JP2017008474A - 耐変色性を有する繊維及び該繊維を含有する繊維構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、繊維中に銀系化合物を担持させた繊維が、抗菌性や消臭性などの有用な特性を有することが知られている。一方で、これらの繊維は、熱、光または時間経過などによって褐色や黒色に変色するという問題点を有していた。本発明の目的は耐変色性に優れた銀系化合物含有繊維及び該繊維を含有する繊維構造物を提供することにある。【解決手段】原料繊維に銀系化合物と、数平均分子量が500〜150000であって、且つ、一分子中にアミノ基を5つ以上有する化合物Aを含有する耐変色性を有する繊維。【選択図】なし

Description

本発明は、耐変色性を有する繊維及び該繊維を含有する繊維構造物に関する。具体的には、繊維中に担持されている銀系化合物に由来する変色が抑制されている繊維及び該繊維を含有する繊維構造物に関する。
従来、繊維中に銀系化合物を担持させた繊維が知られている。これらは抗菌性や消臭性などの有用な特性を有する。一方で、これらの繊維は、熱、光または時間経過などによって褐色や黒色に変色するという問題点を有している。
かかる変色の問題点に対して、特許文献1には、繊維中にゼオライト、ヒドロキシアパタイト、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、チタン酸カリウム、シリカゲル、ガラス、モンモリロナイト等の銀イオン交換体、特定のベンゾトリアゾール化合物及びヒンダードフェノール化合物を含有させた抗菌性繊維が開示されている。
また、特許文献2には、銀イオンを担持させてなる無機系抗菌剤、メルカプト基を有しない(ベンゾアゾール)アゾール系化合物及びヒンダードアミン系化合物を配合した抗菌、防かび性ポリアミド組成物が開示されている。しかし、これらの技術の変色抑制効果は、近年の高度な耐変色性の要求を十分に満足できるものではない。
特開平8−325844号公報 特開平7−207061号公報
本発明は、かかる従来技術の現状に鑑みて創案されたものであり、その目的は耐変色性に優れた銀系化合物含有繊維及び該繊維を含有する繊維構造物を提供することにある。
即ち本発明の上記目的は、以下の手段により達成される。
[1] 原料繊維に銀系化合物と、数平均分子量が500〜150000であって、且つ、一分子中にアミノ基を5つ以上有する化合物Aを含有する耐変色性を有する繊維。
[2] 前記化合物Aがポリエチレンイミンであることを特徴とする[1]に記載の繊維。
[3] [1]又は[2]に記載の繊維を用いた繊維構造物。
本発明の耐変色性を有する繊維は、熱、光または時間経過などによる変色が抑制されたものである。かかる本発明の耐変色性を有する繊維は、衣料用品やインテリア用品などの外観が重視される製品に適用しても変色により外観を損ねず、銀系化合物由来の優れた抗菌性、抗かび性、抗ウイルス性、消臭性、抗アレルゲン性などを付与することができる。
以下に本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明において「耐変色性を有する」とは、明度を表すL値と彩度を表すC値の後述する耐変色性試験前後での差の絶対値が下記式1及び2を満足することをいう。
0 < |L−L| ≦ 15 ・・・式1
(ここで、L:耐変色性試験前のL値、L:耐変色性試験後のL値である。)
0 < |C−C| ≦ 5 ・・・式2
(ここで、C:耐変色性試験前のC値、C:耐変色性試験後のC値である。)
本発明の耐変色性を有する繊維は、原料繊維に銀系化合物と、数平均分子量が500〜150000であって、且つ、一分子中にアミノ基を5つ以上有する化合物Aを含有する繊維である。該原料繊維の種類としては、特に限定はないが、アクリル、ポリエステルなどの合成繊維やレーヨン、キュプラなどの再生繊維を従来公知の製造方法により製造して使用することができる。その中でも、カルボキシル基やスルホン酸基などの酸性官能基を含有する繊維が、銀系化合物や化合物Aを担持しやすいという点から好適に使用することができる。
上述する酸性官能基を含有する繊維の製造方法としては、アクリル酸やビニルスルホン酸ソーダなどの酸性官能基を有するモノマーを共重合成分として共重合することで得られた重合体を用いて繊維を製造する方法や、ニトリル基やアミド基など加水分解により酸性官能基へと変換可能な官能基を含有させた重合体を用いて繊維を製造し、該繊維を加水分解処理して、酸性官能基へと変換する方法が挙げられる。
上記の酸性官能基を含有する繊維重量に対する酸性官能基の含有量としては、好ましくは0.01〜10mmol/g、より好ましくは0.01〜5mmol/g、さらに好ましくは0.01〜2.5mmol/gであることが望ましい。酸性官能基量が0.01mmol/g未満である場合、繊維上への銀系化合物の担持量が不十分となり、十分な抗菌、消臭性能が得られない場合がある。また、10mmol/gを超える場合、繊維の加工性が不十分となるため望ましくない。
