JP2017009677A - 画像投影装置及び画像投影装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】機能の設定変更を自動で実行可能な画像投影装置を提供すること。【解決手段】移動可能に設けられて光源から照射された光を用いて画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段の位置を検知する位置検知手段と、電源遮断時における前記画像生成手段の位置を記憶する位置記憶手段と、電源投入時における前記画像生成手段の位置と、前記記憶手段に記憶されている前記画像生成手段の位置とが異なる場合に、無効に設定されている画像投影機能を有効に設定変更する機能制御手段と、を有する画像投影装置。【選択図】図19
Description
本発明は、画像投影装置及び画像投影装置の制御方法に関する。
パソコンやデジタルカメラ等から送信される画像データに基づいて、光源から照射される光を用いて画像を生成し、生成した画像を複数のレンズ等を含む光学系を通してスクリーン等に画像を投影する画像投影装置が知られている。
このような画像投影装置において、防犯モードが有効に設定されている場合に、人感センサによる人物感知結果に基づいて、カメラ撮影や通信先への通知等を行うセキュリティ機能が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、画像投影装置が、例えば防犯モードが無効になっている状態で盗難等された場合には、セキュリティ機能が搭載されているにも関わらず、その機能が有効に利用されない可能性がある。また、画像投影装置に設けられている機能を無効に設定した状態で使用した後に電源を遮断すると、電源遮断後に当該機能を有効にするためには、再度起動させた後に機能設定を変更する必要があり、煩雑な操作が必要となる。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、機能の設定変更を自動で実行可能な画像投影装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の画像投影装置によれば、移動可能に設けられて光源から照射された光を用いて画像を生成する画像生成手段と、前記画像生成手段の位置を検知する位置検知手段と、電源遮断時における前記画像生成手段の位置を記憶する位置記憶手段と、電源投入時における前記画像生成手段の位置と、前記記憶手段に記憶されている前記画像生成手段の位置とが異なる場合に、画像投影機能を有効にする機能制御手段と、を有する。
本発明の実施形態によれば、機能の設定変更を自動で実行可能な画像投影装置が提供される。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
<画像投影装置の構成>
図1は、実施形態におけるプロジェクタ1を例示する図である。
図1は、実施形態におけるプロジェクタ1を例示する図である。
プロジェクタ1は、画像投影装置の一例であり、出射窓3、外部I/F9を有し、投影画像を生成する光学エンジンが内部に設けられている。プロジェクタ1は、例えば外部I/F9に接続されるパソコンやデジタルカメラから画像データが送信されると、光学エンジンが送信された画像データに基づいて投影画像を生成し、図1に示されるように出射窓3からスクリーンSに画像を投影する。
なお、以下に示す図面において、X1X2方向はプロジェクタ1の幅方向、Y1Y2方向はプロジェクタ1の奥行き方向、Z1Z2方向はプロジェクタ1の高さ方向である。また、以下では、プロジェクタ1の出射窓3側を上、出射窓3とは反対側を下として説明する場合がある。
図2は、実施形態におけるプロジェクタ1の機能構成を例示するブロック図である。
図2に示されるように、プロジェクタ1は、電源4、メインスイッチSW5、操作部7、外部I/F9、システムコントロール部10、ファン20、光学エンジン15を有する。
電源4は、商用電源に接続され、プロジェクタ1の内部回路用に電圧及び周波数を変換して、システムコントロール部10、ファン20、光学エンジン15等に給電する。
メインスイッチSW5は、ユーザによるプロジェクタ1のON/OFF操作に用いられる。電源4が電源コード等を介して商用電源に接続された状態で、メインスイッチSW5がONに操作されると、電源4がプロジェクタ1の各部への給電を開始し、メインスイッチSW5がOFFに操作されると、電源4がプロジェクタ1の各部への給電を停止する。
操作部7は、ユーザによる各種操作を受け付けるボタン等であり、例えばプロジェクタ1の上面に設けられている。操作部7は、例えば投影画像の大きさ、色調、ピント調整等のユーザによる操作を受け付ける。操作部7が受け付けたユーザ操作は、システムコントロール部10に送られる。
外部I/F9は、例えばパソコン、デジタルカメラ等に接続される接続端子を有し、接続された機器から送信される画像データをシステムコントロール部10に出力する。
システムコントロール部10は、画像制御部11、移動制御部12を有する。システムコントロール部10は、例えばCPU,ROM,RAM等を含み、CPUがRAMと協働してROMに記憶されているプログラムを実行することで、各部の機能が実現される。
