JP2016540062A - 土壌のpHを調節するための微粉化アルカリ土類炭酸塩含有材料 - Google Patents

土壌のpHを調節するための微粉化アルカリ土類炭酸塩含有材料 Download PDF

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Abstract

本発明は、土壌のpHを調節するための方法、および土壌のpHを最適化または改良するための≦50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の使用、および土壌のpHを最適化または改良するために、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を施用するための灌漑システムまたは噴霧システムの使用に関する。

Description

本発明は、土壌のpHを調節するための方法、および土壌のpHを最適化または改良するための≦50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の使用、および土壌のpHを最適化または改良するために、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を施用するための灌漑システムまたは噴霧システムの使用に関する。
栽培植物の栽培は、多くの方法で使用される土壌のpH等のいくつかの要因に影響を与える。例えば、カリフォルニア州では約600000エーカーには胡桃の木が植えられていることが計算され、従ってそれはカリフォルニアで最も栽培されている植物の1つである。一般には、カリフォルニア州はpHが中性の土壌環境を有することが知られているが、若木の植樹の際に、岩床が壊れ、花崗岩から吐き出され、放出された酸性度が表土に影響を与える場合には、酸性度が上昇する。その結果、胡桃を栽培するために使用される全面積の少なくとも10%は、高酸度に悩まされている。この土壌の不均衡が容易に是正されない理由は、主に植え付けおよび栽培の前およびその間の準備作業の不十分な制御に基づく。
当分野では、土壌のpHを上昇させるためにいくつかの試みが行われた。例えば、炭酸カルシウムまたはドロマイト系の製品のいずれかによる石灰化(liming)は、土壌のpHを上昇させるための一般的な実務である。しかし、標準的な石灰は、風によって引き起こされるその塵の制御不能な分布という高い危険性を伴い土壌表面に施用される。そのため、特定の場所の経験によれば、高い量のドロマイトまたは炭酸カルシウム系製品、即ち、2年間で10トン/エーカーが、pHを5.0から5.2に上昇させるために必要とされる。また、膨大な施用量は、標準的な石灰が5という土壌pHでは反応しないという事実による。栽培者は、エーカーあたり施用量を劇的に増加させることによって、この問題を克服しつつある。
例えば、WO01/70648号A1は、粉末製品および組成物、特に土壌改良剤または土壌改良肥料、例えば、特に岩屑土改良(raw soil amendment)製品、またはリン酸三ナトリウム(TSP)、塩化カリウムおよび/もしくは天然のリン酸塩等と混合された岩屑土改良製品のための無塵の添加剤として吸湿性の鉱物添加剤の使用に言及している。
さらに、EP0924176B1は、炭酸カルシウムもしくはドロマイトまたはそれらの混合物、または非常に微細な酸化マグネシウムの水性懸濁液を含む塩基性の液体の土壌改良剤に言及している。さらに、施用量は2から6トン/ヘクタール(t/ha)の範囲であることが開示されている。
国際公開第2001/070648号 欧州特許第0924176号明細書
従って、土壌のpHを効果的に調節するための代替方法であって、該方法は、酸性度調整材料の高い施用量を回避しつつ、簡単で安価であるべきであり、処理される土壌のpHを上昇させまたは最適化する可能性を提供すべきである該方法を提供するための必要性がこの分野に依然としてある。また、土壌のpHの上昇または最適化は、十分な時間、好ましくは少なくとも6ヶ月の期間続くものである。
従って、土壌のpHを調節するための代替方法を提供することが本発明の目的である。本発明の別の目的は、pHが上昇または最適化される点で土壌のpHを調節するための方法の提供に見出だすことができる。本発明のさらなる目的は、pH土壌改良剤材料を低施用量で施用可能な土壌のpHを調節するための方法の提供に見出だすことができる。本発明の別の目的は、利用可能な設備を用いて簡単な方法で分配することができる、土壌のpHを調節するための方法の提供に見出だすことができる。本発明のさらなる目的は、pH土壌改良剤材料を効率的に土壌に施用することができる土壌のpHを調節するための方法の提供に見出だすことができる。本発明のさらに別の目的は、十分な時間、好ましくは少なくとも6ヶ月の期間その効果が持続する方法の提供に見出だすことができる。さらなる目的は、本発明の以下の説明から理解することができる。
上記および他の目的は、請求項1において本明細書に定義される主題によって解決される。
土壌のpHを調節するための本発明の方法の有利な実施形態は、対応する従属請求項に定義される。
本発明の一態様によれば、土壌のpHを調節するための方法が提供され、該方法は以下の工程を含む。
a)≦50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を提供する工程、
b)水溶液を提供する工程、
c)工程a)の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を工程b)の水溶液と接触させて、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を形成する工程、および
d)工程c)で得られた水性懸濁液を灌漑システムまたは噴霧システムにより土壌上および/または土壌中に施用する工程であって、水性懸濁液が、土壌のpHの上昇0.1当たり、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から250.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される工程。
実施例1の結果を表すグラフである。 実施例2の試験1の結果を表すグラフである。 実施例2の試験2の結果を表すグラフである。 実施例2の試験3の結果を表すグラフである。
本発明者らは、驚くべきことに、土壌のpHを調節するための前述の方法が、アルカリ土類炭酸塩含有材料の高い施用量の使用を回避し、効果的に、高価な設備を使用することなしに簡単な方法で土壌に施用することができ、pHを十分な時間上昇させるか最適化された土壌をもたらすことを見出した。より正確には、本発明者は、土壌のpHが、土壌上および/または土壌中に少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む定義された水性懸濁液を施用することによって、改良または最適化できることを見出した。
本発明の目的に対し、以下の用語は以下の意味を有すると理解されるべきである。
本発明の目的に対し、用語「アルカリ土類炭酸塩含有材料」とは、アルカリ土類炭酸塩含有材料の全乾燥重量に基づいて、少なくとも40.0重量%のアルカリ土類炭酸塩を含む材料を指す。好ましくは、この材料は、アルカリ土類炭酸塩含有材料の全乾燥重量に基づいて、少なくとも60.0重量%、より好ましくは少なくとも80.0重量%のアルカリ土類炭酸塩を含む。
本発明の意味における用語「アルカリ土類」炭酸塩含有材料または「アルカリ土類」炭酸塩とは、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、ストロンチウムイオンまたはこれらの混合物、好ましくはマグネシウムイオン、カルシウムイオンまたはこれらの混合物、より好ましくはカルシウムイオンのようなアルカリ土類金属の2価陽イオンを指す。
本発明の意味における用語「水溶液」とは、個別の固体粒子が水中に見られない、水および場合によりさらなる添加剤を含む系を指す。
本発明の意味における用語「水性懸濁液」とは、不溶性固体、水および場合によりさらなる添加剤を含み、通常、大量の固体を含んでおり、このためより粘性であり、一般にそれを形成する液体よりも高い密度である。
本明細書中で使用され、当該分野で一般に定義されているように、「d50」値はMicromeritics Instrument CorporationのSedigraph(商標) 5100(動作機器のソフトウェアバージョン1.04)を使用して行われた測定に基づいて決定され、粒子体積または質量の50%(中央値)が、指定された値に等しい直径を有する粒子によって占められるサイズとして定義される。その方法および機器は当業者に知られており、通常、充填剤および顔料の粒径を決定するために使用される。測定は、0.1重量%Naの水溶液中で行われる。サンプルを、高速攪拌機および超音波を用いて分散する。
用語「含む(comprising)」が本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、それは、主要なまたはささいな機能的重要性の他の不特定の要素を排除するものではない。本発明の目的に対し、用語「からなる」は、用語「含む」の好ましい実施形態であると考えられる。以下においてある群が実施形態の少なくとも特定の数を含むように定義されている場合、これはまた、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群を開示すると理解すべきである。
用語「含む(including)」または「有する」が使用されるときはいつでも、これらの用語は、上記で定義した「含む(comprising)」と同等であることを意味する。
単数名詞を参照するときに不定冠詞または定冠詞、例えば、「a」、「an」または「the」が使用される場合、何か他のことが具体的に述べられていない限り、これはその名詞の複数形を含む。
本発明の別の態様によれば、土壌のpHを最適化または改良するために、≦50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を使用することが提供され、ここで、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液の形態であり、水性懸濁液は、土壌のpHの上昇0.1当たり少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から250.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される。