本発明に採用する銀系化合物としては、抗菌活性を有するものであれば特に限定はないが、銀、酸化銀、硝酸銀や酢酸銀などの有機または無機酸の銀塩を使用することができる。また、繊維中の官能基と反応させ、カルボン酸銀やスルホン酸銀として含有させても良い。
銀系化合物の含有量としては、十分な抗菌性を発揮できる範囲であれば良く、下限値としては、繊維の重量に対して後述する銀含有量として好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.2重量%以上である。また、上限値としては、好ましくは5重量%以下、より好ましくは3重量%以下である。該範囲内とすることで、生活や工業用途において十分な抗菌性を得ることができる。一方で、該範囲の下限未満である場合には抗菌性が不十分となることがある。また、上限を超えることは不必要にコストが高くなり工業的に望ましくない。
本発明に採用する化合物Aの数平均分子量は、500〜150000であり、好ましくは1000〜100000、より好ましくは1500〜80000である。
本発明の繊維では化合物Aを含有することで、化合物Aが立体障害となって銀系化合物の凝集を抑制し、耐変色性が発現する。化合物Aの数平均分子量が500未満である場合は、化合物Aを含有させる段階で繊維が濃く着色してしまうため、あまり実用的ではない。また150000を超える場合は、粘度が高すぎるために製造面での取扱い性が悪くなり、あまり実用的ではない。
また、化合物Aは一分子中にアミノ基を5つ以上有するものであって、8つ以上有していることが好ましい。その中でも、2つのアミノ基間が2つの炭素原子を介して結合した骨格を持つ化合物が銀系化合物への吸着性が高い点から望ましい。一方で、アミノ基が5つ未満の場合には耐変色性が不十分となることがある。
かかる化合物Aの具体例としては、ポリビニルアミン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミンなどを挙げることができる。その中でも、ポリエチレンイミンは上述した望ましい骨格を有しているので好適に利用することが出来る。
上述してきた本発明の耐変色性を有する繊維の製造方法としては、銀系化合物を含有させた繊維に化合物Aを付着させる方法、水に原料繊維を浸漬し、そこに銀系化合物と化合物Aを同時に添加して付着させる方法、あるいは、予め銀系化合物と化合物Aとを混合した溶液に原料繊維を浸漬させる方法などを採用することが出来る。
なかでも、銀系化合物を含有させた繊維に化合物Aを付着させる方法が、銀系化合物の凝集を抑制しやすい点から好ましい。この場合の化合物Aの含有量としては銀系化合物を含有する繊維の重量に対して、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜3重量%、さらに好ましくは0.2〜3重量%となるようにすることが望ましい。付着量が0.05重量%未満の場合は、付着量が少なすぎるために所望の耐変色性が得られないことがあり、また、5重量%を超えて付着させても、それ以上の耐変色性の向上は期待できないことが多い。
以下に原料繊維としてアクリロニトリル系繊維を用いた場合の本発明の耐変色性を有する繊維の製造方法の一例について説明する。なお、本発明において用いうる原料繊維の種類については、前述した通りアクリロニトリル系繊維に限らず、ポリエステル繊維やレーヨン繊維など様々な繊維を利用できることは言うまでもない。
アクリロニトリル系繊維はアクリロニトリル系重合体を主成分とする繊維である。かかるアクリロニトリル系重合体としては、その重合組成の40重量%以上をアクリロニトリルとするものであり、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上をアクリロニトリルとするものであることが望ましい。従って、該アクリロニトリル系重合体としては、アクリロニトリル単独重合体のほかに、アクリロニトリルと他のモノマーとの共重合体も採用できる。
上記する共重合体における他のモノマーとしては、特に限定はないが、ハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデン;(メタ)アクリル酸エステル(なお(メタ)の表記は、該メタの語の付いたもの及び付かないものの両方を表す);メタリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー及びその塩;(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカルボン酸基含有モノマー及びその塩;アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。
該アクリロニトリル系重合体を溶媒に溶解させた溶液を紡糸原液とし、これを紡糸することでアクリロニトリル系繊維を得ることが出来る。
