JP2017002842A - 軸封装置、及びポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 寿命を長くできる軸封装置及びポンプ装置を提供すること。
【解決手段】 ポンプ装置10に用いられる軸封装置70は、モータ20により回転される回転軸40に固定される円筒状のスリーブ72と、内部に回転軸40に固定されたインペラ51の二次側の流路を形成する第2のケーシング35に固定され、スリーブ72を内部に回転可能に配置するブッシュ71と、回転軸40においてブッシュ71に対してインペラ51側に一体に回転可能に設けられ、回転軸40の軸方向にスリーブ72とブッシュ71との間を覆う環状の遮蔽部75と、を備える。
【選択図】図2
【解決手段】 ポンプ装置10に用いられる軸封装置70は、モータ20により回転される回転軸40に固定される円筒状のスリーブ72と、内部に回転軸40に固定されたインペラ51の二次側の流路を形成する第2のケーシング35に固定され、スリーブ72を内部に回転可能に配置するブッシュ71と、回転軸40においてブッシュ71に対してインペラ51側に一体に回転可能に設けられ、回転軸40の軸方向にスリーブ72とブッシュ71との間を覆う環状の遮蔽部75と、を備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、ケーシングと回転軸との間を軸封する軸封装置、及び、軸封装置を備えるポンプ装置に関する。
現在、旋盤等の加工装置により金属等のワークに対して加工を行う際に、加工装置にクーラント液を供給する手段として、ポンプ装置が知られている。ポンプ装置は、クーラント液が貯留されるタンクに固定され、タンク内のクーラント液を供給可能に構成されている。
このようなポンプ装置は、インペラが固定される回転軸をモータにより回転することでクーラント液を増圧して二次側に吐出する。
クーラント液は、クーラントポンプ装置により加工装置に供給された後、タンクに戻る。そして、タンク内に戻ったクーラント液は、再び、ポンプ装置により加工装置に供給される。このように、クーラント液は、タンクと加工装置との間を循環し、繰り返し用いられる(例えば、特許文献1参照。)。
ポンプ装置のケーシングにおいてインペラの二次側には、回転軸が配置される貫通孔が形成されている。この貫通孔には、軸封装置が設けられている。軸封装置は、回転軸に固定される円筒状のスリーブ、及び、ケーシングに固定され、内部にスリーブを回転可能に配置するブッシュを有しており、ブッシュとスリーブとの間の隙間により、クーラント液をシールする。
上記の軸封装置では、以下の問題点があった。すなわち、クーラント液がタンクと加工装置との間を循環することにより、クーラント液は、切り屑などの異物を含むようになる。
この為、異物がスリーブとブッシュとの間に入り込むことにより、スリーブ及びブッシュが摩耗しやすくなるので、ブッシュとスリーブの寿命が短くなる。
本発明は、寿命を長くできる軸封装置及びポンプ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、目的を達成する為に、本発明の軸封装置及びポンプ装置は、次のように構成されている。
本発明の一態様として、軸封装置は、モータにより回転される回転軸に固定される円筒状のスリーブと、内部に前記回転軸に固定されたインペラの二次側の流路を形成するケーシングに固定され、前記スリーブを内部に回転可能に配置するブッシュと、前記回転軸において前記ブッシュに対して前記インペラ側に一体に回転可能に設けられ、前記回転軸の軸方向に前記スリーブと前記ブッシュとの間を覆う環状の遮蔽部と、を備える。
本発明の一態様として、ポンプ装置は、回転軸と、前記回転軸に固定されるインペラと、前記インペラの二次側の流路を形成するケーシングと、前記回転軸を回転するモータと、前記回転軸に固定される円筒状のスリーブ、前記ケーシングの前記流路を形成する部分に固定され、内部に前記スリーブを回転可能に配置するブッシュ、及び、前記回転軸において前記ブッシュに対して前記インペラ側に一体に回転可能に設けられ、前記回転軸の軸方向に前記スリーブと前記ブッシュとの間を覆う遮蔽部を備える軸封装置と、を備える。
本発明は、寿命を長くできる軸封装置及びポンプ装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係るポンプ装置10を、図1,2を用いて説明する。図1は、ポンプ装置10を示す断面図である。図1に示すように、ポンプ装置10は、モータ20と、モータ20により駆動されるポンプ30と、を有している。
