JP2017005844A - プロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネス - Google Patents

プロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネス Download PDF

Info

Publication number
JP2017005844A
JP2017005844A JP2015116586A JP2015116586A JP2017005844A JP 2017005844 A JP2017005844 A JP 2017005844A JP 2015116586 A JP2015116586 A JP 2015116586A JP 2015116586 A JP2015116586 A JP 2015116586A JP 2017005844 A JP2017005844 A JP 2017005844A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pair
protector
cut
raised
wire group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015116586A
Other languages
English (en)
Inventor
裕 谷中
Yutaka Yanaka
裕 谷中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2015116586A priority Critical patent/JP2017005844A/ja
Publication of JP2017005844A publication Critical patent/JP2017005844A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Insulated Conductors (AREA)
  • Details Of Indoor Wiring (AREA)

Abstract

【課題】大きな保管場所が不要で、三次元に配索する電線群の保護およびL形に配索する箇所での保護に適用できるプロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネスを提供すること。【解決手段】プロテクタ用エレメント1は、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13と、一対の台形状板部14,15と、短片部16と、を有する合成樹脂製のカバー部材10と、雌雄一対のホックボタン17、18からなる連鎖手段19と、を備える。エレメント1を連鎖手段19で継ぎ足したプロテクタ20は、各エレメント1毎に、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を切り起こし、かつ一対の台形状板部14,15を立ち上げることで、各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13が電線群50aを抱え込み、各一対の台形状板部14,15が抱え込まれた上記電線群50aを収容、保持する。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車に搭載されるワイヤハーネスを覆うプロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネスに関する。
従来、自動車に搭載されるワイヤハーネスには、底面部が連続し両側の側面部が断続しているプロテクタにより電線群が保護されたものが既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
図8は、特許文献1に開示された図1に示すものと同一の電線保護具を示す斜視図である。この電線保護具14は、樹脂シートを打ち抜き形成され、図において、水平な基板部4と、基板部4の両側に延在する左右一対の側板部5,6と、を備えた複数の電線保持ブロック2と、各保持ブロック2を連結する可撓性の連結部3とで一体に構成され、基板部4と、立ち上げられた左右一対の側板部5,6とで三角空間を形成する。この電線保護具14は、電線群を基板部4上に位置させてから、左右一対の側板部5,6を三角空間を形成するように次々に立ち上げて複数の三角空間よりなる電線挿通空間を形成し、電線挿通空間内に電線群を保護できる構成である。
特開2005−124318号公報
しかしながら、図8に示す電線保護具14にあっては、シート状であるので電線群に組み付ける前は積層状態に保管することができて保管スペースが小さくて済み、かつ電線群が基板部4の平面に対して垂直面内で屈曲するような場合には適用できるが、電線群が基板部4の平面内で屈曲するような場合には適用できないという問題点があった。
