JP2017002797A - 廃熱回収発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃熱エネルギーの回収ロスを低減し、かつ、デバイス制御の効率化に寄与する廃熱回収発電装置を提供する。【解決手段】廃熱回収発電装置は、車両前方の走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、車両が走行する走行環境情報に応じたドライバーの運転パターン情報を取得する運転パターン取得手段と、運転パターン取得手段により取得された運転パターン情報を蓄積し、蓄積された運転パターン情報から標準化された標準運転パターン情報を記憶する運転パターン記憶部と、走行環境情報取得手段により取得された走行環境情報および運転パターン記憶部に記憶された標準運転パターン情報に基づいて、内燃機関から回収される廃熱エネルギーの回収量を推定する廃熱エネルギー回収量推定手段と、を備え、推定された廃熱エネルギーの回収量に基づいて、ポンプの流量、発電機の回転数、および凝縮器の冷却強度の少なくとも1つを制御するようにした。【選択図】 図2

Description

本開示は、内燃機関の廃熱エネルギーを電気的エネルギーとして回収するための廃熱回収発電装置に関する。
エンジンを含む内燃機関の廃熱エネルギーを電気的エネルギーとして回収するための廃熱回収発電装置が搭載された車両が知られている。かかる廃熱回収発電装置には、例えば、ランキンサイクルが採用され、ランキンサイクルを構成する膨張機により廃熱エネルギーが機械的エネルギーとして取り出され、発電機で電気的エネルギーに変換される。発電機で変換された電気的エネルギー(電力)は、車両の電力需要に応じて各種電気負荷や蓄電用バッテリに供給される。このように、廃熱回収発電装置は廃熱エネルギーを電気的エネルギーとして回収することで、燃費性能の向上に貢献する。
例えば、特許文献1には、ポンプによって循環される作動流体を、熱機関の廃熱によって加熱して加熱蒸気とする加熱器、加熱器からの加熱蒸気の膨張によって駆動力を発生する膨張機、外気に放熱することで膨張機からの加熱蒸気を凝縮してポンプ側に流出するランキンサイクルを備える廃熱利用装置(廃熱回収発電装置)が記載されている。かかる廃熱利用装置においてランキンサイクルを制御する制御手段は、熱機関の廃熱温度が予め定めた所定廃熱温度以上となる時に、加熱器が熱機関から回収すべき熱量を、凝縮器がその作動条件下で放熱しうる放熱量に見合う回収熱量として算出し、回収熱量と放熱量とによって定まる膨張機の動力が増大するように作動流体の流量を制御する。具体的には、走行速度、外気温度、および冷却水温度を作動条件として回収熱量を算出し、作動流体の流量を制御する。
?
特開2006−177266号公報
しかしながら、特許文献1に記載された廃熱回収発電装置は、回収すべき熱量を、凝縮器がその作動条件(走行速度、外気温度、および冷却水温度)で放熱しうる放熱量に見合う回収熱量として算出するので、将来の作動条件(回収熱量)を予測してランキンサイクルを構成するデバイスを制御することができない。これによりデバイスの制御が最適化されず、無駄な回収ロスが発生し、デバイス制御の効率化を妨げている。
一方、この種の廃熱回収発電装置では、搭載される車両の更なる燃費向上が要請されており、このような回収ロスをより一層低減し、ランキンサイクルを構成するデバイスの制御を高効率化することが望まれている。
本発明の少なくとも一実施形態は上述の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、将来の作動条件(回収熱量)を予測することで廃熱エネルギーの回収ロスを低減し、かつ、デバイス制御の効率化に寄与する廃熱回収発電装置を提供することにある。
本発明の少なくとも一実施形態に係る廃熱回収発電装置は、
ポンプによって循環される作動流体を、車両に搭載された内燃機関から回収された廃熱エネルギーにより加熱して蒸気とする蒸発器と、
