JP2017002828A - 燃料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料供給装置が有する高圧ポンプにおけるコネクタ支持部と中空部との間に形成される隙間から生じる腐食やシール漏れの発生を防止する。【解決手段】ハウジング1に内蔵される電動式の高圧ポンプ3における筒状の胴部34の上端面35に突出させた電源用コネクタ部321を露出させた筒状のコネクタ支持部32と蓋体2の頂面22に形成した中空部27の内周面との間に前記中空部27の頂面271と面一になるようシール材29を嵌挿させ、前記コネクタ支持部32の周囲における所定の高さ位置に下面51が前記中空部27の頂面271と面一に配置され前記中空部27の内形に一致する外形を有するフランジ5を突設させた。【選択図】図4
Description
本発明は、燃料タンクとエンジンとを連結する燃料供給管の途中に配設されて前記燃料タンク内に貯留した燃料をエンジンに供給するために用いられるリザーバを有する燃料供給装置に関するものである。
従来、燃料タンクに貯留した液体燃料をエンジンに供給する際に、急加速や急減速があっても燃料が途切れることなく供給することが必要であり、また、エンジン稼働に伴って生じる燃料供給管における高温による燃料の蒸発を防ぐことも必要である。
そこで、例えば米国特許第6390871号公報(特表2013−516576号公報)に、リザーブタンク内に2つのポンプを備えたエンジン制御モジュール(燃料供給装置)が提示されている。このエンジン制御モジュール(燃料供給装置)は、燃料タンクから燃料をリザーブタンクに汲み上げる揚力ポンプである第1の燃料ポンプと、前記リザーブタンクに汲み上げた燃料をより高い圧力下でエンジンの燃料レールに送り込む第2の燃料ポンプをリザーブタンク内に配置することで、燃料管の配管の節約、製造の容易さについても効果を有するものである。
そこで、本件出願人はきわめて効率のよいリザーバ付きの燃料供給装置を提案した(米国特許出願第14/293,595号)。
このリザーバ付きの燃料供給装置は、図1、図2、図5および図6に示すように、上面を開口した有底で内部に燃料貯留槽12を形成したハウジング本体11の開口13をシール材を介して気密に覆う蓋体2が板状のスプリングクリップ10により固着されたハウジング1と、前記ハウジング本体11内に配置される前記燃料貯留槽12に貯留させた燃料を前記蓋体2に形成した燃料吐出パイプ21から吐出させる高圧ポンプ3と、前記ハウジング本体11の1つの壁面14に取り外し可能に且つ一体的に取り付けられて燃料タンク(図示せず)から燃料パイプ(図示せず)を接続して前記ハウジング本体11の燃料貯留槽12内に供給するための例えば低圧のダイヤフラム式のパルスポンプからなる低圧ポンプ4を有している。
また、前記高圧ポンプ3はハウジング本体11の底部に設置される例えば合成ゴムのような弾性材により形成されて底部に前記燃料貯留部12に連通する流路62を有する保持部材6の取付凹部61に電動式のポンプ部を内蔵する胴部34の下端に配置された吸込口31を流路62に開口させた状態で嵌め込まれることで押圧保持されて設置されており、前記保持部材6に形成された前記流路62に連通するもう一つの取付凹部63にはブリットタイプのフィルター7が送出口71を前記流路62に開口した状態で併設されている。
更に、前記蓋体2の内側には前記燃料貯留槽12に貯留する燃料の液面位置を決めるフロート8が設置されている。このフロート8には蓋体2の内側に配置された前記高圧ポンプ3の吐出部33に接続された燃料吐出パイプ21と前記燃料貯留槽12に連通するレギュレータ9が貫通した状態で配置されている。
この従来例は、ハウジング1に突設された取付部18を介してエンジンや車体など(図示せず)に固定されて使用される。低圧ポンプ4から導入される燃料タンク(図示せず)からの燃料が、ハウジング本体11の壁面14に形成された取込口15から蓋体2の内部に配置された燃料通路16、弁体17を介して燃料貯留槽12に導入されてフロート8により所定の液面まで貯留される。同時に電動式のポンプを有する高圧ポンプ3が稼働して燃料貯留槽12内の燃料を燃料吐出パイプ21から吐出させるものである。