また、図8に示す電線保護部14にあっては、基板部4と左右一対の側板部5,6とで形成する小さな三角空間内に電線群を通す構成であるので、電線群が端末においてL形に曲がってから接続端子に接続されるL形に配索する箇所の保護には適用できないとともに、振動が生じる配索箇所では、左右一対の側板部5,6の角部が電線群を圧迫するという問題点があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、大きな保管場所が不要で、かつ、少ない手間で配策作業を行うことができ、三次元に配索する電線群の保護およびL形に配索する箇所での保護に適用できるプロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明に係るプロテクタ用エレメントは、上記目的達成のため、一対の切り起こし爪が幅方向に離間して形成された底面用面部と、前記底面用面部の両側の長辺よりそれぞれ外方へ平面状に延在された一対の側壁用面部と、前記底面用面部の一方の短辺より外方へ平面状に延在された接続用面部と、を有する合成樹脂製のカバー部材と、雌雄一対のホックボタンであって、一方のホックボタンが前記接続用面部に設けられるとともに、他方のホックボタンが前記底面用面部の前記接続用面部と反対側の端部に、前記一方のホックボタンが設けられた面とは反対側の面に設けられる連鎖手段と、を備え、前記一対の切り起こし爪は、切り起こした際には、前記底面用面部上に密着して通す電線群を両側から抱え込むように形成され、前記一対の側壁用面部は、折り曲げられることにより、前記一対の切り起こし爪が抱え込む前記電線群の両側に立ち上がるように形成された構成である。
この構成により、本発明に係るプロテクタ用エレメントは、シート状で所要形状に打ち抜き製作することができ、電線群に組み付ける前は、積層状態に保管することができるので、大きな保管場所を必要としない。
また、本発明に係るプロテクタ用エレメントは、単体でプロテクタを構成できる。すなわち、電線群の保護箇所がプロテクタ用エレメントを1つ使用すれば足りる短い箇所の保護には、プロテクタ用エレメントを1つ用意し、一対の切り起こし爪を引き起こして電線群を抱え込むように係止させ、一対の側壁用面部を電線群の両側に立ち上げればよい。
また、本発明に係るプロテクタは、上記目的達成のため、複数の前記プロテクタ用エレメントが一列状に並べられ、一の前記プロテクタ用エレメントの前記一方のホックボタンと、隣りの前記プロテクタ用エレメントの前記他方のホックボタンとが嵌合することにより、前記複数のプロテクタ用エレメントが連鎖するとともに、前記各プロテクタ用エレメントの、前記一対の切り起こし爪をそれぞれ切り起こしかつ前記一対の側壁用面部を立ち上げた状態に構成されている。
この構成により、本発明に係るプロテクタは、電線群の保護箇所が1つのプロテクタ用エレメントでは足りない場合に適用し、必要個数用意して連鎖し、各プロテクタ用エレメントの一対の切り起こし爪を引き起こして電線群を抱え込むように係止させ、各プロテクタ用エレメントの一対の側壁用面部を電線群の両側に立ち上げればよい。
この構成により、本発明に係るプロテクタは、雌雄一対のホックボタンの嵌着に際して互いに隣接する底面用面部同士を直線状の接続のみでなく、屈曲する状態に接続することができ、また、接続用面部と底面用面部とが区分される箇所で、接続用面部を底面用面部に対して傾斜状態に屈曲することができる。したがって、本発明に係るプロテクタは、三次元方向に曲がって配索される電線群の保護にも適用することができる。さらに、一対の側壁用面部を底面用面部に対して垂直に立ち上げることができ、電線群の両側を保護できるので、L形に配索する箇所での保護に適用できる。
また、本発明に係るワイヤハーネスは、上記目的達成のため、電線群と、前記プロテクタと、を備え、前記各一対の切り起こし爪が前記電線群を挟んだ状態であるとともに、前記各一対の側壁用面部が前記電線群を挟んだ状態に立ち上がった状態である構成を有する。
この構成により、本発明に係るワイヤハーネスは、プロテクタによる保護が必要な三次元方向に曲がって配索される電線群に適用することができる。
本発明によれば、大きな保管場所が不要で、かつ、少ない手間で配策作業を行うことができ、三次元に配索する電線群の保護およびL形に配索する箇所での保護に適用できるプロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネスを提供することができる。
図1(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るプロテクタ用エレメントの平面展開形状を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)に対する右側面図である。 図2(a)は、本発明の第1の実施の形態に係るプロテクタ用エレメントの立体形状を示す正面図であり、図2(b)は、図2(a)に対する右側面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプロテクタを示し、図1(a)に示す平面展開形状の複数のプロテクタ用エレメントを一列状に連結した組立途中を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプロテクタを示し、図3に示すように複数のプロテクタ用エレメントを一列状に連結した後、各プロテクタ用エレメントを立体形状に折り曲げて完成した状態を示す平面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るワイヤハーネスを示し、図1(a)に示す平面展開形状のプロテクタ用エレメントを2つ連結してなるプロテクタを電線束に組み付けた状態を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るプロテクタを示し、図5に示すように複数のプロテクタ用エレメントを平面展開状のまま電線束に組み付けた後、各プロテクタ用エレメントを立体形状に折り曲げて完成した状態を示す平面図である。 本発明の第2の実施の形態に係るワイヤハーネスの構成を示す図である。 従来の電線保護具の構成を示す図である。
