まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。以下の説明において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例のパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例のフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。また、本実施例においては、『実行』と『実施』とは同義である。
パチンコ遊技機1(以下、遊技機1と略記する)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域には、遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bは、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。以下では、第1特別図柄表示器4Aにて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2の遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄ともいう)が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、第1特図の変動と第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、演出表示装置5の「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特図を用いた特図ゲームと同期して演出図柄の変動表示を行い、確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。演出図柄の変動表示が開始された後、確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5R、のうち少なくともいずれか1つにて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。
演出表示装置5の表示領域の下部には、保留記憶表示エリア5Dが設定されている。保留記憶表示エリア5Dでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞にもとづいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることや遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞にもとづいて発生した保留記憶表示と第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞にもとづいて発生した保留記憶表示とを、丸型の白色表示にて保留記憶表示エリア5Dに追加表示する。尚、以下の説明では、保留記憶表示エリア5Dでの表示を保留表示と総称することがある。
図1に示す例では、保留記憶表示エリア5Dとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、第1特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと、第2特図保留記憶数を特定可能に表示するための第2保留表示器25Bとが設けられている。演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態にて、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの右方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する所定領域としての大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。このように、大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして開放状態となった特別可変入賞球装置7の大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、他の入賞口(例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7の大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な有利状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7の大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な不利状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動表示する。この普通図柄の変動表示で当りの図柄(例えば7)が表示された場合には、普通可変入賞球装置6Bの所定回数に亘る開放制御が実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。尚、通過ゲート41は演出表示装置5の右方に設けられている。ここで、図1に示すように、遊技機1の遊技領域は、演出表示装置5を中心として左右に分かれており、演出表示装置5の左側に打ち込んだ遊技球は左領域を流下し、右側に打ち込んだ遊技球は右領域を流下し、遊技領域の下部で合流するようになっている。右領域に打ち込まれた遊技球の一部は、障害釘等により、通過ゲート41を通過するように構成されている。また、右領域を流下する遊技球は、特別可変入賞球装置7が開放状態であれば、該特別可変入賞球装置7に入賞可能となっている。また、後述するように、本実施例の大当り遊技終了後は時短制御が実行されるようになっているので、遊技者は大当り遊技に引き続き時短制御が終了するまで右打ちを行うことで第2始動入賞口に遊技球を入賞させることが可能となる一方、図示しない障害釘により第1始動入賞口に遊技球を入賞させることが不可能となっている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。