本発明のさらなる態様によれば、土壌のpHを最適化または改良するために、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を土壌上および/または土壌中に施用するための灌漑システムまたは噴霧システムの使用が提供され、灌漑システムは、点滴灌漑、施肥灌漑、スプリンクラー、ピボット、ブームを有する分配、およびこれらの混合から選択される。
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料およびそれらの混合物から選択することが好ましく、好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料は、沈降炭酸カルシウム(PCC)、例えば、アラゴナイト、バテライトおよび方解石の鉱物結晶形の1つ以上、ならびに/または天然の重質炭酸カルシウム(NGCC)、例えば、大理石、石灰石、チョークおよび/もしくはドロマイトの1つ以上から選択される。
また、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、a)0.1μmから50.0μm、好ましくは0.2μmから30.0μm、より好ましくは0.3μmから20.0μm,最も好ましくは0.5μmから15.0μmの範囲の重量メジアン粒径直径d50、および/またはb)1.0m/gから10.0m/gの範囲、より好ましくは3.0m/gから8.0m/gの範囲のBET窒素法により測定される比表面積(BET)、および/またはc)2.5から3.5g/cmの範囲、より好ましくは2.5から3.2g/cmの範囲、最も好ましくは2.6から3.0g/cmの範囲の密度を有することが好ましい。水性懸濁液は、土壌のpHの上昇0.1当たり少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から250kg/ha、好ましくは1.0から100kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用されることがさらに好ましい。また、水溶液は、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤、水軟化剤およびそれらの混合物を含む群から選択される少なくとも1つの化合物をさらに含むことが好ましい。土壌が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の施用前に、a)不等式(I)、より好ましくは不等式(Ia)のpH
pH≦7.2 (I)、
3.5<pH≦7.0 (Ia)、
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の施用後に、b)不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpH
pH≦7.2 (II)、
5.1<pH≦7.2 (IIa)、
であって、ここで、pHは少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24および/または52週間後に決定されるpHを有する場合に最適化または改良が達成されることがよりさらに好ましい。また、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、木になる果物、小植物の果実、穀物、豆科植物、開放耕作地もしくは温室の野菜、工芸作物、農作物、観賞植物のような栽培植物のための土壌上および/または土壌中に施用されることが好ましい。
本発明の少なくとも1つの実施形態によれば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料およびそれらの混合物から選択され、好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料は、沈降炭酸カルシウム(PCC)、例えば、アラゴナイト、バテライトおよび方解石の鉱物結晶形の1つ以上、ならびに/または天然の重質炭酸カルシウム(NGCC)、例えば、大理石、石灰石、チョークおよび/もしくはドロマイトの1つ以上から選択される。
本発明の別の実施形態によれば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、a)0.1μmから50.0μm、好ましくは0.2μmから30.0μm、より好ましくは0.3μmから20.0μm,最も好ましくは0.5μmから15.0μmの範囲の重量メジアン粒径直径d50、および/またはb)1.0m/gから10.0m/gの範囲、より好ましくは3.0m/gから8.0m/gの範囲のBET窒素法により測定される比表面積(BET)、および/またはc)2.5から3.5g/cmの範囲、より好ましくは2.5から3.2g/cmの範囲、最も好ましくは2.6から3.0g/cmの範囲の密度を有する。
本発明のさらに別の実施形態によれば、水溶液は、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤、水軟化剤およびそれらの混合物を含む群から選択される少なくとも1つの化合物を含む。
本発明の一実施形態によれば、水性懸濁液は、土壌のpHの上昇0.1当たり少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から100.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される。
本発明の別の実施形態によれば、灌漑システムは、点滴灌漑、施肥灌漑、スプリンクラー、ピボット、ブームを有する分配、およびこれらの混合から選択される。
上述のように、土壌のpHを調節するための本発明の方法は、少なくともa)、b)、c)およびd)の処理段階を含む。以下では、本発明のさらなる詳細、特に土壌のpHを調節するための本発明の方法の前述の工程に言及される。
工程a)の特徴付け:少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の提供
本発明の方法の工程a)によれば、≦50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が提供される。
表現「少なくとも1つの」アルカリ土類炭酸塩含有材料は、1種以上のアルカリ土類炭酸塩含有材料が本発明の方法において提供できることを意味することが理解される。
従って、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、1種のアルカリ土類炭酸塩含有材料であることができることに留意すべきである。あるいは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、2種以上のアルカリ土類炭酸塩含有材料の混合物であることができる。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、2種のアルカリ土類炭酸塩含有材料のような2種または3種のアルカリ土類炭酸塩含有材料の混合物であることができる。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は1種のアルカリ土類炭酸塩含有材料である。
本発明の意味における少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料およびそれらの混合物から選択される充填材料を指す。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料である。
好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料は、重質(または天然)炭酸カルシウム(NGCC)、沈降炭酸カルシウム(PCC)、およびこれらの混合物から選択される。
NGCCは、炭酸カルシウムの天然に存在する形態であり、石灰石またはチョークのような堆積岩または変成大理石の岩からから採掘され、例えば、サイクロンまたは分級機によって、湿式および/または乾式で粉砕、スクリーニングおよび/または細分化のような処理により加工されると理解される。本発明の一実施形態では、NGCCは、大理石、チョーク、ドロマイト、石灰石およびこれらの混合物を含む群から選択される。
一方、PCCタイプの炭酸カルシウムは、水中で細かく分割された酸化カルシウム粒子に由来する場合、一般に当分野で石灰または石灰乳のスラリーと呼ばれる水酸化カルシウムのスラリーの炭酸化により、またはイオン性塩溶液からの沈殿により得られた合成炭酸カルシウム生成物を含む。PCCは、菱面体晶および/または偏三角面体および/またはアラゴナイトであってもよい。好ましい合成炭酸カルシウムまたは沈降炭酸カルシウムは、アラゴナイト、バテライト、または方解石の鉱物結晶形またはそれらの混合物を含む。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料は、沈降炭酸カルシウム(PCC)である。例えば、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料は、方解石の鉱物結晶形の沈降炭酸カルシウムである。
あるいは、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料は、天然の重質炭酸カルシウム(NGCC)である。例えば、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料はドロマイトまたは石灰石である。好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料は石灰石である。