次に、本発明に係る一実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
(プロテクタ用エレメント)
まず、図1および図2を参照してプロテクタ用エレメント1の構成を説明する。
図1(a),(b)に示すように、本実施の形態に係るプロテクタ用エレメント(以下、単にエレメントと称することがある)1は、合成樹脂製のカバー部材10と、短片部16と、雌雄一対のホックボタンよりなる連鎖手段19と、を備えて構成される。
合成樹脂製のカバー部材10は、長方形板部11と、一対の台形状板部14,15と、有する。カバー部材10を構成する合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレン(PP)、あるいはポリプロピレンテレフタレート(PPT)等を用いることができる。また、カバー部材10は、耐熱性の面で支障がない場合は塩化ビニル(PVC)により形成してもよい。
長方形板部11は、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13が幅方向に離間して有する。一対の切り起こし爪12,13は、例えば、長方形板部11に予め鉤形状に切り込みを入れることにより形成することができる。これにより、一対の切り起こし爪12,13は、上記合成樹脂の可塑性を利用し、長方形板部11の上面に対して任意の角度となるように切り起こすことが可能となる(図2参照)。
一対の台形状板部14,15は、長方形板部11の両側の長辺よりそれぞれ外方へ平面状に延在された該長辺を底辺とする。一対の台形状板部14,15も、上記合成樹脂の可塑性を利用し、長方形板部11の平面に対して任意の角度となるまで折り曲げて立ち上げることが可能である。
短片部16は、長方形板部11の一方の短辺より外方へ平面状に延在された台形状である。短片部16の台形状の突端部には、連鎖手段19の構成要素の一つであるホックボタン17が設けられている。
連鎖手段19は、一方のホックボタン17が短片部16に設けられるとともに、他方のホックボタン18が長方形板部11の短片部16と反対側の端部に、一方のホックボタン17が設けられた面側とは反対側の面に設けられている。
図1に示す組み立て前のエレメント1において、カバー部材10は、長方形板部11、一対の台形状板部14,15の各領域を含み、これらの領域が短片部16と一体化された合成樹脂性の平板状部材で構成される。この平板状部材からなるエレメント1は、作業者が力を加えることで、カバー部材10の長方形板部11に配置される切り起こし爪12,13を切り起こし、さらに、長方形板部11の両側の一対の台形状板部14,15を折り曲げて立ち上げることにより、例えば、図2に示す立体形状に組み立てることができる。
図2に示す立体形状のエレメント1の構成において、カバー部材10は、一対の台形状板部14,15を立ち上げた状態のとき、長方形板部11を底面とし、上記立ち上げられた一対の台形状板部14,15を壁面とする横断面が凹型の溝構造を形成する。すなわち、平板状部材からなるカバー部材10において、長方形板部11は組み立て時に底面となる底面用面部に相当し、一対の台形状板部14,15は組み立て時に壁面となる壁面用面部に相当する。
また、図2に示す立体形状のエレメント1の構成において、短片部16の電線50を通す側には、雌雄一対のホックボタン17,18のうちの一方のホックボタン17が設けられる。これに対し、他方のホックボタン18は長方形板部11の短片部16と反対側の端部に、一方のホックボタン17が設けられた側とは反対側に設けられている。
短片部16上のホックボタン17は、図示しない他の同一構成のエレメント1の長方形板部11の短片部16と反対側の端部に設けられるホックボタン18に嵌着接合可能である。これにより、各エレメント1は、ホックボタン17、あるいは18を介して互いに他のエレメント1と連結することができる。このように、本実施の形態に係るエレメント1において、ホックボタン17,18はエレメント1の連鎖手段19を構成する。このため、図1に示す平板状部材からなるカバー部材10において、上記連鎖手段19を構成するホックボタン17が設けられる短片部16は、図2に示す律定頸上に組み立てられた時には連鎖用、つまり接続用として働く接続用面部に相当する。
