JP2017000496A - 針の加工方法、レーザ加工機、針 - Google Patents

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英寿 村瀬
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則男 西
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Abstract

【課題】針の外面に任意の微細な凹形状を形成できるようにする。【解決手段】注射針7や穿刺針7、採血針7その他の針7の外面にレーザ光Lを照射することで、当該外面に内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成する。そのためのレーザ加工機1は、例えば、針の外面における凹部を形成するべき箇所に内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成するレーザ光を照射するレーザ光照射装置と、レーザ光照射装置から出射するレーザ光の光軸を針の外面に対し針の軸方向に沿って相対的に変位させる軸方向変位機構2、4と、レーザ光照射装置から出射するレーザ光の光軸を針の外面に対し針の軸回りの回転方向に沿って相対的に変位させる回転方向変位機構2,3とを具備する。【選択図】図1

Description

本発明は、針の外面に任意の微細な凹形状を形成するための加工方法及びレーザ加工機に関する。
医療用途の針には様々な種類のものが存在する。中心静脈カテーテル設置用の穿刺針や、硬膜外麻酔のように複雑な神経ブロックに挿入される麻酔針、生体組織や卵子等の採取のための生検針や採卵針等は、身体内の所要の位置に適正に挿入される必要がある。そのために、針の挿入深さの特定や、針とその周囲の組織との相対的な位置関係を同定する技術が非常に重要となる。
身体内に挿入される針の位置を確認する手法としては、ランドマーク法及びエコーガイド法が知られている。ランドマーク法は、骨や筋肉等の解剖学的な目印を参考に、血管の走行や臓器の位置を推測しつつ穿刺を行うものであるが、ある医療学会誌に「熟練した麻酔科医が実施しても90%以上の成功率を達成するのが困難」と記述されているほど、高度の熟練を要する。これに対し、エコーガイド法によれば、超音波検査装置を介して現在の針の位置を視覚化することができ、穿刺の手技の技術的ハードルを下げるのに効果がある。エコーガイド法は、近年急速に普及しつつある。
図6に示すように、エコーガイド法では、身体9における穿刺部位の近傍に、滅菌袋を被せた超音波検査装置のプローブ8を配置する。プローブ8から放射された超音波ビーム(エコービーム)81は、身体9に挿入された針7や身体9内の血管91等に当たって反射し、プローブ8に返ってくる。この反射波をプローブ8で受信し、反響を画像化してディスプレイの画面に表示する。
プローブ8から放たれる超音波ビーム(エコービーム)81の伝搬方向と穿刺針7の軸とのなす角度θは、一般的には60°程度とされる。つまり、プローブ8から放射された超音波81が針7の外表面で鏡面反射(正反射)すると仮定すると、プローブ8に返ってくる反射波の量は極めて少ないことになる。そこで、エコーガイド法に使用する穿刺針7の外面には、超音波81の拡散反射(乱反射)が起こるように、予め螺旋状の溝や無数の凹部(ディンプル)を形成しておく。
また、針を刺すときの痛みを軽減する目的で、針の外面に凹部を形成することもある。この凹部は、針と身体との間の刺通抵抗(摩擦抵抗)を軽減する役割を果たす。
従来、針の外面への凹部の形成は、加工刃による切削やプレスによる成形等といった機械加工により行われていた。だが、近時は、針の径をより細く、肉厚をより薄くしようとする傾向にある。機械加工では針に直接接触して圧力を加えることから、中空の針が加工の過程で変形してしまうことを防止するべく、機械加工に先立って針の内部通路に芯材を挿入する工程を追加せざるを得ない(例えば、下記特許文献を参照)。極細径の中実針(中空針のように内部に通路を有していない、中身の詰まった針)では、芯材の挿入は不可能であり、機械加工による針の変形を回避できないため、凹部の形成が困難である。
加えて、機械加工では、バイトの強度即ち太さの関係から、内径が一定以上に大きい凹部しか形成することができない。現に、エコーガイド法に使用する針の外面に設けられる凹部の内径は、300μm以上であることが通例である。しかし、凹部の寸法が大きいことに起因して、超音波検査装置のディスプレイに表示される白陰画像上での針の位置が不鮮明となることがある。白陰画像上に針が鮮明に映し出されるよう、凹部の形状を様々に工夫する(例えば、楕円形状や非対称形状等とする)ことも考えられるものの、機械加工でそのような凹部を形成するのに必要なバイトの形状や加工速度、押圧力等の条件を求めることは容易ではない。
