JP2017003607A - 光結合素子及び光結合素子の製造方法 - Google Patents

光結合素子及び光結合素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】外部の光学素子との間の光の結合損失を低減する光結合素子の製造方法を提供する。
【解決手段】光結合素子は、基板11と、基板上に配置される第1クラッド層12と、第1クラッド層上に配置され、第1クラッド層12よりも屈折率の高いコア層13と、コア層上に配置され、コア層13よりも屈折率の低い中間層14と、中間層上に配置される回折格子層15であって、離間して配置され、中間層14よりも屈折率の高い複数の格子部15aと、格子部同士の間に配置され、回折格子層15を貫通する溝部15bとを有する回折格子層15と、回折格子層を埋め込むように中間層14上に配置され、格子部15aよりも屈折率の低い第2クラッド層17と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、光結合素子及び光結合素子の製造方法に関する。
近年、光集積回路等の光回路と光ファイバ等の外部の光学素子との間で、光信号の入出力を行う光結合素子が用いられている。
光集積回路は、光学能動素子又は光学受動素子等の光学素子を、光導波路を用いて光学的に接続して集積した光回路である。例えば、シリコン基板上に複数の光学素子を集積したモノリシックな光集積回路が提案されている。
光集積回路は、例えば、高速で大容量の光通信において用いることが提案されている。光通信では、光集積回路と光ファイバとの間で光信号の入出力を行うための光結合素子が用いられる。
図1は、従来例の光結合素子を示す図である。
光結合素子110は、光ファイバ20との間で光信号の入出力を行う光結合部110aと、光結合部110aとの間で光信号の伝搬を行う光導波路部110bを備える。
光結合部110aは、基板111と、基板上に配置される第1クラッド層112と、第1クラッド層上に配置される回折格子層115と、回折格子層115上に配置される第2クラッド層117を有する。回折格子層115には、光ファイバ20に向かって光を放射するように回折格子が形成されている。基板111と、第1クラッド層112と、第2クラッド層117は、光結合部110aから光導波路部110bにわたって延びている。
光導波路部110bは、基板111と、基板上に配置される第1クラッド層112と、第1クラッド層上に配置される第1コア層116と、第1コア層116上に配置される第2クラッド層117を有する。光結合部110aの回折格子層115は、第1コア層116が加工されて回折格子が形成された部分である。
例えば、外部から光結合素子110の光導波路部110bに入力された光信号は、光導波路部110bを伝搬した後、光結合部110aの回折格子層115に入力して、回折格子層115から光ファイバ20に向かって放射される。光ファイバ20は、回折格子層115から放射された光信号を入力して伝搬する。また、光結合素子110は、光ファイバ20から光結合素子110に向かって放射される光信号を、回折格子層115から入力して、光導波路部110bへ伝搬する。
回折格子層115を有する光結合素子110は、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて容易に形成可能である。回折格子層115を用いることにより、基板111上の面方向から光信号の入出力を行うことができるので、光結合素子110に対して光ファイバ20を配置する位置に対する制約が少ないという利点がある。
特開2011−107384号公報 特表2004−525417号公報 特開2010−44290号公報
Frederick Van Laere et.al., Journal of Lightwave Technology, Vol. 25, No. 1, January 2007, P151−156
回折格子層115は、第1コア層116が、例えば第1コア層116の厚さ方向の途中の深さまでエッチングされて溝の部分が加工され、回折格子が形成される。このように、回折格子層115は、いわゆるハーフエッチング法を用いて、第1コア層116に凹凸形状が形成される。