少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料中の炭酸カルシウムの量は、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料の全乾燥重量に基づいて、少なくとも40.0重量%、好ましくは少なくとも60.0重量%、最も好ましくは少なくとも80.0重量%であることが理解される。例えば、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料中の炭酸カルシウムの量は、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料の全乾燥重量に基づいて、少なくとも95.0重量%、好ましくは97.0から100.0重量%、より好ましくは97.0から99.95重量%、最も好ましくは97.5から99.5重量%である。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料である。例えば、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料は、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料の全乾燥重量に基づいて、少なくとも40.0重量%、好ましくは少なくとも60.0重量%、最も好ましくは少なくとも80.0重量%の量で炭酸マグネシウムを含む。例えば、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料における炭酸マグネシウムの量は、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料の全乾燥重量に基づいて、少なくとも95.0重量%、好ましくは97.0から100.0重量%、より好ましくは97.0から99.95重量%、最も好ましくは97.5から99.5重量%である。
一般に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が≦50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有することは、本発明の一つの特定の要件である。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、0.1μmから50.0μm、好ましくは0.2μmから30.0μm、より好ましくは0.3μmから20.0μm,最も好ましくは0.5μmから15.0μmの範囲の重量メジアン粒径d50を有する。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、≦75.0μmのトップカット(d98)を有する。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、≦50.0μm、好ましくは≦30.0μm、最も好ましくは≦20.0μmのトップカット(d98)を有する。
追加的または代替的に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、ISO 9277に従ったBET窒素法により測定して、1.0m/gから10.0m/gの範囲のBET比表面積を有する。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、ISO 9277に従ったBET窒素法により測定して、3.0m/gから8.0m/gの範囲の比表面積(BET)を有する。
追加的または代替的に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、2.5から3.5g/cmの範囲の密度を有する。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、2.5から3.2g/cmの範囲、最も好ましくは2.6から3.0g/cmの範囲の密度を有する。本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、2.6から2.8g/cmの範囲または2.8から3.0g/cmの範囲の密度を有する。
本発明の一実施形態では、好ましくは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、≦50.0μm、好ましくは0.1μmから50.0μm、より好ましくは0.2μmから30.0μm、さらにより好ましくは0.3μmから20.0μm,最も好ましくは0.5μmから15.0μmの範囲のメジアン粒径直径d50値を有する石灰石のような炭酸カルシウム含有材料である。この場合には、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、好ましくは、ISO 9277に従って窒素およびBET法を使用して測定される1.0m/gから10.0m/g、最も好ましくは3.0m/gから8.0m/gのBET比表面積を示す。さらに、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、2.6から2.8g/cmの範囲の密度を有する。
本発明の別の実施形態では、好ましくは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、≦50.0μm、好ましくは0.1μmから50.0μm、より好ましくは0.2μmから30.0μm、さらにより好ましくは0.3μmから20.0μm,最も好ましくは0.5μmから15.0μmの範囲のメジアン粒径直径d50値を有するドロマイトのような炭酸カルシウム含有材料である。この場合には、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、好ましくは、ISO 9277に従って窒素およびBET法を使用して測定される1.0m/gから10.0m/g、最も好ましくは3.0m/gから8.0m/gのBET比表面積を示す。さらに、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、2.8から3.0g/cmの範囲の密度を有する。
少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料および/または少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料のような、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、乾式粉砕された材料、湿式粉砕および乾燥された材料または前記材料の混合物であることが好ましい。一般に、粉砕工程は、例えば、精製が主に二次体との衝撃から生じるような条件下で任意の従来の粉砕装置により、即ち、ボールミル、ロッドミル、振動ミル、ロールクラッシャー、遠心衝撃ミル、縦型ビーズミル、アトリションミル、ピンミル、ハンマーミル、粉砕機、シュレッダー、デクランパー(declumper)、ナイフカッター、または当業者に知られている他のこのような機器の1以上中で実行することができる。
少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料および/または少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料のような、少なくとも一つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が湿式粉砕のアルカリ土類炭酸塩含有材料である場合、粉砕工程は、自原性(autogenous)粉砕が起こるような条件下で、および/または水平ボールミル粉砕によって、および/または当業者に公知の他のそのような方法によって行うことができる。このようにして得られた湿式処理粉砕アルカリ土類炭酸塩含有材料は、例えば、周知の方法、例えば、凝集、濾過または乾燥前の強制蒸発によって洗浄し、脱水することができる。乾燥の次の工程は、噴霧乾燥のような単一の工程で、または少なくとも2つの工程、例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の全乾燥重量に基づいて、約0.5重量%を超えないレベルまで関連した水分量を減少させるために、第1の加熱工程をアルカリ土類炭酸塩含有材料に適用することにより、行うことができる。充填剤の残存総含水率は、195℃のオーブンで水分を脱着させ、100ml/分で10分間乾燥Nを用いるKFクーロメーター(Mettlerオーブン DO 0337と組み合わされた、Mettler Toledo電量KF滴定機 C30)にそれを連続的に通過させる、カールフィッシャー電量滴定法により測定することができる。残留総含水率は検量線を用いて決定することができ、サンプルなしの10分間のガス流のブラインドを考慮することができる。残留総水分含量は、第2の加熱工程を少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に適用することによって、さらに減少させることができる。乾燥が複数の乾燥工程によって行われる場合には、第1の工程は、空気の熱い流れ中で加熱することにより行うことができ、一方、第2およびさらなる乾燥工程は、好ましくは、対応する容器中の雰囲気が表面処理剤を含む間接加熱によって行われる。少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、不純物を除去するための選鉱工程(例えば、浮遊選鉱、漂白または磁気分離工程)に供されることが一般的である。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、少なくとも1つの乾燥重質炭酸カルシウム含有材料および/または少なくとも1つの乾式粉砕炭酸マグネシウムのような、少なくとも1つの乾式粉砕アルカリ土類炭酸塩含有材料である。別の実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、水平ボールミルで湿式粉砕され、続いて噴霧乾燥の周知の方法を使用して乾燥された材料である。少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、乾燥粉砕された材料であることが好ましい。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、乾式粉砕石灰石のような乾燥重質炭酸カルシウム含有材料である。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、≦50.0μm、好ましくは0.1μmから50.0μm、より好ましくは0.2μmから30.0μm、さらにより好ましくは0.3μmから20.0μm,最も好ましくは0.5μmから15.0μmの範囲のメジアン粒径直径d50値、およびISO 9277に従って窒素およびBET法を使用して測定される1.0m/gから10.0m/g、最も好ましくは3.0m/gから8.0m/gのBET比表面積を有する、乾式粉砕石灰石のような、乾燥重質炭酸カルシウム含有材料である。
工程b)の特徴付け:水溶液の提供
本発明の方法の工程b)に従って、水溶液が提供される。
本発明の意味における用語「水溶液」は、個別の固体粒子が水中に見られない、水および場合によりさらなる添加剤を含む系を指す。
