JP2017000222A - 内視鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、挿入部の適切な曲げ剛性を確保できる内視鏡システムを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の一の態様に係る内視鏡システムは、内視鏡と、内視鏡が挿通され内視鏡挿入部の体内への挿入を補助する挿入補助具と、を有する。内視鏡挿入部の軟性部は、先端側から基端側に向かって、低曲げ剛性部と、先端側から基端側に向かって曲げ剛性が増加する曲げ剛性変化部と、低曲げ剛性部よりも高い曲げ剛性を有する高曲げ剛性部と、を有する。内視鏡挿入部が挿入補助具のチューブ本体に対する進退可能範囲の先端位置に位置するとき、即ち内視鏡がチューブ本体の基端側に設けられた当接部に当接するとき、軟性部の少なくとも一部がチューブ本体の先端開口から突出し、またこのとき、低曲げ剛性部の基端位置はチューブ本体の先端開口よりも基端側に位置する。
【選択図】 図6

Description

本発明は内視鏡と挿入補助具とを組み合わせて用いる内視鏡システムに関し、特に内視鏡の挿入部の曲げ剛性に関する。
胃・十二指腸・小腸等の診断・手術では、内視鏡を用いることがある。そして、診断や手術の際の内視鏡の挿入性を向上させるために、内視鏡の挿入部の硬度を術者の操作に応じて変化させることが知られている(例えば、特許文献1,2を参照)。
しかしながら、診断・手術において特許文献1,2のような従来の内視鏡が単独で用いられる場合、手術による癒着やトライツ靱帯による腸管の固定等により挿入部が直線状態にならず、胃等の内部で挿入部が撓み、先端部に挿入力が伝達できなくなって、先端部が前に進めない、いわゆる「挿入困難例」となることが多い。このため、バルーン付きの内視鏡とバルーン付きのオーバーチューブ(挿入補助具)とを組み合わせて使用する内視鏡システムが提案されている(例えば、特許文献3を参照)。またこのような内視鏡システムにおいても、内視鏡の挿入部の硬度を可変にする技術が知られている(例えば、特許文献4を参照)。
特開2013−027466号公報 特許3850377号公報 特開2013−090875号公報 特許4499479号公報
しかしながら上記特許文献4に記載される技術では、内視鏡の挿入部の硬度を変化させられるものの、硬度の値は硬度可変機構が設けられた範囲(例えば、特許文献4の図1におけるLの範囲)で一定である。これに対しルーワイ法(Roux-en-Y Method)等の術後患者では、胃の摘出範囲(全摘出・半摘出)や観察位置等の条件によって挿入部に要求される曲げ剛性の大きさや曲げ剛性が必要な位置・範囲が異なるため、上記特許文献1〜4に記載されたような従来の技術ではこのような曲げ剛性の要求に対応することは困難であり、これにより患者への負荷が大きくなる、という問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、挿入部の適切な曲げ剛性を確保できる内視鏡システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様に係る内視鏡システムは、体内に挿入される挿入部と、挿入部の基端側に接続された操作部とを有し、挿入部は、先端硬質部と、先端硬質部の基端側に接続された湾曲部と、湾曲部の基端側に接続された軟性部とを有する内視鏡と、先端開口と基端開口とを有し、基端開口から挿入部が挿通される挿通路を有するチューブ本体を備え、挿入部はチューブ本体の中心軸方向に沿って進退自在であり、チューブ本体は、挿入部がチューブ本体に対する進退可能範囲の先端位置に位置するとき少なくとも軟性部の一部が先端開口から突出する長さで形成される挿入補助具と、を備える内視鏡システムであって、軟性部は、軟性部の先端側に位置する低曲げ剛性部と、軟性部の基端側に位置し、低曲げ剛性部の曲げ剛性に対して相対的に高い曲げ剛性をもつ高曲げ剛性部と、低曲げ剛性部と高曲げ剛性部との間に位置し、低曲げ剛性部側から高曲げ剛性部側に向かって曲げ剛性が増加する曲げ剛性変化部であって、挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率が、低曲げ剛性部における挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率より大きく、かつ高曲げ剛性部における挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率より大きい曲げ剛性変化部と、を有し、挿入部がチューブ本体に対する進退可能範囲の先端位置に位置するとき、挿入部の長手軸方向に関して低曲げ剛性部の基端位置はチューブ本体の先端開口よりも基端側に位置する。
本発明の第1の態様によれば、挿入部がチューブ本体に対する進退可能範囲の先端位置に位置するとき、挿入部の長手軸方向に関して低曲げ剛性部の基端位置はチューブ本体の先端開口よりも基端側に位置するので、挿入部がチューブ本体から露出している部分、及び挿入部がチューブ本体に覆われる部分の先端側の一部が最低曲げ剛性部分である低曲げ剛性部となる。したがって軟性部の先端部分の剛性が高くなりすぎず、屈曲/湾曲の度合いが大きい部位への挿入が容易であり、そのような部位を観察する際の患者への負荷を低減することができる。