図2に示す立体形状からも分かるように、本実施の形態のエレメント1において、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13は、切り起こした際には、長方形板部11上に密着して通す電線群50a中の1または複数の電線50を両側から抱え込むように形成されている。また、一対の台形状板部14,15は、折り曲げられることにより、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13が抱え込む電線群50aの両側に立ち上がるように形成されている。
上述したように、本実施の形態に係るエレメント1は、組み立て前には、図1に示すような平板状部材からなる。つまり、本実施の形態に係るエレメント1は、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13が切り起こし可能に形成された底面用面部(長方形板部11)、立ち上げる前の一対の側壁用面部(台形状板部14,15)、および接続用面部(短片部16)の各面部を有する合成樹脂製の平板状部材として個々に製造可能である。このように、個々に分離し、かつ平板状部材からなる本実施の形態では、保管場所は小さくて済む。
また、本実施の形態において、組み立て完了したエレメント1は、各一対の台形状板部14,15の長方形板部11に接する側と反対の側が開放された状態で用いられる。これにより、本実施の形態では、上記平板状部材から組み立てたエレメント1、または複数のエレメント1を連鎖手段19で継ぎ足したうえで、各一対の台形状板部14,15の開放された側から、各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13で電線群50aを抱え込み、かつ、各一対の側壁用面部14,15で上記電線群50aを挟み込むように押し込む簡単な作業で取り付け可能である。
本実施の形態に係るプロテクタ用エレメント1によれば、シート状で所要形状に打ち抜き製作することができ、電線群50aに組み付ける前は、積層状態に保管することができるので、大きな保管場所を必要としない。
また、プロテクタ用エレメント1は、単体でプロテクタを構成できる。すなわち、電線群50aの保護箇所がプロテクタ用エレメントを1つ使用すれば足りる短い箇所の保護には、プロテクタ用エレメントを1つ用意し、一対の切り起こし爪を引き起こして電線群を抱え込むように係止させ、一対の側壁用面部を電線群の両側に立ち上げればよい。
(プロテクタ)
次に、図3および図4を参照してプロテクタ20の構成を説明する。
図3に示すように、本実施の形態に係るプロテクタ20は、図1に示すエレメント1を複数継ぎ足して(連結して)構成される。特に、図3に示すプロテクタ20は、例えば4つのエレメント1A,1B,1C,1Dを連鎖手段19を介して継ぎ足すことにより構成されている。
具体的に、図3のプロテクタ20では、各エレメント1A,1B,1C,1Dが、エレメント1Aのホックボタン18にエレメント1Bのホックボタン17を嵌着し、エレメント1Bのホックボタン18にエレメント1Cのホックボタン17を嵌着し、エレメント1Cのホックボタン18にエレメント1Dのホックボタン17を嵌着することにより連結されている。
図3に示すプロテクタ20の連結構造によれば、例えば以下の手順により図4に示すプロテクタ20を組み立てることができる。すなわち、このプロテクタ20の組み立てにおいては、まず、各エレメント1A,1B,1C,1Dの各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を切り起こす。次いで、保護対象の電線群50aの該当箇所を各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13により抱き込むようにし、かつ、これら各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13の鉤部を電線群50aに引っ掛けるようにして各エレメント1A,1B,1C,1Dを電線群50aに対して順に取り付けていく。その後、各エレメント1A,1B,1C,1D毎に両側の台形状板部14,15を電線群50aが覆われるまで折り曲げ、プロテクタ20を完成させる。
このように、本実施の形態に係るプロテクタ20は、図1に示す平板状部材から組み立てた複数のエレメント1を連鎖手段19で継ぎ足すことで作成でき、各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13で電線群50aを抱え込み、かつ、各一対の側壁用面部14,15で上記電線群50aを挟み込むように取り付けることができる。
この取り付けに際し、連結されている各エレメント1A,1B,1C,1Dは、各一対の台形状板部14,15の長方形板部11に接する側と反対の側が開放されている。このため、作業者は、各エレメント1A,1B,1C,1Dをそれぞれの各一対の台形状板部14,15の開放端側から一対の切り起こし爪12,13が電線群50を抱え込む適宜な位置まで押し込むといった簡単な作業で当該プロテクタ20を電線群50aに取り付け可能であり、少ない手間で配策作業を行うことができる。