用語「水」溶液は、水溶液の全重量に基づいて、少なくとも60.0重量%、好ましくは少なくとも70.0重量%、より好ましくは少なくとも75.0重量%、最も好ましくは少なくとも80.0重量%の水を含む溶液を指すことが理解される。例えば、水溶液は、水溶液の全重量に基づいて、60.0から100.0重量%、好ましくは70.0から99.9重量%、より好ましくは75.0から99.5重量%、最も好ましくは80.0から98.0重量%の水を含む。
本発明の一実施形態では、水溶液は水からなる。
水は、好ましくは、地下水、水道水、河川または湖の水、雪が解けた水、下水処理水、脱塩水、排水およびこれらの混合物を含む群から選択される。
水溶液は、水溶液の状態の改良に、または土壌上の植物の成長、健康および生産性を向上させるために一般に使用される化合物をさらに含むことができることが理解される。従って、この化合物は、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤、水軟化剤およびそれらの混合物を含む群から選択することができる。
本発明の一実施形態では、水溶液は肥料を含む。好ましくは、肥料は、窒素、リン、およびカリウム化合物から選択することができる。例えば、肥料は、尿素、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸尿素、モリブデン酸アンモニウム、硝酸カリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウムおよびそれらの混合物から選択することができる。追加的または代替的に、肥料は、肥料に関する2003年10月13日の欧州議会および評議会の規則(EC)第2003/2003に記載されたようなもののような、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カルシウム、ホウ素エタノールアミン、溶液中でのホウ酸入り肥料、懸濁液中のホウ酸入り肥料、コバルト塩、コバルトキレート、コバルト肥料溶液、銅塩、酸化銅、水酸化銅、銅キレート、銅系肥料、銅肥料溶液、オキシ塩化銅、オキシ塩化銅懸濁液、鉄塩、鉄キレート、鉄肥料溶液、マンガン塩、マンガンキレート、酸化マンガン、マンガン系肥料、マンガン系肥料溶液、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸アンモニウム、モリブデン系肥料、モリブデン系肥料溶液、亜鉛塩、亜鉛キレート、酸化亜鉛、亜鉛系肥料、亜鉛系肥料溶液を含む群から選択される微量栄養素肥料のような微量栄養素肥料とすることができる。水溶液中の肥料の導入は、土壌または植物の葉に栄養を供給するために有利である。
追加的または代替的に、水溶液は水軟化剤を含む。例えば、水軟化剤は、クエン酸一ナトリウム、クエン酸一カリウムおよびそれらの混合物を含む群から選択することができる。このような硬水軟化剤は、有利には、灌漑システムまたは噴霧システムのノズルが目詰まりする危険性を低減するために、水溶液中に導入される。
追加的または代替的に、水溶液は凍結防止剤を含む。例えば、凍結防止剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウムおよびそれらの混合物を含む群から選択することができる。このような凍結防止剤は、周囲温度を≦5℃である場合には、水溶液中に特に有利に導入される。
水溶液は、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤、水軟化剤およびそれらの混合物を含む群から選択される1つ以上の前記化合物を含むことができることが理解される。
緩衝剤を水溶液に添加する場合には、水溶液は、処理される土壌のpHを一定のレベルに維持するのに十分ではない量で緩衝剤を含むことが理解される。換言すれば、水溶液は、処理される土壌のpHを上昇または最適化することができるように緩衝剤を含む。
表現「1つ以上」の前記化合物は1種以上の前記化合物を本発明の方法で提供することができることを意味することが理解される。
従って、前記化合物は、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤および水軟化剤を含む群から選択される1種の化合物であることができることに留意すべきである。あるいは、化合物は、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤および水軟化剤を含む群から選択される2種以上の化合物の混合物であることができる。例えば、前記化合物は、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、抗蒸発剤、凍結防止剤、緩衝剤および水軟化剤を含む群から選択される2種または3種の化合物の混合物であることができる。
本発明の一実施形態において、前記化合物は、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤および水軟化剤を含む群から選択される1種の化合物である。
水溶液が、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤および水軟化剤を含む群から選択される1種以上の化合物を含む場合、水溶液は、好ましくは、水溶液の全重量に基づいて、0.1から30.0重量%、より好ましくは0.5から25.0重量%、最も好ましくは2.0から20.0重量%の総量で前記化合物を含む。
従って、水溶液が、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤および水軟化剤を含む群から選択される1種以上の化合物を含む場合、水溶液は前記化合物および水を含み、好ましくはこれらからなる。例えば、水溶液は、水溶液の全重量に基づいて、0.1から30.0重量%の総量で前記化合物、および70.0から99.9重量%の量で水を含み、好ましくはこれらからなる。好ましくは、水溶液は、水溶液の全重量に基づいて、0.5から25.0重量%の総量で前記化合物、および75.0から99.5重量%の量で水を含み、好ましくはこれらからなる。より好ましくは、水溶液は、水溶液の全重量に基づいて、2.0から20.0重量%の総量で前記化合物、および80.0から98.0重量%の量で水を含み、好ましくはこれらからなる。
工程c)の特徴付け:少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料と水溶液の接触
本発明の方法の工程c)によれば、工程a)の少なくとも1つアルカリ土類炭酸塩含有材料を工程b)の水溶液と接触させて、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を形成する。
少なくとも1つアルカリ土類炭酸塩含有材料を水溶液と接触させる工程c)は、混合および/または振とう条件下で行うことができる。当業者は、彼らの方法設備に、これらの混合(例えば、パレットを混合する構成および混合速度)および振とう条件を適合させるであろう。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料と水溶液の接触は混合または振とう条件なしで行われる。
本発明の一実施形態では、工程a)の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を1段階で工程b)の水溶液と接触させ、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、好ましくは、水溶液に1部分として添加されるか、または水溶液が1部分として少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に添加される。
本発明の別の実施形態では、工程a)の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を2以上の段階で工程b)の水溶液と接触させ、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、好ましくは、ほぼ等しい部分として水溶液に添加されるか、または水溶液がほぼ等しい部分として少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に添加される。あるいは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を等しくない部分として、即ち、より大きな部分またはより小さな部分として水溶液に添加するか、または水溶液を等しくない部分として少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に添加することもできる。
なお、工程a)の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を工程b)の水溶液と接触させることによる、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液の形成はその場でまたは現場外で得ることができることが理解される。
本発明の意味において用語「その場で」は、水性懸濁液が土壌上および/または土壌中に施用される場所で、および/または120分以内のように、水性懸濁液が土壌上および/または土壌中に施用される直前に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を調製することを指す。
従って、用語「現場外」は、水性懸濁液が土壌上および/または土壌中に施用される場所とは異なる場所で、および/または120分超過のように、水性懸濁液が土壌上および/または土壌中に施用されるずっと前に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を調製することを指す。
工程a)の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を工程b)の水溶液と接触させることによって形成される少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、好ましくは、水性懸濁液の全重量に基づいて、0.001から78.0重量%、好ましくは0.01から25.0重量%、最も好ましくは0.1から20.0重量%の量で、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む。
