JP2017013122A - 巻締め装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】缶Cを載置する缶載置ユニット110と、対向して設けられたチャックユニット120と、蓋Fを缶Cに巻締めるシーミングロール131を備えた巻締め装置100であって、チャックユニット120は、チャック121のみが蓋Fと当接してセンターリングを行うとともに蓋Fを押さえ、缶載置ユニット110のプレート112及びチャック121の自転を制御すること。
【選択図】図4
Description
公知の巻締め装置は、例えば、特許文献1に示すように、缶と蓋の巻締め工程を行うシーミングターレット(1)と、シーミングターレットに巻締め前の缶を供給する搬入コンベア(供給コンベヤ7)と、蓋を供給する蓋供給ユニットの蓋搬送ターレット(供給ターレット3)と、巻締め後の缶をシーミングターレットから搬出するディスチャージターレット(排出ターレット5)と、缶をさらにディスチャージターレットから外部に搬出する搬出コンベア(排出コンベヤ8)を備えている。
シーミングターレットの各ポケットには、缶を載置する缶載置ユニット(リフター17)と、缶載置ユニットに対向して設けられたチャックユニット(シーミングチャック装置10)と、蓋を缶に巻締めるシーミングロール(18、19)が設けられている。
このように構成された巻締め装置では、各ターレット及び各コンベアの速度及びタイミングをギヤ等で合わせ、各ポケットに配置された缶載置ユニット、チャックユニットのチャック及びシーミングロールの動作を、ギヤ、カム機構等でシーミングターレットの回転と連動させることで、高速に搬送される缶及び蓋を受渡しながら連続的に巻締めることができる。
シーミングターレットの各ポケットに供給された缶は、缶載置ユニット(リフター)を上昇させてチャックとで缶と蓋を挟持し、蓋の巻締めを行う。
缶載置ユニット(リフター)は缶を載置した状態で自転することから、缶の中心と缶載置ユニットとの回転中心とがずれていた場合、缶が偏心回転して胴部が側方のガイド部材等と当接・離脱を繰り返すこととなり、缶の外周に損傷が生じる虞があった。
また、缶載置ユニットとチャックで上下から挟持された状態のため、その状態で衝撃や横からの力が加わり、缶が座屈する虞があった。
特許文献1に記載された公知の巻締め装置では、チャックが下降して蓋をチャックした後、上下から挟持するため、蓋のセンターリングを行うことは可能である。
また、缶載置ユニットのプレート及びチャックユニットのチャックの自転を制御することで、プレート及びチャックの自転を低速状態に制御し、回転中心のずれを低減してガイド部材等との接触による缶の凹み、傷付き等を防止し、また、チャックによる蓋のセンターリング性能の向上を図ることができる。
本請求項3に記載の構成によれば、シーミングロールの巻締め動作を、独立して制御される駆動源で行うことにより、巻締め動作のタイミングを、駆動源を制御することで、運転を止めることなく個別に最適に調整できるため、さらに調整作業を短時間で容易に行うことが可能となる。
本請求項4に記載の構成によれば、駆動源がサーボモータであることにより、調整を電気的な制御指令で行うことができるとともに、フィードバック制御も可能となり、さらに調整作業を短時間で容易に行うことが可能となる。
本請求項5に記載の構成によれば、缶載置ユニットの押圧機構が流体圧をシールするダイヤフラムを有することで、摺動するシール部材が不要となり、昇降の際のシール抵抗がなく、円滑にプレートを昇降させることができる。
本請求項6に記載の構成によれば、チャックユニットが、潤滑油を強制排出する回転羽根ポンプを有することで、オイルシール上部の潤滑油の溜まりを最小限とし、チャックの回転によるオイルシールからの潤滑油の漏れ、汚損を防止することができる。
シーミングターレット101、ディスチャージターレット107及び蓋搬送ターレット106には、それぞれ外周部に缶C、CM及び蓋Fを個別収容して搬送するポケットPが設けられており、搬入コンベア102には、缶Cと個別に係合して搬送するアタッチメント103が設けられている。
シーミングターレット101、ディスチャージターレット107及び蓋搬送ターレット106の回転速度、搬入コンベア102のアタッチメント103の移動速度、及び、各ポケットP、アタッチメント103の連動タイミングは、各ターレット、コンベア間で缶C、CM及び蓋Fが円滑に受け渡されるように調整可能に設計されている。
