JP2017004251A - Icカード - Google Patents
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Abstract
【課題】ICモジュールが取り外されたことを検出することができるICカードを提供する。【解決手段】ICカード100は、外部読み書き装置との通信を行うためのアンテナコイル14と、アンテナコイル14に接続されたコンデンサ18と、を有するカード本体と、少なくとも記憶部を含み、アンテナコイル14に対して結合されるとともに、カード本体に接合されるICモジュール20と、を備え、記憶部は、カード本体とICモジュール20との接合部分40における物理的な構造に起因する容量成分から取得される固有の識別情報を記憶している。【選択図】図5
Description
本発明は、ICカードに関する。
従来、例えばICカードに形成されたアンテナと、リーダライタに形成されたアンテナとが電磁結合することによって非接触で情報の授受が行われるICカードが知られている。特許文献1には、アンテナ基板を備えたカード本体にICモジュールが搭載されたICカードが記載されている。このICカードでは、ICモジュールが、接触型インターフェース及び非接触型インターフェースを有するICチップと、所定の結合コイルとを備えている。また、カード本体は、リーダライタのアンテナに対して電磁結合するアンテナコイルと、ICモジュールの結合コイルに対して電磁結合する結合コイルとを備えている。これにより、リーダライタによってカード本体に電流が誘起されると、カード本体の結合コイルとICモジュールの結合コイルとが電磁結合され、ICモジュールにも電流が誘起される。
しかしながら、特許文献1に記載されたICカードにおいては、カード本体の表面に形成された嵌合穴にICモジュールが接着されているため、ICカードからICモジュールを比較的容易に取り外すことができる。この場合、ICカードから取り外された状態のICモジュールであっても、条件によっては、リーダライタから電力を得ることで情報の授受が可能となることがある。これにより、ICモジュールに記憶された情報に対する不正アクセス、改ざんなどが行われる虞がある。そして、一旦取り外されたICモジュールが、再びカード本体に戻された場合、使用者はICモジュールが取り外されていたことを認識できない虞がある。
本発明の一形態は、ICモジュールが取り外されたことを検出することができるICカードを提供することを目的とする。
本発明の一形態に係るICカードは、外部読み書き装置との通信を行うためのアンテナコイルと、アンテナコイルに接続されたコンデンサと、を有するカード本体と、少なくとも記憶部を含み、アンテナコイルに対して結合されるとともに、カード本体に接合されるICモジュールと、を備え、記憶部は、カード本体とICモジュールとの接合部分における物理的な構造に起因する容量成分から取得される固有の識別情報を記憶している。
このICカードでは、カード本体とICモジュールとの接合部分における物理的な構造に起因する容量成分から取得される固有の識別情報が、ICモジュール側の記憶部に記憶されている。この識別情報は、ICカードにおける微小な個体差を利用したものであり、製造工程等が同様であったとしてもICカード毎に固有の識別情報が取得される。カード本体からICモジュールが取り外されて、その後同じICモジュールがカード本体に再接合されたとしても、カード本体とICモジュールとの接合部分における物理的な構造には必ず変化が生じている。そのため、ICモジュールに記憶されている識別情報と、ICモジュールが再接合されたICカードから取得される識別情報とは一致しない。したがって、これらの識別情報同士を照合することによって、製造後にICモジュールが取り外されたことがあるかを検出することができる。なお、上述の識別情報の一例として、PUF(Physical Unclonable Function)が挙げられる。
また、上記のICカードでは、ICモジュールは、識別情報を取得するための取得手段を備えている構成であってもよい。このように、ICモジュール自体が取得手段を備えることで、外部装置を必要とすることなく識別情報の取得を行うことができる。
また、上記のICカードでは、ICモジュールは、記憶部に記憶している識別情報と、取得手段によって新たに取得された識別情報とを比較する比較手段を有している構成であってもよい。これによれば、ICモジュール自体が比較手段を備えているので、識別情報を比較するための外部装置を必要としない。
また、上記のICカードでは、接合部分には、ICモジュールに接続された第1の導体パターンと、第1の導体パターンに対向する第2の導体パターンとが配置され、識別情報は、第1の導体パターンと第2の導体パターンとの間に生じる容量成分から取得される構成であってもよい。この構成によれば、第1の導体パターンと第2の導体パターンとが対向して配置されているので、第1の導体パターンと第2の導体パターンとの間に生じる容量成分を大きくすることができる。
また、上記のICカードでは、第2の導体パターンは、脆性の材料によって形成されている構成であってもよい。この構成によれば、カード本体からICモジュールが取り外された場合に、脆性の材料によって形成される第2の導体パターンが破損しやすい。これにより識別情報に大きな変化が現れやすい。