水性懸濁液が水溶液および少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含み、好ましくはこれらからなることが好ましい。従って、水性懸濁液は、好ましくは、水性懸濁液の全重量に基づいて、0.001から30.0重量%の量で少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料、および70.0から99.999重量%の量で水溶液を含む。例えば、水性懸濁液は、水性懸濁液の全重量に基づいて、0.01から25.0重量%の量で少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料、および75.0から99.99重量%の量で水溶液を含む。あるいは、水性懸濁液は、水性懸濁液の全重量に基づいて、0.1から20.0重量%の量で少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料、および80.0から99.9重量%の量で水溶液を含む。
既に上述したように、水性懸濁液の液相は、即ち、水溶液は、液相の全重量に基づいて、少なくとも60.0重量%、好ましくは少なくとも70.0重量%、より好ましくは少なくとも75.0重量%、最も好ましくは少なくとも80.0重量%の水を含む。例えば、水性懸濁液の液相は、液相の全重量に基づいて、60.0から100.0重量%、好ましくは70.0から99.9重量%、より好ましくは75.0から99.5重量%、最も好ましくは80.0から98.0重量%の水を含む。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の液相は水からなる。
水性懸濁液の液相は、水溶液の状態の改良に、または土壌上の植物の成長、健康および生産性を向上させるために一般に使用される化合物をさらに、含むことができ、好ましくは、この化合物は、上記のように、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤、水軟化剤およびそれらの混合物を含む群から選択される。
水性懸濁液の液相が1つ以上の前記化合物を含む場合は、水溶液は、好ましくは、液相の全重量に基づいて、0.1から30.0重量%、より好ましくは0.5から25.0重量%、最も好ましくは、2.0から20.0重量%の総量で1つ以上前記化合物を含む。
工程d)の特徴付け:水性懸濁液の土壌上および/または土壌中への施用
本発明の方法の工程d)によれば、工程c)で得られた水性懸濁液は、潅漑システムまたは噴霧システムによって土壌上および/または土壌中に施用され、水性懸濁液は、土壌のpHの上昇0.1当たり、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から250kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される。
従って、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液が、土壌上および/または土壌中に施用されることが1つの要件である。
好ましくは、水性懸濁液の形の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、栽培植物を栽培するために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。例えば、木になる果物、小植物の果実、穀物、豆科植物、野菜開放耕作地もしくは温室の野菜、工芸作物、農作物、観賞植物等の栽培植物。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は木になる果物を植えるために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。好ましくは、木になる果実は、ナシ状果、核果、柑橘類、トロピカルフルーツ等から選択される。例えば、木になる果実は、あんず、サクランボ、ブドウ、ココナツ、マンゴー、オリーブ、プラム、リンゴ、ナシ、マルメロ、シトロン、グレープフルーツ、レモン、ライム、オレンジ、ザボン、タンジェリン、アーモンド、カシュー、栗、ヘーゼルナッツ、マカダミア、ピーカン、ピスタチオ、クルミ、パイナップル、バナナ、パンノキ、ドリアン、エンセーテ、イチジク、ジャックフルーツ、パパイヤ、パッションフルーツ等を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、小植物の果実を栽培するために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。好ましくは、小植物の果実はベリーである。例えば、小植物の果実は、ラズベリー、クランベリー、ブラックベリー、ブルーベリー、ハックルベリー、スグリ、ブドウ、メロン、イチゴ等を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、穀物を栽培するために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。好ましくは、穀物は、大麦、リトルバーリ(little barley)、シコクビエ、トウジンビエ、キビおよびアワ等の雑穀、トウモロコシ(corn)、トウモロコシ(maize)、メイグラス(maygrass)、オート麦、米、ライ麦、モロコシ、ダイズ、スペルト(spelt)、テフ、ライ小麦、ヒトツブコムギ小麦、デュラム小麦およびパン小麦等の小麦、アマランス、ソバ、ジュズダマ、キノア、ヒマワリ、サンプ小麦、ケシの実、ゴマ等を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、豆科植物を栽培するために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。好ましくは、豆科植物は、アズキ、大豆、ヒヨコメ、ピント豆、インゲンマメ、レンティル、ランナー豆、ライマメ、ベルベット豆、緑豆、エンドウ豆、ピーナッツ、クズイモ等を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、野菜を栽培するために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。好ましくは、植物は、開放耕作地または温室で栽培される。例えば、野菜は、ナス、ピーマン、カボチャ、ズッキーニ、トマト、ビーツ、ニンジン、パースニップ、大根、カブ、キャッサバ、ジャガイモ、サラダ、サツマイモ、サトウキビ、アルファルファ等を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、工芸作物を栽培するために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。例えば、工芸作物は産油植物とすることができる。好ましくは、工芸作物は、オリーブ、ピーナッツ、大豆、キャノーラ、ヤシ、トウモロコシ、綿実、ケシ、パーム、菜種、紅花、ゴマ、ヒマワリ、亜麻仁、チアシード、アサイー、亜麻、ジャガイモ、綿、サトウキビ、サトウダイコン等を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、農作物を栽培するために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。好ましくは、農作物は、アルファルファ、クローバー、干し草およびサイレージ用イネ科植物、オリーブ、ピーナッツ、大豆、キャノーラ、コーヒー、カカオ、茶、タバコ、綿、亜麻、ヘネッケン、ジュート、ケナフ、麻等を含む群から選択される。
本発明の一実施形態において、水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、観賞植物を栽培するために使用される土壌上および/または土壌中に施用される。好ましくは、観賞植物は、観葉植物または造園植物から選択される。
水性懸濁液の形態の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、炭酸カルシウム探幽材料の低い施用量で処理される土壌上および/または土壌中に施用されることが理解される。具体的には、水性懸濁液の形で少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料は、従来技術の施用量未満であるアルカリ土類炭酸塩含有材料の施用量で処理される土壌上および/または土壌中に施用される。
従って、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、土壌のpHの上昇0.1当たり1.0から250.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される。施用量は、水性懸濁液中の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づくことに留意すべきである。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、土壌のpHの上昇0.1当たり、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から100.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、土壌のpHの上昇0.1当たり、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から75.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される。
典型的には、処理される土壌は、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前に、不等式(I)、より好ましくは不等式(Ia)のpHを有する。
pH≦7.2 (I)、
3.5<pH≦7.0 (Ia)。
処理される土壌のpHは本方法によって調節されることが理解される。具体的には、処理される土壌のpHは、本方法によって最適化または改良される。
特に、処理される土壌が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後に、不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpHを有する場合に最適化または改良が達成される。
pH≦7.2 (II)、
5.1<pH≦7.2 (IIa)、
ここで、pHは少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24および/または52週間後に決定される。