また、遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果LED9が設けられている。また、遊技機用枠3の右下部位置には、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整可能な打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15といった、各種の制御基板が搭載されている。また、遊技機1の背面には、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、電源基板などといった、各種の基板も配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、遊技機1での遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの出力信号を入力可能とする機能、演出制御基板12(サブ制御基板)に宛てて、図3に示す制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111、などが搭載されている。演出制御基板12には、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び遊技効果LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ(音番号や音量レベル等)などに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。LED制御基板14は、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果LED9などの点灯/消灯駆動を行うLEDドライバ回路などが搭載されている。図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。
図3は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じた値であればよい。図3に例示する演出制御コマンドのうち、コマンドC3XXHは、始動入賞時の入賞時判定結果(表示結果)を指定する図柄指定コマンドである。コマンドC4XXHは、始動入賞時の入賞時判定結果(変動カテゴリ)を指定する変動カテゴリ指定コマンドである。C5XXHは、時短状態の残り時短変動表示回数を通知する残り時短変動表示回数通知コマンドである。尚、図3には、その他の演出制御コマンドが記載されているが、各演出制御コマンドの内容は、図3に示す通りである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御するための各種処理が実行される。主基板11では、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4等の各種乱数値の数値データが、カウント可能に制御される。尚、乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントできるものであればよく、乱数回路104にてカウントしない乱数値については、CPU103が、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することでカウントするようにすればよい。
図4は、本実施例の変動パターンを示している。本実施例では、図4に示すような複数の変動パターンが予め用意されている。これら変動パターンのうち、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例のスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。尚、本実施例では、スーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された図5、図6に示すような複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。図5は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。表示結果判定テーブルは、特図ゲームにおいて確定特別図柄が導出表示される前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、乱数値MR1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。該表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、乱数値MR1と比較する判定値が「大当り」と「はずれ」とに割り当てられている。尚、ROM101には、大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照される大当り種別判定テーブルや、乱数値MR3にもとづいて変動パターンを、前述した図4に示す変動パターンのいずれかに決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されている。
図6(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルを示している。大当り種別判定テーブルでは、図6(A)に示すように特図ゲームにおいて変動表示(変動)が行われた特別図柄が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、複数種類の大当り種別に割り当てられている。