前記蒸発器からの前記蒸気の膨張により機械的エネルギーを出力する膨張機と、
前記膨張機から出力される機械的エネルギーを用いて電気的エネルギーを発電可能な発電機と、
前記膨張機からの前記蒸気を冷却することにより凝縮して前記ポンプへ供給する凝縮器と、
を備えるランキンサイクル回路と、
前記ポンプの流量、前記発電機の回転数、および前記凝縮器の冷却強度の少なくとも1つを制御する制御手段と、
前記車両前方の走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、
前記車両が走行する走行環境情報に応じたドライバーの運転パターン情報を予め取得する運転パターン取得手段と、
前記運転パターン取得手段により取得される前記運転パターン情報を蓄積し、蓄積された複数の運転パターン情報から標準化された標準運転パターン情報を予め算出して記憶する運転パターン記憶部と、
前記走行環境情報取得手段により取得された走行環境情報および前記運転パターン記憶部に記憶された前記標準運転パターン情報に基づいて、前記内燃機関から回収される前記廃熱エネルギーの回収量を推定する廃熱エネルギー回収量推定手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記廃熱エネルギー回収量推定手段により推定された前記回収量に基づいて、前記ポンプの流量、前記発電機の回転数、および前記凝縮器の冷却強度の少なくとも1つを制御する。
上記の構成によれば、運転パターン記憶部が、車両が走行する走行環境情報に応じたドライバーの運転パターン情報を蓄積し、複数の運転パターン情報から標準化された標準運転パターン情報を予め算出して記憶する。一方、廃熱エネルギー回収量推定手段が、車両前方(将来)の走行環境情報および記憶された標準運転パターン情報に基づいて、内燃機関から回収される廃熱エネルギーの回収量を推定する。そして、制御手段が、推定された回収量に基づいて、ポンプの流量、発電機の回転数、および凝縮器の冷却強度の少なくとも1つを制御する。これにより、廃熱回収発電装置は、内燃機関から回収される廃熱エネルギーの回収ロスを低減でき、かつ、ポンプ、発電機、および凝縮器を含むデバイス制御の効率化を図ることができる。この結果、廃熱回収発電装置は、内燃機関の廃熱エネルギーを少ないロスで回収できるので、燃費性能を向上できる。
尚、車両前方の走行環境情報には、走行経路、勾配、渋滞情報、信号情報、又は停車時間のうち少なくとも1つが含まれる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、将来の作動条件(回収熱量)を予測することで内燃機関から回収される廃熱エネルギーの回収ロスを低減でき、かつ、デバイス制御の効率化を図ることができる。これにより、内燃機関の廃熱エネルギーを少ないロスで回収できるので、燃費性能を向上できる。
本発明の一実施形態に係る廃熱回収発電装置の全体構成を示す模式図である。 図1の制御装置の内部構成を示すブロック図である。 運転パターンと熱量との関係を示す図である。 標準運転パターンの作成手順を示すフローチャートである。 ポンプの制御手順を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明の一実施形態に係る廃熱回収発電装置の全体構成を示す模式図であり、図2は図1に示した制御装置の内部構成を示すブロック図である。また、図3は、運転パターンと熱量との関係を示す図である。
廃熱回収発電装置1は、走行用動力源として内燃機関を備える車両(不図示)に搭載される。内燃機関は、例えば、ガソリンや軽油のような化石燃料を燃焼することにより動力を出力するエンジンであり、図1では4気筒のディーゼルエンジンが例示されている。内燃機関は冷却水回路3を備える水冷式エンジンである。冷却水回路3を流れる冷却水は、内燃機関を冷却することによって廃熱エネルギーを受け取り、高温となる。