さらに、針の刺通抵抗を低減するための凹形状は、サブミクロンオーダーの微細な周期構造であることが望まれるが、機械加工ではそのような微小な凹部は到底形成できない。
特開2014−207948号公報
本発明は、針の外面に任意の微細な凹形状を形成できるようにすることを所期の目的としている。
本発明に係る針の加工方法においては、注射針や穿刺針、採血針その他の針の外面にレーザ光を照射することにより、当該外面に内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成する。
また、前記針の先端近傍の外面にレーザ光を照射して、内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成することも考えられる。針の先端面は、ここに言う「先端近傍の外面」に該当する。
前記針の外面に前記凹部を複数設ける場合、隣接する凹部間の距離が300μm未満となるようにレーザ光の照射ピッチを設定すれば、300μm未満の間隔で凹部を配列することができる。
前記凹部は、例えば、超音波検査における反射波の拡散を促進するために形成されるものである。
本発明に係るレーザ加工機は、注射針や穿刺針、採血針その他の針の外面に凹部を形成するために用いられるものであって、前記針の外面における前記凹部を形成するべき箇所に内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成するレーザ光を照射するレーザ光照射装置と、前記レーザ光照射装置から出射するレーザ光の光軸を前記針の外面に対し針の軸方向に沿って相対的に変位させる軸方向変位機構と、前記レーザ光照射装置から出射するレーザ光の光軸を前記針の外面に対し針の軸回りの回転方向に沿って相対的に変位させる回転方向変位機構とを具備する。
前記針の外面に前記凹部を複数設ける場合、隣接する凹部間の距離が300μm未満となるよう、レーザ加工機におけるレーザ光の照射ピッチを設定する。
本発明によれば、針の外面に任意の微細な凹形状を形成することが可能となる。
本発明の一実施形態におけるレーザ加工機の構成を示す概要図。 同実施形態のレーザ加工機による加工を施した針の側面図。 同実施形態のレーザ加工機により針の外面に形成される凹部を示す拡大断面図。 同実施形態のレーザ加工機による加工を施した針の側面図。 同実施形態のレーザ加工機による加工を施した針の先端部位の斜視図。 エコーガイド法による穿刺を行う際の超音波検査装置のプローブと穿刺針との位置関係を模式的に示す図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態におけるレーザ加工機は、注射針や穿刺針、採血針その他の医療用の針7の外面に任意の微細な凹形状71を形成するために用いられるものである。図1に示すように、本実施形態のレーザ加工機は、針7の外面における凹部71を形成するべき箇所にレーザ光Lを照射するレーザ光照射装置1と、レーザ光照射装置1から出射するレーザ光Lの光軸を針7の外面に対し針7の軸方向に沿って相対的に変位させる軸方向変位機構と、レーザ光照射装置1から出射するレーザ光Lの光軸を針7の外面に対し針7の軸回りの回転方向(針7の周方向)に沿って相対的に変位させる回転方向変位機構とを具備する。
レーザ光照射装置1は、レーザ光源11と、レーザ光源11から供給されるレーザ光Lの投影形状を所要の形状に成形するビーム整形器12及びマスク13と、レーザ光Lの光軸を変位させるガルバノスキャナ14及びFθレンズ(または、投影レンズ)15とを備えている。
本実施形態では、レーザ光源11として、波長1060nmのファイバーレーザを採用している。ファイバーレーザには、安価かつメンテナンスフリーであるという利点がある。当然ながら、レーザ光源11はファイバーレーザに限定されず、例えば、基本波、第二高調波、第三高調波及び第四高調波を持つ結晶固体レーザをレーザ光源11としてもよい。レーザ光源11が発振するレーザは、連続波レーザであってもよく、パルスレーザであってもよい。ピコ秒レーザやフェムト秒レーザといったパルス幅の極めて短いレーザを用いれば、針7の外表面に対して熱の影響を抑制した加工をすることができる。レーザの波長も、材料の分光特性によるところがあり、一意には限定されない。
ビーム整形器12は、レーザ光源11が出力するレーザ光Lを平行光にしたり、所望の投影寸法(ビームサイズ)に拡大または縮小したりする機能を持つユニットである。マスク13は、針7の外面に特殊な形状の凹部71、例えば楕円、方形、菱形、非対称形状等の凹部71を形成しようとする際に、加工対象となる針7の外面に照射されるレーザ光Lの投影形状を当該凹部71の形状に合わせた楕円、方形、菱形、非対称形状等に成形する役割を担う。マスク13は、ビーム整形器12で整形したレーザ光Lを通過させる所定のマスクパターンを有する。マスク13は、金属材料を用いて構成された穴明きマスクであることもあれば、透明なガラス材料と金属薄膜を用いて構成されたフォトマスクであることもある。あるいは、誘電体材料を用いて構成された誘電体マスク13を採用しても構わない。マスク13に代えて、可変スリットその他のアパーチャ機構を採用しても構わない。なお、針7の外面に真円形またはこれに近い形状の凹部71を形成する場合には、マスクまたはアパーチャ機構13は不要となる。