ここで、アクリロニトリル系重合体を溶解させる溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機系溶媒や硝酸、塩化亜鉛水溶液、チオシアン酸ナトリウム水溶液などの無機系溶媒を挙げることができる。
上述のようにして得られたアクリロニトリル系繊維に銀系化合物を含有させる方法としては特に制限はなく、例えば、特開平3−199418号公報に開示されている方法、すなわちアクリロニトリル系繊維を製造するに際し、乾燥、熱緩和工程前のゲル構造繊維を銀系化合物含有水溶液で連続的に処理し、繊維に銀系化合物を含有させる方法や、特開昭52−92000号公報や特開平7−243169号公報に開示されている方法、すなわち通常の方法によりアクリロニトリル系繊維を製造した後、後加工により硫酸銀や硝酸銀などの水溶液に浸漬して銀系化合物を含有させる方法を挙げることが出来る。
以上のようにして得られた銀系化合物含有アクリロニトリル系繊維を、化合物Aを含有した水溶液に浸漬させることで本発明において開示している耐変色性を有する繊維を得ることができる。
化合物Aを繊維へ付着させる際の処理方法としては、銀系化合物含有アクリロニトリル系繊維を、化合物Aの濃度が好ましくは0.07〜10%、より好ましくは0.09〜3%の水溶液に浴比1:5〜1:20として浸漬し、20〜100℃で30〜200分処理する方法が挙げられる。
その際、前述したように、銀系化合物を含有する繊維の重量に対して化合物Aの付着量が、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜3重量%、さらに好ましくは0.2〜3重量%となるようにすれば良い。
本発明の繊維構造物としては、糸、ヤーン(ラップヤーンも含む)、フィラメント、織物、編物、パイル布帛、不織布、紙状物、シート状物、積層体、綿状物(球状や塊状のものを含む)等が挙げられる。具体的な形態としては、防護服、上着、コート、肌着、腹巻き、サポーター、手袋、靴下、ストッキング、パジャマ、バスローブ、タオル、マット、ラグ、カーペット、寝具、シートなどを挙げることができる。
該繊維構造物の形成にあたっては、本発明の耐変色性を有する繊維を単独で使用しても良いし、公用されている天然繊維、有機繊維、半合成繊維、合成繊維や、さらには無機繊維、ガラス繊維などを併用することもできる。なお、繊維構造物中に本発明の耐変色性を有する繊維が占める割合については、該繊維構造物の用途において求められる消臭、抗菌特性や加工時の機械的特性などを満足するよう適宜選択すれば良い。
また、本発明の繊維構造物の製造方法としては、予め作成した耐変色性を有する繊維を用いて、上述した繊維構造物を製造する方法の他に、銀系化合物を含有した繊維を用いて繊維構造物を製造した後に、化合物Aを含む溶液で該繊維構造物を処理して耐変色性を有する繊維を生成させる方法や、原料繊維を用いて繊維構造物を製造した後に、該繊維構造物を銀系化合物と化合物Aとを含む溶液で処理して耐変色性を有する繊維を生成させる方法も採用することが出来る。また、銀系化合物を含有した繊維を用いて製造した繊維構造物を染色した後に、化合物Aを含む溶液で処理する方法なども採用し得る。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらにより限定されるものではない。実施例中の部及び百分率は断りのない限り重量基準で示す。なお、実施例において記述する評価方法は以下の通りである。
(1)耐変色性試験
試料繊維1gを開繊し、直径4cm、容積30ccのカップに入れ、コニカミノルタ(株)製色彩色差計CR−300を用いてL値とC値を測定する。次に、該繊維を亜ジチオン酸ナトリウム0.2gと炭酸ナトリウム0.1gを添加した水溶液100mlに浸漬して98℃で1分処理し、その後、水洗、乾燥を行う。得られた繊維のL値とC値も同様に測定を行い、処理前後のL値、C値の差を求める。差の絶対値が上述した式1及び2を満足する場合、変色の程度として実用上問題の無いレベルである。
(2)抗菌活性
JIS L 1902(繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果)を基に、肺炎桿菌を用いて、菌数測定を行い下式により静菌活性値を求める。一般に静菌活性値が2.2以上あれば抗菌性能が有ると見なされる。
静菌活性値 = (Mb−Ma)−(Mc−Mo)
ここで、記号Ma、Mb、Mo、Mcは以下を示す。
Ma:標準布の試験菌液接種直後の3検体の生菌数の常用対数値の平均値
Mb:標準布の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数値の平均値
Mo:試験試料の試験菌液接種直後の3検体の生菌数の常用対数値の平均値
Mc:試験試料の18時間培養後の3検体の生菌数の常用対数値の平均値
(3)繊維中の銀含有量
試料繊維0.1gを、95%の濃硫酸と62%の濃硝酸溶液で湿式分解した溶液を日本ジャ−レルアッシュ(株)製原子吸光分析装置AA855型を用いて原子吸光度を測定して求める。
