JP2017015608A - 焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定方法および測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも次の手順(A)(B)(C)を含む測定方法とする。
(A)焼入れ加工後の鋼板の磁気特性を測定する;(B)前記焼入れ加工後の鋼板と実質的に同質の鋼板であって、複数の異なる焼入れ条件で焼入れ加工し、酸化被膜もしくはめっき膜を除去した複数の標品の各々について、酸化被膜もしくはめっき膜の無い状態の焼入れ加工後の鋼板の保磁力の推定値Hc*を算定し、標品の硬さHvと保磁力の推定値Hc*との相関関係を評価する;(C)この相関関係に基づいて焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから焼入れ加工後の鋼板の硬さHvを導く。
【選択図】図3
Description
〔1〕少なくとも次の手順(A)(B)(C)を含むことを特徴とする酸化被膜もしくはめっき膜を有する状態の焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定方法であって、
(A)前記焼入れ加工後の鋼板の磁気特性を測定する;
(B)前記焼入れ加工後の鋼板と実質的に同質の鋼板であって、複数の異なる焼入れ条件で焼入れ加工し、酸化被膜もしくはめっき膜を完全に除去した複数の標品の各々について、
<1>前記標品の硬さHvおよび保磁力Hc0との相関関係を評価し、
<2>前記標品の表面と磁気プローブとの間に非磁性材を介在させてギャップ幅wを変動させた場合の標品の保磁力Hcを測定し、
<3>この保磁力Hcとギャップ幅wとの関係を評価し、前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcの実測値に、前記ギャップ幅効果による補正値αを加算し、酸化被膜もしくはめっき膜の無い状態の焼入れ加工後の鋼板の保磁力の推定値Hc*を算定し、
<4>前記標品の硬さHvと保磁力の推定値Hc*との相関関係を評価する;
(C)手順(B)<4>の相関関係に基づいて手順(A)における前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから焼入れ加工後の鋼板の硬さHvを導く。
〔2〕前記鋼板が、鋼板の焼入れと金型成形を同時に行うダイクエンチ工法によって製造される鋼板成形品である。
〔3〕発明〔1〕または〔2〕の焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定方法を実施するための硬さ測定装置であって、
(1)2つの端部を測定対象である焼入れ加工後の鋼板に接触させることで閉磁回路を形成するU字ヨークと、電流が流れることで電磁石となる励磁コイルと、および磁束が変化することで生じる電圧を検出して閉磁回路外に送る検出コイルとを有する磁気プローブと、
(2)前記励磁コイルに電流を供給して励磁する電源と、
(3)前記検出コイルによって検出された電圧のシグナルを記録するデータ集録装置と、
(4)前記データ集録装置に記録されたデータを取り込み、前記磁気プローブを用いて測定した手順(A)における前記焼入れ加工後の鋼板の磁気特性と、手順(B)<1>における前記標品の硬さHvおよび保磁力Hc0と、手順(B)<2>における前記標品の表面と磁気プローブとの間に非磁性材を介在させてギャップ幅wを変動させた場合の標品の保磁力Hcの測定値から、手順(B)<3>における前記ギャップ幅効果による補正値αを算出して、前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcに補正値αを加算し、酸化被膜もしくはめっき膜の無い状態の焼入れ加工後の鋼板の保磁力の推定値Hc*を算定し、手順(B)<4>における前記標品の硬さHvと保磁力の推定値Hc*との相関関係に基づいて、手順(C)における前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから焼入れ加工後の鋼板の硬さHvを導き、かつ、前記電源が前記励磁コイルに供給する電流量を制御する演算装置とを備えることを特徴とする。
〔4〕前記磁気プローブは、先端部に、前記励磁コイルおよび前記検出コイルを備える純鉄製の前記U字ヨークを備えるとともに、ばねの弾性力によって前記U字ヨークの前記2つの端部を測定対象である前記鋼板表面に押圧して密着させることを可能とするバネ機構、および軸受部が回動自在な軸受機構のうちの少なくともいずれか一方の機構を備える軸体を備えている。
