JP2017004289A - タッチセンサ用電極およびタッチパネル - Google Patents

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香苗 伴井
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貴浩 原田
裕功 橋田
Hirokatsu Hashida
裕功 橋田
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Abstract

【課題】第1・第2の電極パターンの組み合わせによりメッシュパターンを構築するデザインを採用する場合、第1・第2の電極パターンを構成する各電極が、スタイラスペン使用を想定した感度でも、誤検出抑制の上で好適なタッチセンサ用電極の冗長設計パターンを提供する。
【解決手段】相互に交差する第1・第2方向に沿ってマトリックス状に並べられた複数の画素上に配置されるタッチパネルに用いられ、第1・第2の電極パターンが絶縁交差してなる組み合わせにより、平面視において矩形セルを構成単位とするメッシュパターンを構築するデザインのメッシュ要素からなるタッチセンサ用電極において、前記電極パターンは枝状に突き出た末端線分を一切有さない構成とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、複数の電極の各々が複数の電極線を備えるタッチセンサ用電極およびタッチパネルに関する。
電子機器の入力デバイスとしてタッチパネルが広く用いられている。タッチパネルは、第1面と第2面とを有した透明誘電体層を備え、透明誘電体層の第1面には、X方向に沿って延びる帯形状を有した複数の第1電極が位置し、透明誘電体層の第2面には、X方向に対して直交するY方向に沿って延びる帯形状を有した複数の第2電極が位置している。
タッチパネルは、1つの第1電極と複数の第2電極の各々との間における静電容量の変化が検出されて、タッチパネルの操作面における指やスタイラスペンなどの導体の位置が検出される。第1電極や第2電極を形成する材料には、電極ごとの抵抗値を下げるために、銀や銅等の金属が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
タッチパネルを構成する複数の電極の各々は、静電容量の変化を検出するための導電性に加えて、タッチパネルの操作面に像を表示する上での光透過性が求められている。
第1・第2電極が共にメッシュ(網目)からなる帯を構成単位とする場合、それらが重なり合うことにより、第1・第2電極が一致しないと、平面視で金属線の占める面積が増え、光透過性の低下を招くことになる。
本出願人は、第1・第2電極が重なり合うことにより、全体として平面視で矩形を構成単位とするメッシュ(網目)が構成されるように、第1・第2電極のパターンを分解して設計した各種パターンを提案している(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2では、図1に示されるドライブ電極(第1電極)40が並列したパターンと、図2に示されるセンシング電極(第2電極)50が並列したパターンとを組み合わせることにより、図3に示される矩形(一辺αの正方形)を構成単位とするメッシュパターンが構成される。
図3では、図1のパターン(黒で図示される40)上に図2のパターン(白で図示される50)が重ね合わされ、全体として平面視で矩形を構成単位とするメッシュ(網目)が構成されており、5本の主電極線がセットとなって並列される分の幅を持つ帯形状の各電極が、隙間Ss,Sdで隔てられた3行×3列の直交座標が形成されている。
第1電極からなるパターンと第2電極からなるパターンは、それぞれが右下がり/右上がりの長方形の閉空間部分を備えており、それら自体が網目の粗いメッシュ要素である。