このようにして第1の態様に係る内視鏡システムでは、挿入部の適切な曲げ剛性を確保することができる。
なお第1の態様において、低曲げ剛性部・高曲げ剛性部・曲げ剛性変化部を設ける範囲やこれら部分における曲げ剛性の値は、想定される患者の状態(臓器の摘出状態等)や観察位置等の条件に応じて設定してよい。また曲げ剛性変化部における曲げ剛性は、低曲げ剛性部側から高曲げ剛性部側に向かって一様に増加する(曲げ剛性の増加率が一定である)ようにしてもよいし、低曲げ剛性部と高曲げ剛性部との中間で曲げ剛性の増加率が変化するようにしてもよい。また第1の態様及び以下の各態様において、低曲げ剛性部、曲げ剛性変化部、及び高曲げ剛性部における「曲げ剛性の平均変化率」とは、各部分における曲げ剛性の値をX(先端位置での値),Y(基端位置での値)とし、各部分の長さ(挿入部の長軸方向に沿った長さ)をZとしたときに(ただしX,Y,Z>0であり、またY>Xとする)、(Y−X)/Zで表される値をいうものとする。
上記目的を達成するために、本発明の第2の態様に係る内視鏡システムは、体内に挿入される挿入部と、挿入部の基端側に接続された操作部とを有し、挿入部は、先端硬質部と、先端硬質部の基端側に接続された湾曲部と、湾曲部の基端側に接続された軟性部とを有する内視鏡と、先端開口と基端開口とを有し、基端開口から挿入部が挿通される挿通路を有するチューブ本体を備え、挿入部は挿通路の中心軸方向に沿って進退自在であり、チューブ本体の基端側に内視鏡に当接する当接部を有し、チューブ本体は、内視鏡が当接部に当接したとき少なくとも軟性部の一部が先端開口から突出する長さで形成される挿入補助具と、を備える内視鏡システムであって、軟性部は、軟性部の先端側に位置する低曲げ剛性部と、軟性部の基端側に位置し、低曲げ剛性部の曲げ剛性に対して相対的に高い曲げ剛性をもつ高曲げ剛性部と、低曲げ剛性部と高曲げ剛性部との間に位置し、低曲げ剛性部側から高曲げ剛性部側に向かって曲げ剛性が増加する曲げ剛性変化部であって、挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率が、低曲げ剛性部における挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率より大きく、かつ高曲げ剛性部における挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率より大きい曲げ剛性変化部と、を有し、内視鏡が当接部に当接したとき、挿入部の長手軸方向に関して低曲げ剛性部の基端位置はチューブ本体の先端開口よりも基端側に位置する。
本発明の第2の態様によれば、内視鏡が当接部に当接したとき、挿入部の長手軸方向に関して低曲げ剛性部の基端位置はチューブ本体の先端開口よりも基端側に位置するので、挿入部がチューブ本体から露出している部分、及び挿入部がチューブ本体に覆われる部分の先端側の一部が最低曲げ剛性部分である低曲げ剛性部となる。したがって軟性部の先端部分の剛性が高くなりすぎず、屈曲/湾曲の度合いが大きい部位への挿入が容易であり、そのような部位を観察する際の患者への負荷を低減することができる。
このように本発明の第2の態様に係る内視鏡システムでは、第1の態様と同様に、挿入部の適切な曲げ剛性を確保することができる。なお第2の態様においても、曲げ剛性変化部では、低曲げ剛性部側から高曲げ剛性部側に向かって曲げ剛性が一様に増加する(曲げ剛性の増加率が一定である)ようにしてもよいし、低曲げ剛性部と高曲げ剛性部の中間で曲げ剛性の増加率が変化するようにしてもよい。
第3の態様に係る内視鏡システムは第1または第2の態様において、低曲げ剛性部は、挿入部の長手軸方向に沿って曲げ剛性が一定である第1曲げ剛性均一部を有する。第3の態様は、低曲げ剛性部における曲げ剛性の一態様を規定するものである。なお、第3の態様において低曲げ剛性部の曲げ剛性が「一定である」とは、曲げ剛性が挿入部の長手軸方向に沿って全く変化しない場合に限定されるものではなく、低曲げ剛性部の曲げ剛性が、曲げ剛性変化部における曲げ剛性の変化幅(先端位置での曲げ剛性と基端位置での曲げ剛性との差の絶対値)に比べて極めて小さい範囲で変化する場合をも含むものとする。
第4の態様に係る内視鏡システムは第1から第3の態様のいずれか1つにおいて、高曲げ剛性部は、挿入部の長手軸方向に沿って曲げ剛性が一定である第2曲げ剛性均一部を有する。第4の態様は、高曲げ剛性部における曲げ剛性の一態様を規定するものである。なお、第4の態様において高曲げ剛性部の曲げ剛性が「一定である」とは、挿入部の長手軸方向に沿って曲げ剛性が全く変化しない場合に限定されるものではなく、高曲げ剛性部の曲げ剛性が、曲げ剛性変化部における曲げ剛性の変化幅(先端位置での曲げ剛性と基端位置での曲げ剛性との差の絶対値)に比べて極めて小さい範囲で変化する場合をも含むものとする。