〔5〕焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定装置であって、
(1)2つの端部を測定対象である焼入れ加工後の鋼板に接触させることで閉磁回路を形成するU字ヨークと、電流が流れることで電磁石となる励磁コイルと、および磁束が変化することで生じる電圧を検出して閉磁回路外に送る検出コイルとを有する磁気プローブと、
(2)前記励磁コイルに電流を供給して励磁する電源と、
(3)前記検出コイルによって検出された電圧のシグナルを記録するデータ集録装置と、
(4)前記データ集録装置に記録されたデータを取り込み、焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから鋼板の硬さHvを導く演算装置とを備え、
前記磁気プローブは、先端部に、前記励磁コイルおよび前記検出コイルを備える純鉄製の前記U字ヨークを備えるとともに、ばねの弾性力によって前記U字ヨークの前記2つの端部を測定対象である前記鋼板表面に押圧して密着させることを可能とするバネ機構、および軸受部が回動自在な軸受機構のうちの少なくともいずれか一方の機構を備える軸体を備えていることを特徴とする。
(A)前記焼入れ加工後の鋼板の磁気特性を測定する;
(B)前記焼入れ加工後の鋼板と実質的に同質の鋼板であって、複数の異なる焼入れ条件で焼入れ加工し、酸化被膜を除去した複数の標品の各々について、
<1>前記標品の硬さHvおよび保磁力Hc0との相関関係を評価し、
<2>前記標品の表面と磁気プローブとの間に非磁性材を介在させてギャップ幅wを変動させた場合の標品の保磁力Hcを測定し、
<3>この保磁力Hcとギャップ幅wとの関係を評価し、前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcの実測値に、前記ギャップ幅効果による補正値αを加算し、酸化被膜の無い状態の焼入れ加工後の鋼板の保磁力の推定値Hc*を算定し、
<4>前記標品の硬さHvと保磁力の推定値Hc*との相関関係を評価する;
(C)手順(B)<4>の相関関係に基づいて手順(A)における前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから焼入れ加工後の鋼板の硬さHvを導く。
磁気プローブを焼入れ加工後の鋼板に接触させて閉磁回路を形成し、この閉磁回路の励磁コイルに通電して検出コイルで電圧を検出する。これらのデータに基づいて、演算装置上で磁束Bと磁場Hを算出してB−H曲線を作成し、B−H曲線の横軸である磁場軸の切片に相当する保磁力Hcと縦軸である磁束密度軸の切片に相当する残留磁束密度Brを測定する。なお、ここでの保磁力Hcと残留磁束密度Brはいずれも焼入れ加工後の鋼板そのものの磁気特性を表しておらず、焼入れ加工後の鋼板、磁気プローブおよび酸化被膜の3者の特性を反映していることが留意される。すなわち、鋼板自体の硬さが同じ場合であっても、酸化被膜の膜厚が異なるために、鋼板の保磁力が異なることがあり得る。本発明はそのような測定対象についても、精度よく硬さを測定することができる。
アルミ箔を挟み、ラインAのP1〜P10の各地点で測定した残留磁束密度Brと保磁力Hcの値を代入して、パラメータPを求める。図8は、完全に焼入れされていると考えられるラインAのP6〜P10の各地点における、パラメータPとギャップ幅wとの関係を示している。ここでは、aを0.5とした。パラメータPとギャップ幅wの関係は、全く焼入れされていない鋼板を除き、およそ一つの曲線で整理できることが確認される。
ここでは、bを0.45、cを15.5とした。ラインBのP1〜P10の各地点における残留磁束密度Brと保磁力Hcの値を前記(1)式に代入してパラメータPの値を算出し、得られたパラメータPの値を(2)式に代入すると、ラインBのP1〜P10の各地点におけるギャップ幅w、すなわち酸化被膜の厚さ(μm)を求めることができる。図9に示すように、完全に焼入れされたと考えられるラインBのP6〜P10付近の厚さは10〜25μmと算出され、別に実施したSEM観察の結果と一致していることが確認される。そこで、次の手順では、得られたギャップ幅wの値を用いて、ギャップ幅効果の影響を補正する。