ガルバノスキャナ14は、レーザ光Lの光軸をX軸方向及びY軸方向に変化させることのできる既知のものである。ガルバノスキャナ14は、レーザ光Lを反射するミラーをサーボモータやステッピングモータ等により回動させることで、レーザ光Lの光軸の向きを変位させ、ひいてはレーザ光Lが照射される位置を変化させる。
レーザ光源11から加工対象となる針7の外面に至るまでの光路上には、必要に応じて任意の光学要素、例えば光ファイバやミラー、レンズ等を配置することができる。
軸方向変位機構及び回転方向変位機構は、加工対象である針7を保持するコレットチャック等の保持装置2と、保持装置2及びこれに保持させた針7を当該針7の軸回りに回転させるサーボモータまたはステッピングモータ3と、保持装置2及びモータ3を支持するステージ4とを要素とする。
保持装置2は、針7を差し込んで保持させる単純な治具であってもよい。加工対象が注射針7や穿刺針7の類であることから、モータ3の出力トルクは大きくなくてもよい。モータ3に関して、ステップ&リピートの加工が主であれば、換言すれば保持装置2及び針7の回動を停止させた状態でレーザ光Lを照射するのであれば、ステッピングモータが好ましく、保持装置2及び針7の回動を停止させずにレーザ光Lを照射するのであれば、エンコーダデータを読み込んで同期照射ができるサーボモータが好ましい。ステージ4は、針7、保持装置2及びモータ3を、針7の軸方向(針7の伸びる方向)であるX軸方向に沿って移動させるための移送装置を含んでいる。移送装置は、例えばリニアモータ台車である。
本実施形態のレーザ加工機にあっては、保持装置2及びステージ4が、針7をレーザ光Lの光軸に対して相対的にX軸方向に沿って変位させる軸方向変位機構として機能する。即ち、ステージ4を駆動して針7をレーザ光照射装置1に対して移動させることにより、針7の外面におけるレーザ光Lの照射を受ける箇所つまりは凹部71が形成される箇所をX軸方向に沿って任意に制御することができる。そして、保持装置2及びモータ3が、針7の外面をレーザ光Lの光軸に対して相対的に軸回りに回動させる回転方向変位機構として機能する。即ち、モータ3を駆動して保持装置2とともに針7を軸回りに回転させることにより、針7の外面におけるレーザ光Lの照射を受ける箇所を軸回りの回転方向に沿って任意に制御することができる。
また、ガルバノスキャナ14を介してレーザ光Lの光軸の向きを操作し、針7の外面におけるレーザ光Lの照射を受ける箇所をX軸方向に沿って任意に制御することもできる。このとき、ガルバノスキャナ14が軸方向変位機構として機能することとなり、ステージ4が移送装置を含んでいる必要がなくなる。逆に、ステージ4が移動装置を含むのであれば、必ずしもガルバノスキャナ14によってレーザ光Lの光軸の向きを操作する必要はない。それ故、ステージ4の移送装置またはガルバノスキャナ14のうち一方を排してコストダウンを図ることも考えられる。ガルバノスキャナ14を排した場合、レンズ15は投影レンズとなる。
レーザ加工機には、針7の外面を撮影することのできる観察カメラ5を付設することが好ましい。
レーザ加工機の制御を司る制御部6は、プロセッサ、メインメモリ、補助記憶デバイス、I/Oインタフェース等を有し、これらがコントローラ(システムコントローラやI/Oコントローラ等)によって制御されて連携動作するものである。補助記憶デバイスは、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ、その他である。I/Oインタフェースは、サーボドライバ(サーボコントローラ)を含むことがある。また、制御部6は、汎用的なパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ワークステーション、シーケンサ(PLC)等により構成されることがある。
