JP2017001069A - 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法 - Google Patents

双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017001069A
JP2017001069A JP2015119107A JP2015119107A JP2017001069A JP 2017001069 A JP2017001069 A JP 2017001069A JP 2015119107 A JP2015119107 A JP 2015119107A JP 2015119107 A JP2015119107 A JP 2015119107A JP 2017001069 A JP2017001069 A JP 2017001069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casting
pair
molten metal
plates
dam plates
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015119107A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6511977B2 (ja
Inventor
達也 増田
Tatsuya Masuda
達也 増田
貴也 山口
Takaya Yamaguchi
貴也 山口
大塚 真司
Shinji Otsuka
真司 大塚
志賀 英俊
Hidetoshi Shiga
英俊 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2015119107A priority Critical patent/JP6511977B2/ja
Publication of JP2017001069A publication Critical patent/JP2017001069A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6511977B2 publication Critical patent/JP6511977B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

【課題】側堰板から生じる異物が鋳造品に混入するのを抑制できる双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法を提供する。
【解決手段】
所定のロールギャップ13をもって対向配置され、等しい周速度で回転するとともに、相対的に接近する方向へ弾性付勢される一対の鋳造ロール12,13と、前記回転軸と平行に対向配置された一対の主堰板141,142と、前記回転軸と直交して対向配置されるとともに前記一対の主堰板の両端面に密接された一対の側堰板143,144とを含み、前記一対の鋳造ロールの前記ロールギャップの上方に配置されて、アルミニウム系材料の溶湯5が注湯される溶湯ノズル14と、を備え、前記一対の側堰板の少なくとも一方は、前記一対の主堰板と前記鋳造ロールの端面とに押圧された状態で鉛直方向に沿って移動可能に設けられている。
【選択図】図1C

Description

本発明は、双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法に関するものである。
鋼板を鋳造する双ドラム連鋳において、軸が平行で互いに逆方向に回転する一対の冷却ドラムとサイド堰で形成される湯溜部に溶鋼を注入し、この冷却ドラムの周面で溶鋼を冷却・凝固し、凝固シェルを生成しつつ薄肉鋳片を連続鋳造するものが知られている(特許文献1)。この種の連続鋳造においては、一対の冷却ドラムの両端面に、サイド堰を押し付け、冷却ドラムの回転によりサイド堰耐火物(AlNなどアルミニウムを含有する窒化物又はSiAlONなどアルミニウムを含有する酸窒化物)を摩耗せしめて、冷却ドラムとサイド堰のシール状態を維持し、溶鋼の湯漏れを防止している。以下、本発明の構成部材に対応させるために、双ドラム連鋳を双ロール鋳造、冷却ドラムを鋳造ロール、サイド堰を側堰板、湯溜部を溶湯ノズル、溶鋼を溶湯と称する。
特開2005−305488号公報
双ロール鋳造において、側堰板は金属溶湯と直接触れることから耐熱性や保温性が求められ、かつ、側堰板と鋳造ロールとの接触部から溶湯が漏れないようにするために、側堰板は鋳造ロールとの摺動面に押し付けられる。このため、金属溶湯による熱負荷と浸食と摩耗とが同時に起きることから、側堰板の表層を構成するコーティング材料が剥がれ、異物となって鋳造シートに混入するといった問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、側堰板から生じる異物が鋳造品に混入するのを抑制できる双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法を提供することである。
本発明は、一対の鋳造ロールを回転させながら溶湯ノズルに溶湯を注湯する双ロール式縦型鋳造において、溶湯ノズルに注湯した溶湯がロールギャップを通過する際に、一対の側堰板の少なくとも一方を、一対の主堰板と鋳造ロールの端面とに押圧させた状態で鉛直方向に沿って移動させることにより、上記課題を解決する。
本発明では、側堰板は、溶湯ノズルに注湯された溶湯が液相から固液共存を経て固相となるロールギャップの近傍及び鋳造ロールに押圧されて摺動するロールギャップの近傍が最もダメージを受ける部分であることに鑑み、鋳造中に側堰板を鉛直方向に沿って移動させるので、このダメージを受ける部分が側堰板の表面を相対的に移動する。すなわち、ダメージを受ける部分が一箇所に集中することなく側堰板の表面に分散する。その結果、溶湯による熱負荷と浸食と摩耗によって側堰板から異物が生じるのを抑制でき、これが鋳造品に混入するのを抑制することができる。
