JP2017007788A - ウェブ材の巻き取り方法、巻芯、及び粘着テープ - Google Patents

ウェブ材の巻き取り方法、巻芯、及び粘着テープ Download PDF

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Abstract

【課題】作業性がよく、かつ、段差痕の生じないウェブ材の巻き取り方法を提供する。【解決手段】本発明のウェブ材の巻き取り方法は、巻芯10の外周面に、互いに分離可能な離型フィルム22が付与された粘着テープ20を貼り付ける工程と、ウェブ材40の端部を、一方の離型フィルム22aを剥離して露出させた第1の粘着面21aに貼り付けた後、粘着面21aに貼り付けられていないウェブ材40の端部を切断する工程と、他方の離型フィルム22bを剥離して露出させた第2の粘着面21bに、ウェブ材40の端部を貼り付けて、ウェブ材40を巻芯10に巻き付ける工程とを含む。【選択図】図2A

Description

本発明は、巻芯の外周面にウェブ材を巻き取るウェブ材の巻き取り方法、当該巻き取り方法によって、ウェブ材が巻芯に巻き取られた巻き取り体、並びに、当該巻き取り方法に使用される巻芯及び粘着テープに関する。
フィルムやシート等のウェブ材をロール状に巻き取るには、円筒状の巻芯の外周面にウェブ材の先端を粘着材で固定し、巻芯を回転させて巻き取る方法が一般に用いられている。
ところで、巻芯の表面は、一般に硬いために、可塑性を有するウェブ材をロール状に巻き取る場合、巻芯の外周面と、ウェブ材の巻き付け端部との間に段差が生じ、この段差上に巻かれたウェブ材には段差により不可逆な変形が生じる。そして、その変形したウェブ材に巻き重ねられたウェブ材にも同様の変形が転写するため、巻き始めから数周〜数十周以上にわたって、ウェブ材に歪み等の不可逆な段差痕が生じるという問題があった。このような段差痕の発生は、ウェブ材の平坦性を低下させることになり、製品ロスやコストアップの原因になっていた。
このような段差痕の発生を低減させるために、特許文献1には、巻芯の外周面に、緩衝層を設ける技術が開示されている。この技術は、ウェブ材の巻き付け端部が、緩衝層内に沈み込むため、段差痕の低減には効果的であるが、巻芯の外周面に設けられた緩衝材が柔らかいため、ウェブ材を巻き取る際の巻き締まりにより、ウェブ材が座屈してシワが発生するという問題がある。また、巻芯の外周面の全部に、緩衝層を設ける必要があるため、巻芯自体のコストアップを招くことになる。
また、特許文献2には、巻芯の外周面に、巻芯の軸方向に沿って帯状の緩衝材を設ける技術が開示されている。この技術は、ウェブ材の先端を緩衝材の上に固定して、巻芯の外周面に巻き付けるもので、これにより、ウェブ材の先端が緩衝材内に沈み込むことによって、段差痕が 抑制されるとともに、緩衝材のウェブ材との非接触部が弾性層として働くため、2周目以降のウェブ材の底部に反発力を及ぼすことによって、連続して発生する段差痕を抑制させることができる。なお、この技術は、緩衝材が、巻芯の外周面の一部に設けられているため、ウェブ材を巻き取る際の巻き締まりによるウェブ材の座屈は発生しない。
特開2013−199344号公報 国際公開第2014/178393号 金原粟,菊池直人,草野英二;表面技術,51,3,42(2000)
特許文献2に開示されたウェブ材の巻き取り方法では、ウェブ材の先端が、緩衝材からはみ出して固定されると、はみ出した部分は、緩衝材内に沈み込まないため、段差痕の原因となる。従って、段差痕の抑制を図るためには、ウェブ材の端部を、緩衝材の上に確実に固定しなければならない。
しかしながら、ウェブ材の先端を緩衝材の上に固定する際、巻ズレやシワの発生を防止するために、ウェブ材に張力を付与した状態で、ウェブ材の端部を緩衝材の上に配置するとともに、この状態を維持しながら、ウェブ材の先端が、緩衝材の上に位置するように、ウェブ材の端部を切断する必要がある。このような作業を、ウェブ材に張力を付与した状態で、精度よく行うのは難しく、作業性やコストの面で問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、その主な目的は、作業性がよく、かつ、段差痕が抑制されたウェブ材の巻き取り方法を提供することにある。