このようなポンプ装置10は、例えば、クーラント液を貯留するタンク1に固定され、タンク1内のクーラント液を増圧して送水する立型のポンプ装置である。ポンプ装置10は、クーラント液を旋盤等の加工装置に供給する。加工装置に供給されたクーラント液は、再びタンク1に戻る。このように、クーラント液は、タンクと加工装置とを循環する為、切り屑等の異物が含まれる。
モータ20は、モータケーシング21と、モータケーシング内に固定された固定子と、固定子により回転する回転子と、を有している。モータケーシング21は、その一端面がボルト等の締結部材によりポンプ30に固定される。
ポンプ30は、ケーシング31と、回転軸40と、回転軸40に固定された複数のインペラ51と、軸受部材60と、軸封装置70と、ストレーナ34と、を有している。
ケーシング31は、インペラ51を内部に配置し、複数積層されるポンプカバー52と、最上段のポンプカバー52に接続される筒形状の第1のケーシング32と、第1のケーシング32に接続される第2のケーシング(ケーシング)35と、を有している。これら、ポンプカバー52、第1のケーシング32、及び、第2のケーシング35が組み合わされることにより、ケーシング31が構成される。
ポンプカバー52は、内部にインペラ51を配置可能に、椀状に形成されている。ポンプカバー52は、内部にポンプ室52aを形成する。また、ポンプカバー52は、その内面とインペラ51との間に、流路を形成する。この流路は、ポンプカバー52を積層させた際に、上段のポンプカバー52内に連続し、他のポンプカバー52内に配置されたインペラ51の後述する吸い込み口にクーラント液を導くことを可能に形成されている。
最下段に配置されるポンプカバー52には、タンク1内のクーラント液を吸い込む吸込口33が形成されている。
第1のケーシング32は、円筒状に形成されており、最上段のポンプカバー52から吐出されたクーラント液を第2のケーシング35に連続する空間32aを形成している。この空間32aは、インペラ51の二次側に吐出されたクーラント液が流れる流路として機能する。
第2のケーシング35は、内部に空間を有する本体部36と、本体部36に隣接して設けられる吐出流路部37と、を有している。
本体部36は、内部に区画壁部38を有している。区画壁部38は、本体部36の内部の空間を、第1の空間36a及び第2の空間36bに区画する。第1の空間36aは、ポンプ装置10がタンク1に固定された状態において、第2の空間36bの上方に位置する。
本体部36の両端及び区画壁部38は、回転軸40を回転可能に配置する貫通孔39aが形成されている。本体部36の第1のケーシング32側の一端に形成される貫通孔39aは、第1のケーシング32内に開口している。本体部36の周壁部には、第1の空間36aとタンク1内とを連通する貫通孔39bが形成されている。
本体部36及び吐出流路部37の上端面には、取り付け部30aが設けられている。取り付け部30aは、モータ20を固定可能に形成されている。
軸受部材60は、転がり軸受であり、取り付け部30aに固定される外輪61と、回転軸40に固定され、外輪61内に配置される内輪62と、外輪61と内輪62との間に配置される転動体63と、を有している。内輪62は、転動体63により、外輪61に回転可能に支持されている。
吐出流路部37は、一端に吐出口37aを有し、かつ、第1のケーシング32内に連続する流路37bが形成されている。
回転軸40は、モータ20の回転子と直接的又は間接的に接続され、回転子に追従して回転可能に形成されている。回転軸40は、貫通孔39aを通して、ケーシング31内に挿入されている。
回転軸40は、大径部42と、中径部43と、小径部44と、を有している。大径部42と中径部43と小径部44とは、モータ20から回転軸40の先端に向かって順番に並んでいる。
大径部42は、モータ20から第2の空間36bの中途部まで延びている。中径部43は、最上段のポンプカバー52まで延びている。中径部43の径は、大径部42の径よりも小さい。中径部43の第1のケーシング32内に配置される部分の周面には、周面に対して径方向外側に突出する環状の突出部41が形成されている。突出部41は、例えば、リング部材を回転軸40に固定することにより形成されている。小径部44は、ポンプカバー52内に配置されている。小径部44の径は、中径部43の径よりも小さい。