本発明に係る双ロール式縦型鋳造装置の一実施の形態を示す側面図である。 図1Aの主要部分の側面図である。 図1Bの正面図である。 図1Aの平面図である。 図1Aの側堰板及び搬送機を示す三面図である。 図1Aの鋳造ロール、溶湯ノズル及びロールギャップを示す断面図である。 図1Aの鋳造中における側堰板の動作を示す側面図である。 図4Aの側堰板を示す正面図である。 本発明に係る双ロール式縦型鋳造装置の他の実施の形態を示す正面図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。図1Aは、本発明に係る双ロール式縦型鋳造装置の一実施の形態を示す側面図、図1Dは、図1Aの平面図である。本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1は、溶解されたアルミニウム系材料を、特に限定はされないが例えば1000℃/秒以上の冷却速度で冷間圧延し、所定厚さt、所定幅W及び所定長Lのシート2に製造するための鋳造装置である。冷却速度を大きくすることで不純物が含まれていても大きく成長せず、また生産性も高いという利点がある。鋳造原料となるアルミニウム系材料としては、特に限定されないが例えば、アルミニウムのほか、アルミニウム・シリコン合金、アルミニウム・シリコン・マグネシウム合金その他のアルミニウム合金が含まれる。これらアルミニウム系材料の融点又は液相温度は、概ね580〜670℃である。
本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1は、所定のロールギャップ13をもって対向配置された一対の鋳造ロール11,12と、当該一対の鋳造ロール11,12のロールギャップ13の上方に配置され、アルミニウム系材料の溶湯5を受容する溶湯ノズル14と、アルミニウム系材料の溶湯5を収容し当該溶湯5を溶湯ノズル14に注湯するレードル15と、を備える。なお、図1Aには図示を省略するが、溶湯ノズル14からロールギャップ13を通過する溶湯5が、弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力を推定する反力推定器と、この反力推定器により推定された反力に応じて一対の鋳造ロール11,12がロールギャップ13を通過する溶湯5から受ける単位時間当たりの受熱量を制御する制御ユニットとを設けてもよい。図1Dに示すように、一対の鋳造ロール11,12と、溶湯ノズル14と、レードル15とは、それぞれの幅方向の中心軸CLが一致するように配置されている。
一対の鋳造ロール11,12は、架台4に搭載され、一方の鋳造ロール11は、回転軸111を中心にして回転するように設けられ、他方の鋳造ロール12は、回転軸111に平行な回転軸121を中心にして回転するように設けられている。本実施形態における一方の鋳造ロール11は、架台4に対して位置が固定され、他方の鋳造ロール12は、スライドレール41を介して一方の鋳造ロール11に対して水平方向に接近及び離反移動が可能とされている。当該他方の鋳造ロール12は、一方の鋳造ロール11に向かう方向にばね又は流体圧シリンダなどの弾性体122により弾性付勢されているが、最も接近した際のロールギャップ13は、目的とするシート2の板厚tに応じたゼロを超える所定値、特に限定されないが例えば、0.5〜3mmに設定されている。なお、一対の鋳造ロール11,12の両者を、架台4に対して互いに接近及び離反移動が可能に構成してもよい。
一対の鋳造ロール11,12は、互いに等しい周速度で回転するように、プーリ及びベルトなどの伝達機構を介して回転駆動モータ112に接続されている。本実施形態の鋳造ロール11,12は、外径が等しくされているので、一つの回転駆動モータ112により互いに逆方向、すなわちロールギャップ13において溶湯5を鉛直下方向へ押し下げる力が作用するように等しい周速度で回転する。図1Aに示す例においては、一方の鋳造ロール11は反時計方向に回転し、他方の鋳造ロール12は時計方向に回転する。なお図示は省略するが、回転駆動モータ112は、出力軸の回転速度を可変とするインバータ装置により回転速度が制御され、当該インバータ装置は制御ユニットからの制御指令により制御される。
ちなみに、一対の鋳造ロール11,12の外径を等しくすれば、変速機構を設けることなく一つの回転駆動モータ112により等しい周速度で回転させることができる。また、一対の鋳造ロール11,12の外径を等しくし、後述する溶湯ノズル14の主堰板141,142の中心をロールギャップ13の中心に一致させれば、溶湯ノズル14の下端の溶湯5と鋳造ロール11,12との接触面113,123の面積が等しくなるので、鋳造されるシートの表裏における冷却速度が均等になる。ただし、本発明の一対の鋳造ロール11,12は、周速度が等しければ異なる外径であってもよい。この場合に、溶湯ノズル14の下端の溶湯5と鋳造ロール11,12との接触面113,123の面積を等しくするためには、溶湯ノズル14の主堰板141,142の中心の位置をロールギャップ13の中心に対してどちらかにずらせばよい。
一対の鋳造ロール11,12は、回転軸111,121の両端部にそれぞれ固定されたハブ114,124に熱伝導性が良好な銅などの金属板115,125を固定することにより構成されている。金属板115,125の内部の一部又は全部には、冷媒が循環する循環系統が設けられ、少なくとも溶湯5との接触面113,123(以下、これらの接触面113,123を成形面116,126ともいい、その回転軸111,121方向の長さをWという。)の裏面の金属板115,125に冷媒が接触するように、スプレーノズルが設けられたり、あるいは金属板115,125の内部の一部又は全体が冷媒の流路とされている。本実施形態の一対の鋳造ロール11,12のそれぞれは、少なくとも溶湯5が接触する鋳造ロールの接触面113,123の温度を調節する温度調節器を含んでもよい。
本実施形態の溶湯ノズル14は、一対の鋳造ロール11,12の回転軸111,121と平行に対向配置された一対の主堰板141,142と、回転軸111,121と直交して対向配置されるとともに一対の主堰板141,142の両端面に密接された一対の側堰板143,144とを含んで構成されている。すなわち、本実施形態の溶湯ノズル14は、4つの側面を有し、上面と下面がそれぞれ開口した矩形筒体とされている。
