JP2016537971A - 多能性幹細胞の培養 - Google Patents
多能性幹細胞の培養 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016537971A JP2016537971A JP2016525974A JP2016525974A JP2016537971A JP 2016537971 A JP2016537971 A JP 2016537971A JP 2016525974 A JP2016525974 A JP 2016525974A JP 2016525974 A JP2016525974 A JP 2016525974A JP 2016537971 A JP2016537971 A JP 2016537971A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hesc
- cells
- pluripotent stem
- cell
- hescs
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N5/00—Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
- C12N5/06—Animal cells or tissues; Human cells or tissues
- C12N5/0602—Vertebrate cells
- C12N5/0603—Embryonic cells ; Embryoid bodies
- C12N5/0606—Pluripotent embryonic cells, e.g. embryonic stem cells [ES]
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2501/00—Active agents used in cell culture processes, e.g. differentation
- C12N2501/10—Growth factors
- C12N2501/155—Bone morphogenic proteins [BMP]; Osteogenins; Osteogenic factor; Bone inducing factor
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2501/00—Active agents used in cell culture processes, e.g. differentation
- C12N2501/20—Cytokines; Chemokines
- C12N2501/23—Interleukins [IL]
- C12N2501/235—Leukemia inhibitory factor [LIF]
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2501/00—Active agents used in cell culture processes, e.g. differentation
- C12N2501/70—Enzymes
- C12N2501/72—Transferases (EC 2.)
- C12N2501/724—Glycosyltransferases (EC 2.4.)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2501/00—Active agents used in cell culture processes, e.g. differentation
- C12N2501/70—Enzymes
- C12N2501/72—Transferases (EC 2.)
- C12N2501/727—Kinases (EC 2.7.)
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2501/00—Active agents used in cell culture processes, e.g. differentation
- C12N2501/999—Small molecules not provided for elsewhere
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2533/00—Supports or coatings for cell culture, characterised by material
- C12N2533/90—Substrates of biological origin, e.g. extracellular matrix, decellularised tissue
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Zoology (AREA)
- Gynecology & Obstetrics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Developmental Biology & Embryology (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Reproductive Health (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
Abstract
Description
本明細書で用いている「培養培地」という語句は、幹細胞及び上記細胞諸系譜のいずれかの成長を支持するのに使用される液状物質のことをいう。一部の実施態様において本発明により使用する培養培地は、塩類、栄養素、ミネラル、ビタミン類、アミノ酸類、核酸類、サイトカイン類、成長因子類などのタンパク質及びホルモン類などの諸物質の組合せを含むことがある水基性の培地とすることができる。
材料及び方法
細胞培養