ところで、この従来例では、高圧ポンプ3が前記胴部34の上端面35に筒状の吐出部33と先部に電源用コネクタ部321を露出させた筒状のコネクタ支持部32とがそれぞれ突出しており、前記胴部34の上部が前記蓋体2の頂面22に下方へ向けて垂設した筒状の胴部接続片23にシール材24,25を介して蓋体2に気密状態で嵌挿保持されているとともに、前記吐出部33が前記蓋体2に形成した前記燃料吐出パイプ21にシール材26を介して気密に連結されている。
しかしながら、前記コネクタ支持部32は前記蓋体2に形成した中空部27から突出させて電源用コネクタ部321をハウジング1の外部に露出させてハウジング1を気密にした状態で電源用コネクタ部321に外部電源を接続可能としたものである。
そのため、図6に示すように、前記中空部27に露出する高圧ポンプ3の胴部34の上端面35におけるコネクタ支持部32と中空部27との間に隙間28が形成されることになり、使用時に前記隙間28に水分や塵埃などが混入して溜まり、腐食やシール不良が発生するおそれがあり、海やその近隣で使用されると塩水による影響は更に著しく、特に、この部分における気密保持は胴部34に施したシール材24,25に委ねられており、十分とはいえない。
本発明は、前記従来の燃料タンクに貯留した液体燃料をエンジンに供給するために燃料供給管の途中に配設される燃料供給装置が有する高圧ポンプにおけるコネクタ支持部と中空部との間に形成される隙間から生じる腐食やシール漏れの発生を防止することを課題とする。
前記課題を解決するためになされた本発明は、リザーバを兼ねる燃料貯留槽を形成するハウジング本体と前記ハウジング本体の上面に形成した開口を気密に覆う蓋体を有するハウジング内に、前記燃料貯留部に貯留される燃料を吸引して前記蓋体の裏面に形成した管状の燃料吐出パイプから吐出してエンジンに供給するための高圧ポンプが配置され、前記高圧ポンプが電動式のポンプ部を内蔵するとともにその一部に吸込口を有している筒状の胴部の上端面に筒状の吐出部と先部に電源用コネクタ部を露出させた筒状のコネクタ支持部とがそれぞれ突出しており、前記胴部の上部が前記蓋体の頂面に下方へ向けて垂設した筒状の胴部接続片にシール材を介して蓋体に気密状態で嵌挿保持されているとともに、前記吐出部が前記蓋体に形成した前記燃料吐出パイプに気密に連結されており、且つ前記コネクタ支持部が前記蓋体に形成した中空部から突出させた燃料供給装置において、前記コネクタ支持部が前記蓋体の頂面に形成した前記中空部の内周面にシール材を介して嵌挿されていることを特徴とする。
また、本発明において、前記コネクタ支持部と前記中空部の内周面との間に嵌挿されたシール材が前記中空部の頂面と面一に配置されているとともに前記コネクタ支持部の周囲における所定の高さ位置に下面が前記蓋体の中空部の頂面と面一に配置される高さ位置に前記中空部の内形に一致する外形を有するフランジが突設されていると更に好ましい。
本発明によれば、前記従来の燃料タンクに貯留した液体燃料をエンジンに供給するために燃料供給管の途中に配設される燃料供給装置が有する高圧ポンプにおけるコネクタ支持部と中空部との間に形成される隙間から生じる腐食やシール漏れの発生を防止することができるとともにハウジング全体の気密性を向上させることができる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図4は本発明である燃料供給装置の好ましい実施の形態を示すものであり、燃料供給装置全体の構成は、前記従来例とほぼ同様であり、全体の構成についての説明は省略する。