一対の主堰板141,142は、アルミニウム系材料の融点又は液相温度に耐え得る耐熱性を有するセラミックス製板材を基材とし、その表面(少なくとも主堰板と側堰板とで囲まれる内面)に、同等の耐熱性を有する断熱材層が形成されてなる。そして、一対の主堰板141,142の下端が、上述した一対の鋳造ロール11,12の表面に接触又は僅かな隙間をあけて設けられている。なお、他方の鋳造ロール12の接触面123に接触又は僅かな隙間をあけて設けられる主堰板141には、当該他方の鋳造ロール12が架台4に対して水平方向に移動する際においても、他方の鋳造ロール12の接触面123との接触又は僅かな隙間を維持するように引張り弾性体147が設けられている。これに対して、一方の鋳造ロール11の接触面113に接触又は僅かな隙間をあけて設けられる主堰板142は、図示はしないが架台4に対して位置が固定されている。
これに対し、一対の側堰板143,144は、図1Dの平面図に示すように、一対の主堰板141,142の側縁と、一対の鋳造ロール11,12のハブ114,124及び/又は金属板115,125に、押圧機145,146によって押圧されている。すなわち、図1Dに示すように、主堰板141,142の幅方向の長さWは鋳造ロール11,12の幅方向の長さ(成形面116,126の回転軸方向の長さ)Wとほぼ等しく形成され、一対の側堰板143,144は、これら一対の主堰板141,142と、一対の鋳造ロール11,12のハブ114,124及び/又は金属板115,125とに押圧されている。これにより、一対の主堰板141,142、一対の側堰板143,144及び一対の鋳造ロール11,12のロールギャップ13の近傍(接触面113,123)とで囲まれた空間に溶湯5が受容されることになる。
本実施形態の側堰板143,144は、主堰板141,142と同じくアルミニウム系材料の融点又は液相温度に耐え得る耐熱性を有するセラミックス製板材を基材とし、少なくとも主堰板141,142に密接する側の表層面が、アルミニウム系材料の融点又は液相温度に耐え得る耐熱性と、一対の主堰板141,142及び一対の鋳造ロール11,12のハブ114,124及び/又は金属板115,125に押圧された際にこれらの間のシール性を確保し得る柔軟性を有する、たとえばセラミックス製の軟質材料から形成されている。側堰板143,144を押圧する押圧機145,146及び側堰板143,144を移動させる搬送機148,149の詳細は後述する。
溶湯ノズル14の上方には、レードル(取鍋)15が設けられ、当該レードル15に収容された溶湯5を溶湯ノズル14に注入するための、ホイストクレーンなどのレードル移動機構(不図示)が設けられている。アルミニウム系材料の固形原材料は、レードル15に投入された状態で別途の溶解炉にて溶解され、このレードル15をレードル移動機構により溶湯ノズル14の近傍に移動し、当該レードル15を傾けることで溶湯5を溶湯ノズル14に注入する。図1A及び図1Dに示すレードル15は、いわゆるバッチ方式による鋳造を行う場合のものを示すが、本発明に適用できるレードルは、溶解炉により溶解したアルミニウム材の溶湯5を連続してレードル15に給湯し、当該レードル15の注湯口から溶湯ノズル14へ連続して溶湯5を注湯するタイプの連続方式のものも含まれる。
一対の鋳造ロール11,12の下方には、ロールギャップ13を通過して固相状態となったアルミニウムシート2を略水平方向に案内するガイド板6が設けられ、その下流にガイドローラ7と巻取機3が設けられている。ロールギャップ13を通過して固相状態となったアルミニウムシート2は、ガイド板6により水平方向に案内されたのちガイドローラ7の上面を滑りつつ巻取機3によってロール状に巻き取られる。
図3は、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1の溶湯ノズル14及び一対の鋳造ロール11,12で囲まれた鋳造の主要部分を示す断面図である。本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1においては、一対の鋳造ロール11,12の回転を開始すると同時又は若干のタイムラグをもって、レードル15から溶湯ノズル14へ溶湯5を注入する。この溶湯注入初期段階において、溶湯ノズル14への溶湯5の注入速度(単位時間当たりの注入容積)は、ロールギャップ13を通過して固相状態となるアルミニウムシート2の鋳造速度(単位時間当たりの鋳造容積)よりも大きい速度に設定する。
溶湯ノズル14に注入された溶湯5は、ロールギャップ13の中心水平線と交わる点P1から主堰板141,142に接触又は僅かな隙間をあけて設けられる点P2までの、一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123と接触することで、溶湯5は冷却され、凝固し始める。図3において溶湯5のうち液相状態の溶湯を符号51、固液共存の溶湯を符号52、固相の溶湯(すなわちアルミニウムシート2)を符号53で示す。
本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1は、溶湯5の冷却速度が例えば1000℃/秒以上となる冷間圧延鋳造法であり、この溶湯5の冷却速度に応じて一対の鋳造ロール11,12の周速度が設定される。ここで、液相の溶湯51が接触面113,123と接触する際の温度が高いと、凝固速度が遅くなり、図3に示す液相の溶湯51及び固液共存の溶湯52の存在領域が、同図において下方にずれることになる。このため、ロールギャップ13を通過する溶湯のうち液相の溶湯51が全体に占める割合が増加し、固相の溶湯53が全体に占める割合が減少するので、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が減少する。これにより、ロールギャップ13は小さくなる。逆に、液相の溶湯51が接触面113,123と接触する際の温度が低いと、凝固速度が早くなり、図3に示す液相の溶湯51及び固液共存の溶湯52の存在領域が、同図において上方にずれることになる。このため、ロールギャップ13を通過する溶湯のうち固相の溶湯53が全体に占める割合が増加し、液相の溶湯51が全体に占める割合が減少するので、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が増加する。これにより、ロールギャップ13は大きくなる。このように、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の温度が変動すると、ロールギャップ13の寸法が変動し、その結果、得られるアルミニウムシート2の板厚tが不均一となる。
