JP2017014537A - 金属用表面処理剤及び該表面処理剤で処理された金属基材 - Google Patents

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Abstract

【課題】クロム酸塩等のクロム系化合物の添加を必要とせず、作業性に優れる1液硬化仕様で、耐温水性、密着性、耐溶剤性、耐酸性、耐候性、及び耐食性に優れた塗膜を金属基材上に形成可能なノンクロム系の金属用表面処理剤、及び該表面処理剤で処理された金属材を提供する。【解決手段】ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体中でビニル単量体混合物(B)を重合させる工程を経て得られる複合樹脂(C)及び水系媒体を含有する金属用表面処理剤であって、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)が、親水性基を有するポリウレタン(a1)とビニル重合体(a2)とがポリシロキサン(a3)を介して結合した複合樹脂であることを特徴とする金属用表面処理剤を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、金属基材の表面処理に用いることのできる金属用表面処理剤に関する。さらに詳しくは、金属基材との密着性に優れ、金属基材表面に優れた、耐久性、防錆性、加工性等を付与する金属用表面処理剤、及び該表面処理剤で処理された金属基材に関する。
従来、建材、自動車、家電、変圧器、モーター等金属加工物には、電気メッキや溶融亜鉛メッキした上に更にクロム処理した一次防錆処理用クロム処理鋼板が使用されている。このクロム処理は鋼板の防錆性の向上の為に行われるが、使用されるクロム酸塩等は環境影響、健康障害などが指摘されており、これらのクロム処理をしていないノンクロム処理鋼板の開発が求められている。
一方、加工性、打抜性、防錆性等の向上から、様々な有機樹脂、例えばアクリル樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、エポキシ樹脂等を使用した表面処理剤も使用されている。しかし、これら有機樹脂単独の表面処理剤では防錆性が不足するため、上記クロム処理剤と組み合わせて使用される事が通常であり、やはりノンクロム系への移行が求められている。
これらの要求に対し、例えば、親水性基含有ポリウレタンとビニル重合体とがポリシロキサンを介して結合した複合樹脂、及び、水系媒体を含有してなる金属用コーティング剤に関する技術が報告されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この金属用コーティング剤から得られる塗膜は、耐候性、耐食性等に優れるが、耐温水性が要求される場合には硬化剤を使用することが必須であり、作業性に劣る点という問題があった。
特開2010−90367号公報
本発明が解決しようとする課題は、クロム酸塩等のクロム系化合物の添加を必要とせず、作業性に優れる1液硬化仕様で、密着性、耐温水性、耐溶剤性、耐酸性、耐候性、及び耐食性に優れた塗膜を金属基材上に形成可能なノンクロム系の金属用表面処理剤、及び該表面処理剤で処理された金属基材を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリシロキサン複合樹脂水分散体中でビニル単量体混合物を重合させる工程を経て得られる複合樹脂及び水系媒体を含有する金属用表面処理剤が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体中でビニル単量体混合物(B)を重合させる工程を経て得られる複合樹脂(C)及び水系媒体を含有する金属用表面処理剤であって、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)が、親水性基を有するポリウレタン(a1)とビニル重合体(a2)とがポリシロキサン(a3)を介して結合した複合樹脂であることを特徴とする金属用表面処理剤に関する。また、該金属表面処理剤で処理された金属基材に関する。
本発明の金属用表面処理剤は、作業性に優れる1液硬化仕様で、密着性、耐温水性、耐溶剤性、耐酸性、耐候性、及び耐食性に優れた塗膜を金属基材上に形成可能なことから、例えば、亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、銅めっき鋼板、亜鉛ニッケルめっき鋼板、亜鉛アルミめっき鋼板、鉄−亜鉛メッキ鋼板、スズめっき鋼板等のめっき鋼板や、ステンレス鋼板、アルミ板、銅板、アルミ合金板、電磁鋼板等の金属基材の表面処理に使用することができる。
本発明の金属用表面処理剤は、ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体中でビニル単量体混合物(B)を重合させる工程を経て得られる複合樹脂(C)及び水系媒体を含有する金属用表面処理剤であって、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)が、親水性基を有するポリウレタン(a1)とビニル重合体(a2)とがポリシロキサン(a3)を介して結合した複合樹脂であるものである。
まず、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体について説明する。前記ポリシロキサン複合樹脂(A)は、親水性基を有するポリウレタン(a1)とビニル重合体(a2)とがポリシロキサン(a3)を介して結合した複合樹脂である。
前記ポリシロキサン複合樹脂(A)は、一部が水系媒体中に溶解していても良いが、水系媒体中に分散したポリシロキサン複合樹脂(A)は、10〜500nmの平均粒子径を有することが、耐久性及び耐食性に優れた塗膜を形成するうえで好ましい。なお、ここでいう平均粒子径とは、粒子の動的散乱光を検出する測定原理で粒度分布を求める方法で測定した値をいう。
また、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)は、基材追従性に優れ、かつ耐久性及び耐食性に優れた塗膜を形成するうえで、ポリシロキサン複合樹脂(A)全体に対して15〜75質量%のポリシロキサン(a3)由来の構造を有することが好ましい。
なお、前記ポリシロキサン(a3)由来の構造とは、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)を構成する親水性基を有するポリウレタン(a1)とビニル重合体(a2)との連結部分を構成する主鎖が酸素原子と珪素原子とからなる構造を指す。また、前記ポリシロキサン(a3)由来の構造の質量割合は、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)の製造に使用する原料の仕込み割合に基づき、ポリシロキサン(a3)等の加水分解縮合反応によって生成しうるメタノールやエタノール等の副生成物の生成を考慮し算出した値である。
また、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)は、水系媒体中に安定して分散するうえで、親水性基を有することが必須である。
親水性基は、主として前記ポリシロキサン複合樹脂(A)の外層を構成するポリウレタン(a1)中に存在することが必須であるが、必要に応じて、前記ビニル重合体(a2)中に存在していても良い。
前記親水性基としては、アニオン性基、カチオン性基、及びノニオン性基を使用できるが、これらの中でもアニオン性基を使用することがより好ましい。
前記アニオン性基としては、例えば、カルボキシル基、カルボキシレート基、スルホン酸基、スルホネート基等を使用することができ、なかでも、一部または全部が塩基性化合物等によって中和されたカルボキシレート基やスルホネート基を使用することが、良好な水分散性を有する複合樹脂を製造する上で好ましい。
前記アニオン性基の中和に使用可能な塩基性化合物としては、例えば、アンモニア、トリエチルアミン、ピリジン、モルホリン等の有機アミンや、モノエタノールアミン等のアルカノールアミンや、Na、K、Li、Ca等を含む金属塩基性化合物等が挙げられる。
前記アニオン性基としてカルボキシレート基やスルホネート基を使用する場合、それらはポリシロキサン複合樹脂(A)全体に対して50〜1000mmol/kgの範囲で存在することが、ポリシロキサン複合樹脂(A)の良好な水分散安定性を維持するうえで好ましい。