例えば、処理される土壌が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後に、不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpHを有する場合に最適化または改良が達成される。
pH≦7.2 (II)、
5.1<pH≦7.2 (IIa)、
ここで、pHは少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24または52週間後に決定される。
あるいは、処理される土壌が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後に、不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpHを有する場合に最適化または改良が達成される。
pH≦7.2 (II)、
5.1<pH≦7.2 (IIa)、
ここで、pHは少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24および52週間後に決定される。
好ましくは、土壌が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前に、不等式(I)、より好ましくは不等式(Ia)
pH≦7.2 (I)、
3.5<pH≦7.0 (Ia)、
のpHを有し、および
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後に、不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpHを有する場合に、最適化または改良が達成される。
pH≦7.2 (II)、
5.1<pH≦7.2 (IIa)、
ここで、pHは少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24および/または52週間後に決定される。
但し、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後の処理される土壌のpHは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前に測定された同じ土壌のpH未満に低下しないことに留意すべきである。好ましくは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後の処理される土壌のpHは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した後2、4、6、8、24および/または52週間の期間内に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前に測定された同じ土壌のpH未満に低下しない。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後の処理される土壌のpHは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した後2、4、6、8、24および52週間の期間内に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前に測定された同じ土壌のpH未満に低下しない。
本発明の一実施形態では、処理される土壌の比pH(後)/pH(前)は、1.0から1.4の範囲、好ましくは1.05から1.2の範囲、最も好ましくは1.05から1.1の範囲であり、ここで
pH(後)は少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用布した2、4、6、8、24および/または52週間後に決定されたpHであり、
pH(前)は少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前のpHである。
例えば、処理される土壌の比pH(後)/pH(前)は、1.0から1.4の範囲、好ましくは1.05から1.2の範囲、最も好ましくは1.05から1.1の範囲であり、ここで
pH(後)は少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した2、4、6、8、24または52週間後に決定されたpHであり、
pH(前)は少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前のpHである。
あるいは、処理される土壌の比pH(後)/pH(前)は、1.0から1.4の範囲、好ましくは1.05から1.2の範囲、最も好ましくは1.05から1.1の範囲であり、ここで
pH(後)は少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した2、4、6、8、24および52週間後に決定されたpHであり、
pH(前)は少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前のpHである。
土壌のpHを調節するための1つのさらなる要件は、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、灌漑システムまたは噴霧システムによって土壌上および/または土壌中に施用されることである。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、灌漑システムまたは噴霧システムにより土壌上または土壌中に施用される。あるいは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、灌漑システムまたは噴霧システムによって土壌上および土壌中に施用される。例えば、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、灌漑システムまたは噴霧システムを介して土壌上に施用される。
一般に、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液は、水性懸濁液を土壌上に分配および/または水性懸濁液を土壌中に注入するのに適した任意の従来の灌漑システムまたは噴霧システムによって土壌上および/または土壌中に施用することができる。例えば、灌漑システムは、点滴灌漑、施肥灌漑、スプリンクラー、ピボット、ブームを有する分配、およびこれらの混合、または当業者に公知の他のそのような機器から選択される。
灌漑システムまたは噴霧システムは、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を処理される土壌上および/または土壌中に施用するためのシステムのような、灌漑システムまたは噴霧システムを運ぶのに適した任意の可動性または非可動性システムに取り付けることができることが理解される。例えば、可動性システムは、乗用車、トラックおよび飛行機のような、農業または園芸乗り物から選ばれる。
得られた非常に良好な結果の点で、本発明の一態様は、土壌のpHを最適化または改良するための50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の使用にも関する。少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液の形態であり、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が土壌のpHの上昇0.1当たり1.0から250.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用されることが要求される。
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液、土壌、施用量、施用システムおよびそれらの好ましい実施形態の定義については、方法の工程a)、b)、c)およびd)をさらに説明する際の前述のコメントが参照される。
土壌が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前に、不等式(I)、より好ましくは不等式(Ia)のpHを有し、
pH≦7.2 (I)、
3.5<pH≦7.0 (Ia)、
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後に、不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpHを有する場合に最適化または改良が達成される。
pH≦7.2 (II)、
5.1<pH≦7.2 (IIa)、
ここでこのpHは少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24および/または52週間後に決定される。
例えば、土壌が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前に、不等式(I)、より好ましくは不等式(Ia)のpHを有し、
pH≦7.2 (I)、
3.5<pH≦7.0 (Ia)、
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後に、不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpHを有する場合に最適化または改良が達成される。
pH≦7.2 (II)、
5.1<pH≦7.2 (IIa)、
ここでこのpHは少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24または52週間後に決定される。
あるいは、土壌が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用する前に、不等式(I)、より好ましくは不等式(Ia)のpHを有し、
pH≦7.2 (I)、
3.5<pH≦7.0 (Ia)、
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を施用した後に、不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpHを有する場合に最適化または改良が達成される。
pH≦7.2 (II)、
5.1<pH≦7.2 (IIa)、
ここでこのpHは少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24および52週間後に決定される。