また、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1においては、いわゆるバッチ方式により所定量の溶湯5を溶湯ノズル14に注入し、所定厚さt、所定幅W及び所定長さLのアルミニウムシート2を得るが、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の重量が、鋳造中にロールギャップ13に重力として作用する。すなわち、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が高いと(溶湯重量が大きいと)、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が増加する。これにより、ロールギャップ13は大きくなる。また、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が高いと(溶湯重量が大きいと)、溶湯5と接触面113,123との密着度が大きくなり、溶湯5の凝固効率が高くなる。このため、図3に示す液相の溶湯51及び固液共存の溶湯52の存在領域が、同図において上方にずれることになり、ロールギャップ13を通過する溶湯のうち固相の溶湯53が全体に占める割合が増加し、液相の溶湯51が全体に示す割合が減少する。このため、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が増加する。これによっても、ロールギャップ13は大きくなるといえる。
逆に、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が低いと(溶湯重量が小さいと)、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が減少する。これにより、ロールギャップ13は小さくなる。また、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面が低いと(溶湯重量が小さいと)、溶湯5と接触面113,123との密着度が小さくなり、溶湯5の凝固効率が低くなる。このため、図3に示す液相の溶湯51及び固液共存の溶湯52の存在領域が、同図において下方にずれることになり、ロールギャップ13を通過する溶湯のうち液相の溶湯51が全体に占める割合が増加し、固相の溶湯53が全体に占める割合が減少する。このため、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力が減少する。これによっても、ロールギャップ13は小さくなるといえる。このように、溶湯ノズル14に注入された溶湯5の液面の位置が変動すると、ロールギャップ13の寸法が変動し、その結果、得られるアルミニウムシート2の板厚tが不均一となる。
このため、本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1では、ロールギャップ13を通過する溶湯5が、弾性体122の弾性付勢に反して当該ロールギャップ13を押し広げようとする反力を推定する反力推定器、たとえば溶湯ノズル14の液面位置検出器や溶湯ノズル14の溶湯温度検出器を設け、この反力推定器により推定された反力に応じて一対の鋳造ロール11,12がロールギャップ13を通過する溶湯5から受ける単位時間当たりの受熱量を制御する制御ユニットを設け、推定された反力が大きいほど単位時間当たりの受熱量を小さく制御し、推定された反力が小さいほど単位時間当たりの受熱量を大きく制御してもよい。
次に、側堰板143,144を移動させる搬送機148,149及び側堰板143,144を押圧する押圧機145,146について説明する。図1Bは、図1Aに示す双ロール式縦型鋳造装置1うち、一対の鋳造ロール11,12、一対の主堰板141,142、一対の側堰板の一方143、押圧機の一方145及び搬送機の一方148のみを抽出して示した側面図、図1Cは、図1Bの正面図である。図1Bには一方の搬送機148のみを示し、図1Cには両方の搬送機148,149を示すが、基本的な構成は同じである。
本実施形態の搬送機148,149は、ある程度の撓みを許容するベルトコンベアであって、本例では3本のコンベアチェーン148A,149Aと、各コンベアチェーン148A,149Aに係合するスプロケット148B,149Bと、このスプロケット148B,149Bを所定の回転速度で回転させる駆動モータ148C,149Cとを備える。コンベアチェーン148A,149Aは、3本に限定されず、1本もしくは2本又は4本以上であってもよい。コンベアチェーン148A,149Aは、図1Cに示すように無端ベルトとされ、それぞれが同じ速度で循環するが、少なくとも一対の鋳造ロール11,12の両端部の近傍を鉛直方向に移動するように、その軌道が設定されている。また、駆動モータ148C,149Cは、回転速度が可変とされたモータであり、図示しない駆動モータ制御装置からの制御信号によって、その回転速度が制御される。
図2は、側堰板143,144の一方と、搬送機148,149の一方を示す三面図であり、同図に示すように、各側堰板143,144の裏面(溶湯ノズル14の外面を構成する面)に複数の係合凹部1431,1441が形成され、各コンベアチェーン148A,149Aに所定ピッチで設けられた係合凸部1481,1491がこれら係合凹部1431,1441に係合する。これにより、複数の側堰板143,144は、コンベアチェーン148A,149A所定ピッチで保持された状態で、搬送機148,149の駆動モータ148C,149Cの回転にしたがって移動する。なお、図1Cに示す実施形態においては、一対の鋳造ロール11,21の両端部において、側堰板143,144は鉛直方向の上方向へ移動するが、下方向へ移動させてもよい。
