JP2016533213A - 薬剤容器が変位する液体薬剤を送達するための注射デバイス - Google Patents

薬剤容器が変位する液体薬剤を送達するための注射デバイス Download PDF

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Abstract

本発明は、液体薬剤を投薬するための注射デバイスであって、ベース(10)と、ベース(10)上に変位可能に配置され液体薬剤(25)を含む薬剤リザーバ(20)と、ベース(10)に対して後退位置(30a)と伸長位置(30b)との間で変位することができるように配置される注射針(30)と、加圧流体(24)を含む圧力容器(40)と、圧力容器(40)に結合され薬剤リザーバ(20)が注射針(30)と流体連通する投薬位置(20b)へと薬剤リザーバ(20)を変位させるリザーバ変位装置(50)と、圧力容器(40)に結合され少なくとも注射針(30)を伸長位置(30b)へと変位させる針変位装置(60)とを含む、注射デバイスに関する。

Description

本発明は、注射デバイスの分野に関し、詳細には、注射によって液体薬剤を送達するための自動注射デバイスに関する。
自動注射器のような自動薬剤送達デバイスは、所定用量の液体薬剤を生物組織に注射する比較的簡単かつ好都合なアプローチを提供する。そうした薬物送達デバイスは、液体薬剤が送達される生物組織を刺すために、注射針の伸長後退機構を提供することができる。注射針が注射位置へと伸長(extend)された後、注射針を介した薬物送達が自動的に開始される。送達プロセスの終了後、針は、典型的には、ハウジング内に後退する。そうした薬物送達デバイスは、在宅投薬または自己投薬を対象としているので、それらの一般的な取り扱いは理解し易く明白でなければならない。
さらに、そうしたデバイスは、ステッチ損傷(stitch damage)または同様のけがを回避するために、高い患者安全性を提供しなければならない。さらに、既存の薬物送達デバイスの設計の場合、治療、投薬スケジュール、ならびに、時としてたとえば1.25mlを上回る比較的大きな注射体積となる注射予定の液体薬剤の用量のサイズ次第では、液体薬剤の高い粘性がいくつかの難点および問題を引き起こすことがある。たとえば、薬物送達の合計時間が所定範囲を超えることがある。さらに、液体薬剤の粘性および総体積が患者を不快にさせることもある。
そうした薬物送達デバイスは、携帯タイプまたは可搬タイプのものであるため、典型的には、注射針を変位させ投薬処置を行うためのある種のエネルギー貯蔵(storage)を装備する。特許文献1には、ハウジング内に可動的に配置された薬剤注射器、および、その薬剤注射器を、針の一部がハウジングの遠位端部分の外に配置される注射位置へと動かす力を生成するように構成されるエネルギー貯蔵部材を特徴とする装置が記載されている。エネルギー貯蔵部材は、圧縮ガスシリンダであり、薬剤容器を第1の位置と第2の位置との間で動かすように薬剤容器に作用する力を生成するように動作することができる。加圧ガスによって生成される力に応答して、可動部材および薬剤注射器は、ハウジングの遠位端部分の方へと動かされ、それによって針がハウジングから露出する。その後、可動部材が薬剤容器内を移動し続けると、薬剤容器から針を通って薬剤が排出される。
薬剤送達の起動のため、圧縮ガスシリンダは、たとえば適当なばね要素によって、ハウジング内を第1の位置から第2の位置へと変位されなければならない。その点で、圧縮ガスシリンダが第2の位置に達するとき、圧縮ガスシリンダの明確な変位だけでなく、ガスシリンダの気密結合(coupling)が提供されなければならない。したがって、加圧ガスシリンダが内部で変位するハウジングは、比較的頑丈である必要があり、また比較的精密な幾何形状を必要とする。
米国特許出願第2012/0071829A1号
したがって、本発明の一実施形態の目的は、注射および薬物送達の様々な工程についての自動的なシーケンスを特徴とする、液体薬剤を投薬するための改善された注射デバイスを提供することである。デバイスは、特に高い粘性を特徴とする液体薬剤の投薬および注射に適した、特に大きな投薬力を提供しなければならない。さらに、注射デバイスは、比較的大きな体積の液体薬剤を投薬することができなければならない。デバイスは、使用者にとって使い易く、また、注射処置が終了したことを示す触覚的かつ/または可聴的なフィードバックを提供しなければならない。さらに、注射デバイスは、薬物の送達前および送達後に、注射針の自動的な伸長および後退を提供しなければならない。さらに、注射デバイスは、比較的軽量でなければならない。注射デバイスは、組み立てやすく、コスト効率の高いやり方で、特に工業的な量産プロセスによって生産可能できなければならない。
第1の態様において、液体薬剤を投薬するための注射デバイスが提供される。注射デバイスは、典型的には注射デバイスの様々な構成要素を取り付けるまたは組み付けるためのプラットホームとして働くベースを含む。ベースは、ハウジングの一部を形成する、または注射デバイスの別個のハウジング内にもしくはそれによって封じ込めることができる。
注射デバイスは、ベース上に変位可能に配置され液体薬剤を含む薬剤リザーバをさらに含む。典型的には、薬剤リザーバは、ベースに対して少なくとも初期位置と投薬位置との間で変位することができる。薬剤送達のため、ベース上および/またはベースに対して薬物リザーバが変位されることによって、初めは封止され滅菌されている薬剤リザーバが、薬剤送達が行われる直前に展開される。このように、注射デバイスの保存期間を延ばすことができる。さらに、注射デバイスは、後退位置と伸長位置との間でベースに対して変位可能に配置される注射針を含む。注射針は、ベース上に直接的または間接的に取り付けられる。注射針は、その後退位置において、ベース上またはベースの内側に向いた部分に配置される。
換言すると、注射針は、その後退位置では;少なくともその穿刺(punctured)注射端は、ハウジング内に配置される。伸長位置に変位されると、注射針の少なくとも尖った(tipped)投薬端は、ベースから、または注射デバイスのハウジングから突出する。典型的には、注射デバイスのベースまたはそれぞれのハウジングは、患者の皮膚に取り付けられる。注射針が後退位置から伸長位置へと変位されることによって、薬剤送達または薬剤注射のために、注射針の投薬端が患者の皮膚を刺し、そこに貫入する。
注射デバイスは、加圧流体を含む圧力容器をさらに含む。圧力容器は、加圧ガスまたは気液混合物を含むことができる。圧力容器は、典型的には、少なくとも注射針の変位、薬剤リザーバの変位および薬剤送達プロセスの実行のための機械的エネルギーを提供するエネルギー源として働く。
さらに、注射デバイスは、圧力容器に結合され薬剤リザーバを投薬位置へと変位させる、リザーバ変位装置(arrangement)を含む。薬剤リザーバは、投薬位置では、注射針と流体連通する。典型的には、薬剤リザーバと注射針との流体連通は、薬剤リザーバが投薬位置へと変位されるだけで確立される。このように、標準的なカートリッジまたはカルプルのような初めは封止されている薬剤リザーバを使用することができ、このことは、カートリッジの組み付けおよび充填の観点から有利である。他の実施形態では、薬剤リザーバは、可撓性であってよく、たとえば、可撓性バッグを含むこともできる。
注射デバイスは、圧力容器に結合され少なくとも注射針を伸長位置へと変位させる針変位装置をさらに含む。針変位装置によって、注射針は、圧力容器によってもたらされる加圧流体の作用を受けるだけで伸長位置へと変位することができる。同様に、やはりまたは薬剤リザーバも、圧力容器から生じる加圧流体の作用を受けるだけで変位することができる。針変位装置およびリザーバ変位装置がともに圧力容器に連結されるので、加圧流体は、針変位装置およびリザーバ変位装置に直接作用することができる。
リザーバ変位装置が圧力容器に直接結合され、針変位装置も圧力容器に直接結合されることによって、針の変位は明確かつ正確に実行されるようになる。圧力容器がリザーバ変位装置にも針変位装置にも直接結合されることは、リザーバの変位および針の変位の順序が、特定の治療の所与の要件に従って簡単に適用可能であり変更可能である、という利点を提供する。
さらに、圧力容器は、ベースに対しておよび/またはベース上に固定することができる。このように、注射デバイスの可動構成要素の数を減らすことができ、それによって、注射デバイスの操作の安全性および操作性が向上する。さらに、固定された圧力容器を用いることによって、注射デバイスのベースまたはハウジングの機械的な安定性および剛性に関する構造的な要求を減少させることができる。それによって、プラスチック材料のようなコスト効率が高く軽量の材料および構成要素を使用することができるようになる。これに関して、注射デバイスは、多数のプラスチック構成要素を含むことができる。注射デバイスは、プラスチック構成要素、具体的には射出成形されたプラスチック構成要素から構成することができる。
他の実施形態によれば、リザーバ変位装置および針変位装置は、圧力容器に別々に連結される。リザーバ変位装置および針変位装置が圧力容器に別々に結合または連結されることで、圧力容器とリザーバ変位装置との間および圧力容器と針変位装置との間に比較的直接的な力経路がもたらされる。別々に連結されることによって、リザーバ変位装置は、針変位装置とは比較的無関係にトリガされ作動されるようになり、逆の場合も同様となる。