また、上記のICカードでは、カード本体は、アンテナコイルに連続して形成されたカード側結合コイルをさらに有し、ICモジュールは、カード側結合コイルに対して電磁結合するモジュール側結合コイルをさらに有し、カード側結合コイルとモジュール側結合コイルとは、少なくとも互いの一部同士が対向して配置されており、識別情報は、カード側結合コイルとモジュール側結合コイルとの間に生じる容量成分から取得される構成であってもよい。この構成によれば、カード側結合コイルとモジュール側結合コイルとの間に生じる容量成分を大きくすることができる。
また、上記のICカードでは、カード本体は、アンテナコイルに連続して形成されたカード側結合コイルをさらに有し、ICモジュールは、カード側結合コイルに対して電磁結合するモジュール側結合コイルをさらに有し、カード本体には、少なくともモジュール側結合コイルの一部に対向して配置されるアンテナコイルから独立した導体パターンが形成され、識別情報は、モジュール側結合コイルと導体パターンとの間に生じる容量成分から取得される構成であってもよい。この構成によれば、導体パターンとモジュール側結合コイルとの間に生じる容量成分を大きくすることができる。
本発明の一形態によるICカードによれば、ICモジュールが取り外されたことを検出することができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。便宜上、実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
(第1実施形態)
図1〜4は、デュアルインターフェースICカードの基本構成の一例を示している。デュアルインターフェースICカード100(以下、単に「ICカード100」とも記す)は、接触及び非接触の両方の通信機能を有するICカードであり、図1及び図2に示すように、リーダライタ等の外部読み書き装置(不図示)との非接触通信を行うためのアンテナシート10と、接触及び非接触の両方の通信機能を担うと共に接触通信用の外部接続端子26を有するICモジュール20と、アンテナシート10をその内部に挟み込んで固定するカード基材30と、を備えている。カード基材30は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET−G)等の絶縁性や耐久性を備えた材料から構成され、その一部に開口部32を有している。当該開口部32にはICモジュール20が収納される。アンテナシート10は、カード基材30に挟み込まれて熱圧によるラミネート又は接着剤等による加工を行って一体化される。これにより、アンテナシート10とカード基材30とによってカード本体が構成される。また、開口部32は、この一体化されたカード基材30等に対してミリング加工等を行うことにより形成される。
図1〜4は、デュアルインターフェースICカードの基本構成の一例を示している。デュアルインターフェースICカード100(以下、単に「ICカード100」とも記す)は、接触及び非接触の両方の通信機能を有するICカードであり、図1及び図2に示すように、リーダライタ等の外部読み書き装置(不図示)との非接触通信を行うためのアンテナシート10と、接触及び非接触の両方の通信機能を担うと共に接触通信用の外部接続端子26を有するICモジュール20と、アンテナシート10をその内部に挟み込んで固定するカード基材30と、を備えている。カード基材30は、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)やポリエチレンテレフタレート共重合体(PET−G)等の絶縁性や耐久性を備えた材料から構成され、その一部に開口部32を有している。当該開口部32にはICモジュール20が収納される。アンテナシート10は、カード基材30に挟み込まれて熱圧によるラミネート又は接着剤等による加工を行って一体化される。これにより、アンテナシート10とカード基材30とによってカード本体が構成される。また、開口部32は、この一体化されたカード基材30等に対してミリング加工等を行うことにより形成される。
このようなICカード100では、ICモジュール20に設置された外部接続端子26がカード表面側に露出しており、外部接続端子26がリーダライタ等の接点と接触して接触通信を行う。一方、アンテナシート10に設けられたアンテナコイル14は、リーダライタ等のアンテナと電磁結合して非接触通信を行う。ICカード100の接触通信機能は、例えば交信の確実性や安全性が求められるキャッシュカードやクレジットカードなどの用途に用いられる。一方、ICカード100の非接触通信機能は、例えば簡略且つ迅速な処理が求められる認証などの用途に用いられる。
アンテナシート10は、図1〜図3に示されるように、略矩形状の絶縁シート12と、アンテナコイル14と、結合コイル16(第1カード側結合コイル)と、コンデンサ18とを有している。アンテナコイル14、結合コイル16及びコンデンサ18は、絶縁シート12の表裏両面上に配置された導体によって形成される。具体的には、例えば厚さ15μm〜50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等の絶縁基材の表裏に、厚み5μm〜50μmの銅箔又はアルミ箔を材料としてエッチングすることにより、これらアンテナコイル14や結合コイル16等がパターン形成される。