第5の態様に係る内視鏡システムは第1から第4の態様のいずれか1つにおいて、曲げ剛性変化部の先端位置の曲げ剛性を第1曲げ剛性とし、曲げ剛性変化部の基端位置の曲げ剛性を第2曲げ剛性としたとき、第2曲げ剛性は第1曲げ剛性の2倍以上である。
第6の態様に係る内視鏡システムは第1から第5の態様のいずれか1つにおいて、曲げ剛性変化部の先端位置の曲げ剛性を第1曲げ剛性とし、曲げ剛性変化部の基端位置の曲げ剛性を第2曲げ剛性とし、チューブ本体において最も曲げ剛性が高い位置の曲げ剛性を第3曲げ剛性としたとき、第1曲げ剛性と第2曲げ剛性との差は第3曲げ剛性の半分よりも大きい。第6の態様は、第1曲げ剛性と第2曲げ剛性との差を第3曲げ剛性の半分よりも大きくすることにより、曲げ剛性変化部を設ける効果を大きくしたものである。
以上説明したように、本発明の内視鏡システムによれば、挿入部の適切な曲げ剛性を確保することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る内視鏡システムの構成を示す図である。 図2は、軟性部36の構造(曲げ剛性変化部36B付近)を示す断面図である。 図3は、挿入部12のオーバーチューブ50に対するスライド範囲を示す図である。 図4は、軟性部36の外皮37Eの素材構成により曲げ剛性を変化させる例を示す図である。 図5は、軟性部36の曲げ剛性測定の様子を示す図である。 図6は、軟性部36の曲げ剛性の例を示すグラフである。 図7は、軟性部36の曲げ剛性の例を示す他のグラフである。 図8は、挿入部12及びオーバーチューブ50を被検体内へ挿入した様子を示す図である。 図9は、軟性部36及びオーバーチューブ50の曲げ剛性の関係を示すグラフである。 図10は、挿入部12がオーバーチューブ50に対する進退可能範囲の基端位置に位置するときの位置決めの例を示す図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明に係る内視鏡システムについて説明する。図1は、本実施の形態に係る内視鏡システム100の全体構成を示す図である。
<内視鏡システムの全体構成>
図1に示すように、内視鏡システム100は、内視鏡10及びオーバーチューブ50を備える。内視鏡10は被検体の体内に挿入される挿入部12を備え、挿入部12の基端部に操作部14が連結されている。操作部14にはユニバーサルコード16が接続され、ユニバーサルコード16の先端には光源用コネクタ18が設けられている。また、光源用コネクタ18からケーブル20が分岐しており、ケーブル20の先端にはプロセッサ用コネクタ22が設けられている。光源用コネクタ18及びプロセッサ用コネクタ22は、光源装置24及びプロセッサ装置26に対しそれぞれ着脱自在に接続される。なお、オーバーチューブ50は挿入補助具の一態様である。
<オーバーチューブの構成>
オーバーチューブ50は操作者が把持する把持部52と、チューブ本体54とを備える。把持部52は樹脂等の硬質材料で形成される筒状体である。チューブ本体54はポリウレタン等の可撓性材料によって先端開口56及び基端開口58を有する筒状に形成され、この筒状部分の内部が、挿入部12が挿通される挿通路59となっていて、挿入部12はオーバーチューブ50の中心軸方向(図3のX方向)に進退自在である。なお後述するように、挿入部12がオーバーチューブ50に対する進退可能範囲の先端位置に位置する状態では、基端開口58の内縁が挿入部12の折れ止め部材15に当接する。すなわち、本態様では基端開口58の内縁が当接部を構成する。
また、チューブ本体54の先端部外周面には、バルーン57が取り付けられる。バルーン57はゴム等の弾性材によって筒状に形成されており、中央に膨出部を有する。バルーン57はチューブ本体54の先端部外周面に装着及び固定され、図示せぬ流体管路を介して供給・吸引される流体(エアー、水等)によって膨張又は収縮するようになっている。このようなバルーン57の膨張・収縮の制御は、バルーン制御装置60により行われる。バルーン制御装置60は、バルーン57を膨張・収縮させ、またはその状態を維持するために流体を供給・吸引、あるいは圧力制御する装置であり、ポンプ、シーケンサ等が設けられた装置本体62と、ハンドスイッチ63と、バルーン用モニタ64とを備えている。
<挿入部の全体構成>
挿入部12は、基端側(操作部14側)から先端側に向かって軟性部36、湾曲部38、先端硬質部40が順次連結されて構成されている。軟性部36の最基端側には、挿入部12の折れ止め部材15が設けられている。折れ止め部材15は、基端側から先端側に向かって徐々に径が細くなるように加工(テーパ加工)されている。
<操作部の構成>
操作部14には、湾曲操作用のアングルノブ28や、挿入部12の先端(後述する先端硬質部40に設けられた開口)からエアー・水等を噴出させるための送気・送水ボタン30、及び吸引ボタン32等が設けられている。また操作部14の挿入部12側には、各種処置具が挿通される鉗子口34が設けられている。