ハーフエッチング法は、例えば、リアクティブ・イオン・エッチング(RIE)のエッチング時間を調整することにより、エッチングの深さが制御される。リアクティブ・イオン・エッチングのエッチング速度は、エッチングチャンバの温度変動又はマイクロローディング効果等により変化するので、ウエハ面内におけるエッチングの深さの面内不均一性又はウエハ間におけるエッチングの深さの不均一性が、10%程度発生することが知られている。回折格子の溝の深さが異なると、光の放射角度が変化することになる。
そのため、1枚のウエハから複数の光結合素子を形成する場合、個々の光結合素子から放射される光の角度が異なることになる。又は、ウエハ毎に、個々の光結合素子から放射される光の角度が異なることになる。その結果、光結合素子と光ファイバとの間の光の結合損失が増加するか、又は、アライメント作業の手間が増加するおそれが生じる。
特に、複数の光結合素子が並べて配置された光結合素子のアレイと、複数の光ファイバが並べて配置された光ファイバのアレイとの間で光の入出力を行う場合には、光結合素子と光ファイバの対毎にアライメントが求められる。個々の光結合素子からの光の放射角度が異なると、光結合素子と光ファイバの対毎に結合損失が異なるという問題が生じ得る。
本明細書は、光ファイバ等の外部の光学素子との間の光の結合損失を低減する光結合素子を提供することを課題とする。
また、本明細書は、光ファイバ等の外部の光学素子との間の光の結合損失を低減する光結合素子の製造方法を提供することを課題とする。
本明細書に開示する光結合素子の一形態によれば、基板と、上記基板上に配置される第1クラッド層と、上記第1クラッド層上に配置され、上記第1クラッド層よりも屈折率の高いコア層と、上記コア層上に配置され、上記コア層よりも屈折率の低い中間層と、上記中間層上に配置される回折格子層であって、離間して配置され、上記中間層よりも屈折率の高い複数の格子部と、上記格子部同士の間に配置され、上記回折格子層を貫通する溝部とを有する回折格子層と、上記回折格子層を埋め込むように上記中間層上に配置され、上記格子部よりも屈折率の低い第2クラッド層と、を備える。
また、本明細書に開示する光結合素子の製造方法の一形態によれば、基板と、上記基板上に配置される第1クラッド層と、上記第1クラッド層上に配置され、上記第1クラッド層よりも屈折率の高い第1コア層と、上記第1コア層上に配置され、上記第1コア層よりも屈折率の低い中間層と、上記中間層上に配置され、上記中間層よりも屈折率の高い第2コア層とが積層されて形成される積層体に対して、上記中間層が露出するまで、上記第2コア層をエッチングして回折格子を形成し、上記回折格子を埋め込むように、上記中間層上に、上記第2コア層よりも屈折率の低い第2クラッド層を形成する。
本明細書に開示する光結合素子の一形態によれば、光ファイバ等の外部の光学素子との間の光の結合損失を低減する。
また、本明細書に開示する光結合素子の製造方法の一形態によれば、光ファイバ等の外部の光学素子との間の光の結合損失を低減する光結合素子が得られる。
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
従来例の光結合素子を示す図である。 本明細書に開示する第1実施形態の光結合素子を示す断面図である。 第1実施形態の光結合素子を示す平面図である。 第1実施形態の光結合素子の放射光の光強度分布を示す図である。 TEモードの光を第1実施形態の光結合素子に伝搬させる様子を示す図である。 第1実施形態の光結合素子の変型例を示す図である。 本明細書に開示する第2実施形態の光結合素子を示す断面図である。 第2実施形態の光結合素子の放射光の光強度分布を示す図である。 本明細書に開示する光結合素子のアレイを有する光半導体装置の一実施形態を示す図である。 本明細書に開示する光結合素子の製造方法の一実施形態を示す図(その1)である。 本明細書に開示する光結合素子の製造方法の一実施形態を示す図(その2)である。
以下、本明細書で開示する光結合素子の好ましい第1実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図2は、本明細書に開示する第1実施形態の光結合素子を示す断面図であり、図3のX−X線断面図である。図3は、第1実施形態の光結合素子を示す平面図である。