別々に連結されることによって、さらに、針変位装置によって行われる針の変位プロセスとリザーバ変位装置によって行われるリザーバの変位プロセスが、やがて少なくとも部分的にオーバーラップすることも考えられる。換言すると、針の変位の進行中にリザーバ変位装置が始動する、またはその逆も起こり得る。さらに、リザーバの変位と針の変位が、実質的に同時またはほぼ同時に行われることも考えられる。どのような場合でも、リザーバ変位装置および針変位装置が圧力容器に別々に連結または結合されることによって、多数の異なる動作順序または異なる注射工程が実行可能になる。
圧力容器にリザーバ変位装置および針変位装置が別々に連結されることによって、さらに、注射デバイスの機能および投薬工程の順次的な起動およびトリガリングを支援し、定める(define)ことができるようになる。
他の実施形態によれば、圧力容器は、針変位装置の駆動部材に機械的に連結された軸方向に変位可能な駆動ピストンによって封止される。このように、針変位装置は、圧力容器の駆動ピストンに直接的に機械的に係合される。したがって、加圧流体の膨張が、駆動ピストンの軸方向変位、したがって針変位装置の起動へとすぐに移され、それによって、典型的には、注射針が初期の後退位置から伸長位置へと変位される。
針変位装置を圧力容器の駆動ピストンに機械的に結合し、一方、リザーバ変位装置を圧力容器に空気圧式または液圧式に結合してもよい。液圧式または空気圧式に結合することで、圧力容器に対するリザーバ変位装置の幾何学的な配置をほぼ自由に設計することが可能になる。さらに、リザーバ変位装置と圧力容器が液圧式または空気圧式に結合されることによって、互いに対してある距離を空けて圧力容器とリザーバ変位装置を配置することが可能になる。したがって、ハウジングおよび建設空間の体積を最適化するまたは最小限に抑えることができる。
一代替実施形態では、さらに、圧力容器の駆動ピストンが、薬剤リザーバを少なくとも初期位置から投薬位置へと変位させるリザーバ変位装置に機械的に連結されることも考えられる。
圧力容器の駆動ピストンが針変位装置に機械的に係合されるかリザーバ変位装置に機械的に係合されるかに関わらず、駆動ピストンは、加圧流体の作用を受けて初期位置から少なくとも第1の伸長位置へ、さらには第2の伸長位置へと軸方向に変位することができる。初期位置から始動するとき、また注射デバイスが起動されるとき、駆動ピストンは、初期位置から第1の伸長位置へと軸方向に変位される。第1の伸長位置では、駆動ピストンは、たとえば針ストッパであるストップ要素によって阻止または止められる。
ストップ要素は、第1の伸長位置を過ぎる駆動ピストンのさらなる軸方向変位を阻止することができる。駆動ピストンが針変位装置の駆動部材に連結される場合、やはりまた針の変位手順は、駆動部材または駆動ピストンに係合するストップ要素によって阻止または止められる。そうしたストップ要素によって、駆動ピストンおよび駆動部材は、たとえば薬物送達の全過程の間、第1の伸長位置にあり続けることができる。薬物送達が終了すると、ストップ要素は、駆動ピストンおよび/または駆動部材を解放するために後退または変位され、それによって、駆動ピストンは、加圧流体の作用を受けて第1の伸長位置から第2の伸長位置へと軸方向にさらに変位することができるようになる。
この文脈において、駆動部材と駆動ピストンとの間の機械的連結とは、駆動ピストンと駆動部材との間における、一方向または双方向に推力を伝える少なくとも1つの結合を意味する。このように、駆動ピストンの軸方向変位は、針変位装置の駆動部材のそれぞれの軸方向変位へと普遍的に移すことができる。駆動ピストンと駆動部材との間の機械的な連結は、針変位装置の駆動部材の駆動力および変位の大きさを変えるヒンジまたはレバー装置を含むこともできる。ヒンジおよび/またはレバー装置によって、駆動部材の変位の方向が、駆動ピストンの軸方向変位と比べて自由に変更されるようになる。
駆動ピストンおよび駆動部材は、並行して変位可能であってよい。駆動ピストンおよび駆動部材は、互いに相互連結された2つの別個の構成要素として提供することができる。あるいは、駆動ピストンおよび駆動部材を、一体に形成してもよい。したがって、圧力容器を封止する駆動ピストンは、針変位装置の駆動部材の封止部分を形成することができる。このように、圧力容器と針変位装置との間に比較的直接的かつ機械的な相互結合が提供される。
他の実施形態によれば、駆動部材は、少なくともセクションで駆動部材の変位方向である軸方向に対して所定角度に延びる少なくとも1つの摺動ブロックガイド部分を含む。摺動ブロックガイド部分は、さらに、注射針に係合されるおよび/または連結される針タペットに係合される。針タペットは、注射針の延長部に対して所定角度に延びることができる。針タペットは、たとえば、注射針の延長部に対して実質的に垂直に延びることができる。典型的には、摺動ブロックガイド部分は、少なくともセクションで駆動部材の変位方向に対して所定角度に延びる。
摺動ブロックガイド部分の一セクションは、駆動ピストンと一体に形成される場合、軸方向に対して所定角度に延びる。そうでない場合、駆動部材が軸方向とは異なる方向に沿って駆動ピストンによって変位される場合では、駆動部材の摺動ブロックガイド部分は、駆動部材の変位方向に対して所定角度に延びる。典型的には、駆動部材は、初期位置と、第1の伸長位置と、第2の伸長位置との間で、ベース上においておよび/またはベースに対して摺動自在に支持される。さらに、駆動部材は、ベース上に、直線的かつ並進運動可能に変位可能なように取り付けられる。駆動部材は、駆動部材の外周と嵌合する中空断面を有する案内構造によって拘束され案内される。
典型的には、案内構造および駆動部材は、駆動部材が案内構造に回転可能にロックされるように、たとえば鍵または十字様形状である非円形の断面を含む。このように、駆動部材は、たとえば軸方向である所定の変位方向に沿って、案内構造に対しておよび/またはベースに対して排他的に並進運動可能に変位可能であってよい。
駆動部材が案内構造によってたとえば径方向または接線方向に拘束されるので、駆動部材は、軸方向にしか変位することができない。摺動ブロックガイド部分は、少なくともセクションで軸方向に対してまたは駆動部材の変位方向に対して所定角度に延びるので、たとえば同じまたは別の案内構造によって軸方向に拘束される針タペットは、摺動ブロックガイド部分の傾斜に従って変位させられることになる。たとえば摺動ブロックガイド部分が軸方向または水平方向に対して垂直方向に45°の角度に延びる場合、針タペットは、たとえば初期位置から第1の伸長位置へと駆動部材が変位されるとき、垂直方向に変位させられることになる。
針タペットは、注射針に機械的に係合されるまたは機械的に連結されるので、圧力誘起による駆動部材のその初期位置からその第1の伸長位置までの変位は、注射針のハウジングから外に出るおよび/またはベースの外輪郭もしくは外面を越える伸長および変位をトリガすることになる。ベースは、たとえば、注射針がその中に延びることができる貫通口を含むことができる。注射針は、前記貫通口に入ってまたはその中を通って案内される。注射針は、さらに、後退位置と伸長位置との間で、前記貫通口に沿って変位することができる。
針タペットと駆動部材の摺動ブロックガイド部分の相互係合によって、針の変位方向が、駆動部材の変位方向および/または圧力容器の駆動ピストンの軸方向変位の変位方向と比べて、向け直されるまたは偏向される。
駆動部材内または駆動部材上に長手方向のまたは傾斜した溝として設けられる摺動ブロックガイド部分の幾何形状により、注射針の変位は、駆動部材の変位によってそれと一緒に簡単に制御され同期されるようになる。摺動ブロックガイド部分の幾何形状および傾斜次第では、たとえば第1の伸長位置を越える、駆動部材のさらなる変位が、実質的に、針タペットの位置および/または注射針の位置に影響しないことが考えられる。さらに、一般的に、摺動ブロックガイド部分が異なるセクションでその方向または向きが反転されることによって、駆動部材が加圧流体の作用を受けてそれ以上動かないように針タペットの反対方向の変位がトリガされ、実施される。
したがって、他の実施形態によれば、注射針は、駆動ピストンの初期位置から第1の伸長位置までの軸方向変位によって、後退位置から伸長位置へと変位することができる。典型的には、駆動ピストンの初期位置から第1の伸長位置までの軸方向変位は、駆動部材の初期位置から第1の伸長位置までのそれに対応する変位に移される。針タペットと摺動ブロックガイド部分の相互係合によって、注射針は、後退位置から伸長位置へと変位される。
さらなる一実施形態によれば、注射針は、駆動ピストンの第1の伸長位置から第2の伸長位置までの軸方向変位によって、伸長位置から後退位置へと変位することができる。この変位挙動は、具体的には、駆動部材内または駆動部材上に、駆動部材の変位方向に対して所定角度に延びる第1のセクションと、典型的には駆動部材の変位方向に対して反転された、または反対の角度である異なる角度に延びる第2のセクションとを有する、摺動ブロックガイド部分を設けることによって実行可能である。
このように、駆動ピストンの初期位置から第1の伸長位置への変位の間の針タペットの変位は、駆動ピストンがさらに第1の伸長位置から第2の伸長位置へと変位されるときに、実質的に反転される。このように、駆動ピストンの初期位置から第2の伸長位置までの一方向の連続的な軸方向変位は、薬剤送達処置の終了前および終了後における注射針の伸長および後退のための注射針の前後運動に移すことができる。