そして、本実施の形態では、図2および図3に示すように、高圧ポンプ3が電動式のポンプ部(図示せず)を内蔵するとともにその一部に吸込口31を有している筒状の胴部34の上端面35に筒状の吐出部33と先部に電源用コネクタ部321を露出させた筒状のコネクタ支持部32とがそれぞれ突出しており、胴部34の上部が蓋体2の頂面22に下方へ向けて垂設した筒状の胴部接続片23にシール部材24,25を介して蓋体2に気密状態で嵌挿保持されているとともに、前記吐出部33が蓋体2に形成した燃料吐出パイプ21にシール材26を介して気密に連結されており、コネクタ支持部32が蓋体2に形成した中空部27から突出しており、コネクタ支持部32が蓋体2の頂面22に形成した中空部27の内周面に形成される隙間28にシール材29を介して嵌挿されている。
従って、本実施の形態では前記図4および図5に示した従来例のように中空部27とコネクタ支持部32との間に隙間28が形成されないので隙間28に水分や塵埃などが溜まることによる腐食やシール漏れを生じることがなく、特にコネクタ支持部32部分についても胴部34に設置したシール材24,25とシール材29により気密状態が構築されるので確実にこの部分でのシール漏れを防ぐことができる。
更に、本実施の形態では、前記コネクタ支持部32と中空部27の内周面との間に嵌挿されたシール材29が中空部27の頂面271と面一に配置されているとともにコネクタ支持部32の周囲における所定の高さ位置に下面51が蓋体2における中空部27の頂面271と面一に配置される中空部27の内形に一致する外形を有するフランジ5が突設されている。
従って、フランジ5がシール材29を覆ってフランジ5に直接的に水がかからない構造であり、防水性を発揮して更に耐水性や耐腐食性の向上を図ることができる。
尚、本実施の形態において各所に用いたシール材としては例えば従来周知のシリコンゴム製の比較的硬度の低いOリングなどを使用することが可能であり、組み付けの面からも好ましい。
1 ハウジング、2 蓋体、3 高圧ポンプ、4 低圧ポンプ、5 フランジ、6 保持部材、7 フィルター、8 フロート、9 レギュレータ、10 スプリングクリップ、11 ハウジング本体、12 燃料貯留槽、14 壁面、15 取込口、16 燃料通路、17 弁体、18 取付部、21 燃料吐出パイプ、22 頂面、23 胴部接続片、24 シール材、25 シール材、26 シール材、27 中空部、28 隙間、29 シール材、31 吸込口、32 コネクタ支持部、33 吐出部、34 胴部、35 上端面、51 下面、61 取付凹部、62 流路、63 取付凹部、71 送出口、321 電源用コネクタ部
Claims (2)
- リザーバを兼ねる燃料貯留槽を形成するハウジング本体と前記ハウジング本体の上面に形成した開口を気密に覆う蓋体を有するハウジング内に、前記燃料貯留部に貯留される燃料を吸引して前記蓋体の裏面に形成した管状の燃料吐出パイプから吐出してエンジンに供給するための高圧ポンプが配置され、前記高圧ポンプが電動式のポンプ部を内蔵するとともにその一部に吸込口を有している筒状の胴部の上端面に筒状の吐出部と先部に電源用コネクタ部を露出させた筒状のコネクタ支持部とがそれぞれ突出しており、前記胴部の上部が前記蓋体の頂面に下方へ向けて垂設した筒状の胴部接続片にシール材を介して蓋体に気密状態で嵌挿保持されているとともに、前記吐出部が前記蓋体に形成した前記燃料吐出パイプに気密に連結されており、且つ前記コネクタ支持部が前記蓋体に形成した中空部から突出させた燃料供給装置において、前記コネクタ支持部が前記蓋体の頂面に形成した前記中空部の内周面にシール材を介して嵌挿されていることを特徴とする燃料供給装置。
- 前記コネクタ支持部と前記中空部の内周面との間に嵌挿されたシール材が前記中空部の頂面と面一に配置されているとともに前記コネクタ支持部の周囲における所定の高さ位置に下面が前記蓋体の中空部の頂面と面一に配置される高さ位置に前記中空部の内形に一致する外形を有するフランジが突設されていることを特徴とする請求項1記載の燃料供給装置。
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