本実施形態の光結合素子10は、図3に示すように、光ファイバ20との間で光の入出力を行う光結合部10aと、図示しない光回路との間で光の入出力を行う第1光導波路部10bと、第1光導波路部10bと光結合部10aとの間で光を伝搬する第2光導波路部10cを備える。
光結合部10aは、基板11と、基板11上に配置される第1クラッド層12と、第1クラッド層12上に配置され、第1クラッド層12よりも屈折率の高い第1コア層13と、第1コア層13上に配置され、第1コア層13よりも屈折率の低い中間層14を有する。
また、光結合部10aは、中間層14上に配置される回折格子層15を有する。回折格子層15は、離間して配置される複数の格子部15aと、格子部15a同士の間に配置され、回折格子層15を貫通して形成される溝部15bとを有する。複数の格子部15a及び溝部15bにより回折格子が形成される。格子部15aよりも屈折率の低い第2クラッド層17が、回折格子層15を埋め込むように中間層14上に配置される。なお、図3は、第2クラッド層17を除いた上面図である。
基板11と、第1クラッド層12と、第1コア層13と、中間層14は、光結合部10aから第1光導波路部10b及び第2光導波路部10cにわたって延びている。
第1光導波路部10b及び第2光導波路部10cは、中間層14上に配置され、中間層14よりも屈折率の高い第2コア層16を有する。第2コア層16上には、第2コア層16よりも屈折率の低い第2クラッド層17が、光結合部10aから延びている。第1光導波路部10b及び第2光導波路部10cは、第1クラッド層12と、第1コア層13と、中間層14と、第2コア層16と、第2クラッド層17とが積層して形成される。図2には、第1光導波路部10bの断面は示されていないが、第1光導波路部10bは、第2光導波路部10cと同様の構成を有する。
以下、光結合部10aについて、更に、説明する。
回折格子層15は、第2光導波路部10cから入力した光信号を、光ファイバ20に向けて放射する。また、回折格子層15は、光ファイバ20から入力した光信号を、第2光導波路部10cに出力する。第2光導波路部10cは、回折格子層15から入力した光信号を、第1光導波路部10bに出力する。光ファイバ20は、コア部21と、コア部21を囲むクラッド部22を有する。
回折格子層15は、例えば第2コア層16が、中間層14が露出するまでエッチングされて、回折格子が加工されて形成される。溝部15bは、回折格子層15の厚さ方向の全体にわたり形成される。溝部15bには、第2クラッド層17を形成する材料が充填される。格子部15aの屈折率は、中間層14及び第2クラッド層17よりも高い。
回折格子層15の回折格子の周期S1、溝部15bの幅S2、回折格子層15の厚さT3は、光ファイバ20との間の光結合効率が高くなるように設定されることが好ましい。本実施形態では、回折格子層15の回折格子の周期は均一である。回折格子層15から出力される光の放射角度は、回折格子の周期S1、溝部15bの幅S2、回折格子層15の厚さT3に基づいて調整できる。例えば、回折格子層15から出力される光の放射角度を、回折格子層15の面方向に垂直な法線L1と一致させると、第2光導波路部10cへ向かって反射する光の割合が大きくなるので、光の放射角度を法線L1に対して、8〜10°傾斜させることが好ましい。図2に示す例では、光ファイバ20が、コア部21の中心軸L2を法線L1に対して10°傾斜させて、光結合素子10に対して配置されている。
回折格子層15及び第2コア層16は、例えば、シリコンを用いて形成される。シリコンとしては、単結晶シリコン、ポリシリコン又はアモルファスシリコンを用いることができる。本実施形態を実施する観点からは、単結晶シリコンを用いて、回折格子層15及び第2コア層16を形成することが好ましい。
回折格子層15は、溝部15bが、中間層14が露出するように回折格子層15を貫通して形成されるので、回折格子層15から放射される光の内、基板11側に向かう割合が、図1に示す回折格子層115の場合よりも大きくなるおそれがある。そこで、中間層14の下方に第1コア層13を配置することにより、回折格子層15から基板11側に向かって放射された光を、第1コア層13を用いて光ファイバ20に向かって反射するようになされている。