本発明は、巻芯の外周面にウェブ材を巻き取るウェブ材の巻き取り方法において、巻芯の外周面に、互いに分離可能な離型フィルムが付与された粘着テープを貼り付け、ウェブ材の端部を、一方の離型フィルムを剥離して露出させた粘着面に貼り付けた後、粘着面に貼り付けられていないウェブ材の端部を切断し、然る後、他方の離型フィルムを剥離して露出させた粘着面に、ウェブ材の端部を貼り付けて、ウェブ材を巻芯に巻き付けるようにしたものである。
すなわち、本発明に係るウェブ材の巻き取り方法は、巻芯の外周面に、該巻芯の軸方向に延びる粘着テープを貼り付ける工程(a)と、粘着テープの巻芯の外周面と反対側の粘着面に、ウェブ材の端部を貼り付ける工程(b)と、ウェブ材を前記巻芯に巻き付ける工程(c)とを含み、
粘着テープは、可塑性を有するとともに、巻芯の外周面と反対側の面に、巻芯の周方向に互いに分離可能な離型フィルムが付与されており、
上記工程(b)は、
離型フィルムのうち、巻き付け方向側の第1の離型フィルムを剥離して、粘着テープの第1の粘着面を露出する工程(b1)と、
ウェブ材を、その先端部が、巻き付け方向と反対側の第2の離型フィルムの少なくとも一部と重なるように配設した後、ウェブ材の端部の一部を、第1の粘着面に貼り付ける工程(b2)と、
ウェブ材の端部を、第2の離型フィルムに重なる部位で、巻芯の軸方向に沿って切断する工程(b3)と、
第2の離型フィルムを剥離して、粘着テープの第2の粘着面を露出する工程(b4)と、
ウェブ材の端部のうち、第1の粘着面に貼り付けられていない部位を、第2の粘着面に貼り付ける工程(b5)と
を含むことを特徴とする。
本発明に係る巻き取り体は、上記のウェブ材の巻き取り方法によって、ウェブ材が巻芯に巻き取られた巻き取り体であって、ウェブ材の巻き付け端部は、粘着テープの上に貼り付けられていることを特徴とする。
本発明に係る巻芯は、上記のウェブ材の巻き取り方法に使用される巻芯であって、巻芯の外周面に、該巻芯の軸方向に延びる粘着テープが貼り付けられており、粘着テープは、巻芯の外周面と反対側の面に、巻芯の周方向に互いに分離可能な離型フィルムが形成されていることを特徴とする。
本発明に係る粘着テープは、上記のウェブ材の巻き取り方法に使用される粘着テープであって、粘着層と、該粘着層の少なくとも一方の面に形成された離型フィルムとを備え、離型フィルムは、巻芯の周方向に分離可能になっていることを特徴とする。
本発明によれば、ウェブ材の端部を、簡単な方法で、しかも、確実に、可塑性を有する粘着テープ上に貼り付けることができため、ウェブ材の巻き付け端部の段差により生じる段差痕を抑制できるとともに、ウェブ材の巻き取りの作業性を格段に向上させることができる。
本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法に使用される巻芯の構成を模式的に斜視図である。 本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法を模式的に示した部分断面図である。 本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法を模式的に示した部分断面図である。 本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法を模式的に示した部分断面図である。 本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法を模式的に示した部分断面図である。 本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法を模式的に示した部分断面図である。 本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法を模式的に示した部分断面図である。 本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法によって、巻芯に巻き取られたウェブ材の巻き取り体の構成を模式的に示した部分断面図である。 両面粘着テープの変形例を示した斜視図である。 両面粘着テープの変形例を示した斜視図である。 両面粘着テープの変形例を示した断面図である。 両面粘着テープの変形例を示した平面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。また、本発明の効果を奏する範囲を逸脱しない範囲で、適宜変更は可能である。
図1は、本発明の一実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法に使用される巻芯の構成を模式的に斜視図である。