また、前記カチオン性基としては、例えば、3級アミノ基等を使用することができる。前記3級アミノ基の一部または全てを中和する際に使用することができる酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、乳酸、マレイン酸などの有機酸や、スルホン酸、メタンスルホン酸等の有機スルホン酸、及び、塩酸、硫酸、オルトリン酸、オルト亜リン酸等の無機酸等を単独または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、前記3級アミノ基の一部または全てを4級化する際に使用することができる4級化剤としては、例えば、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等のジアルキル硫酸や、メチルクロライド、エチルクロライド、ベンジルクロライドなどのハロゲン化アルキル、メタンスルホン酸メチル、パラトルエンスルホン酸メチル等のアルキルまたはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン等のエポキシ化合物を単独または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、前記ノニオン性基としては、例えば、ポリオキシエチレン基、ポリオキシプロピレン基、ポリオキシブチレン基、ポリ(オキシエチレン−オキシプロピレン)基、及びポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン基等のポリオキシアルキレン基を使用することができる。なかでもオキシエチレン単位を有するポリオキシアルキレン基を使用することが、親水性をより一層向上させるうえで好ましい。
また、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)としては、前記親水性基を有するポリウレタン(a1)と前記ビニル重合体(a2)との質量割合[(a2)/(a1)]が、20/1〜1/20の範囲であるものを使用することが、基材追従性に優れ、かつ耐久性及び耐食性に優れた塗膜を形成するうえで好ましく、10/1〜1/10の範囲であることがより好ましく、5/1〜1/5の範囲が特に好ましい。
また、前記親水性基を有するポリウレタン(a1)と前記ポリシロキサン(a3)との結合が、前記ポリウレタン(a1)が有する加水分解性シリル基及び/またはシラノール基と前記ポリシロキサン(a3)の有する加水分解性シリル基及び/またはシラノール基との反応によって形成されたものであり、前記ビニル重合体(a2)と前記ポリシロキサン(a3)との結合が、前記ビニル重合体(a2)の有する加水分解性シリル基及び/またはシラノール基と前記ポリシロキサン(a3)の有する加水分解性シリル基及び/またはシラノール基との反応によって形成されたものであることが、耐久性及び耐食性に優れた塗膜を形成するうえで好ましい。
次に、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)を構成する親水性基を有するポリウレタン(a1)について説明する。
前記親水性基を有するポリウレタン(a1)は、優れた基材追従性を本発明の水性複合樹脂組成物に付与するうえで必須成分である。
前記親水性基を有するポリウレタン(a1)としては、各種のものを使用することができるが、例えば、3,000〜100,000の数平均分子量を有するものを使用することが好ましく、5,000〜10,000の数平均分子量を有するものを使用することが、基材追従性に優れ、かつ耐久性及び耐食性に優れた塗膜を形成するうえで好ましい。
前記親水性基を有するポリウレタン(a1)は、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)に水分散性を付与する上で親水性基を有することが必須である。親水性基は、前記親水性基を有するポリウレタン(a1)全体に対して、50〜1,000mmol/kgの範囲に存在することが、一層良好な水分散性を付与する上で好ましい。
前記親水性基を有するポリウレタン(a1)としては、例えば、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られるポリウレタンを使用することができる。前記親水性基を有するポリウレタン(a1)の有する親水性基は、例えば、前記ポリオールを構成する一成分として、親水性基を有するポリオールを使用することによって、前記親水性基を有するポリウレタン(a1)中に導入することができる。
前記親水性基を有するポリウレタン(a1)の製造に使用可能なポリオールとしては、例えば、前記親水性基を有するポリオール及びその他のポリオールを組み合わせ使用することができる。
前記親水性基を有するポリオールとしては、例えば、2,2’−ジメチロールプロピオン酸、2,2’−ジメチロールブタン酸、2,2’−ジメチロール酪酸、2,2’−ジメチロール吉草酸等のカルボキシル基を有するポリオールや、5−スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、4−スルホフタル酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸等のスルホン酸基を有するポリオールを使用することができる。また、前記親水性基を有するポリオールとしては、前記した低分子量の親水性基を有するポリオールと、例えば、アジピン酸等の各種ポリカルボン酸とを反応させて得られる親水性基を有するポリエステルポリオール等を使用することもできる。
前記親水性基を有するポリオールと組み合わせ使用可能なその他のポリオールとしては、本発明の金属用表面処理剤に求められる特性や、金属用表面処理剤を適用する用途等に応じて適宜使用することができ、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール及びポリカーボネートポリオール等を使用することができる。
前記ポリエーテルポリオールは、本発明の金属用表面処理剤に、特に優れた基材追従性を付与することができるため、前記親水性基を有するポリオールと組み合わせ使用することが好ましい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、活性水素原子を2個以上有する化合物の1種または2種以上を開始剤として、アルキレンオキサイドを付加重合させたものを使用することができる。
前記開始剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等を使用することができる。
また、前記アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン等を使用することができる。
また、前記ポリエステルポリオールとしては、例えば、低分子量のポリオールとポリカルボン酸とをエステル化反応して得られる脂肪族ポリエステルポリオールや芳香族ポリエステルポリオール、ε−カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステルや、これらの共重合ポリエステル等を使用することができる。
前記低分子量のポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコ−ル等を使用することができる。
また、前記ポリカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、及びこれらの無水物またはエステル形成性誘導体などを使用することができる。
また、前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステルとポリオールとを反応させて得られるものや、ホスゲンとビスフェノールA等とを反応させて得られるものを使用することができる。
前記炭酸エステルとしては、メチルカーボネートや、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネ−ト等を使用することできる。
前記炭酸エステルと反応しうるポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチルプロパンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノール−A、ビスフェノール−F、4,4’−ビフェノール等の比較的低分子量のジヒドロキシ化合物や、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオールや、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンサクシネート、ポリカプロラクトン等のポリエステルポリオール等を使用することができる。