アンテナコイル14は、外部のリーダライタ等との間で非接触通信による信号の授受及び電力の受給を電磁結合方式によって行うためのコイルである。アンテナコイル14は、その一端において、ICモジュール20に設けられた結合コイル(モジュール側結合コイル)28と電磁結合する結合コイル(カード側結合コイル)16に連続して形成されている。また、アンテナコイル14は、その他端において、共振に係わるコンデンサ18に接続される。コンデンサ18の他端は、結合コイル16に接続されている。
結合コイル16は、結合コイル28と電磁結合して、アンテナコイル14で授受した信号をICチップ22との間で送受信し、また、受給した電力をICチップ22に供給する。結合コイル16は、例えば、ICモジュール20が配置される開口部32よりも平面方向の外側となる絶縁シート12上に形成されている。
ICモジュール20は、接触及び非接触の通信機能を有するICチップ22と、ICチップ22が実装面24aに実装されるモジュール基板24と、モジュール基板24の実装面24aに形成され、アンテナシート10の結合コイル16と電磁結合する結合コイル28と、モジュール基板24の実装面24aとは逆の外表面24bに配置され、接触通信を行う外部接続端子26と、を有している。モジュール基板24の実装面24aは、ICカード100の内側の面であり、モジュール基板24の外表面24bは、ICカード100の外表面2側の面であり、外表面24bは、ICカード100の外表面2の一部を構成する。ICモジュール20は、ホットメルトシート等の絶縁性の接着剤34(図6参照)により、カード基材30の開口部32(キャビティ)に装着される。
モジュール基板24は、いわゆる両面基板であり、例えばガラスエポキシ樹脂やPET等から構成される絶縁性の基板である。ICチップ22は、このようなモジュール基板24の実装面24aに例えばダイアタッチ用接着剤等により接着され、直径10μm〜40μmの金又は銅などのワイヤーによって外部接続端子26や結合コイル28等に直接又はそれらに接続されたパターンに対して接続される。
外部接続端子26は、モジュール基板24の外表面24bに形成されており、外部のリーダライタ等と接続して、接触通信を行うための端子である。外部接続端子26は、厚み50μm〜200μmのガラスエポキシ樹脂等の絶縁性のモジュール基板24の表面にエッチング等により複数の銅箔パターンを形成することで作製することができる。外部接続端子26を形成する際、銅箔パターンの露出部分に0.5μm〜3μmのニッケルメッキを施し、更にその上に0.01μm〜0.3μmの金メッキを施すようにしてもよいが、メッキ構成はこれらに限定されるものではなく、種々の構成を採用することができる。結合コイル28も外部接続端子26と同様に形成することができる。
図4に示されるように、ICチップ22は、CPU22aからなる制御部と、ROM22b、RAM22c及び不揮発性メモリ22dからなる記憶部とを備えている。制御部は、例えばリーダライタとの通信等の各種処理の制御を行っている。記憶部は、OSやアプリケーションの他に、各種データを記憶している。また、この記憶部は、セキュリティに用いられる識別情報を備えている。この識別情報は、カード本体(カード基材30、アンテナシート10)とICモジュール20との接合部分40における物理的な構造に起因する容量成分から取得される固有の識別情報であり、いわゆるPUFに基づく情報である。
本発明の一形態における固有の識別情報としては、例えば結合コイル28を含む回路(LC回路)の共振特性を使用したLC−PUFを利用することができる。図5に示されるように、カード本体とICモジュール20との接合部分40には、結合コイル28内に生じる線間容量(浮遊容量)C1、結合コイル28と結合コイル16との間に生じる線間容量C2などの容量成分が存在する。このような容量成分は、結合コイル28内の線間距離d1(図6参照)、結合コイル28と結合コイル16との距離d2(図6参照)などの物理的な構造に依存しており、結合コイル28を含む回路の共振特性に影響している。そのため、ICモジュール20の取り外しに伴って接合部分40に物理的な構造の変化が生じた場合には、容量成分が変化することによって結合コイル28を含む回路の共振特性も変化することになる。したがって、結合コイル28を含む回路における共振特性の変化を検出することによって、ICモジュール20の取り外しを検出することができる。また、容量成分は、結合コイル28と結合コイル16との間の誘電率などにも影響される。そのため、取り外されたICモジュール20が再接合された場合に、接着剤34の変化によっても容量成分は変化し得る。
