのように示されているかに関して反転される。
図12は、単一スニファカップ配置構成部22と組み合わされた図10の漏れ検査システムに対する単純なコンベヤーシステム21の平面図を示している。容器20は、単一のラインでコンベヤーシステム21によって搬送される。自動不合格判定メカニズムRは、信号処理ユニット6からの指令に基づきラインから漏れのある容器を取り除くことができるように配置される。自動不合格判定メカニズムRは、任意の知られている種類のものとすることができる。ここでは直線コンベヤーシステムが例示されたものの、回転式システムも可能である。
図13は、容器20の2つの交互ラインが一対のスニファカップ22a、22bに交互に送られる交互コンベヤーシステムを示している。スニファカップ22a、22bは、試料室3に互いに平行になるように単純に接続され得るか、またはクロスオーバー弁23を使って試料室3と交互に接続され得る。クロスオーバー弁23は、一定流量断面を維持する。
弁23の動作は、容器20の送りと同期している。この配置構成により、潜在的に、容器のスループットを高めることができる。図12と同様に、コンベヤーシステムは、直線の代わりに回転式とすることができるか、または容器20をスニファ配置構成部全体の一対のスニファ22a、22bに交互に送る一対の回転式コンベヤーを備えることができる。
多くの容器充填および検査環境において、プロペラントガスによる周囲空気の汚染は問題となる可能性がある。床面高さの抽出を含む通常の緩和戦略では、これを特定の程度に制限し、問題となるプロペラントガスは、空気より密度が高く、したがって、いかなる場合も、下方に沈む傾向を有する。しかし、これらの緩和戦略は、周囲プロペラントガスがプロペラント漏れ検出システムの読み取り値に影響を及ぼすのを防ぐのに十分でない場合がある。この問題に対する単純な解決策は、サンプリング配置構成部を地面からできる限り遠ざける、理想的には地面から少なくとも1.2メートルのところに配置することである。
図15は、「コンディショニング」と称される、この問題に対するさらなる解決策の概略を示している。図10、図12、および図13のように、コンベヤー21(直線、回転、または他の種類のものであってよい)は、容器20を、スニファ22を通り越して搬送し、試料を引き込み、それらを試料室3(図14には示されていない)に送る。上記のようなどれかの種類のものとしてよい、スニファ22は、それぞれの端部のところでエアカーテン25a、25bを設けられた隔離室24内に配置され、これに容器20が通される。圧縮ガス供給部28は、圧縮された新鮮な空気(例えば、ガスボンベからの、または外気から引き込まれ、したがってプロペラントで汚染されていない)をオプションの弁30を介して出口26に供給し、エアカーテンを形成する。あるいは、窒素、アルゴン、または別の不活性ガスが、空気の代わりに使用され得る。
それに加えて、隔離室24をパージするための新鮮な空気または他の汚染されていないガスが、入口27を介して容器20より高い(すなわち、頂部から)の位置にある隔離室24内に導入されるものとしてよく、隔離室24の内側からのガスは、出口33を介して隔離室24の底部から抽出され、ポンプ32によって引き出され得る。
例示されているガス流は、共通のガス供給部28から来るものとして図示されているものの、これは、その場合である必要はなく、エアカーテンは、例えば、1つのガス供給部によって供給されるものとしてよいが、隔離室24内に導入されるガスは、異なる供給部から来るか、または実際にすっかり省くこともできる。同様に、出口33は、必要なければ、例えば、隔離室24の内側の空気が常時補充され、例えば隔離室24の底部の開口部(図示せず)を介して抜けることを引き起こす十分な空気の運動をエアカーテン25a、25bが生じさせる場合に省くことができる。さらに、隔離室24の入口のところのエアカーテン25aは、容器20の周囲物から汚染物質をパージする働きを補助する。
したがって、隔離室24の内部は、エアカーテン25a、25bによって周囲空気から隔離され、例えば漏れのある容器20によって隔離室24内に持ち込まれる汚染物質は、出口33を介して速やかに引き離される。
都合のよい任意の種類の不合格判定メカニズム(図示せず)は、都合よく、隔離室24の内側、またはその後に配置構成され得る。