本実施形態の押圧機145,146は、図1B〜図1Dに示すように、押圧機145,146をそれぞれ固定するスタンド145A,146Aと、側堰板143,144への押圧力を発生させる流体圧シリンダ145B,146Bと、これら流体圧シリンダ145B,146Bのロッドの先端に設けられ側堰板143,144の裏面に接触・離反する押圧パッド145C,146Cとを備える。そして、図1B〜図1Dに示すように、搬送機148,149によって溶湯ノズル14を構成する第1位置、すなわち、図3に示すロールギャップ13、溶湯との接触面113,123及び一対の主堰板141,142とで囲まれる断面を含むような位置に到着した側堰板143,144の裏面に対し、コンベアチェーン148A,149Aに係合保持されたままの状態で、流体圧シリンダ145B,146Bを作動させて押圧パッド145C,146Cを押し付ける。これにより、図1Dに示すように、この第1位置に到着した側堰板143,144は、一対の主堰板141,142及び一対の鋳造ロール11,12の両端面に押し付けられ、その結果、溶湯ノズル14のシール性が確保される。
図1Bに示すように、側堰板143,144は、上端と下端との縦方向の長さが、一対の主堰板141,142の上端からロールギャップ13までの縦方向の長さより所定長だけ長く形成されている。この所定長は、側堰板143,144が搬送機148,149によって図1Bに示す第1位置に搬送されてから、鋳造を開始すると同時に所定の第1速度で鉛直上方向に搬送されながら鋳造を終了するまでの間、図3に示すロールギャップ13、溶湯との接触面113,123及び一対の主堰板141,142とで囲まれる断面を少なくとも含む長さとされる。したがって、所定の第1速度が大きい場合には、側堰板143,144の縦方向の長さが長く形成され、逆に所定の第1速度が小さい場合には、側堰板143,144の縦方向の長さが相対的に短く形成される。
本実施形態の搬送機148,149は、1バッチの鋳造が開始してから鋳造が終了するまでの間は、駆動モータ148C,149Cを制御して複数の側堰板143,144を第1速度で鉛直方向の上方向に移動させるが、鋳造が終了してから次の鋳造が開始されるまでの間は、第1速度より大きい第2速度で、第1位置にある側堰板(図1Bにおいて符号143で示す)に隣接する第2位置にある側堰板(図1Bにおいて符号143aで示す)が第1位置に移動し、第1位置にある側堰板143がその上側の第3位置(図1Bにおいて符号143bで示す)に移動するように、複数の側堰板を鉛直方向に移動させる。
1バッチの鋳造が開始してから鋳造が終了するまでの間では、第1位置にある側堰板143,144は、上述した押圧機145,146の押圧パッド145C,146Cによって裏面を押圧されながら、搬送機148,149によって第1速度で鉛直方向の上方向に移動する。すなわち、第1位置にある側堰板143,144の裏面と押圧パッド145C,146Cとが摺動しながら側堰板143,144は移動する。このとき、コンベアチェーン148A,149Aが撓み、側堰板143,144の係合凹部1431,1441とコンベアチェーン148A,149Aの係合凸部1481,1491との係合は維持される。そして、鋳造が終了すると、押圧機146,147の流体圧シリンダ145B,146Bが作動し、押圧パッド145C,146Cが後退することで第1位置にある側堰板143,144を開放する。この鋳造が終了してから次の鋳造が開始されるまでの間に、相対的に高速の第2速度で複数の側堰板143,144を次段へバッチ搬送する。
次に作用を説明する。
本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1を用いてアルミニウムシート2を鋳造する場合においては、まず搬送機148,149により、コンベアチェーン148A,149Aに係合保持された複数の側堰板143,144のうちの一つの側堰板143,144を図1Bに示すように第1位置に移動させる。そして、押圧機145,146の流体圧シリンダ145B,146Bを作動して押圧パッド145C,146Cを前進させ、コンベアチェーン148A,149Aに係合保持されたままの状態で、第1位置にある側堰板143,144の裏面を押圧し、当該側堰板143,144を一対の主堰板141,142の両端縁及び一対の鋳造ロール11,12の両端面に押し付ける。これにより、シール性が各序された溶湯ノズル14が構成される。
次に、搬送機148,149の駆動モータ148C,149Cを制御してコンベアチェーン148A,149Aの搬送速度を第1速度に設定し、第1位置にある側堰板143,144を鉛直方向の上方向に沿って移動させながら、一対の鋳造ロール11,12の回転を開始すると同時又は若干のタイムラグをもって、レードル15から溶湯ノズル14へ溶湯5を注入する。溶湯ノズル14に注入された溶湯5は、図3に示すように、ロールギャップ13の中心水平線と交わる点P1から主堰板141,142に接触又は僅かな隙間をあけて設けられる点P2までの、一対の鋳造ロール11,12の接触面113,123と接触することで、溶湯5は冷却され、凝固し始める。本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1は、溶湯5の冷却速度が例えば1000℃/秒以上となる冷間圧延鋳造法であり、この溶湯5の冷却速度に応じて一対の鋳造ロール11,12の周速度が設定される。
ロールギャップ13を通過したアルミニウムシート2は、鋳造ロール11,12の回転によって順次押し出され、ガイド板6及びガイドローラ7に案内されて巻取機3に巻き取られる。こうした鋳造過程において、側堰板143,144は、溶湯ノズル14のシール性を確保しつつ一対の主堰板141,142及び鋳造ロール11,12の端面と摺動しながら鉛直上方向に沿って移動する。