他の実施形態によれば、圧力容器は、リザーバ変位装置と流体連通する第1の出口を含む。第1の出口は、駆動ピストンがその初期位置にあるときは、駆動ピストンによって封止されている。第1の出口は、駆動ピストンが第1の伸長位置にあるとき、圧力容器の加圧ガスと少なくとも部分的に流体連通する。したがって、駆動ピストンが初期位置から第1の伸長位置へと変位することによって、第1の出口と加圧ガスとの間の流体連通が確立される。典型的には、加圧ガスは、膨張する傾向にあり、駆動ピストンをその初期位置から第1の伸長位置へと軸方向に変位させようとする。それによって、駆動ピストンによって第1の出口の少なくとも一部が現れ、それによって加圧ガスが第1の出口を通ってリザーバ変位装置の方へと流れるようになる。圧力容器の第1の出口は、典型的には、たとえばチューブまたはチャネルによってもたらされる流体移送連結部を介してリザーバ変位装置に連結される。
第1の出口は、圧力容器の側壁部分に設けることができる。圧力容器は、圧力容器の内径全体にわたって延びるディスク形の駆動ピストンによって封止される管状ハウジングまたは管状の形状のバレルを含むことができる。駆動ピストンは、典型的には、その外周に沿って、たとえば圧力容器の内側に向いた側壁部分に密に係合する封止面である、封止部分を含む。初期構成において、駆動ピストンは、圧力容器の第1の出口と一致するまたはそれに実質的に重なることができる。あるいは、第1の出口を、最初に位置する駆動ピストンの、加圧流体から離れた方に向く面に配置することも考えられる。加圧流体が膨張するとき、ようやく駆動ピストンは第1の出口の少なくとも一部が現れるまで遠位方向に変位され、それによって第1の出口に加圧流体が受けられてリザーバ変位装置の方へと移送される。
他の実施形態では、注射デバイスは、圧力容器と薬剤リザーバとの間の流路内に配置される、薬剤の投薬速度を制御する少なくとも1つのスロットルを含む。スロットルは、圧力容器の第1の出口とリザーバ変位装置との間に延びるチャネル内に配置することができる。スロットルのタイプによってリザーバ変位装置への加圧流体の流入が決まり、それによってリザーバピストンを変位させる働きをする駆動圧力の上昇速度が決まる。
圧力容器内の圧力レベルさらには薬剤リザーバの内在する機械抵抗と組み合わせたスロットルの特定の設計によって、リザーバピストンの軸方向変位の速度、したがって、薬剤の投薬中に薬剤が薬剤容器から排出される速度が決まる。薬剤リザーバの機械抵抗は、リザーバピストンと薬剤リザーバの側壁との間の摩擦力から生じることがある。
さらなる一実施形態によれば、注射デバイスのリザーバ変位装置は、ベースに対する薬剤リザーバの変位を制限するストップ部材を含む。リザーバ変位装置は、圧力容器に液圧式または空気圧式に連結可能であり薬剤リザーバの近位部分を摺動可能に受ける駆動チャンバを含む、駆動ユニットをさらに含む。駆動チャンバは、薬剤リザーバの近位部分の外寸に合う内寸および内輪郭を含む。したがって、薬剤リザーバの近位部分は、駆動チャンバ内を摺動可能に変位することができる。駆動チャンバは、さらに、圧力容器の第1の出口と流体連通する。
さらに、薬剤リザーバは、駆動チャンバを遠位方向に効果的に封止し、それによって加圧流体が駆動チャンバに流入すると、前記チャンバ内の圧力が上昇する。薬剤リザーバは、駆動チャンバ内で摺動可能に変位するので、その遠位方向運動がストップ部材によって止まるまで、駆動チャンバ内の流体圧力の上昇により駆動チャンバに対してしたがって駆動ユニットに対して遠位方向に変位させられる。
典型的には、薬剤リザーバの遠位端部分は、ストップ部材に当接し、それによって加圧流体誘起による薬剤リザーバの遠位方向の変位が制限される。駆動チャンバは、やはりまた、実質的に円筒形の幾何形状を特徴とし、対応する形状の薬剤リザーバを受けるように遠位方向に開いている。したがって、薬剤リザーバは、典型的には、やはりまた円筒形または管状の幾何形状である。薬剤リザーバは、保密的に駆動チャンバ内を変位することができる。このため、駆動チャンバの内側に向いた側壁は、流入する加圧流体の漏れを防ぐシールを含む。駆動チャンバは、典型的には、圧力容器の第1の出口と流体連通する少なくとも1つの入口を特徴とする底部部分を含む。
前記入口と圧力容器の第1の出口は、典型的には、チューブまたはそれぞれのチャネルのようなある種の流体移送構造によって連結される。このように、注射針および薬剤リザーバの順次的または少なくとも部分的にオーバーラップする変位が実行される。最初の工程で駆動ピストンがその第1の伸長位置へと変位する間に、注射針は伸長位置へと変位することができる。駆動ピストンが第1の伸長位置に達すると、それによって圧力容器の第1の出口の少なくとも一部が現れ、それによって圧力容器内の加圧流体と駆動ユニットの駆動チャンバとの間の流体連通が確立される。その結果、薬剤リザーバは、液体薬剤の投薬を展開しイニシャライズするために、ストップ部材の方へと遠位方向に押される。
薬剤リザーバの変位のトリガリングは、圧力容器の第1の出口の特定の設計および位置によって簡単に変更することができる。駆動ピストンの寸法に関する出口の軸方向位置によって、薬剤リザーバの変位が開始される特定のデバイス構成が決まる。
他の実施形態によれば、リザーバ変位装置のストップ部材は、薬剤リザーバの遠位出口に貫入する尖った穿孔部材を含む。尖った穿孔部材は、典型的には、近位方向、すなわちストップ部材に近づく薬剤リザーバの方に向かって延びる。穿孔部材は、さらに、注射針と流体連通する。典型的には、注射針と穿孔部材は、可撓性チューブを介して流体連通され、したがって、注射針は、ストップ部材に対しておよび/またはストップ部材にしっかりと取り付けられた穿孔部材に対して変位することが可能になる。
穿孔部材と注射針との間に可撓性の流体移送連結部を用いることで、穿孔部材をベースに固定することが可能になる。このように、注射デバイスの可動構成要素の数をさらに減少させることができる。薬剤リザーバの遠位出口は、典型的には、天然ゴムまたは合成ゴムで作られるセプタムのような穿孔可能な封止ディスクを備える。薬剤リザーバが投薬位置に達すると、典型的には、ストップ部材の尖った穿孔部材が薬剤リザーバの遠位出口に貫入するように、薬剤リザーバの遠位出口がストップ部材に当接する。
薬剤リザーバが投薬位置に達しても、したがってストップ部材に係合しても、薬剤リザーバの近位端は、駆動ユニットの駆動チャンバに依然として係合している。薬剤リザーバの遠位出口が穿孔されることによって、駆動チャンバ内にまだ存在している流体圧力が、薬剤リザーバの近位ピストンを遠位方向に変位させる働きをし、それによって液体薬剤が穿孔部材を介して排出される。典型的には、薬剤リザーバは、内部に摺動可能に配置されるピストンによって近位方向に封止される剛性の管状または円筒形のバレルを特徴とするカートリッジを含む。ピストンに遠位方向の圧力がかけられることによって、または駆動チャンバ内に所定圧力が確立されることによって、近位に配置されるピストンは遠位方向に付勢され、それによってカートリッジから液体薬剤が排出される。
したがって、以下のさらなる一実施形態によれば、薬剤リザーバは、リザーバピストンによって近位に封止される剛性本体を含む。加圧流体がリザーバ変位装置の駆動ユニットの駆動チャンバに流入することで、リザーバピストンは、薬剤投薬方向、典型的には遠位方向に変位することができる。このように、リザーバ変位装置は、薬剤リザーバ全体を変位させるだけでなく薬剤リザーバからの薬剤の投薬にも適用される。加圧流体が駆動チャンバに流入することによって、薬剤リザーバの遠位出口がストップ部材に衝突するまで、最初に薬剤リザーバが遠位方向に変位させられる。
駆動チャンバの内側側壁と薬剤リザーバの外側側壁との間に作用する摩擦力は、実質的に、薬剤リザーバのリザーバピストンと剛性本体との間に作用する摩擦力よりも低い。このように、ベースに対する薬剤リザーバ全体の順次的な変位、および変位される薬剤リザーバに対するピストンの順次的な変位がもたらされる。さらに、薬剤リザーバ内に配置される薬剤が実質的に非圧縮性であるため、穿孔部材が薬剤リザーバの遠位出口に未貫入の間、リザーバピストンは投薬方向にほとんど変位することができない。
あるいは、薬剤リザーバは、リザーバ変位装置の駆動ユニットの駆動チャンバに流入する加圧流体によって薬剤投薬方向に変位することができる可撓性膜によって近位に封止される可撓性バッグを含む。駆動チャンバとその内部に圧力が加えられることによって、リザーバの可撓性膜がリザーバ内部へと延び、それによって、リザーバからの流体の排出のために、流体圧力がリザーバ内の流体容器に加えられる。
他の実施形態によれば、注射デバイスは、その軸部分が針変位装置の中を通ってまたはその内部へと延びる、初期位置における圧力容器の駆動ピストンの変位を阻止するロッキング部材をさらに含む。典型的には、ロッキング部材の軸部分は、圧力容器の駆動ピストンの加圧流体誘起による遠位方向の変位を阻止するように適用される。このため、軸部分は、針変位装置の駆動部材に直接係合される。駆動部材が駆動ピストンに機械的に連結されるので、駆動部材のその初期位置における阻止またはロックによって、やはりまた駆動ピストンもその初期位置で阻止またはロックされる。
針変位装置からロッキング部材とその軸部分を取り除くとき、ようやく駆動ピストンの遠位方向の変位がそれ以上阻止または妨げられなくなり、したがって、針変位装置からの軸部分の除去によって、実際に、加圧流体の膨張の作用による駆動ピストンの遠位方向の変位が自由になる。ロッキング部材は、典型的には、患者の手の少なくとも1本の指によって把持されるリング部分を含む。このように、ロッキング部材は、簡単に把持することができ、比較的直観的に針変位装置から除去することができる。
ロッキング部材が圧力容器の駆動ピストンの遠位方向の変位を阻止することで、一連の様々な投薬工程が、単なるロッキング部材の除去によってトリガされイニシャライズされるようになる。このように、注射デバイスの注射機構の起動には、ロッキング部材の除去しか必要ない。ロッキング部材の軸部分が針変位装置を自由にするようにロッキング部材を除去または変位させるとすぐに、駆動ピストンが、加圧流体の作用を受けて遠位方向に直ちに押され、それによって注射針がその伸長位置の方へと変位される。