また送気・送水ボタン30の操作に応じて、光源装置24に内蔵された送気・送水装置からエアーや水が供給され、上記送気・送水ノズルから観察窓に向けて噴射される。鉗子出口は、挿入部12内に設けられた不図示の鉗子チャンネルに接続され、鉗子口34に連通している。鉗子口34に挿通された処置具の先端は、鉗子出口から露出される。
<軟性部の構成>
図2に示すように、軟性部36は、最も内側が弾性のある薄い帯状板37Aをらせん状に巻回して形成されたらせん管37であり、らせん管37の外側に金属線を編んだ網体37Bを被覆し、その両端に口金37Cを嵌合して管状体37Dとし、管状体37Dの外周面に樹脂からなる外皮37Eが積層された構成となっている。
<軟性部の曲げ剛性>
上記構成の軟性部36には、先端側から基端側に向かって低曲げ剛性部36A、曲げ剛性変化部36B、及び高曲げ剛性部36Cが形成されている(図1参照)。低曲げ剛性部36A、高曲げ剛性部36Cの曲げ剛性は挿入部12の長手軸方向(図3のX方向)に沿って一定であり、高曲げ剛性部36Cは低曲げ剛性部36Aの曲げ剛性に対して相対的に高い曲げ剛性を持つ。これら低曲げ剛性部36A及び高曲げ剛性部36Cは、本発明における第1曲げ剛性均一部及び第2曲げ剛性均一部をそれぞれ構成する。一方、曲げ剛性変化部36Bの曲げ剛性は、低曲げ剛性部36A側(先端側)から高曲げ剛性部36C側(基端側)に向かって一様に増加する(詳細は後述)。
曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性の変化は、図2に示すように、軟性部36の外皮37Eを硬度の異なる樹脂層RH,RSで構成し、先端側から基端側に向かってそれら樹脂層の厚みを変化させることで実現することができる。具体的には図4の(a)部分に示すように、外皮37Eの外側部分を硬質な(曲げ剛性が高い)樹脂層RHとし、内側部分を柔軟な(樹脂層RHよりも曲げ剛性が低い)樹脂層RSで構成して、曲げ剛性変化部36Bの範囲のうち先端側(低曲げ剛性部36A側)の第1位置P1では樹脂層RSを厚くし第1位置P1から基端側(高曲げ剛性部36C側)の第2位置P2に向かうにつれて樹脂層RSを薄くして樹脂層RHを厚くする(樹脂層RH,RSの厚み合計は一定であるものとする)。このようにして、図4の(c)部分に示すように、曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性が、先端側から基端側に向けて一様に増加する(曲げ剛性の増加率が一定である)ようにすることができる。
なお図4の(c)部分に示すような曲げ剛性の変化は、樹脂層の厚みを変化させるのではなく硬質な樹脂と柔軟な樹脂の混合比率を変えることでも実現できる。具体的には図4の(b)部分に示すように、先端側では柔軟な(曲げ剛性が低い)樹脂の比率を高くし、先端側から基端側に向けて硬質な(曲げ剛性が高い)樹脂の比率を高くすれば良い。また、複数の樹脂を用いるのではなく、単一の樹脂を用い先端側から基端側に向けて樹脂層の厚みを増加させる(外皮37Eの厚みを増加させる)ことで曲げ剛性を増加させるようにしてもよい。
なお本実施の形態では、曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性が、低曲げ剛性部36A側から高曲げ剛性部36C側に向かって一様に増加する(曲げ剛性の増加率が一定である)場合について説明しているが、本発明において曲げ剛性の変化はこのような態様に限定されるものではなく、曲げ剛性の増加率が低曲げ剛性部36A側から高曲げ剛性部36C側に向かって変化するようにしてもよい。
<曲げ剛性の測定方法>
軟性部36における曲げ剛性の測定方法の例を説明する。図5の(a)部分及び(b)部分に示すように、軟性部36を長手軸方向の2点S1,S2で支持し、これら2点の中間点に加重して軟性部36を変形させ、この変形による軟性部36からの反力をフォースゲージ90で測定することで、軟性部36の曲げ剛性を知ることができる。測定条件の一例としてはスパン(軟性部36を支持する点S1,S2の、長手軸方向における間隔)を30〜200mm、変位量(軟性部36が、加重により長手軸方向と直交する方向(図5の下方)に変形する量)を5〜50mmとすることができる。なお曲げ剛性の測定条件は上記例に限定されるものではなく、測定したい部位の長さ、変位量、曲げ剛性の大きさによって測定条件を使い分けるようにしてよい。
<湾曲部の構成>
湾曲部38は、不図示のアングルリングが相互に回動可能に連結されて構造体を構成し、この構造体の外周に金属線で編んだ網状体が被覆され、さらにゴム製の外皮で覆われた構成となっている。操作部14から湾曲部38まで不図示の複数本の操作ワイヤが延在されており、これら操作ワイヤの先端部が湾曲部38を構成する先端部のアングルリングに固定されている。これにより、操作部14に設けられたアングルノブ28の操作に応じて、湾曲部38が上下左右に湾曲される。また湾曲部38の外周にはバルーン39が装着されており(図1参照)、上述したバルーン57と同様に、挿入部12に設けられた図示せぬ流体管路を介して供給・排出される流体(エアー、水等)によって膨張又は収縮するようになっている。