ここでは、dを12、eを0.64とした。上に示した (1)式から(3)式より、ギャップ幅w、すなわち厚さが未知の酸化被膜を有する状態の焼入れ加工後の鋼板での残留磁束密度Brと保磁力Hcの測定結果をもとに、被膜の無い状態の鋼板の保磁力の推定値Hc*を算定できる。すなわち、被膜の無い状態の保磁力の推定値Hc*は、被膜の有る状態で検出した保磁力Hcと残留磁束密度Brを用いて、以下の式に表現できる。
(a=0.5、b=0.45、c=15.5、d=12、e=0.64)
ここで、係数a、b、c、d、eの値は、鋼種および鋼板の厚さによりそれぞれ変わるので、測定対象と同素材かつ同じ板厚の標品を用いて決定する必要がある。
(1)2つの端部を測定対象である焼入れ加工後の鋼板に接触させることで閉磁回路を形成するU字ヨークと、電流が流れることで電磁石となる励磁コイルと、および磁束が変化することで生じる電圧を検出して閉磁回路外に送る検出コイルとを有する磁気プローブと、
(2)前記励磁コイルに電流を供給して励磁する電源と、
(3)前記検出コイルによって検出された電圧のシグナルを記録するデータ集録装置と、
(4)前記データ集録装置に記録されたデータを取り込み、前記磁気プローブを用いて測定した手順(A)における前記焼入れ加工後の鋼板の磁気特性と、手順(B)<1>における前記標品の硬さHvおよび保磁力Hc0と、手順(B)<2>における前記標品の表面と磁気プローブとの間に非磁性材を介在させてギャップ幅wを変動させた場合の標品の保磁力Hcの測定値から、手順(B)<3>における前記ギャップ幅効果による補正値αを算出して、前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcに補正値αを加算し、酸化被膜もしくはめっき膜の無い状態の焼入れ加工後の鋼板の保磁力の推定値Hc*を算定し、手順(B)<4>における前記標品の硬さHvと保磁力の推定値Hc*との相関関係に基づいて、手順(C)における前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力から焼入れ加工後の鋼板の硬さHvを導き、かつ、前記電源が前記励磁コイルに供給する電流量を制御する演算装置とを備えることを特徴としている。
H=(N1/L)・I (6)
バイポーラ定流電源から、励磁コイルに流す三角波電流Iとしては、例えば、0.1Hz以上1.0Hz以下の範囲が例示される。三角波電流Iが上記の範囲内であれば、S/N比の良好な測定結果が得られ、また、測定時間についても実用上問題ない範囲に収まる。
(1)2つの端部を測定対象である焼入れ加工後の鋼板に接触させることで閉磁回路を形成するU字ヨークと、電流が流れることで電磁石となる励磁コイルと、および磁束が変化することで生じる電圧を検出して閉磁回路外に送る検出コイルとを有する磁気プローブと、
(2)前記励磁コイルに電流を供給して励磁する電源と、
(3)前記検出コイルによって検出された磁束が変化することで生じる電圧のシグナルを記録するデータ集録装置と、
(4)前記データ集録装置に記録されたデータを取り込み、焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから鋼板の硬さHvを導く演算装置とを備え、
前記磁気プローブは、先端部に、前記励磁コイルおよび前記検出コイルを備える純鉄製の前記U字ヨークを備えるとともに、ばねの弾性力によって前記U字ヨークの前記2つの端部を測定対象である前記鋼板表面に押圧して密着させることを可能とするバネ機構、および軸受部が回動自在かつ回転自在な軸受機構のうちの少なくともいずれか一方の機構を備える軸体を備えている焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定装置も提供する。硬さ測定装置の他の実施形態と共通する構成についての説明は省略する。
Claims (5)
- 少なくとも次の手順(A)(B)(C)を含むことを特徴とする酸化被膜もしくはめっき膜を有する状態の焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定方法であって、
(A)前記焼入れ加工後の鋼板の磁気特性を測定する;
(B)前記焼入れ加工後の鋼板と実質的に同質の鋼板であって、複数の異なる焼入れ条件で焼入れ加工し、酸化被膜もしくはめっき膜を完全に除去した複数の標品の各々について、
<1>前記標品の硬さHvおよび保磁力Hc0との相関関係を評価し、
<2>前記標品の表面と磁気プローブとの間に非磁性材を介在させてギャップ幅wを変動させた場合の標品の保磁力Hcを測定し、