図1に示すように、円筒状の巻芯10は、その外周面に、巻芯10の軸方向Aに延びる帯状の両面粘着テープ20が貼り付けられている。
本実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法は、両面粘着テープ20の巻芯10の外周面と反対側の粘着面に、ウェブ材の端部を貼り付けて固定した後、ウェブ材を巻芯10の周方向Bに巻き付けることにより行われる。
図2A〜2C、図3A〜3C、及び図4は、本実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法を模式的に示した図である。
まず、図2Aに示すように、巻芯10の外周面に、巻芯10の軸方向に延びる帯状の両面粘着テープ20を貼り付ける。ここで、両面粘着テープ20は、可塑性を有するとともに、巻芯10の外周面と反対側の面に、巻芯10の周方向Bに互いに分離可能な離型フィルム22が付与されている。そして、離型フィルム22は、巻芯10の軸方向Aに沿って、厚み方向に切り込まれた溝部30が形成され、溝部30の箇所で、ウェブ材の巻き付け方向C側の第1の離型フィルム22aと、巻き付け方向Cと反対側の第2の離型フィルム22bとに分離可能となっている。
ここで、両面粘着テープ20は、両面が粘着性を有し、かつ、可塑性を有していれば、その材料及び構成は、特に限定されないが、図2Aに示すように、粘着性及び可塑性を有する粘着層21で構成された基材レステープを用いることが好ましい。ここで、粘着層21としては、アクリル系、シリコーン系、ゴム系、エラストマー系、ウレタン系、ビニル系等の材料を用いることができる。また、粘着層21の厚みは、巻き取るウェブ材の厚みよりも厚いことが好ましく、典型的には、10〜1000μmの範囲にあることが好ましく、10〜100μmの範囲にあることがより好ましい。また、粘着層21は気泡を有してもよく、発泡体(例えば、ポリウレタン発泡体)でもよい。また、両面粘着テープ20は、基材に粘着層21を形成したものでもよい。
粘着層21の材料は、ウェブ材を巻き取るときの張力に耐え得る程度の粘着力、及び、後述する、段差痕を抑制させる効果を発揮し得る程度の可塑性を有する材料から、適宜選べばよい。また、作業性の面から、非硬化性の材料を用いることが好ましい。また、粘着層21は、自己粘着性を有していなくてもよく、例えば、可塑性を有する材料からなる層の両面に、粘着剤を形成したものでもよい。なお、以下の説明では、粘着層21を、両面粘着テープとして説明する。
次に、図2Bに示すように、離型フィルム22のうち、巻き付け方向C側の第1の離型フィルム22aを剥離して、両面粘着テープ21の第1の粘着面21aを露出する。
次に、図2Cに示すように、ウェブ材40の端部を、両面粘着テープ21上に配置した後、ウェブ材40の端部の一部40aを、第1の粘着面21aに貼り付ける。ここで、ウェブ材40の端部は、その先端部40bが、巻き付け方向Cと反対側の第2の離型フィルム22bの少なくとも一部と重なるように配設する。なお、図2Cでは、ウェブ材40の先端部40bを、第2の離型フィルム22bからはみ出して配設した状態を例示しているが、第2の離型フィルム22bの一部と重なるように配設してもよい。また、ウェブ材40の第1の粘着面21aへの貼り付けは、巻ズレを防止するために、ウェブ材40に張力を付与した状態で、ウェブ材40の巻き取り方向に沿った側縁部が、巻芯10の軸方向Aと垂直になるように配設して行うのが好ましい。
次に、図3Aに示すように、ウェブ材40の端部を、第2の離型フィルム22bに重なる部位で、巻芯10の軸方向Aに沿って切断する。これにより、ウェブ材40の先端部40b’は、第2の離型フィルム22b上に位置することになる。
次に、図3Bに示すように、第2の離型フィルム22bを剥離して、粘着テープ21の第2の粘着面21bを露出する。
次に、図3Cに示すように、ウェブ材40の端部のうち、第1の粘着面21aに貼り付けられていない部位を、第2の粘着面21bに貼り付ける。これにより、両面粘着テープ20の巻芯10の外周面と反対側の粘着面21a、21bに、ウェブ材40の端部40aを貼り付けることができる。
次に、図4に示すように、ウェブ材40を巻芯10に巻き付けることによって、ウェブ材40が巻芯10に巻き取られた巻き取り体100を得ることができる。なお、図4に示した巻き取り体100は、1周目から3周目のウェブ材40A、40B、40Cが巻き取られた状態を示したものである。