従って、土壌pHの上昇または最適化は、十分な時間、好ましくは少なくとも6ヶ月の期間持続することが理解される。例えば、土壌pHの上昇または最適化は、少なくとも7ヶ月、より好ましくは少なくとも8ヶ月、さらにより好ましくは少なくとも9ヶ月、さらにより好ましくは少なくとも10ヶ月、最も好ましくは少なくとも11ヶ月間、例えば、少なくとも12ヶ月の期間持続する。
灌漑システムまたは噴霧システムを用いて、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を土壌上および/または土壌中に施用することによって得られる非常に良好な結果の点で、本発明のさらなる態様は、土壌のpHを最適化または改良するために、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を土壌上および/または土壌中に施用するための灌漑システムまたは噴霧システムの使用に言及する。灌漑システムは、点滴灌漑、施肥灌漑、スプリンクラー、ピボット、ブームを有する分配、およびこれらの混合から選択されることが好ましい。
少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液、土壌、施用量、施用システムおよびそれらの好ましい実施形態の定義については、方法の工程a)、b)、c)およびd)をさらに説明する際の前述のコメントが参照される。
以下の実施例は、さらに本発明を例示することができるが、奔発明を例示的な実施形態に限定することを意味しない。以下の実施例は、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の低減された施用量ならびに少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液で処理された土壌の最適化および/または改良されたpHを示す。
測定方法
以下の測定方法は、実施例および特許請求の範囲で指定したパラメータを評価するために使用される。
粒状材料の粒径分布(直径<xの質量%の粒子)および重量メジアン径(d50
本明細書で使用され、当分野で一般に定義されるように、「d50」値はMicromeritics Instrument CorporationのSedigraph(商標) 5100を使用して行われた測定に基づいて決定され、粒子体積または質量の50%(中央値)が、指定された値に等しい直径を有する粒子によって占められるサイズとして定義される。
方法および機器は当業者に知られており、通常、充填剤および顔料の粒径を決定するために使用される。測定は、0.1重量%Naの水溶液中で行われる。サンプルを、高速攪拌機および超音波を用いて分散する。
材料のBET比表面積
本明細書全体にわたって、アルカリ土類炭酸塩含有材料の比表面積(m/gで表される)は、(吸着ガスとして窒素を使用する)BET法を用いて決定され、該方法は当業者に周知である(ISO 9277;1995)。アルカリ土類炭酸塩含有材料の全表面積は(mで表される)は、処理前のアルカリ土類炭酸塩含有材料の比表面積と質量(gで表される)を乗算することによって得られる。
密度
密度は、MicromeriticsからのAccuPyc 1330ガス比重瓶を有するヘリウムガス比重瓶法を用いる2004年12月のNorm DIN 66137−2に従って測定され、ヘリウムガスは99.995%の純度(ヘリウムガス4.5等級)である。MicromeriticsからのAccuPyc較正標準、シリアル番号3059を用いた。
pH
土壌溶液中のH+に関する遊離酸度を、水のpHによって次のように決定した:
pHの評価のために、土壌サンプルを5から10cmの深さから採取した。30mlの体積の土壌サブサンプルを取る前に、土壌サンプルを徹底的に混合した。サブサンプルを、30mlの蒸留水と一緒にプラスチック容器に入れ、土壌−水の混合物を徹底的に混合した。得られた土壌/水混合物は、このように、体積基準で1:1の土壌:水の比に等しい。その後、容器を閉鎖し、次いで約25回振とうした。約10から15分間土壌粒子の沈降後、4.0および7.0の標準緩衝溶液で較正され、少なくとも0.05pH単位に対する再現でACまたはバッテリー操作されたpHメーター(モデル Mettler Toledo F20− FiveEasy)を溶液の最上部に挿入し、pHをデジタルで記録した。
[実施例1]
カリフォルニア州エスカロン(Escalon)の1つクルミの果樹園を試験場所として選んだ。この場所は、高い酸性度と乏しい水の浸透に悩んでおり、平均pHは約4.9から5.1であった。この酸性度をバランスよくするために、栽培者は過去2年間1エーカー当たりドロマイト粉末約2トン、即ち、合計で約4トン/haを使用した。これら2回の施用後、結果は5.0から5.2へのpHのわずかな上昇を示し、施用時から6ヵ月後に再び5に低下した。さらに、この標準製品は表土に施用され、土壌の酸性度および水分とゆっくり反応する。不均一な粒径および細粉の高い存在のために、製品のかなりの量が風で失われ、そのため土壌を処理するのに利用できないことが発生する可能性がある。
約24ha(60エーカー)のプロットを、約5%の植物が悪い健康であった約6000本の木を含む試験場所として定義した。水源は、pH7で2.7S/mのEC(電気伝導度)で、非常に低いミネラル含有量のサウスサンホアキン灌漑地区運河からの融雪により供給した。
試験場所上に水性懸濁液の形で280.2kg/haの炭酸カルシウム含有材料(米国、オムヤ社からのAgrocarb(R) 100として利用可能)を施用することを決めた。水性懸濁液を分配するため、石膏の粉末溶液等級または液体肥料/改良剤を施用するための利用可能な灌漑システムを使用した。具体的には、水をトレーラに搭載された180米ガロンlqd(約680リットル)の容量の容器の底部に導入する。その後、炭酸カルシウム含有材料をその場で水に添加し、いかなる混合も関与せず、次に得られたスラリーを、運河の水が入る流域に重力によって排出した。その後、水性懸濁液を試験場所の土壌上にポンピングした。懸濁液の特性を確保するために、ポンプから最も遠い距離にあるスプリンクラーから水を採取した。灌漑システムは、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液を1時間当たり約340kg(750lb)消費した。灌漑および土壌の24ha(60エーカー)上に約280.2kg/ha(250lb/a)を施用するのに24時間必要であった。試験場所からの土壌サンプルを2、4、6および8週間の間隔で試験した。
図1に示す結果から、土壌のpHは炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液の施用後2週間以内に急激に上昇することが理解できる。pHは、試験期間の残りの6週間の間安定にとどまった。
[実施例2]
試験1
炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液を、トウモロコシを栽培する試験場所上で試験した。
実験計画は8つの複製を有する無作為化完全ブロックであった。水性懸濁液を分配するため、土壌に除草剤溶液を施用するためのバーの利用可能な配置を、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液を施用するためにどのブロックにも、もれなく使用した。
処理は
1=未処理、
2=通常使用される粉砕ドロマイト質石灰石(参照「ドロマイト石灰」、地方の生産者から入手可能)約2240kg/ha(2000lbs/a)、および
3=炭酸カルシウム含有材料(米国、オムヤ社からTop Flow 130として入手可能)を含む水性懸濁液約1537リットル/ha(166ガロン/a)。
pHは、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液または標準参照を土壌に施用する前(ポイント1)に、ならびに、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液または標準参照を土壌に施用した後2週間毎(ポイント2)、4週間毎(ポイント3)、8週間毎(ポイント4)、12週間毎(ポイント5)および16週間毎(ポイント6)に、ジョージア州、カミラのWATERSラボにおいて水中で決定した。
図2から、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液(実線)および標準参照(点線)を土壌pHに施用した後の土壌pHの傾向を理解することができる。
異なる製品を施用した後2週間(ポイント2)で、土壌のpHは両方の処理に対し上昇し、pHの急な山形の明確な効果を示した。
4週間後(ポイント3)、未処理の試験場所は急激なpHの低下を示し、処理2(即ち、参照)でも同様であり、pHレベルは最初のpH、即ち、土壌改良剤を施用する前よりも低かった。
処理番号3(即ち、カルシウム炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液)も、2週間後(ポイント2)の後に測定されたpHと比較して、処理の4週間後(ポイント3)にpHの低下を示したが、決定されたpHは最初のpH、即ち、土壌改良材を施用する前(ポイント1)のpHよりも高かった。
16週間後(ポイント6)、炭酸カルシウム含有材料を含む本発明の水性懸濁液で処理されたプロットのpHは、ドロマイト石灰(即ち、+0.55pH)または未処理検査(即ち、+1.050pH)のどちらに対しても差を示した。
試験2
炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液を、綿を栽培する試験場所でも試験した。
処理1、2および3を綿に対し行った以外は、上記試験1について記載したように実験を行った。
図3から、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液(実線)および標準参照(点線)を土壌pHに施用した2週間後(ポイント2)、4週間後(ポイント3)、8週間後(ポイント4)および12週間後(ポイント5)の土壌のpHの傾向が理解できる。
参照処理(すなわち、処理番号2)および未処理サンプルと比較した場合、異なる製品の施用後2週間(ポイント2)では、処理番号3(即ち、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液)は土壌水分とより速く反応した。炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液(処理番号3)の施用後12週間(ポイント5)ですら、このサンプルのpHは、標準処理(即ち、+0.525pH)および未処理サンプル(即ち、+1.2pH)のpHを上回った。