インペラ51は、例えばステンレスや樹脂で形成されている。インペラ51は、中心部にクーラント液を吸い込む吸い込み口部を有し、外周部にクーラント液を吐き出す吐出部を有している。インペラ51は、ポンプカバー52内に収容されている。インペラ51は、回転軸40の小径部44に、小径部44に形成されたキーにより、固定されている。
図2は、軸封装置70を拡大して示す断面図である。図2に示すように、軸封装置70は、ブッシュ71と、スリーブ72と、カバー部材73と、シール部材76と、リング部材77と、を有している。
ブッシュ71は、本体部36の第1のケーシング32側の一端に形成された貫通孔39の径と同じまたは若干小さい外形を有し、かつ、回転軸40の中径部43の外径よりも大きい内径を有する円筒状に形成されており、一端部に径方向外側に延びるフランジ部74を有している。
ブッシュ71は、本体部36の第1のケーシング32側の一端に形成された貫通孔39を通って本体部36の第2の空間36b内に配置されている。ブッシュ71のフランジ部74は、貫通孔39aの縁部に、ボルト等の締結部財5により、締結されている。
ブッシュ71は、フランジ部74が貫通孔39aの縁部に固定された際に、フランジ部74に対して他端が、大径部42よりもインペラ51側に位置する長さを有している。
スリーブ72は、回転軸40の中径部43の径と同じまたは若干大きい内径を有し、かつ、ブッシュ71の内径より若干小さい外径を有する円筒状に形成されており、一端部に遮蔽部75を有している。
遮蔽部75は、径方向外側に突出しており、周方向に一周連続する環状に形成されている。遮蔽部75の表面75aは、径方向外側に向かうにつれてスリーブ72の他端側、換言するとモータ20側に広がる傾斜面に形成されている。換言すると、表面75aは、径方向外側に向かうにつれて回転軸40から離れ、かつ、モータ20側に向かう傾斜面に形成されている。
スリーブ72は、遮蔽部75を第1のケーシング32内に配置する姿勢で、回転軸40の中径部43において突出部41と大径部42との間の部分を内側に配置している。遮蔽部75は、ブッシュ71のフランジ部74よりもインペラ51側に位置している。
スリーブ72の外径が、ブッシュ71の内径よりも若干小さい場合は、ブッシュ71に対してスリーブ72を回転可能とする程度の小さな隙間が形成される。
スリーブ72の軸方向の長さは、ブッシュ71の軸方向の長さよりも長く、かつ、回転軸40の突出部41と大径部42との間の回転軸40の軸線に沿う長さよりも短い。この為、スリーブ72は、大径部42または突出部41に当接することにより、回転軸40に対する軸方向の移動が規制される。
スリーブ72は、大径部42に当接した状態であっても、ブッシュ71のフランジ部74と遮蔽部75との間に、回転軸40の軸方向に隙間S1を形成可能な長さを有している。また、スリーブ72は、スリーブ72が大径部42に当接した状態でのフランジ部74と遮蔽部75との間に形成される隙間S1の幅が、スリーブ72の外周面とブッシュ71の内周面との間の隙間の幅よりも大きくなる長さを有している。
スリーブ72は、回転軸40に、回転軸40と一体に回転可能に取り付けられている。具体的には、スリーブ72は、中径部43に形成されたキーにより、回転軸40に対する周方向に移動が規制されている。この為、スリーブ72は、回転軸40と一体に回転する。
カバー部材73は、回転軸40の大径部42に固定される基部73aと、基部73aの周縁部から延びる円筒部73bと、を有している。基部73aとブッシュ71との間には、隙間S2が形成されている。
この隙間S2の回転軸40の軸方向に沿う幅は、ブッシュ71の内周面とスリーブ72の外周面との間に形成される隙間の幅よりも大きい。換言すると、基部73aからブッシュ71までの回転軸40の軸方向に沿う長さは、スリーブ72の外周面からブッシュ71の内周面までの径方向に沿う長さよりも長い。
円筒部73bは、基部73aからブッシュ71の中途部まで延びる長さを有している。円筒部73bは、内部に、スリーブ72の一部及びブッシュ71の一部を配置している。
カバー部材73の内周面とブッシュ71の外周面との間には、隙間S3が形成されている。この隙間S3の幅は、基部73aとブッシュ71との間の隙間S2の幅よりも、小さい。