シーミングターレット101は、駆動モータ151により回転駆動され、ポケット位置検出エンコーダ155によって、その回転位相からポケット位置を検出可能に構成されている。
また、搬入コンベア102の搬送経路には、搬入コンベア102のアタッチメント103の位置を検出する光電管、近接スィッチ、レーザー等から成るピッチセンサーSが設けられ、このピッチセンサーSの出力により、シーミングターレット101と蓋搬送ターレット106のポケットPに対するアタッチメント103の位置が制御される。
このように検出、制御することにより、調整作業をさらに容易に行うことが可能となるとともに、各ポケットやアタッチメントの位置の誤差や、稼働中の位置の変動にも自動的に検出して調整することが可能となり、巻締め精度を向上させ、巻締め処理の高速化を図ることが可能となる。
搬入コンベア102、蓋供給装置105及び蓋搬送ターレット106を、それぞれ独立して制御される駆動源で駆動することにより、動作タイミングを操作盤等により運転を止めることなく個別に最適に調整でき、動作タイミングのズレによる蓋の変形、傷付き、缶の凹み、巻締め不良を防止する調整作業を短時間で容易に行うことができる。
それぞれのモータは、サーボモータが採用され、速度、タイミングを個別に調整可能に構成されるとともに、ポケット位置検出エンコーダ155の出力に応じてシーミングターレット101の速度、タイミングの変動にも追従可能に構成されている。
このように、それぞれ独立して制御される駆動源で駆動することにより、プレート112及びチャック121の回転の開始や加速のタイミング、巻締め動作のタイミングや押し付け量を、それぞれの駆動源を制御することで、操作盤等により運転を止めることなく個別に最適に調整できるため、調整作業を短時間で容易に行うことが可能となる。
さらに、駆動源をサーボモータとすることにより、調整を電気的な制御指令で行うことができるとともに、フィードバック制御も可能となり、調整作業を短時間で容易に行うことが可能となる。
なお、図2で図示されていないディスチャージターレット107、搬出コンベア108は巻締後の缶CMのみの受渡しを行い、ある程度の速度、タイミングのずれは許容されるため、シーミングターレット101の駆動モータ151から機械的に伝動機構を介して駆動する等、適宜の駆動源を用いればよい。
また、精度、速度の面で、速度やタイミングを容易に調整ができるような設計であれば、蓋供給装置105、蓋搬送ターレット106、搬入コンベア102についても、調整が容易であるシーミングターレット101の駆動モータ151から機械的に伝動機構を介して駆動する等、適宜の駆動源を用いればよい。
押圧機構111は、図3に示すように、シリンダ空間113に上方にプレート112を固定したピストン114が挿入されて構成されており、圧縮エア等の圧力流体がシリンダ空間113内に供給されることで、プレート112を弾性的に上方に押圧する。
このように、押圧機構111が圧縮エア等の流体圧で作動するため、一定の軸荷重を得るために、供給する流体圧を供給源で調整するだけでよく、各ポケットPに設けられた缶載置ユニット110の押圧機構111を個別に調整する必要がなく、調整作業を短時間で容易に行うことが可能となる。
また、流体圧で軸荷重を調整することで、衝撃荷重を加えることなく缶Cの座屈を防止することができる。
さらに、巻締め中の缶高減少に追随して一定荷重を付与することが可能となり、巻締め精度を向上させて安定した巻締め寸法が得られ、巻締め処理の高速化を図ることが可能となる。
上下動カム116は固定的に設けられており、シーミングターレット101が回転することで、上下動カムフォロア117がカムプロフィールに倣って移動し、缶載置ユニット110が位置に応じて上下動する。
この缶載置ユニット110を上下動させる上下動機構115を有することにより、押圧機構111と併用してその上下動機構115を、缶載置ユニット110に載置された缶Cをチャック121に対して上昇させるのみの機構として簡略化することができる。
なお、缶載置ユニット110の上下動機構115は、シーミングロールの巻締め動作中は作動しないように構成することにより、巻締め作業中の前述した押圧機構111の動作を確実に安定して行うことが可能となる。