図6(B)に示す大当り種別は、全て大当り遊技状態において特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが16回(いわゆる16ラウンド)、繰返し実行される大当り種別である。また、本実施例にける大当り種別は、大当り遊技の終了後において実行される時短制御回数が異なっている。尚、時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームの普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の変動表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、変動表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bの可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御(電チューサポート制御)が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組合せられて行われるようにしてもよい。高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。これにより、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に変動表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板からのバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。このようなRAM102には、遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図7示す遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。遊技制御用データ保持エリア150は、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留記憶として、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データを入賞順に記憶する特図保留記憶部151Aと、普図保留記憶部151Cと、特図プロセスフラグ等の遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている遊技制御フラグ設定部152と、遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている遊技制御タイマ設定部153と、遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている遊技制御カウンタ設定部154と、遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている遊技制御バッファ設定部155と、を備えている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラム等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5での表示動作の制御処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種処理が実行される。尚、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータや各変動パターンに対応する演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。また、RAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図8(A)に示すように、演出制御フラグ設定部191、演出制御タイマ設定部192、演出制御カウンタ設定部193、演出制御バッファ設定部194とを備える演出制御用データ保持エリア190が設けられている。尚、本実施例では、図8(B)に示すように、演出制御バッファ設定部194の所定領域に、特図保留記憶部151Aに対応した格納領域(バッファ番号「1」〜「8」に対応した領域)が設けられ、その時点の保留記憶の状況を特定可能な保留記憶バッファ194Aを構成するデータが記憶されており、該保留記憶バッファ194Aのデータにもとづいて、保留記憶表示エリア5Dにて保留表示が表示される。保留記憶バッファ194Aに格納されているデータは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する変動表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。
尚、本実施例の遊技機1においては、図9(A)に示すように、時短制御が実行されていない状態(確変制御と時短制御とが共に実行されていない通常状態(所謂低確低ベース状態)や時短制御が実行されておらず確変制御が実行されている確変状態(所謂高確低ベース状態))では、前述のように演出表示装置5の表示領域の下部に保留記憶表示エリア5Dが表示される。該保留記憶表示エリア5Dでは、第1特図保留記憶にもとづく保留表示と第2特図にもとづく保留表示とをそれぞれ4個を上限(合計8個を上限)として入賞順に表示可能となっている。保留記憶表示エリア5Dでは、演出図柄の変動表示を実行する際に後述する保留表示更新処理を実行することで所定方向(本実施例は左方向)に保留表示を1ずつシフト更新する。更に、保留記憶表示エリア5Dでは、新たな始動入賞が発生した場合、後述する保留表示更新処理を実行することで新たな保留表示の追加表示を行う。一方で、図9(B)に示すように、時短制御が実行されている状態(確変制御が実行されておらず時短制御が実行されている時短状態(所謂低確高ベース状態)や確変制御と時短制御とが共に実行されている状態(所謂高確高ベース状態))では、保留記憶表示エリア5Dと同一位置、つまり、演出表示装置5の表示領域の下部には、保留記憶表示エリア5Dに替えて時短変動対応表示エリア5Tが表示される。該時短変動対応表示エリア5Tでは、時短制御が実行される変動回数(特図ゲーム数)を示す時短変動対応表示を、10個を上限として表示可能となっている。尚、時短変動対応表示エリア5Tに表示される保留対応表示のうち、時短変動対応表示エリア5Tの左部に表示されている最大で4個の保留対応表示は第2特図保留記憶にもとづく保留対応表示を兼ねている。時短変動対応表示エリア5Tでは、演出図柄の変動表示を実行する際、後述する時短変動対応表示更新処理を実行することで所定方向(本実施例は左方向)に時短変動対応表示を1ずつシフト更新する。また、演出図柄の変動表示を実行する際に時短制御が実行される変動回数が11以上である場合は、前述のシフト更新に加えて、時短変動対応表示エリア5Tの右部に新たな時短変動対応表示の追加表示を行う。尚、本実施例の時短変動対応表示は、保留記憶表示とは異なる態様である星型にて表示される。