本研究にはhESC H1株(WA−01、28継代目)を使用した。TeSR1(Stem cell technologies(ステムセルテクノロジーズ))におけるhESCのルーチン培養のために、細胞をマトリゲル(BD)上でフィーダー無しで培養した。細胞培地は毎日交換した。hESCは、1mg/mlのディスパーゼ(ステムセルテクノロジー)と共に5乃至7日毎に継代培養した。3iL hESC培養培地は、TeSR1中1μMのPD0325901(Sigma(シグマ))、2μMのBIO(シグマ)、2μMのドルソモルフィン(シグマ)及び10ng/mlのヒトLIF(Millipore(ミリポア))を含む。3iL培地は新規に調製し、2週間を超えることなく4℃で保存する。3iL条件での処理のため、TeSR1中で培養したhESCを接種後48時間に3iLで処理する。その後、細胞をマイトマイシンC不活化マウス線維芽細胞上で継代培養する。細胞はTrypLE(Life Technologies(ライフテクノロジーズ))を用いて単一細胞に分離する。3iL培地は毎日新しくし、細胞を集密化時に継代培養する。ROCK阻害剤チアゾビビンを最終濃度1μMで加えて最初の数継代の間の細胞の生存を増強する。全ての実験に用いる3iL hESCは、新しい培養条件に十分に順化させるために少なくとも10継代にわたって培養した。
hESCをディスパーゼで分離し、接種後48時間に処理を開始する。単一化学処理及び組み合わせ化学処理のために、以下の小分子を以下の最終濃度で用いた:0.5μMのA83−01(Stemgent(ステムジェント))、2μMのBIO(シグマ)、3μMのCHIR99021(ステムジェント)、2μMのドルソモルフィン(シグマ)、8μMのホルスコリン(ステムジェント)、2μMのIDE−1(ステムジェント)、0.5μMのPD153035(シグマ)、1μMのPD173074(シグマ)、1μMのPD0325901(シグマ)、5μMのピフィスリン−α(シグマ)及び1μMのレプソックス(シグマ)。全ての小分子はDMSO中で再構成される。PI3K経路阻害のために、LY294002(シグマ)を10μMの最終濃度で用いた。
発現分析のために、クロロホルムと共にトリゾール試薬(インビトロジェン)を用いて全RNAを抽出し、イソプロパノールで沈殿させた。沈殿させたRNAを4℃13,000rpmで10分間遠心した。このRNAペレットを70%エタノールで洗浄し、次いでDEPC処理した水(AMBION(アンビオン))で元に戻した。DNアーゼI(アンビオン)を用いてDNA夾雑物を37℃で30分間消化した。DNアーゼI酵素を70℃で10分間加熱不活化する。ナノドロップ2000(Thermo Scientific(サーモサイエンティフィック))を用いてRNA濃度を測定した。500ngのRNAを用いてスーパースクリプトIIキット(Invitrogen(インビトロジェン))による各逆転写反応を行い、その後の定量分析のためのcDNAを作製した。ABIプリズム7900配列検出システムを用いてSYBRグリーンマスターミックス(KAPA)により定量的実時間PCR(qPCR)分析を行った。RNA−Seqライブラリ調製のために、全RNAをさらにカラム(ピュアリンクRNAミニキット、アンビオン)により精製した。メーカーの(TruSeqRNA試料調製キットv2、Illumina(イルミナ))に従って4μgの全RNAを用いてRNA−Seqライブラリを調製した。手短に言えば、ポリTオリゴ付着磁気ビーズによる精製を2回繰り返してmRNAを得た。次に、このmRNAを断片化して第1及び第2鎖cDNA合成に付した後、末端修復、アデニル化、アダプタを結合させ、最後に15サイクルのPCRにかけた。試料を多重化し、シングルリード76bp(ハイセック2000、イルミナ)を塩基配列を決定した。
クロマチン免疫沈降(ChIP)をこれまでに報告されている方法(カーワッキ−ネイシウス(Karwacki−Neisius)ほか、2013年)により実施した。簡単に述べると、細胞を1%ホルムアルデヒドを用い10分間室温で固定した後、グリシンを最終濃度0.2Mまで添加してホルムアルデヒドを不活化した。細胞溶解液を超音波処理し、OCT4(abcam abl9857)、Nanog(R&D AF1997)、STAT3(セルシグナリング(Cell Signaling)9145)、p300(サンタ・クルス(Santa Cruz)sc585)、H3K4me3(ミリポア04−745)、H3K27ac(abeam ab4729)又はH3K27me3(ミリポア、07−449)に対する抗体と結合させたプロテインG・ダイナル・マグネチック・ビーズを用い、クロマチン抽出物を4℃で一夜免疫沈降させた。NEBNext(登録商標)ChIP−Seqライブラリ・キット(NEBバイオラボ)を用い、メーカーの使用説明書に従ってクロマチン免疫沈降塩基配列決定(ChIP−Seq)ライブラリを作製し、ハイセック2000システム(イルミナ)により塩基配列を決定した。
単一細胞遺伝子発現に引き続いて、バイオマーク・システム・アドバンスト・デベロップメント・プロトコル41で低ROXのSsoFastエバグリーン・スーパーミックスを用い、単一細胞遺伝子発現データを収集した。簡単に述べると、BD FACSAria II(BD Bioscience(BDバイオサイエンス))を用いて逆転写特異的標的増幅溶液(ライフ・テクノロジーズ)を入れた96穴PCRプレートにhESC及び3iL培養hESCをそのまま分取した。逆転写、20サイクル・プレ増幅及びエキソヌクレアーゼ1(NEB)処理を行った後、プレ増幅産物を7倍希釈した。増幅単一細胞試料は、バイオマーク・システム(Fluidigm(フルイディグム))で48×48ダイナミック・アレイを用い、低ROXの2×SsoFastエバグリーン・スーパーミックス(Bio−Rad(バイオ−ラド))及び各qPCRプライマを用いて解析した。バイオマーク実時間PCR解析ソフトウェア(フルイディグム)を用いて閾値交差(Ct)値を計算した。