本実施形態では、ICチップ22が共振特性を取得するための取得手段として機能し得る。例えば、ICチップ22から結合コイル28に対して周波数を変化させながら高周波の交流を入力した場合に、ICチップ22で取得された電圧又は電流が極値となるときの周波数を共振特性(共振周波数)として利用することができる。取得された共振特性に関する識別情報は、記憶部(例えば、不揮発性メモリ22d)に記憶される。なお、識別情報は共振周波数に限定されるものではなく、波形の形状、静電容量、インピーダンスなどのようにばらつきをもった固有値であればよい。本実施形態では、ICチップ22が、記憶部に記憶された識別情報と、取得手段によって新たに取得された識別情報とを比較する比較手段として機能し得る。比較手段は、記憶部に記憶されている識別情報と、ICチップ22によって新たに測定された識別情報とを比較して、これらが同一であるか否かを判定する。
本実施形態においては、例えばICカード100とリーダライタとの通信が行われる度に、比較手段による識別情報の比較が実行される。比較の結果、識別情報が同一の範囲になかった場合には、ICチップ22によってICカード100の通常の動作が停止され、ICカード100の一般的な使用ができなくなる。また、比較の結果、識別情報が同一の範囲にある場合には、記憶部に記憶される識別情報が、取得手段(ICチップ22)によって取得された新たな識別情報に更新される。これにより、ICモジュール20の記憶部には、常に前回使用時における識別情報が記憶され、次回使用時において新たに取得された識別情報との比較がなされることになる。なお、共振特性が「同一」とは完全に同じである場合のみならず、識別情報として許容できる範囲の誤差を含み得る。
本実施形態では、接合部分40の容量成分が大きくなるように構成されている。これにより、一旦取り外されたICモジュール20が再びカード本体に戻された場合に、識別情報に変化が生じやすい。図6に示されるように、接合部分40には、結合コイル(第1の導体パターン)28の表面に絶縁材料42を介して脆性の導体パターン(第2の導体パターン)44が形成されている。図示されているように、結合コイル28と導体パターン44とは、対向して配置されている。これにより、結合コイル28と導体パターン44との間に所定の容量成分が形成される。絶縁材料42は、例えばポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂系材料や天然ゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴムなどのゴム系材料や樹脂などを溶剤に溶かしてつくったワニスなどであり、結合コイル28と導体パターン44との間を電気的に絶縁している。導体パターン44は、例えば銀、銅、ニッケルなどの金属粉末、導電性カーボン粉末、導電性繊維、導電性ウィスカー等の導電性粒子を樹脂バインダーに分散された導電性ペーストを印刷することによって形成することができる。また、導体パターン44は、銅、アルミニウムなどの金属箔をエッチング方式でパターンニングする際に、部分的にスリットや開口部を持たせることによって形成することができる。このような導体パターン44は、無理な剥離などによってICモジュール20が取り外された場合に破壊される。導体パターン44が破壊された場合、ICモジュール20がカード本体に戻されたとしても、物理的な構造の相違により結合コイル28と導体パターン44との間に生じる容量成分には変化が生じる。
本実施形態における識別情報(一例として共振周波数)は、少なくとも結合コイル28を含む回路の容量成分をパラメータとしている。結合コイル28には接合部分40において対向する導体パターン44が形成されている。これにより、結合コイル28を含む回路の容量成分は、結合コイル28と導体パターン44との間に生じる容量成分を含んでいる。
以上説明したICカード100によれば、カード本体とICモジュール20との接合部分40における容量成分から取得される固有の識別情報が、ICモジュール20の記憶部に記憶されている。このようなICカード100において、カード本体からICモジュール20が取り外されて、その後同じICモジュール20がカード本体に再接合された場合を想定してみる。この場合、カード本体とICモジュール20との接合部分40における物理的な構造には必ず変化が生じている。例えば、結合コイル28内の線間距離d1、結合コイル28と結合コイル16との距離d2、導体パターン44の形状などには、物理的な構造の変化が生じる。これにより、結合コイル28内に生じる線間容量C1、結合コイル28と結合コイル16との間に生じる線間容量C2、結合コイル28と導体パターンとの容量成分などに変化が生じる。そのため、ICモジュール20に記憶されている識別情報と、ICモジュール20が再接合されたICカード100から取得される識別情報とは同一にならない。したがって、これらの識別情報同士を照合することによって、前回の使用から今回の使用までの間にICモジュール20が取り外されたかを検出することができる。
また、ICモジュール20では、ICチップ22が識別情報を取得するための取得手段として機能している。また、ICモジュール20は、記憶部に記憶している識別情報と、取得手段によって新たに取得された識別情報とを比較する比較手段を有している。これにより、他の外部装置を必要とすることなく識別情報の取得及び比較を行うことができる。