さらに、さらなる一実施形態によれば、注射デバイスは、ベースに着脱可能に取り付けられロッキング部材に解放可能かつ/または壊れやすく連結されるセーフガード部材を含む。セーフガード部材は、ロッキング部材の時期尚早な、または故意でない除去を防ぐ働きをする。注射デバイスの初期構成において、ロッキング部材とセーフガード部材は連結されている。ロッキング部材とセーフガード部材の連結部は、針変位装置からロッキング部材を取り除くように所定の閾値を上回る力がロッキング部材に作用するとすぐに分解するまたは壊れる、予め決められた破断構造または構造的に弱い部分を含むことができる。それに加えて、または別の方法で、セーフガード部材とロッキング部材は、ポジティブ(positively)かつ/または摩擦的に係合させることができる。
セーフガード部材は、ベース内へと延びることができるが、セーフガード部材の把持および除去のために、注射デバイスのベースから延びる把持タブのような部分を含む場合もある。把持タブを握って除去するとき、セーフガード部材とロッキング部材との間の連結は終了する。一実施形態では、セーフガード部材が、たとえば、薬剤注射のために患者の皮膚に直接接触することを目的とするベースの下側面である注射デバイスの適用領域を覆う保護箔で覆われるまたはそれに組み込まれることも考えられる。
保護箔を除去した後にだけセーフガード部材にアクセスすることができる、またはセーフガード部材がたとえば前記箔に組み込まれる場合、セーフガード部材を保護箔と一緒に除去することが考えられる。セーフガード部材がベースの外輪郭から少なくとも部分的に突出すること、および、セーフガード部材が保護箔によって覆われることも考えられる。たとえば把持タブである、セーフガード部材の突出部分を把持し引き上げることによって、保護箔も、ベースの下側面から離れるように比較的好都合に一目瞭然に引き上げられ除去される。
他の実施形態によれば、注射デバイスは、針ストッパに機械的に係合され、針ストッパを、駆動ピストンが第2の伸長位置へと変位可能となる解放位置へと変位させる、後退装置をさらに含む。後退装置は、典型的には液体薬剤の投薬動作が終了した後に、やはりまた加圧流体によって駆動される。後退装置によって、第1の伸長構成に達したときに駆動ピストンの軸方向変位を制限する働きをする針ストッパが、解放位置へと変位され、そこで、加圧流体の作用を受けた遠位方向へのさらなる変位のため、駆動部材、したがって圧力容器の駆動ピストンが自由にされる。
針ストッパは、初期構成において、薬剤リザーバの変位およびその後の投薬動作が行われるように、駆動ピストンの遠位方向の変位を止めるおよび制限する働きをする。投薬動作が終了する、すなわちリザーバピストンが、液体薬剤のほぼ全部が薬剤リザーバから排出された遠位終了位置に達すると、後退装置がトリガされ、それによって針ストッパが解放位置へと変位される。後退装置のトリガリングは、様々なやり方で行うことができる。
さらなる一実施形態では、後退装置は、針ストッパに動作可能に係合することができる変位可能な解放ピストンによって封止されるバレルを含む。さらに、バレルは、リザーバ変位装置の放出出口と流体連通する入口を含む。放出出口は、薬剤リザーバのリザーバピストンに連結または機械的に結合される栓またはそれぞれのシールによって封止される。このように、栓またはシールは、リザーバピストンが薬剤リザーバ内のその遠位終了位置に達するとすぐに、自動的に除去され、それによって放出出口が自由になる。このように、駆動チャンバ内にある加圧流体は、チャンバを発散させ、後退装置のバレルに流入することができ、それによって解放ピストンが変位され、針ストッパが解放位置へと変位される。
リザーバピストンと放出出口を封止する栓との間の直接的な機械係合の代わりに、駆動ユニットの駆動チャンバ内または注射デバイスの流体流路内の他の場所に逆止め弁のようなある種の感圧弁を設けることも考えられる。感圧弁は、薬剤送達が行われる圧力レベルよりも典型的には高い所定圧力未満では閉じられている。システム圧力が所与の圧力閾値を上回るとすぐに、駆動チャンバの感圧弁が開き、駆動チャンバと後退装置との間の流体連通が確立される。
他の代替実施形態によれば、リザーバピストンは、たとえば張力または圧力を伝達する相互連結によって、針ストッパに直接的または間接的に機械的に係合させることができる。たとえば、リザーバピストンは、薬剤リザーバの近位シールおよび/または駆動チャンバのシールを貫通して延びるロープの一方端に連結させることができる。ロープまたはケーブルプル(cable pull)の反対端は、さらに、リザーバピストンが予め決められた終了位置またはストップ位置に着くと針ストッパを解放位置へと変位させるように、針ストッパに動作可能に係合させることができる。ロープまたはケーブルは、薬剤リザーバに対する針ストッパのほぼ自由裁量の幾何学的な配置を支援するように、プーリまたは偏向ローラによって案内され、偏向させることができる。
感圧弁の実装は、圧力容器内の加圧流体の圧力が、リザーバの剛性本体に対するリザーバピストンの変位が行われる動作圧力よりもはるかに大きい場合、特に有効である。典型的には、駆動チャンバと圧力容器の第1の出口との間の流路内には、少なくとも1つのスロットルが設けられる。このように、駆動チャンバ内の流体圧力は、圧力容器内の加圧流体の圧力に達するまで、時間とともに絶えず上昇する。
スロットルの使用は、液体薬剤の投薬の場合に特に有効である。不可避の製作公差および組立公差により、弾性のリザーバピストンは、薬剤リザーバの剛性本体内を変位するときに、変化する摩擦力を受けることがある。たとえば、リザーバピストンの連続的な変位が中断される場合、前記ピストンは、剛性本体に関する局所的に増加した摩擦を受けている。その結果、リザーバピストンの動きが止まることがある。
結果的に、駆動チャンバへの加圧流体の連続的な流入によって、増加した摩擦作用に打ち勝ちリザーバピストンを遠位方向にさらに変位させるのに十分な高いレベルまで圧力が増加される。そうした変位は、やはりまた、駆動チャンバの体積の増加も伴うので、それによって流体圧力は通常レベルへと減少する。圧力容器によって提供される圧縮性流体を使用することによって、薬剤リザーバの剛性本体に対するリザーバピストンの変化するいかなる摩擦作用も、効果的に相殺することができるようになる。
他の実施形態によれば、圧力容器は、信号発生器と流体連通する第2の出口を含む。第2の出口は、駆動ピストンが第2の伸長位置にあるとき、加圧流体と少なくとも部分的に流体連通する。第2の出口は、典型的には、圧力容器の第1の出口から軸方向に分離される。圧力容器の第2の出口は、典型的には逃がし開口部としての機能を果たす。第2の出口は、典型的には、投薬処置の終わりに可聴音を生成するように、ホイッスルと流体連通する。典型的には、針ストッパが解放位置へと変位された後、駆動部材および駆動ピストンは自由になり、さらに第2の伸長位置へと動く。
この変位の間、注射針は、典型的には、その初期位置へと後退し、したがって、その尖った端部部分は、注射デバイスのベースまたはハウジングからもはや突出しなくなる。投薬処置の終了後に注射針が後退位置に達すると、駆動ピストンは第2の伸長位置に達し、そこにおいて、第2の出口は加圧流体と少なくとも部分的に流体連通し、したがって加圧流体は信号発生器を介して逃げることができる。
信号発生器の実施形態に加えてまたはその代わりに、第2の伸長位置に達したときに、駆動部材が注射デバイスのハウジングまたはベースから突出することも考えられる。このように、薬剤送達が終了したという触覚的フィードバックを使用者に提供することができる。
圧力容器には、典型的には、加圧ガスが充填される。圧力容器によって提供される適当なプロペラントガスは、ブタン、ジメチルエーテルまたプロパン:から選択される。圧力容器は、内容積が約3mlであり、さらに、300mm未満の表面の駆動ピストンを有する、従来のカートリッジ設計を含むことができる。ブタンの蒸気圧をおよそ2barとすると、およそ60ニュートンの最大力を得ることができる。圧力5.1barでジメチルエーテルを用いると、145ニュートンの最大力を得ることができる。圧力8.3barでプロパンを用いると、たとえば235ニュートンである、200ニュートンを上回る最大力を得ることができる。
上述のプロペラントガスの着火温度は170℃よりも上であるので、圧力容器を薬剤リザーバと一緒に注射デバイスに予め組み付けることができる。その後、圧力容器が予め組み付けられている注射デバイスは、たとえば滅菌の目的で、熱処理を受けることができる。さらに、その着火点は、ポリプロピレンまたはポリエチレンのような様々な熱可塑性材料の融解温度よりも上である。このように、圧力容器は、ガスが充填され、続いて、成形プロセスによって封止される。さらに、上述のプロペラントは、圧力容器の発散のときでも比較的一定の圧力および力作用を提供する。
本明細書で使用する用語「薬物」または「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類により抗体のアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(C)と可変領域(V)を有する。1つの種にお
いて、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
哺乳類では、λおよびκで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各抗体につき、軽鎖κまたはλの1つのタイプのみが存在する。