また、前記親水性基を有するポリウレタン(a1)を製造する際に使用するポリイソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族または脂肪族環式構造を有するジイソシアネート等を、単独で使用または2種以上を併用して使用することができる。なかでも、脂肪族環式構造を有するジイソシアネートを使用することが、長期耐候性に優れる塗膜を形成できるため好ましい。
前記親水性基を有するポリウレタン樹脂(a1)は、前記したような親水性基の他に、必要に応じてその他の官能基を有していてもよく、かかる官能基としては、後述するポリシロキサン(a3)と反応しうる加水分解性シリル基、シラノール基や、アミノ基、イミノ基、水酸基等が挙げられ、なかでも加水分解性シリル基であることが、長期耐候性に優れる塗膜を形成できるため好ましい。
前記親水性基を有するポリウレタン(a1)が有していてもよい加水分解性シリル基は、加水分解性基が珪素原子に直接結合した官能基であり、例えば、下記の一般式(I)で表される官能基が挙げられる。
Figure 2017014537
(式中、Rはアルキル基、アリール基またはアラルキル基等の1価の有機基を、Rはハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基、フェノキシ基、アリールオキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキシ基またはアルケニルオキシ基である。また、xは0〜2の整数である。)
前記アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられる。
前記アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、2−メチルフェニル基等が挙げられ、前記アラルキル基としては、例えば、ベンジル基、ジフェニルメチル基、ナフチルメチル基等が挙げられる。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
前記アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
前記アシロキシ基としては、例えば、アセトキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、フェニルアセトキシ、アセトアセトキシ等が挙げられ、前記アリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙げられ、前記アルケニルオキシ基としては、例えば、アリルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、イソプロペニルオキシ基等が挙げられる。
前記Rは、加水分解によって生じうる一般式ROH等の脱離成分の除去が容易であることから、好ましくはそれぞれ独立してアルコキシ基であることが好ましい。
また、前記親水性基を有するポリウレタン(a1)が有していても良いシラノール基は、水酸基が直接珪素原子に結合した官能基であって、主に前記した加水分解性シリル基が加水分解して生じる官能基である。
次に、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)を構成するビニル重合体(a2)について説明する。前記ビニル重合体(a2)は、後述するポリシロキサン(a3)を介して前記親水性基を有するポリウレタン(a1)と結合しうるものである。
前記ビニル重合体(a2)としては、3,000〜100,000の数平均分子量を有するものを使用することが好ましく、5,000〜25,000の数平均分子量を有するものを使用することが、基材追従性に優れ、かつ、耐久性及び耐食性に優れた塗膜を形成するうえでより好ましい。
前記ビニル重合体(a2)としては、例えば、各種ビニル単量体を重合開始剤の存在下で重合することによって製造したものを使用することができる。
前記ビニル単量体としては、前記ポリシロキサン(a3)の有する加水分解性シリル基等と反応しうる官能基を、ビニル重合体(a2)中に導入する観点から、加水分解性シリル基を有するビニル単量体や水酸基を有するビニル単量体等を使用することが好ましい。
前記加水分解性シリル基を有するビニル単量体としては、例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシランもしくは3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等を使用することができ、なかでも、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランを使用することが好ましい。
また、前記水酸基を有するビニル単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート等を使用することができる。
前記ビニル単量体としては、前記加水分解性シリル基を有するビニル単量体や水酸基を有するビニル単量体等の他に、必要に応じてその他のビニル単量体を併用しても良い。
前記その他のビニル単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル化合物;メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートフェノキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の末端がアルコキシ基又はフェノキシ基で封止されたポリオキシアルキレン基を有するビニル単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有するビニル単量体;N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の二級アミノ基を有するビニル単量体;アミノメチルアクリレート等の一級アミノ基を有するビニル単量体等の塩基性窒素原子を有する基を有するビニル単量体;2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有するビニル単量体;酢酸ビニル等のビニルエステル化合物;メチルビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;(メタ)アクリロニトリル等の不飽和カルボン酸のニトリル化合物;スチレン等の芳香族環を有するビニル化合物;イソプレン等のα−オレフィン化合物、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するビニル単量体;(メタ)アクリルアミド等のアミド基を有するビニル単量体;N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のメチロールアミド基及びそのアルコキシ化物を有するビニル単量体;2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート等のアジリジニル基を有するビニル単量体;(メタ)アクリロイルイソシアナート等のイソシアナート基及び/またはブロック化イソシアナート基を有するビニル単量体;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基を有するビニル単量体;ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等のシクロペンテニル基を有するビニル単量体;アクロレイン等のカルボニル基を有するビニル単量体;アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等のアセトアセチル基を有するビニル単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、もしくはこれらの半エステルまたはこれらの塩等のカルボキシル基を有する単量体等を1種または2種以上使用することができる。
前記ビニル重合体(a2)を製造する際に使用可能な重合開始剤としては、例えば、過硫酸塩、有機過酸化物、過酸化水素等のラジカル重合開始剤や、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ開始剤を使用することができる。また、前記ラジカル重合開始剤は、例えば、アスコルビン酸等の還元剤と併用しレドックス重合開始剤として使用しても良い。