図16は、コンディショニングを組み込んだ代替的実施形態の概略を示している。多数の前室40a〜40dが、コンベヤー21(直線、回転、または他の種類のものであってよい)上に配置構成され、その上で、容器20が順次搬送される。前室は、コンベヤー21上の容器20と同期して送り配置構成部上で送られる。コンベヤー21と前室40の配置構成は、出願人によって製作されたような現在のカルーセル型真空ベース漏れ検出システムの配置構成に類似するものとしてよい。前室40は、40aとして図示されているような、容器20の上に下げられ、清浄な空気または他のガス、例えば、頂部から導入された窒素でパージされる。このパージングは、前室40aが下げられている間、および/または下げられて、その最低位置に到達した後に行うことができ、前室および容器20の側部からプロペラントまたは汚染された周囲空気をパージする働きをする。次に、前室40bで図示されているように、前室40は、あるときに容器24の周りに残され、これにより、容器に漏れがある場合にプロペラントの濃度が前室40の内側で増大するようにでき、これは、容器をスニファの下に単に通すだけの場合と比べて高い濃度の漏出プロペラントのスニッフィングを行えるので測定精度をさらに高める。次に、前室40cで図示されているように、試料が前室から抽出され、上の図10に示されている容器の直接的スニッフィングと似た様式で前室の「スニッフィング」を行うか、またはそれを検査室3に直接接続することによって、上で説明されているようにプロペラント漏れ検出システムの検査室3に渡される。望ましい場合、前室からの試料の抽出をさらにスピードアップするために吸引ポンプ(図示せず)を設けるとよい。最後に、40dとして図示されているように、前室40を容器20の周りから取り外す。上記のように、任意の知られている種類による不合格判定メカニズム(図示せず)は、漏れのある容器を不合格判定するために都合のよいように配置構成されている。
一般に、上述の「コンディショニング」汚染低減システムはすべて、清浄な空気または他の清浄なガスで容器の周りから汚染物質を最初にパージし、次いで、検査のため気体試料を捕集するものとして説明され得る。
前室40は、フルサイズのものであってよい、すなわち、容器20全体を覆い、また前室40とコンベヤー21との間にシールを備えても備えていなくてもよい。
あるいは、前室40は、例えば段部203をちょうど越える当たりまでの、容器20の一部を覆う、部分的な長さのものであるか、または容器20上の、ちょうど両方が図17に図示されている弁201と圧着部202とを覆う容器であってもよい。オプションのシール401で前室40を容器20に封止してもよい。シール401は空気圧作動式であってもよい。
プロペラントによる検査環境の汚染を低減するさらなる方法は、図18に概要として示されている。容器の漏れがひどく大きく、大量のプロペラントが弁および/または圧着部から「吹き出ている」場合があり得る。そのような容器が検査環境内に入ったとすると、すなわち、スニファ22または前室40に近づくか、または隔離室24内に入ったとすると、放出される大量のプロペラントが測定を損ない、場合によって、この二次汚染により漏れのない容器が不合格判定されることもあり得る。これは、2段階検査プロセスで解決される。上述の種類のどれかであってよい、プロペラント漏れ検出システム51、およびプロペラント漏れ検出システム51の出力51によって制御されるその不合格判定メカニズムRの上流に、粗プロペラント漏れ検出システム52があり、これがその出力52を介して事前不合格判定システムRを制御する。図19に示されているように、粗プロペラント漏れ検出システム52は、下に容器20が搬送され、特定の流量(すなわち、「吹き出す」容器)の粗プロペラント漏れがあると漏出ガスによってフラップ53が上方に吹き上げられ、それによって電気接点54が切断されるように配置構成され、フラップ53は電気スイッチのアーマチュアを構成する、軽量フラップ型検出システムを組み込むことができる。あるいは、フラップが移動することで、上記とは反対の様式で接点を接続するか、またはフラップがマイクロスイッチを作動させて、電気接点の接続または切断を行うことができる。他の代替的形態は、漏出ガスに応答するフラップ53の移動の光学的、静電気的、または磁気的検出である。あるいは、局所的過圧検出が使用され得るか、または漏出ガスによって引き起こされる光の屈折の原理を利用する光学的方法が使用され得る。
粗プロペラント漏れ検出システム52が、容器20の大きな漏れを検出した場合、問題の容器を不合格判定し、それがプロペラント漏れ検出システム51内に入るのを防ぎ、それによりプロペラント漏れ検出システム51の検査環境の汚染を防ぐように事前不合格判定システムRを制御する信号が52で出力される。粗プロペラント漏れ検出システム52は、容器の充填部とプロペラント漏れ検出システム51との間の生産ライン内に都合がよいように配置され得る。
図20は、漏れのない容器を製造するためのシステムの一般的概略図を示している。ブロックMで、容器が製造され、充填された、未検査の容器20uが生産される。次いで、これらの未検査の容器20uは、ブロックTに渡され、そこで、上述のプロペラント漏れ検出システムのうちのどれかで上述の方法のどれかにより検査される。漏れのある容器20fは、Tで出力されるプロペラント漏れ検出システムの出力に基づき不合格判定メカニズムRによって不合格判定される。図18に示されているような粗精密二重検出システムの場合、不合格判定メカニズムRは、当然のことながら、その図からの不合格判定メカニズムRとRの両方を組み込んでいる。