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(HV)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
「抗体フラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全抗体と本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本発明に様々な修正および変更を加えることができることが、当業者にはさらに明らかであろう。さらに、添付の特許請求の範囲で使用されるあらゆる参照符号は、本発明の範囲を限定するものとして解釈すべきでないことに留意されたい。
以下において、図面を参照しながら本発明の様々な実施形態を述べる。
初期構成にある注射デバイスの斜視図である。 他の眺めからの注射デバイスの斜視図である。 図1、2による注射デバイスの他の斜視図である。 セーフガード部材およびロッキング部材が取り外されている、注射デバイスの図である。 注射針が伸長され、薬剤リザーバが投薬位置にある、注射デバイスの側面図である。 用量投薬後の構成にある、注射デバイスの透視図である。 ロッキング部材を取り除いた後の、注射デバイスの初期構成の部分透視図である。 薬剤リザーバが投薬位置にある、注射デバイスの図である。 リザーバピストンが、カートリッジの出口の方に向かって遠位方向に変位されている、注射デバイスの図である。 後退装置が展開されている、注射デバイスの図である。 注射デバイスの、駆動ピストンが第2の伸長位置にある構成の図である。 駆動ピストンがない、図11による注射デバイスの図である。 駆動部材が圧力容器から延びる、正面から見た注射デバイスの図である。 駆動部材および第1の伸長位置にある注射針の図である。 駆動部材が初期位置にある、注射デバイスの図である。 駆動部材が初期位置と第1の伸長位置との間に配置されている、注射デバイスの図である。 第1の伸長構成にある駆動部材の図である。 駆動部材が第1の伸長位置にあるときの駆動部材と針ストッパの相互作用の図である。 針ストッパに係合している後退装置の図である。 第2の伸長位置にある駆動部材の図である。 aは、初期構成にある2つのピストンを特徴とする薬剤リザーバの一代替実施形態の図である。bは、投薬位置にある薬剤リザーバの図である。cは、液体薬剤投薬後の薬剤リザーバの図である。dは、栓を除去した後の薬剤リザーバの図である。 圧力インジケータが第1の構成にある、圧力容器の概略図である。 圧力インジケータが第2の構成にある、圧力容器の概略図である。 図24aは、用量投薬処置の終わりにおける薬剤リザーバと駆動ピストンとの間における別法による結合の概略図である。図24bは、駆動部材解放後の、図24aによる配置の図である。 aは、スロットルを用いた、圧力容器と駆動ユニットの駆動チャンバとの間の流体連通の概略図である。bは、ピストンの変位経路にわたってリザーバピストンに加えられる力または圧力を示す概略的な線図である。 図26aは、追加の逆止め弁を用いた圧力容器と駆動チャンバの別法による流体移送結合の図である。図26bは、図26aによる構成によって得られる他の力−変位線図である。
図1を参照すると、注射デバイス1は、その様々な構成要素のための取り付けプラットホームとして働く平坦な形のベース10を含む。注射デバイスは、変位可能な薬剤リザーバ20を含む。本実施形態では、薬剤リザーバ20は、遠位出口22が封止され、反対側に位置する近位部分21がリザーバ変位装置50の駆動ユニット53内に摺動自在に配置される、剛性カートリッジを含む。
さらに、注射デバイスは、ベース10に固定される圧力容器40を含む。薬剤リザーバ20のように、圧力容器40の形状も管状または円筒形である。圧力容器40は、典型的には、一方端に栓47を有し反対端にある変位可能な駆動ピストン41を特徴とする円筒形バレルを含む。バレル44の内容積を封止する駆動ピストン41は、バレル44内をその長手方向に沿って変位することができる。駆動ピストン41は、針変位装置60の駆動部材61に機械的に係合される、または直接連結される。
図1に見られるように、注射針30は、ベース10の平面に実質的に垂直に延びる。針変位装置60が起動されると、針30は、図1に示されるような初期位置から、注射針30の投薬端32がベース10の下側面11を通り抜けて延びる図5に示されるような伸長位置へと変位する。さらに、ベース10には、バレル91と、針変位装置60から離れた方に向く近位端に栓95とを含む、後退装置90が設けられる。バレル91の反対端は、解放部材93に連結される変位可能なピストン92によって封止される。解放部材93は、針ストッパ63に動作可能に係合することができる。以下に説明するように、解放ピストンが変位されると、たとえば図6に示されるように、駆動部材61の第2の伸長位置61cへの変位を自由にするために、針ストッパ63が解放位置63bへと動かされる。
次に、注射デバイス1の動作を説明する。図1〜3に示されるような初期構成では、ロッキング部材70は、針変位装置60に入る、またはそれを貫通して延びる。ロッキング部材70は、リング部分71と、径方向外側に延びる軸部分72とを含む。図3、4に示されるように、軸部分は、貫通口66を有する案内構造65の対応する形状のスロット64の中を通って延びる。駆動部材61は、投薬処置の間、貫通口66内に入りその中を通って伸長することができる。
初期構成では、ロッキング部材70の軸部分72は案内構造65の貫通口66を横切っており、それによって、駆動部材61の長手方向、したがって軸方向2の変位が阻止される。この文脈において、軸方向とは、圧力容器40の管状形状を参照し、その長手方向軸を示す。様々な図面に見られるように、圧力容器40、薬剤リザーバ20および後退装置90は、互いに対して実質的に平行に配置される。
しかしながら、圧力容器40は、薬剤リザーバ20および後退装置90に空気圧式または液圧式に結合されるので、薬剤リザーバ20および後退装置90を圧力容器40の長手方向と比べて異なる向きに配置することもできる。この点で、本明細書で使用されるような用語「軸方向」または「軸方向変位」は、一般的に、そうしたバレルが互いに対して平行に向けられるべきではない場合でも、注射デバイスの異なる構成要素またはユニットの一管状バレルに関する長手方向または長手方向変位を示す。
案内構造65は、ベース10と一体に形成することができる。案内構造65は、ベース10の上側平坦面12から上方に延びる。圧力容器40は、ベース10の上側面12から上方に延びる第1のフレーム13に固定される。同様に、やはりまた後退装置90のバレル91も、バレル91の外周を少なくとも部分的に囲繞する第2のフレームによって、ベース10上に固定される。図示されないが、注射デバイス1は、典型的には、ロッキング部材のリング部分71以外の注射デバイスの構成要素の大部分を覆う外側ハウジングを備える。リング部分71は、使用者によるその把持を可能にするために、ハウジングから外に少なくとも部分的に延びる。たとえば図3に示されるような初期構成では、針変位装置60内へと延び貫通口66を通るまたは横方向に横切るロッキング部材70は、図4に別に示されるようなセーフガード部材80の上方に延びる軸部分82に壊れやすいようにまたはポジティブに連結される。
軸部分82は、ベース10の対応する形状のオリフィスを通って延びる。軸部分82は、さらに、図2に示されるような初期構成においてベース10の下側面11に沿って延びる把持タブ81に連結される。セーフガード部材80は、ベース10の下側面11に接着によって連結させることができる。セーフガード部材80は、ロッキング部材70に連結されるので、ロッキング部材70の意図的でないまたは時期尚早な解放および引き抜きを効果的に防ぐ。それに加えて、または別法として、セーフガード部材80を、ベース10の下側面11全体を覆う保護箔に連結またはそれと一体にしてもよい。図示されない保護箔を除去するとき、ベース10を、患者の皮膚部分にその下側面11により取り付けることができる。
セーフガード部材80とロッキング部材70の壊れやすい連結の代わりに、セーフガード部材80とロッキング部材70をポジティブに係合することも考えられる。図示されないが、ロッキング部材70の軸部分72の自由端が、セーフガード部材80の上を指している軸部分82を受けるオリフィスを含むことが考えられる。このように、垂直方向、すなわちベース10の平面に垂直な方向にセーフガード部材80を簡単に引き抜くことができ、それによってロッキング部材70が自由になる。
セーフガード部材80を除去した後、図4に示されるように、ロッキング部材70を引き抜いて貫通口66から取り除き、針変位装置60のスロット64から出す。ロッキング部材70を除去することによって、たとえば図7〜10に示されるように、駆動部材61は、たとえば図15に示されるような初期位置61aから、たとえば図7〜10および図17に示されるような第1の伸長位置61bへと変位可能になる。駆動部材61のさらなる軸方向の遠位方向変位は、案内構造65の側面部分に入りそれを貫通して延びる針ストッパ63によって阻止される。針ストッパ63は、図18、19に別に示されている。針ストッパ63は、T字形構造を含み、図18に示されるようなストップ位置63aにおいて案内構造65の貫通口66に入りそれを貫通して延びるロッキングピン67を有する。図18に示されるようなストップ位置63aでは、ロッキングピン67の自由端は、駆動部材61の摺動ブロックガイド部分62aに係合し当接する。