図4に示すように、ウェブ材40の端部40aは、2周目以降のウェブ材40B、40Cの巻き取りによって、両面粘着テープ21のウェブ材端部40aに接触する部位21Bがウェブ材40Aの厚み分だけ沈み込み、これにより、ウェブ材40の先端部40b’の段差に起因して連続的に発生する段差痕を抑制することができる。
なお、図4に示すように、両面粘着テープ21のウェブ材端部40aに接触しない部位21Aの巻き付け方向Cと反対側の端部21Cにおいて、当該部位21Aと巻芯10との間に、両面粘着テープ21の厚みに相当する段差が生じる。しかしながら、この段差は、当該部位21Aが、2周目以降のウェブ材40B、40Cの巻き取りによる圧力で変形することによって、ウェブ材40Bに接する粘着面21cが、なだらかな傾斜面となり、緩和される。これにより、両面粘着テープ21の巻き付け方向Cと反対側の端部21Cで生じる段差に起因して発生する段差痕を抑制することができる。
さらに、図4に示すように、両面粘着テープ21の部位21Bの巻き付け方向C側の端部21Dにおいても、当該部位21Bと巻芯10との間に、部位21Bの厚みに相当する段差が生じる。しかしながら、この段差は、部位21Bの端部21Dが、ウェブ材40A、40B、40Cの巻き取りによる圧力で変形することによって、端部21D近傍のウェブ材40Aに接する粘着面21dが、なだらかな傾斜面となり、緩和される。これにより、両面粘着テープ21の巻き付け方向C側の端部21Dで生じる段差に起因して発生する段差痕を抑制することができる。
なお、上述した両面粘着テープ21の部分的な沈み込みや変形による段差痕の抑制効果は、主に両面粘着テープ21が可塑性を有することから発現するものである。また、可塑性を有する両面粘着テープ21は、沈み込みや変形が生じた後、ウェブ材40に対して、大きな抗力を生じないため、段差痕を抑制した状態でウェブ材40を巻き取ることができる。加えて、塑性変形した粘着材は、隙間や圧力の低い部分に移動することが可能で、段差を平滑化するのに寄与する。なお、両面粘着テープ21が有する可塑性の程度は、特に限定されず、ウェブ材40の材料や膜厚、巻き取り時の張力等の条件に合わせて、適宜決めればよい。
また、一般的に柔らかい素材は塑性と弾性を併せ持ち、その比率は変形時の変位[m]と力[N]の積[J]すなわちエネルギーから知ることができ、その概念は非特許文献1に開示されている。本発明における「可塑性」は、塑性の比率が100%のものに限定はされず、段差痕が抑制できる範囲で、弾性の比率を有していると、使用後の粘着剤を剥がしやすくなるのでよい。例えば、80%以下の比率の弾性を有していてもよい。さらに、ウェブ材40に対して大きな抗力を生じない範囲で、弾性の比率を有していることが好ましく、例えば、40%以下の比率の弾性を有していてもよい。
本実施形態によれば、図2Cに示したように、ウェブ材40を、両面粘着テープ20の上に配置する際、ウェブ材40の端部40bが、両面粘着テープ20の上にくるような位置合わせを行う必要がない。従って、ウェブ材40を、第1の粘着面21aに貼り付ける際の位置決めは、巻ズレが生じないように、ウェブ材40を、巻き取り方向に沿った側縁部が、巻芯10の軸方向Aと垂直になるように配設するだけでよく、ウェブ材40に張力が付与された状態でも、容易に位置決めをすることができる。
また、図3Aに示したように、ウェブ材40の端部40aを、第2の離型フィルム22bに重なる部位で、巻芯10の軸方向Aに沿って切断する際、ウェブ材40の端部40aは、既に、第1の粘着面21aに貼り付けられて固定されているため、ウェブ材40の切断箇所の位置決めを容易に行うことができる。これにより、ウェブ材40の端部40aを、確実に、両面粘着テープ20の上に貼り付けることができる。
なお、このような一連の貼り付け工程は、図2Aに示したように、両面粘着テープ20を、ウェブ材40を貼り付ける面に、巻芯10の周方向に互いに分離可能な離型フィルム22を付与した構成にすることにより実現可能となる。
このように、本実施形態におけるウェブ材の巻き取り方法は、ウェブ材40の端部40aを、簡単な方法で、しかも、確実に、両面粘着テープ20の上に貼り付けることができる。これにより、ウェブ材先端部の段差に起因して連続的に発生する段差痕を抑制できるとともに、ウェブ材の巻き取りの作業性を格段に向上させることができる。
(両面粘着テープの変形例)
図5A、図5B、図6A、図6Bは、本実施形態における両面粘着テープの変形例を示した図である。ここで、図5A、図5Bは斜視図、図6Aは断面図、図6Bは平面図である。