チャック121は回転可能に固定的に設けられており、図4に示すように、蓋Fが載置された缶Cを缶載置ユニット110で上昇させて、チャック121を蓋Fに嵌合させることによりセンターリングする。
このように、チャック121のみで蓋Fのセンターリングを行うことにより、蓋Fの位置補正が容易となり、偏荷重が加わることなく缶Cの座屈が防止されるとともに、缶Cの薄肉化を図ることが可能となる。
また、前述したように、缶載置ユニット110のプレート112及びチャックユニット120のチャック121の自転を、前述した制御可能な駆動源で行うことで、プレート及びチャックの自転を停止、低速状態に制御し、回転中心のずれを低減してガイド部材等との接触による缶Cの凹み、傷付き等を防止し、また、チャック121による蓋Fのセンターリング性能の向上を図ることができる。
なお、チャック121の中央部には、図示したように従来のノックアウトパッドを有せず、チャック121のみを蓋Fと当接させることで、缶Cに対する蓋Fのセンターリングを行うとともに蓋Fを押さえる構成としている。
蓋Fを巻締める前の缶Cは、搬入コンベア102の各アタッチメント103に係合して搬送され、シーミングターレット101に向かう。
一方、蓋Fは、蓋供給装置105から1枚ずつ切り出されて蓋搬送ターレット106の各ポケットPに受け渡され、蓋搬送ターレット106の回転により、シーミングターレット101に向かう。
搬入コンベア102、蓋搬送ターレット106の速度、タイミングは、缶Cと蓋Fの中心が合流点Gで一致するように、シーミングターレット101の速度、タイミングに合わせて調整されており、駆動モータ(サーボモータ)157により回転が制御された缶載置ユニット110を合流点Gで上昇させることで、プレート112上に載置された缶Cに蓋Fを載置する。
蓋Fが載置された缶Cが挟持された際に、押圧機構111として圧縮エア等の圧力流体によりプレート112を弾性的に上方に押圧する機構が用いられているため、全てのポケットPで一定の押付力が得られ、プレート112の押圧下降量にかかわらず、一定の押付力が得られるため、調整が極めて容易に行われ、運転中に変動しない。
なお、精度、速度の面で、押圧力を容易に調整ができるような設計であれば、押圧機構111として、機械的なスプリングを用いてもよい。
プレート112とチャック121の自転の駆動源は、それぞれ独立して制御されるサーボモータ157、156を駆動源としているため、プレート112及びチャック121の回転の開始や加速のタイミングをそれぞれ独立して制御でき、運転を止めることなく個別に最適に調整でき、調整作業を短時間で容易に行うことが可能となり、運転中の変動にも対処する。
また、プレート112及びチャック121の回転の開始や加速のタイミングを制御して、蓋Fを載置した缶Cを、自転する缶載置ユニット110のプレート112で上昇させ、缶Cに載置された蓋Fに、自転するチャック121を嵌合させる際に、プレート112及びチャック121の自転を停止、低速状態に制御し、回転中心のずれを低減してガイド部材等との接触による缶Cの凹み、傷付き等を防止し、さらに、チャック121による蓋Fのセンターリング性能を向上させることができる。
図では、シーミングロール131が1つしか記載していないが、実際はロール揺動軸132に1次巻締め用、2次巻締め用の2つのシーミングロール131が備えられており、巻締め区間Eを通過中に順次押し付けられて、巻締めが完了する。
ロール揺動軸132の駆動源は、シーミングターレット101の回転位相と連動させるために、独立して制御されるサーボモータ158を駆動源しているため、シーミングロール131の巻締め動作のタイミングや押し付け量を独立して制御でき、運転を止めることなく個別に最適に調整し、調整作業を短時間で容易に行い、運転中の変動にも対処する。
巻締めが完了した缶CMは、シーミングターレット101からディスチャージターレット107に受け渡され、さらに、ディスチャージターレット107から搬出コンベア108に受け渡されて、検査、梱包等の次工程に搬出される。
このことで、摺動するシール部材が不要となり、ピストン114bの昇降の際のシール抵抗がなく、円滑にプレート112bを昇降させることができる。
このことで、オイルシール129c上に貯留する潤滑油を最小限とし、チャック121cの回転によるオイルシール129cからの潤滑油の漏れ、汚損を防止することができる。
101 ・・・ シーミングターレット
102 ・・・ 搬入コンベア