不合格判定メカニズムRもブロックT内に組み込まれ得る。そこで、漏れ検出検査に合格した、漏れのない容器20pは、製造されているとみなされ、次いで、栓をする、ラベルを貼る、箱詰めする、顧客に出荷するなどのさらなる処理のため受け渡される。
さまざまな特定の実施形態を用いて本発明を説明する完全な試みを行ったが、これらは添付の特許請求の範囲によってのみ定められる本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでない。特に、すべての実施形態は、結果が矛盾していない限り組み合わせることができることに留意されたい。
最後に、本発明が今日一般的に実施される方法に関係する項を以下に示す。
A項。プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA134a、HFA227の群から選択された少なくとも1つのプロペラントガスを収容する容器を漏れ検査する方法であって、
−容器の周囲物から取り出された気体試料を採取するステップと、
−試料室内に気体試料を受け入れるステップと、
−検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスを発生するステップであって、光パルスのスペクトルはそれぞれ3.30〜3.55μmの波長のスペクトル範囲内に少なくとも部分的に入っている、ステップと、
−検査レーザー光パルスを試料室に通し、試料室をバイパスしつつ基準レーザー光を通すステップと、
−検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスを検出するステップと、
−少なくとも1つの検出された検査レーザー光パルスの振幅を少なくとも1つの検出された基準レーザー光パルスの振幅と比較して試料室内の所定の濃度閾値を超える前記プロペラントの有無を判定するステップとを含む方法。
B項。検査レーザー光パルスが試料室に複数回通されるA項に記載の方法。
C項。検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスが、単一レーザー光源によって生成されるレーザー光パルスをビームスプリットすることによって生成されるA項〜B項のいずれか一項に記載の方法。
D項。検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスが、同じ検出器によって検出され、検査レーザー光パルスが進行する全光路長は、検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスとが検出器において相互に干渉し合わないように、基準レーザー光パルスが進行する全光路長と異なるA項からC項のいずれか一項に記載の方法。
E項。気体試料が、例えば、吸引ポンプによって、連続的様式で試料室内に引き込まれるA項からD項のいずれか一項に記載の方法。
F項。複数の容器が、少なくとも1つのスニファを通り越して順次搬送され、試料はスニファを通るときにそれぞれの容器の周囲物から取り出されるA項からE項のいずれか一項に記載の方法。
G項。複数の容器が、少なくとも2つのスニファを交互に通り越して順次搬送され、弁手段がオプションで設けられ、これによりそれぞれの個別のスニファを順に、容器の通過と同期して、試料室と連通させるF項に記載の方法。
H項。プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA134a、HFA227の群から選択された少なくとも1つのプロペラントガスを収容する漏れのない容器を製造する方法であって、
−充填された、未検査の容器を製造するステップと、
−A項からG項のいずれか一項の漏れ検査方法に従って前記容器を漏れ検査するステップと、
−前記プロペラントガスが試料室内で定義済みの濃度閾値より高いものとして検出された場合に、検査対象の前記容器を不合格判定するステップと、
−前記プロペラントガスが試料室内で定義済みの濃度閾値より低いものとして検出された場合に、検査対象の前記容器を漏れのない容器として合格判定するステップとを含む方法。
I項。プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA134a、HFA227の群から選択された少なくとも1つのプロペラントガスを収容する容器を漏れ検査するための容器漏れ検査システムであって、
−試料室と、
−試料室と流体的に連通するスニッフィング配置構成部と、