画像制御部11は、画像制御手段の一例であり、外部I/F9から入力される画像データに基づいて光学エンジン15の画像表示ユニット50に設けられているデジタルマイクロミラーデバイスDMD(Digital Micromirror Device(以下、単に「DMD」という))551を制御し、スクリーンSに投影する画像を生成する。
移動制御部12は、移動制御手段の一例であり、画像表示ユニット50において移動可能に設けられている可動ユニット55を移動させ、可動ユニット55に設けられているDMD551の位置を制御する。
ファン20は、システムコントロール部10に制御されて回転し、光学エンジン15の光源30を冷却する。
光学エンジン15は、光源30、照明光学系ユニット40、画像表示ユニット50、投影光学系ユニット60を有し、システムコントロール部10に制御されてスクリーンSに画像を投影する。
光源30は、例えば水銀高圧ランプ、キセノンランプ、LED等であり、システムコントロール部10により制御され、照明光学系ユニット40に光を照射する。
照明光学系ユニット40は、例えばカラーホイール、ライトトンネル、リレーレンズ等を有し、光源30から照射された光を画像表示ユニット50に設けられているDMD551に導く。
画像表示ユニット50は、固定支持されている固定ユニット51、固定ユニット51に対して移動可能に設けられている可動ユニット55を有する。可動ユニット55は、DMD551を有し、システムコントロール部10の移動制御部12によって固定ユニット51に対する位置が制御される。DMD551は、画像生成手段の一例であり、システムコントロール部10の画像制御部11により制御され、照明光学系ユニット40によって導かれた光を変調して投影画像を生成する。
投影光学系ユニット60は、例えば複数の投射レンズ、ミラー等を有し、画像表示ユニット50のDMD551によって生成される画像を拡大してスクリーンSに投影する。
<光学エンジンの構成>
次に、プロジェクタ1の光学エンジン15の各部の構成について説明する。
次に、プロジェクタ1の光学エンジン15の各部の構成について説明する。
図3は、実施形態における光学エンジン15を例示する斜視図である。光学エンジン15は、図3に示されるように、光源30、照明光学系ユニット40、画像表示ユニット50、投影光学系ユニット60を有し、プロジェクタ1の内部に設けられている。
光源30は、照明光学系ユニット40の側面に設けられ、X2方向に光を照射する。照明光学系ユニット40は、光源30から照射された光を、下部に設けられている画像表示ユニット50に導く。画像表示ユニット50は、照明光学系ユニット40によって導かれた光を用いて投影画像を生成する。投影光学系ユニット60は、照明光学系ユニット40の上部に設けられ、画像表示ユニット50によって生成された投影画像をプロジェクタ1の外部に投影する。
なお、本実施形態に係る光学エンジン15は、光源30から照射される光を用いて上方に画像を投影するように構成されているが、水平方向に画像を投影するような構成であってもよい。
[照明光学系ユニット]
図4は、実施形態における照明光学系ユニット40を例示する図である。
図4は、実施形態における照明光学系ユニット40を例示する図である。
図4に示されるように、照明光学系ユニット40は、カラーホイール401、ライトトンネル402、リレーレンズ403,404、シリンダミラー405、凹面ミラー406を有する。
カラーホイール401は、例えば周方向の異なる部分にR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色のフィルタが設けられている円盤である。カラーホイール401は、高速回転することで、光源30から照射される光を、RGB各色に時分割する。
ライトトンネル402は、例えば板ガラス等の貼り合わせによって四角筒状に形成されている。ライトトンネル402は、カラーホイール401を透過したRGB各色の光を、内面で多重反射することで輝度分布を均一化してリレーレンズ403,404に導く。
リレーレンズ403,404は、ライトトンネル402から出射された光の軸上色収差を補正しつつ集光する。
シリンダミラー405及び凹面ミラー406は、リレーレンズ403,404から出射された光を、画像表示ユニット50に設けられているDMD551に反射する。DMD551は、凹面ミラー406からの反射光を変調して投影画像を生成する。
[投影光学系ユニット]
図5は、実施形態における投影光学系ユニット60の内部構成を例示する図である。
図5は、実施形態における投影光学系ユニット60の内部構成を例示する図である。
図5に示されるように、投影光学系ユニット60は、投影レンズ601、折り返しミラー602、曲面ミラー603がケースの内部に設けられている。
投影レンズ601は、複数のレンズを有し、画像表示ユニット50のDMD551によって生成された投影画像を、折り返しミラー602に結像させる。折り返しミラー602及び曲面ミラー603は、結像された投影画像を拡大するように反射して、プロジェクタ1の外部のスクリーンS等に投影する。
[画像表示ユニット]