図5Aに示した両面粘着テープ20は、自己粘着性及び可塑性を有する粘着層21の上に、巻芯10の軸方向Aに沿って、厚み方向に、その一部が切り込まれた溝部(ハーフカット)30が形成された離型フィルム22が付与されている。そして、溝部30の箇所で、2つの離型フィルム22a、22bに分離可能になっている。
図5Bに示した両面粘着テープ20は、自己粘着性及び可塑性を有する粘着層21の上に、一軸延伸フィルムからなる離型フィルム22が付与されている。ここで、一軸延伸フィルムは、延伸した方向は延びず、それと直角な方向は、まっすぐに切れるという性質(直線カット性)をもったフィルムからなる。そのため、離型フィルム22は、図5Bに示したように、矢印Dの破線に沿って、容易に切断することができ、これにより、2つの離型フィルム22a、22bに分離することができる。
図6Aに示した両面粘着テープ20は、図2Aに示した両面粘着テープ20において、粘着層21が、周方向B(図1を参照)の両端部において、厚み方向に傾斜する傾斜面を有している。これにより、2周目以降のウェブ材40B、40Cの巻き取りによる圧力で、当該傾斜面がよりなだらかになるため、両面粘着テープ21のウェブ材端部40aと接触しない部位21aと21cの段差に起因して発生する段差痕をより抑制することができる。なお、傾斜面は、粘着層21のいずれか一方の端部に形成されていればよく、特に、巻き付け方向C(図2A参照)と反対側の端部に形成されていることが好ましい。
図6Bに示した両面粘着テープ20(離型フィルムは不図示)は、粘着層21の周方向B(図1を参照)の両端部が、巻芯10の軸方向Aに沿って、平面視で波状になっている。ここで、波状とは、軸方向Aに沿って、凹部と凸部が交互に連続する形状をいい、例えば、正弦波、三角波等の形状からなる。これにより、ウェブ材40の巻き取りによる圧力が、波状の両端部において分散されるため粘着層21がより変形しやすくなり、段差痕をより抑制することができる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、もちろん、種々の改変が可能である。
本実施形態において、ウェブ材40は、帯状の長尺物であれば特に限定されず、例えば、金属箔、プラスチックフィルム、紙シート、布シート、あるいはこれらのうちのいずれかが積層されたもの等が挙げられる。
また、巻芯10は、ウェブ材40を巻き取る上での必要な強度を有していれば、巻芯10を構成する材料は特に限定されず、例えば、紙や樹脂、金属等の材料を用いることができる。
また、上記実施形態では、離型フィルム22に、巻芯10の軸方向Aに沿った溝部(フルカット又はハーフカット)30を形成することによって、巻芯10の周方向に互いに分離可能としたが、当該溝部30は、巻芯10の軸方向に沿って、ミシン目加工のように、断続的に形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、巻芯10の外周面に、巻芯10の軸方向Aに延びる帯状の両面粘着テープ20を貼り付けたが、必ずしも、巻芯10の軸方向両端部に亘って貼り付ける必要はない。また、巻芯10の軸方向Aに沿って、帯状の両面粘着テープ20を間欠的に貼り付けてもよい。
また、上記実施形態では、両面粘着テープ20を用いたが、巻芯10の外周面と反対側の面、すなわち、ウェブ材40を貼り付ける面だけが粘着面を有する片面粘着テープであってもよい。この場合、粘着テープを巻芯10に貼り付ける際は、例えば、粘着テープを貼り付ける巻芯10の外周面に粘着材を塗っておけばよい。
10 巻芯
20 両面粘着テープ
21 粘着層(両面粘着テープ)
21a 第1の粘着面
21b 第2の粘着面
21c、21d 粘着面
21A、21B 粘着層(両面粘着テープ)の部位
21C、21D 粘着層(両面粘着テープ)の端部
22 離型フィルム
22a 第1の離型フィルム
22b 第2の離型フィルム
30 溝部
40、40A、40B、40C ウェブ材
40a ウェブ材の端部
40b、40b’ ウェブ材の先端部
100 巻き取り体
本発明に係る巻芯は、ウェブ材の巻き取りに使用される巻芯であって、巻芯の外周面に、該巻芯の軸方向に延びる粘着テープが貼り付けられており、粘着テープは、巻芯の外周面と反対側の面に、巻芯の周方向に互いに分離可能な離型フィルムが形成されていることを特徴とする。