−検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスに対する出力を備えるレーザー光発生配置構成部であって、前記レーザー光パルスは実質的に3.30〜3.55μmの波長のスペクトル範囲内に少なくとも部分的に入っているスペクトルを有する、レーザー光発生配置構成部と、
−検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスに対する検出器入力、ならびに検出器出力を備える検出器配置構成部であって、検査レーザー光パルスに対する前記レーザー光発生配置構成部の前記出力は前記試料室を介して前記検出器入力に動作可能に接続され、基準レーザー光パルスに対する前記レーザー光発生配置構成部の前記出力は前記試料室をバイパスしつつ前記検出器入力に動作可能に接続される、検出器配置構成部と、
−処理入力および処理出力を有する比較処理ユニットとを備え、
−前記検出器出力は前記処理入力に動作可能に接続され、
−前記比較処理ユニットは前記処理出力に前記検査レーザー光パルスの振幅と前記基準レーザー光パルスの振幅との比較の結果信号を発生する容器漏れ検査システム。
J項。前記試料室は、マルチパス試料室であるI項に記載の容器漏れ検査システム。
K項。レーザー光発生配置構成部は、単一レーザー光源を備え、ビームスプリッタは、単一レーザー光源からのレーザー光パルスを前記検査レーザー光パルスと前記基準レーザー光パルスとに分割するように配置構成されるI項またはJ項に記載の容器漏れ検査システム。
L項。検出手段は、レーザー光パルスに対する単一検出器を備え、検査レーザー光パルスに対する全光路長は、検査レーザー光パルスと基準レーザー光パルスとが検出器において相互に干渉し合わないように、基準レーザー光パルスに対する全光路長と異なるI項〜K項のいずれか一項に記載のシステム。
M項。ポンプ手段、例えば、吸引ポンプは、気体試料を試料室内に連続的様式で引き込むように配置構成されるI項〜L項のいずれか一項に記載のシステム。
N項。複数の容器を順次少なくとも1つのスニファを通り越して搬送するように配置構成され、また試料をそれぞれの容器の周囲物から、容器がスニファを通るときに取り出すことができるように配置構成された搬送手段をさらに備えるI項〜M項のいずれか一項に記載のシステム。
O項。搬送手段は、複数の容器を順次、また交互に少なくとも2つのスニファを通り越して搬送するように配置構成され、弁手段はそれぞれの個別のスニファを順に、容器の通過と同期して、試料室と連通させるように配置構成され、オプションにより設けられるN項に記載のシステム。
P項。プロパン、n−ブタン、i−ブタン、ジメチルエーテル、メチルエチルエーテル、HFA134a、HFA227の群から選択された少なくとも1つのプロペラントガスを収容する漏れ検査された容器を製造するためのシステムであって、
−未検査の容器を製造するための製造手段と、
−容器に少なくとも部分的に前記少なくとも1つのプロペラントガスを充填するための充填手段と、
−I項〜P項のいずれか一項に記載の容器を漏れ検査するためのシステムと、
−漏れていると判定された容器を不合格判定するための不合格判定手段とを備えるシステム。
さらに、さまざまなコンディショニングシステムについて、以下の項のように一般的に説明することができる。
Q.容器の周囲物から気体試料を採取する方法であって、
−清浄な空気または他の清浄なガスで室の周囲物をパージするステップと、その後、
−容器の周囲物からの気体試料を採取するステップとを含む方法。
R.パージングは、容器を、隔離室への入口を画成するエアカーテンに通すことによって行われ、気体試料の採取は、前記隔離室の内側で行われるQ項に記載の方法。
S.さらなるパージングは、清浄な空気または他の清浄なガスを隔離室の上側部分に導入し、能動的または受動的に、空気もしくはガスを隔離室の下側部分から抽出することで隔離室の内側で実行されるR項に記載の方法。
T.前室は、容器の上に下げられ、前記前室は、前室が容器の上に下げられている間および/または前室が容器の上に下げられた後に、清浄な空気または他の清浄なガスでパージされ、気体試料は、前室の内部から採取されるQ項に記載の方法。
U.容器の周囲物から気体試料を採取するためのシステムであって、
−パージング配置構成部と、
−パージング配置構成部の下流に配置されているサンプリング配置構成部とを備えるシステム。
V.パージング配置構成部は、隔離室への入口を画成するエアカーテン配置構成部であり、サンプリング配置構成部は、前記隔離室の内側に配置されるU項に記載のシステム。
W.さらなるパージング配置構成部は、その上側部分における隔離室の内側に配置構成され、能動的および/または受動的抽出配置構成部は、隔離室の下側部分に配置構成されるV項に記載のシステム。