本実施の形態に係るプロテクタ20は、電線群50aの保護箇所が1つのプロテクタ用エレメント1では足りない場合に適用し、必要個数用意して連鎖し、各プロテクタ用エレメント1の一対の切り起こし爪12,13を引き起こして電線群50aを抱え込むように係止させ、各プロテクタ用エレメント1の一対の台形状板部14,15を電線群50aの両側に立ち上げればよい。
また、プロテクタ20は、雌雄一対のホックボタンの嵌着に際して互いに隣接する長方形板部11同士を直線状の接続のみでなく、屈曲する状態に接続することができ、また、短片部16と長方形板部11とが区分される箇所で、短片部16を長方形板部11に対して傾斜状態に屈曲することができる。したがって、本実施の形態に係るプロテクタ20は、三次元方向に曲がって配索される電線群50aの保護にも適用することができる。さらに、一対の台形状板部14,15を長方形板部11に対して垂直に立ち上げることができ、電線群50aの両側を保護できるので、L形に配索する箇所での保護に適用できる。
(ワイヤハーネス)
次に、図5および図6を参照して本実施の形態に係るワイヤハーネス30の構成を説明する。
図5および図6に示すワイヤハーネス30は、自動車の車体に取り付けられる電気接続箱40から導出される電線群50aおよび電線50を束ねた幹線51を覆うものであり、保護対象である電線群50aと、複数のエレメント1を連鎖手段19を介して継ぎ足して組み立てたプロテクタ20とにより構成される。電気接続箱40としては、ヒューズボックス、リレーボックス、ジャンクションボックス等が想定される。
図5において、電線群50aは、幹線51の先端の一部分で結束を解かれて複数の電線50に分離され、各電線50が電気接続箱40のそれぞれ対応する電線接続用のコネクタ(図示せず)に接続されている。ここで、各電線50、および幹線51の保護が必要な区間(保護対象区間)の長さは、電気接続箱40の長さ等に対応し、例えば、第1の実施形態に係るエレメント1の2個分の長さに相当している。
図5に示すワイヤハーネス30の組み立て工程において、作業者は、上記保護対象区間の電線群50aを保護するために2つのエレメント1を用意する。次に、作業者は、これら2つのエレメント1を上述した連鎖手段19により二連のエレメント1A,1Bとして継ぎ足したうえで、この二連のエレメント1A,1Bの各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を例えば長方形板部11の面に対して略垂直に切り起こす。
その後、作業者は、図5に示すように、二連のエレメント1A,1Bを保護対象区間の電線群50aの下部までもっていく。そして、この二連のエレメント1A,1Bのうちのエレメント1Aについては、例えば、切り起こされた切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13により複数の電線50を抱え込む状態にするとともに、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13の先端の鉤部を何本かの電線50に引っ掛けた状態に取り付ける。他方、エレメント1Bについては、例えば、切り起こされた切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13により幹線51を抱え込む状態に幹線51に対して取り付ける。
上記手順で各エレメント1A,1Bを取り付けた後、図6に示すように、各エレメント1A,1B毎に両側の台形状板部14,15を電線群50aが覆われる状態となるまで折り曲げてプロテクタ20を組み立て、該プロテクタ20と電線群50aとからなるワイヤハーネス30を完成させる。
図5および図6に示すワイヤハーネス30は、2つのエレメント1A,1Bを継ぎ足して構成されるプロテクタ20を備えている。プロテクタ20において、エレメント1A,1Bは、各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13が切り起こされて電線群50a、あるいは幹線51を両側から挟む(抱え込む)状態にある。また、プロテクタ20において、エレメント1A,1Bは、各一対の台形状板部14,15が各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13により抱え込まれた電線群50aを挟む状態に立ち上がった状態にある。
ワイヤハーネス30は、エレメント1の数が2個に限られず、電気接続箱40の大きさ(長さ)等に応じて1または複数の任意の数のエレメント1によって構成することができる。すなわち、ワイヤハーネス30は、PPやPPT等の合成樹脂製の一つのエレメント1(図1参照)を切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を切り起こして電線群50aを抱え込むように取り付けるとともに、一対の台形状板部14,15が切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13によって抱え込まれた電線群50aを挟んだ状態に立ち上げられた構造とすることができる他、上記複数のエレメント1を連鎖手段19で継ぎ足し、各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を切り起こして電線群50aを抱え込むように取り付けるとともに、各一対の台形状板部14,15が各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13によって抱え込まれた電線群50aを挟んだ状態に立ち上げられた構造とすることができる。