ここで、側堰板143,144の表層面は、シール性を確保するためにある程度の柔軟性を有する軟質材料から形成されているので、溶湯ノズル14に注湯された溶湯5が、図3に示す固液共存52及び固相53となるロールギャップ13の近傍及び一対の鋳造ロール11,12に押圧されて摺動するロールギャップ13の近傍に、溶湯5による熱負荷に加え、浸食と摩耗も生じることから、当該表層面が最もダメージを受ける。図4Aにこの最もダメージを受ける範囲をS1にて示す。また、側堰板143,144の表層面は、図3に示す液相51に接している部分も溶湯5による熱負荷を受ける。図4Aにこの次にダメージを受ける範囲をS2にて示す。そのため、仮に側堰板143,144が主堰板141,142及び一対の鋳造ロール11,12に対して固定されていると、図4Aに示す範囲S1,S2の表層面にダメージが集中し、当該表層面を構成する軟質材料が剥がれ、異物となって鋳造シートに混入するおそれがある。
しかしながら本実施形態では、鋳造を開始してから鋳造を終了するまでの間は、第1速度で側堰板143,144を鉛直上方向に沿って移動させるので、このダメージを受ける範囲S1,S2が、図4Bに示すように側堰板143,144の表面を相対的に移動する。すなわち、ダメージを受ける範囲S1,S2は、一箇所に集中することなく側堰板143,144の表面に分散する。その結果、溶湯5による熱負荷と浸食と摩耗によって側堰板143,144から異物が生じるのを抑制でき、これがアルミニウムシート2に混入するのを抑制することができる。
また、ダメージを受ける範囲S1,S2のうち範囲S1の方がダメージが大きいことから、側堰板143,144を鉛直上方向に沿って移動させると、ダメージが大きい範囲S1には、側堰板143,144の移動にともない、常に全くダメージを受けていない表層面が当該範囲S1に移動する。これに対して、側堰板143,144を鉛直下方向に沿って移動させた場合は、ダメージが大きい範囲S1には、その前に範囲S2にてダメージを受けた表層面が移動することになるから、側堰板143,144を鉛直上方向に沿って移動させる方が、鉛直下方向に沿って移動させることに比べて、総合的なダメージが小さくなり、より一層、溶湯5による熱負荷と浸食と摩耗によって側堰板143,144から異物が生じるのを抑制でき、これがアルミニウムシート2に混入するのを抑制することができる。
次に、溶湯ノズル14に注湯した溶湯5がなくなったら鋳造を終了する。この鋳造の終了にともない、押圧機145,146の流体圧シリンダ145B,146Bを作動して押圧パッド145C,146Cを後退させ、コンベアチェーン148A,149Aに係合保持されたままの状態で、搬送機148,149の駆動モータ148C,149Cを制御してコンベアチェーン148A,149Aの搬送速度を第1速度より大きい第2速度に設定し、第1位置にある側堰板143,144を鉛直方向の上方向に沿って移動させ、図1Bに示す側堰板143aが第1位置に移動させる。これ以降は、以上の操作を繰り返す。
次に、本発明に係る双ロール式縦型鋳造装置の他の実施の形態を説明する。図5は、本発明に係る双ロール式縦型鋳造装置の他の実施の形態を示す正面図である。以下、上述した実施の形態に係る双ロール式縦型鋳造装置1と共通する構成部材には明細書及び図面において同一の符号を付し、その説明の全部または一部を援用して省略する。図5に示す実施形態に係る双ロール式縦型鋳造装置1は、上述した実施形態に係る双ロール式縦型鋳造装置1に対し、搬送機148,149のチェーンコンベア148A,149Aの閉ループの途中に、溶湯ノズル14を構成する第1位置を通過して表層面にダメージを受けた側堰板143,144の当該表層面を新規な表層面に貼り替える工程8Aと、これにともなう当該表層面の乾燥工程8Bとを備える点が相違する。
すなわち、本実施形態の側堰板143,144は、アルミニウム系材料の融点又は液相温度に耐え得る耐熱性を有するセラミックス製板材を基材とし、その表層面(少なくとも主堰板と側堰板とで囲まれる内面)に、同等の耐熱性と柔軟性を有する断熱材が接着されてなる。そのため、貼り替え工程8Aにて、溶湯ノズル14を構成する第1位置を通過して表層面にダメージを受けた側堰板143,144の当該表層面を新規な表層面に貼り替え、乾燥工程8Bにて貼り替えた際の接着剤などを乾燥させる。これにより、双ロール式縦型鋳造装置1の第1位置には、連続して新規な表層面を有する側堰板143,144が供給されることになる。
以上のように構成した本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1によれば、鋳造を開始してから鋳造を終了するまでの間は、比較的低速の第1速度で側堰板143,144を鉛直上方向に沿って移動させるので、図4Bに示すように、ダメージを受ける範囲S1,S2が側堰板143,144の表面を相対的に移動する。すなわち、ダメージを受ける範囲S1,S2は、一箇所に集中することなく側堰板143,144の表面に分散する。その結果、溶湯5による熱負荷と浸食と摩耗によって側堰板143,144から異物が生じるのを抑制でき、これがアルミニウムシート2に混入するのを抑制することができる。
また本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1によれば、側堰板143,144を鉛直上方向に沿って移動させる方が、鉛直下方向に沿って移動させることに比べて、総合的なダメージが小さくなり、より一層、溶湯5による熱負荷と浸食と摩耗によって側堰板143,144から異物が生じるのを抑制でき、これがアルミニウムシート2に混入するのを抑制することができる。
また本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1によれば、搬送機148,149の駆動モータ148C,149Cを制御することにより、鋳造開始から鋳造終了までの間は、複数の側堰板143,144を比較的低速の第1速度で鉛直方向に移動させ、鋳造終了から次の鋳造開始までの間は、第1速度より高速の第2速度で、第1位置にある側堰板143,144に隣接する第2位置にある側堰板が第1位置に移動するように、複数の側堰板143,144を鉛直方向に沿って移動させるので、次の鋳造工程までの段取り時間が短縮され、生産性が向上する。
また本実施形態の双ロール式縦型鋳造装置1によれば、図5に示すように、第1位置を通過した側堰板143,144の表層面を再生する再生工程、すなわち貼り替え工程8Aと乾燥工程8Bを備えるので、双ロール式縦型鋳造装置1の第1位置には、連続して新規な表層面を有する側堰板143,144が供給されることになる。
1…双ロール式縦型鋳造装置
11…鋳造ロール