103 ・・・ アタッチメント
104 ・・・ 蓋供給ユニット
105 ・・・ 蓋供給装置
106 ・・・ 蓋搬送ターレット
107 ・・・ ディスチャージターレット
108 ・・・ 搬出コンベア
110 ・・・ 缶載置ユニット
111 ・・・ 押圧機構
112 ・・・ プレート
113 ・・・ シリンダ空間
114 ・・・ ピストン
115 ・・・ 上下動機構
116 ・・・ 上下動カム
117 ・・・ 上下動カムフォロア
118 ・・・ ダイヤフラム
120 ・・・ チャックユニット
121 ・・・ チャック
126 ・・・ チャック外周部
127 ・・・ 回転羽根ポンプ
128 ・・・ 排出チューブ
129 ・・・ オイルシール
130 ・・・ シーミングユニット
131 ・・・ シーミングロール
132 ・・・ ロール揺動軸
151 ・・・ シーミングターレットの駆動モータ(駆動源)
152 ・・・ 蓋搬送ターレットの駆動モータ(駆動源)
153 ・・・ 蓋供給装置の駆動モータ(駆動源)
154 ・・・ 搬入コンベアの駆動モータ(駆動源)
155 ・・・ ポケット位置検出エンコーダ(検出手段)
156 ・・・ チャックの駆動モータ(駆動源)
157 ・・・ 缶載置ユニットの駆動モータ(駆動源)
158 ・・・ ロール揺動軸の駆動モータ(駆動源)
C ・・・ 缶(蓋巻締前)
F ・・・ 蓋
CM ・・・ 缶(蓋巻締後)
P ・・・ ポケット
E ・・・ 巻締め区間
G ・・・ 合流点
本請求項3に記載の構成によれば、シーミングロールの巻締め動作を、独立して制御される駆動源で行うことにより、巻締め動作のタイミングを、駆動源を制御することで、運転を止めることなく個別に最適に調整できるため、さらに調整作業を短時間で容易に行うことが可能となる。
本請求項4に記載の構成によれば、駆動源がサーボモータであることにより、調整を電気的な制御指令で行うことができるとともに、フィードバック制御も可能となり、さらに調整作業を短時間で容易に行うことが可能となる。
本請求項5に記載の構成によれば、缶載置ユニットの押圧機構が流体圧で作動するように構成されていることにより、一定の押付力が得られるため、調整が極めて容易で運転中に変動せず、特に、巻締め中に缶の高さが微小に減少する際に、実際の缶高減少量の誤差を押圧機構で吸収しても軸荷重が変動せず、巻締め精度を向上させ、巻締め処理の高速化を図ることが可能となる。
本請求項6に記載の構成によれば、押圧機構が流体圧をシールするダイヤフラムを有することで、摺動するシール部材が不要となり、昇降の際のシール抵抗がなく、円滑にプレートを昇降させることができる。
本請求項7に記載の構成によれば、チャックユニットが、潤滑油を強制排出する回転羽根ポンプを有することで、オイルシール上部の潤滑油の溜まりを最小限とし、チャックの回転によるオイルシールからの潤滑油の漏れ、汚損を防止することができる。
Claims (6)
- 缶を載置する缶載置ユニットと、前記缶載置ユニットに対向して設けられたチャックユニットと、蓋を缶に巻締めるシーミングロールを備えた巻締め装置であって、
前記チャックユニットは、チャックのみが蓋と当接し、
前記チャックが、蓋のセンターリングを行うとともに蓋を押さえるように構成され、
前記缶載置ユニットのプレート及びチャックユニットのチャックの自転を制御することを特徴とする巻締め装置。 - 前記缶載置ユニットのプレート及びチャックユニットのチャックの自転を、独立して制御される駆動源で行うことを特徴とする請求項1に記載の巻締め装置。
- 前記シーミングロールが巻締め動作を、独立して制御される駆動源で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の巻締め装置。
- 前記駆動源が、サーボモータであることを特徴とする請求項2又は3に記載の巻締め装置。
- 前記缶載置ユニットの押圧機構が、流体圧をシールするダイヤフラムを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の巻締め装置。
- 前記チャックユニットが、潤滑油を強制排出する回転羽根ポンプを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の巻締め装置。
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