前記重合開始剤の代表的なものである過硫酸塩としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられ、有機過酸化物として、具体的には、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド等を使用することができる。
重合開始剤の使用量は、重合が円滑に進行する量を使用すれば良いが、ビニル重合体(a2)の製造に使用するビニル単量体の全量に対して、10質量%以下とすることが好ましい。
次に、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)を構成するポリシロキサン(a3)について説明する。前記ポリシロキサン(a3)は、前記親水性基を有するポリウレタン(a1)と前記ビニル重合体(a2)との連結部分を構成するものである。
前記ポリシロキサン(a3)は、ケイ素原子と酸素原子とからなる鎖状構造を有するものであって、必要に応じて加水分解性シリル基やシラノール基等を有するものである。前記ポリシロキサン(a3)としては、例えば、下記一般式(II)及び(III)からなる群より選ばれる1種以上の構造を有するポリシロキサンと、アルキル基の炭素原子数が1〜3個であるアルキルトリアルコキシシランの縮合物との反応物等が挙げられる。
Figure 2017014537
Figure 2017014537
(一般式(II)及び(III)中のRはケイ素原子に結合した炭素原子数が4〜12の有機基、R及びRは、それぞれ独立にメチル基またはエチル基を表す。)
前記加水分解性シリル基は、加水分解性基が前記ケイ素原子に直接結合した原子団であって、例えば、前記親水性基を有するポリウレタン(a1)の説明の際に例示した一般式(I)に示されるような構造からなるものを使用することができる。
前記加水分解性基は、水の影響により水酸基を形成しうるものであって、例えば、ハロゲン原子、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アシロキシ基、フェノキシ基、メルカプト基、アミノ基、アミド基、アミノオキシ基、イミノオキシ基、アルケニルオキシ基等が挙げられ、なかでもアルコキシ基や置換アルコキシ基であることが好ましい。
また、前記シラノール基は、水酸基が前記ケイ素原子に直接結合した原子団を示すものであって、前記加水分解性シリル基が加水分解した際に形成される。
また、前記ポリシロキサン(a3)としては、前記したものの他に、必要に応じてメチル基等のアルキル基やフェニル基等を有しているものを使用することができ、例えば、ポリシロキサン(a3)を構成するケイ素原子に、フェニル基等の芳香族環式構造、炭素原子数1〜3個を有するアルキル基、及び炭素原子数1〜3個を有するアルコキシ基からなる群より選ばれる1種以上が直接結合したものを使用することが、金属用表面処理剤の良好な水分散安定性を維持するうえでより好ましい。
前記ポリシロキサン(a3)としては、例えば、後述するシラン化合物を完全にまたは部分的に加水分解縮合して得られるものを使用することができる。
前記シラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、iso−ブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランもしくは3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等のオルガノトリアルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシランもしくはメチルフェニルジメトキシシラン等のジオルガノジアルコキシシラン化合物;メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシランもしくはジフェニルジクロロシラン等の各種のクロロシラン化合物や、それらの部分加水分解縮合物等を使用することができ、なかでもオルガノトリアルコキシシランやジオルガノジアルコキシシランを使用することが好ましい。これらシラン化合物は、単独使用でも2種類以上の併用でもよい。
また、前記ポリシロキサン(a3)は、ポリシロキサン複合樹脂(A)を製造する工程において、2段階の反応工程を経ることによって形成することが好ましい。具体的には、前記ビニル重合体(a2)の有する加水分解性基等に、フェニルトリメトキシシラン等の比較的低分子量のシラン化合物を反応させることでポリシロキサン構造を形成し、次いで、該反応物と、メチルトリメトキシシランやエチルトリメトキシシラン等の縮合物とを反応させることによって、ポリシロキサン(a3)からなる構造を形成することができる。これにより、より一層、基材追従性に優れ、かつ、耐久性及び耐食性に優れた塗膜を形成可能な金属用表面処理剤を得ることができる。
次に、本発明で使用するポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体の製造方法について説明する。ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体の製造方法は、ポリシロキサン複合樹脂(A)を製造する工程と、該ポリシロキサン複合樹脂(A)を水系媒体中に分散する工程とからなる。
はじめに、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)を製造する工程について説明する。
前記ポリシロキサン複合樹脂(A)は、例えば、以下の(I)〜(III)の工程によって製造することができる。
(I)の工程は、有機溶剤中で、前記したビニル単量体を前記重合開始剤の存在下で重合することによってビニル重合体(a2)の有機溶剤溶液を得る工程である。
かかる反応は、例えば、重合開始剤を含む有機溶剤中に、前記ビニル単量体を逐次供給または一括供給し、次いで、攪拌下、20〜120℃の範囲で0.5〜24時間程度行うことが好ましい。
また、(II)の工程は、前記ビニル重合体(a2)の有機溶剤溶液下で前記ビニル重合体(a2)の有する加水分解性シリル基等の反応性官能基と、シラン化合物の有する加水分解性シリル基またはシラノール基との反応と、前記シラン化合物間の加水分解縮合反応とを進行させることによって、ビニル重合体(a2)とポリシロキサン(a3)とが結合したポリシロキサン複合樹脂中間体(A’)の有機溶剤溶液を得る工程である。
かかる反応は、例えば、(I)の工程に引き続き、前記ビニル重合体(a2)の有機溶剤溶液中に、前記ポリシロキサン(a3)を形成しうる前記シラン化合物を逐次供給または一括供給し、次いで、攪拌下、20〜120℃の範囲で0.5〜24時間程度行うことが好ましい。
(II)の工程は、更に2段階の反応工程を経ることが好ましい。具体的には前記ビニル重合体(a2)の有する加水分解性シリル基またはシラノール基と、前記したフェニルトリメトキシシラン等の比較的低分子量のシラン化合物とを反応させる工程と、次いで、該反応物と、メチルトリメトキシシランやエチルトリメトキシシラン等のメチルトリアルコキシシラン及びエチルトリアルコキシシランを予め縮合させた縮合物とを反応させる工程とを経ることが好ましい。ポリシロキサン(a3)の構造形成を上記のような2段階で行うことで、一層、基材追従性に優れ、かつ、耐久性及び耐食性に優れた塗膜を形成可能な金属用表面処理剤を得ることができる。
また、(III)の工程は、前記中間体(A’)と、親水性基を有するポリウレタン(a1)とを混合し加水分解縮合させることにより、前記ビニル重合体(a2)と親水性基を有するポリウレタン(a1)とが前記ポリシロキサン(a3)を介して結合したポリシロキサン複合樹脂(A)の有機溶剤溶液を得る工程である。
前記反応は、例えば、(II)の工程に引き続き、前記中間体(A’)の有機溶剤溶液中に前記親水性基を有するポリオールを含むポリオールと前記ポリイソシアネートとを反応させることによって得られる親水性基を有するポリウレタン(a1)を逐次供給または一括供給し、次いで、攪拌下、20〜120℃の範囲で0.5〜24時間程度行うことが好ましい。
上記の工程(I)〜(III)によって得られたポリシロキサン複合樹脂(A)の有機溶剤溶液は、下記の工程(IV)によって水性化することが好ましい。
工程(IV)は、例えば、(III)の工程に引き続き、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)の有する親水性基を中和し、該中和物を水系媒体中に分散する工程である。