図6は、実施形態における画像表示ユニット50を例示する斜視図である。また、図7は、実施形態における画像表示ユニット50を例示する側面図である。
図6は、実施形態における画像表示ユニット50を例示する斜視図である。また、図7は、実施形態における画像表示ユニット50を例示する側面図である。
図6及び図7に示されるように、画像表示ユニット50は、固定支持されている固定ユニット51、固定ユニット51に対して移動可能に設けられている可動ユニット55を有する。
固定ユニット51は、第1固定板としてのトッププレート511、第2固定板としてのベースプレート512を有する。固定ユニット51は、トッププレート511とベースプレート512とが所定の間隙を介して平行に設けられており、照明光学系ユニット40の下部に固定される。
可動ユニット55は、DMD551、第1可動板としての可動プレート552、第2可動板としての結合プレート553、ヒートシンク554を有し、固定ユニット51に移動可能に支持されている。
可動プレート552は、固定ユニット51のトッププレート511とベースプレート512との間に設けられ、固定ユニット51によってトッププレート511及びベースプレート512と平行且つ表面に平行な方向に移動可能に支持されている。
結合プレート553は、固定ユニット51のベースプレート512を間に挟んで可動プレート552に固定されている。結合プレート553は、上面側にDMD551が固定して設けられ、下面側にヒートシンク554が固定されている。結合プレート553は、可動プレート552に固定されることで、可動プレート552、DMD551、及びヒートシンク554と共に固定ユニット51に移動可能に支持されている。
DMD551は、結合プレート553の可動プレート552側の面に設けられ、可動プレート552及び結合プレート553と共に移動可能に設けられている。DMD551は、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列された画像生成面を有する。DMD551の各マイクロミラーは、鏡面がねじれ軸周りに傾動可能に設けられており、システムコントロール部10の画像制御部11から送信される画像信号に基づいてON/OFF駆動される。
マイクロミラーは、例えば「ON」の場合には、光源30からの光を投影光学系ユニット60に反射するように傾斜角度が制御される。また、マイクロミラーは、例えば「OFF」の場合には、光源30からの光を不図示のOFF光板に向けて反射する方向に傾斜角度が制御される。
このように、DMD551は、画像制御部11から送信される画像信号によって各マイクロミラーの傾斜角度が制御され、光源30から照射されて照明光学系ユニット40を通った光を変調して投影画像を生成する。
ヒートシンク554は、放熱手段の一例であり、少なくとも一部分がDMD551に当接するように設けられている。ヒートシンク554は、移動可能に支持される結合プレート553にDMD551と共に設けられることで、DMD551に当接して効率的に冷却することが可能になっている。このような構成により、本実施形態に係るプロジェクタ1では、ヒートシンク554がDMD551の温度上昇を抑制し、DMD551の温度上昇による動作不良や故障等といった不具合の発生が低減されている。
(固定ユニット)
図8は、実施形態における固定ユニット51を例示する斜視図である。また、図9は、実施形態における固定ユニット51を例示する分解斜視図である。
図8は、実施形態における固定ユニット51を例示する斜視図である。また、図9は、実施形態における固定ユニット51を例示する分解斜視図である。
図8及び図9に示されるように、固定ユニット51は、トッププレート511、ベースプレート512を有する。
トッププレート511及びベースプレート512は、平板状部材から形成され、それぞれ可動ユニット55のDMD551に対応する位置に中央孔513,514が設けられている。また、トッププレート511及びベースプレート512は、複数の支柱515によって、所定の間隙を介して平行に設けられている。
支柱515は、図9に示されるように、上端部がトッププレート511に形成されている支柱孔516に圧入され、雄ねじ溝が形成されている下端部がベースプレート512に形成されている支柱孔517に挿入される。支柱515は、トッププレート511とベースプレート512との間に一定の間隔を形成し、トッププレート511とベースプレート512とを平行に支持する。
また、トッププレート511及びベースプレート512には、支持球体521を回転可能に保持する支持孔522,526がそれぞれ複数形成されている。
トッププレート511の支持孔522には、内周面に雌ねじ溝を有する円筒状の保持部材523が挿入される。保持部材523は、支持球体521を回転可能に保持し、位置調整ねじ524が上から挿入される。ベースプレート512の支持孔526は、下端側が蓋部材527によって塞がれ、支持球体521を回転可能に保持する。
トッププレート511及びベースプレート512の支持孔522,526に回転可能に保持される支持球体521は、それぞれトッププレート511とベースプレート512との間に設けられる可動プレート552に当接し、可動プレート552を移動可能に支持する。