特許文献2に係るパターン設計によれば、複数の第1主電極線の各々と、複数の第2主電極線の各々とは、第1電極が延びる方向である第1方向、および、第2電極が延びる方向である第2方向と交差する方向に沿って延びる。相互に隣り合う2本の第1主電極線と、相互に隣り合う2本の第2主電極線とによって区画される四角形状のパターンは、透明誘電体層の表面から見て、第1方向、および、第2方向と交差する方向に沿って並ぶ。それゆえに、マトリックス状に並べられた複数の画素(図示していないが、図3で、垂直/水平方向にマトリクス配置される)上にタッチパネルが重ねられるとき、透明誘電体層の表面から見て、複数の画素の各々が並ぶ方向は、上記四角形状のパターンが並ぶ方向に交差する。結果として、第1電極と第2電極とによって形成されるパターンには、複数の画素の各々を区画する格子状のパターンと斜めに交差する複数の四角形状のパターンが含まれる。そのため、タッチパネルの備える複数の電極線に起因した干渉縞の発生が抑えられる。
第1・第2パターンの設計思想について、第1電極(ドライブ電極)の一例で代表して説明する。
図1,図4に示されるように、複数のドライブ電極40の各々は、Y方向と直交するX方向に沿って延び、Y方向に沿って間隔をあけて並べられている。複数のドライブ電極40の各々は、それのX方向の一端において端子部43に接続され、複数の端子部43の各々は、ドライブ電極40を選択する選択回路に接続されている。
複数のドライブ電極40の各々は、相互に異なる方向に沿って延びる2種類の電極線、すなわち、複数の第2主電極線41と、複数の第2副電極線42とから構成されている。複数のドライブ電極40の各々では、複数の第2主電極線41と複数の第2副電極線42とが網目状に接続されている。
相互に隣り合う2つのドライブ電極40の間の隙間は、ドライブ電極間領域Ssとして設定される。ドライブ電極間領域Ssは、電極線の形成されていない領域であり、相互に隣り合う2つのドライブ電極40を、ドライブ電極間領域Ssに存在する主電極線41,副電極線42を除去(断線)させることにより電気的に絶縁する。(図4参照)
図4に示されるように、複数のドライブ電極40の各々において、複数の第2主電極線41の各々は、X方向に沿って延びる第1直線Asと交差する方向に沿って延び、かつ、相互に平行な直線である。複数の第2主電極線41の各々と第1直線Asとのなす角度θは、90°以外の角度に設定され、相互に隣り合う2本の第2主電極線41の間の距離は、格子定数αとして設定されている。
複数の第2副電極線42の各々は、第1直線As、および、第2主電極線41と交差する方向に沿って延びる相互に平行な直線であって、複数の第2副電極線42の各々と第2主電極線41とのなす角度は、90°に設定されている。
複数の第2副電極線42の各々は、X方向に沿って相互に隣り合う3本の第2主電極線41に接続され、X方向に沿って相互に隣り合う3本の第2主電極線41は、相互に異なる2本の第2副電極線42によって接続されている。ドライブ電極40が形成する網目状のパターンでは、相互に隣り合う3本の第2主電極線41と、相互に隣り合う2本の第2副電極線42とによって、1つの第2パターン要素が構成され、複数の第2パターン要素がX方向に沿って繰り返し配置されている。
相互に隣り合う2つのドライブ電極40の間では、第2主電極線41の延びる方向において2本の第2主電極線41が相互に向かい合い、相互に向かい合う2本の第2主電極線41の間の第1距離L1は、図示の例では、第1距離L1=2×格子定数αを満たしている。換言すれば、複数のドライブ電極40の各々における第2主電極線41は、1つの方向に沿って延びる1つの電極線から、ドライブ電極間領域Ssに相当する部分として、第1距離L1の線分が切り取られた形状に形成されている。図4では、ドライブ電極間領域Ssの切り取り(絶縁化)に伴い、主電極線41が切断されて一端が自由端となって枝状に突き出した状態となっている箇所が複数あり、枝状の長さが最大で3×αの箇所も見られるが、副電極線42が切断されて枝状になる箇所は存在しないように設計されている。
なお、複数の第2主電極線41の各々の長さの最小単位が、格子定数αに設定されるので、1つのドライブ電極40において第2主電極線41の端部を結ぶ線Bsは、第2主電極線41ごとに九十九折り状に屈曲する。ドライブ電極間領域SsのY方向における第1幅W1の変化は、X方向に沿って並ぶ第2パターン要素ごとに繰り返し配置される。
一般に、タッチパネルは、指やスタイラスペンを用いてタッチ操作がされる。スタイラスペンを用いた場合には、静電容量の変化が指でタッチした場合より小さいことが知られている。