前記親水性基の中和は、必ずしも行う必要はないが、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散安定性を向上する観点から、行うことが好ましい。とりわけ前記親水性基がカルボキシル基やスルホン酸基等のアニオン性基である場合には、それらの全部または一部を、塩基性化合物を用いて中和し、カルボキシレート基やスルホネート基とすることが、水分散安定性を一層向上する上で好ましい。
前記中和は、例えば、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)の有機溶剤溶液中に、塩基性化合物等を逐次または一括供給し、攪拌することによって行うことができる。
前記中和後、ポリシロキサン複合樹脂(A)の中和物の有機溶剤溶液中に水系媒体を供給し、次いで、該有機溶剤を除去することによって、本発明で使用するポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体を製造することができる。
前記有機溶剤の除去は、例えば、蒸留によって行うことができる。
また、前記水系媒体としては、水、水と混和する有機溶剤、及び、これらの混合物が挙げられる。水と混和する有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−及びイソプロパノール等のアルコール化合物;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン化合物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のポリアルキレングリコール化合物;ポリアルキレングリコールのアルキルエーテル化合物;N−メチル−2−ピロリドン等のラクタム化合物、等が挙げられる。本発明では、水のみを用いても良く、また水及び水と混和する有機溶剤との混合物を用いても良く、水と混和する有機溶剤のみを用いても良い。安全性や環境に対する負荷の点から、水のみ、または、水及び水と混和する有機溶剤との混合物が好ましく、水のみが特に好ましい。
次に、前記ビニル単量体混合物(B)について説明する。このビニル単量体混合物(B)に含有されるビニル単量体としては、例えば、前記ビニル重合体(a2)を製造する際に使用可能なビニル単量体として例示したものが挙げられる。
前記ビニル単量体混合物(B)は、本発明の金属用表面処理剤の水分散性が向上することから、ポリオキシエチレンモノ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、メトキシポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、エトキシポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、フェノキシポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、メトキシポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート、フェノキシポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシエチレン基を有するビニル単量体を含有することが好ましい。
また、前記ビニル単量体混合物(B)は、本発明の金属用表面処理剤の水分散性、及び得られる塗膜の耐候性が向上することから、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するビニル単量体を含有することが好ましい。
次に、複合樹脂(C)について説明する。本発明の金属表面処理剤の耐温水性が良好なものとなるためには、複合樹脂(C)が、ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体中でビニル単量体混合物(B)を重合させる工程を経て得られるものであることが重要である。
前記工程としては、前記ポリシロキサン複合樹脂水分散体(A)中に、前記ビニル単量体混合物(B)及び重合開始剤を逐次供給または一括供給し、重合反応させる方法が挙げられる。
前記ビニル単量体混合物(B)を供給する際には、前記ビニル単量体混合物(B)をそのまま供給する方法、前記ビニル単量体混合物(B)を乳化溶液としてから供給する方法等が挙げられる。
前記ビニル単量体混合物(B)を乳化溶液とする際の乳化剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体等のノニオン系乳化剤、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩等のアニオン系乳化剤、4級アンモニウム塩等のカチオン系乳化剤等が挙げられる。これらの中でも、得られる塗膜の耐温水性及び耐食性が向上することから、反応性二重結合を有する乳化剤を使用することが好ましい。これらの乳化剤は、単独使用でも2種類以上の併用でもよい。
これらの乳化剤は、前記ビニル単量体混合物(B)単量体100重量部に対して15質量部以下の範囲で使用することが好ましい。
前記重合開始剤としては、例えば、過硫酸塩、有機過酸化物、過酸化水素等のラジカル重合開始剤や、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩等のアゾ開始剤を使用することができる。また、前記ラジカル重合開始剤は、例えば、アスコルビン酸等の還元剤と併用しレドックス重合開始剤として使用しても良い。
前記重合開始剤の代表的なものである過硫酸塩としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられ、有機過酸化物として、具体的には、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のパーオキシエステル、クメンハイドロパーオキサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド等を使用することができる。
重合開始剤の使用量は、重合が円滑に進行する量を使用すれば良いが、ビニル重合体(a2)の製造に使用するビニル単量体の全量に対して、10質量%以下とすることが好ましい。
また、前記重合反応は攪拌下、20〜100℃の範囲で0.5〜24時間程度行うことが好ましい。
本発明の金属用表面処理剤の保存安定性、得られる塗膜の耐温水性がより向上することから、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)と前記ビニル単量体混合物(B)との質量割合[(A)/(B)]は、10/90〜80/20の範囲が好ましく、15/85〜75/25の範囲がより好ましい。
また、得られる塗膜の耐温水性がより向上することから、前記複合樹脂(C)中のポリシロキサン構造の質量%は、3〜60%の範囲が好ましく、5〜50%の範囲がより好ましい。
本発明の金属用表面処理剤は、前記複合樹脂(C)及び水系媒体を含有するものであるが、この水系媒体としては、ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体を製造する際に使用可能な水系媒体として例示したものが挙げられ、安全性や環境に対する負荷の点から、水のみ、または、水及び水と混和する有機溶剤との混合物が好ましい。
本発明の金属用表面処理剤は、製造の際の急激な粘度上昇を抑制し、かつ、金属用表面処理剤の生産性や、その塗工のしやすさや乾燥性等を向上する観点から、20〜65質量%の不揮発分を有するものであることが好ましく、30〜60質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明の金属用表面処理剤には、必要に応じて熱硬化性樹脂を含有させることも可能である。かかる熱硬化性樹脂としては、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、エポキシエステル樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、石油樹脂、ケトン樹脂、シリコン樹脂、あるいはこれらの変性樹脂等が挙げられる。
本発明の金属用表面処理剤には、必要に応じて粘土鉱物、金属、金属酸化物、ガラス等の各種の無機粒子を使用することができる。金属の種類としては、金、銀、銅、白金、チタン、亜鉛、ニッケル、アルミニウム、鉄、シリコン、ゲルマニウム、アンチモン、それらの金属酸化物等が挙げられる。