上述した一つのエレメント1を用いた構造、および複数のエレメント1を連結した構造のいずれの構造のワイヤハーネス30も、各一対の台形状板部14,15の長方形板部11に接する側と反対の側が開放されている。これにより、本実施の形態に係るワイヤハーネス30は、各エレメント1をそれぞれの各一対の台形状板部14,15の開放端側から一対の切り起こし爪12,13が電線群50を抱え込む適宜な位置まで押し込むだけで電線群50aに取り付け可能であり、配策作業の手間が少なくて済む。
また、本実施の形態に係るワイヤハーネス30によれば、連鎖手段19が雌雄一対のホックボタン17、18により構成されるため、複数のエレメント1を継ぎ足したプロテクタ20を用いた場合、隣接するエレメント1同士が、電線の曲げ方向および捩れ方向に相互の姿勢変化することが可能になる。これにより、本実施の形態に係るワイヤハーネス30では、様々な屈曲およびねじれを有する電線群50aあるいは幹線51の収容、保持に適応できる。
また、本実施の形態に係るワイヤハーネス30は、プロテクタ20による保護が必要な三次元方向に曲がって配索される電線群に適用することができる。
また、本実施の形態に係るワイヤハーネス30は、継ぎ足すエレメント1の数によってプロテクタ20の長さが決まるため、色々な長さの電気接続箱40に適用可能であり、コストを抑制することができる。
(第2の実施の形態)
(ワイヤハーネス)
第2の実施の形態に係るワイヤハーネス30Aの構成について図7を参照して説明する。本実施の形態に係るワイヤハーネス30Aは、電気接続箱40以外の箇所に適用するものである。特に、図7に示すワイヤハーネス30Aは、電線群50aが電線保護テープにより束ねられた幹線51Aを保護するものであり、該幹線51Aに取り付けたプロテクタ20Aを有する。
図7において、幹線51Aは、軸方向の途中の2箇所で分岐線52,53が分岐された構造を有している。分岐線52と分岐線53は分岐される幹線51Aの周方向の位置は同じであるが、延びる方向が互いに異なっている。幹線51Aの保護対象区間の長さは、例えば、第1の実施形態に係るエレメント1の4つ分の長さに相当している。
この場合、幹線51Aを保護するために4つのエレメント1を用意する。次に、作業者は、幹線51Aの保護対象区間の屈曲や分岐線52,53の分岐構造等を観察し、4つのエレメント1の配分を決定する。図7のハーネス幹線51Aにおいては、単一のエレメント1で保護する区間と、3つのエレメント1で保護する区間を決定する。
次に、作業者は、用意した4つのエレメント1の一つから、図7の幹線51Aの保護に用いるエレメント1Aを組み立てるとともに、残りの3つのエレメント1から幹線51Aの保護に用いる三連のエレメント1B,1C,1Dを組み立てる。エレメント1Aは、上述したように、図1に示す基本構造を有するエレメント1を用い、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を切り起こし、かつ、一対の台形状板部14,15を折り曲げて立ち上げることにより組み立てる。他方、三連のエレメント1B,1C,1Dは、3つのエレメント1を上述した連鎖手段19により継ぎ足したうえで、各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を切り起こし、かつ、各一対の台形状板部14,15を折り曲げて立ち上げることにより組み立てる。
次に、作業者は、組み立てた単一のエレメント1A、および三連のエレメント1B,1C,1Dを幹線51Aのそれぞれ該当する箇所に取り付ける。本実施の形態では、図7に示すように、エレメント1Aは、幹線51Aにおける分岐線52の右側の箇所に取り付ける。その際、エレメント1Aは、切り起こされた切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13により幹線51Aを抱え込むように取り付ける。
他方、三連のエレメント1B,1C,1Dは、幹線51Aにおける分岐線52の左側の箇所に分岐線53の分岐位置を経由した区間に取り付ける。その際、エレメント1B,1C,1Dは、切り起こされた各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13により幹線51Aを抱え込むように装着する。
三連のエレメント1B,1C,1Dの配置区間には分岐線53が存在する。他方、三連のエレメント1B,1C,1Dは、エレメント1Bの台形状板部15とエレメント1Cの台形状板部15との間に隙間が形成される構造である。これにより、三連のエレメント1B,1C,1Dは、エレメント1Bと1Cの両台形状板部15間の上記隙間を分岐線53が通るように幹線51Aに取り付けることができる。幹線51Aを抱え込むように取り付けられたエレメント1Aと、三連のエレメント1B,1C,1Dはプロテクタ20Aを構成する。