冷却水回路3上には、冷却水を圧送するための冷却水ポンプ4と、冷却水を外気と熱交換して放熱するためのラジエータ5とが設けられている。ラジエータ5は、廃熱エネルギーを受け取ることにより高温となった冷却水を外気と熱交換することによって冷却するように構成される。図1に示す例では、ラジエータ5を空冷するためのラジエータファン6が設けられており、冷却水の温度に応じてラジエータファン6を制御することにより、冷却水の温度を適切な範囲に冷却する。
尚、ラジエータファン6はエンジン2の動力の一部を用いて駆動されるが、これに代えて電動式ファンを採用してもよい。
冷却水回路3のうち、冷却水ポンプ4の入口近傍とラジエータ5の出口近傍との間には、冷却水回路3に並行するようにバイパス回路7が設けられている。バイパス回路7にはラジエータ5で冷却する前の高温の冷却水が冷却水回路3から分岐して流れ込み、ランキンサイクル回路10を構成する蒸発器11に導かれる。蒸発器11は、バイパス回路7を流れる冷却水とランキンサイクル回路10を流れる作動流体との間で熱交換可能に構成されており、高温の冷却水によってランキンサイクル回路10を流れる作動流体が加熱される(言い換えると、冷却水が有する廃熱エネルギーがランキンサイクル回路10に回収される)。
ランキンサイクル回路10は、蒸発器11、膨張機12、凝縮器13及びポンプ14を備える。ランキンサイクル回路10を流れる作動流体は、上述したように蒸発器11において冷却水と熱交換することによって加熱され、蒸発(気化)する。その後、作動流体は膨張機12によって膨張される。膨張機12では、流体が膨張する際にタービン(不図示)が駆動される。これにより、冷却水から作動流体が受け取った廃熱エネルギーが機械的エネルギーに変換される。
膨張機12から出力される機械的エネルギーは、タービンの回転軸15に連結された発電機16に伝達される。発電機16では、受け取った機械的エネルギーによって発電が行われ、発生した電力は車内の電力需要に応じて、各種電気負荷或いは蓄電用のバッテリに供給される。
膨張機12で仕事を終えた作動流体は、凝縮器13によって凝縮(液化)された後、ポンプ14によって圧送されることにより再び蒸発器11に戻る。
尚、凝縮器13には空冷ファン17が設けられており、空冷ファン17からの送風量を調整することにより凝縮器13における凝縮度(冷却強度)が可変に構成されている。また、図示はされないが、凝縮器13には空冷ファン17が設けられずに、別途、流量調整可能なポンプを備えた水冷回路が設けられていてもよい。この場合、ポンプの流量を調整することにより凝縮器13における凝縮度(冷却強度)が可変に構成される。凝縮器13の冷却強度は、空冷の場合には空冷ファン17の回転数により高められ、液冷(水冷)の場合にはポンプ(図示せず)の流量により高められる。
また車両には走行環境情報を提供可能なデバイス18が搭載されている。図1では、走行環境情報の例として車両情報18a、位置情報18b、地図情報18c、渋滞情報18d及び信号情報18eが示されている。ここで車両情報18aは、車両の走行状態に関する各種情報を意味し、例えば走行速度、エンジン回転数、エンジントルク、ギヤ比、冷却水の温度や流量等が含まれる。また、位置情報18bは、車両の位置を特定可能な情報であり、例えばナビゲーションシステム等で利用されるGPS通信衛星との間で送受信されるGPS信号等が含まれる。また、地図情報18cは、車両の周辺地理に関する情報であり、例えばナビゲーションシステム等に予め記憶されている地図データ(例えば走行経路における道路勾配を含む)等である。また渋滞情報18dは、渋滞や交通規制に関する情報であり、例えばこれらの情報をリアルタイムに送信しナビゲーションシステムで利用可能としたITS(Intelligent Transport System)等の外部の道路交通システムから得られる。また信号情報は、信号機の情報であり、渋滞情報18dと同様に、ITS等の外部の道路交通システムから得られる。