X.容器と、またはその周囲物と動作可能に接続され、サンプリング配置構成部の少なくとも一部を形成する前室を備え、前記前室は清浄な空気または他の清浄なガスの供給源と動作可能に接続可能であり、これによりパージング配置構成部の少なくとも一部をさらに構成するU項に記載のシステム。
A1 出力
A4 出力
A4aおよびA4b 検出器出力
A100 出力
E4 入力
E4aおよびE4b レーザー光に対する入力
E6 入力
P1 検査光路
P2 基準光路
R 自動不合格判定メカニズム
R1 事前不合格判定システム
R2 不合格判定メカニズム
R3 不合格判定メカニズム
s 信号
1 レーザー光源
1a エルビウムドープファイバー増幅器)励起レーザー
1b VECSELレーザー
1c 第1のレーザー光源
1d 第2のレーザー光源
2 ビームスプリッタ
3 試料室
4 検出器
4aおよび4b 検出器
5i、5o 弁
6 信号プロセッサ
6 信号処理ユニット
7 レンズ
8 ポラライザー
9 フィルター
10 レンズ
出力
11 コリメータ
12a、12b、12c、12d 鏡
20 容器
20f 漏れのある容器
20p 漏れのない容器
20u 容器
21 コンベヤーシステム
22 スニファ配置構成部
22a、22b スニファカップ
23 圧力段階
23 クロスオーバー弁
24 隔離室
25a、25b エアカーテン
26 出口
27 入口
28 圧縮ガス供給部
30 弁
32 ポンプ
33 出口
40 前室
40a〜40d 前室
50 弁
51 プロペラント漏れ検出システム
51o、52o 出力
52 下流ポンプ
52 粗プロペラント漏れ検出システム
53 フラップ
54 光学フィルター
54 電気接点
55 導管
100 光源配置構成部
101 基準パルス
102 検査パルス
103 基準パルス
104 検査パルス
112 コンベヤー駆動装置
114 センサー
201 弁
202 圧着部
203 段部
401 シール

Claims (66)

  1. 気体試料中の少なくとも1つのプロペラントガスの存在を検出する方法であって、
    −試料室内に前記試料を受け入れるステップと、
    −検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスを発生するステップであって、少なくとも前記検査レーザー光パルスのスペクトルは、吸収が前記プロペラントガスの存在を示す波長帯、特に3.30〜3.55μmの波長帯に少なくとも部分的に入っている、ステップと、
    −少なくとも前記検査レーザー光パルスを前記試料室に通すステップと、
    −前記検査レーザー光パルスおよび前記基準レーザー光パルスを少なくとも1つの検出器で検出するステップと、
    −少なくとも1つの検出された検査レーザー光パルスの振幅を、前記検出された基準レーザーパルスの振幅と比較して、前記試料室内の所定の濃度閾値を超える前記プロペラントの有無を判定するステップとを含む方法。
  2. 前記検査レーザー光パルスおよび前記基準レーザー光パルスは、単一レーザー光源からパルス状レーザー光をビームスプリットすることによって生成される請求項1に記載の方法。
  3. 前記検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスは、それぞれ第1のレーザー光源と第2のレーザー光源とによって生成される請求項1に記載の方法。
  4. 前記検査レーザー光パルスおよび前記基準レーザー光パルスは、同じ単一検出器によって検出される請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記検査レーザー光パルスおよび前記基準レーザー光パルスは、それぞれ第1の検出器と第2の検出器とによって検出される請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記試料室は、マルチパス室であり、前記検査レーザー光パルスは、複数のパスで前記試料室を進行する請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記検査レーザー光パルスが進行する周囲空気中の光路は、前記基準レーザー光パルスが進行する周囲空気中の光路に実質的に等しい請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記検査レーザー光パルスが進行する全光路は、前記基準レーザー光パルスが進行する全光路と異なる請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記検査レーザー光パルスおよび前記基準レーザー光パルスが進行する光路の差は、前記少なくとも1つの検出器における前記パルスの分離が100nsより大きくなるような差である請求項8に記載の方法。