<3>この保磁力Hcとギャップ幅wとの関係を評価し、前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcの実測値に、前記ギャップ幅効果による補正値αを加算し、酸化被膜もしくはめっき膜の無い状態の焼入れ加工後の鋼板の保磁力の推定値Hc*を算定し、
<4>前記標品の硬さHvと保磁力の推定値Hc*との相関関係を評価する;
(C)手順(B)<4>の相関関係に基づいて手順(A)における前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから焼入れ加工後の鋼板の硬さHvを導く。 - 前記焼入れ加工後の鋼板が、鋼板の焼入れと金型成形を同時に行うダイクエンチ工法によって製造される鋼板成形品であることを特徴とする請求項1に記載の焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定方法。
- 請求項1または2に記載の焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定方法を実施するための硬さ測定装置であって、
(1)2つの端部を測定対象である焼入れ加工後の鋼板に接触させることで閉磁回路を形成するU字ヨークと、電流が流れることで電磁石となる励磁コイルと、および磁束が変化することで生じる電圧を検出して閉磁回路外に送る検出コイルとを有する磁気プローブと、
(2)前記励磁コイルに電流を供給して励磁する電源と、
(3)前記検出コイルによって検出された電圧のシグナルを記録するデータ集録装置と、
(4)前記データ集録装置に記録されたデータを取り込み、前記磁気プローブを用いて測定した手順(A)における前記焼入れ加工後の鋼板の磁気特性と、手順(B)<1>における前記標品の硬さHvおよび保磁力Hc0と、手順(B)<2>における前記標品の表面と磁気プローブとの間に非磁性材を介在させてギャップ幅wを変動させた場合の標品の保磁力Hcの測定値から、手順(B)<3>における前記ギャップ幅効果による補正値αを算出して、前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcに補正値αを加算し、酸化被膜もしくはめっき膜の無い状態の焼入れ加工後の鋼板の保磁力の推定値Hc*を算定し、手順(B)<4>における前記標品の硬さHvと保磁力の推定値Hc*との相関関係に基づいて、手順(C)における前記焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから焼入れ加工後の鋼板の硬さHvを導き、かつ、前記電源が前記励磁コイルに供給する電流量を制御する演算装置とを備えることを特徴とする焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定装置。 - 前記磁気プローブは、先端部に、前記励磁コイルおよび前記検出コイルを備える純鉄製の前記U字ヨークを備えるとともに、ばねの弾性力によって前記U字ヨークの前記2つの端部を測定対象である前記鋼板表面に押圧して密着させることを可能とするバネ機構、および軸受部が回動自在な軸受機構のうちの少なくともいずれか一方の機構を備える軸体を備えていることを特徴とする請求項3に記載の焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定装置。
- 焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定装置であって、
(1)2つの端部を測定対象である焼入れ加工後の鋼板に接触させることで閉磁回路を形成するU字ヨークと、電流が流れることで電磁石となる励磁コイルと、および磁束が変化することで生じる電圧を検出して閉磁回路外に送る検出コイルとを有する磁気プローブと、
(2)前記励磁コイルに電流を供給して励磁する電源と、
(3)前記検出コイルによって検出された電圧のシグナルを記録するデータ集録装置と、
(4)前記データ集録装置に記録されたデータを取り込み、焼入れ加工後の鋼板の保磁力Hcから鋼板の硬さHvを導く演算装置とを備え、
前記磁気プローブは、先端部に、前記励磁コイルおよび前記検出コイルを備える純鉄製の前記U字ヨークを備えるとともに、ばねの弾性力によって前記U字ヨークの前記2つの端部を測定対象である前記鋼板表面に押圧して密着させることを可能とするバネ機構、および軸受部が回動自在な軸受機構のうちの少なくともいずれか一方の機構を備える軸体を備えていることを特徴とする焼入れ加工後の鋼板の硬さ測定装置。
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