JP2017000964A - 分離膜エレメント及び膜分離装置 - Google Patents

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康弘 宇田
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誠 小泓
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Yuha Okazaki
友葉 岡▲崎▼
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Abstract

【課題】少ない部品点数で簡易に製造でき、また複数を積層して使用することでスペース効率を高めることができる分離膜エレメント及びこれを用いた膜分離装置を提供する。【解決手段】四辺を有するシート状分離膜10が複数積層された積層体11と、これを収容するハウジング30とを備えている。この積層体11は、シート状分離膜10が複数積層され、シート状分離膜10の対向する二辺に沿って配された両側の端面から前記シート状分離膜10の一方の面に連通する第1流路P1と、シート状分離膜10の残りの二辺に沿って配された両側の端面からシート状分離膜10の他方の面に連通する第2流路P2と、を有する。ハウジング30の内面と積層体11の端面との間には、第1流路P1に両側から連通する2つの第1空間部21a、21bと、第2流路P2に両側から連通する2つの第2空間部22a、22bとを有している。【選択図】図2

Description

本発明は、シート状分離膜により液体等を分離するための分離膜エレメント及びこれを用いた膜分離装置に関するものであり、種々の膜分離方式に使用可能であるが、特に正浸透膜分離方式に使用する分離膜エレメント等として有用である。
排水処理、海水淡水化、浸透膜発電など、正浸透現象を用いた膜システムの開発、利用が活発化している。廃水処理では高浸透圧の液を用いて廃水中の水を抽出し、廃水を減容化することが検討されている。海水淡水化では前処理に用いることで海水の浸透圧を下げて省エネルギーを図ったり、濃縮水処理に用いることで濃縮水の塩濃度を下げて環境負荷を低減することが行われる。浸透膜発電では高濃度液と低濃度液の浸透圧差により水流を作り出して水力タービンを回し、環境に優しい再生可能エネルギーを創出する試みがなされている。このように正浸透現象を利用した技術開発が活発化しているため、それに用いることができる高効率で経済的、かつ信頼性の高い正浸透膜モジュールが強く求められている。
正浸透膜モジュールに使用する分離膜エレメントにおいては、膜の両面に浸透圧の異なる液を流す必要がある。例えば、廃水の減容化を行う場合には、高浸透圧側にドローソリューション(Draw Solution、DS)、低浸透圧側に廃水(被処理液、Feed Solution、FS)を供給し、DSとFSの両方を流動させる必要がある。正浸透膜エレメントではFS側からDS側に水が移動することでFSの減容化が行われるが、両者のうちの一方でも流動させない場合は膜近傍の濃度分極層が発達して透過水量の著しい低下をもたらす。
スパイラル型正浸透膜エレメントにおいては、一方の流体を中心管の軸方向と平行に膜リーフの外部に流し(スパイラル逆浸透膜における供給水の流れ方向と同じ)、もう一方の流体は中心管の一方の端部から流入させ、膜リーフの内部を通って(スイープさせ)中心管のもう一方の端部から流出させる構造が知られている(例えば、特許文献1)。
しかし、スパイラル型の正浸透膜エレメントでは、膜リーフ内部の隅部に死水域を生じること、および流路を画すために膜面の一部を覆う接着樹脂ラインを設けることが必要であることから、膜面を有効に活用することが難しい。また、膜リーフ内の流路が蛇行して流路長が長くなることから、圧力損失が高くなるという問題もあった。
一方、膜リーフ内の2つの流路が直線的に流動可能な構造になる積層型の膜分離装置が知られている(例えば、特許文献2)。この文献に記載された膜分離装置では、透過側流路材を内挿した筒状のシート状分離膜の複数が間隔を隔てて積層され、筒状のシート状分離膜が開口する二辺に透過液の排出部が設けられ、残りの二辺に原液の給液部と濃縮液の排出部が設けられている。この膜分離装置の構造は、流路が直線的であるため、低圧損化のためには好都合である。
米国特許4033878号明細書 特開平6−277463号公報
しかしながら、特許文献2に記載された膜分離装置は、分離膜エレメントの形態をとっておらず、膜分離装置を複数積層して使用することが想定されていない。このため、透過液の排出部等がフランジ構造によって分離膜の積層部に連結されており、複数の膜分離装置を積層して使用する場合に、スペース効率が悪いという問題があった。