<先端硬質部の構成>
先端硬質部40の内部には被検体内撮影用の光学系(レンズ・撮像素子等、不図示)が内蔵されており、また先端硬質部40の先端面には、図示せぬ観察窓、照明窓、送気・送水ノズル、及び鉗子出口等が設けられている。照明窓の背後には光源装置24からの照明光を導くライトガイドの出射端が設けられ、当該ライトガイドで導かれた照明光が上記照明窓を介して被検体内の観察部位に向けて照射される。
<挿入部のスライド範囲>
次に、図3を参照しつつ、オーバーチューブ50に対する挿入部12のスライド範囲について説明する。なお本実施形態では、挿入部12の有効長が1520mm、オーバーチューブ50の全長が1050mmである場合について説明するが、本発明において挿入部12,オーバーチューブ50の長さはこのような場合に限定されるものではない。また、図3は各要素の関係を明示するためのものであり、実際の寸法・形状を正確に反映したものではない。
図3の(a)部分は、挿入部12をオーバーチューブ50に挿入し、挿入部12の基端側に設けられた折れ止め部材15がオーバーチューブ50に当接するところまで(即ち、挿入部12がオーバーチューブ50に対する進退可能範囲の先端位置に位置するところまで)スライド(移動)させた状態での、挿入部12とオーバーチューブ50の位置関係を示す図である(なお図3では位置関係明示のため挿入部12とオーバーチューブ50とを別々に示しているが、実際には挿入部12がオーバーチューブ50に挿入されている)。この位置関係では、折れ止め部材15の外径がオーバーチューブ50の基端開口58の内径に等しくなっており、オーバーチューブ50が折れ止め部材15に当接するため、挿入部12のオーバーチューブ50の先端側へのさらなるスライドが規制される。
図3の(a)部分に示す状態では、挿入部12のうち先端硬質部40、湾曲部38、及び軟性部36の一部(低曲げ剛性部36Aの先端側の一部)がオーバーチューブ50の先端開口56から突出する(図5を参照)。本実施形態においてこの突出部分の長さは500mmであり、このうち軟性部36の一部が突出している領域を以下「突出領域70」という。上述のように湾曲部38にはバルーン39が装着されており、湾曲部38はオーバーチューブ50内をスライドできないため(この状態を図3の(b)部分に点線で示す)、軟性部36はオーバーチューブ50内を突出領域70の範囲内(即ち、図3の(a)部分に示す状態と(b)部分に示す状態との間)でスライドできる。
なお本実施形態では、先端硬質部40と湾曲部38の長さの合計が100mmであるものとする。したがって突出領域70の長さは400mmとなる。
<曲げ剛性変化部における曲げ剛性>
次に、曲げ剛性変化部36Bを設ける位置・範囲、及び曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性の値について詳細に説明する。なお、本実施形態では挿入部12及びオーバーチューブ50を被検体の胃〜小腸付近に挿入する場合について説明するが、本発明の内視鏡システムが適用可能な状況はこのような場合に限定されるものではない。
図6は、本実施形態における軟性部36の曲げ剛性を示す図である。図6に示すように本実施形態では、突出領域70の先端位置P0が挿入部12の先端から100mm、突出領域70の長さが400mm(挿入部12の先端から500mmまで)である。そして突出領域70の最基端部以降の、軟性部36がオーバーチューブ50に覆われる領域において、基端側に向かってさらに200mm(挿入部12の先端から700mmまで)の第1位置P1までが曲げ剛性が一定(曲げ剛性最低部分)である。
軟性部36においては、この、先端位置P0から第1位置P1までの曲げ剛性最低部分が、上述した低曲げ剛性部36A(第1曲げ剛性均一部)である。そして、第1位置P1から、さらに基端側の第2位置P2(挿入部12の先端から900mm)までが曲げ剛性変化部36Bであり、第2位置P2よりも基端側が高曲げ剛性部36C(第2曲げ剛性均一部)である。したがって挿入部12がオーバーチューブ50に対する進退可能範囲の先端位置に位置するとき(図3(a)に示す状態)、即ち挿入部12の基端側に設けられた折れ止め部材15がオーバーチューブ50の基端開口58の内縁(当接部)に当接するとき、低曲げ剛性部36Aの一部がオーバーチューブ50の先端開口56から突出し、低曲げ剛性部36Aの基端位置(曲げ剛性変化部36Bの先端側の第1位置P1と同じである)は、挿入部12の長手軸方向(図3のX方向)に関して、先端開口56よりも基端側に位置する。