シール部材76は、図1に示すように、区画壁部38に形成された貫通孔39内に設けられている。シール部材76は、貫通孔39と回転軸40との間をシールしている。
リング部材77は、回転軸40の大径部42の区画壁部38とカバー部材73との間の部分に固定されている。リング部材77は、回転軸40の表面から径方向外側に突出する。リング部材77は、空間36aへのクーラント液流出を防止する水切りとして機能する。
ストレーナ34は、図1に示すように、最下段のポンプカバー52の端面に、ボルト等の締結部材により固定されており、吸込口33を覆っている。
ポンプ装置10の駆動中では、軸封装置70は、スリーブ72の外周面とブッシュ71の内周面との間の隙間により、クーラント液をシールする。クーラント液が、軸封装置70を通過して第1の空間36aに移動した場合、このクーラント液は貫通孔39aを通ってタンク1に戻る。
このように構成されたポンプ装置では、ブッシュ71とスリーブ72との間は、回転軸40の軸方向にスリーブ72の遮蔽部75に覆われる。この為、ブッシュ71とスリーブ72との間に向かって流れるクーラント液は、図2中矢印で示すように、遮蔽部75の表面75aに沿って流れることにより、折り返される。
この為、遮蔽部75により折り返されたクーラント液の流れにより、クーラント液がブッシュ71とスリーブ72との間に流れ込みにくくなるので、ブッシュ71とスリーブ72との間の隙間に入り込む切り屑などの異物の量を少なくできる
ブッシュ71とスリーブ72との間の隙間に入り込む異物の量を少なくできるので、異物に起因するブッシュ71及びスリーブ72の摩耗が防止される。この為、ブッシュ71及びスリーブ72の寿命を長くすることができる。
ブッシュ71とスリーブ72との間の隙間に入り込む異物の量を少なくできるので、異物に起因するブッシュ71及びスリーブ72の摩耗が防止される。この為、ブッシュ71及びスリーブ72の寿命を長くすることができる。
また、スリーブ72と回転軸40との間に異物が噛み込むことにより、スリーブ72を回転軸40から取り外しにくくなる。しかしながら、遮蔽部75を把持することにより、回転軸40に対してスリーブ72を取り外そうとする力、換言すると回転軸40に対してスリーブ72を軸方向に移動しようとする力をスリーブ72に伝達しやすくなる。この為、スリーブ72と回転軸40との間に異物が噛み込んだ場合であっても、スリーブ72を取り外す作業を行いやすい。
また、ブッシュ71のフランジ部74とスリーブ72の遮蔽部75とが、インペラ51側に配置される為、ブッシュ71とスリーブ72とを、第2のケーシング35から一体に取り外すことができる。この為、ブッシュ71とスリーブ72との間に異物が噛み込むことによりブッシュ71に対してスリーブ72を取り外しにくくなった場合であっても、ブッシュ71とスリーブ72とを一体に取り外すことができることにより、ブッシュ71とスリーブ72の交換作業を行いやすくなる。
また、ブッシュ71のフランジ部74とスリーブ72の遮蔽部75との間に形成される隙間S1が、ブッシュ71の内周面とスリーブ72の外周面との間の隙間よりも大きく、カバー部材73の基部73aとブッシュ71のとの間に形成される隙間S2が、ブッシュ71の内周面とスリーブ72の外周面との間の隙間よりも大きく、かつ、カバー部材73の円筒部73bの内周面とブッシュ71の外周面との間に形成される隙間S3が、カバー部材73の基部73aとブッシュ71のとの間に形成される隙間S2よりも小さいことにより、圧力損失を大きくすることができるので、所謂ラビリンス効果により、クーラント液をシールすることができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るポンプ装置10Aを、図3,4を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明する。
ポンプ装置10Aは、モータ20と、モータ20により駆動されるポンプ30Aと、を有している。
ポンプ30Aは、ケーシング31と、回転軸40と、インペラ51と、軸受部材60と、軸封装置70Aと、を有している。
図3は、軸封装置70Aを拡大して示す断面図である。図3に示すように、軸封装置70Aは、ブッシュ71と、スリーブ72Aと、カバー部材73と、シール部材76と、リング部材77と、を有している。
スリーブ72Aは、回転軸40の中径部43の径と同じまたは若干大きい内径を有し、かつ、ブッシュ71の内径より若干小さい外径を有する円筒状に形成されており、一端部に遮蔽部75を有している。