111…回転軸
112…回転駆動モータ
113…溶湯との接触面
114…ハブ
115…金属板
116…成形面
12…鋳造ロール
121…回転軸
122…弾性体
123…溶湯との接触面
124…ハブ
125…金属板
126…成形面
…成形面の回転軸方向の長さ
13…ロールギャップ
14…溶湯ノズル
141,142…主堰板
143,144…側堰板
1431,1441…係合凹部
145,146…押圧機
145A,146A…スタンド
145B,146B…流体圧シリンダ
145C,146C…押圧パッド
147…引張り弾性体
148,149…搬送機
148A,149A…コンベアチェーン
1481,1491…係合凸部
148B,149B…スプロケット
148C,149C…駆動モータ
15…レードル(取鍋)
2…アルミニウムシート
t…アルミニウムシートの厚さ
W…アルミニウムシートの幅
L…アルミニウムシートの長さ
3…巻取機
4…架台
41…スライドレール
5…溶湯
51…液相の溶湯
52…固液共存の溶湯
53…固相の溶湯(シート)
6…ガイド板
7…ガイドローラ
8A…側堰板の表層面の貼り替え工程
8B…側堰板の表層面の乾燥工程

Claims (9)

  1. アルミニウム系材料をシートに製造する双ロール式縦型鋳造装置であって、
    所定のロールギャップをもって対向配置され、互いに平行な回転軸を中心にして等しい周速度で回転するとともに、相対的に接近する方向へ弾性付勢された一対の鋳造ロールと、
    前記回転軸と平行に対向配置された一対の主堰板と、前記回転軸と直交して対向配置されるとともに前記一対の主堰板の両端面に密接された一対の側堰板とを含み、前記一対の鋳造ロールの前記ロールギャップの上方に配置されて、アルミニウム系材料の溶湯が注湯される溶湯ノズルと、を備え、
    前記一対の側堰板の少なくとも一方は、前記一対の主堰板と前記鋳造ロールの端面とに押圧された状態で鉛直方向に沿って移動可能に設けられている双ロール式縦型鋳造装置。
  2. 前記一対の側堰板のそれぞれは、前記一対の主堰板と前記鋳造ロールの端面とに押圧された状態で鉛直方向に沿って移動可能に設けられている請求項1に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  3. 前記一対の側堰板の少なくとも一方は、鉛直方向に配置された複数の側堰板を含み、
    前記複数の側堰板を鉛直方向に沿って移動させる搬送機を備える請求項1又は2に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  4. 前記複数の側堰板のうち、前記溶湯ノズルを構成する第1位置にある側堰板を前記一対の主堰板と前記鋳造ロールの端面とに押圧及び開放する押圧機を備え、
    前記押圧機は、
    鋳造開始から鋳造終了までの間は、前記第1位置にある側堰板を前記一対の主堰板と前記鋳造ロールの端面とに押圧し、
    鋳造終了から次の鋳造開始までの間は、前記第1位置にある側堰板を開放する請求項3に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  5. 前記搬送機は、
    鋳造開始から鋳造終了までの間は、前記複数の側堰板を第1速度で鉛直方向に移動させ、
    鋳造終了から次の鋳造開始までの間は、前記第1速度より大きい第2速度で、前記第1位置にある側堰板に隣接する第2位置にある側堰板が前記第1位置に移動するように、前記複数の側堰板を鉛直方向に沿って移動させる請求項4に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  6. 前記搬送機は、前記複数の側堰板を鉛直方向のうちの上方向に移動させる請求項3〜5のいずれか一項に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  7. 前記搬送機は、前記複数の側堰板を循環させる閉ループコンベアを含み、
    前記第1位置以外の位置に、前記第1位置を通過した側堰板を再生する再生工程を備える請求項5に記載の双ロール式縦型鋳造装置。
  8. 所定のロールギャップをもって対向配置され、互いに平行な回転軸を中心にして等しい周速度で回転するとともに、相対的に接近する方向へ弾性付勢された一対の鋳造ロールの前記ロールギャップに、
    前記回転軸と平行に対向配置された一対の主堰板と、前記回転軸と直交して対向配置されるとともに前記一対の主堰板の両端面に密接された一対の側堰板とを含み、前記一対の鋳造ロールの前記ロールギャップの上方に配置されて、アルミニウム系材料の溶湯を受容する溶湯ノズルから前記溶湯を注湯し、前記アルミニウム系材料をシートに製造する双ロール式縦型鋳造方法であって、
    前記溶湯を前記溶湯ノズルに注湯する工程と、
    前記一対の側堰板の少なくとも一方を、前記一対の主堰板と前記鋳造ロールの端面とに押圧させた状態で鉛直方向に沿って移動させながら、前記溶湯が前記ロールギャップを通過するように前記一対の鋳造ロールを回転させる工程と、を含む双ロール式縦型鋳造方法。
  9. 前記側堰板を鉛直方向のうちの上方向に移動させる請求項8に記載の双ロール式縦型鋳造方法。
JP2015119107A 2015-06-12 2015-06-12 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法 Active JP6511977B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015119107A JP6511977B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015119107A JP6511977B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017001069A true JP2017001069A (ja) 2017-01-05
JP6511977B2 JP6511977B2 (ja) 2019-05-15

Family