このように、図6に示す例では低曲げ剛性部36A及び高曲げ剛性部36Cにおける曲げ剛性が挿入部12の長手軸方向に渡って一定(曲げ剛性の平均変化率がゼロ)であり、曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性が挿入部12の長手軸方向に渡って一様に増加している。即ち曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性の平均変化率は、低曲げ剛性部36Aにおける曲げ剛性の平均変化率より大きく、かつ高曲げ剛性部36Cにおける曲げ剛性の平均変化率より大きい。なお本実施形態において曲げ剛性変化部36Cにおける「曲げ剛性の平均変化率」とは、曲げ剛性変化部36Cにおける曲げ剛性の値をX(先端位置P1での値),Y(基端位置P2での値)とし、曲げ剛性変化部36Cの長さ(挿入部12の長手軸方向に沿った長さ)をZとしたときに(ただしX,Y,Z>0であり、またY>Xとする)、(Y−X)/Zで表される値をいうものとする。低曲げ剛性部36A,高曲げ剛性部36Bにおける曲げ剛性の平均変化率も、同様に定義できる。
なお、図6では好ましい態様の一つとして低曲げ剛性部36A及び高曲げ剛性部36Cにおける曲げ剛性が軟性部36の長軸方向に沿って一定である場合を示したが、本発明はこのような態様に限らず、低曲げ剛性部36A及び高曲げ剛性部36Cにおける曲げ剛性が必ずしも一定でなくてもよい。例えば、低曲げ剛性部36A及び高曲げ剛性部36Cにおける曲げ剛性が、曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性の変化幅(先端側の第1位置P1における曲げ剛性と基端側の第2位置P2における曲げ剛性との差の絶対値)よりも小さな範囲で変化している場合でも、図6と同様な効果を奏することができる。このように低曲げ剛性部36A及び高曲げ剛性部36Cにおける曲げ剛性を変化させた例を、図7の(a)部分に示す。なお図7の(a)部分では低曲げ剛性部36Aにおける曲げ剛性及び高曲げ剛性部36Cにおける曲げ剛性の双方を変化させた例を示しているが、低曲げ剛性部36Aと高曲げ剛性部36Cとのうちいずれか一方における曲げ剛性を変化させるようにしてもよい。また、低曲げ剛性部36A,曲げ剛性変化部36B,及び高曲げ剛性部36Cにおける曲げ剛性の変化率は挿入部12の長手軸方向に渡って一定でなくてもよく、図7の(b)部分に示すように、曲げ剛性が平均変化率(図7の(b)部分中のグラフにおける直線)に沿って上下に変化(図7の(b)部分中のグラフにおける曲線)するようにしてもよい。この場合、曲げ剛性は挿入部12の長手軸方向に沿って周期的に変化するようにしてもよいし、ランダムに変化するようにしてもよい。
また、図6では被覆領域72(軟性部36がオーバーチューブ50に被覆される範囲)の長さを200mmとしているが、この値は好ましい値の一例であり、被覆領域72の長さを100mm〜300mmの範囲で変化させても図6に示す例と同様の効果を奏する。同様に、図6では曲げ剛性変化部36Bの長さを200mmとしているが、この値は好ましい値の一例であり、曲げ剛性変化部36Bの長さを100〜400mmの範囲で変化させても図6に示す例と同様の効果を奏する。
また、本実施形態において、曲げ剛性変化部36Bでの曲げ剛性は先端位置(第1位置P1)から基端位置(第2位置P2)に向けて一様に増加している(曲げ剛性の増加率が一定である)。そして第1位置P1での曲げ剛性である第1曲げ剛性に対し、第2位置P2での曲げ剛性である第2曲げ剛性は2倍以上である。挿入部12及びオーバーチューブ50を被検体内に挿入する場合、挿入部位によっては小さな屈曲部等があり挿入部12の先端部が前に進みにくいため、先端部の手前(基端側)で軟性部36が撓みやすくなるが、本実施形態では第2曲げ剛性を第1曲げ剛性の2倍以上とすることで、手前側での撓みを防止し、挿入しやすくすることができる。
<被検体内への挿入>
上記構成の内視鏡システム100においては、例えば以下のようにして挿入部12及びオーバーチューブ50を被検体内に挿入することができる。具体的には、まず操作者が把持部52を把持してオーバーチューブ50を被検体の口から体内に挿入し、所定の長さを挿入したら上記バルーン制御装置60を制御してバルーン57を膨張させ、オーバーチューブ50を被検体に対して固定する。そしてこの状態でオーバーチューブ50の挿通路59に挿入部12を挿通し、折れ止め部材15が基端開口58の内周に当接するまで挿入部12を被検体の奥に挿入する。この状態では挿入部12がオーバーチューブ50に対する進退可能範囲の先端位置に位置しており、先端開口56から軟性部36の先端側の一部及び湾曲部38が露出しているので、バルーン制御装置60を制御してバルーン39を膨張させ、挿入部12を被検体に固定する。そして今度はバルーン57を収縮させてオーバーチューブ50の被検体への固定を解除し、オーバーチューブ50をさらに奥に(先端開口56が湾曲部38の基端部に位置するまで)挿入する。そしてバルーン57を膨張させてオーバーチューブ50を被検体に固定し、バルーン39を収縮させて挿入部12の固定状態を解除し、挿入部12をさらに奥に挿入する。このような手順を繰り返すことで、挿入部12及びオーバーチューブ50を被検体の所望の部位まで挿入することができる。なおこのような挿入の操作に際しては、アングルノブ28を適宜操作して湾曲部38を上下左右に湾曲させ、挿入部12の先端部分を所望の方向に向ける。
<Y脚以降への挿入>