このように、針ストッパ63は、圧力容器40内に配置される加圧流体24の膨張の作用を受けて駆動部材61がさらに軸方向に変位するのを制限する。駆動部材61が第2の伸長位置61cへとさらに変位するには、針ストッパ63が図18に示されるようなストップ位置63aから図19に示されるような解放位置63bへと変位される必要がある。その後、針ストッパ63は、駆動部材61を自由にし、それによって、駆動部材61は、図20に示されるような第2の伸長位置に達するまで、加圧流体24の膨張の作用を受けて軸方向2にさらに変位される。
さらに図20に示されるように、ベース10上には、さらに、駆動部材61が第2の伸長位置61bに達したときに駆動部材61を受け、機械的に支持する、支持体100がある。支持体は、ベースの上側面12に延び、ベース10の側面と同一平面上にある。さらに、支持体100は、軸方向に伸長された駆動部材61を受けて支持する、湾曲したまたは半円形の支持面101を含む。このように、支持体100は、圧力容器40のバレル44に対して駆動部材61および/または駆動ピストン41が傾かないようにする働きをする。
駆動部材61が初めに初期位置61aから第1の伸長位置61bへと変位されるとき、駆動部材61と注射針30との間の動作可能な係合により、注射針30は、伸長位置30bの方へと変位される。図14に詳細に示されるように、ベース10の平面に対して実質的に垂直に延びる注射針30は、ベース10の平面に対して実質的に平行に延びる針タペット31にしっかりと連結される。駆動部材61は、注射針30が中を通って延びる垂直スロット68を含む。垂直スロット68は、実質的に、駆動部材61の延長部全体にわたって、したがって、軸方向2に延びる。このように、加圧流体により駆動される駆動部材61の変位は、注射針30の位置に直接関係しない。
駆動部材61は、第1のセクション62aと第2のセクション62bとを有する摺動ブロックガイド部分62をさらに含む。第1および第2のセクション62a、62bは、軸方向に分かれている。したがって、第1および第2のセクション62a、62bは、軸方向にオフセットしている。第1および第2のセクション62a、62bは、軸方向2に対して、したがって駆動部材61の長手方向または駆動部材61の変位方向に対して、ある角度に延びる。針タペット31が初めにその中に案内される摺動ブロックガイド部分62の第1のセクション62aは、駆動部材61の底部部分から、軸方向から見て駆動部材61の上方部分に向かって延びる。したがって、駆動部材61が初期位置61aから第1の伸長位置61bへと変位されると、針タペット31は、下方向、すなわちベース10に向かって変位させられる。
針タペット31が垂直方向に変位されると、やはりまた注射針もそれぞれの下方向に変位させられ、伸長位置に達する。駆動部材61は、駆動部材61の自由端から摺動ブロックガイド部分62の第1のセクション62a内へと延びる水平スロット69をさらに含む。
この溝形の水平スロット69は、具体的には、駆動部材61が初期位置61aから第1の伸長位置61bへと変位されるときに針ストッパ63のロッキングピン67を受けるように適用される。このように、針ストッパ63のロッキングピン67は、駆動部材61の軸方向変位を制限するために、摺動ブロックガイド部分62に当接し係合することができる。典型的には、摺動ブロックガイド部分62および針ストッパ63は、針30が伸長位置30bに達したときに加圧液体誘起による駆動部材61の軸方向変位が丁度止まるように、設計され配置される(positioned)。
たとえば図1、図2に示されるように、注射針30は、案内構造65の近位側壁とベース10に固定的に取り付けられる固定プレート74との間に軸方向に挟まれる。このように、注射針30は、針タペット31とともに、ベース10に対して軸方向に拘束される。このように、駆動部材61の軸方向変位は、注射針30に伝えられない。
貫通口66の幾何形状および駆動部材61の外輪郭からさらに明らかになるように、駆動部材61は、貫通口66内に回転可能に固定される。具体的には、貫通口は、駆動部材61の十字様断面に嵌合する十字様断面を含む。このように、駆動部材61のその長手方向軸周りの回転は、効果的に阻止される。
駆動部材61の軸方向変位は、圧力容器40のバレル44を軸方向遠位方向2に封止する駆動ピストン41の対応する軸方向変位によって得られる。たとえば図7〜10に示されるように、駆動ピストン41は、駆動部材61に直接連結される。駆動部材61と、バレル44の流体密封止をもたらす封止部材だけを装備するまたは備える駆動ピストン41を一体に形成することも考えられる。ロッキング部材70の除去のとき、駆動ピストン41は、初期位置41aから図7〜10に示されるような第1の伸長位置へと駆動される。
駆動ピストン41は、第1の伸長位置41bにおいて、圧力容器40のバレル44の側壁に設けられた第1の出口42を少なくとも部分的に自由にする。図6に点線で示されるように、第1の出口42は、ベース10内またはその上に設けられた第1のチャネル15と流体連通する。チャネル15は、駆動ユニット53の方に向かっておよび/またはその中へと延びる。さらにたとえば図6、7に示されるように、第1のチャネル15は、駆動チャンバ54の入口57と流体連通する。
駆動ピストン41が第1の伸長位置41bに達すると、駆動チャンバ54は、圧力容器40の内容積と流体連通し、したがって、膨張する加圧流体24に曝されることになる。駆動チャンバ54の入口57は、駆動ユニット53の近位底部部分58に設けられる。駆動チャンバ54は、軸方向遠位方向2に向かって開いているが薬剤リザーバ20の近位部分21によって封止される。流体圧力が駆動チャンバ54に加えられるとき、リザーバピストン23および薬剤リザーバ20自体が、リザーバ変位装置50のストップ部材51の方に向かって遠位方向に変位されるようになる。
薬剤リザーバ20全体の初期位置20aから投薬位置20bへの変位は、図7と図8を比較することから明らかになる。図8に示されるような遠位変位位置20bに達すると、尖った穿孔部材55が、典型的には穿孔可能セプタムを含む薬剤リザーバ20の遠位出口22に貫入してそれを穿孔し、それによって薬剤リザーバ20の内容積へのアクセスが得られる。初期位置20aと投薬位置20bとの間の変位は、さらに、ストップ部材51と駆動ユニット53との間に軸方向に配置される案内部材52によって支持され、案内される。案内部材52は、薬剤リザーバ20がその中に径方向に支持され案内される貫通口を含む。
薬剤リザーバ20から離れた方に向く穿孔部材55の反対端は、たとえば図2に示されるようなたとえば可撓性チューブ33を介して注射針30と流体連通する。注射針30と穿孔部材55との間の流体連通を確立するのに可撓性チューブ33を用いることは、穿孔部材55はベース10上にまたはそれに対して不動的に固定され、一方、注射針30は後退位置30aと伸長位置30bとの間でベースに対して変位することができる、という点で有利である。
薬剤リザーバ20は、投薬位置20bに達すると、注射針30と流体連通し、投薬処置が開始される。液体薬剤の送達または投薬のためにさらに行わなければならないことは何もない。典型的には、圧力容器40と駆動チャンバ54との間の流路内には、たとえば図6に示されるような少なくとも1つのスロットル46が設けられる。その点で、スロットル46は、圧力容器40の第1の出口42と駆動ユニット53の入口57を相互連結する第1のチャネル15内に設けられる。スロットル46によって、加圧流体24の駆動チャンバ54への比較的連続的かつ一定した流入が提供される。圧力容器40がたとえば加圧ガスの形態であるたとえば高圧流体の形態の比較的大きなエネルギー源に相当することからして、スロットル46は、駆動チャンバ54への流入を制限する働きをする。
このように、駆動チャンバ54内において比較的一定かつ明確な流入およびそれぞれに上昇する流体圧力が確立される。薬剤リザーバ20、具体的にはその遠位出口22は、封止されているので、薬剤リザーバ20は、初期位置20aにある間、近位部分21に加えられるあらゆる圧力によってベース10に対して遠位方向に変位される。薬剤リザーバ20がストップ部材51に当接するやいなや薬剤リザーバ20と注射針30との間における液体移送流体連通が確立されるとすぐに、駆動チャンバ54内の流体圧力が所与の閾値を上回って上昇することからして、薬剤リザーバ20の近位部分21を封止するリザーバピストン23が薬剤リザーバ20のバレルに対して遠位方向に変位されるようになる。
液体薬剤の投薬速度または流束は、スロットル46の設計およびタイプ、ならびに圧力容器40内にもたらされる加圧流体24のタイプ、量および圧力によって支配され、制御される。
別個のスロットル46の代わりにまたはそれに加えて、第1の出口42または入口57の少なくとも一方が、たとえば加圧流体24が中を流れることができる比較的小さいチャネル構造または直径を有することによって、それぞれの絞り機能をもたらすことも考えられる。一般的に、圧力容器40と駆動ユニット53および/または駆動チャンバ54との間の流路の流れ抵抗は、明確な絞り機能が加圧流体に対してもたらされるように、設計され実施されることが考えられる。
さらに、圧力容器40と駆動チャンバ54との間の流路の流れ抵抗は、図25aに概略的に示されている。加圧流体24の駆動チャンバ54への流入が比較的一定であり、リザーバピストン23と薬剤リザーバ20の内壁との間の摩擦がリザーバピストン23の変位経路にわたって実質的に一定であると仮定すると、図25bに示されるような力変位線図になる。領域aでは、駆動チャンバ54内の圧力は、薬剤送達の初期段階で、比較的低い値から閾値p1まで上昇する。駆動チャンバ54内の圧力が第1の閾圧力p1よりも低いうちは、リザーバピストン23は動かない。したがって、第1の圧力閾値p1は、リザーバピストン23と薬剤リザーバ20との間の摩擦、薬剤25の粘性、ならびに薬剤リザーバの下流であるたとえば可撓性チューブ33内および注射針30内の流れ抵抗を特徴とする。