試験3
炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液を、ピーナッツを栽培する試験場所上で試験した。
処理1、2および3をピーナッツに対し行った以外は、上記試験1について記載したように実験を行った。
図4から、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液(実線)および標準参照(点線)を土壌pHに施用した2週間後(ポイント2)、4週間後(ポイント3)および8週間後(ポイント4)の土壌のpHの傾向が理解できる。
より低いpHから開始しても(即ち、処理番号3に対しpH6.225対処理番号2に対し6.375、ポイント1)、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液はより速い反応を示し、その施用の最も初期の段階から土壌を改良した。2週間後(ポイント2)、4週間後(ポイント3)および8週間後(ポイント4)に行われた全てのpH測定は、炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液で処理した試験場所はpH7を上回ったままであったのに対し、参照処理は、反応がより遅く、そのpHレベルに達しなかったことを示した。
その結果、試験1から3から、噴霧システムまたは灌漑システムを用いて土壌に施用された炭酸カルシウム含有材料を含む水性懸濁液を用いる土壌の処理は、すべての試験で参照サンプルと比較して、より良い性能を示したことを結論付けることができる。実際、その独自の配合および液体施用によって得られた土壌のより良い分配により、土壌のプロットが、一般的な方法によって到達しなかったpHレベルに到達することが可能になった。
Figure 2016540062
GCCスラリーは、固形分76重量%、0.5μmのd50および4μmのトップカットを有する、肥料スラリー施用タンク車により施用された炭酸カルシウムスラリーを指す。消石灰は、94%の200メッシュ(75μm)を有する市販の消石灰であり、粉末は畑に手動で分配された。
pHの測定は、竹村電工株式会社からの土壌テスター モデルDM/15により畑内で直接行った。

Claims (14)

  1. 土壌のpHを調節するための方法であって、
    a)≦50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を提供する工程、
    b)水溶液を提供する工程、
    c)工程a)の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を工程b)の水溶液と接触させて、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を形成する工程、および
    d)工程c)で得られた水性懸濁液を灌漑システムまたは噴霧システムにより土壌上および/または土壌中に施用する工程であって、水性懸濁液が、土壌のpHの上昇0.1当たり、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から250.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される工程、
    を含む方法。
  2. 少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料およびそれらの混合物から選択され、好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料が、沈降炭酸カルシウム(PCC)、例えば、アラゴナイト、バテライトおよび方解石の鉱物結晶形の1つ以上、ならびに/または天然の重質炭酸カルシウム(NGCC)、例えば、大理石、石灰石、チョークおよび/もしくはドロマイトの1つ以上から選択される請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が、
    a)0.1μmから50.0μm、好ましくは0.2μmから30.0μm、より好ましくは0.3μmから20.0μm,最も好ましくは0.5μmから15.0μmの範囲の重量メジアン粒径直径d50、および/または
    b)1.0m/gから10.0m/gの範囲、より好ましくは3.0m/gから8.0m/gの範囲の、BET窒素法により測定される比表面積(BET)、および/または
    c)2.5から3.5g/cmの範囲、より好ましくは2.5から3.2g/cmの範囲、最も好ましくは2.6から3.0g/cmの範囲の密度
    を有する請求項1または2に記載の方法。
  4. 水溶液が、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤、水軟化剤およびそれらの混合物を含む群から選択される少なくとも1つの化合物を含む請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 水性懸濁液が、土壌のpHの上昇0.1当たり、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から100.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 灌漑システムは、点滴灌漑、施肥灌漑、スプリンクラー、ピボット、ブームを有する分配、およびこれらの混合から選択される請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 土壌のpHを最適化または改良するための、≦50.0μmの重量メジアン粒径d50値を有する少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の使用であって、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液の形態であり、水性懸濁液が土壌のpHの上昇0.1当たり、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から250.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される使用。
  8. 少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が、少なくとも1つの炭酸マグネシウム含有材料、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料およびそれらの混合物から選択され、好ましくは、少なくとも1つの炭酸カルシウム含有材料が、沈降炭酸カルシウム(PCC)、例えば、アラゴナイト、バテライトおよび方解石の鉱物結晶形の1つ以上、ならびに/または天然の重質炭酸カルシウム(NGCC)、例えば、大理石、石灰石、チョークおよび/もしくはドロマイトの1つ以上から選択される請求項7に記載の使用。
  9. 少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が、
    a)0.1μmから50.0μm、好ましくは0.2μmから30.0μm、より好ましくは0.3μmから20.0μm,最も好ましくは0.5μmから15.0μmの範囲の重量メジアン粒径直径d50、および/または
    b)1.0m/gから10.0m/gの範囲、より好ましくは3.0m/gから8.0m/gの範囲の、BET窒素法により測定される比表面積(BET)、および/または
    c)2.5から3.5g/cmの範囲、より好ましくは2.5から3.2g/cmの範囲、最も好ましくは2.6から3.0g/cmの範囲の密度
    を有する請求項7または8に記載の使用。
  10. 水性懸濁液が、土壌のpHの上昇0.1当たり少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料に基づいて、1.0から250kg/ha、好ましくは1.0から100.0kg/haの量で土壌上および/または土壌中に施用される請求項7から9のいずれか一項に記載の使用。
  11. 水溶液が、肥料、土壌改良剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺虫剤、除草剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、緩衝剤、水軟化剤およびそれらの混合物を含む群から選択される少なくとも1つの化合物を含む請求項10に記載の使用。
  12. 土壌が、
    a)少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の施用前に、
    不等式(I)、より好ましくは不等式(Ia)のpH
    pH≦7.2 (I)、
    3.5<pH≦7.0 (Ia)
    を有し、および
    b)少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料の施用後に、不等式(II)、より好ましくは不等式(IIa)のpH
    pH≦7.2 (II)、
    5.1<pH≦7.2 (IIa)
    を有する場合であって、pHが、少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を土壌上および/または土壌中に施用した2、4、6、8、24および/または52週間後に決定されるものである場合
    に最適化または改良が達成される請求項7から11のいずれか一項に記載の使用。
  13. 少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料が、木になる果物、小植物の果実、穀物、マメ科植物、開放耕作地もしくは温室の野菜、工芸作物、農作物、観賞植物等の栽培植物のための土壌上および/または土壌中に施用される、請求項7から12のいずれか一項に記載の使用。
  14. 請求項1から6のいずれか一項に記載の少なくとも1つのアルカリ土類炭酸塩含有材料を含む水性懸濁液を、土壌のpHの最適化または改良のために土壌上および/または土壌中に施用するための灌漑システムまたは噴霧システムの使用であって、灌漑システムが、点滴灌漑、施肥灌漑、スプリンクラー、ピボット、ブームを有する分配、およびこれらの混合から選択される使用。
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