なお、回折格子層15の回折格子の周期S1、溝部15bの幅S2、回折格子層15の厚さT3を適宜設定することにより、回折格子層15から放射される光の内、基板11側に向かう割合を少なくすることができる。
第1光導波路部10bは、例えば、シリコン細線光導波路である。第1光導波路部10bは、図示しない光回路から入力した光信号を、第2光導波路部10cへ伝搬する。また、第1光導波路部10bは、第2光導波路部10cから入力した光信号を、図示しない光回路へ伝搬する。
図3に示すように、第2光導波路部10cは、第1光導波路部10bから光結合部10aに向かって幅が広がるテーパ形状を有している。第2光導波路部10cの形状は、伝搬する光のモードフィールド形状が断熱的に変化するように、モードフィールド形状と整合するようになされているので、第2光導波路部10cにおける光の損失は小さい。回折格子層15は、第2光導波路部10cにおける回折格子層15側の端部と同じ幅を有して、光の伝搬方向に延びている。
第1光導波路部10b及び第2光導波路部10cを伝搬する光は、第1コア層13、中間層14若しくは第2コア層16又はこれらの内の複数に跨って伝搬する。
回折格子層15及び第2コア層16の厚さT3は、第1コア層13の厚さT1よりも厚いことが、回折格子層15及び第2コア層16により多くの光を分布させて、第2光導波路部10cを伝搬する光を効率良く回折格子層15から放射する観点から好ましい。
中間層14の厚さT2は、回折格子層15及び第2コア層16と第1コア層13との間の光結合率、伝搬する光の偏波状態等に基づいて、適宜設定され得る。通常、光回路に実装される半導体レーザが発振する光の偏波状態は、TEモード又はTMモードである。また、光ファイバから入力する光は、偏波されていないが、偏波器を用いることにより、TEモード又はTMモードに偏波することができる。中間層14は、例えば、SiO又はSiONを用いて形成され得る。
図4は、第1実施形態の光結合素子の放射光の光強度分布を示す図である。
回折格子層15から放射される光強度は、第2光導波路部10c側に近い程、回折格子からの回折光が強いので大きくなり、第2光導波路部10cから離れるに従って、回折格子からの回折光が弱くなるので小さくなる。
次に、光結合素子10の第1光導波路部10bにTMモードの光信号を入力した場合の光の放射を、図2を参照して、以下に説明する。
図2に示すように、TMモードの光は、屈折率の低い中間層14に光のモードフィールドのピークが生じるように、第1光導波路部10b及び第2光導波路部10cを伝搬するので、光結合部10aでは、主に中間層14から回折格子層15へ光が入力される。
光結合部10aでは、回折格子層15から光が放射される時、屈折率の低い光導波路から回折格子層15へ光が入力する方が、動作波長帯域が向上する。本実施形態において、TMモードの光は、中間層14の部分に光のモードフィールドが閉じ込められやすいので、光導波路の実効的な屈折率が低くなり、動作波長帯域が向上する。
例えば、第1コア層13を単結晶シリコンにより形成して、厚さを200nmとし、中間層14をSiOを用いて形成して、厚さを200nmとする。回折格子層15及び第2コア層16を単結晶シリコン、ポリシリコン又はアモルファスシリコンにより形成して、厚さを300nmとする。回折格子層15は、回折格子の周期S1を700nmとして、溝部15bの幅S2を350nmとする。この時、図3に示すように、法線L1に対して中心軸L2が10°傾斜した光ファイバ2に対して、光結合素子10との光結合の動作波長幅は、最適結合効率から1dB低下した位置で60nm以上となる。一方、同じ材料を用いて図1に示す光結合素子110を形成した場合には、最適結合効率から1dBダウンした場合の動作波長幅は40nm以下となる。
次に、光結合素子10の第1光導波路部10bにTEモードの光信号を入力した場合の光の放射を、図5を参照して、以下に説明する。