本発明の金属用表面処理剤には、必要に応じて光触媒性化合物や無機顔料、有機顔料、体質顔料、ワックス、界面活性剤、安定剤、流動調整剤、染料、レベリング剤、レオロジーコントロール剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、可塑剤、成膜助剤等の各種の添加剤等を使用することができる。
本発明の金属用表面処理剤は、金属基材への密着性に優れ、耐温水性、耐溶剤性、耐酸性、耐候性、耐食性に優れる塗膜を金属基材上に形成することができることから、従来のクロメート処理に代わって金属基材の表面処理に使用することができる。
本発明の金属用表面処理剤で表面処理される金属基材としては、例えば、自動車、家電、建材製品等の用途に使用される熱延鋼板、冷延鋼板、亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛合金めっき鋼板、アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板、アルミめっき鋼板、銅めっき鋼板、亜鉛ニッケルめっき鋼板、亜鉛アルミめっき鋼板、鉄−亜鉛めっき鋼板、スズめっき鋼板等のめっき鋼板や、ステンレス鋼板、アルミ板、銅板、アルミ合金板、電磁鋼板などが挙げられるが、これらの中でも、工業的に広く普及し耐食性の要求が高い点から、めっき鋼板やアルミ板が好ましい。
また、前記金属基材の形状としては、板状、球状、フィルム状、シート状等が挙げられる。また、これらの基材表面に微細な凹凸を有するものであってもよい。
本発明の金属用表面処理剤は、例えば、ロールコーター法、スプレー法、ディッピング法、はけ塗り法、カーテンコーター法、フローコーター法、浸漬法等の方法で、前記金属基材表面に塗装し、次いで乾燥、硬化することによって塗膜を形成することができる。
前記乾燥し硬化を進行させる方法としては、常温下で1〜10日程度養生する方法であってもよいが、硬化を迅速に進行させる観点から、50〜250℃の温度で、1秒〜20分程度加熱する方法が好ましい。
前記塗膜の膜厚は、金属基材の使用される用途等に応じて適宜調整可能であるが、通常、0.5〜20μm程度であることが好ましい。
また、本発明の金属用表面処理剤は、前記金属基材上に金属用表面処理剤を用いて形成された塗膜表面上に、更にトップ層形成用コーティング剤からなる塗膜が形成された積層体の製造に使用することができる。前記トップ層形成用コーティング剤としては、従来から知られているアクリル樹脂系塗料、ポリエステル樹脂系塗料、アルキド樹脂系塗料、エポキシ樹脂系塗料、脂肪酸変性エポキシ樹脂系塗料、シリコーン樹脂系塗料、ポリウレタン樹脂系塗料等を使用することができる。また、本発明の金属用表面処理剤は、特に基材追従性に優れることから、予め本発明の金属用表面処理剤によって塗膜が形成された金属基材を作製し、次いで、該金属基材をプレス等によって成形加工することが、金属製品の生産効率を向上する観点から好ましい。
以上のように、金属基材の表面に、本発明の金属用表面処理剤を用いて形成された塗膜を有する金属基材は、耐温水性、耐溶剤性、耐酸性、耐候性、耐食性を有することから、例えば、外壁や屋根等の建築部材;ガードレール、防音壁、排水溝等の土木部材;家電製品、産業機械、自動車等の部品などに使用することができる。
次に、本発明を、実施例及び比較例により具体的に説明をする。なお、樹脂の数平均分子量は、下記のGPC測定条件で測定したものである。
[GPC測定条件]
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度4mg/mLのテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の単分散ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
(合成例1:メチルトリメトキシシランの縮合物(a3’−1)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、メチルトリメトキシシラン(以下、「MTMS」と略記する。)1,421質量部を仕込んで、60℃まで昇温した。次いで、前記反応容器中にiso−プロピルアシッドホスフェート(堺化学株式会社製「A−3」)0.17質量部と脱イオン水207質量部との混合物を5分間で滴下した後、80℃の温度で4時間撹拌して加水分解縮合反応させた。
上記の加水分解縮合反応によって得られた縮合物を、温度40〜60℃及び40〜1.3kPaの減圧下(メタノールの留去開始時の減圧条件が40kPaで、最終的に1.3kPaとなるまで減圧する条件をいう。以下、同様。)で蒸留し前記反応過程で生成したメタノール及び水を除去することによって、数平均分子量1,000のMTMSの縮合物(a3’−1)を含有する液(有効成分70質量%)1,000質量部を得た。
なお、前記有効成分とは、MTMS等のシランモノマーのメトキシ基が全て縮合反応した場合の理論収量(質量部)を、縮合反応後の実収量(質量部)で除した値〔シランモノマーのメトキシ基が全て縮合反応した場合の理論収量(質量部)/縮合反応後の実収量(質量部)〕により算出したものである。
(合成例2:ポリシロキサン複合樹脂中間体(A’−1)の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、プロピレングリコールモノプロピルエーテル(以下、「PnP」と略記する。)125質量部、フェニルトリメトキシシラン(以下、「PTMS」と略記する。)168質量部及びジメチルジメトキシシラン(以下、「DMDMS」と略記する。)102質量部を仕込んで、80℃まで昇温した。
次いで、同温度で、メチルメタクリレート(以下、「MMA」と略記する。)38質量部、ブチルメタクリレート(以下、「BMA」と略記する。)24質量部、ブチルアクリレート(以下、「BA」と略記する。)36質量部、アクリル酸(以下、「AA」と略記する。)24質量部、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(以下、「MPTS」と略記する。)4質量部、PnP 54質量部及びtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(以下、「TBPEH」と略記する。)6質量部を含有する混合物を、前記反応容器中へ4時間で滴下した後、更に同温度で2時間反応させることによって、カルボキシル基と加水分解性シリル基とを有する数平均分子量が10,200のアクリル重合体(a2−1)の有機溶剤溶液を得た。
次いで、iso−プロピルアシッドホスフェート(堺化学株式会社製「A−3」)2.7質量部と脱イオン水76質量部との混合物を5分間で滴下し、更に同温度で1時間撹拌して加水分解縮合反応させることで、アクリル重合体(a2−1)の有する加水分解性シリル基と、前記PTMS及びDMDMS由来のポリシロキサンの有する加水分解性シリル基及びシラノール基とが結合した複合樹脂中間体(A’’−1)を含有する液を得た。次いで、前記複合樹脂中間体(A’’−1)を含有する液と合成例1で得られたMTMSの縮合物(a3’−1)を含有する液(有効成分70質量%)291質量部とを混合し、更に、脱イオン水49質量部を添加して同温度で16時間撹拌し、加水分解縮合反応させることによって、前記複合樹脂中間体(A’’−1)とMTMSの縮合物(a3’−1)とが結合したポリシロキサン複合樹脂中間体(A’−1)を含有する液1,000質量部(不揮発分50質量%)を得た。
(合成例3:ポリシロキサン複合樹脂(A−1)の水分散体の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、数平均分子量2,000のポリテトラメチレングリコール(三菱化学株式会社製「PTMG−2000」)122質量部、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と略記する。)51質量部を仕込んで100℃まで昇温し、同温度で1時間反応させた。
次いで、温度を80℃に下げ、ジメチロールプロピオン酸(以下、「DMPA」と略記する。)10質量部、ネオペンチルグリコール(以下、「NPG」と略記する。)4質量部、及びメチルエチルケトン(以下、「MEK」と略記する。)94質量部を、前記反応容器中へ投入した後、更に80℃で5時間反応させた。
次いで、温度を50℃に下げ、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(以下、「APTES」と略記する。)23質量部、及びイソプロピルアルコール(以下、「IPA」と略記する。)221質量部を前記反応容器中へ投入し反応させることで、カルボキシル基と加水分解性シリル基とを有する数平均分子量が7,500のポリウレタン(a1−1)の有機溶剤溶液を製造した。