本発明に係る粘着テープは、ウェブ材の巻き取りに使用される巻芯の外周面に貼り付けられる粘着テープであって、粘着層と、該粘着層の少なくとも一方の面に形成された離型フィルムとを備え、離型フィルムは、巻芯の周方向に互いに分離可能になっていることを特徴とする。
本発明に係る巻芯は、ウェブ材の巻き取りに使用される巻芯であって、巻芯の外周面に、該巻芯の軸方向に延びる帯状の粘着テープが貼り付けられており、粘着テープは、巻芯の外周面と反対側の面に、巻芯の周方向に互いに分離可能な離型フィルムが形成されており、離型フィルムは、巻芯の軸方向に沿って、厚み方向に切り込まれた溝部が形成され、該溝部の箇所で分離可能になっていることを特徴とする。
本発明に係る粘着テープは、ウェブ材の巻き取りに使用される巻芯の外周面に貼り付けられる粘着テープであって、粘着層と、該粘着層の少なくとも一方の面に形成された離型フィルムとを備え、離型フィルムは、巻芯の軸方向に沿って、厚み方向に切り込まれた溝部が形成され、該溝部の箇所で巻芯の周方向に互いに分離可能になっていることを特徴とする。

Claims (11)

  1. 巻芯の外周面に、該巻芯の軸方向に延びる粘着テープを貼り付ける工程(a)と、
    前記粘着テープの前記巻芯の外周面と反対側の粘着面に、ウェブ材の端部を貼り付ける工程(b)と、
    前記ウェブ材を前記巻芯に巻き付ける工程(c)と
    を含むウェブ材の巻き取り方法であって、
    前記粘着テープは、可塑性を有するとともに、前記巻芯の外周面と反対側の面に、前記巻芯の周方向に互いに分離可能な離型フィルムが付与されており、
    前記工程(b)は、
    前記離型フィルムのうち、巻き付け方向側の第1の離型フィルムを剥離して、前記粘着テープの第1の粘着面を露出する工程(b1)と、
    前記ウェブ材を、その先端部が、巻き付け方向と反対側の第2の離型フィルムの少なくとも一部と重なるように配設した後、前記ウェブ材の端部の一部を、前記第1の粘着面に貼り付ける工程(b2)と、
    前記ウェブ材の端部を、前記第2の離型フィルムに重なる部位で、前記巻芯の軸方向に沿って切断する工程(b3)と、
    前記第2の離型フィルムを剥離して、前記粘着テープの第2の粘着面を露出する工程(b4)と、
    前記ウェブ材の端部のうち、前記第1の粘着面に貼り付けられていない部位を、前記第2の粘着面に貼り付ける工程(b5)と
    を含む、ウェブ材の巻き取り方法。
  2. 前記離型フィルムは、前記巻芯の軸方向に沿って、厚み方向に切り込まれた溝部が形成され、該溝部の箇所で分離可能になっている、請求項1に記載のウェブ材の巻き取り方法。
  3. 前記粘着テープは、粘着性及び可塑性を有する粘着層で構成された基材レステープからなる、請求項1または2に記載のウェブ材の巻き取り方法。
  4. 前記粘着層は、非硬化性をさらに有する、請求項3に記載のウェブ材の巻き取り方法。
  5. 前記粘着層は、周方向の少なくとも一方の端部において、厚み方向に傾斜する傾斜面を有している、請求項3に記載のウェブ材の巻き取り方法。
  6. 前記粘着層の周方向の両端部は、前記巻芯の軸方向に沿って、平面視で波状になっている、請求項3に記載のウェブ材の巻き取り方法。
  7. 前記粘着層の厚みは、10〜1000μmの範囲にある、請求項3に記載のウェブ材の巻き取り方法。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載のウェブ材の巻き取り方法によって、ウェブ材が巻芯に巻き取られた巻き取り体であって、
    前記ウェブ材の巻き付け端部は、前記粘着テープの上に貼り付けられている、巻き取り体。
  9. 請求項1〜7の何れかに記載のウェブ材の巻き取り方法に使用される巻芯であって、
    前記巻芯の外周面に、該巻芯の軸方向に延びる粘着テープが貼り付けられており、
    前記粘着テープは、前記巻芯の外周面と反対側の面に、前記巻芯の周方向に互いに分離可能な離型フィルムが形成されている、巻芯。
  10. 請求項1〜7の何れかに記載のウェブ材の巻き取り方法に使用される粘着テープであって、
    粘着層と、該粘着層の少なくとも一方の面に形成された離型フィルムとを備え、
    前記離型フィルムは、巻芯の周方向に互いに分離可能になっている、粘着テープ。
  11. 前記粘着テープは、粘着性及び可塑性を有する粘着層で構成された基材レステープからなる、請求項10に記載の粘着テープ。
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