図5に示すように、TEモードの光は、屈折率の高い第1コア層13及び第2コア層16に光のモードフィールドのピークが生じるように、第1光導波路部10b及び第2光導波路部10cを伝搬する。ここで、中間層14の厚さT2を、第1コア層13及び第2コア層16がエバネッセント結合するような距離に設定すると、第1光導波路部10b及び第2光導波路部10cは、方向性結合器(DC)として機能する。
例えば、第2コア層16の回折格子層15側の端部において、第2光導波路部10cを伝搬する光のモードフィールドのピークが生じるように光導波路10cの長さS3(図3参照)を設定し、第1コア層13を単結晶シリコンにより形成して、厚さを100nmとし、中間層14をSiOを用いて形成して、厚さを140nmとする。回折格子層15及び第2コア層16を単結晶シリコン、ポリシリコン又はアモルファスシリコンにより形成して、厚さを200nmとする。回折格子層15は、回折格子の周期S1を790nmとして、溝部15bの幅S2を395nmとする。この時、光導波路から回折格子層15への光結合率を約50%とすることができる。
上述した本実施形態の光結合素子10によれば、回折格子層15の溝部15bは、回折格子層15を貫通して形成される。従って、図1を参照して説明したような、回折格子に対するウエハ面内におけるエッチングの深さの面内不均一性又はウエハ間におけるエッチングの深さの不均一性は生じない。一枚のウエハ又は複数のウエハに形成される複数の光結合素子10における回折格子層15の光の放射角度の不均一性が低減するので、光ファイバ20との間の光の結合損失を低減できる。このことは、アライメント作業の手間も低減する。
次に、上述した光半導体素子の第1実施形態の変形例を、図6を参照しながら、以下に説明する。
図6は、第1実施形態の光結合素子の変型例を示す図である。
本変型例の光結合素子10では、第2光導波路部10cは、第1光導波路部10b側の端部から光結合部10aに向かって扇形に幅が増大している。第1光導波路部10bの幅は、第1光導波路部10bを伝搬する光のモードフィールド形状よりも十分に大きな寸法を有して増大するようになされている。光結合部10aは、第2光導波路部10c側の端部から、第2光導波路部10cの幅が増大する割合と同じ割合で、第2光導波路部10cとは反対の方向に向かって扇形に幅が増大している。第2光導波路部10cと光結合部10aとは、一体として扇形の輪郭を形成する。
第1光導波路部10bから第2光導波路部10cに入力した光信号は、第2光導波路部10c内を自由波として伝搬した後、光結合部10aの回折格子層15から外部に向かって放射される。第2光導波路部10c内を自由波として伝搬する光は、損失も少なく伝搬する。
本変型例の光結合素子10は、第2光導波路部10cの光の伝搬方向の寸法を、上述した第1実施形態よりも短くすることができる。
次に、上述した光結合素子の第2実施形態を、図7及び図8を参照しながら以下に説明する。第2実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図7は、本明細書に開示する第2実施形態の光結合素子を示す断面図であり、図2に対応する。図8は、第2実施形態の光結合素子の放射光の光強度分布を示す図である。
光結合素子との間で光信号の入出力を行う光ファイバ内を伝搬する光のモードフィールド形状は、ガウス分布を有する。一方、上述した第1実施形態の光結合素子が放射する光強度は、図4に示すように、ガウス分布ではない。そのため、第1実施形態の光結合素子が放射する光を、光ファイバが入力する場合、光結合の損失が生じるおそれがある。
本実施形態の光結合素子10は、回折格子層15から放射される光の放射プロファイルにおける光の強度分布がガウス分布を有することにより、光ファイバ20との光の結合効率が向上する。
本実施形態の光結合素子10は、回折格子層15の回折格子の周期S1と溝部15bの幅S2を、例えば、一周期毎に変化させて、非均一な周期の回折格子を有する。具体的には、第2光導波路部10c側の端部に近い回折格子の周期S1と溝部15bの幅S2を小さくして、第2光導波路部10c側の端部から離れるのと共に回折格子の周期S1と溝部15bの幅S2を大きくしている。回折格子層15は、いわゆるアポダイズされた回折格子を有する。このようにして、回折格子層15における第2光導波路部10c側の端部からの回折光の強度を弱めて、図8に示すように、ガウス分布型の光強度を有する放射光を出力するようになされている。