次に、本実施例の遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時の状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図示しない遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする。この後、所定の情報出力処理を実行する。
次に、乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する。この後、図10に示す特別図柄プロセス処理を実行する。特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄表示器20での表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bの可動翼片の傾動動作設定などを行う普通図柄プロセス処理が実行される。その後、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信(出力)する。図10は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。その後、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
図11に示すように、S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、乱数値MR1、MR2、MR3を抽出して、特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納する。また、始動入賞処理では、図12に示すように、抽出した乱数値MR1、MR2、MR3を用いて該始動入賞にもとづく変動表示が大当りとなるか否の判定や、該始動入賞にもとづく変動カテゴリを判定する入賞時乱数値判定処理を実行する。図10に示すS22の特別図柄通常処理では、特図保留記憶部151Aに記憶されている保留記憶の有無などにもとづいて、特図ゲームを開始するか否かの判定を行う。また、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定する。S23の変動パターン設定処理では、変動表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果などに基づき、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。S24の特別図柄変動処理では、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を実行する。S25の特別図柄停止処理では、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う。また、遊技状態が時短状態である場合は、時短回数カウンタの値を−1(減算更新)し、該減算更新後の時短回数カウンタの値に応じた残り時短変動表示回数通知コマンドの送信設定を行う。
S26の大当り開放前処理では、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う。S27の大当り開放中処理では、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などにもとづいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行する。S28の大当り開放後処理では、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う。S29の大当り終了処理では、演出表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果LED9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定(確変フラグや時短フラグのセット)を行う。また、特定した大当り種別に応じて、時短制御中に実行可能な特図ゲーム(変動表示)の上限値に対応する値を時短回数カウンタにセットする。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理を実行する。メイン処理では、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理)。このコマンド解析処理において演出制御用CPU120は、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドの内容を確認する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAM122に形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図3参照)であるのか解析し、該解析した演出制御コマンドに応じた処理を実行する。例えば、演出制御コマンドが始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドのいずれかである場合は、これらコマンドを保留記憶バッファ194Aの空きエントリのうちの最上位のエントリに格納するとともに、該エントリに対応する表示未決定フラグを「1」にセットする。次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行し、その後、前述のタイマ割込フラグの監視を行うループ処理に移行する。