また、分離膜の積層体の4箇所にフランジを設け、各々にエンドキャップを取り付ける構造であるため、装置全体の構造が複雑になり、部品点数も多くなるため、製造コストの面で、実用的とは言い難かった。
このような分離膜エレメントのスペース効率や製造コストの問題は、正浸透膜分離方式に限らず、種々の膜分離方式に共通して生じ得る課題である。
そこで、本発明の目的は、少ない部品点数で簡易に製造でき、また複数を積層して使用することでスペース効率を高めることができる分離膜エレメント及びこれを用いた膜分離装置を提供することにある。
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の分離膜エレメントは、
四辺を有するシート状分離膜が複数積層され、前記シート状分離膜の対向する二辺に沿って配された両側の端面から前記シート状分離膜の一方の面に連通する第1流路と、前記シート状分離膜の残りの二辺に沿って配された両側の端面から前記シート状分離膜の他方の面に連通する第2流路と、を有する積層体と、
前記積層体を収容し、側壁部と底面部と上面部とを有するハウジングと、を備え、
前記ハウジングは、その内面と前記積層体の端面との間に、前記第1流路に両側から連通する2つの第1空間部と、前記第2流路に両側から連通する2つの第2空間部とを有すると共に、前記第1空間部の各々に設けた第1液体の給排出口と、前記第2空間部の各々に設けた第2液体の給排出口と、を有することを特徴とする。
本発明の分離膜エレメントによると、側壁部と底面部と上面部とを有するハウジングに、シート状分離膜が複数積層された積層体を収容して、第1流路に両側から連通する2つの第1空間部と、第2流路に両側から連通する2つの第2空間部とを、ハウジング内に形成しているため、4つの空間部を形成するための部材が個々に必要でなくなる。また、ハウジングが側壁部と底面部と上面部とで形成される構造のため、ハウジング同士を接近して併設、積層することが可能となる。その結果、少ない部品点数で簡易に製造でき、また複数を積層して使用することでスペース効率を高めることができる分離膜エレメントを提供することができる。
上記において、前記ハウジングは、前記側壁部の内面に前記積層体の角部を接近させて収容すると共に、前記側壁部の内面と前記積層体の角部との間には弾性体を介在させていることが好ましい。このような構造によると、積層体の角部と側壁部の内面とを利用して、それらの間に弾性体を介在させることで、積層体の収容容積を多くしながら、各々の空間部の間を弾性体によってシールすることができる。
また、前記積層体は、四辺を有する複数のシート状分離膜と、前記シート状分離膜の第1流路側に配置した複数の第1流路材と、前記シート状分離膜の第2流路側に配置した複数の第2流路材と、第1流路と第2流路とが混合するのを防止する封止部と、を含むことが好ましい。このように、流路材を介在させることで、流路を確保しつつ分離膜同士を接近させることができ、有効膜面積をより高めることができる。
また、前記ハウジングの側壁部は、円筒形であることが好ましい。このような構造にすることで、4つの空間部をハウジング内にバランス良く形成できると共に、従来の円筒型の圧力容器に収容するのが容易になる。
また、前記ハウジングの前記第1液体の給排出口は前記底面部と上面部とに設けられ、前記第2液体の給排出口は前記底面部と上面部とに設けられていることが好ましい。この構造によると、複数の分離膜エレメントを積層する際に、ハンヴングの底面部の給排出口と上面部の給排出口とを接続するだけで、分離膜エレメント同士の配管が可能となり、スペース効率をより高めることができる。
一方、本発明の膜分離装置は、上記いずれかに記載の分離膜エレメントの複数を並設してなる膜分離装置であることを特徴とする。本発明の膜分離装置によると、上記の如き作用効果を奏する分離膜エレメントが複数並設されているため、少ない部品点数で簡易に製造でき、また複数を積層して使用することでスペース効率を高めることができる膜分離装置を提供することができる。
特に、前記ハウジングの前記第1液体の給排出口が前記底面部と上面部とに設けられ、前記第2液体の給排出口とが前記底面部と上面部とに設けられている分離膜エレメントの複数を、前記底面部と前記上面部を接近させて並設すると共に、前記第1液体の給排出口同士および前記第2液体の給排出口同士をコネクタで各々接続していることが好ましい。このような構造によって、スペース効率をより高めた膜分離装置を構成することができる。
本発明の分離膜エレメントの一例を示す斜視図。 本発明の分離膜エレメントの一例を示す分解斜視図。 本発明の分離膜エレメントの製造工程の一例を示す斜視図。 本発明の分離膜エレメントの使用形態の一例を示す縦断面図。 本発明の分離膜エレメントの製造工程の他の例を示す斜視図。 本発明の分離膜エレメントの他の例を示す平面図。 本発明の膜分離装置の一例を示す縦断面図。 本発明の膜分離装置の一例を示す組立図。
(分離膜エレメント)