制御部6が実行するべきプログラムは、補助記憶デバイスに記憶されており、プログラム実行の際に、メインメモリに読み込まれ、プロセッサによって解読される。そして、制御部6は、プログラムに従い、レーザ加工機を制御するために必要な機能を発揮する。即ち、制御部6は、レーザ光源11、ガルバノスキャナ14、保持装置2に連結しているモータ3、ステージ4に包含される移送装置等に制御信号を与え、これらを制御する。メインメモリまたは補助記憶デバイスには、針7の外面に凹部71を形成するべき複数の位置座標、隣接する凹部71間の間隔(ピッチ)713、714、715または凹部71を形成する個数等を規定する情報が格納されており、針7の外面における当該情報により規定される位置にレーザ光Lを照射できるよう、ガルバノスキャナ14を制御してレーザ光Lの光軸の向きを操作したり、モータ3を制御して針7を軸回りに回転させ針7の外面に対してレーザ光Lが照射される(軸回りの回転方向に沿った)位置を調節したり、移送装置を制御して針7を軸方向に移動させ針7の外面に対してレーザ光Lが照射される(軸方向に沿った)位置を調節したりする。針7の外面に複数の凹部71を、ランダムなパターンではなく、規則正しい間隔713で回転方向に沿って配列する際(図2(B)に示す千鳥パターンを含む)、凹部71間の間隔713または凹部71の形成個数によっては針7を一周する360°を凹部71の間隔713または個数(ともに整数値)で割り切れないケースが出てくる。その場合は、割り切れない余りの分を各凹部71間の間隔713に均等割りして、複数の凹部71が回転方向に沿って見かけ上等間隔に並ぶよう、レーザ光L照射位置を調整する。加えて、制御部6は、レーザ光源11に対し、針7に向けたレーザ光Lの出射のON/OFFのタイミングを指令する。
図2及び図3に示すように、本実施形態では、針7の外面にレーザ光Lを照射することで、当該外面に多数の凹部71を形成する。これらの凹部71は、超音波検査において超音波検査装置から放たれる超音波ビーム81の拡散反射を促進するために形成され、及び/または、針7を刺すときの痛みを軽減する目的で針7と身体9との間の刺通抵抗を軽減するために形成される。
各凹部71の内径若しくは内寸711は、10μm以上かつ120μm未満とする。そのような凹部71が形成されるよう、レーザ加工機が針7の外面に照射するレーザ光Lの出力や照射時間(または、レーザ光Lのパルス幅)、マスクまたはアパーチャ機構13により成形されるレーザ光Lの投影形状を設定する。針7の外面に照射したレーザ光Lにより針7の外面が熱加工される場合、図3に示しているように、凹部71の周縁に外方に向けて突き出す盛り上がり712が形成されることがあるが、この盛り上がりの高さ(針7の外面から盛り上がりの頂までの距離)712を数μm未満に抑制することは容易である。また、盛り上がりの高さ712が3μm未満(特に、2μm程度またはそれ以下)であれば、刺通抵抗に悪影響を与えることはなく、針7を刺すときの痛みを増進することがない。なお、レーザ光Lとしてピコ秒レーザやフェムト秒レーザといった極めて短いレーザを用いれば、非熱加工により針7の外面に凹部71を形成することができ、盛り上がり712が殆どまたは全く生じない(盛り上がりの高さ712がほぼ0となる)。
また、隣り合う凹部71の離間距離713、714、715は、300μm未満とすることが好ましい。図2(A)に示す例では、針7の周方向に沿った凹部71間の間隔713を、軸回りの角度で言えば7.5°、15°、20°または30°以下に設定する。これは、間隔713を100μm以下に設定することと同義となる。また、針7の軸方向に沿った凹部71間の間隔714は、100μm、150μm、200μm、250μmまたは300μm以下に設定する。図2(B)に示す例でも、針7の外周面に沿った凹部71間の間隔715を、100μm、150μm、200μm、250μmまたは300μm以下に設定する。
本実施形態のレーザ加工機では、凹部71間の間隔713、714、715がそのような大きさとなるよう、つまりはそのような間隔713、714、715で凹部71が形成されるよう、針7の外面にレーザ光Lを照射するタイミングまたは間隔、モータ3による針7の軸回りの回転の停止位置または回転速度、移送機構による針7の軸方向に沿った移動の停止位置または移動速度、ガルバノスキャナ14が操作するレーザ光Lの光軸の向きを制御し、以て針7の外面に対するレーザ光Lの照射ピッチ(換言すれば、照射位置)を設定する。複数の凹部71は、図示例のように規則正しく並んでいてもよいし、不規則なランダムパターンとなっていてもよい。
針7の外面に形成する凹部71の形状は、図2及び図4(A)に示すように側面視略真円形状としてもよく、図4(B)に示すように側面視略方形状としてもよい。または、図4(C)に示すように側面視略楕円形状としてもよく、図4(D)に示すように側面視略菱形状としてもよい。このように、本実施形態のレーザ加工機は、針7の外面に様々な形状を任意に形成することができる。
各凹部71が、非対称な形状となっていても構わない。図3(A)に示す例では、凹部71の内形が概ね当該凹部71の中心軸に対称となっているのに対し、図3(B)に示す例では、凹部71の内形が概ね当該凹部71の中心軸に非対称となっている。図6に示しているように、超音波ビーム81の伝搬方向と針7の軸心とがある一定の角度θをなすような態様で使用されるエコー針7の外表面に、図3(B)に示す一方向に偏った(角度θに対応した)内形を有する凹部71を形成することにより、針7に当たった超音波81をプローブ8に向けて好適に反射させることが可能となる。