静電容量の変化を調整する目的,あるいは配線の粗密に伴って生じる画面内での明暗の分布を一様にする目的で、並んだ電極の間に、ダミー電極を形成することがある。ダミー電極はフローティングと称されることもあり、電極と導通せず電気的に独立し、電極間の寄生容量を低下させ、隣接する電極が相互に高周波駆動時に発生するショートを防止する。
図3,図4は、ダミー電極を具備しない場合の電極パターンの図示であるが、電極を構成する電極線にエッチング不良等によってクラックが形成されていると、クラックの部分は、タッチパネルが繰り返し使用されるうちに、断線してしまうことがある。
図5(a)に示すように、ドライブ主線31MLとドライブ副線31SLの第1交差点37において、エッチング不良等が原因で、クラック103が形成されてしまうことがある。
不完全断線であるクラック103の部分は、タッチパネル20が繰り返し使用されるうちに、図5(b)に示すように断線してしまうことがある。
断線箇所においては、相対する端部が近接しているため、使用状況によって、端部同士の接続や非接続が発生する。このため、使用者が指やスタイラスペンで触れなくても、静電容量の変化が生じる。
設計分野では、不測の事態に備えた対策を講じておき、システムの信頼性を増加させる手法として、冗長設計が取り入れられ、タッチパネル配線パターンの設計においても採用される。
図5(a)(b)に例示するように、断線した第1主線末端線分38a1及び第1副線末端線分38b1は、短いほど、断線時の静電容量の変化が小さくなる。
当初設計による38a1,38b1が点線部分で示す末端線分(自由端が枝状に突き出た箇所)の形状であると、断線により絶縁され、本来、電極として占める筈の導体がダミー化する比率が高くなり、静電容量の変化は無視できないものとなる。
特許文献2のように、第1・第2の電極パターンの組み合わせによりメッシュパターンを構築するデザインを採用する場合、電極間領域Ssに相当する部分などで絶縁のため、メッシュ要素を切り取る操作が必要となり、第1・第2の各電極パターンの電極は、枝状に突き出た末端線分を多く有する構成となってしまう。
上述の通り、末端線分は予期せぬ断線によりダミー化する可能性を有しており、導体部が所望の設計通り、電極/ダミーとして所定の機能を奏するとは限らない。
従って、冗長設計では、末端線分38a1,38b1は極力短く設計することが望まれており、断線箇所の相対する端部同士が接続や非接続の状態となっても、静電容量の変化が小さくなり、コントローラがこの静電容量の変化を誤検出してしまうことを抑制することができる。
特開2013−156725号公報 国際公開 WO2014/115832
本発明は、第1・第2の電極パターンの組み合わせによりメッシュパターンを構築するデザインを採用する場合、第1・第2の電極パターンを構成する各電極が、その境界で枝状に突き出た末端線分を有さない構成で、スタイラスペン使用を想定した感度でも、誤検出抑制の上で好適なタッチセンサ用電極の冗長設計パターンを提供することを目的とする。
以上のような課題を解決する本発明によるタッチセンサ用電極は、
相互に交差する第1・第2方向に沿ってマトリックス状に並べられた複数の画素上に配置されるタッチパネルに用いられ、第1・第2の電極パターンが絶縁交差してなる組み合わせにより、平面視において矩形セルを構成単位とするメッシュパターンを構築するデザインのメッシュ要素からなるタッチセンサ用電極において、
第1電極方向に沿って延びる帯形状を有し、かつ、前記第1電極方向と交差する方向である第2電極方向に沿って第1隙間を空けて並ぶ複数の第1電極と、前記第2電極方向に沿って延びる帯形状を有し、かつ、前記第1電極方向に沿って第2隙間を空けて並び、複数の前記第1電極の各々と立体的に交差する複数の第2電極とを備え、
複数の前記第1電極の各々は、第1線方向に沿って延びる直線形状を有する線分である複数の第1主線と、前記第1線方向と交差する方向である第2線方向に沿って延び、複数の第1主線を連結する直線形状を有した線分である複数の第1副線とを含み、
複数の前記第2電極の各々は、前記第2線方向に沿って延びる直線形状を有する線分である複数の第2主線と、前記第1線方向に沿って延び、複数の第2主線を連結する直線形状を有した線分である複数の第2副線とを含み、