  10. 前記基準レーザー光パルスは、前記試料室をバイパスする請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記基準レーザー光パルスは、前記試料室内にプロペラントが実質的にないことが知られているときに生成され、前記基準レーザー光パルスは前記試料室に通されもする請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記レーザー光パルスは、垂直外部共振器面発光レーザーまたは量子カスケードレーザーによって生成される請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記レーザー光パルスは、5〜15kHzまたは7〜13kHzまたは9〜11kHz、または実質的に10kHzの繰り返し率で生成される請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記レーザー光パルス持続時間は、5〜15ns、任意で7〜13ns、任意で9〜11nsの範囲内、任意で実質的に10nsである請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記試料は、所定の実質的に一定の流量で動作しているポンプによって引き出されることによって連続的に前記試料室を通って流れる請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記試料室およびポンプは、10mbaraから1000mbaraの範囲の圧力を前記試料室内にもたらすように配置構成される請求項15に記載の方法。
  17. 少なくとも1つのプロペラントを収容する容器を漏れ検査する方法であって、
    −容器の周囲物から取り出された気体試料を採取するステップと、
    −請求項1から16のいずれか一項に記載の検出の前記方法により前記試料を検査するステップとを含む方法。
  18. 前記気体試料は、スニファを使って前記容器の前記周囲物から取り出される請求項17に記載の方法。
  19. 前記気体試料は、吸引ポンプを使って実質的に一定の流量で前記スニファ内に引き込まれる請求項18に記載の方法。
  20. 前記吸引ポンプは、前記試料室の下流に配置される請求項19に記載の方法。
  21. 複数の容器が、スニファを通り越して流れの中で順次インライン搬送される請求項17から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記複数の容器は、少なくとも2つのスニファを通り越して順次、交互に搬送される請求項17から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. それぞれのスニファは、容器が前記少なくとも2つのスニファのうちの1つを通り越して搬送されると、前記試料室と流体的に順に接続される請求項22に記載の方法。
  24. それぞれのスニファは、流量一定断面のクロスオーバー弁を使って容器が前記それぞれのスニファを通り越して搬送されると、前記試料室と流体的に順に接続される請求項23に記載の方法。
  25. 前記気体試料が取り出される前記容器の前記周囲物は、前記試料が取り出される前に清浄な空気または他の清浄なガスでパージされる請求項17から24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記容器の前記周囲物は、前記容器を少なくとも1つのエアカーテンに通すことによってパージされる請求項25に記載の方法。
  27. 前記エアカーテンは、隔離室への入口を画成し、さらなるエアカーテンが設けられ、前記隔離室の出口を画成し、前記気体試料は前記容器が前記隔離室内にあるときに前記容器の前記周囲物から採取される請求項26に記載の方法。
  28. 清浄な空気または他の清浄なガスが、前記隔離室の上側部分内に導入され、前記隔離室内に空気またはガスの上から下への流れを発生する請求項27に記載の方法。
  29. 前記隔離室内の空気または他のガスは、前記隔離室の下側部分内に、能動的に、受動的に、または能動的かつ受動的に抽出される請求項27または28に記載の方法。
  30. 前記気体試料は、前室を使って前記容器の前記周囲物から取り出される請求項17に記載の方法。
  31. 前記前室は、前記試料が取り出される前に清浄な空気または他の清浄なガスでパージされる請求項30に記載の方法。
  32. 前記試料は、前記前室をスニファを通り越して通過させることによって採取される請求項30または請求項31に記載の方法。
  33. 前記試料は、前記前室の内部を前記試料室と流れで接続させることによって採取される請求項30または請求項31に記載の方法。
  34. 少なくとも1つのプロペラントガスを収容する漏れのない容器を製造する方法であって、
    −充填された、未検査の容器を製造するステップと、