上述した本実施形態の光結合素子10によれば、光ファイバ20を伝搬する光のモードフィールド形状と一致するガウス分布型の光を放射するので、光ファイバ20との光の結合効率が向上する。
ここで、図7に示すような、非均一な回折格子の周期を有する回折格子層を、図1を参照して説明したような、ハーフエッチング法を用いて形成した場合には、ガウス分布型の光の放射強度分布が設計通りに得られないおそれがある。これは、例えば、回折格子の周期や溝部の幅の変化によるエッチングの深さの面内分布のばらつきが大きいので、設計値からのパターン寸法ばらつきを引き起こし、放射される光の強度分布がガウス分布からずれるためである。一方、本実施形態の光結合素子10は、エッチングの深さの面内不均一性を回避できるので、ガウス分布型の光の放射強度分布が得られる。
次に、上述した実施形態の光結合素子のアレイを有する光半導体装置を、図9を参照して、以下に説明する。
図9は、本明細書に開示する光結合素子のアレイの一実施形態を示す図である。
光半導体装置1は、複数の光結合素子10が同じ基板上に並べて形成されたアレイを備える。各光結合素子10は、光の伝搬方向が一致するように配置される。また、光半導体装置1は、光ファイバ20のアレイを備える。各光ファイバ20は、対応する光結合素子10の光結合部10aとの間で光の入出力をするように配置される。
上述した本実施形態の光半導体装置によれば、複数の光信号を並列して、光結合素子10と光ファイバ20との間で入出力することができる。
また、本実施形態の光結合素子10のアレイでは、各回折格子層のエッチングの深さの面内均一性が高いので、各回折格子層の光の放射角度の一致度が高いため、光ファイバ20のアレイとのアライメントが容易となり、光の結合効率を向上できる。
次に、上述した本明細書に開示する光結合素子の製造方法の好ましい一実施形態の説明を、図10及び図11を参照しながら以下に行う。
まず、図10(A)に示すように、基板11と、基板上に配置される第1クラッド層12と、第1クラッド層12上に配置され、第1クラッド層よりも屈折率の高い第1コア層13とが積層されて形成される積層体を準備する。本実施形態では、積層体として、SOIウエハを用いた。基板11は、シリコン基板であった。第1クラッド層12は、SiOにより形成され、厚さは2μmであった。第1コア層13は、単結晶シリコンにより形成され、厚さは200nmであった。SOIウエハを用いる場合、シリコン層の厚さは、第1コア層13の厚さと同じであることが、製造を容易にする観点から好ましいが、厚めのシリコン層を有するSOIウエハを用いて、シリコン層を所望する第1コア層13の厚さになるようにエッチングしてもよい。
次に、図10(B)に示すように、第1コア層13上に、第1コア層13よりも屈折率の低い中間層14が形成される。本実施形態では、中間層14として、SiO又はSiONを、CVD法を用いて堆積した。中間層14の厚さは、200nmであった。
次に、図10(C)に示すように、中間層14上に、中間層14よりも屈折率の高い第2コア層16が形成される。第2コア層16として、単結晶シリコン、ポリシリコン又はアモルファスシリコンを用いることができる。本実施形態では、第2コア層16の厚さは、第1コア層13よりも厚い300nmとした。なお、SOIウエハとして、図1に示す積層体上に中間層及び第2コア層が順番に形成されたウエハを用いて、図10(C)に示す積層体を準備してもよい。
次に、図11(D)に示すように、第2コア層16の内、光結合部となる領域に回折格子層15が形成される。回折格子層15は、中間層14が露出するまで、第2コア層16がエッチングされ、回折格子が加工されて形成される。回折格子層15は、離間して配置される複数の格子部15aと、格子部15a同士の間に配置され、回折格子層15を貫通する溝部15bを有する。溝部15bの底には、中間層14が露出する。