本発明の分離膜エレメントは、図1〜図2に示すように、四辺を有するシート状分離膜10が複数積層された積層体11と、前記積層体11を収容し、側壁部35と底面部36と上面部37とを有するハウジング30と、を備えている。この積層体11は、図2に示すように、四辺を有するシート状分離膜10が複数積層され、シート状分離膜10の対向する二辺に沿って配された両側の端面から前記シート状分離膜10の一方の面に連通する第1流路P1と、シート状分離膜10の残りの二辺に沿って配された両側の端面からシート状分離膜10の他方の面に連通する第2流路P2と、を有する。
本実施形態では、積層体11が、四辺を有する複数のシート状分離膜10と、シート状分離膜10の第1流路側に配置した複数の第1流路材13と、第2流路側に配置した複数の第2流路材14と、第1流路と第2流路とが混合するのを防止する封止部12と、を備えている例を示す。
本発明では、図3(a)に示すように、四辺を有する板状に形成された封止部12であって、一方の面には対向する二辺の全長にわたって第1流路材13が配置される第1流路凹部12dを有し、他方の面には対向する他の二辺の全長にわたって第2流路材14が配置される第2流路凹部12eを有するものを使用するのが好ましい。
そのような封止部12を用いる場合、図3(b)に示すように、第1流路材13と第2流路材14とが配置された封止部12とシート状分離膜10とが交互に複数積層される。その際、隣接する封止部12同士を接着等によって液密状態で固着することで、対向する二辺の端面に第1流路又は第2流路の一方が開口し、残りの二辺の端面に第1流路又は第2流路の他方が開口する積層体11を形成することができる。
このような積層体11の最上部と最下部の両側に配置した封止部12は、外壁板18としての機能を備えている。また、別途、外壁板18を両側に追加して設けてもよい。このような封止部12は、第1流路凹部12dと第2流路凹部12eを有する樹脂成形体として製造することが可能であるが、第1流路材13と第2流路材14とが各々配置されて、封止部12と一体に成形されたものとして製造することも可能である。更に、シート状分離膜10も含めて、一体に成形することも可能である。
封止部12を構成する樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、耐熱性樹脂などが挙げられる。熱可塑性樹脂としては、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル、ポリアミドなどが挙げられる。また、耐熱性樹脂としては、ポリスルホン、ポリエーテルサルホン、芳香族系のポリイミド、ポリアミド、ポリエステルなどが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、または熱硬化性ポリイミド樹脂等が挙げられる。なかでも、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂などの熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。これらの樹脂は、分離膜の種類およびエレメントの用途により適宜選択することが可能である。
本発明では、好ましくはシート状分離膜10と第1流路材13と第2流路材14とからなる積層単位が複数積層されて、積層体11が形成されている。このような積層体11における積層単位の数は、例えば2〜200枚であり、20〜100枚であることが好ましい。なお、筒状に形成されたシート状分離膜10の積層単位は、2枚分のシート状分離膜10を含むため、積層単位を2枚分として計算する。
シート状分離膜10としては、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜、透析膜、正浸透膜など何れでも良いが、本発明の分離膜エレメントでは、第1液路及び第2流路をクロスフローにできるため、シート状分離膜10が正浸透膜である場合に特に有効である。
シート状分離膜10としては、上記の膜の種類に応じた材質が選択可能である。例えば、シート状分離膜10が分離活性層と多孔性支持層とを有する場合、多孔性支持層としては、ポリスルホン、ポリエーテルサルホン、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリイミド、などで形成された多孔質膜、また、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどで形成された不織布などが使用される。
分離活性層としては、ポリアミド、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、フッ化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル−ポリアクリロニトリル共重合体、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリビニルアルコールなどで形成されたものが挙げられる。これらの材料で形成した単層の分離膜を使用することも可能である。