図8は、本実施形態に係る内視鏡システム100の挿入部12及びオーバーチューブ50を、胃が全摘出された被検体に挿入した様子を示す図である。このような被検体の場合、図8中に符号PYで示すY脚(小腸と十二指腸との吻合部)付近で挿入部12の方向を大きく変える必要があり、挿入部の曲げ剛性が高いと挿入が困難になると共に挿入による被検体への負荷が大きくなるが、本実施形態に係る内視鏡システム100では、Y脚以降に挿入される部分(最大600mm程度)を全て曲げ剛性最低部分である低曲げ剛性部36A(上記例では長さ700mm)とすることができるので、Y脚から十二指腸側への挿入を容易にすると共に挿入による被検体への負荷を低減することができる。
<曲げ剛性変化部での曲げ剛性変化量とオーバーチューブの最大曲げ剛性との関係>
図9は、曲げ剛性変化部での曲げ剛性変化量とオーバーチューブの最大曲げ剛性との関係の例を示すグラフである。曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性の変化がオーバーチューブ50の曲げ剛性に対して小さすぎると、曲げ剛性変化36Bを設ける効果が低くなるため、本実施形態では、図9に示すように曲げ剛性変化部36Bにおける最大曲げ剛性と最小曲げ剛性の差がオーバーチューブ50の最大曲げ剛性の半分よりも大きくなるようにしている。
具体的には図9の(a)部分に示すように、オーバーチューブ50単体での曲げ剛性の値をC(第3曲げ剛性)とし、曲げ剛性変化部36Bにおける曲げ剛性の値をA(先端位置である第1位置P1での値),B(基端位置である第2位置P2での値)としたときに(ただしA,B,C>0であり、またB>Aとする)、(B−A)>{(1/2)×C}となるようにする。この場合、挿入部12とオーバーチューブ50の曲げ剛性の合計は、図9の(b)部分に示すようになる。なお、図9に示す例ではオーバーチューブ50の曲げ剛性が中心軸方向に渡って一定である場合について説明しているが、オーバーチューブ50の曲げ剛性が中心軸方向に沿って変化する場合は、最も曲げ剛性が高い位置の曲げ剛性をCとして上記関係を満たすようにする。
以上説明したように本実施形態にかかる内視鏡システム100では、挿入部の適切な曲げ剛性を確保することができる。
<その他>
上記実施形態では、挿入部12がオーバーチューブ50に対する進退可能範囲の先端位置に位置するときは、折れ止め部材15がオーバーチューブ50の基端開口58の内縁(当接部)に当接して、オーバーチューブ50の位置決め(オーバーチューブ50の基端位置の特定、規制)がなされる。これに対し、挿入部12がオーバーチューブ50に対する進退可能範囲の基端位置に位置するときの位置決め(オーバーチューブ50の先端位置の特定、規制)は、例えば以下の例のように行うことができる。
(例1)
オーバーチューブ50の先端開口56の内縁と、湾曲部38の外周に装着されたバルーン39の基端側とを当接させることで、位置決めを行うことができる(図10の(a)部分参照)。なお、この例1による位置決めは、上記態様のように湾曲部38とオーバーチューブ50とにバルーン39,57がそれぞれ装着された、いわゆるダブルバルーン型の内視鏡の場合に適用できる。
(例2)
湾曲部38の基端側に設けられた固定部81と、オーバーチューブ50の先端開口56の内縁とを当接させることで、位置決めを行うことができる(図10の(b)部分参照)。なお、この例2による位置決めは、上記態様のようなダブルバルーン型の内視鏡に加え、挿入部の先端にのみバルーンが装着されたシングルバルーン型の内視鏡にも適用できる。
(例3)
湾曲部38の外径よりも大きい外径を有するリング状部材82を湾曲部38の中間(挿入部12の長手軸方向中間)に装着し、オーバーチューブ50の先端がこのリング状部材82に当接するようにすることで、位置決めを行うことができる(図10の(c)部分参照)。
(例4)
湾曲部38の中間(挿入部12の長手軸方向中間)を一部分太くして当接部83を設け、オーバーチューブ50の先端がこの当接部83に当接するようにすることで、位置決めを行うことができる(図10の(d)部分参照)。
(例5)
軟性部36の先端側にリング等の部材を接着剤で固定して当接部84を設け、オーバーチューブ50の先端がこの当接部84に当接するようにすることで、位置決めを行うことができる(図10の(e)部分参照)。
(例6)
湾曲部38の中間(挿入部12の長手軸方向中間)を一部分太くして拡径部85を設け(図10の(f)部分参照)、当該拡径部85とオーバーチューブ50の内径とを、それらの間の摩擦力又は径方向締め付け力で固定することで、位置決めを行うことができる(図10の(g)部分参照)。
なお本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
10…内視鏡、12…挿入部、14…操作部、36…軟性部、36A…低曲げ剛性部、36B…曲げ剛性変化部、36C…高曲げ剛性部、37E…外皮、RH,RS…樹脂層、38…湾曲部、39…バルーン、40…先端硬質部、50…オーバーチューブ、56…先端開口、58…基端開口、59…挿通路、70…突出領域、72…被覆領域、P1…第1位置、P2…第2位置