また、ICカード100では、識別情報は、結合コイル28と導体パターン44との間に生じる容量成分を少なくともパラメータの一つとしている。そして、結合コイル28と、導体パターン44とは対向して配置されている。これによって、結合コイル28と導体パターン44との間に生じる容量成分を大きくすることができる。そして、導体パターン44は、脆性の材料によって形成されているので、カード本体からICモジュール20が取り外された場合に、導体パターン44が破壊されやすい。このように、大きな容量成分を構成する導体パターン44に大きな物理的な変化が生じることによって、識別情報に大きな変化が生じやすい。
(第2実施形態)
本実施形態に係るICカード200では、接合部分40の構成が第1実施形態におけるICカード100と相違する。以下、主として第1実施形態と相違する点について説明し、同一の要素や部材については同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
本実施形態に係るICカード200では、接合部分40の構成が第1実施形態におけるICカード100と相違する。以下、主として第1実施形態と相違する点について説明し、同一の要素や部材については同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図7に示されるように、ICカード200においては、ICモジュール220が、ICチップ22,モジュール基板24,外部接続端子26,結合コイル28を備えている。ICモジュール220は、カード本体の開口部32に対して接着剤34で固定されている。また、カード本体は、アンテナシート210及びカード基材30を備えている。アンテナシート210は結合コイル16に代えて結合コイル216を有している。結合コイル216は、ICモジュール220の結合コイル28と電磁結合して、アンテナコイル14で授受した信号をICチップ22との間で送受信し、また、受給した電力をICチップ22に供給する。結合コイル28と結合コイル216とは、少なくとも互いの一部同士が対向して配置されている。図示例では、結合コイル28の最も外側に配置された部分と、結合コイル216の最も内周側に配置された部分とが対向するように配置されている。このICカード200の識別情報は、例えば、結合コイル28を含む回路の容量成分をパラメータとして取得される共振周波数である。結合コイル28を含む回路の容量成分には、結合コイル28と結合コイル216との間に生じる容量成分が含まれる。
このようなICカード200では、結合コイル216と結合コイル28とが対向して配置していない場合に比べて、結合コイル216と結合コイル28との間に生じる容量成分が大きくなる。そのため、ICモジュール220がカード本体に再接合された場合における、結合コイル216と結合コイル28との距離d2の変化によって生じる容量変化が大きくなり、識別情報の変化が大きくなり易い。
(第3実施形態)
本実施形態に係るICカード300では、特に絶縁シート12に導体パターン317が形成される点で第1実施形態におけるICカード100と相違する。以下、主として第1実施形態と相違する点について説明し、同一の要素や部材については同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
本実施形態に係るICカード300では、特に絶縁シート12に導体パターン317が形成される点で第1実施形態におけるICカード100と相違する。以下、主として第1実施形態と相違する点について説明し、同一の要素や部材については同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図8及び図9に示されるように、ICカード300においては、ICモジュール320が、ICチップ22,モジュール基板24,外部接続端子26,結合コイル28を備えている。また、カード本体は、アンテナシート310及びカード基材30を備えている。ICモジュール20は、カード本体の開口部32に対して接着剤34で固定されている。本実施形態におけるアンテナシート310では、絶縁シート12の表面側に結合コイル16とは接続されていない独立した導体パターン317が形成されている。導体パターン317は、例えば結合コイル16と同様に、銅箔等の導電性材料が絶縁シート12にエッチングされることによって形成されている。導体パターン317は、少なくとも結合コイル28の一部に対向して配置される。図示例における導体パターン317は、結合コイル28の外周側に対向して、結合コイル28が形成されている幅の約半部の幅で形成されている。また、図9に示されるように、導体パターン317は、平面視において、一部に切欠(スリット)が形成された矩形の環状をなしている。このように切欠が形成されることによって、導体パターン317に大きな渦電流が流れることが抑制される。このICカード300の識別情報は、例えば、結合コイル28を含む回路の容量成分をパラメータとして取得される共振周波数である。結合コイル28を含む回路の容量成分には、結合コイル28と導体パターン317との間に生じる容量成分が含まれる。
この構成によれば、導体パターン317と結合コイル28との間に容量成分を設けることができる。そのため、ICモジュール320がカード本体に再接合された場合における、導体パターン317と結合コイル28との距離d2の変化によって生じる容量変化が大きくなり、識別情報の変化が大きくなり易い。