図10は、実施形態における固定ユニット51による可動プレート552の支持構造を説明するための図である。また、図11は、図10に示されるA部分の概略構成を例示する部分拡大図である。
図10及び図11に示されるように、トッププレート511では、支持孔522に挿入される保持部材523によって支持球体521が回転可能に保持されている。また、ベースプレート512では、下端側が蓋部材527によって塞がれている支持孔526によって支持球体521が回転可能に保持されている。
各支持球体521は、支持孔522,526から少なくとも一部分が突出するように保持され、トッププレート511とベースプレート512との間に設けられる可動プレート552に当接して支持する。可動プレート552は、回転可能に設けられている複数の支持球体521により、トッププレート511及びベースプレート512と平行且つ表面に平行な方向に移動可能に両面から支持される。
また、トッププレート511側に設けられている支持球体521は、可動プレート552とは反対側で当接する位置調整ねじ524の位置に応じて、保持部材523の下端からの突出量が変化する。例えば、位置調整ねじ524がZ1方向に変位すると、支持球体521の突出量が減り、トッププレート511と可動プレート552との間隔が小さくなる。また、例えば、位置調整ねじ524がZ2方向に変位すると、支持球体521の突出量が増え、トッププレート511と可動プレート552との間隔が大きくなる。
このように、位置調整ねじ524を用いて支持球体521の突出量を変化させることで、トッププレート511と可動プレート552との間隔を適宜調整できる。
また、図8及び図9に示されるように、トッププレート511のベースプレート512側の面には、磁石531,532,533,534が設けられている。
図12は、実施形態におけるトッププレート511を例示する底面図である。図12に示されるように、トッププレート511のベースプレート512側の面には、磁石531,532,533,534が設けられている。
磁石531,532,533,534は、トッププレート511の中央孔513を囲むように4箇所に設けられている。磁石531,532,533,534は、それぞれ長手方向が平行になるように配置された直方体状の2つの磁石で構成され、それぞれ可動プレート552に及ぶ磁界を形成する。
磁石531,532,533,534は、それぞれ可動プレート552の上面に各磁石531,532,533,534に対向して設けられているコイルとで、可動プレート552を移動させる移動手段を構成する。
なお、上記した固定ユニット51に設けられる支柱515、支持球体521の数や位置等は、可動プレート552を移動可能に支持できればよく、本実施形態に例示される構成に限られるものではない。
(可動ユニット)
図13は、実施形態における可動ユニット55を例示する斜視図である。また、図14は、実施形態における可動ユニット55を例示する分解斜視図である。
図13は、実施形態における可動ユニット55を例示する斜視図である。また、図14は、実施形態における可動ユニット55を例示する分解斜視図である。
図13及び図14に示されるように、可動ユニット55は、DMD551、可動プレート552、結合プレート553、ヒートシンク554、保持部材555、DMD基板557を有し、固定ユニット51に対して移動可能に支持されている。
可動プレート552は、上記したように、固定ユニット51のトッププレート511とベースプレート512との間に設けられ、複数の支持球体521により表面に平行な方向に移動可能に支持される。
図15は、実施形態における可動プレート552を例示する斜視図である。
図15に示されるように、可動プレート552は、平板状の部材から形成され、DMD基板557に設けられるDMD551に対応する位置に中央孔570を有し、中央孔570の周囲にコイル581,582,583,584が設けられている。
コイル581,582,583,584は、それぞれZ1Z2方向に平行な軸を中心として電線が巻き回されることで形成され、可動プレート552のトッププレート511側の面に形成されている凹部に設けられてカバーで覆われている。コイル581,582,583,584は、それぞれトッププレート511の磁石531,532,533,534とで、可動プレート552を移動させる移動手段を構成する。
トッププレート511の磁石531,532,533,534と、可動プレート552のコイル581,582,583,584とは、可動ユニット55が固定ユニット51に支持された状態で、それぞれ対向する位置に設けられている。コイル581,582,583,584に電流が流されると、磁石531,532,533,534によって形成される磁界により、可動プレート552を移動させる駆動力となるローレンツ力が発生する。
可動プレート552は、磁石531,532,533,534とコイル581,582,583,584との間で発生する駆動力としてのローレンツ力を受けて、固定ユニット51に対して、XY平面において直線的又は回転するように変位する。