Claims (6)

  1. 体内に挿入される挿入部と、前記挿入部の基端側に接続された操作部とを有し、前記挿入部は、先端硬質部と、前記先端硬質部の基端側に接続された湾曲部と、前記湾曲部の基端側に接続された軟性部とを有する内視鏡と、
    先端開口と基端開口とを有し、前記基端開口から前記挿入部が挿通される挿通路を有するチューブ本体を備え、前記挿入部は前記チューブ本体の中心軸方向に沿って進退自在であり、前記チューブ本体は、前記挿入部が前記チューブ本体に対する進退可能範囲の先端位置に位置するとき少なくとも前記軟性部の一部が前記先端開口から突出する長さで形成される挿入補助具と、
    を備える内視鏡システムであって、
    前記軟性部は、
    前記軟性部の先端側に位置する低曲げ剛性部と、
    前記軟性部の基端側に位置し、前記低曲げ剛性部の曲げ剛性に対して相対的に高い曲げ剛性をもつ高曲げ剛性部と、
    前記低曲げ剛性部と前記高曲げ剛性部との間に位置し、前記低曲げ剛性部側から前記高曲げ剛性部側に向かって曲げ剛性が増加する曲げ剛性変化部であって、前記挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率が、前記低曲げ剛性部における前記挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率より大きく、かつ前記高曲げ剛性部における前記挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率より大きい曲げ剛性変化部と、を有し、
    前記挿入部が前記チューブ本体に対する進退可能範囲の先端位置に位置するとき、前記挿入部の長手軸方向に関して前記低曲げ剛性部の基端位置は前記チューブ本体の前記先端開口よりも基端側に位置する、
    内視鏡システム。
  2. 体内に挿入される挿入部と、前記挿入部の基端側に接続された操作部とを有し、前記挿入部は、先端硬質部と、前記先端硬質部の基端側に接続された湾曲部と、前記湾曲部の基端側に接続された軟性部とを有する内視鏡と、
    先端開口と基端開口とを有し、前記基端開口から前記挿入部が挿通される挿通路を有するチューブ本体を備え、前記挿入部は前記挿通路の中心軸方向に沿って進退自在であり、前記チューブ本体の基端側に前記内視鏡に当接する当接部を有し、前記チューブ本体は、前記内視鏡が前記当接部に当接したとき少なくとも前記軟性部の一部が前記先端開口から突出する長さで形成される挿入補助具と、
    を備える内視鏡システムであって、
    前記軟性部は、
    前記軟性部の先端側に位置する低曲げ剛性部と、
    前記軟性部の基端側に位置し、前記低曲げ剛性部の曲げ剛性に対して相対的に高い曲げ剛性をもつ高曲げ剛性部と、
    前記低曲げ剛性部と前記高曲げ剛性部との間に位置し、前記低曲げ剛性部側から前記高曲げ剛性部側に向かって曲げ剛性が増加する曲げ剛性変化部であって、前記挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率が、前記低曲げ剛性部における前記挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率より大きく、かつ前記高曲げ剛性部における前記挿入部の長手軸方向に対する曲げ剛性の平均変化率より大きい曲げ剛性変化部と、を有し、
    前記内視鏡が前記当接部に当接したとき、前記挿入部の長手軸方向に関して前記低曲げ剛性部の基端位置は前記チューブ本体の前記先端開口よりも基端側に位置する、
    内視鏡システム。
  3. 前記低曲げ剛性部は、前記挿入部の長手軸方向に沿って曲げ剛性が一定である第1曲げ剛性均一部を有する、請求項1又は2に記載の内視鏡システム。
  4. 前記高曲げ剛性部は、前記挿入部の長手軸方向に沿って曲げ剛性が一定である第2曲げ剛性均一部を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  5. 前記曲げ剛性変化部の先端位置の曲げ剛性を第1曲げ剛性とし、前記曲げ剛性変化部の基端位置の曲げ剛性を第2曲げ剛性としたとき、
    前記第2曲げ剛性は前記第1曲げ剛性の2倍以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
  6. 前記曲げ剛性変化部の先端位置の曲げ剛性を第1曲げ剛性とし、前記曲げ剛性変化部の基端位置の曲げ剛性を第2曲げ剛性とし、前記チューブ本体において最も曲げ剛性が高い位置の曲げ剛性を第3曲げ剛性としたとき、
    前記第1曲げ剛性と前記第2曲げ剛性との差は前記第3曲げ剛性の半分よりも大きい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の内視鏡システム。
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