図13は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理では、まず、保留記憶表示エリア5Dの保留記憶表示や時短変動対応表示エリア5Tの時短変動対応表示の更新を行う処理を実行する(S71〜S72e)。演出制御プロセス処理において演出制御用CPU120は、先ず、遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(S71)。尚、遊技状態が時短状態であるか否かは、演出制御フラグ設定部191に遊技状態が時短状態であることを示す遊技状態指定コマンドを受信したことにもとづくフラグがセットされていること等により判定すれば良い。遊技状態が時短状態ではない場合、つまり、遊技状態が低確低ベース状態や高確低ベース状態である場合は(S71;N)、保留表示予告演出決定処理(S72a)を実行する。
保留表示予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、保留記憶バッファ194Aを参照して表示未決定フラグが「1」であるエントリを特定し、該表示未決定フラグが「1」であるエントリに格納されている図柄指定コマンド及び変動カテゴリ指定コマンドにもとづいて保留表示予告演出を実行するか否かと保留表示予告演出の演出態様(表示パターン)を決定する。保留予告演出を実行する場合の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が青色の丸型で保留記憶表示エリア5Dに表示され、表示パターンが表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が赤色の丸型で保留記憶表示エリア5Dに表示される。尚、保留表示予告演出が非実行に決定された場合は、保留記憶表示が白色の丸型で保留記憶表示エリア5Dに表示される。
図14(A)に示す決定割合の設定例では、図柄指定コマンドが示す表示結果や変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリに応じて大当り期待度が異なるように保留表示予告演出の実行の有無や表示パターンを決定する。例えば、本実施例では、図14(A)に示すように、保留記憶表示の色が赤色の場合が最も大当り期待度が高く、保留記憶表示の色が白色の場合が最も大当り期待度が低くなるように設定されている(大当り期待度;赤>青>白)。尚、S72aでは、このように保留記憶表示の表示態様を決定した場合は、保留記憶バッファ194Aにおけるエントリの保留表示フラグに、決定した表示態様に応じた値をセットするとともに、表示未決定フラグを「0」に更新する。そして、演出制御用CPU120は、保留表示更新処理(S72b)を実行する。保留表示更新処理では、演出制御用CPU120は、保留記憶表示エリア5Dの表示を行うための表示バッファデータを、その時点で保留記憶バッファ194Aの特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている保留表示フラグから特定される表示態様の表示データに上書き更新することにより、保留記憶表示エリア5Dの表示を更新する。
一方、遊技状態が時短状態である場合(S71;Y)は、時短状態の残り時短変動表示回数が5回以上であるか否かを判定する(S72c)。尚、時短状態の残り時短変動表示回数が5回以上であるか否かは、受信した残り時短変動表示回数通知コマンドが示す値により判定すれば良い。時短状態の残り時短変動表示回数が5回以上である場合(S72c;Y)は、保留対応表示予告演出決定処理(S72d)を実行する。図14(B)に示す決定割合の設定例では、図柄指定コマンドが示す表示結果や変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリに応じて大当り期待度が異なるように保留表示予告演出の実行の有無や表示パターンを決定する。例えば、本実施例では、図14(B)に示すように、保留対応表示の色が赤色の場合が最も大当り期待度が高く、保留対応表示の色が白色の場合が最も大当り期待度が低くなるように設定されている(大当り期待度;赤>青>白)。尚、S72dの実行後は、保留記憶バッファ194Aにおけるエントリの保留表示フラグに、決定した表示態様に応じた値をセットするとともに、表示未決定フラグを「0」に更新してS72eに進む。尚、時短状態の残り時短変動表示回数が4回以下である場合(S72c;N)、は、保留対応表示予告演出決定処理(S72d)を実行せずにS72eに進む。
S72eでは、演出制御用CPU120は、時短変動対応表示更新処理を実行する。時短変動対応表示更新処理では、演出制御用CPU120は、先ず、保留記憶バッファ194Aに第1特図保留記憶が存在しているか否かを判定する。保留記憶バッファ194Aに第1特図保留記憶が存在している場合は、演出表示装置5の保留記憶表示エリア5Dの表示を維持する。また、保留記憶バッファ194Aに第1特図保留記憶が存在していなければ、演出表示装置5の表示領域の下部において、保留記憶表示エリア5Dに替えて時短変動対応表示エリア5Tの表示を開始する。尚、このとき、時短変動対応表示エリア5Tに表示される時短変動対応表示は、全て白色の星型にて表示される。また、時短変動対応表示エリア5Tの表示を行うための表示バッファデータを、その時点で保留記憶バッファ194Aの特図保留記憶のそれぞれのエントリに格納されている保留表示フラグから特定される表示態様の表示データに上書き更新することにより、時短変動対応表示エリア5Tの表示を更新する。また、前述したように、時短変動対応表示更新処理では、変動表示を実行する際、所定方向(本実施例は左方向)に時短変動対応表示を1ずつシフト更新する。更に、変動表示を実行する際に時短制御が実行される変動回数が11以上である場合は、前述のシフト更新に加えて、時短変動対応表示エリア5Tの右部に新たな時短変動対応表示の追加表示を行う。