各コイル581,582,583,584に流される電流の大きさ及び向きは、システムコントロール部10の移動制御部12によって制御される。移動制御部12は、各コイル581,582,583,584に流す電流の大きさ及び向きによって、可動プレート552の移動(回転)方向、移動量や回転角度等を制御する。
本実施形態では、第1駆動手段として、コイル581及び磁石531と、コイル584及び磁石534とが、X1X2方向に対向して設けられている。コイル581及びコイル584に電流が流されると、図15に示されるようにX1方向又はX2のローレンツ力が発生する。可動プレート552は、コイル581及び磁石531と、コイル584及び磁石534とにおいて発生するローレンツ力により、X1方向又はX2方向に移動する。
また、本実施形態では、第2駆動手段として、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とが、X1X2方向に並んで設けられ、磁石532及び磁石533は、磁石531及び磁石534とは長手方向が直交するように配置されている。このような構成において、コイル582及びコイル583に電流が流されると、図15に示されるようにY1方向又はY2方向のローレンツ力が発生する。
可動プレート552は、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とにおいて発生するローレンツ力により、Y1方向又はY2方向に移動する。また、可動プレート552は、コイル582及び磁石532と、コイル583及び磁石533とで反対方向に発生するローレンツ力により、XY平面において回転するように変位する。
例えば、コイル582及び磁石532においてY1方向のローレンツ力が発生し、コイル583及び磁石533においてY2方向のローレンツ力が発生するように電流が流されると、可動プレート552は、上面視で時計回り方向に回転するように変位する。また、コイル582及び磁石532においてY2方向のローレンツ力が発生し、コイル583及び磁石533においてY1方向のローレンツ力が発生するように電流が流されると、可動プレート552は、上面視で反時計回り方向に回転するように変位する。
また、可動プレート552には、固定ユニット51の支柱515に対応する位置に、可動範囲制限孔571が設けられている。可動範囲制限孔571は、固定ユニット51の支柱515が挿入され、例えば振動や何らかの異常等により可動プレート552が大きく移動した時に支柱515に接触することで、可動プレート552の可動範囲を制限する。
以上で説明したように、本実施形態では、システムコントロール部10の移動制御部12が、コイル581,582,583,584に流す電流の大きさや向きを制御することで、可動範囲内で可動プレート552を任意の位置に移動させることができる。
なお、移動手段としての磁石531,532,533,534及びコイル581,582,583,584の数、位置等は、可動プレート552を任意の位置に移動させることが可能であれば、本実施形態とは異なる構成であってもよい。例えば、移動手段としての磁石は、トッププレート511の上面に設けられてもよく、ベースプレート512の何れかの面に設けられてもよい。また、例えば、磁石が可動プレート552に設けられ、コイルがトッププレート511又はベースプレート512に設けられてもよい。
また、可動範囲制限孔571の数、位置及び形状等は、本実施形態に例示される構成に限られない。例えば、可動範囲制限孔571は一つであってもよく、複数であってもよい。また、可動範囲制限孔571の形状は、例えば長方形や円形等、本実施形態とは異なる形状であってもよい。
固定ユニット51によって移動可能に支持される可動プレート552の下面側(ベースプレート512側)には、図13に示されるように、結合プレート553が固定されている。結合プレート553は、平板状部材から形成され、DMD551に対応する位置に中央孔を有し、周囲に設けられている折り曲げ部分が3本のねじ591によって可動プレート552の下面に固定されている。
図16は、可動プレート552が外された可動ユニット55を例示する斜視図である。
図16に示されるように、結合プレート553には、上面側にDMD551、下面側にヒートシンク554が設けられている。結合プレート553は、可動プレート552に固定されることで、DMD551、ヒートシンク554と共に、可動プレート552に伴って固定ユニット51に対して移動可能に設けられている。
DMD551は、DMD基板557に設けられており、DMD基板557が保持部材555と結合プレート553との間で挟み込まれることで、結合プレート553に固定されている。保持部材555、DMD基板557、結合プレート553、ヒートシンク554は、図14及び図16に示されるように、固定部材としての段付ねじ560及び押圧手段としてのばね561によって重ねて固定されている。
図17は、実施形態における可動ユニット55のDMD保持構造について説明する図である。図17は、可動ユニット55の側面図であり、可動プレート552及び結合プレート553は図示が省略されている。