ID=57750958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015119107A Active JP6511977B2 (ja) 2015-06-12 2015-06-12 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6511977B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58188548A (ja) * 1982-04-30 1983-11-04 Nippon Kokan Kk <Nkk> 鋼板の連続鋳造装置
JPS59215255A (ja) * 1983-05-20 1984-12-05 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 連続鋳造方法
JPS63116149U (ja) * 1987-01-22 1988-07-27
JPH0246953A (ja) * 1988-08-10 1990-02-16 Nisshin Steel Co Ltd 薄板連鋳機
JPH03268845A (ja) * 1990-03-15 1991-11-29 Hitachi Zosen Corp 連続鋳造設備におけるモールド予熱装置
JPH0443447U (ja) * 1990-08-09 1992-04-13
JP2005095955A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 高熱伝導材薄板の連続鋳造方法及び装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58188548A (ja) * 1982-04-30 1983-11-04 Nippon Kokan Kk <Nkk> 鋼板の連続鋳造装置
JPS59215255A (ja) * 1983-05-20 1984-12-05 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 連続鋳造方法
JPS63116149U (ja) * 1987-01-22 1988-07-27
JPH0246953A (ja) * 1988-08-10 1990-02-16 Nisshin Steel Co Ltd 薄板連鋳機
JPH03268845A (ja) * 1990-03-15 1991-11-29 Hitachi Zosen Corp 連続鋳造設備におけるモールド予熱装置
JPH0443447U (ja) * 1990-08-09 1992-04-13
JP2005095955A (ja) * 2003-09-26 2005-04-14 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 高熱伝導材薄板の連続鋳造方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6511977B2 (ja) 2019-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6102102A (en) Method and apparatus for continuous casting of metals
AU2003245968B2 (en) Method for producing a metal strip using a twin-roll casting device
JP2024041950A (ja) 双ベルト式鋳造機用のショートベルトサイドダム
JP2017001069A (ja) 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法
JP6512042B2 (ja) 双ロール式縦型鋳造装置
JP6531570B2 (ja) 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法
JP6511969B2 (ja) 双ロール式縦型鋳造装置
CN112752626A (zh) 铸板的制造方法
JP2017221953A (ja) 双ロール式縦型鋳造装置
JP2018075588A (ja) 側堰板及びこれを用いた双ロール式鋳造装置、鋳造板製造方法
US4579169A (en) Continuous casting band system
RU2368456C2 (ru) Способ непрерывного литья и прокатки металлов
JPH0452168B2 (ja)
JPS61189850A (ja) 鋼のスラブ用連続鋳造方法
JP2017221954A (ja) 双ロール式縦型鋳造装置
JPS6072651A (ja) 銅の連続鋳造装置
JPS63290661A (ja) 金属薄帯連続鋳造機におけるベルトの変形防止方法
KR20020012803A (ko) 용탕응고압연 연속주조 장치에 의한 금속판 제조법
JPH01186247A (ja) ツインドラム式連続鋳造機におけるサイド堰
WO2016194038A1 (ja) 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法
JPH01138039A (ja) 急冷薄帯の製造方法
JPH0636967B2 (ja) ベルト式連続鋳造機のサイドダムガイド装置
WO2016194037A1 (ja) 双ロール式縦型鋳造装置及び双ロール式縦型鋳造方法
JPH07116783A (ja) 連続鋳造用鋳型およびこれを用いる鋳片の冷却方法
JPS5961555A (ja) 連続鋳造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181011

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190325

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6511977

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151