更に、時短変動対応表示更新処理では、演出制御用CPU120は、変動表示を10回実行する毎に次の10回の変動表示のうちどの変動表示にて時短制御が実行される変動回数の上乗せを実行するかを、次の5回目〜10回目の変動表示の中から決定する。そして、時短制御が実行される変動回数の上乗せを実行する変動表示を決定した後、該変動表示に対応する時短変動対応表示の表示態様を増加予告演出の演出態様として、白色の星型から黒色の星型に変化させる。このように、本実施例では、保留記憶に対応する時短回数変動表示では、保留対応表示予告演出の実行を決定する場合がある一方で、増加予告演出の実行を決定する場合が無い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶に対応する時短回数変動表示では、保留対応表示予告演出の実行を決定する割合よりも低い割合で増加予告演出の実行を決定するようにしても良い。また、本実施例では、保留記憶に対応しない時短回数変動表示では、増加予告演出の実行を決定する場合がある一方で、保留対応表示予告演出の実行を決定する場合が無い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶に対応しない時短回数変動表示では、増加予告演出の実行を決定する割合よりも低い割合で保留対応表示予告演出の実行を決定するようにしても良い。尚、既に時短状態において実行された変動表示回数と上乗せによって加算された時短変動回数の和が大当り遊技終了後に時短回数カウンタにセットされた値が示す回数に達している場合は、時短制御が実行される変動回数の上乗せの非実行を決定すれば良い。S72bまたはS72eの実行後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79の処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)では、遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。演出図柄変動開始処理(S74)では、演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。演出図柄変動中処理(S75)では、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。また、演出図柄変動中処理では、リーチ演出等の変動表示中に実行する演出を制御する。
演出図柄変動停止処理(S76)では、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。また、本実施例の演出図柄変動停止処理では、時短状態に制御される変動表示回数が「0回」となった場合、つまり、残り時短変動表示回数通知コマンドが示す残り時短変動表示回数が「0回」となった場合に、演出表示装置5の表示領域の下部の時短変動対応表示エリア5Tの表示を保留記憶表示エリア5Dに切替える表示制御を行う。大当り表示処理(S77)では、変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。大当り遊技中処理(S78)では、大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5のラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。大当り終了演出処理(S79)では、演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。また、本実施例の大当り終了演出処理では、大当り遊技終了後に制御される時短状態(大当り種別が「確変大当りA」である場合の高確高ベース状態または大当り種別が「非確変大当りB」〜「非確変大当りD」のいずれかである場合の低確高ベース状態)において時短状態に制御される変動表示回数を、20回から該時短状態に制御される変動表示回数以下の範囲で報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
次に、時短状態の演出表示装置5の表示態様について図15〜図17にもとづいて説明する。先ず、図15(A)及び図15(B)に示すように、第1特図の変動表示において大当りとなった場合、演出表示装置5において演出図柄が大当りを示す組合せで停止した後、大当り遊技が開始される。そして、図15(C)に示すように、該大当り遊技の全ラウンド遊技が終了すると、演出表示装置5では、該大当り遊技終了後に時短制御が実行される変動表示数が表示される。また、CPU103は、該大当り遊技終了時に、大当り種別応じた時短制御中に実行可能な特図ゲーム(変動表示)の上限値に対応する値を時短回数カウンタにセットする(本実施例では、大当り種別を「非確変大当りC」とし、時短回数カウンタに「50」をセットする形態を例示する)。
そして、図15(D)に示すように、遊技状態が時短状態に制御されることで、第1特図保留記憶数が0個となることを条件に、演出表示装置5の表示領域の下部において保留記憶表示エリア5Dの表示が時短変動対応表示エリア5Tの表示に切り替り、該時短変動対応表示エリア5Tにおいて10個を上限とした時短変動対応表示の表示が開始される。尚、時短状態では、前述したように遊技者により右打ちが実行されるので、第1始動入賞口への始動入賞は発生せず、第2始動入賞口への始動入賞のみが発生する。以降、時短変動対応表示は、変動表示が実行される毎に左方向に1ずつシフト更新され、これら時短変動対応表示の最後部(時短変動対応表示エリア5Tの右端部)に新たな時短変動対応表示が追加表示されていく。図15(E)に示すように、大当り遊技終了後から10回の変動表示が実行されると、演出制御用CPU120は、時短制御が実行される残り変動回数の上乗せを実行する変動表示を決定し、該上乗せを実行する変動表示に対応する時短変動対応表示の表示態様を増加予告演出の表示態様として、白色の星型から黒色の星型に変化させる。そして、図15(F)〜図15(H)に示すように、上乗せを実行する変動表示が開始されると、時短変動対応表示エリア5Tの左端部に配置されている黒色の星型が削除され、演出図柄の変動中に時短制御が実行される変動回数の上乗せが報知される。