図17に示されるように、ヒートシンク554は、結合プレート553に固定された状態で、DMD基板557に設けられている貫通孔からDMD551の下面に当接する突出部554aを有する。なお、ヒートシンク554の突出部554aは、DMD基板557の下面であって、DMD551に対応する位置に当接するように設けられてもよい。
また、DMD551の冷却効果を高めるために、ヒートシンク554の突出部554aとDMD551との間に弾性変形可能な伝熱シートが設けられてもよい。伝熱シートによりヒートシンク554の突出部554aとDMD551との間の熱伝導性が向上し、ヒートシンク554によるDMD551の冷却効果が向上する。
上記したように、保持部材555、DMD基板557、ヒートシンク554は、段付きねじ560及びばね561によって重ねて固定されている。段付きねじ560が締められると、ばね561がZ1Z2方向に圧縮され、図17に示されるZ1方向の力F1がばね561から生じる。ばね561から生じる力F1により、ヒートシンク554はZ1方向に力F2でDMD551に押圧されることとなる。
本実施形態では、段付きねじ560及びばね561は4箇所に設けられており、ヒートシンク554にかかる力F2は、4つのばね561に生じる力F1を合成したものに等しい。また、ヒートシンク554からの力F2は、DMD551が設けられているDMD基板557を保持する保持部材555に作用する。この結果、保持部材555には、ヒートシンク554からの力F2に相当するZ2方向の反力F3が生じ、保持部材555と結合プレート553との間でDMD基板557を保持できるようになる。
段付きねじ560及びばね561には、保持部材555に生じる力F3からZ2方向の力F4が作用する。ばね561は、4箇所に設けられているため、それぞれに作用する力F4は、保持部材555に生じる力F3の4分の1に相当し、力F1と釣り合うこととなる。
また、保持部材555は、図17において矢印Bで示されるように撓むことが可能な部材で板ばね状に形成されている。保持部材555は、ヒートシンク554の突出部554aに押圧されて撓み、ヒートシンク554をZ2方向に押し返す力が生じることで、DMD551とヒートシンク554との接触をより強固に保つことができる。
可動ユニット55は、以上で説明したように、可動プレート552と、DMD551及びヒートシンク554を有する結合プレート553とが、固定ユニット51によって移動可能に支持されている。可動ユニット55の位置は、システムコントロール部10の移動制御部12によって制御される。また、可動ユニット55には、DMD551に当接するヒートシンク554が設けられており、DMD551の温度上昇に起因する動作不良や故障といった不具合の発生が防止されている。
<画像投影>
上記したように、本実施形態に係るプロジェクタ1において、投影画像を生成するDMD551は、可動ユニット55に設けられており、システムコントロール部10の移動制御部12によって可動ユニット55と共に位置が制御される。
上記したように、本実施形態に係るプロジェクタ1において、投影画像を生成するDMD551は、可動ユニット55に設けられており、システムコントロール部10の移動制御部12によって可動ユニット55と共に位置が制御される。
移動制御部12は、例えば、画像投影時にフレームレートに対応する所定の周期で、DMD551の複数のマイクロミラーの配列間隔未満の距離だけ離れた複数の位置の間を高速移動するように可動ユニット55の位置を制御する。このとき、画像制御部11は、それぞれの位置に応じてシフトした投影画像を生成するようにDMD551に画像信号を送信する。
例えば、移動制御部12は、X1X2方向及びY1Y2方向にDMD551のマイクロミラーの配列間隔未満の距離だけ離れた位置P1と位置P2との間で、DMD551を所定の周期で往復移動させる。このとき、画像制御部11が、それぞれの位置に応じてシフトした投影画像を生成するようにDMD551を制御することで、投影画像の解像度を、DMD551の解像度の約2倍にすることが可能になる。また、DMD551の移動位置を増やすことで、投影画像の解像度をDMD551の2倍以上にすることもできる。
このように、移動制御部12が可動ユニット55と共にDMD551を所定の周期で移動させ、画像制御部11がDMD551に位置に応じた投影画像を生成させることで、DMD551の解像度以上の画像を投影することが可能になる。
また、本実施形態に係るプロジェクタ1では、移動制御部12がDMD551を可動ユニット55と共に回転するように制御することで、投影画像を縮小させることなく回転させることができる。例えばDMD551等の画像生成手段が固定されているプロジェクタでは、投影画像を縮小させなければ、投影画像の縦横比を維持しながら回転させることはできない。これに対して、本実施形態に係るプロジェクタ1では、DMD551を回転させることができるため、投影画像を縮小させることなく回転させて傾き等の調整を行うことが可能になっている。
以上で説明したように、本実施形態に係るプロジェクタ1では、DMD551が移動可能に構成されることで、投影画像の高解像度化が可能になっている。また、DMD551を冷却するヒートシンク554が、DMD551と共に可動ユニット55に搭載されていることで、DMD551に当接してより効率的に冷却することが可能になり、DMD551の温度上昇が抑制されている。したがって、プロジェクタ1では、DMD551の温度上昇に起因して発生する動作不良や故障といった不具合が低減される。