この第3実施形態では、導体パターン317の形成位置は特に限定されない。導体パターン317は、結合コイル16から独立していればよく、例えば図10に示されるように、導体パターン317は絶縁シート12の裏面側に形成されていてもよい。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成は上記の各実施形態に限られない。例えば、各実施形態では、ICカードとして、接触通信及び非接触通信が可能なデュアルインターフェースICカードを例に説明したが、これに限定されない。また、ICモジュールとアンテナコイルとが電磁結合する構成を示したがこれに限定されず、ICカードのカード本体側に少なくともアンテナコイル及びコンデンサが形成されていればよい。ICモジュールとアンテナコイルとが端子等によって接続される場合には、例えば、ICモジュールに対して結合コイル28に相当する識別情報の取得部を形成すればよい。
また、上記実施形態では、ICカード100とリーダライタとの通信が行われた際に、前回通信時の識別情報と今回通信時の識別情報との比較及び更新が実行される例を示したがこれに限定されない。比較及び更新される識別情報は、時間的な前後関係にある少なくとも2つの識別情報であればよい。また、識別情報の比較及び更新は、リーダライタとの通信以外であっても、ICチップに通電されている状態であれば実行されてよい。
10、210,310…アンテナシート、14…アンテナコイル、16…結合コイル(カード側結合コイル)、18…コンデンサ、20、220,320…ICモジュール、22…ICチップ、28…結合コイル(モジュール側結合コイル、第1の導体パターン)、30…カード基材、44…導体パターン(第2の導体パターン)、100,200,300…ICカード、317…導体パターン。
Claims (7)
- 外部読み書き装置との通信を行うためのアンテナコイルと、前記アンテナコイルに接続されたコンデンサと、を有するカード本体と、
少なくとも記憶部を含み、前記アンテナコイルに対して結合されるとともに、前記カード本体に接合されるICモジュールと、を備え、
前記記憶部は、前記カード本体と前記ICモジュールとの接合部分における物理的な構造に起因する容量成分から取得される固有の識別情報を記憶している、ICカード。 - 前記ICモジュールは、前記識別情報を取得するための取得手段を備えている、請求項1に記載のICカード。
- 前記ICモジュールは、前記記憶部に記憶している前記識別情報と、前記取得手段によって新たに取得された識別情報とを比較する比較手段を有している、請求項2に記載のICカード。
- 前記接合部分には、前記ICモジュールに接続された第1の導体パターンと、前記第1の導体パターンに対向する第2の導体パターンとが配置され、
前記識別情報は、前記第1の導体パターンと前記第2の導体パターンとの間に生じる容量成分から取得される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のICカード。 - 前記第2の導体パターンは、脆性の材料によって形成されている、請求項4に記載のICカード。
- 前記カード本体は、前記アンテナコイルに連続して形成されたカード側結合コイルをさらに有し、
前記ICモジュールは、前記カード側結合コイルに対して電磁結合するモジュール側結合コイルをさらに有し、
前記カード側結合コイルと前記モジュール側結合コイルとは、少なくとも互いの一部同士が対向して配置されており、
前記識別情報は、前記カード側結合コイルと前記モジュール側結合コイルとの間に生じる容量成分から取得される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のICカード。 - 前記カード本体は、前記アンテナコイルに連続して形成されたカード側結合コイルをさらに有し、
前記ICモジュールは、前記カード側結合コイルに対して電磁結合するモジュール側結合コイルをさらに有し、
前記カード本体には、少なくとも前記モジュール側結合コイルの一部に対向して配置される前記アンテナコイルから独立した導体パターンが形成され、
前記識別情報は、前記モジュール側結合コイルと前記導体パターンとの間に生じる容量成分から取得される、請求項1〜3のいずれか一項に記載のICカード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015117515A JP2017004251A (ja) | 2015-06-10 | 2015-06-10 | Icカード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2015
- 2015-06-10 JP JP2015117515A patent/JP2017004251A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020003943A (ja) * | 2018-06-26 | 2020-01-09 | 凸版印刷株式会社 | 管理システム、管理方法および個体識別情報検出装置 |
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