    −請求項17から35のいずれか一項の漏れ検査方法に従って前記容器を漏れ検査するステップと、
    −前記プロペラントガスが前記試料室内で前記定義済みの濃度閾値より高いものとして検出された場合に、前記周囲物から前記気体試料が取り出された前記容器を不合格判定するステップと、
    −前記プロペラントガスが前記試料室内で前記定義済みの濃度閾値より低いものとして検出された場合に、前記周囲物から前記気体試料が取り出された前記容器を漏れのない容器として合格判定するステップとを含む方法。
  35. 少なくとも1つのプロペラントガスを収容する漏れのない容器を製造する方法であって、
    −充填された、未検査の容器を製造するステップと、
    −前記容器に粗漏れ検出検査を行うステップであって、この粗漏れ検出検査に通らなかった容器は不合格判定される、ステップと、
    −請求項17から35のいずれか一項の漏れ検査方法に従って不合格判定されなかった容器を漏れ検査するステップと、
    −前記プロペラントガスが前記試料室内で前記定義済みの濃度閾値より高いものとして検出された場合に、前記周囲物から前記気体試料が取り出された前記容器を不合格判定するステップと、
    −前記プロペラントガスが前記試料室内で前記定義済みの濃度閾値より低いものとして検出された場合に、前記周囲物から前記気体試料が取り出された前記容器を漏れのない容器として合格判定するステップとを含む方法。
  36. 前記粗漏れ検出検査は、前記容器を、所定のガス流量閾値に反応するように配置構成されたフラップの下に通すステップと、この反応を検出するステップと、この検出に基づき不合格判定メカニズムを作動させるステップとを含む請求項34に記載の方法。
  37. プロペラントガス検出器システムであって、
    −試料室と、
    −基準レーザー光パルスおよび検査レーザー光パルスに対する出力を備えるレーザー光発生配置構成部であって、前記レーザー光は吸収が前記プロペラントガスの存在を示す波長帯内の、特に3.30〜3.55μmの波長のスペクトル範囲に少なくとも部分的に入るスペクトルを有する、レーザー光発生配置構成部と、
    −検査レーザー光パルスおよび基準レーザー光パルスに対する検出器入力、ならびに検出器出力を備える検出器配置構成部であって、前記レーザー光発生配置構成部の前記出力は前記試料室を介して前記検出器入力に動作可能に接続される、検出器配置構成部と、
    −処理入力および処理出力を有する比較処理ユニットとを備え、
    −前記検出器出力は前記処理入力に動作可能に接続され、
    −前記比較処理ユニットは前記処理出力に、前記検査レーザー光パルスの振幅と前記基準レーザー光パルスの振幅との比較の結果信号を発生するプロペラントガス検出器システム。
  38. 前記レーザー光発生配置構成部は、単一レーザー光源を備え、ビームスプリッタが前記単一レーザー光源と動作可能に接続され、前記試料室の前記入力の上流に設けられる請求項37に記載のプロペラントガス検出器システム。
  39. 前記レーザー発生配置構成部は、前記検査レーザー光パルスを発生するための第1のレーザー光源と前記基準レーザー光パルスを発生するための第2のレーザー光源とを備える請求項37に記載のプロペラントガス検出器システム。
  40. 前記検出器配置構成部は、単一検出器を備える請求項37から39のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  41. 前記検出器配置構成部は、前記レーザー光発生配置構成部の前記出力と動作可能に接続し、検査レーザー光パルスを受信する第1の検出器と、前記レーザー光発生配置構成部の前記出力と動作可能に接続し、基準レーザー光パルスを受信する第2の検出器とを備える請求項37から39のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  42. 前記試料室は、マルチパス室である請求項37から34のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  43. 前記検査レーザー光パルスに対する周囲空気中の前記光路は、前記基準レーザー光パルスに対する周囲空気中の前記光路と実質的に同じ長さである請求項37から32のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  44. 前記検査レーザー光パルスに対する前記全光路は、前記基準レーザー光パルスに対する前記全光路と異なる請求項37から42のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  45. 前記検査レーザー光パルスに対する前記光路と前記基準レーザー光パルスに対する前記光路の差は、前記少なくとも1つの検出器における前記パルスの前記分離が100nsより大きくなるように構成される請求項44に記載のプロペラントガス検出器システム。