凹部71の内径若しくは内寸711、凹部71の間隔713、714、715、並びに凹部71の形状は、超音波ビーム81の波長を考慮に入れた上、プローブ8から放たれた超音波81が針7に当たって拡散し十分な量の反射波がプローブ8に返ってくるように設定する。及び/または、針7の刺通抵抗の低下ひいては針7を刺すときの痛みの軽減に有利となるように設定する。
針7の外面における部位毎に、形成される凹部71の内径若しくは内寸711、凹部71の間隔713、714、715、または凹部71の形状が異なっていてもよい。図4(A)に示している例では、内径若しくは内寸711の大きい凹部71と小さい凹部71とを混在させている。
図5に示すように、針7の先端近傍の部位の外面にレーザ光Lを照射して複数の凹部71を形成することもできる。さらには、針7の先端面72に凹部71を形成しても構わない。通常、針7の先端面72の幅、即ち針7の外周と内周との間の厚みは100μm以下であるため、機械加工ではこの先端面72に凹部71を形成することは不可能である。しかし、本実施形態のレーザ加工機によれば、この先端面72の幅の間に、内径若しくは内寸711が10μmから50μmの間の凹部71を複数形成することが可能である。
本実施形態のレーザ加工機及び加工方法によれば、針7の外面に任意の微細な凹形状71を形成することができる。従来の機械加工では実現不可能であった小形の凹部71を、微小間隔713、714で多数形成することが可能であり、これまで得られなかった性能の針7、例えば、エコーガイド法において白陰画像上で針7の先端近傍まではっきりと視認できるような針7や、刺通抵抗のより一層小さい針7を実現し得る。
機械加工とは異なる非接触の加工であるので、針7を押し潰すことがなく、針7が変形しないよう芯材を挿入する工程や、変形した針7を修正する工程を省略することができ、針7の作製コストの削減に寄与する。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、図示例の針7は内部通路を有した中空針であったが、本発明に係るレーザ加工機及び加工方法により中実針の外面に凹部71を形成することも当然に可能である。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、針の外面に任意の微細な凹形状を形成するための加工処理に適用することができる。
L…レーザ光
1…レーザ光照射装置
2、3…回転方向変位機構(保持装置、モータ)
2、4…軸方向変位機構(保持装置、ステージ)
7…針
71…凹部
711…凹部の内径若しくは内寸
713、714、715…凹部の間隔

Claims (7)

  1. 注射針や穿刺針、採血針その他の針の外面にレーザ光を照射することで当該外面に内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成する針の加工方法。
  2. 前記針の先端近傍の外面にレーザ光を照射して内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成する請求項1記載の針の加工方法。
  3. 前記針の外面に前記凹部を複数設けることとし、隣接する凹部間の距離が300μm未満となるようにレーザ光の照射ピッチを設定する請求項1または2記載の針の加工方法。
  4. 前記凹部は超音波検査における反射波の拡散を促進するために形成されるものである請求項1、2または3記載の針の加工方法。
  5. 注射針や穿刺針、採血針その他の針の外面に凹部を形成するために用いられるレーザ加工機であって、
    前記針の外面における前記凹部を形成するべき箇所に内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成するレーザ光を照射するレーザ光照射装置と、
    前記レーザ光照射装置から出射するレーザ光の光軸を前記針の外面に対し針の軸方向に沿って相対的に変位させる軸方向変位機構と、
    前記レーザ光照射装置から出射するレーザ光の光軸を前記針の外面に対し針の軸回りの回転方向に沿って相対的に変位させる回転方向変位機構と
    を具備するレーザ加工機。
  6. 前記針の外面に前記凹部を複数設けることとし、隣接する凹部間の距離が300μm未満となるようにレーザ光の照射ピッチを設定する請求項5記載のレーザ加工機。
  7. 注射針や穿刺針、採血針その他の針であって、その外面にレーザ光を照射することで当該外面に内径若しくは内寸が120μm未満の凹部を形成した針。
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