胚様体形成を介した自発的分化を起こさせるために、3iL hESCをTrypLEにより分離し、低接着の10cm皿中で懸濁培養した。2乃至3週間後、胚様体をゼラチン被覆プレートに移し、さらに6日間培養した。成長因子により分化を誘導するために、細胞をマトリゲル上に接種し、種々の系譜に沿った分化を起こさせるための以下のそれぞれの培地で処理した:胚体内胚葉分化のための、100ng/mlのアクチビンAを含有する2%FBS(GIBCO)含有RPMIアドバンスト培地(GIBCO)、中胚葉分化のための、100ng/mlのBMP4及び4ng/mlのbFGFを含有する20%KSR(GIBCO)含有F12 DMEM(GIBCO)、栄養外胚葉分化のための、100ng/mlのBMP4及び1μMのPD0325901を含有する20%KSR(GIBCO)含有F12 DMEM(GIBCO)並びに神経外胚葉分化のための、10μMのSB431542及び2μMのドルソモルフィンを含有する0.5×N2及びB27サプリメントが補充された神経用基礎培地。
標準培地中で培養したhESC又は3iL hESCをTryp1Eで分離し、30%マトリゲル/F12 DMEM(GIBCO)中1×107細胞/mlの濃度で再懸濁した。Rock阻害剤チアゾビビン(ステムジェント)を標準培地中のhESC培養物に0.5μMの最終濃度で加えた。この細胞懸濁液200μlをアベルチンで麻酔したSCIDマウスの背側側腹に注射した。6乃至8週間後に奇形腫が形成されたので、これを外科的に切り取り、ブーアン液で固定し、パラフィンで包埋した。これを切片にし、マロリー4色染色法で分析した。
プロテアーゼ阻害剤カクテル(Merck(メルク))を補充した溶解緩衝液(50mMのトリス−HCl、pH8.0、150mMのNaCl、10μMのZnCl、0.5%のノニデットP−40、5%のグリセロール)を用いてhESCを溶解した。タンパク質濃度はブラッドフォードアッセイキット(バイオラド)で測定した。50μgの細胞溶解液を10%SDS−ポリアクリルアミドゲルで分離し、二フッ化ポリビニリデン膜(ミリポア)に移した。0.1%トウィーン20含有PBS(0.1%PBST)に溶解した5%スキムミルクでこの膜をブロックした。ブロック後、ブロットを抗OCT4(アブカム)、抗NANOG(R&D)、GP130(サンタ・クルス)、抗STAT3(セルシグナリング)、抗ホスホTyr705 STAT3(セルシグナリング)又は抗GAPDH(サンタ・クルス)一次抗体と共に一夜インキュベートした後、0.1%PBSTで洗浄し、それぞれセイヨウワサビ・ペルオキシダーゼ(HRP)結合抗ウサギIgG(サンタ・クルス)又はHRP結合抗ヤギIgG(サンタ・クルス)と共にインキュベートした。PBSTで洗浄後、ウエスタンブロッティングルミノール試薬(サンタ・クルス)を用いてシグナルを検出した。
hESC又は分化培養物をパラホルムアルデヒドの4%PBS溶液で固定した。1%トリトンX−100/PBSで30分間透過化処理した後、以下に対する一次抗体を用いて免疫染色を行った:NANOG(R&Dシステム)、OCT4(アブカム)、TRA−1−60(サンタ・クルス)、TRA−1−81(サンタ・クルス)、PAX6(Covance(コバンス))、GATA4(サンタ・クルス)、SOX17(アブカム)又はp57kip2(Neomarkers(ネオマーカーズ))。二次抗体として、アレクサフルオール488/546抗マウスIgM、アレクサフルオール488/546抗ヤギIgG及びアレクサフルオール488/546抗マウスもしくは抗ウサギIgG(インビトロジェン)を用いた。核の染色にはDAPI又はヘキスト(インビトロジェン)を用いた。
3iL又は標準培地で培養した細胞を採取し、80%エタノールで一夜固定した。氷上でトリトンX−100の0.5%PBS溶液200μlに10分間かけて細胞を溶解した。その後、細胞を1%BSAでブロックし、氷上でTRA−1−60(サンタ・クルス)、TRA−1−81(サンタ・クルス)、NANOG(R&D)又はOCT4(アブカム)に対する抗体により2時間かけて染色した。細胞は二次抗体による染色の前後で3回洗浄した。アイソタイプ対照として二次抗体による染色のみを行った。細胞の分析はBD LSR IIフローサイトメーターシステムを用いて実施した。収集したデータはFlowJo vxにより分析した。
細胞をコルセミドで処理して核分裂を停止させ、標準的低張処理及びメタノール:酢酸(3:1)固定して採取した。標準的空気乾燥法によりスライドを作製し、G−バンド染色体分析を行った。
パラメータ−b2−極センシティブを有するTopHat2バージョン2.0.9を用いてRNA−Seqリードをヒトゲノムアセンブリhg19にマッピングし、さらにエンセンブル(GRCh37.69)からのトランスクリプトームアノテーションを有する−GTFオプションを使用した。カフディフ(cuffdiff)バージョン2.1.1を用いて差次的発現を評価した。カフディフ検定統計量を用いて遺伝子をランク付けし、遺伝子セット濃縮分析を行った。オプション−b、−−マルチ・リード・コレクト、−gを有するカフリンクス・バージョン2.1.1を用いて各試料の発現データを評価し、リピートマスカーアノテーションを用いてrRNA、tRNA、snRNA及びsrpRNA遺伝子をマスクした。着床前ヒト胚からの単一細胞RNA−Seq発現データを3iL及びTesr RNA−Seqデータと合わせてダウンロードした後、クオンタイル正規化した。全ての試料の全ての遺伝子についての発現値をさらに各遺伝子の発現の合計値で除した。図4Bについての平均発現量の差はmulttestパッケージを用いて計算し、検定統計量はt−テストからのものであり、p値は多重検定補正している。図4Cの遺伝子は、さらに遺伝子及び試料のサブセットに関して正規化した。特定のゲノム遺伝子座におけるRNA−Seqデータの可視化のために、リードをマップしたリードの数によって正規化した。
RNA−Seq及びChIP−Seqデータは、アレイエクスプレスデータベース(www.ebi.ac.uk/arrayexpress)において受託番号E−MTAB−2031(RNA−Seq)、E−MTAB−2041(ヒストン修飾)、MTAB−2042(STAT3)及びE−MTAB−2044(OCT4、NANOG、p300、インプツト・コントロール)で利用可能である。