シート状分離膜10の厚みとしては、0.01〜1.0mmが好ましく、0.02〜0.3mmがより好ましい。
第1流路材13としては、樹脂等からなるネット、織物、編み物などが好ましく用いられ、ネットの開口形状としては、三角形、四角形(菱形、正方形、長方形、平行四辺形等)、六角形などが挙げられる。
第1流路材13を3層構造とする場合、内層流路材として緻密構造のダイヤモンド形押し出し成形ネットを使用し、外層流路材として更に緻密な構造の平織りネットを使用することが好ましい。
ネットの厚みは、例えば0.12〜2mmが挙げられる。ネットを構成するネット糸径は例えば 0.06〜1mmが挙げられる。ネットの開口率は例えば70〜95%が挙げられる。
第1流路材13の材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイドポロフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ナイロンを主原料とするものが挙げられる。
第2流路材14としては、樹脂等からなるネット、織物、編み物などが好ましく用いられ、ネットの開口形状としては、三角形、四角形(菱形、正方形、長方形、平行四辺形等)、六角形などが挙げられる。
ネットの厚みは、例えば0.12〜2mmが挙げられる。ネットを構成するネット糸径は例えば0.06〜1mmが挙げられる。ネットの開口率は例えば70〜95%が挙げられる。
第2流路材14の材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフェニレンサルファイドポロフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ナイロンを主原料とするものが挙げられる。
積層体11の外形のサイズとしては、例えば長辺が200〜1000mm、短辺が200〜1000mm、高さが20〜200mm程度である。
本発明の分離膜エレメントは、以上のような積層体11を収容するハウジング30を備えるが、このハウジング30は、図1に示すように、側壁部35と底面部36と上面部37とを有している。本実施形態では、ハウジング30の側壁部35が円筒形である場合の例を示す。
ハウジング30の材質としては、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリプロピレン等の樹脂、各種樹脂をガラス等の繊維で補強した繊維強化樹脂、アルミ、銅等の金属、セラミックスなどが使用可能であるが、繊維強化樹脂が最も好ましい。
ハウジング30は、例えば、側壁部35と底面部36とを一体成形した成形体に、積層体11を収容した後、上面部37を接着、溶着等で接合することで、給排出口23a〜24b以外の部分を液密な構造とすることができる。
本発明では、ハウジング30の内面と積層体11の端面との間に、第1流路P1に両側から連通する2つの第1空間部21a、21bと、第2流路P2に両側から連通する2つの第2空間部22a、22bとを有している。分離膜エレメントの使用時には、必要に応じて、これらの第1空間部21a、21b、第2空間部22a、22bに、第1液体と第2液体とがそれぞれ満たされる。
ハウジング30は、前記積層体11を収容可能なサイズであればよいが、その側壁部35の内面に前記積層体11の角部を接近させて収容可能なサイズとすることが、有効膜面積を増加させつつ、角部のシールを簡易に行なう観点から好ましい。その場合、側壁部35の内面と積層体11の角部とを、封止樹脂で封止することも可能であるが、両者の間には弾性体(図示省略)を介在させて、隣接する空間部同士をシールしてもよい。
また、積層体11と底面部36又は上面部37とのシールも行なうことが好ましい。その場合、積層体11の底面と底面部36とを接着により封止する方法や、弾性体からなるシール材を用いて封止する方法が挙げられる。積層体11の上面と上面部37とのシールについても同様に行なうことができる。
弾性体としては、ゴム、熱可塑性エラストマーなどが使用可能であり、断面形状としては、積層体11の角部に外接させ易いように、L字型、コの字型などが好ましい。また、積層体11の全ての辺(12辺)に外接するような形状の弾性体を使用することも可能である。これにより、角部と上面と底面とのシールを好適に行なうことができる。
本発明におけるハウジング30は、第1空間部21a、21bの各々に設けた第1液体の給排出口23a、23bと、第2空間部22a、22bの各々に設けた第2液体の給排出口24a、24bと、を有する。本実施形態では、ハウジング30の第1液体の給排出口23a、23bが底面部36と上面部37とに設けられ、第2液体の給排出口24a、24bが底面部36と上面部37に設けられている例を示す。これらの給排出口23a〜24bは、接続された配管を利用して、液体の給排出を行なうことができる。