尚、本実施例では、時短制御が実行される変動回数が10以下となると、時短変動対応表示エリア5Tの右部に新たな時短変動対応表示の追加表示が行われなくなり、時短変動対応表示エリア5Tの時短変動対応表示を左方に向けてシフト更新していくのみとなる。このように時短変動対応表示エリア5Tの時短変動対応表示数が9以下である場合のうち、時短変動対応表示数が保留記憶数よりも多い場合(例えば、図16(A)に示す時短変動対応表示数が5個であり、保留記憶数が3個である、つまり、5個の時短変動対応表示のうち3個の時短変動対応表示が保留対応表示である場合)、新たな始動入賞が発生し、該始動入賞にもとづいて先読み予告演出の実行が決定されると、図16(B)に示すように、保留表示予告演出として4個目の保留記憶に対応する保留対応表示の表示態様が青色や赤色の丸型に変化する。一方で、時短変動対応表示数が保留記憶数以下である場合(例えば、図16(C)に示す時短変動対応表示数が3個であり、保留記憶数が3個である、つまり、3個の時短変動対応表示のうち全ての時短変動対応表示が保留対応表示である場合)、新たな始動入賞が発生しても、図16(D)に示すように、時短変動対応表示エリア5Tにおいて4個目の保留記憶に対応する保留対応表示が新たに表示されないようになっている。つまり、仮に新たな始動入賞によって生じた保留記憶の図柄指定コマンドが大当りやスーパーリーチはずれ等を示している場合であっても、時短変動対応表示数が保留記憶数以下であれば新たな保留対応表示が時短変動対応表示エリア5Tに表示されることがなく、したがって保留対応表示予告演出が実行されることもない。
また、本実施例では、時短変動対応表示エリア5Tの時短変動対応表示が更新されていくと、図17(A)に示すように、保留記憶数が3個であり、時短制御が実行される変動回数の上乗せを実行する変動表示に対応する時短変動対応表示が時短変動対応表示エリア5Tの左から4個目に表示されているときに始動入賞が発生した場合等、始動入賞のタイミングによっては時短制御が実行される変動回数の上乗せを実行する変動表示に対応する時短変動対応表示を対象として保留対応表示予告演出の実行が決定される場合がある。このような場合は、図17(B)に示すように、増加予告演出の表示態様である黒色の星型で表示されている時短変動対応表示を青色の丸型や赤色の丸型等の保留対象表示予告演出の表示態様に変化させれば良い。そして、図17(C)〜図17(G)に示すように、保留対応表示予告演出の対象となった保留記憶にもとづく変動表示では、変動停止前の所定のタイミング(例えば、図17(E)に示すリーチ前のタイミング)等で時短制御が実行される変動回数の上乗せを実行した後、演出図柄を「大当り」や「はずれ」を示す組合せで停止させれば良い。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、時短変動対応表示数が保留記憶数以下である場合、新たに始動入賞が発生しても該始動入賞にもとづく保留対応表示を表示しないことで、本発明の先読み予告演出である保留表示予告演出を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例として図18に示すように、時短変動対応表示数が保留記憶数以下である場合に新たに始動入賞が発生したら、次の変動表示の開始時から当該始動入賞にもとづく変動表示までの期間に亘って演出表示装置5に表示される背景を変化させる等、変動対応表示に係わらない演出態様にて先読み予告演出を実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、保留対応表示の色を異ならせることで、保留対応表示に対応する変動表示の大当り期待度を異ならせる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留対応表示の表示態様としては、例えば、色が共通である一方で形状が異なるグループや、形状が共通である一方で色が異なるグループ、色が共通である一方で大きさが異なるグループ、大きさが共通である一方で色が異なるグループ、形状が共通である一方で大きさが異なるグループ、大きさが共通である一方で形状が異なるグループ、柄が共通である一方で形状が異なるグループ、形状が共通である一方で柄が異なるグループ等を複数設け、これら複数のグループのうちいずれのグループに属する表示態様で保留対応表示が表示されるかで大当り期待度を異ならせるようにし、時短変動対応表示の表示態様に遊技者を注目させるようにしても良い。
また、前記実施例では、時短制御を実行する変動表示回数と同数の時短変動対応表示を時短変動対応表示エリア5Tに表示する形態を例示したが、時短制御を実行する変動表示回数とは異なる数の時短変動対応表示を時短変動対応表示エリア5Tにて表示するようにし、遊技者に意外性を与えることで遊技の興趣を向上させても良い。
また、前記実施例では、時短制御が実行される変動回数の上乗せを実行する変動表示に対応する時短変動対応表示を、増加予告演出の表示態様として、白色の星型から黒色の星型に変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、増加予告演出の表示態様を複数設け、表示された表示態様に応じて時短制御が実行される変動回数の上乗せ回数を異ならせるようにし、時短変動対応表示の表示態様に遊技者を注目させるようにしても良い。
また、前記実施例では、時短制御が実行される変動回数の上乗せを実行する変動表示に対応する時短変動対応表示を、増加予告演出の表示態様として、白色の星型から黒色の星型に変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、増加予告演出の表示態様を複数設け、表示された表示態様に応じて時短制御が実行される変動回数の上乗せの実行割合が異なるようにしても良い。
また、前記実施例では、時短制御中は常に時短変動対応表示エリア5Tを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短制御中であってもリーチ演出中等の特定演出の実行中は、時短変動対応表示エリア5Tを非表示とすることで、リーチ演出等の特定演出への注目が低下してしまうことによる遊技の興趣の低下を防ぐようにしても良い。尚、リーチ演出中等の特定演出の実行中は、時短変動対応表示エリア5Tの一部のみを非表示としても良いし、時短変動対応表示エリア5Tの全体を非表示としてもよい。