遮蔽部75は、径方向外側に突出しており、周方向に一周連続する環状に形成されている。遮蔽部75の表面75aは、径方向外側に向かうにつれてスリーブ72の他端側、換言するとモータ20側に広がる傾斜面に形成されている。
スリーブ72Aは、遮蔽部75を第1のケーシング32内に配置する姿勢で、回転軸40の中径部43において突出部41と大径部42との間の部分を内側に配置している。遮蔽部75は、ブッシュ71のフランジ部74よりもインペラ51側に位置している。
スリーブ72Aの外径が、ブッシュ71の内径よりも若干小さい場合は、ブッシュ71に対してスリーブ72を回転可能とする程度の小さな隙間が形成される。
スリーブ72Aの軸方向の長さは、ブッシュ71の軸方向の長さよりも長く、かつ、回転軸40の突出部41と大径部42との間の回転軸40の軸線に沿う長さよりも短い。この為、スリーブ72は、大径部42または突出部41に当接することにより、回転軸40に対する軸方向の移動が規制される。
図4は、スリーブ72Aの一部を示す斜視図である。図4に示すように、遮蔽部75のモータ20側の端面には、複数の凸部90が形成されている。スリーブ72が回転すると、ブッシュ71と遮蔽部75との間のクーラント液は、回転する凸部90による遠心力により、径方向外側に向かって流れる。この為、ブッシュ71とスリーブ72との間の隙間にクーラント液が入り込みづらくなる。
スリーブ72は、大径部42に当接した状態であっても、ブッシュ71のフランジ部74と凸部90との間に、隙間を形成可能な長さを有している。
次に、本発明の第3の実施形態に係るポンプ装置10Bを、図5を用いて説明する。なお、第1の実施形態と同様の機能を有する構成は、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
ポンプ装置10Bは、モータ20と、モータ20により駆動されるポンプ30Bと、を有している。
ポンプ30は、ケーシング31と、回転軸40と、複数のインペラ51と、軸受部材60と、軸封装置70Bと、を有している。
図3は、軸封装置70Bの近傍を拡大して示す断面図である。図3に示すように、軸封装置70Bは、ブッシュ71と、スリーブ72Bと、カバー部材73と、遮蔽部材(遮蔽部)80と、を有している。
スリーブ72Bは、ブッシュ71の内径と同じまたは若干小さい外径を有し、かつ、回転軸40の外径と同じまたは若干大きい内径を有する円筒状に形成されている。スリーブ72Bは、ブッシュ71内に配置されている。
また、スリーブ72Bは、内側に回転軸40の中径部43を配置している。スリーブ72Bは、回転軸40に形成されたキーにより、回転軸40に対する周方向の移動が規制されている。
遮蔽部材80は、回転軸40においてスリーブ72Bに対してインペラ51側の部分に設けられている。遮蔽部材80は、回転軸40を配置する貫通孔81が形成された円板状の基部82と、基部82の周縁から延び、ブッシュ71とスリーブ72Bとの間の隙間を、回転軸40に沿ってインペラ51からモータ20側へ向かう方向に覆う周壁部83と、を有している。
周壁部83は、インペラ51側に向かって開くように、基部82の周縁から径方向外側に向かって広がる錐体台形状に形成されている。この為、周壁部83の内面、換言するインペラ51側の面83aは、径方向外側に進むにつれて回転軸40から離れ、かつ、インペラ51側に向かう傾斜面に形成されている。
遮蔽部材80は、回転軸40に一体に回転可能に固定されている。具体的には、遮蔽部材80の基部82は、突出部41とスリーブ72Bの一端との間に挟持されている。遮蔽部材80は、スリーブ72Bと突出部41との間に挟持されることにより、回転軸40に対して固定されている。
このように構成されたポンプ装置10Bでは、ブッシュ71とスリーブ72Bとの間は、遮蔽部材80の周壁部83に覆われる。この為、ブッシュ71とスリーブ72Bとの間に向かって流れるクーラント液は、図中矢印で示すように、周壁部83の面83aに沿って折り返される。この為、周壁部83の面83aで折り返されたクーラント液の流れにより、クーラント液はブッシュ71とスリーブ72との間に入り込みづらくなる。
なお、本発明は、第1,2の実施形態に限定されない。例えば、他の例としては、スリーブ72,72A,72Bの外周面に、螺旋溝が形成されてもよい。この螺旋溝は、スリーブ72の回転に伴って、スリーブ72とブッシュ71との間の隙間に入り込んだクーラント液をインペラ51側に排出することを可能に形成されている。