小分子同士の組み合わせは特有なhESCの状態を誘導する
生体内の着床前エピブラスト状態により近い可能性のある代替的なhESC状態を誘導するために、8つのシグナル伝達経路を標的とする11種の小分子を用いてNANOGの発現を増加させる条件をスクリーニングした(図1A)。NANOGは、着床前胚の内細胞塊中の胚盤葉下層からの多能性エピブラストの分離において決定論的マーカとして使える。マウス胚盤胞におけるNANOGのレベルは着床時に減少し、NANOGレベルが多能性の種々の状態を反映することが示唆される。また、NANOGの発現はhESCに比し、ヒト天然の着床前エピブラストにおいて強化される。まず、これらの阻害剤の影響を個々に調べた。これらの小分子の多くにより処理した細胞はhESCマーカについては染色陽性であったが、形態の変化を示さず、NANOG転写産物の上方制御も誘導しなかった(図1B乃至C)。従って、その後、これらの分子の組み合わせを用いた(図1D)。個々の分子の使用の場合と対照的に、数種の組み合わせによる処理の結果、hESCの形態及びNANOGの上方制御はいずれも変化を示した(図2A、図1E)。特に、組み合わせ21、22、23及び24はNANOG転写産物の1.5乃至2.0倍の増加を誘導した。POU5F1レベルは、これらの組み合わせでは概して不変であり(図2A)、この細胞が依然として多能性であることが示唆された。
3iL hESCにおける活動性LIFシグナル伝達
LIFシグナル伝達に依存しない従来型のhESCと対照的に、LIFは3iL hESCの自己複製に不可欠であるように思われる。3iL hESCにおけるLIFの役割をさらに調べるために、LIFシグナル伝達経路を標的とするJak阻害剤(inh)を用いた。3iL hESCをJak阻害剤で処理すると、多能性マーカ発現の減少及びコロニー数の強い減少が誘導された(図3A乃至B)。NANOG及びLIFシグナル伝達感受性遺伝子KLF4及びSOCSの遺伝子発現は低下した(図3C)。これらの結果から、さらに、LIFシグナル伝達はhESCの維持に必要とされることが分かる。
3iL hESCは多能性の特質を呈する
次に、こうした3iL hESCが実際に多能性であるかどうかを明らかにする特性評価を行った。この細胞は多能性マーカOCT4、NANOG、TRA−1−60及びTRA−1−81について染色陽性であった(図5A)。これらの多能性マーカの転写産物のレベルは3iL hESCと未処理hESCとの間で同等のままであった(図5B)。3iL hESCは2倍より高いNANOG発現量を維持した(図5B)が、これはタンパク質レベルでも反映された(図5C)。興味深いことに、3iL hESCにおいてDPPA3及びTBX3をはじめとするエピブラスト特異的遺伝子の上方制御が認められた(図5B)。蛍光活性化細胞選別(FACS)分析から、3iL hESCはOCT4を発現したのは明らかであり、NANOG、TRA−1−60及びTRA−1−81レベルが著しく増加していることが分かる(図5D)。
3iL hESCのトランスクリプトームは天然の着床前エピブラストと類似している
以上の結果は3iL hESCがhESCと異なることを示している。これらの違いを特徴付けるために、3iL hESC及びhESCのトランスクリプトームをRNA−Seqを用いて比較した。3iL hESCとhESCとの間で発現量の有意な変化を示す最初の遺伝子、さらには3iL hESC特異的(3iL hESCで発現が増加する)及びhESC特異的(3iL hESCで発現が減少する)遺伝子、が特定された。表1は3iL hESC特異的遺伝子のリストを示す。
3iL hESCにおけるGATA6及びNANOGの共発現
胚盤胞及び3iL hESCにおいて発現され、従来型のhESCでは発現されない遺伝子の1つはGATA6である(図8F)。GATA6はリプログミング時にOCT4に取って代わることができると報告されており、初期着床前胚において発現される。GATA6は原始内胚葉及び中胚葉の分化にも関与しているので、我々は、GATA6の発現が自発的分化によって引き起こされるという可能性を排除したいと思った。多能性関連遺伝子の発現を調べると、こうした遺伝子が3iL hESC及びhESCにおいて同様な発現量を示すことが分かった(図8G)。また、定量的PCRによる検証は、分化関連遺伝子が3iL hESCにおいて上方制御されないことを裏付けている(図8H)。3iL hESCにおけるGATA6の発現については更に定量的PCRによって確認され、更にタンパク質レベルがウエスタンブロット分析によって確認された(図8I乃至J)。GATA6及びNANOGの共免疫染色により3iL hESCにおいてこれら2種のタンパク質の共発現が明らかにされている(図8K)。この結果を更に裏付けるために、フローサイトメトリー分析を行った結果、50%を著しく超える3iL hESCがhESCの5%未満に比しNANOG及びGATA6のいずれをも発現することが分かった(図8L)。また、GATA6はOCT4及びTRA−1−60と共発現される(図8M乃至N)。これらの結果から、GATA6の発現は分化又は多能性の喪失によって引き起こされず、むしろ3iL hESCの特異的性質を反映している。NANOG及びGATA6は胚盤葉下層からの多能性エピブラストの分離の前に胚盤胞のICM内の細胞で共発現される。これらの結果は、3iL hESCがこうしたNANOG及びGATA6共発現細胞に類似している可能性があることを示唆している。従って、3iL hESCは、多能性におけるGATA6及び他の初期胚発生遺伝子の役割を研究するためのモデルとなりえよう。
3iL hESCにおける着床前エピブラスト関連遺伝子の抑制解除