図7に示すプロテクタ20Aの取り付け状態において、エレメント1Aと三連のエレメント1B,1C,1Dとは、それらの底面である長方形板部11が幹線51Aの周方向におけるそれぞれ異なる位置に臨むように取り付けられている。つまり、エレメント1Aと三連のエレメント1B,1C,1Dとは、幹線51Aの軸を中心としてねじれた位置関係で取り付けられている。
このように、本実施の形態に係るワイヤハーネス30Aは、ポリプロピレン (polypropylene;PP)やポリペプチド(Polypeptide;PPT)等の合成樹脂製の一つのエレメント1を切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を切り起こして幹線51を抱え込むように取り付けるとともに、一対の台形状板部14,15が切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13によって抱え込まれた幹線51を挟んだ状態に立ち上げられた構造と、複数の上記エレメント1を連鎖手段19で継ぎ足し、各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13を切り起こして幹線51を抱え込むように取り付けるとともに、各一対の台形状板部14,15が各切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13によって抱え込まれた幹線51を挟んだ状態に立ち上げられた構造が混在するプロテクタ20Aを含む構成を有する。
このワイヤハーネス30Aの構成によれば、第1の実施の形態に係るワイヤハーネス30と同等の作用効果の他、幹線51Aへの取り付けに関する以下の作用効果を奏する。
例えば、本実施の形態に係るワイヤハーネス30Aでは、単一のエレメント1と、複数のエレメント1を連結した連結エレメントを組み合わせすることにより、分岐線52,53等を有する幹線51に対しても容易に取り付け可能である。
また、本実施の形態に係るワイヤハーネス30Aによれば、プロテクタ20Aを構成する各エレメント1において、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13の角度、および一対の台形状板部14,15の折り曲げ角度を任意に調整可能であり、これらの角度を調整することによって様々な太さの幹線51Aに対しても容易に取り付け可能である。
また、本実施の形態に係るワイヤハーネス30Aによれば、プロテクタ20Aを構成する各エレメント1において、立ち上げられた一対の台形状板部14,15間が離間している、つまり両端が開放されていること、つまり開口状態にあることが基本であるため、ワイヤハーネス30Aに対するプロテクタ20Aの装着作業を容易に行うことができる。
(その他の実施の形態)
本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的範囲には、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々、設計変更した形態が含まれる。
例えば、上記実施の形態において、エレメント1の組み立て前の構造を平板状としているが、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13および一対の台形状板部14,15が所定の角度まで起こされている状態に構成してもよい。
この構成のエレメント1を使用してプロテクタ20、20Aを形成する場合、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13および一対の台形状板部14,15については、上記角度から所望の角度までさらに切り起こす作業を行うこととなるが、その際、切込みにより形成される一対の切り起こし爪12,13および一対の台形状板部14,15は、事前に上記所定の角度まで起こされているため、プロテクタ20を構成する際の切り起こし作業が容易になる。
また、エレメント1において、一対の切り起こし爪12,13は図示した形状とは別の形状に切込みにより形成することができ、一対の台形状板部14,15についても、この形状に限定されるものではなく他の形状、例えば長方形とすることができる。
以上説明したように、本発明によれば、大きな保管場所が不要で、かつ、少ない手間で配策作業を行うことができ、三次元に配索する電線群の保護およびL形に配索する箇所での保護に適用できるという効果を有し、プロテクタ用エレメント、プロテクタおよびワイヤハーネスの全般に有用である。
1,1A,1B,1C,1D プロテクタ用エレメント
10 カバー部材
11 長方形板部(底面用面部)
12,13 切り起こし爪
14,15 台形状板部(側壁用面部)
16 短片部(接続用面部)
17,18 ホックボタン
19 連鎖手段
20,20A プロテクタ
30,30A ワイヤハーネス
40 電気接続箱
41 ロアカバー
50 電線
50a 電線群
51,51A 幹線

Claims (3)

  1. 一対の切り起こし爪が幅方向に離間して形成された底面用面部と、前記底面用面部の両側の長辺よりそれぞれ外方へ平面状に延在された一対の側壁用面部と、前記底面用面部の一方の短辺より外方へ平面状に延在された接続用面部と、を有する合成樹脂製のカバー部材と、