<機能制御処理>
次に、本実施形態に係るプロジェクタ1における機能制御処理について説明する。
次に、本実施形態に係るプロジェクタ1における機能制御処理について説明する。
図18は、本実施形態におけるプロジェクタ1の主要部の機能構成を例示するブロック図である。
図18に示されるように、プロジェクタ1は、SW5、傾き検知センサ16、システムコントロール部10、画像表示ユニット50を有する。
傾き検知センサ16は、例えば加速度センサであり、プロジェクタ1の水平方向に対する傾きを検知する。
システムコントロール部10は、機能制御手段としての機能制御部13、位置記憶手段としてのDMD位置記憶部14を有する。
機能制御部13は、SW5のON操作された時(電源投入時)に、プロジェクタ1に設けられている画像投影機能であって、無効に設定されている機能を自動的に有効に設定変更する。
DMD位置記憶部14は、例えばROM等のメモリであり、画像表示ユニット50に設けられている位置検知センサ57によるDMD551の位置検知結果を記憶する。DMD位置記憶部14は、例えば、SW5がOFF操作された時(電源遮断時)に、位置検知センサ57によるDMD551の位置検知結果を記憶する。
画像表示ユニット50は、DMD551を有する可動ユニット55、位置検知手段としての位置検知センサ57を有する。
位置検知センサ57は、例えば光学式センサであり、可動ユニット55に設けられているDMD551の位置を検知する。位置検知センサ57は、例えば電源投入時及び電源遮断時に、DMD551の位置を検知する。なお、位置検知手段としては、DMD551の位置を検知可能であればよく、光学式センサに限られるものではない。
図19は、実施形態における機能制御処理のフローチャートを例示する図である。
まずステップS101にて、ユーザによってSW5がON操作されて電源が投入されると、ステップS102にて、位置検知センサ57がDMD551の位置を検知する。
次にステップS103では、機能制御部13が、ステップS102において検知されたDMD551の位置と、DMD位置記憶部14に記憶されている前回電源遮断時のDMD551の位置とを比較し、DMD551の位置ずれの有無を確認する。機能制御部13は、例えば、電源投入時におけるDMD551の位置と、前回の電源遮断時におけるDMD551の位置との差異を、予め設定されている閾値と比較することで、DMD551の位置ずれの有無を判定する。
本実施形態に係るプロジェクタ1では、DMD551が移動可能に設けられており、DMD551の位置は、電源投入後から電源遮断時まで移動制御部12によって制御される。しかし、例えばプロジェクタ1が電源OFFされている間に持ち運ばれると、プロジェクタ1の傾きや振動等によって、DMD551の位置が変動する。
したがって、例えばプロジェクタ1の電源投入時におけるDMD551の位置が、前回の電源遮断時におけるDMD551の位置と異なっている場合には、プロジェクタ1が電源OFFされている間に移動されたものと判断できる。
DMD551の位置ずれ有りの場合(ステップS103:YES)には、ステップS104に進む。また、DMD551の位置ずれ無しの場合(ステップS103:NO)には、ステップS105に進む。
ステップS104では、機能制御部13が、プロジェクタ1に設けられている画像投影機能であって無効に設定されている機能を有効に設定変更する。
機能制御部13は、例えば、プロジェクタ1に設けられているセキュリティ機能が無効に設定されている場合には、セキュリティ機能を有効に設定変更する。プロジェクタ1では、セキュリティ機能が有効に設定されると、例えば電源投入後にユーザが正しいパスワードを入力するまで画像を投影できなくなる。
したがって、例えばプロジェクタ1が盗難等により持ち去られた場合には、DMD551の位置ずれに基づいて機能制御部13がセキュリティ機能を有効に設定変更し、プロジェクタ1の使用が制限されることになる。
また、機能制御部13は、DMD551の位置が変化していた場合であって、例えばプロジェクタ1に設けられている傾き補正機能が無効に設定されている場合には、傾き補正機能を有効に設定変更する。プロジェクタ1は、傾き補正機能が有効に設定されると、例えば、画像投影時に傾き検知センサ16の検知結果に基づいて、画像制御部11が投影画像の傾きを自動補正する。
したがって、ユーザは、例えばプロジェクタ1を移動して設置場所を変更した場合に、傾き補正機能を有効に設定変更するといった煩雑な操作をすることなく、傾きが自動的に補正された画像を投影できる。
なお、機能制御部13は、プロジェクタ1の電源投入時に、上記したセキュリティ機能及び傾き補正機能が無効に設定されている場合に、何れか一方を有効に設定変更してもよく、両方を有効に設定変更してもよい。また、機能制御部13は、プロジェクタ1に設けられているセキュリティ機能及び傾き補正機能以外の画像投影機能の設定を変更してもよい。