換言すると、この螺旋溝は、回転軸40が回転すると、見掛け上、インペラ51側に向かって進むように形成されている。なお、螺旋溝は実際にインペラ51側に進むものではない。
スリーブ72,72A,72Bが回転すると、ブッシュ71とスリーブ72,72A,72Bとの間に入り込んだクーラント液は、螺旋溝により、インペラ51側に排出される。また、螺旋溝の回転により、クーラント液は、ブッシュ71とスリーブ72との間の隙間に入り込みづらくなる。
また、第2の実施形態の遮蔽部材80は、周壁部83のモータ20側の面に、第2の実施形態で説明された凸部90が形成されてもよい。
なお、ポンプ装置10,10A,10Bが増圧する液体はクーラント液に限定されない。ポンプ装置10,10A,10Bは、例えば、異物を含む水を増圧して送水してもよい。
この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。
10…ポンプ装置、10A…ポンプ装置、10B…ポンプ装置、20…モータ、40…回転軸、71…ブッシュ、72…スリーブ、72A…スリーブ、72B…スリーブ、75…遮蔽部、80…遮蔽部材(遮蔽部)、90…凸部。
Claims (8)
- モータにより回転される回転軸に固定される円筒状のスリーブと、
内部に前記回転軸に固定されたインペラの二次側の流路を形成するケーシングに固定され、前記スリーブを内部に回転可能に配置するブッシュと、
前記回転軸において前記ブッシュに対して前記インペラ側に一体に回転可能に設けられ、前記回転軸の軸方向に前記スリーブと前記ブッシュとの間を覆う環状の遮蔽部と、
を具備することを特徴とする軸封装置。 - 前記遮蔽部は、前記スリーブの前記インペラ側の一端部に、前記スリーブの径方向外側に突出する環状に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の軸封装置。 - 前記遮蔽部は、前記スリーブに対して別部材に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の軸封装置。 - 前記遮蔽部は、前記回転軸の軸方向に沿って前記ブッシュに向かって突出する凸部を具備することを特徴とする請求項1に記載の軸封装置。
- 前記遮蔽部の前記インペラ側の面は、径方向外側に向かうにつれて前記回転軸から離れ、かつ、前記モータ側に向かう傾斜面に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の軸封装置。 - 前記遮蔽部の前記インペラ側の面は、径方向外側に向かうにつれて前記回転軸から離れ、かつ、前記インペラ側に向かう傾斜面に形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の軸封装置。 - 前記回転軸において前記ブッシュ及び前記スリーブに対して前記モータ側に固定され、内側に前記ブッシュを回転可能に配置する筒状のカバー部材を具備する
ことを特徴とする請求項1に記載の軸封装置。 - 回転軸と、
前記回転軸に固定されるインペラと、
前記インペラの二次側の流路を形成するケーシングと、
前記回転軸を回転するモータと、
前記回転軸に固定される円筒状のスリーブ、前記ケーシングに固定され、内部に前記スリーブを回転可能に配置するブッシュ、及び、前記回転軸において前記ブッシュに対して前記インペラ側に一体に回転可能に設けられ、前記回転軸の軸方向に前記スリーブと前記ブッシュとの間を覆う遮蔽部を具備する軸封装置と、
を具備することを特徴とするポンプ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015118545A JP2017002842A (ja) | 2015-06-11 | 2015-06-11 | 軸封装置、及びポンプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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2015
- 2015-06-11 JP JP2015118545A patent/JP2017002842A/ja active Pending
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