(4)洗濯方法
JIS−L−0217,103法に従い、水1Lに対して2gの割合で合成洗剤(花王(株)製アタック(登録商標))を溶解し、この洗濯液を40℃にして、浴比が1対30になるように試料繊維を投入して洗濯を10回繰り返す。
(実施例1)
常法に従って重合して得られたアクリロニトリル91.1%、アクリル酸メチル8.6%、メタアリルスルホン酸ナトリウム0.3%からなるアクリロニトリル系重合体を、濃度45%のチオシアン酸ナトリウム水溶液に溶解し、重合体濃度が12%である紡糸原液を作成した。該紡糸原液を紡出し、水洗、延伸、熱処理を行うことによって、アクリロニトリル系繊維を作成した。次いで、銀を該繊維に導入するため、0.05%硝酸銀水溶液1000mlを硝酸でpH3に調整した溶液中に、前記アクリロニトリル系繊維を100g投入して、98℃で130分間処理を行った。その後、水洗、乾燥を行い、銀系化合物含有アクリロニトリル系繊維を作成した。該繊維の銀含有量を表1に示す。次に、作製した銀系化合物含有アクリロニトリル系繊維全てを、濃度が0.1%のポリエチレンイミン(数平均分子量70000、アミン価18mmol/g)水溶液に浴比1:10となるようにして浸漬し、90℃で60分処理し、酸性基量が0.02mmol/gである実施例1の繊維を得た。得られた繊維の評価結果を表1に示す。
Figure 2017008474
(実施例2)
実施例1のポリエチレンイミンを数平均分子量が10000(アミン価21mmol/g)のポリエチレンイミンとすること以外は、実施例1と同様に処理を行い、実施例2の繊維を得た。得られた繊維の評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1のポリエチレンイミンを数平均分子量が1800(アミン価18mmol/g)のポリエチレンイミンとすること以外は、実施例1と同様に処理を行い、実施例3の繊維を得た。得られた繊維の評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1においてポリエチレンイミン水溶液の濃度を0.2%としたこと以外は、実施例1と同様に処理を行い、実施例4の繊維を得た。得られた繊維の評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、ポリエチレンイミン水溶液で処理を行っていない銀系化合物含有アクリロニトリル系繊維を比較例1の繊維とした。得られた繊維の評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1のポリエチレンイミン水溶液の濃度を0.05%とすること以外は、実施例1と同様に処理を行い、比較例2の繊維を得た。得られた繊維の評価結果を表1に示す。
(比較例3)実施例1のポリエチレンイミンを数平均分子量が300(アミン価18mmol/g)のポリエチレンイミンとすること以外は、実施例1と同様に処理を行い、比較例3の繊維を得た。得られた繊維の評価結果を表1に示す。
実施例1〜4は全て、上述した式1及び2を満足しており、良好な耐変色性を有していることがわかる。一方で、比較例1及び2は化合物Aを含有しない、あるいは含有量が少ないため、耐変色性試験前後のL値、C値の差が大きくなり、耐変色性が不十分であった。また、比較例3は、式1及び2は満たしているものの、使用したポリエチレンイミンの数平均分子量が低すぎるため、ポリエチレンイミンの付着処理を行った段階で黄色く着色してしまい、実用上問題がある。
(実施例5)
実施例1の繊維10%とコットン90%とを紡績時混綿し、常法に従い綿紡績方法にて綿番手20/1の紡績糸を得た。該紡績糸をチーズ状で晒し処理を行った後、タオル織機を用いタオルを作成した。得られたタオルについて、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae NBRC 13277)を用いて抗菌性評価を行った結果、洗濯前の静菌活性値が6.1以上であり、洗濯10回後においても静菌活性値が6.1以上という良好な値を示した。

Claims (3)

  1. 原料繊維に銀系化合物と、数平均分子量が500〜150000であって、且つ、一分子中にアミノ基を5つ以上有する化合物Aを含有する耐変色性を有する繊維。
  2. 前記化合物Aがポリエチレンイミンであることを特徴とする請求項1に記載の繊維。
  3. 請求項1又は2に記載の繊維を用いた繊維構造物。
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JP2019060066A (ja) * 2017-09-22 2019-04-18 日本エクスラン工業株式会社 吸湿性アクリロニトリル系繊維、該繊維の製造方法および該繊維を含有する繊維構造体

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