回折格子層15は、具体的には、以下のように形成され得る。まず、中間層14上にハードマスクを形成し、ハードマスク上にレジスト層を形成する。次に、光結合部となる領域のレジスト層の部分に、回折格子のパターンを形成し、パターニングされたレジスト層をマスクとして、RIE法を用いて、ハードマスクをエッチングする。残留したレジスト層を除去した後、パターニングされたハードマスクを用いて、中間層14をエッチングストッパとして、中間層14が露出するまで第2コア層16がエッチングされて、回折格子層15が第2コア層16に形成される。回折格子の周期として、例えば700nmとしてもよい。
次に、回折格子層15が形成された光結合部となる領域をマスクして、露出している第2コア層16から第1コア層13までをパターニングして、第1光導波路部10b及び第2光導波路部10cの光導波路が形成される。そして、マスクを除去した後、図11(E)に示すように、光導波路及び回折格子を埋め込むように、中間層14上に、第2コア層16よりも屈折率の低い第2クラッド層17が形成されて、光結合素子10が得られる。第2クラッド層16は、例えば、CVD法を用いて、SiO2を数μm堆積させて形成することができる。
本発明では、上述した実施形態の光結合素子及び光結合素子の製造方法は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
例えば、上述した各実施形態では、光結合素子は、光ファイバとの間で光の入出力を行っていたが、光結合素子が光の入出力をする光学素子は、光ファイバには限定されない。例えば、光結合素子は、発光ダイオード又はフォトダイオードとの間で光の入出力を行ってもよい。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
1 光半導体装置
10 光結合素子
10a 光結合部
10b 第1光導波路部
10c 第2光導波路部
11 基板
12 第1クラッド層
13 第1コア層
14 中間層
15 回折格子層
15a 格子部
15b 溝部
16 第2コア層
17 第2クラッド層
20 光ファイバ
21 コア部
22 クラッド部
30 光結合素子のアレイ
40 光ファイバのアレイ

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に配置される第1クラッド層と、
    前記第1クラッド層上に配置され、前記第1クラッド層よりも屈折率の高いコア層と、
    前記コア層上に配置され、前記コア層よりも屈折率の低い中間層と、
    前記中間層上に配置される回折格子層であって、離間して配置され、前記中間層よりも屈折率の高い複数の格子部と、前記格子部同士の間に配置され、前記回折格子層を貫通する溝部とを有する回折格子層と、
    前記回折格子層を埋め込むように前記中間層上に配置され、前記格子部よりも屈折率の低い第2クラッド層と、
    を備える光結合素子。
  2. 前記回折格子層は、前記コア層よりも厚い請求項1に記載の光結合素子。
  3. 前記回折格子層は、回折格子の周期が均一でない請求項1又は2に記載の光結合素子。
  4. 前記回折格子層から放射される光の放射プロファイルにおける光の強度分布がガウス分布を有する請求項3に記載の光結合素子。
  5. 前記第1クラッド層の一の端部側から延びる第1クラッド延出部と、
    前記コア層の前記一の端部側から延びるコア延出部と、
    前記中間層の前記一の端部側から延びる中間延出部と、
    前記回折格子層の前記一の端部側から延びる回折格子延出部と、
    前記第2クラッド層の前記一の端部側から延びる第2クラッド延出部と、
    が積層された光導波路を備える請求項1〜4の何れか一項に記載の光結合素子。
  6. 基板と、
    前記基板上に配置される第1クラッド層と、
    前記第1クラッド層上に配置され、前記第1クラッド層よりも屈折率の高い第1コア層と、
    前記第1コア層上に配置され、前記第1コア層よりも屈折率の低い中間層と、
    前記中間層上に配置され、前記中間層よりも屈折率の高い第2コア層と、が積層されて形成される積層体に対して、
    前記中間層が露出するまで、前記第2コア層をエッチングして回折格子を形成し、
    前記回折格子を埋め込むように、前記中間層上に、前記第2コア層よりも屈折率の低い第2クラッド層を形成する光結合素子の製造方法。
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