尚、本実施形態では説明をわかりやすくするために、道路情報である車両情報18a、位置情報18b、地図情報18c、渋滞情報18d及び信号情報18eを別々の機能ブロックで示しているが、これらの情報は共通のデバイス18によって取得されてもよいし、別個のデバイス18によって取得されてもよいし、予め車両に搭載されている既存の各種センサを流用して取得してもよい。
制御装置20は廃熱回収発電装置1の各種制御を実施するコントロールユニットであり、例えばマイクロプロセッサのような電子演算器からなる。制御装置20は各種データを電気信号線を介して取得するとともに、取得したデータを利用して後述の廃熱回収発電方法を実施可能に構成されている。
尚、このような廃熱回収発電方法の実施は、予めメモリ、ハードディスクのような記憶媒体に予め記憶されている制御プログラムを実行することによって行われる。また、制御装置20は、ECUのように車両に予め備えられている他の制御を実施するための制御ユニットと一体的に構成されてもよい。
制御装置20は、図2に示されるように、車両前方の走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段22と、車両が走行する走行環境情報に応じたドライバーの運転パターン情報を予め取得する運転パターン取得手段24と、運転パターン取得手段24により取得される運転パターン情報を蓄積し、蓄積された複数の運転パターン情報から標準化された標準運転パターン情報28を予め算出して記憶する運転パターン記憶部26と、走行環境情報取得手段22により取得された走行環境情報および運転パターン記憶部26に記憶された標準運転パターン情報28に基づいて、内燃機関から回収される廃熱エネルギーの回収量を推定する廃熱エネルギー回収量推定手段30と、廃熱エネルギー回収量推定手段30により推定された回収量に基づいて、ポンプ14の流量、発電機16の回転数、および凝縮器13の冷却強度の少なくとも1つを制御する制御手段32とを備える。
ここで運転パターン記憶部26に記憶されている標準運転パターン情報28には、ドライバーごとに、車両が走行する走行環境情報と運転パターン情報との関係が規定されている。運転パターン情報は、ドライバーが車両を運転する際に現れる癖ともいうべきものであり、停止状態から加速するときのアクセルペダルの踏み込み方、道路に勾配があるときのアクセルペダルの踏み込み方、停止位置に停まるときのブレーキの踏み込み方の情報であり、これらは加速パターン情報(アクセル開度情報)、減速パターン情報(ブレーキ開度情報)として規定される。
また、廃熱エネルギー回収量推定手段30は、運転パターンと熱量(廃熱量)との関係とが規定されたマップに基づいて廃熱量が推定される。
本実施形態では、図3(a)に示すアクセル開度とエンジン2の駆動力との関係が規定されたマップ、図3(b)に示すブレーキ開度とエンジン2の駆動力との関係が規定されたマップ、及び図3(c)に示す停車時間とエンジン2の熱量との関係が規定されたマップに基づいて廃熱量が推定される。ここで、エンジン2の熱量は、エンジン2の駆動力と相関関係を有し、エンジン2の熱量はエンジン2の駆動力から換算される。したがって、運転パターンが特定され、直前の走行速度とアクセル開度又はブレーキ開度が特定されると、エンジン2の駆動力が特定され、該エンジン2の駆動力がエンジンの発熱量に換算される。そして、この熱量が廃熱量と推定される。また、渋滞情報18d及び信号情報18eにより、直前の走行速度と停車時間が特定されると、エンジン2の熱量が特定され、この熱量が廃熱量と推定される。
尚、廃熱量は、車両情報、すなわち、走行速度、エンジン回転数、トルク、ギヤ比、冷却水の温度や流量に基づいて算出することもできるので、算出された廃熱量を運転パターンとの関係をマップに規定してもよい。
また、車両情報に基づいて廃熱量を算出し、運転パターンと廃熱量との関係を規定し、規定した関係を表したマップに基づいて廃熱量を推定するものとしてもよい。