次いで、前記ポリウレタン(a1−1)の有機溶剤溶液の全量と前記ポリシロキサン複合樹脂中間体(A’−1)を含有する液279質量部とを混合し、攪拌下80℃で1時間、加水分解縮合反応させることで、ポリウレタン(a1−1)が有する加水分解性シリル基と、前記ポリシロキサン複合樹脂中間体(A’−1)が有する加水分解性シリル基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。次いで、この液とトリエチルアミン(以下、「TEA」と略記する。)14質量部とを混合することで前記複合樹脂中のカルボキシル基を中和した中和物を得た後、該中和物と脱イオン水610質量部とを混合したものを、300〜10mmHgの減圧下で、40〜60℃の条件で4時間蒸留し、生成したメタノールや有機溶媒及び水を除去することで、不揮発分が35質量%のポリシロキサン複合樹脂(A−1)の水分散体1,000質量部を得た。
(合成例4:ポリシロキサン複合樹脂(A−2)の水分散体の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、数平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール(三菱化学株式会社製「PTMG−2000」)61質量部、IPDI 26質量部を仕込んで100℃まで昇温し、同温度で1時間反応させた。
次いで、温度を80℃に下げ、DMPA 5質量部、NPG 2質量部、及びMEK 47質量部を前記反応容器中へ投入した後、更に80℃で5時間反応させた。
次いで、温度を50℃に下げ、APTES 12質量部、及びIPA 110質量部を前記反応容器中へ投入し反応させることで、カルボキシル基と加水分解性シリル基とを有する数平均分子量が7,500のポリウレタン(a1−2)の有機溶剤溶液を製造した。
次いで、前記ポリウレタン(a1−2)の有機溶剤溶液の全量と前記ポリシロキサン複合樹脂中間体(A’−1)を含有する液489部とを混合し、攪拌下80℃で1時間加水分解縮合反応させることで、ポリウレタン(a1−2)が有する加水分解性シリル基と、前記複合樹脂中間体(A’−1)が有する加水分解性シリル基とが結合した複合樹脂を含有する液を得た。次いで、この液とTEA 14質量部とを混合することで前記複合樹脂中のカルボキシル基を中和した中和物を得た後、該中和物と脱イオン水610質量部とを混合したものを、300〜10mmHgの減圧下で、40〜60℃の条件で4時間蒸留し、生成したメタノールや有機溶媒及び水を除去することで、不揮発分が35質量%のポリシロキサン複合樹脂(A−2)の水分散体1,000質量部を得た。
(合成例5:アクリル樹脂(E−1)の水分散体の製造)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、脱イオン水426質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度で、脱イオン水 61質量部、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキル硫酸エステルアンモニウム塩25%水溶液(第一工業製薬(株)製 アクアロン KH−1025)31質量部、MMA 125質量部、2−エチルヘキシルアクリレート(以下、「2EHA」と略記する。)139質量部、シクロヘキシルメタクリレート(以下、「CHMA」と略記する。) 154質量部、MPTS 1質量部、ポリオキシエチレンモノメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマーPME−400」)22質量部からなる重合性単量体乳化溶液のうち5質量%を一括添加した。
15分撹拌した後、脱イオン水 35質量部に過硫酸ナトリウム 1質量部を溶解させた水溶液のうち20質量%を続いて一括添加した。更に15分撹拌した後、前記の重合性単量体乳化溶液のうち残り90質量%を3時間、前記の過硫酸ナトリウム水溶液のうち残り80質量%を3時間15分で同時に滴下した。
滴下した後、同温度で30分間反応させ、TBPEH 0.2質量部を添加し、更に同温度で2時間反応させることで、不揮発分が45.0%のアクリル樹脂(E−1)の水分散体1000質量部を得た。
(実施例1:金属用表面処理剤(1)の調製及び評価)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、前記ポリシロキサン複合樹脂(A−1)の水分散体214質量部、脱イオン水289質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度で、脱イオン水 73質量部、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキル硫酸エステルアンモニウム塩25%水溶液(第一工業製薬株式会社製「アクアロン KH−1025」)26質量部、MMA 104質量部、2EHA 115質量部、CHMA 128質量部、MPTS 1質量部、メトキシポリオキシエチレンモノメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマーPME−400」)18質量部からなる重合性単量体乳化溶液及び、脱イオン水29質量部に過硫酸ナトリウム1質量部を溶解させた水溶液を3時間で滴下した。
滴下した後、同温度で30分間反応させ、TBPEH 0.2質量部を添加し、更に同温度で2時間反応させることで、不揮発分が45.0%の金属用表面処理剤(1)1000質量部を得た。
次いで、上記で得られた金属用表面処理剤(1)94.3質量部と、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート5.7質量部とを混合し、評価用表面処理剤として用いた。
(評価用アルミ板の作成)
150mm×70mm×2mmの表面未処理のアルミ板(TP技研株式会社製:A1050P)上に、上記で得られた表面処理剤を乾燥膜厚が10μmとなるように塗装し、80℃で5分間乾燥させた後、更に、140℃で10分間乾燥させることによって、表面処理されたアルミ板を得た。
(評価用溶融亜鉛めっき鋼板の作成)
150mm×70mm×2mmの表面未処理の溶融亜鉛めっき鋼板(日本テストパネル株式会社製:SGCC)上に、上記で得られた表面処理剤を乾燥膜厚が2μmとなるように塗付し、150℃で5分間乾燥させることによって、表面処理された溶融亜鉛めっき鋼板を得た。
[密着性の評価]
JIS K−5600 碁盤目試験法に基づいて測定した。上記で得られた評価用アルミ板及び溶融亜鉛めっき鋼板の処理表面上にカッターで1mm幅の切込みを入れ碁盤目の数を100個とし、全ての碁盤目を覆うようにセロハンテープを貼り付け、すばやく引き剥がして付着して残っている碁盤目の数により判定した。評価基準は下記の通りである。
○:100個
△:36〜99個
×:35個以下
[耐温水性(1)の評価]
上記で得られた評価用アルミ板及び溶融亜鉛めっき鋼板を、50℃の温水に7日間浸漬した後に温水から取り出した直後の処理表面の外観を下記評価基準に従って目視で評価した。
○:白化なし
△:白化が認められる。
×:基材からの剥がれが認められる。
[耐温水性(2)の評価]
JIS K−5600 碁盤目試験法に基づいて測定した。上記で得られた評価用アルミ板及び溶融亜鉛めっき鋼板を、50℃の温水に7日間浸漬した後に温水から取り出し、1時間静置した。その後、処理表面上にカッターで1mm幅の切込みを入れ碁盤目の数を100個とし、全ての碁盤目を覆うようにセロハンテープを貼り付け、すばやく引き剥がして付着して残っている碁盤目の数により判定した。評価基準は下記の通りである。
○:100個
△:36〜99個
×:35個以下
[耐溶剤性の評価]
上記で得られた評価用アルミ板及び溶融亜鉛めっき鋼板の処理表面上を、大平理化工業株式会社製「RUBBING TESTER」にセットし、エタノールを浸み込ませたフェルトを用い荷重1kgにて往復50回ラビングした後の状態を、指触及び目視により判定した。評価基準は下記の通りである。
○:軟化及び光沢低下が認められない。
△:若干の軟化又は光沢低下が認められる。
×:著しい軟化又は光沢低下が認められる。
[耐候性の評価]