駆動チャンバ54内で圧力レベルp1が達成されるとすぐに、リザーバピストン23が、加圧流体24のさらなる流入によって遠位方向に移動し始める。線図のセクションbでは、リザーバピストン23は、遠位方向にほぼ一定に動かされる。領域cでは、リザーバピストン23は、たとえば薬剤リザーバ20の製作公差から生じることがあるたとえば局所的に増加した摩擦力により、ほんの一時的に止まるまたは遅くなる。その結果、上がり傾き(rising slope)gによって示されるように、リザーバピストン23を動かす力、したがって前記力に比例する圧力は、リザーバピストン23が下がり傾き(falling slope)hによって示されるようなさらなる遠位方向に動かされるまで上昇する。
したがって、製作公差または幾何公差により、リザーバピストン23の変位速度は変動することがある。しかしながら、加圧流体24は圧縮可能であり、駆動チャンバ54への加圧流体24の流入は実質的に一定であるので、投薬実行中のリザーバピストン23の平均変位速度は、多種多様の薬剤リザーバ20について、実質的に一定となる。さらに図25bに示されるように、リザーバピストン23の遠位方向変位は、リザーバピストン23が薬剤リザーバ20の遠位端に衝突するまで、さらなる領域dにわたって続く。領域eにおいて、リザーバピストン23は遠位方向にこれ以上動くことができないので、圧力は、上がり傾きjによって示されるような最大圧力p最大まで上昇する。
図26a、26bには、圧力容器40と駆動チャンバ54との間の流路が、スロットル46だけでなくたとえば逆止め弁の形態の感圧弁36も含む、一代替実施形態が示されている。この実施形態では、感圧弁36は、実質的に、リザーバピストン23が移動し始める閾圧力p1よりも少しだけ小さい所定流体圧力p0未満で開く。感圧弁36によって、領域aの初期圧力上昇を制限するスロットル46は、矢印fで示されるように速められる。低圧領域においてスロットル46を迂回することによって、加圧流体24による駆動チャンバ54のフラッシュが加速され、それによって、駆動チャンバ54と圧力容器40との間の流体連通が確立された直後に、リザーバピストン23の変位、したがって薬剤送達が開始可能になる。
さらに、駆動チャンバ54内の流体圧力の比較的迅速な初めの立ち上がりをもたらすことによって、それぞれの駆動運動量(driving momentum)が、薬剤リザーバ20に及ぼされるようになる。結果的に、薬剤リザーバ20は、明確な速度でストップ部材51の方に向かって変位されて衝突し、それによって薬剤リザーバ20と穿孔部材55との間の比較的迅速かつ無駄のない(loss less)な流体連通が確立可能になる。
リザーバピストン23によって薬剤容器20から液体薬剤がほぼ完全に排出される内容物終了構成が達成されると、駆動チャンバ54の底部部分58にある放出出口56が開く。たとえば図7〜9に示されるような初期構成では、前記放出出口56は閉じられ、着脱可能栓59によって封止されている。図10に示されるような構成では、栓59は、駆動チャンバ54内へと軸方向に変位され、それによって放出出口56は自由になる。さらに図6に示されるように、放出出口56は、後退装置90の、具体的には図6に示されるようなバレル91の入口94と流体連通する。
放出出口56と入口94との間の流体連通は、ベース10内またはその上に設けられる第2のチャネル16によってもたらされる。栓59の除去によって、駆動チャンバ54に含まれる加圧流体24は、解放されて後退装置のバレル91に入り、それによって解放ピストン92が遠位方向3に変位される。図6に示され、図9と図10を比較することにより明らかになるように、解放ピストン92の軸方向変位によって、三角形の斜め滑り面96を有する解放部材93が軸方向に押されて針ストッパに係合する。したがって、T字形針ストッパは、解放ピストン92の軸方向変位によって径方向に変位され、駆動部材61の水平スロット69の外に出る。
その結果、駆動部材61の水平スロット69から針ストッパ63が除かれた後、駆動部材61は、さらに、第1の伸長位置61bから、図20に示されるような第2の伸長位置61cへと変位される。図19において、また図14と図19を比較すると、後退装置90の動作を受けた針ストッパ63の径方向または水平方向の変位が示されている。その結果、さらなる加圧流体24によって駆動部材61が駆動されて第2の伸長位置61cまで軸方向に変位される間、針タペット31は、駆動部材61の摺動ブロックガイド部分62の第2のセクション62bに案内される。第2のセクション62bは、異なる、具体的には第1のセクション62aと比べて反対の傾斜を特徴とするので、針タペット31、したがって注射針30は、上方に変位させられる。したがって、注射針30は、伸長位置30bから図20に示されるような後退位置30aへと変位される。
それと同時に、駆動ピストン41が、図20に示されるように第2の伸長位置41cへと変位される。その後、駆動ピストン41は、遠位終了位置に達する。図6、20からさらに明らかになるように、駆動部材61が第2の伸長位置61cにあるとき、駆動部材61の遠位端は、注射デバイス1のベース10したがって図示されないハウジングから突出する。このように、注射プロセスが終了したことを示す視覚的および触感的または触覚的なフィードバックが使用者にもたらされる。
視覚的もしくは触覚的なフィードバック機能に加えて、またはその代わりに、圧力容器40、具体的にはそのバレル44は、たとえば図12に示されるような第2の出口43を含む。図12では、駆動ピストン41および駆動部材61は消されている。第2の出口43は、図6に破線で示されるように、第3のチャネル17を介して信号発生器45と流体連通する。過剰な加圧流体24は、第3のチャネル17、さらには、典型的にはホイッスルまたは同様の音響信号発生手段として設計される信号発生器45を介して、環境に逃がされる。信号発生器45の出口開口部は、図5に示されている。信号発生器45および第3のチャネル17は、ベース10に組み入れることができる。典型的には、ベース10は、射出成形プラスチック構成要素として製造される。このように、製造業者は、第1、第2または第3のチャネル15、16、17のうちの少なくとも1つまたはいくつか、および音響信号発生器45を、ほとんどコスト中立的に、簡単に組み入れることができる。
第2の出口43は、投薬処置の終わりに駆動ピストン41が第2の伸長位置41cに達するとすぐに自由にされる。このように、注射プロセスの終わりを示す音響信号がもたらされるだけでなく、注射デバイスは実質的に無圧になる。これは、注射デバイス1の処分または再生利用について特に有効である。
典型的には、注射デバイス1は、注射後に全部が処分されなければならない使い捨てデバイスとして設計される。
駆動チャンバ54の放出出口56から栓59を取り除くために、前記栓59にリザーバピストン23を機械的に連結することが考えられる。たとえば、リザーバピストン23は、ロープまたは力を伝える同様の手段を介して栓59に連結される。リザーバピストン23が遠位終了位置に近づくとき、リザーバピストン23によってロープがぴんと張られ始め、それによって放出出口56から栓59が引き抜かれ始める。一連の図21a〜21dには、カートリッジの形態の薬剤リザーバ20が、2本のピストンである、遠位リザーバピストン23と、追加の圧力受容(receiving)ピストン26とを含む、一代替実施形態が示されている。圧力受容ピストン26は、可撓性ロープ27介して栓59に機械的に係合される。
図21aに示されるような初期構成では、薬剤リザーバ20は、初期位置20aにある。図21bでは、駆動チャンバ54内の圧力は増加してきている。その結果、薬剤リザーバ20は、ストップ部材51に衝突して係合するまで、遠位または投薬方向3に変位される。図21cは、薬剤送達の間の構成を表している。ピストン23とピストン26との間の中間空間28には、典型的には、たとえばガスのような圧縮性物質が充填される。リザーバピストン23が薬剤リザーバ20に対して変位可能な限り、圧力受容ピストン26に作用する圧力は、中間空間28内の圧縮性物質を介してリザーバピストン23に伝えられる。
しかしながら、図21cに示されるような内容物終了構成が達成されると、リザーバピストン23は、遠位または投薬方向3にそれ以上動くことができなくなる。この構成では、ロープ27は、まだぴんと張られない。中間空間28内の圧縮性物質が引き続き圧縮されるとき、ようやく圧力受容ピストン26はリザーバピストン23に対して変位される。その結果、図21dに示されるように、ロープ27は、ぴんと張られ、放出出口56から栓59が除去される。
図示の実施形態の代わりに、圧力容器40と駆動チャンバ54との間の流路内に他の逆止め弁を実装することも考えられる。この逆止め弁は、流路内の圧力が最大閾値を上回って上昇するときに放出出口を開けるように適用されるという意味において動作することができる。そうした逆止め弁が開放されることによって、圧力容器40の加圧流体24は、後退装置90のバレル91内へとすぐに向け直される。
図24a、24bには、後退装置90を確立する、他の実施形態または構成が概略的に示されている。ここで、リザーバ変位装置50のストップ部材51は、薬剤リザーバ20の遠位出口22とストップ部材51の近位側部との間に配置される屈曲部材34を含む。屈曲部材34は、薬剤送達の間、初期構成の比較的平坦な形状を特徴とし、さらに、針ストッパ63に関連して上述したのと同様の方法で駆動部材61に軸方向に係合する端部部分35を有する。