    雌雄一対のホックボタンであって、一方のホックボタンが前記接続用面部に設けられるとともに、他方のホックボタンが前記底面用面部の前記接続用面部と反対側の端部に、前記一方のホックボタンが設けられた面とは反対側の面に設けられる連鎖手段と、を備え、
    前記一対の切り起こし爪は、切り起こした際には、前記底面用面部上に密着して通す電線群を両側から抱え込むように形成され、
    前記一対の側壁用面部は、折り曲げられることにより、前記一対の切り起こし爪が抱え込む前記電線群の両側に立ち上がるように形成されていることを特徴とするプロテクタ用エレメント。
  2. 複数の請求項1に記載のプロテクタ用エレメントが一列状に並べられ、一の前記プロテクタ用エレメントの前記一方のホックボタンと、隣りの前記プロテクタ用エレメントの前記他方のホックボタンとが嵌合することにより、前記複数のプロテクタ用エレメントが連鎖するとともに、前記各プロテクタ用エレメントの、前記一対の切り起こし爪をそれぞれ切り起こしかつ前記一対の側壁用面部を立ち上げた状態に構成したことを特徴とするプロテクタ。
  3. 電線群と、請求項2に記載のプロテクタと、を備え、
    前記各プロテクタに備えた、一対の切り起こし爪が前記電線群を挟んだ状態であるとともに、前記一対の側壁用面部が前記電線群の両側に立ち上がった状態であることを特徴とするワイヤハーネス。
JP2015116586A 2015-06-09 2015-06-09 プロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネス Pending JP2017005844A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015116586A JP2017005844A (ja) 2015-06-09 2015-06-09 プロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015116586A JP2017005844A (ja) 2015-06-09 2015-06-09 プロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017005844A true JP2017005844A (ja) 2017-01-05

Family

ID=57752029

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015116586A Pending JP2017005844A (ja) 2015-06-09 2015-06-09 プロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017005844A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6201975B2 (ja) ワイヤーハーネス
JP5892505B2 (ja) 板金部材、バスバ及びこのバスバを備えた電気接続箱
EP2579404A1 (en) Wire harness and method of assembling thereof
JP6756828B2 (ja) エアバッグモジュールの接続ケーブルのためのケーブル導管装置、ならびに、前記タイプのケーブル導管装置を備える、配線システム、エアバッグモジュール、およびステアリングホイールまたは車両
JP5979496B2 (ja) ワイヤーハーネス及び中継ハーネス
JP5533472B2 (ja) 分岐回路の形成方法およびコネクタ
JP6041211B2 (ja) 自動変速機用保持プレート、およびこれを備えた配線ユニット
CN101492033B (zh) 车载用室内照明装置
JP2016015852A (ja) 車両用配線装置
JP2017005844A (ja) プロテクタ用エレメント、プロテクタ、およびそれを備えたワイヤハーネス
JP6386255B2 (ja) ワイヤーハーネス
JP2013090527A (ja) ワイヤハーネス及び電線保護具
JP2012239314A (ja) 配線具及びワイヤハーネス
JP2015231248A (ja) 保護部材付電線モジュール
JP5626108B2 (ja) 電線保護具及びワイヤハーネス
JP2015101111A (ja) 車両のホーン用ワイヤハーネスの保護構造及び車両のフロントグリルモジュール
CN110214401A (zh) 带有保护器的电线以及带有保护器的电线的配设结构
JP2013135502A (ja) 配線具
JP6102833B2 (ja) コネクタカバーおよびワイヤハーネス
JP5703011B2 (ja) ワイヤハーネスのアース接続構造
JP2016116335A (ja) ジャンクションボックスおよびワイヤハーネス
JP2013090528A (ja) ワイヤハーネス及び電線保護具
JP4289601B2 (ja) ハーネス回路体の製造方法
JP2015047025A (ja) ワイヤハーネス用プロテクタ
JP2015220760A (ja) 扁平状ワイヤハーネス