3iL hESCの遺伝子発現プロフィールが後成的遺伝風景の同時変化によって安定化されるかどうかを調べるために、活性(H3K27ac、H3K4me3)及び抑制性(H3K27me3)クロマチンと関連するヒストン修飾のゲノムレベルのプロフィールを作成した。全ての遺伝子について、3iL hESCとhESCとの間のそれぞれのヒストンマークの標準化倍率変化値を計算した。実際、遺伝子発現の変化はプロモータにおけるヒストン修飾の広範囲な変化において反映されていることが分かった(図9A乃至B)。3iL hESCにおいて発現の増大を示す遺伝子は活性ヒストン修飾H3K27ac(p値=8.83e−263)及びH3K4me3(p値=2.38e−69)の増加並びに通常発生遺伝子と関連づけられる抑制的マークであるH3K27me3(p値=4.90e−92)の減少を示す遺伝子のセットにおいて有意に濃縮される(図9B)。驚くべきことに、天然の着床前エピブラスト及び生体外hESCにおいて発現の異なる遺伝子のプロモータを調べたところ、エピブラスト特異的遺伝子においてH3K27me3の減少が生じることが分かった(図9C)。従って、TBX3、KLF5、ZNF600及びHOXBクラスタなど、胚盤胞からのhESCの誘導時に抑制されている遺伝子(図9D、図10)は3iL hESCにおいて再活性化を示す。以上を総合すると、これらのデータから、3iL hESCは着床前胚形成のエピジェネティックスを研究するための優れたモデルを提供する特異な状態にあることが分かる。
3iL hESCにおける調節回路の再構成
多能性を制御する遺伝子調節ネットワークをESCにおいて研究し、胚幹細胞の独自性の調節について基本的な洞察が得られた。遺伝子発現及び後成的修飾に関するこうした分析結果から、3iL hESCは従来型のhESCとは異なる多能性状態を示していることが示唆される。転写調節ネットワークが両細胞状態間で変化しているかどうかを調べるために、主要な多能性調節因子NANOG及びOCT4並びに一般的なエンハンサ結合タンパク質P300のゲノムレベルの結合マップを作成した。OCT4、NANOG及びP300の全ての結合部位について、3iL hESC特異的及びhESC特異的結合事象を特定するための3iL hESC及び従来型hESC間の結合の差を計算した。驚くべきことに、何千という結合事象がこれら2つの多能性状態間で変化し、調節ネットワークが実際に再構成されることが分かった(図11A、図12A、B及びC)。ネットワークの再構成を支持することとして、転写因子結合の差はそれらの標的遺伝子の発現の差と有意に関連付けられることが分かった(図12A)。
3iL hESCにおける発生遺伝子の誘導は3iL hESCの分化を増強する
3iL hESCにおいて胚体外系譜指定因子CDX2、GATA4及びGATA6並びに内胚葉系中胚葉マーカT及びMIXLの強い上方制御が認められた(図13A及び13B)。同時に、多能性関連遺伝子は3iL hESC及びhESCにおいて同様な発現量を示し(図8G)、これは分化又は多能性の喪失によるものではなく、むしろ3iL hESCの特異的性質を反映したものであることが分かる。
Claims (30)
- 未分化状態で多能性幹細胞を培養し、維持する方法であって、MEK阻害剤、GSK3阻害剤、AMPK及び/又はBMPシグナル伝達の二重阻害剤、並びにLIFを含む培地で前記多能性幹細胞を培養する工程を含む方法。
- 前記培地が順化培地である、請求項1に記載の方法。
- 前記培地がフィーダー細胞を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記培地がフィーダー細胞を含まない、請求項1に記載の方法。
- 前記多能性幹細胞がマトリクス上で培養される、請求項1に記載の方法。
- 前記マトリクスが基底膜マトリクスである、請求項5に記載の方法。
- 前記マトリクスがラミニン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロネクチン、プロテオグリカン、エンタクチン、ヘパラン硫酸又は合成生体高分子の1種以上を含む細胞外マトリクスである、請求項5に記載の方法。
- 前記多能性幹細胞が胚性幹細胞である、請求項1に記載の方法。
- 前記胚性幹細胞がヒトのものである、請求項8に記載の方法。
- 未分化状態で前記多能性幹細胞を継代する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記MEK阻害剤が0.5乃至1μMの濃度である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 前記GSK3阻害剤が1乃至2μMの濃度である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 前記AMPK及び/又はBMPシグナル伝達の二重阻害剤が2μMの濃度である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
- 前記LIFが8乃至10ng/mlの濃度である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法により作製した多能性幹細胞。
- 前記細胞がNANOG、TRA−1−60、OCT4及びTRA−1−81からなる群から選ばれる少なくとも1種の多能性マーカを発現する、請求項15に記載の多能性幹細胞。
- 前記細胞がDPPA3、KLF4、KLF5及びTBX3からなる群から選ばれる少なくとも1種のエピブラスト様遺伝子発現マーカを発現する、請求項15に記載の多能性幹細胞。
- 前記細胞がCDX2、BMP4、GATA4及びGATA6からなる群から選ばれる少なくとも1種の胚体外マーカを発現する、請求項15に記載の多能性幹細胞。
- 前記細胞がT又はMIXL1から選ばれる少なくとも1種の内胚葉系中胚葉マーカを発現する、請求項15に記載の多能性幹細胞。
- 少なくとも1種のマーカの発現量が請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法に従って培養されなかった細胞に比して増加する、請求項15〜19のいずれか一項に記載の多能性幹細胞。
- 前記少なくとも1種のマーカの発現量がRNA配列決定法又は実時間PCR法によって測定される、請求項20に記載の多能性幹細胞。
- 前記少なくとも1種のマーカの発現量が請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法に従って培養されなかった細胞に対して少なくとも1.5乃至5倍増加する、請求項20〜21のいずれか一項に記載の多能性幹細胞。