図1に示した例では、第1空間部21a、21bおよび第2空間部22a、22bの各々に、上下2つずつの給排出口23a〜24bが設けられているが、分離膜エレメントを単数で用いる場合、例えば、図4に示すように、上下2つずつ設けられている給排出口23a〜24bのうち、上下何れかを閉塞させて使用することも可能である。なお、図4には、分離膜エレメントを単数で用いる場合の例が示されている。
この例では、プラグ32を用いて給排出口23a〜24bの一部を閉塞させている。プラグ32は、オーリング32a等を外周面に保持することで、ハウジング30の底面部36又は上面部37との間の液密性を確保している。また、オーリング31a等を外周面に保持する接続部材31を、底面部36又は上面部37に挿入することで、配管を行なう際のハウジング30の液密性を確保している。
更に、上下の補強板41、42により、積層体11を挟持し、周囲部をボルト43等で締結することで、分離膜エレメントの耐圧性を向上させている。このような補強板としては、例えばステンレス、アルミニウム等の金属や繊維補強樹脂などが挙げられる。
給排出口23a〜24bには、第1液体又は第2液体の給排出を行なうための配管が、必要に応じて、接続部材31を介して接続される。例えば、配管を経由して給排出口23aから第1液体として低濃度液(例えば淡水FW、被処理液FSなど)を供給し、膜分離後の低濃度液を給排出口23bから排出しながら、給排出口24aから第2液体として高濃度液(例えば海水SW、ドローソリューションDSなど)を供給し、膜分離後の高濃度液を給排出口24bから排出することで、本発明の分離膜エレメントを正浸透膜分離に利用することができる。
また、その他の膜分離方式においても、例えば給排出口24aから原液を供給して、濃縮液を給排出口24bから排出しながら、分離膜で分離された透過液を給排出口23bなどから排出することが可能となる。その際、スイープ流を給排出口23aから供給しながら、膜分離を行なうことも可能である。
(分離膜エレメントの他の実施形態)
(1)前述の実施形態では、図3(b)に示すような封止部12を有する積層体11を使用する例を示したが、本発明では、封止部12をシート状分離膜10の対向する2辺にのみ形成することも可能である。その場合、本発明の分離膜エレメントは、例えば次のようにして製造される。
まず、図5(a)に示すように、第1流路材13と2枚のシート状分離膜10とを準備する。このとき、例えば、シート状分離膜10が分離活性層と多孔性支持層とを有する場合、多孔性支持層の側同士を対向させて、その間に第1流路材13を配置することができる。
次に、図5(b)に示すように、2枚のシート状分離膜10の対向する二辺を封止して、筒状のシート状分離膜10に第1流路材13が内挿されたものを作製する。二辺の封止は、接着剤を用いた接着や熱融着で行なうことが可能である。筒状のシート状分離膜10は、最初から筒状に作成したものを使用することも可能であり、また、1枚のシート状分離膜10を2つ折りにして、1つの端辺を封止することで作製してもよい。
次に、図5(c)に示すように、第1流路材13が内挿された筒状のシート状分離膜10と第2流路材14とを、交互に複数積層して、積層体11を形成しつつ、その両側に外壁板18を配置する。
次に、図5(d)に示すように、積層体11と外壁板18の端部を注型等して封止部12を形成することで、分離膜エレメントの本体部を得る。その際、筒状のシート状分離膜10の開口部を開口したまま注型するか、あるいは注型により一時開口部を封止した後、注型部に切削等の処理を行い開口する。樹脂を固化する際の条件としては、使用する樹脂に応じて決定することができる。
この実施形態では、図5(d)に示すように、シート状分離膜10が分離活性層と多孔性支持層とを有し、多孔性支持層の側に第1流路材13が、分離活性層の側に第2流路材14が配置されている。また、積層体11が第1流路と第2流路とが混合するのを防止する封止部12と外壁板18を備えており、シート状分離膜10の対向する二辺の端部(図5(d)では左右の両側)に、少なくともシート状分離膜10が接着樹脂で接着されて第1流路が端面に開口する封止部12を有する。図示した例では、第1流路の開口端まで第1流路材13が延びている。
外壁板18の材質としては、分離膜エレメントの使用圧力等に応じて、樹脂、繊維補強樹脂、セラミックス、金属などが使用可能である。
(2)前述の実施形態では、平面視で円筒形のハウジング30を用いる例を示したが、本発明では、ハウジング30の平面視における形状は何れでもよい。例えば、図6(b)に示すように、楕円形でもよく、図6(c)に示すように、八角形でもよい。その他、ハウジング30の平面視における形状は、正方形、菱型、六角形などの多角形でもよい。