上記で得られた評価用アルミ板及び溶融亜鉛めっき鋼板を、デューパネル光ウェザーメーター(スガ試験機株式会社製、光照射時:30W/m、70℃;湿潤時:湿度90%以上、50℃、光照射/湿潤サイクル=8時間/4時間)を用いて1,000時間の曝露試験を行った後、処理表面の外観を下記評価基準に従って目視で評価した。
○:塗膜表面にクラックの発生がみられない。
△:塗膜表面の一部分にクラックの発生がみられる。
×:塗膜表面全体にクラックの発生がみられる。
[耐食性の評価]
JIS K−5600−7−9 耐塩水噴霧性試験に基づいて測定した。上記で得られた評価用溶融亜鉛めっき鋼板の処理表面を、基材に到達する深さまでカッターナイフで傷を付け(クロスカット部)、塩水噴霧試験器(スガ試験機株式会社製)にて塩水噴霧試験を実施し、240時間後の錆発生面積を目視により求めて評価した。評価は、カッターナイフによる傷をつけていない平面部と、クロスカット部の周辺部とに分けて行った。
<平面部の評価>
◎:錆の発生及び錆に起因した塗膜の膨れや剥がれの生じた面積が、平面部全体に対して5%未満であった。
○:錆の発生及び錆に起因した塗膜の膨れや剥がれの生じた面積が、平面部全体に対して5%以上30%未満であった。
△:錆の発生及び錆に起因した塗膜の膨れや剥がれの生じた面積が、平面部全体に対して30%以上60%未満であった。
×:錆の発生及び錆に起因した塗膜の膨れや剥がれの生じた面積が、平面部全体に対して60%以上であった。
<クロスカット部の周辺部の評価>
◎:錆の発生は見られず、錆に起因した塗膜の剥離等も見られなかった。
○:極微量の錆の発生が見られたが、それに起因した塗膜の剥離や膨れは見られなかった。
△:広く錆の発生が見られ、それに起因した塗膜の剥離や膨れが見られたものの、流れ錆はみられなかった。
×:広く錆の発生と、それに起因した塗膜の剥離や膨れが見られ、更に流れ錆による塗膜の汚染等が見られた。
(実施例2:金属用表面処理剤(2)の調製)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、前記ポリシロキサン複合樹脂(A−1)の水分散体429質量部、脱イオン水170質量部、25%アンモニア水3質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度で、脱イオン水 59質量部、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキル硫酸エステルアンモニウム塩25%水溶液(第一工業製薬株式会社製「アクアロン KH−1025」)21質量部、MMA 83質量部、2EHA92質量部、CHMA 103質量部、MPTS 1質量部、ポリオキシエチレンモノメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマーPME−400」)15質量部からなる重合性単量体乳化溶液のうち5%を一括添加した。
15分撹拌した後、脱イオン水 23質量部に過硫酸ナトリウム1質量部を溶解させた水溶液のうち20%を続いて一括添加した。更に15分撹拌した後、前記の重合性単量体乳化溶液のうち残り90%を3時間、前記の過硫酸ナトリウム水溶液のうち残り80%を3時間15分で同時に滴下した。
滴下した後、同温度で30分間反応させ、TBPEH 0.2質量部を添加し、更に同温度で2時間反応させることで、不揮発分が45.0%の金属用表面処理剤(2)1000質量部を得た。
上記で得られた金属用表面処理剤(2)について、実施例1と同様にして、評価用金属材を作成し、各物性を評価した。
(実施例3:金属用表面処理剤(3)の調製)
攪拌機、温度計、滴下ロート、冷却管及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、前記ポリシロキサン複合樹脂(A−2)の水分散体737質量部、脱イオン水30質量部、25%アンモニア水5質量部を仕込んで80℃まで昇温した。
次いで、同温度で、脱イオン水 34質量部、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキル硫酸エステルアンモニウム塩25%水溶液(第一工業製薬株式会社製「アクアロン KH−1025」)12質量部、MMA 48質量部、2EHA 53質量部、CHMA 59質量部、MPTS 0.5質量部、ポリオキシエチレンモノメタクリレート(日油株式会社製「ブレンマーPME−400」)8質量部からなる重合性単量体乳化溶液のうち5%を一括添加した。
15分撹拌した後、脱イオン水 13質量部に過硫酸ナトリウム 0.5質量部を溶解させた水溶液のうち20%を続いて一括添加した。更に15分撹拌した後、前記の重合性単量体乳化溶液のうち残り90%を3時間、前記の過硫酸ナトリウム水溶液のうち残り80%を3時間15分で同時に滴下した。
滴下した後、同温度で30分間反応させ、TBPEH 0.2質量部を添加し、更に同温度で2時間反応させることで、不揮発分が43.0%の金属用表面処理剤(3)1000質量部を得た。
上記で得られた金属用表面処理剤(3)について、実施例1と同様にして、評価用金属材を作成し、各物性を評価した。
(比較例1:金属用表面処理剤(R1)の調製)
合成例5で製造したアクリル樹脂(E−1)の水分散体を金属用表面処理剤(R1)として用いた。
上記で得られた金属用表面処理剤(R1)について、実施例1と同様にして、評価用金属材を作成し、各物性を評価した。
(比較例2:金属用表面処理剤(R2)の調製)
合成例3で製造したポリシロキサン複合樹脂(A−1)の水分散体を金属用表面処理剤(R2)として用いた。
上記で得られた金属用表面処理剤(R2)について、実施例1と同様にして、評価用金属材を作成し、各物性を評価した。
(比較例3:金属用表面処理剤(R3)の調製)
合成例3で製造したポリシロキサン複合樹脂(A−1)95質量部に、合成例5で製造したアクリル樹脂(E−1)の水分散体148質量部を均一に混合することにより、金属用表面処理剤(R3)を調製した。
上記で得られた金属用表面処理剤(R3)について、実施例1と同様にして、評価用金属材を作成し、各物性を評価した。
上記で得た金属用表面処理剤(1)〜(3)及び金属用表面処理剤(R1)〜(R3)の樹脂組成及び評価結果を表1に示す。なお、ポリシロキサン構造の質量は、ポリシロキサン構造を形成する際に生成しうるメタノールやエタノール等の副生成物の生成を考慮し算出した。
Figure 2017014537
本発明の金属用表面処理剤は、耐温水性、密着性、耐溶剤性、耐酸性、耐候性、及び耐食性に優れる塗膜を金属基材上に形成可能であることが確認された。
比較例1は、アクリル樹脂の水分散体を金属用表面処理剤として用いた例であるが、得られる塗膜の耐温水性、耐食性が不十分であることが確認された。
比較例2は、ポリシロキサン複合樹脂の水分散体を金属用表面処理剤として用いた例であるが、耐温水性が不十分であることが確認された。
比較例3は、ポリシロキサン複合樹脂の水分散体とアクリル樹脂の水分散体とを混合して得られた金属用表面処理剤の例であるが、耐温水性、耐食性が不十分であることが確認された。

Claims (4)

  1. ポリシロキサン複合樹脂(A)の水分散体中でビニル単量体混合物(B)を重合させる工程を経て得られる複合樹脂(C)及び水系媒体を含有する金属用表面処理剤であって、前記ポリシロキサン複合樹脂(A)が、親水性基を有するポリウレタン(a1)とビニル重合体(a2)とがポリシロキサン(a3)を介して結合した複合樹脂であることを特徴とする金属用表面処理剤。
  2. 前記親水性基を有するポリウレタン(a1)と前記ポリシロキサン(a3)との結合が、前記ポリウレタン(a1)が有する加水分解性シリル基及び/またはシラノール基と前記ポリシロキサン(a3)の有する加水分解性シリル基及び/またはシラノール基との反応によって形成されたものであり、前記ビニル重合体(a2)と前記ポリシロキサン(a3)との結合が、前記ビニル重合体(a2)の有する加水分解性シリル基及び/またはシラノール基と前記ポリシロキサン(a3)の有する加水分解性シリル基及び/またはシラノール基との反応によって形成されたものである請求項1記載の金属用表面処理剤。
  3. 前記ポリシロキサン複合樹脂(A)と前記ビニル単量体混合物(B)との質量割合[(A)/(B)]が10/90〜80/20の範囲である請求項1又は2記載の金属用表面処理剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の金属用表面処理剤で処理されたことを特徴とする金属基材。
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