- 前記少なくとも1種のマーカがNANOGであり、発現量が請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法に従って培養されなかった細胞に対して1.5乃至2倍増加する、請求項20〜22のいずれか一項に記載の多能性幹細胞。
- 内胚葉、神経又は中胚葉細胞への前記細胞の分化が請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法に従って培養されなかった細胞の分化に比して増強される、請求項15〜19のいずれか一項に記載の多能性幹細胞。
- 未分化状態で多能性幹細胞を培養し、維持するための培養培地であって、MEK阻害剤、GSK3阻害剤、AMPK及び/又はBMPシグナル伝達の二重阻害剤、並びにLIFを含む前記培養培地。
- 多能性幹細胞から系譜特異的細胞を生じさせる方法であって、
a)請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法に従って未分化状態で多能性幹細胞を培養する工程、
b)前記未分化多能性幹細胞を単離する工程及び
c)前記単離した多能性幹細胞を系譜特異的な細胞に分化させるのに適した培養培地において前記単離した未分化多能性幹細胞を培養する工程
を含む方法。 - 前記系譜特異的細胞が体細胞又はオルガノイド細胞である、請求項26に記載の方法。
- 前記系譜特異的細胞が内胚葉系譜細胞である、請求項27に記載の方法。
- 前記体細胞が1種若しくは数種の体細胞系譜細胞又は完全に成熟した分化体細胞へ自己複製又は分化することができる委任前駆細胞である、請求項27に記載の方法。
- 未分化状態で多能性幹細胞を培養し、維持するための、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法において用いられるキットであって、請求項24に記載の培養培地及び使用説明書を含むキット。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
SG2013079793 | 2013-10-25 | ||
SG201307979-3 | 2013-10-25 | ||
PCT/SG2014/000504 WO2015060790A1 (en) | 2013-10-25 | 2014-10-27 | Culturing pluripotent stem cells |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016537971A true JP2016537971A (ja) | 2016-12-08 |
JP6538672B2 JP6538672B2 (ja) | 2019-07-03 |
Family
ID=52993258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016525974A Expired - Fee Related JP6538672B2 (ja) | 2013-10-25 | 2014-10-27 | 多能性幹細胞の培養 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10087416B2 (ja) |
EP (1) | EP3060650A4 (ja) |
JP (1) | JP6538672B2 (ja) |
CN (1) | CN105849252B (ja) |
WO (1) | WO2015060790A1 (ja) |
Families Citing this family (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011140441A2 (en) | 2010-05-06 | 2011-11-10 | Children's Hospital Medical Center | Methods and systems for converting precursor cells into intestinal tissues through directed differentiation |
CA2949834A1 (en) | 2014-05-28 | 2015-12-03 | James Macormack Wells | Methods and systems for converting precursor cells into gastric tissues through directed differentiation |
WO2016061464A1 (en) | 2014-10-17 | 2016-04-21 | Children's Hospital Center, D/B/A Cincinnati Children's Hospital Medical Center | In vivo model of human small intetine using pluripotent stem cells and methods of making and using same |
EP3452578B1 (en) | 2016-05-05 | 2022-08-10 | Children's Hospital Medical Center | Methods for the in vitro manufacture of gastric fundus tissue and compositions related to same |
CN105920015B (zh) * | 2016-05-09 | 2018-05-22 | 南通大学 | AMPK抑制剂Compound C在制备激活坐骨神经髓鞘形成制剂中的应用 |
US11459546B2 (en) | 2016-09-30 | 2022-10-04 | Kyoto Prefectural Public University Corporation | Method for producing somatic cell, somatic cell, and composition |