(3)前述の実施形態では、液体の給排出口給排出口23a〜24bがハウジング30の底面部36と上面部37とに設けられている例を示したが、本発明では、ハウジング30の側壁部35に、液体の給排出口給排出口23a〜24bを設けてもよい。
(膜分離装置)
本発明の膜分離装置は、図7に示すように、以上で説明した本発明の分離膜エレメントEの複数を並設(積層する場合を含む)してなることを特徴とする。その際、図7〜図8に示すように、分離膜エレメントEの複数を、底面部36と上面部37を接近させて並設すると共に、第1液体の給排出口23a、23b同士および第2液体の給排出口24a、24b同士をコネクタ33で各々接続することが好ましい。このように接続することで、各々の分離膜エレメントEを並列に接続することができる。
コネクタ33は、中間部に拡径したつば部を有しており、その両側の外周には、オーリング33a等を保持している。これにより、分離膜エレメントE同士の接続の液密性を保っている。また、コネクタ33のつば部が介在することで、分離膜エレメントE同士の間に間隙が生じるのを防ぐために、分離膜エレメントEの底面部36と上面部37との給排出口23a〜24bの周囲には、座ぐり部を形成するのが好ましい。
(膜分離装置の他の実施形態)
(1)前述の実施形態では、複数の分離膜エレメントEが、上下に積層されている例を示したが、本発明では、例えば、個々の分離膜エレメントEを垂直にして、前後または左右に並設することも可能である。
(2)前述の実施形態では、複数の分離膜エレメントEが、並列に接続される例を示したが、本発明では、複数の分離膜エレメントEを直列に接続することも可能である。その場合、プラグを使用して、給排出口23a〜24bの一部を閉塞させ、分離膜エレメントEの第1流路P1又は第2流路P2を追加した第1液体又は第2液体のみが、次の分離膜エレメントEに供給されるようにコネクタ33により接続する。
(3)前述の実施形態では、補強板41、42の間に複数の分離膜エレメントEを挟持する例を示したが、本発明では、複数の分離膜エレメントEのハウジング30を円筒型として、図7と同様に積層して接続することで、円筒型の容器内に収容した膜分離装置とすることも可能である。
10 シート状分離膜
11 積層体
12 封止部
12d 第1流路凹部
12e 第2流路凹部
13 第1流路材
14 第2流路材
21a、21b 第1空間部
22a、22b 第2空間部
23a、23b 第1液体の給排出口
24a、24b 第2液体の給排出口
30 ハウジング
33 コネクタ
35 側壁部
36 底面部
37 上面部
E 分離膜エレメント
P1 第1流路
P2 第2流路

Claims (7)

  1. 四辺を有するシート状分離膜が複数積層され、前記シート状分離膜の対向する二辺に沿って配された両側の端面から前記シート状分離膜の一方の面に連通する第1流路と、前記シート状分離膜の残りの二辺に沿って配された両側の端面から前記シート状分離膜の他方の面に連通する第2流路と、を有する積層体と、
    前記積層体を収容し、側壁部と底面部と上面部とを有するハウジングと、を備え、
    前記ハウジングは、その内面と前記積層体の端面との間に、前記第1流路に両側から連通する2つの第1空間部と、前記第2流路に両側から連通する2つの第2空間部とを有すると共に、前記第1空間部の各々に設けた第1液体の給排出口と、前記第2空間部の各々に設けた第2液体の給排出口と、を有する分離膜エレメント。
  2. 前記ハウジングは、前記側壁部の内面に前記積層体の角部を接近させて収容すると共に、前記側壁部の内面と前記積層体の角部との間には弾性体を介在させている請求項1に記載の分離膜エレメント。
  3. 前記積層体は、四辺を有する複数のシート状分離膜と、前記シート状分離膜の第1流路側に配置した複数の第1流路材と、前記シート状分離膜の第2流路側に配置した複数の第2流路材と、第1流路と第2流路とが混合するのを防止する封止部と、を含む請求項1又は2に記載の分離膜エレメント。
  4. 前記ハウジングの側壁部は、円筒形である請求項1〜3いずれかに記載の分離膜エレメント。
  5. 前記ハウジングの前記第1液体の給排出口は前記底面部と上面部とに設けられ、前記第2液体の給排出口は前記底面部と上面部とに設けられている請求項1〜4いずれかに記載の分離膜エレメント。
  6. 請求項1〜5いずれかに記載の分離膜エレメントの複数を並設してなる膜分離装置。
  7. 請求項5に記載の分離膜エレメントの複数を、前記底面部と前記上面部を接近させて並設すると共に、前記第1液体の給排出口同士および前記第2液体の給排出口同士をコネクタで各々接続している膜分離装置。
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