前記第1電極の各々は、前記第1主線と前記第1副線との交差によって形成される複数の第1交差点を有し、前記第2電極の各々は、前記第2主線と前記第2副線との交差によって形成される複数の第2交差点を有し、
前記第1・第2の電極パターンには、前記第1交差点および前記第2交差点から連結して先に延び、先端が自由端となる末端線分を、何れの前記第1・第2交差点においても含まないことを特徴とする。
前記第1・第2の電極パターン内には、前記第1交差点および前記第2交差点から連結せずに断線箇所を備えて先に延び、両端が自由端となる直線からなる末端線分(または、両端が自由端となり屈曲点を有する線分からなる末端線分)をダミー電極として含む構成としても良い。
本発明によるタッチパネルは、第1面と第2面とを有した透明誘電体層を備え、透明誘電体層の第1面には、上記第1電極パターンからなるタッチセンサ用電極が形成され、第2面には、上記第2電極パターンからなるタッチセンサ用電極が形成されてなる。
または、第1の透明誘電体層の片面に、上記第1電極パターンからなるタッチセンサ用電極が形成され、第2の透明誘電体層の片面に、上記第2電極パターンからなるタッチセンサ用電極が形成され、第1・第2の電極パターンが絶縁交差して組み合わせられるように、第1・第2の透明誘電体層が一体化されてなる構成でも良い。
以上のような構成によれば、電極線が断線した時に、電極から浮遊(絶縁〜孤立)してダミー電極と化してしまう可能性の高い金属線が電極パターン内に存在しないため、誤検出を抑制する上で有効な冗長設計パターンが提供される。
従来技術に係るタッチセンサ用電極パターンの一例を示す説明図。 従来技術に係るタッチセンサ用電極パターンの一例を示す説明図。 図1,図2の組み合わせにより構成されるメッシュパターンを示す説明図。 図1の電極パターンの設計思想を説明するための拡大図。 電極パターン内での電極線の(a)不完全断線(b)完全断線を示す説明図。 本発明に係るタッチセンサ用電極パターンの一例を示す説明図。 本発明に係るタッチセンサ用電極パターンの一例を示す説明図。 図7,図8の組み合わせにより構成されるメッシュパターンを示す説明図。 本発明によるタッチセンサ用電極パターンを用いたタッチパネルを液晶表示装置に適用した一例を示す断面説明図。
[第1実施形態]
図6から図9を参照して、第1実施形態におけるタッチセンサ用電極、タッチパネルを説明する。
[ドライブ電極の構成]
図6を参照してドライブ電極の構成を説明する。図6においては、ドライブ電極31DPを構成する複数のドライブ電極線の配置を説明する便宜上、2つのドライブ電極31DP(左右方向に走る)の中で4つの容量検出部NDを構成する部分を拡大して示し、かつ、ドライブ電極線の線幅を誇張している。
図6に示すように、複数のドライブ電極31DPの各々は、複数のドライブ主線31MLと、複数のドライブ副線31SLとを備える。1つのドライブ主線31MLは、複数のドライブ副線31SLが交差し、また、1つのドライブ副線31SLには、複数のドライブ主線31MLが交差する。
複数のドライブ主線31MLの各々は、第1電極方向D1と第2電極方向D2の間にある第1線方向DL1に沿って延びる直線形状を有する線分である。複数のドライブ主線31MLの一部は、第2電極方向D2において相互に隣り合う2つの容量検出部NDに跨る線分となっている。また、ドライブ主線31MLの一部は、第1電極方向D1に相互に隣り合う容量検出部ND間で途切れる線分となっている。
また、ドライブ主線31MLは、第1電極方向D1と第2電極方向D2の間にある第2線方向DL2の最小の主線間隔WMからその2倍の間隔2WMを空けて、第2線方向DL2に沿って並んでいる。すなわち、本実施形態で図示する例では、ドライブ主線31MLは、主線間隔WMを空けて互いに平行に設けられているものと、主線間隔WMの2倍の主線間隔2WMを空けて互いに平行に設けられているものとがある。
複数のドライブ副線31SLは、第2線方向DL2に沿って延びる直線形状を有する線分である。また、第2線方向DL2と第2電極方向D2との形成する角度θ1は、0°以上90°未満であり、第1線方向DL1と第1電極方向D1との形成する角度θ2は、0°以上90°未満である。第1線方向DL1と第2線方向DL2とは、相互に交差する方向であって、図4においては、角度θ1、及び、角度θ2は、66.04°であり、第1線方向DL1と第2線方向DL2との形成する角度は、90°である。複数のドライブ副線31SLの一部は、第1電極方向D1に相互に隣り合う容量検出部ND間で途切れる線分となっている。複数のドライブ副線31SLの一部は、例えば、第1線方向DL1の最小の副線間隔WSから5倍の間隔5WSを空けて、第1線方向DL1に沿って並んでいる。すなわち、ドライブ副線31SLは、WS、2WS、3WS、4WS、及び、5WSの間隔を空けて互いに平行に設けられている。
複数のドライブ副線31SLの各々は、複数のドライブ主線31MLを並列に接続している。複数のドライブ副線31SLの各々は、複数のドライブ主線31MLを並列に接続し、ドライブ主線31MLの数は、複数のドライブ主線31MLを並列に接続するドライブ副線31SLの数よりも多い。複数のドライブ主線31MLを並列に接続するドライブ副線31SLは、1つの容量検出部NDごとに複数ずつ含まれている。ドライブ副線31SLの存在により、ドライブ主線31MLの一部に断線が発生しても、ドライブ副線31SLと断線したドライブ主線31MLの隣のドライブ主線31MLを使用して、白丸部分を迂回する伝送路が形成される。そして、ドライブ電極31DPの有する伝送路のうち、迂回された部分を除く部分においては、通常とほぼ同じ抵抗値が得られる。結果として、ドライブ電極線が第2電極方向D2に沿って延びる直線形状を有した線分のみからなる構成と比べて、ドライブ電極31DPにおける抵抗値が、ドライブ電極線の一部分における抵抗値の増大によって増大することが抑えられる。
また、複数のドライブ主線31MLの一部は、ドライブ主線31MLとドライブ副線31SLとが交差する第1交差点37から先に延びる第1主線末端線分38aを有する。また、複数のドライブ副線31SLの一部は、第1交差点37から先に延びる第1副線末端線分38bを有する。
本発明では、先端が自由端となっている枝状の第1主線末端線分38aおよび第1副線末端線分38bは、根元(第1交差点37側)で断線が発生した場合のダミー電極化(当初設計値からの寄生容量の低下)に備えて、予め第1交差点37で断裁しておき、そこから連結して先に延びないダミー電極としておく。同図内に、ダミー化しておいた第1主線末端線分38aおよび第1副線末端線分38bの数箇所を点線楕円にて囲って示す。
ドライブ主線31ML及びドライブ副線31SLは、第1電極方向D1において、相互に隣り合う容量検出部ND間に跨っていない線分を含み、容量検出部ND間に、第1隙間39を形成している。このため、ドライブ主線31MLの一部は、第1隙間39に沿う位置に、第1主線末端線分38aを有し、また、ドライブ副線31SLの一部は、第1隙間39に沿う位置に、第1副線末端線分38bを有している。また、図6の例では、1つの容量検出部ND内においても、第1主線末端線分38a及び第1副線末端線分38bを形成している。
[センシング電極の構成]
図7を参照してセンシング電極の構成を説明する。図7においては、センシング電極33SPを構成する複数のセンシング電極線の配置を説明する便宜上、2つのセンシング電極33SPのなかで4つの容量検出部NDを構成する部分を拡大して示し、かつ、センシング電極線の線幅を誇張している。
また、以下では、主に電極の方向(図6:左右⇔図7:上下)のみで相違するセンシング電極の詳細については、ドライブ電極で代表して説明したものとし、同様の構成での説明を省略する。
複数のセンシング電極33SPの各々は、複数のセンシング主線33MLと、複数のセンシング副線33SLとを備える。センシング主線33MLは、ドライブ主線31MLと延在方向が相互に異なり、センシング副線33SLも、ドライブ副線31SLと延在方向が異なる。1つのセンシング主線33MLは、複数のセンシング副線33SLが交差し、また、1つのセンシング副線33SLには、複数のセンシング主線33MLが交差する。
図7に示すように、複数のセンシング主線33MLの各々は、第2線方向DL2に沿って延びる直線形状を有する線分である。複数のセンシング主線33MLは、第1電極方向D1において相互に隣り合う2つの容量検出部NDに跨る線分となっている。また、センシング主線33MLの一部は、第2電極方向D2に相互に隣り合う容量検出部ND間で途切れる線分となっている。
また、複数のセンシング主線33MLの一部は、センシング主線33MLとセンシング副線33SLとが交差する第2交差点41から先に延びる第2主線末端線分42aを有する。また、複数のセンシング副線33SLの一部は、第2交差点41から先に延びる第2副線末端線分42bを有する。
本発明では、先端が自由端となっている枝状の第2主線末端線分42aおよび第12線末端線分42bは、根元(第2交差点41側)で断線が発生した場合のダミー電極化(当初設計値からの寄生容量の低下)に備えて、予め第2交差点41で断裁しておき、そこから連結して先に延びないダミー電極としておく。
センシング主線33ML及びセンシング副線33SLは、第2電極方向D2において、相互に隣り合う容量検出部ND間に跨っていない線分を含み、容量検出部ND間に、第2隙間43を形成している。このため、センシング主線33MLの一部は、第2隙間43に沿う位置に、第2主線末端線分42aを有し、また、センシング副線33SLの一部は、第2隙間43に沿う位置に、第2副線末端線分42bを有している。
[タッチパネル用電極の構成]
図8を参照してタッチセンサ用電極の構成を説明する。図8においては、タッチセンサ用電極を構成する複数の線分の配置を説明する便宜上、図6で説明したドライブ電極31DPを構成する電極線(31ML,31SL)は薄い色の線によって示し、図7で説明したセンシング電極33SPを構成する電極線(33ML,33SL)は濃い色の線によって示している。
図8に示すように、ドライブ電極31DPを構成する複数の線分と、センシング電極33SPを構成する複数の線分とは、四角形状の一例である正方形状を有した単位格子の繰返しである格子パターン44を構成している。
すなわち、ドライブ主線31MLは、センシング主線33MLと相互に交差する位置であって、かつ、第1線方向DL1において、センシング副線33SLと重ならない位置に配置されている。また、ドライブ副線31SLは、センシング副線33SLと相互に交差する位置であって、かつ、第2線方向DL2おいて、センシング主線33MLと重ならない位置に配置されている。更に、センシング主線33MLは、ドライブ主線31MLと相互に交差する位置であって、かつ、第2線方向DL2において、ドライブ副線31SLと重ならない位置に配置されている。更に、センシング副線33SLは、ドライブ副線31SLと相互に交差する位置であって、かつ、第1線方向DL1において、ドライブ主線31MLと重ならない位置に配置されている。
上述した第1主線末端線分38aや第1副線末端線分38bの断線や第2主線末端線分42aや第2副線末端線分42bの断線に伴う静電容量の変化を小さくするため、何れの末端線分についても新たな断線を発生させない様に、予め根元で断線させておくのは、ドライブ電極線とセンシング電極線が立体的に交差した検出領域全体の70%以上の領域であっても良い。
また、末端線分38a,38b,42a、42bの形状としては直線に限らず、屈曲点を有する線分(L字状)や交差点を有する十字状の形状であっても良い。
なお、センシング面と対向する平面視において、ドライブ電極31DP、及び、センシング電極33SPの各々は、光の散乱を抑えるために、黒色を有していることが好ましい。ドライブ電極31DPやセンシング電極33SPの黒色化は、例えば、金属配線の酸化処理、あるいは、黒色を有する金属膜のめっき処理等によって実現される。
以上、上記実施形態によれば以下に列記する効果が得られる。
(1)第1主線末端線分38aや第1副線末端線分38bが、予めドライブ主線31MLおよびドライブ副線31SLから孤立しており、新たなクラック〜断線に伴うダミー電極成分の発生を招かないため、当初設計からの静電容量の変化を小さくすることができ、誤検出を抑制することができる。
(2)第2主線末端線分42aや第2副線末端線42bが、予めセンシング主線33MLおよびセンシング副線33SLから孤立しており、新たなクラック〜断線に伴うダミー電極成分の発生を招かないため、当初設計からの静電容量の変化を小さくすることができ、誤検出を抑制することができる。