CN106381282B (zh) * | 2016-10-12 | 2020-08-07 | 广东艾时代生物科技有限责任公司 | 一种诱导多能干细胞传代方法 |
AU2017373767B2 (en) | 2016-12-05 | 2021-09-16 | Children's Hospital Medical Center | Colonic organoids and methods of making and using same |
KR101920795B1 (ko) | 2017-06-23 | 2018-11-21 | 한국생명공학연구원 | 조직 간 유사성 및 분화 수준에 대한 정보 제공 방법 |
CN111494711B (zh) * | 2019-01-31 | 2023-06-23 | 华东理工大学 | 干细胞发生器产生的干细胞用于治疗造血损伤 |
SG10201905939WA (en) * | 2019-06-26 | 2021-01-28 | Cell Mogrify Australia Pty Ltd | Cell culture methods and compositions |
CN111484970B (zh) * | 2020-04-30 | 2022-09-16 | 广州再生医学与健康广东省实验室 | 一种低蛋白含量的无血清无饲养层胚胎与多能干细胞培养基 |
CN113234672B (zh) * | 2021-06-04 | 2022-08-19 | 普华赛尔生物医疗科技有限公司 | 一种人间充质干细胞培养基及其应用 |
WO2024076758A1 (en) * | 2022-10-07 | 2024-04-11 | Trailhead Biosystems Inc. | Compositions and methods for small molecule based expansion of pluripotent stem cells |
CN116794325B (zh) * | 2023-06-15 | 2024-05-10 | 中山大学 | 敲低或抑制slc35f6的试剂在制备激活ampk的药物中的应用 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009531054A (ja) * | 2006-03-30 | 2009-09-03 | ザ・ユニバーシティ・コート・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・エディンバラ | キナーゼインヒビターを含む培養培地およびその使用 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2250252A2 (en) | 2008-02-11 | 2010-11-17 | Cambridge Enterprise Limited | Improved reprogramming of mammalian cells, and the cells obtained |
WO2011082038A2 (en) | 2009-12-31 | 2011-07-07 | Fate Therapeutics, Inc. | Improved reprogramming compositions |
-
2014
- 2014-10-27 JP JP2016525974A patent/JP6538672B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2014-10-27 EP EP14855462.9A patent/EP3060650A4/en not_active Withdrawn
- 2014-10-27 CN CN201480070956.7A patent/CN105849252B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2014-10-27 US US15/031,614 patent/US10087416B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2014-10-27 WO PCT/SG2014/000504 patent/WO2015060790A1/en active Application Filing
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009531054A (ja) * | 2006-03-30 | 2009-09-03 | ザ・ユニバーシティ・コート・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・エディンバラ | キナーゼインヒビターを含む培養培地およびその使用 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
PLOS ONE, vol. vol. 7, issue. 7, JPN6018047439, 2012, pages e41958 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2015060790A1 (en) | 2015-04-30 |
CN105849252A (zh) | 2016-08-10 |
US20160319240A1 (en) | 2016-11-03 |
EP3060650A4 (en) | 2017-04-19 |
CN105849252B (zh) | 2020-03-17 |
EP3060650A1 (en) | 2016-08-31 |
JP6538672B2 (ja) | 2019-07-03 |
US10087416B2 (en) | 2018-10-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6538672B2 (ja) | 多能性幹細胞の培養 | |