ここで、屈曲部材34の端部部分35は、駆動部材61を第1の伸長位置61bに保っておくための、駆動部材61についての軸方向止め具として働く。薬剤リザーバ20に作用する圧力が投薬または薬物送達処置の終わりにおいて絶えず上昇するにつれて、屈曲部材34は、上昇する圧力の作用を受けて変形し始める。図24bに示されるように、屈曲部材34’は、曲がった幾何形状になっていき、それによって、屈曲部材34の端部部分35は、屈曲部材34と駆動部材61との間の軸方向の当接が終わるように、変位される。屈曲部材34の機械的な変形により、駆動部材61は、自由になり、図24bに示されるように、第2の伸長位置61cの方へとさらに変位される。
さらに、図22、23に示されるように、圧力容器40は、圧力ディスプレイ48を含む、またはそれに結合することができる。圧力ディスプレイ48は、窓49を含み、ばね要素39の作用に抗して圧力インジケータ38がその窓内において変位することができる。圧力インジケータ38は、圧力容器40内の流体圧力が投薬処置の実施に十分であるかを視覚的に示す、少なくとも2つの異なる圧力標示セクション38a、38bを含む。圧力標示セクション38a、38bは、ばね要素39の変位方向に互いに隣り合うように配置される。圧力インジケータ38は、圧力容器40内に含まれる加圧流体24と流体連通する。
加圧流体24の圧力が比較的低い場合、ばね要素39は、図22に示されるようにある程度まで伸びる。その結果、比較的低い圧力を示す圧力標示セクション38aが圧力ディスプレイ48の窓49内に目に見えるように現れる。圧力が十分に高い場合、ばね要素39は、図23に示されるように圧縮される。その結果、窓49に異なる圧力標示セクション38bが現れ、それによって、加圧流体24の圧力が投薬または注射処置の実施に十分に高いことが示される。
本注射デバイス1の場合、機械的に変位可能な最低限の構成要素しか含まないこと、また、従来の標準的なカートリッジを薬剤リザーバ20として使用することができることが特に利点である。注射デバイスに弁がないにもかかわらず、明確かつ自動的な順序で、注射針の変位、薬剤リザーバの変位、薬剤送達、注射針の後退、および、薬剤送達の終了についての視覚的、触覚的または可聴的な最終標示がもたらされる。この文脈において、実質的に弁がないとは、注射プロセスにおいて次の工程をトリガするために使用者が弁を動作する必要がない構成を意味する。
1 注射デバイス
2 軸方向
3 投薬方向
10 ベース
11 下側面
12 上側面
13 フレーム
14 フレーム
15 チャネル
16 チャネル
17 チャネル
20 薬剤リザーバ
20a 初期位置
20b 投薬位置
21 近位部分
22 遠位出口
23 リザーバピストン
24 加圧流体
25 薬剤
26 圧力受容ピストン
27 ロープ
28 中間空間
30 注射針
30a 後退位置
30b 伸長位置
31 針タペット
32 投薬端
33 可撓性チューブ
34 屈曲部材
35 端部部分
36 感圧弁
38 圧力インジケータ
38a インジケータセクション
38b インジケータセクション
39 ばね要素
40 圧力容器
41 駆動ピストン
41a 初期位置
41b 伸長位置
41c 伸長位置
42 出口
43 出口
44 バレル
45 信号発生器
46 スロットル
47 栓
48 圧力ディスプレイ
49 窓
50 リザーバ変位装置
51 ストップ部材
52 案内部材
53 駆動ユニット
54 駆動チャンバ
55 穿孔部材
56 放出出口
57 入口
58 底部部分
59 栓
60 針変位装置
61 駆動部材
61a 初期位置
61b 伸長位置
61c 伸長位置
62 摺動ブロックガイド部分
62a 第1のセクション
62b 第2のセクション
63 針ストッパ
63a ストップ位置
63b 解放位置
64 スロット
65 案内構造
66 貫通口
67 ロッキングピン
68 垂直スロット
69 水平スロット
70 ロッキング部材
71 リング部分
72 軸部分
74 固定プレート
80 セーフガード部材
81 把持タブ
82 軸部分
90 後退装置
91 バレル
92 解放ピストン
93 解放部材
94 入口
95 栓
96 滑り面
100 支持体
101 支持面

Claims (15)

  1. 液体薬剤を投薬するための注射デバイスであって:
    ベース(10)と、
    該ベース(10)上に変位可能に配置され、液体薬剤(25)を含む、薬剤リザーバ(20)と、
    ベース(10)に対して、後退位置(30a)と伸長位置(30b)との間で変位することができるように配置される注射針(30)と、
    加圧流体(24)を含む圧力容器(40)と、
    該圧力容器(40)に結合され、薬剤リザーバ(20)が注射針(30)と流体連通する投薬位置(20b)へと薬剤リザーバ(20)を変位させる、リザーバ変位装置(50)と、
    圧力容器(40)に結合され、少なくとも注射針(30)を伸長位置(30b)へと変位させる、針変位装置(60)と
    を含む、前記注射デバイス。
  2. リザーバ変位装置(50)および針変位装置(60)は、圧力容器(40)に別々に連結される、請求項1に記載の注射デバイス。
  3. 圧力容器(40)は、針変位装置(60)の駆動部材(61)に機械的に連結された軸方向に変位可能な駆動ピストン(41)によって封止され、該駆動ピストン(41)は、加圧流体(24)の作用を受けて、初期位置(41a)から第1の伸長位置(41b)、さらに第2の伸長位置(41c)へと軸方向に変位することができる、請求項1または2に記載の注射デバイス。
  4. 駆動部材(61)は、少なくともセクションで軸方向(2)に対して所定角度に延び注射針(30)に連結される針タペット(31)に係合される少なくとも1つの摺動ブロックガイド部分(62)を含む、請求項3に記載の注射デバイス。
  5. 注射針(30)は、駆動ピストン(41)の初期位置(41a)から第1の伸長位置(41b)までの軸方向変位によって、後退位置(30a)から伸長位置(30b)へと変位することができる、請求項3または4に記載の注射デバイス。
  6. 注射針(30)は、駆動ピストン(41)の第1の伸長位置(41b)から第2の伸長位置(41c)までの軸方向変位によって、伸長位置(30b)から後退位置(30a)へと変位することができる、請求項3〜5のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  7. 圧力容器(40)は、リザーバ変位装置(50)と流体連通する第1の出口(42)を含み、該第1の出口(42)は、初期位置(41a)における駆動ピストン(41)によって封止され、第1の出口(42)は、駆動ピストン(41)が第1の伸長位置(41b)にあるとき、加圧ガスと少なくとも部分的に流体連通する、請求項3〜6のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  8. 圧力容器(40)と薬剤リザーバ(20)との間の流路内に配置され、薬剤投薬の速度を制御する、少なくとも1つのスロットル(46)をさらに含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  9. リザーバ変位装置(50)は、
    ベース(10)に対する薬剤リザーバ(20)の変位を制限するストップ部材(51)と、
    圧力容器(40)に液圧式または空気圧式に結合可能であり、薬剤リザーバ(20)の近位部分(21)を摺動可能に受ける駆動チャンバ(54)を含む、駆動ユニット(53)と
    を含む、請求項3〜8のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  10. ストップ部材(51)は、薬剤リザーバ(20)の遠位出口(22)に貫入する尖った穿孔部材(55)を含み、該穿孔部材(55)は、注射針(30)と流体連通する、請求項9に記載の注射デバイス。
  11. 薬剤リザーバ(20)は、リザーバ変位装置(50)の駆動ユニット(53)の駆動チャンバ(54)に流入する加圧流体(24)によって薬剤投薬方向(3)に変位することができるリザーバピストン(23)によって近位に封止される剛性本体(21)を含む、請求項9または10に記載の注射デバイス。
  12. 針変位装置(60)の中を通って延びる軸部分(72)がついた、圧力容器(40)の駆動ピストン(41)の遠位方向変位を阻止するロッキング部材(70)をさらに含む、請求項3〜11のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  13. 針ストッパ(63)に機械的に係合され、該針ストッパ(63)を駆動ピストン(41)が第2の伸長位置(41c)へと変位可能になる解放位置(63b)へと変位させる、後退装置(90)をさらに含む、請求項3〜12のいずれか1項に記載の注射デバイス。
  14. 後退装置(90)は、針ストッパ(63)に動作可能に係合可能な変位可能解放ピストン(92)によって封止されるバレル(91)を含み、該バレル(91)は、リザーバ変位装置(50)の放出出口(56)と流体連通する入口(94)を含む、請求項13に記載の注射デバイス。
  15. 圧力容器(40)は、信号発生器(45)と流体連通する第2の出口(43)を含み、該第2の出口(43)は、駆動ピストン(41)が第2の伸長位置(41c)にあるとき、加圧流体(24)と少なくとも部分的に流体連通する、請求項3〜14のいずれか1項に記載の注射デバイス。
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