(3)ドライブ主線31MLがドライブ副線31SLで接続されているので、ドライブ電極31DPにおける抵抗値が、ドライブ電極線の一部分における抵抗値の増大によって増大することを抑えられる。
(4)センシング主線33MLがセンシング副線33SLで接続されているので、センシング電極33SPにおける抵抗値が、センシング電極線の一部分における抵抗値の増大によって増大することを抑えられる。
本発明による電極パターンを適用してなるタッチパネル,およびディスプレイは、例えば図9に示すように、タッチパネル20は、表示パネル10に近い構成要素から順番に、透明基板31、ドライブ電極31DP、透明接着層32、透明誘電体基板33、センシング電極33SP、透明接着層23、カバー層22が位置している。このうち、透明誘電体基板33は、複数のドライブ電極31DPと、複数のセンシング電極33SPとに挟まれている。
尚、ドライブ電極31DPとセンシング電極33SPとは、それぞれ異なる透明誘電体基板上に形成される構成(GFFと称される)であっても、同一の透明誘電体基板の表裏に形成される構成(GF2と称される)の何れであっても、本発明の主旨を逸脱するものではなく、用途に応じて適宜採用される。

Claims (5)

  1. 相互に交差する第1・第2方向に沿ってマトリックス状に並べられた複数の画素上に配置されるタッチパネルに用いられ、第1・第2の電極パターンが絶縁交差してなる組み合わせにより、平面視において矩形セルを構成単位とするメッシュパターンを構築するデザインのメッシュ要素からなるタッチセンサ用電極において、
    第1電極方向に沿って延びる帯形状を有し、かつ、前記第1電極方向と交差する方向である第2電極方向に沿って第1隙間を空けて並ぶ複数の第1電極と、前記第2電極方向に沿って延びる帯形状を有し、かつ、前記第1電極方向に沿って第2隙間を空けて並び、複数の前記第1電極の各々と立体的に交差する複数の第2電極とを備え、
    複数の前記第1電極の各々は、第1線方向に沿って延びる直線形状を有する線分である複数の第1主線と、前記第1線方向と交差する方向である第2線方向に沿って延び、複数の第1主線を連結する直線形状を有した線分である複数の第1副線とを含み、
    複数の前記第2電極の各々は、前記第2線方向に沿って延びる直線形状を有する線分である複数の第2主線と、前記第1線方向に沿って延び、複数の第2主線を連結する直線形状を有した線分である複数の第2副線とを含み、
    前記第1電極の各々は、前記第1主線と前記第1副線との交差によって形成される複数の第1交差点を有し、前記第2電極の各々は、前記第2主線と前記第2副線との交差によって形成される複数の第2交差点を有し、
    前記第1・第2の電極パターンには、前記第1交差点および前記第2交差点から連結して先に延び、先端が自由端となる末端線分を、何れの前記第1・第2交差点においても含まないことを特徴とするタッチセンサ用電極。
  2. 前記第1・第2の電極パターン内には、前記第1交差点および前記第2交差点から連結せずに断線箇所を備えて先に延び、両端が自由端となる直線からなる末端線分をダミー電極として含む構成である請求項1記載のタッチセンサ用電極。
  3. ダミー電極が、両端が自由端となり屈曲点を有する線分からなる末端線分、あるいは交差点から延びる末端線分が自由端である十字状の形状である請求項2記載のタッチセンサ用電極。
  4. 第1面と第2面とを有した透明誘電体層を備え、透明誘電体層の第1面には、請求項1〜3の何れかに記載される上記第1電極パターンからなるタッチセンサ用電極が形成され、第2面には、上記第2電極パターンからなるタッチセンサ用電極が形成されてなるタッチパネル。
  5. 第1の透明誘電体層の片面に、請求項1〜3の何れかに記載される上記第1電極パターンからなるタッチセンサ用電極が形成され、第2の透明誘電体層の片面に、上記第2電極パターンからなるタッチセンサ用電極が形成され、第1・第2の電極パターンが絶縁交差して組み合わせられるように、第1・第2の透明誘電体層が一体化されてなる構成のタッチパネル。
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