  46. 前記基準レーザー光に対する前記光路は、前記試料室をバイパスする請求項37から45のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  47. 前記基準レーザー光パルスに対する前記光路は、前記検査レーザー光パルスの光路と実質的に同一である請求項37から45のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  48. 前記レーザー光発生配置構成部は、垂直外部共振器面発光レーザーまたは量子カスケードレーザーを備える請求項37から47のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  49. 前記試料室と動作的に接続され、前記試料を所定の実質的に一定の流量で連続的に前記試料室内に引き込むように配置構成されたポンプ機能配置構成部を備える請求項37から48のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システム。
  50. 前記試料室およびポンプは、10mbaraから1000mbaraの範囲、または50mbaraから150mbaraの範囲、または実質的に100mbaraの圧力を前記試料室に印加するように配置構成される請求項49に記載のプロペラントガス検出器システム。
  51. 容器漏れ検査システムであって、
    −請求項27から49のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システムと、
    −前記プロペラントガス検出器システムの前記試料室に動作的に接続されたサンプリング配置構成部とを備える容器漏れ検査システム。
  52. 前記サンプリング配置構成部は、前記試料室と流れで接続されるスニファを備える請求項51に記載の容器漏れ検査システム。
  53. 前記スニファおよび前記試料室に動作可能に接続された流量一定吸引ポンプを備える請求項52に記載の容器漏れ検査システム。
  54. 前記吸引ポンプは、前記試料室の下流に配置される請求項53に記載の容器漏れ検査システム。
  55. 複数の容器を前記サンプリング配置構成部を通り越して搬送するように配置構成された容器コンベヤー配置構成部を備える請求項51から54のいずれか一項に記載の容器漏れ検査システム。
  56. 前記サンプリング配置構成部は、少なくとも2つのスニファを備え、複数の容器を交互にそれぞれのスニファを通り越して搬送するように配置構成された容器搬送配置構成部をさらに備える請求項51から54のいずれか一項に記載の容器漏れ検査システム。
  57. 流量一定断面クロスオーバー弁が、それぞれのスニファおよび前記試料室に動作可能に接続される請求項56に記載の容器漏れ検査システム。
  58. 前記サンプリング配置構成部は、エアカーテン発生装置を前記入口および出口に備える隔離室の内側に配置される請求項51に記載の容器漏れ検査システム。
  59. 前記隔離室は、清浄な空気または清浄なガスの入口を前記隔離室の上側部分に備える請求項58に記載の容器漏れ検査システム。
  60. ガス出口が、前記隔離室の下側部分に設けられ、前記ガス出口は能動、受動、または能動と受動との組合せの性質を有する請求項58または59に記載の容器漏れ検査システム。
  61. 前記サンプリング配置構成部は、検査されている容器の少なくとも一部の周りに配置可能な少なくとも1つの前室を備える請求項51に記載の容器漏れ検査システム。
  62. 前記サンプリング配置構成部は、清浄な空気または他の清浄なガスで前記前室をパージするために、前記前室と動作的に接続しているパージシステムを備える請求項61に記載の容器漏れ検査システム。
  63. 前室は、前記試料室と選択的な、または一定の動作的な接続をしている請求項61または62に記載の容器漏れ検査システム。
  64. 請求項27から49のいずれか一項に記載のプロペラントガス検出器システムの上流に配置構成された粗漏れ検出配置構成部と、前記粗漏れ検出配置構成部と動作的に接続された事前不合格判定メカニズムとをさらに備える請求項51から63のいずれか一項に記載の容器漏れ検査システム。
  65. 前記粗漏れ検出配置構成部は、容器のスペースに隣接し、前記事前不合格判定メカニズムと動作的に接続されているフラップを備える請求項64に記載の容器漏れ検査システム。
  66. 前記比較処理ユニットと動作的に接続されている不合格判定メカニズムをさらに備える請求項51から65のいずれか一項に記載の容器漏れ検査システム。
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