つぎに、このような構成を有する廃熱回収発電装置1によって実施される廃熱回収発電方法について、図4及び図5を参照して説明する。図4は標準運転パターンの作成手順を示すフローチャートであり、図5は、ポンプの制御手順を示すフローチャートである。
まず、図4を参照して標準運転パターンの作成手順を説明する。
標準運転パターンの作成する場合には、まず走行環境情報取得手段22が走行環境情報を取得する(ステップS1:走行環境情報取得工程)。ここで走行環境情報には、車両が走行した際にエンジンの排気に含まれる廃熱エネルギーに影響を与えうる要因が広く含まれており、上述したように車両情報18a、位置情報18b、地図情報18c、渋滞情報18d及び信号情報18eが含まれる。
つぎに運転パターン取得手段24が運転パターン情報を取得する(ステップS2:運転パターン情報取得工程)。ここで運転パターン情報には、車両が実際に走行した走行環境の情報(走行環境情報)と、該走行環境に応じたドライバーの運転パターンの情報(運転パターン情報)とが含まれており、上述したように走行環境に応じた加速パターン情報及び減速パターン情報が含まれる。
そして運転パターン記憶部26が運転パターン取得手段24により取得される運転パターン情報を蓄積し、蓄積された複数の運転パターン情報から標準化され標準運転パターンを予め算出する(ステップS3:標準運転パターン算出工程)。ここで標準運転パターン情報には走行環境の情報(走行環境情報)と該走行環境におけるドライバーの標準化された運転パターンの情報(標準運転パターン情報)とが含まれる。これにより、例えば、道路勾配に応じた標準運転パターン情報(標準加速パターン情報及び標準減速パターン情報)に応じた標準運転パターン情報が算出される。
そして運転パターン記憶部26は、予め算出された標準運転パターンを記憶する(ステップS4:標準運転パターン記憶工程)。これにより、運転パターン記憶部26には、車両が走行する走行環境情報に応じたドライバーの標準運転パターン情報28が記憶される。
つぎに、図5を参照してポンプの制御手順を説明する。
ポンプを制御する場合には、まず、走行環境情報取得手段22が走行環境情報を取得する(ステップS11:走行環境情報取得工程)。
つぎに、廃熱エネルギー回収量推定手段30が走行環境情報取得手段22により取得された走行環境情報に基づいて、廃熱エネルギー回収量を推定する(ステップS12:廃熱エネルギー回収量推定工程)。すなわち、廃熱エネルギー回収量推定手段30では、ステップS11で取得された走行環境情報および運転パターン記憶部26に記憶された標準運転パターン情報に基づいてエンジン2から排出される廃熱エネルギー回収量が推定される。
ここでステップS12における廃熱エネルギー回収量の推定方法について、具体的に説明する。例えば、走行環境情報において車両の走行経路が予め指定されている場合(例えばナビゲーションシステムによって目的地までの経路が指定されている場合)、廃熱エネルギー回収量推定手段30は、当該走行経路を車両が走行する際にエンジン2の排気から回収が見込まれる廃熱エネルギー回収量を推定する。例えば、車両の現在位置から目的位置までの走行経路が予め指定されている場合、廃熱エネルギー回収量推定手段30は、走行経路に基づいて当該走行経路における運転パターン情報を特定し、当該運転パターンでエンジンが運転された場合における廃熱エネルギーの回収量を推定する。すなわち、走行経路を走行する際の運転パターンのスケジュールを特定し、該スケジュールに沿って運転パターンが実行された場合に回収される廃熱エネルギーを推定する。この場合、走行経路及び当該走行経路における運転パターンは予め特定されているため、廃熱エネルギーの回収量を精度良く推定することができる。
例えば、図3に示す例では、特定された運転パターン、すなわち、直前の走行速度とアクセル開度及び直前の走行速度とブレーキ開度と、直前の走行速度と停車時間とに基づいてエンジン2の熱量(廃熱量)が推定される。