ステップS105では、プロジェクタ1が通常起動し、画像の投影が可能な状態になる。ここで、セキュリティ機能が有効に設定されている場合には、ユーザからのパスワード入力操作受け付け後に、画像の投影が可能な状態になる。また、傾き補正機能が有効に設定されている場合には、傾き検知センサ16がプロジェクタ1の傾きを検知し、画像制御部11が傾き検知結果に基づいて投影画像の傾きを自動補正する。
ユーザによってSW5がOFF操作された場合(ステップS106:YES)には、ステップS107にて、位置検知センサ57が、DMD551の位置を検知する。次にステップS108にて、位置検知センサ57によって検知されたDMD551の位置が、DMD位置記憶部14に記憶される。続いてステップS109にて、電源4がプロジェクタ1の各部への給電を停止し、処理を終了する。
以上で説明したように、本実施形態に係るプロジェクタ1では、機能制御部13が、電源遮断時から電源投入時までの間のDMD551の位置ずれに基づいて、無効に設定されていた各種画像投影機能を有効に設定変更する。したがって、プロジェクタ1が持ち運ばれて移動された場合等に、ユーザによる煩雑な設定操作等を必要とせず、プロジェクタ1に設けられている各種機能を有効利用することが可能になる。
以上、実施形態に係る画像投影装置及び画像投影装置の制御方法について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
1 プロジェクタ(画像投影装置)
11 画像制御部(画像制御手段)
12 移動制御部(移動制御手段)
13 機能制御部(機能制御手段)
14 DMD位置記憶部(位置記憶手段)
30 光源
57 位置検知センサ(位置検知手段)
551 DMD(画像生成手段)
11 画像制御部(画像制御手段)
12 移動制御部(移動制御手段)
13 機能制御部(機能制御手段)
14 DMD位置記憶部(位置記憶手段)
30 光源
57 位置検知センサ(位置検知手段)
551 DMD(画像生成手段)
Claims (5)
- 移動可能に設けられて光源から照射された光を用いて画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段の位置を検知する位置検知手段と、
電源遮断時における前記画像生成手段の位置を記憶する位置記憶手段と、
電源投入時における前記画像生成手段の位置と、前記記憶手段に記憶されている前記画像生成手段の位置とが異なる場合に、無効に設定されている画像投影機能を有効に設定変更する機能制御手段と、を有する
ことを特徴とする画像投影装置。 - 前記画像投影機能は、パスワードの入力操作を受け付けるセキュリティ機能を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の画像投影装置。 - 前記画像投影機能は、傾き検知結果に基づいて投影画像の傾きを補正する傾き補正機能を含む
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像投影装置。 - 前記画像生成手段は、前記光源から照射された光を画像信号に基づいて変調する複数のマイクロミラーが配列されたデジタルマイクロミラーデバイスであり、
所定の周期で前記デジタルマイクロミラーデバイスを前記複数のマイクロミラーの配列間隔未満の距離だけ移動させる移動制御手段と、
前記デジタルマイクロミラーデバイスの位置に応じた画像信号を生成する画像制御手段と、を有する
ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像投影装置。 - 移動可能に設けられて光源から照射された光を用いて画像を生成する画像生成手段を有する画像投影装置の制御方法であって、
電源遮断時に前記画像生成手段の位置を検知する電源遮断時位置検知ステップと、
前記電源遮断時における前記画像生成手段の位置を記憶する位置記憶ステップと、
電源投入時に前記画像生成手段の位置を検知する電源投入時位置検知ステップと、
前記電源投入時における前記画像生成手段の位置と、前記電源遮断時における前記画像生成手段の位置とが異なる場合に、無効に設定されている画像投影機能を有効に設定変更する機能制御ステップと、を有する
ことを特徴とする画像投影装置の制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015122554A JP2017009677A (ja) | 2015-06-18 | 2015-06-18 | 画像投影装置及び画像投影装置の制御方法 |
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JP2015122554A Pending JP2017009677A (ja) | 2015-06-18 | 2015-06-18 | 画像投影装置及び画像投影装置の制御方法 |
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-
2015
- 2015-06-18 JP JP2015122554A patent/JP2017009677A/ja active Pending
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