また、前記実施例では、時短変動対応表示の表示態様を増加予告演出の表示態様から保留対応表示予告演出の表示態様に変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短変動対応表示の表示態様を保留対応表示予告演出の表示態様から増加予告演出の表示態様に変化させるようにしても良い。更に、時短変動対応表示の表示態様を増加予告演出の表示態様から保留対応表示予告演出の表示態様に変化させる場合は、時短変動対応表示の表示態様を通常の白色の星型から保留対応表示予告演出の表示態様に変化させる場合よりも大当り期待度が高くなるようにしても良い。また、時短変動対応表示の表示態様を保留対応表示予告演出の表示態様から増加予告演出の表示態様に変化させる場合は、時短変動対応表示の表示態様を通常の白色の星型から増加予告演出の表示態様に変化させる場合よりも時短制御が実行される変動回数の上乗せを高い割合で実行しても良いし、時短制御が実行される変動回数の上乗せ回数を増加させるようにしても良い。
また、前記実施例では、保留対応表示予告演出や増加予告演出の実行を決定した場合は、該決定した時点で時短変動対応表示の表示態様を保留対応表示予告演出の表示態様や増加予告演出の表示態様に変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機1に遊技者が操作可能なボタン等の操作手段を設け、保留対応表示予告演出や増加予告演出の実行を決定した場合は、遊技者による該操作手段の操作にもとづいて時短変動対応表示の表示態様を保留対応表示予告演出の表示態様や増加予告演出の表示態様に変化させるようにしても良い。
また、前記実施例では、保留対応表示予告演出や増加予告演出の実行を決定した場合は、該決定した時点で時短変動対応表示の表示態様を保留対応表示予告演出の表示態様や増加予告演出の表示態様に変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、キャラクタ等が時短変動対応表示に作用する作用演出を実行可能とし、該作用演出の実行によって時短変動対応表示の表示態様を保留対応表示予告演出の表示態様や増加予告演出の表示態様に変化させ、時短変動対応表示の表示態様が変化することを遊技者が容易に認識できるようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技が終了したことを条件に、遊技状態を本発明の第2状態である時短状態とするとともに、本発明の変動対応表示手段を時短変動対応表示エリア5Tとして、時短状態に制御される変動表示回数を時短変動対応表示エリア5Tに表示する時短変動対応表示数によって示す形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2状態を確変状態や、携帯端末等から特定のWEBサイトにアクセスすることで壁紙や着信音等を獲得するためのポイント等を通常よりも多く付与する状態や、スピーカ8L,8Rから通常とは異なる音声を出力する状態とし、これらの状態に制御される変動表示数を変動対応表示手段に表示する変動対応表示数にて示しても良い。また、これら携帯端末等から特定のWEBサイトにアクセスすることで壁紙や着信音等を獲得するためのポイント等を通常よりも多く付与する状態や、スピーカ8L,8Rから通常とは異なる音声を出力する状態には、大当り遊技が終了したことの他、特定回数の変動表示が実行されたことや、遊技機1が起動してから特定の時間が経過したこと、抽選によりこれらの状態に制御することが決定したこと等を条件に制御するようにしても良い。
また、前記実施例では、時短状態に制御される変動表示数を時短変動対応表示エリア5Tの時短変動対応表示数のみで示す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短変動対応表示数とともに、数字によって時短状態に制御される変動表示数を示すようにしても良い。
また、前記実施例では、時短状態(高確高ベース状態)と時短状態ではない状態(高確低ベース状態及び低確低ベース状態)において共通の表示態様で保留表示予告演出を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短状態(高確高ベース状態)と時短状態ではない状態(高確低ベース状態及び低確低ベース状態)では、保留表示予告演出を異なる表示態様で実行してもよいし、また、いずれか一方の状態のみで実行するようにしても良い。
また、前記実施例では、時短状態では、演出表示装置5に保留記憶表示エリア5Dに替えて該保留記憶表示エリア5Dと同一位置に時短変動対応表示エリア5Tを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短状態では、演出表示装置5において時短変動対応表示エリア5Tを保留記憶表示エリア5Dとは異なる位置に表示することで、保留記憶表示エリア5Dと時短変動対応表示エリア5Tとを共に表示しても良い。
また、前記実施例では、時短状態では、演出表示装置5に保留記憶表示エリア5Dに替えて該保留記憶表示エリア5Dと同一位置に時短変動対応表示エリア5Tを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出表示装置5とは異なる表示装置を設け、時短状態では、該表示装置において時短変動対応表示エリア5Tを表示することで、時短変動対応表示エリア5Tがリーチ演出等の演出表示装置5にて実行する演出の妨げとならないようにしても良い。
また、前記実施例では、時短制御を実行する変動表示回数に拘らず、時短変動対応表示エリア5Tに10個を上限値として時短変動対応表示を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、時短変動対応表示エリア5Tの表示が開始される時点から、時短制御を実行する変動表示回数と同数の時短変動対応表示を時短変動対応表示エリア5Tにおいて表示するようにし、増加予告演出を実行しないようにしても良い。
また、前記実施例では、本発明における第1状態を大当り遊技状態とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大入賞口の開放を所定回数実行するが該大入賞口の開放後に時短制御や確変制御を実行しない小当り遊技状態や、大当り遊技終了後の時短状態(低確高ベース状態)、確変状態(高確低ベース状態)を第1状態としても良い。尚、第1状態を時短状態や確変状態とする場合は、本発明における第2状態を前述した携帯端末等から特定のWEBサイトにアクセスすることで壁紙や着信音等を獲得するためのポイント等を通常よりも多く付与する状態や、スピーカ8L,8Rから通常とは異なる音声を出力する状態とすれば良い。