そして、制御手段32は、廃熱エネルギー回収量推定手段30で推定された廃熱エネルギーの回収量に基づいてポンプ14、発電機16の回転数、および凝縮器13の冷却強度の少なくとも1つを制御する(ステップS13:デバイス制御工程)。例えば、制御手段32がポンプ14を制御する場合、ポンプ14の回転数を制御し、或いはポンプ14の運転を停止する。すなわち、ポンプ14の回転数が廃熱エネルギーの回収に好適となるように制御し、廃熱エネルギーの回収量よりもポンプ14の駆動に必要なエネルギーのほうが大きい場合にはポンプ14を停止する。
例えば、図3(d)に示す例では、エンジン2の熱量が所定値以下となる場合にはポンプ14を停止し、廃熱エネルギーの回収を停止することでポンプ14を運転するためのエネルギー消費を節減し、効率的な廃熱エネルギーの回収を実現する。
以上説明したように、本実施形態によれば、運転パターン記憶部26が、車両が走行する走行環境情報に応じたドライバーの運転パターン情報を蓄積し、複数の運転パターン情報から標準化された標準運転パターン情報を予め算出して記憶する。一方、廃熱エネルギー回収量推定手段30が、走行環境情報および記憶された標準運転パターン情報に基づいて、エンジンから回収される廃熱エネルギーの回収量を推定する。そして、制御手段32が、推定された回収量に基づいてポンプ14の流量、発電機16の回転数、および凝縮器13の冷却強度の少なくとも1つを制御する。これにより、廃熱回収発電装置1は、エンジンから回収される廃熱エネルギーの回収ロスを低減でき、かつ、ポンプ14等のデバイス制御の効率化を図ることができる。この結果、エンジン2の廃熱エネルギーを少ないロスで回収できるので、燃費性能を向上できる。
本開示は、内燃機関の廃熱エネルギーを電気的エネルギーとして回収可能な廃熱回収発電装置に利用可能である。
1 廃熱回収発電装置
2 エンジン
3 冷却水回路
4 冷却水ポンプ
5 ラジエータ
6 ラジエータファン
7 バイパス回路
10 ランキンサイクル回路
11 蒸発器
12 膨張機
13 凝縮器
14 ポンプ
15 回転軸
16 発電機
17 空冷ファン
18 デバイス
22 走行環境情報取得手段
24 運転パターン取得手段
26 運転パターン記憶部
28 標準運転パターン情報
30 廃熱エネルギー回収量推定手段
32 制御手段

Claims (1)

  1. ポンプによって循環される作動流体を、車両に搭載された内燃機関から回収された廃熱エネルギーにより加熱して蒸気とする蒸発器と、
    前記蒸発器からの前記蒸気の膨張により機械的エネルギーを出力する膨張機と、
    前記膨張機から出力される機械的エネルギーを用いて電気的エネルギーを発電可能な発電機と、
    前記膨張機からの前記蒸気を冷却することにより凝縮して前記ポンプへ供給する凝縮器と、
    を備えるランキンサイクル回路と、
    前記ポンプの流量、前記発電機の回転数、および前記凝縮器の冷却強度の少なくとも1つを制御する制御手段と、
    前記車両前方の走行環境情報を取得する走行環境情報取得手段と、
    前記車両が走行する走行環境情報に応じたドライバーの運転パターン情報を予め取得する運転パターン取得手段と、
    前記運転パターン取得手段により取得される前記運転パターン情報を蓄積し、蓄積された複数の運転パターン情報から標準化された標準運転パターン情報を予め算出して記憶する運転パターン記憶部と、
    前記走行環境情報取得手段により取得された走行環境情報および前記運転パターン記憶部に記憶された前記標準運転パターン情報に基づいて、前記内燃機関から回収される前記廃熱エネルギーの回収量を推定する廃熱エネルギー回収量推定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記廃熱エネルギー回収量推定手段により推定された前記回収量に基づいて、前記ポンプの流量、前記発電機の回転数、および前記凝縮器の冷却強度の少なくとも1つを制御することを特徴とする廃熱回収発電装置。

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