Cornacchia et al. | Lipid deprivation induces a stable, naive-to-primed intermediate state of pluripotency in human PSCs | |
Zhang et al. | Pharmacological reprogramming of fibroblasts into neural stem cells by signaling-directed transcriptional activation | |
AU2014236150B2 (en) | In vitro production of medial ganglionic eminence precursor cells | |
KR101723144B1 (ko) | 줄기 세포의 생성 및 유지 | |
Kim et al. | miR-371-3 expression predicts neural differentiation propensity in human pluripotent stem cells | |
JP2017525351A (ja) | 多能性幹細胞の培養用培地 | |
CN110662832A (zh) | 由间介中胚层细胞分化诱导肾祖细胞的方法和由多能干细胞分化诱导肾祖细胞的方法 | |
WO2019165988A1 (zh) | 一种用于化学诱导多能性干细胞生成的培养体系以及使用该培养体系的化学重编程方法 | |
US11542473B2 (en) | Methods and compositions for generating hematopoietic cells | |
Liu et al. | Ascorbate and iron are required for the specification and long-term self-renewal of human skeletal mesenchymal stromal cells | |
Vinel et al. | Comparative epigenetic analysis of tumour initiating cells and syngeneic EPSC-derived neural stem cells in glioblastoma | |
Bai et al. | SMYD2 drives mesendodermal differentiation of human embryonic stem cells through mediating the transcriptional activation of key mesendodermal genes | |
Gao et al. | Derivation of induced pluripotent stem cells from ferret somatic cells | |
EP2925861B1 (en) | Improved methods for producing mammalian pluripotent stem cell-derived endodermal cells | |
US20210355441A1 (en) | Generation of hoxa-expressing hemogenic endothelium with enhanced t cell potential from hpscs | |
Lee et al. | Preferable in vitro condition for maintaining faithful DNA methylation imprinting in mouse embryonic stem cells | |
Weatherbee et al. | Transgene directed induction of a stem cell-derived human embryo model | |
Hoya-Arias et al. | L3MBTL1 deficiency directs the differentiation of human embryonic stem cells toward trophectoderm | |
WO2022039279A1 (ja) | ヒト始原生殖細胞/ヒト始原生殖細胞様細胞の維持増幅方法 | |
WO2022168908A1 (ja) | 多能性幹細胞由来の陰窩-絨毛様構造を有する腸管細胞の製造方法及びその用途 | |
JP2022533745A (ja) | ヒト多能性細胞を培養する方法 | |
JP2023511643A (ja) | 細胞をリプログラミングする方法 | |
Garza Manero | The role of high mobility group of nucleosome binding proteins in stem cell biology and differentiation | |
Alcaine Colet | Identification and characterization of the molecular pathways regulating the cell cycle-linked pluripotency exit |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171024 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181204 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190304 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190507 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190606 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6538672 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |