JP2016530103A - パルスレーザービームによる被加工品の加工方法およびレーザー加工装置 - Google Patents

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Abstract

パルスレーザービーム(L)による被加工材(12)の加工方法およびレーザー加工装置において、加工中にスペクトル位相の横方向分布が1つのレーザーパルスの時間期間内でおよび/または少なくとも部分的に被加工材(12)上に重畳する2つのレーザーパルス間で非線形に変化される。【選択図】図1

Description

本発明は、パルスレーザービームによる被加工品の加工方法およびレーザー加工装置に関する。
特許文献1からパルスレーザービームによる被加工品の加工方法が知られている。
レーザーパルスが20psより小さい、特にフェムト秒範囲のパルス期間を有するパルスレーザービームによる被加工品の加工に際しては、それよりも長いパルス期間を有するレーザーパルスを使用する際には見られない現象が生じる。この種の超短レーザーパルスで材料研削を実施すると、被加工材の加工すべき表面上には、ほぼ使用波長の単位で互いに間隔をあけられている構造、いわゆるナノリップルが生じることがある。このような構造の原因は、入射および出射ビームと固体との相互作用間の干渉によるものである。入射ビームは、先ず固体中の電子と相互作用し、表面近くの電子の密度変動を生じる(プラズモン・ポラリトン相互作用)。この場合、反射されたビーム成分は、このようにして励起された密度変動により付加的に変調させられる。この結果、横方向に変化する吸収および横方向に変化する位相フロントが生じる。それに従って、レーザービームは、横方向の干渉パターンを有し得る。この効果は、20ps以下のパルス期間を有するレーザーパルスを使用する場合、レーザービームが連続的に加工すべき表面上を案内されるときにも生じる。なぜなら、レーザービームは、通常のまたは現在技術的に実現可能な送り速度では、いずれにせよレーザービームの波長よりも明らかに小さい区間だけシフトするからである。
さらに非特許文献1からは、このような現象は、この高コヒーレントなレーザーパルスの多数が表面構造化や研削、穿孔などの際に短い局所的および時間的間隔で重畳するときにはさらに強調されて表面品質に悪影響を及ぼすことが知られている。この場合、個々のレーザーパルスが、正確に同一箇所に当たらなくてもこの種の構造が形成されることが判明している。その原因は、最初のパルスにより生じる構造がそれに続くパルスの横方向の吸収を変化し、部分拡散的な反射ビームの干渉により入射ビームの増大されたスペックル形成を生じることにある(種々の構造によるおよび一つのパルス中における変化するプラズモン・ポラリトン相互作用による並びに一つのパルス内のスペックル形成による連続パルス間の横方向に変化する吸収)。このようにして、構造は被加工品表面にさらに明確に表れる。
ドイツ特許出願公開第10333770号明細書 米国特許第6141362号明細書
M.Zukamoto et al., Journal of Physics: Conference Series 59(2007), p.666-669
それゆえ本発明の課題は、この種のマイクロ構造の出現を大幅に回避するか、または所望のプロセス成果を得られるようにできる、パルスレーザービームによる被加工品の加工方法を提供することにある。さらに本発明の課題は、この方法を実施するためのレーザー加工装置を提供することにある。
方法に関しては、上述の課題は、本発明によれば請求項1の特徴を有する方法により解決される。この特徴によれば、スペクトル位相の横方向の分布は被加工材の加工中に1つのレーザーパルスの時間期間内でおよび/または少なくとも部分的に被加工材上に重畳する少なくとも2つのレーザーパルス間において非線形に変化される。
従って、本発明によれば、個々のレーザーパルスの時間期間中にスペクトル位相の横方向の分布の変化が起こるか、または付加的にまたは専ら、時間的に連続し被加工材に少なくとも部分的に重畳するレーザーパルスに生じるスペクトル位相の横方向分布が変更され、個々のレーザーパルス内ではこの横方向分布の変化は生じないが、加工に利用され被加工材上に重畳されるレーザーパルスのすべてがスペクトル位相の同一の横方向分布を持たないことが保証される。後者の場合、互いに少なくとも部分的に重畳するレーザーパルスはすべてスペクトル位相の横方向分布に関して異なっていることは必ずしも必要ではない。原理的には、少なくとも部分的に重畳する2つ以上のレーザーパルスも、たとえばパーカッション穿孔の場合のように多数のレーザーパルスが少なくとも部分的に重畳するように加工プロセスが行われるときには、スペクトル位相の同一の横方向分布を有し得る。しかし原理的には、特にパーカッション穿孔もしくは時間的に直接連続するレーザーパルスの極めて大きい重畳によるレーザー加工では、スペクトル位相の横方向分布が2つの直接連続し重畳するレーザーパルス間で変化されるようにすると有利である。マルチパス法(少なくとも部分的に重畳する多数のトラック)による研削に際してはもちろん1つのトラックにある時間的に連続するレーザーパルスも重畳する。しかしこの場合原理的には、1つのトラックの全てのレーザーパルスがスペクトル位相の同一の横方向分布を有するようにすること、および変化はトラックの交番時にのみ起こるようにすることも可能であるが、これは必ずしもトラック交番時毎に起こる必要はない。
この場合、本発明の根底にある考えは、スペクトル位相の横方向分布もしくは超短レーザーパルスの位相スペクトルが1つのパルス内の反射レーザービームもしくはレーザービーム成分を有する入射レーザービームのコヒーレントおよびそれとともにマイクロ構造もしくはナノリップルの発生および形状に影響を与えるということにある。従って、1つのレーザーパルスのパルス期間または時間期間内のスペクトル位相の変化によって、既にこの種のナノリップルの出現頻度および形状が影響される。これに補足的にまたはこの代わりに、スペクトル位相の横方向分布の非線形変化が少なくとも少なくとも部分的に重畳し時間的に連続するレーザーパルス間で行われるときには、特にいわゆるマルチパス法では非特許文献1に記載されている累積効果により生じる不所望な構造の出現は大幅に避けられる。このようにして、その都度の要求に最適に合せられた表面特性、適用例によっては大きいまたは小さい粗さを持つ、品質的に良好な研削結果が得られる。
このような調整は、たとえばパルスエネルギーの変化によってまたはビーム路中にありレーザービームと非線形に相互作用する光媒体の選択によって行われ、その都度意図する適用例に対して相応する所定のプロセスパラメータで求められる表面品質を生じさせることができる。さらには、このような調整はビーム路へ光コンポーネントを挿入することによっても行うことができ、すなわちこのコンポーネントで1つのレーザーパルス内のまたは連続するレーザーパルス間の非線形スペクトル位相の横方向分布が、たとえばレーザービームと非線形に相互作用する光媒体の前のレーザービームの拡大または縮小によって、および/または横方向、すなわちビーム軸に対して直角に調整可能に配置され横方向に変化する非線形屈折率を有する光媒体の使用によって、所望通りに制御することができる。
このようなナノリップルの出現はこの場合特に、スペクトル位相の横方向分布の変化がB積分の横方向分布の変化によって行われるようにすれば、減ずることができる。
B積分もしくはB積分値は次式
によって規定され、ここでzはレーザービームによってビーム軸(中心軸)に沿って走査された行程、Iはビーム軸zに沿った走査行程およびビーム軸zからの横方向距離rに関係するレーザービームのピーク強度、nはカー効果または屈折率の非線形成分(以下略して、非線形屈折率と呼ぶ)であり、これは一般に同様にzおよびrに関係する。距離zに沿った、光媒体によるレーザーパルスの伝播後のレーザービームの横方向点rにおけるB積分値は走査行程およびその時のピーク強度に比例する。B積分は、すなわちレーザーパルスと光媒体との非線形相互作用の尺度であり、蓄積された自己位相変調の尺度である。ビーム横断面の一点におけるパルス期間およびパルス形状はそこにあるスペクトル位相に関係するので、横方向に変化するB積分はビーム横断面上で変化するパルス期間およびパルス形状に相当する。
スペクトル位相の強度に関係する変調を回避するためには、たとえば特許文献2から、全ビーム横断面に亘り最小のできるだけ一定のB積分を得るための対策を講じることが原理的に公知である。これは、レーザーのビーム路に負の非線形屈折率を有し、このようにしてビーム路に配置されるレーザー増幅器によって作られる正のB積分が補償されることによって行われる。
しかし本発明はこの文献に提案されている処置とは別の方策をとるものであり、すなわちB積分をビーム横断面上に互いに異なる値に調整し、このようにして投射および反射レーザービームのコヒーレントに影響を与え、表面の構造コントラストをラジアル的におよび時間的に変化するB積分を持つ多数の照射の平均化により減少させるものである。
この方法の有利な実施形態では、レーザーパルスが20ps以下のパルス期間を有するレーザービームを使用する際にはレーザーパルスのスペクトル位相は次のように、すなわちレーザーパルスのB積分が被加工材に当たる際にビーム軸に対し直角方向に変化し、すなわち一定ではなく−50度と+50度の間の値を取り、特に10ps以下のパルス期間では−20度と+20度、2ps以下のパルス期間では−5度と+5度の間のB積分値を取るように調整される。
B積分のこのような調整により、ナノリップルが大幅に回避されるか、もしくはその出現が減少される。なぜなら、この場合レーザービームのコヒーレントが影響を受け、構造形成が付加的にラジアル的および時間的に変化する種々のスペクトル位相を有する多数のパルスの平均化により減少されるからである。
特にパーカッション穿孔では、直接連続するレーザーパルスのスペクトル位相の横方向分布が変化し、その際原理的にはすべてのレーザーパルスのスペクトル位相の横方向分布が互いに異なるようにする、すなわち各レーザーパルスがスペクトル位相の異なる横方向分布を有することができる。
レーザービームが重畳しトラックに沿って何回も走査するマルチパス法によるレーザーアブレーションでは、スペクトル位相の横方向分布がトラック交替時にのみ変化し、各トラックがこのトラック内にスペクトル位相の同一の横方向分布を有するレーザーパルスで作られるようにすれば十分である。
このような不所望な表面構造の出現はまた、投射レーザーパルスの重複が付加的に変化するようにするとさらに減少される。
有利な実施例では、このようなスペクトル位相の調整は、ビーム路に配置されレーザービームと非線形に相互作用する少なくとも1つの光媒体の前で、レーザービームを拡大または縮小することにより行われる。
レーザー加工装置に関しては、本発明の課題は請求項10の特徴により解決される。特にレーザーパルスのスペクトル位相の横方向分布を変化させる可制御ビーム形成装置などの手段を設けることにより、加工プロセスをその都度特殊な要求に関して最適化させることが可能となる。
代替的にまたはこれに付加して非線形変化手段は、横方向に変化する非線形屈折率を有するビーム軸に直角に変位可能に配置された光媒体、レーザービームと非線形に相互作用する媒体の前でレーザービームを拡大または縮小するために形成された光コンポーネント、パルスエネルギーもしくはピーク強度を制御するために相応に形成された制御ユニット、および/または非線形屈折率がビーム軸に直角に変化する光媒体を有する。代替的な実施例では当然ながら上述の手段を組み合わせて構成することも行われる。
レーザー加工装置の別の有利な実施形態は請求項10に後続する従属請求項に示されている。
本発明をさらに説明するために図面に示した実施例を参照する。
図1は本発明を実施するためのレーザー加工装置の概略原理図である。 図2は本発明を実施するための別のレーザー加工装置の概略原理図である。 図3は本発明を実施するための別のレーザー加工装置の概略原理図である。
図1によれば本発明によるレーザー加工装置は、超短レーザーパルスの時間列から成るパルスレーザーLを発生するためのレーザービーム源2を有する。スペクトル位相のコントロールされないまたは過度に強く現れる非線形変調、または伝送回路にある光コンポーネントの光破壊を回避するために、レーザービーム源2から出たレーザーパルスは時間範囲の拡幅器(ストレッチャー)4に伝送されるので、このようなパルス期間の増大によりレーザーパルス内の最大強度が減ぜられる。この拡幅器4はフリービーム格子装置またはほかの分散型光素子から形成される装置である。このように時間的に拡げられたレーザーパルスはレーザー増幅器6で増幅される。増幅されたレーザーパルスは続いて再び光コンプレッサー8において時間範囲が圧縮され、このようにして20ps以下、好適には10ps以下、特に2ps以下のパルス期間を有するレーザーパルスが作られる。このようにして作られたレーザーパルスは図には象徴的にレンズで表された集束・ビーム形成・偏向ユニット10に導かれる。このようにして集束されたレーザーパルスは被加工材12に当たり、そこでわずかな熱搬入で、かつ著しく広い溶融領域を生じさせないで、材料の蒸発による材料研削の作用をする。
きわめて小さいパルス期間および用途次第では、数100nJから数mJ(ミクロンオーダーの微細加工)に達し得るレーザーパルスごとの研削に必要なエネルギー搬入のために、レーザーパルスには極めて高いピーク強度が生じ、レーザービームと伝送回路内にある光媒体との非線形相互作用が生じ、これによってスペクトル位相、すなわちレーザービームパルスの位相スペクトルの非線形変調を生じることができる。このスペクトル位相の非線形変調の大きさは、この場合レーザーパルス中にあるピーク強度に関係し、従ってこのピーク強度の変化によって影響される。
このピーク強度の変化、したがってスペクトル位相の変化のために制御ユニット14が、レーザービーム源2およびレーザー増幅器6の光ポンピングのために使用されるポンプ源16、18並びにレーザー増幅器6の前に配置されたパルスピッカー20、および一般に拡幅器4の制御のために設けられる。レーザー増幅器6に使用される増幅器媒体次第では、原理的に増幅器媒体内のビーム横断面の変化も生じ得る。パルスエネルギーおよびこれに伴うピーク強度の変化および調整は、一般に増幅器6に付設されたポンプ源18のポンプ出力の制御によって並びにパルスピッカー20の制御によって行われる。パルスエネルギーもしくはピーク強度の制御または調整によって、従って非線形スペクトル位相の横方向分布の変化は、一方ではその都度達成すべきプロセス成果またはプロセス目標に適合させられるか、またはその代わりにまたは付加的にレーザーパルスごとに変化させられ、マルチパス法の実施時またはパーカッション穿孔時に生じ構造形成に導く上述の累積作用を回避させることができる。制御ユニット14により、付加的に集束・ビーム形成・偏向ユニット10は、たとえば同一箇所に当たるレーザーパルスの重畳が変化されるように制御することができる。
図2の実施例では、伝送路にはたとえば拡幅器4の前とコンプレッサー8の後に異なる非線形屈折率を有する光媒体22、24が配置される。光媒体22は負の非線形屈折率を有し、光媒体24は正の非線形屈折率を有する。正および負の線形屈折率を有するこのような光媒体を組み合わせることにより、B積分に対するそれぞれ所望の値が正確に調整される。図2に示した配置の代わりに、光媒体22、24を直接前後に配置して一つの構造ユニットを形成することも可能である。この場合には、両光媒体22、24は、レーザービームの拡散方向に見て拡幅器4の前か増幅器6の後かまたはコンプレッサー8の後に配置される。
図3の実施例では、コンプレッサー8の後で光媒体22、24の前に制御ユニット14により制御可能なビーム形成装置30が可変的なビーム形成のため、特にビーム拡大またはビーム縮小のために配置され、これにより同様にレーザーパルスのピーク強度が変化させられる。図3に示した実施態様の代わりに、装置30は付加的に光媒体22,24の間に配置することもできる。ビーム形成装置30および光媒体22、24は、同様に一つの構造ユニットとして形成し、拡幅器4の前または増幅器6の後に配置することもできる。このような配置により、非線形スペクトル位相を光コンポーネントの交換を必要とせずに変化させることができる。
図3に示した同一の構造で非線形スペクトル位相を変化させる方法の代わりに、非線形屈折率nがビーム軸(レーザービームLの中心軸)に対して直角方向に、たとえばドーピングによって、縞状(Schlieren)に変化するか、または多数のセグメントからなる光素子の構成により変化する、光媒体の使用も可能である。可変的なビーム形成および/または光媒体22、24の前に配置された遅延板31またはたとえば多結晶固体などの光媒体によるレーザービームの偏向の変化および/またはビーム軸に直角に媒体をシフトすることによる光媒体内のビーム軸の位置の変化、またはビーム軸に平行に媒体をシフトすることによる媒体への入射時のビーム直径の変化により、横方向のB積分分布はダイナミックに変調することができる。この横方向および縦方向の調整は、図3において二重矢印32、33もしくは34、35で示されている。
本発明は図面に示した実施態様に限定されない。原理的には拡幅器、コンプレッサーまたはレーザー増幅器が使用されない実施態様も可能である。
2 レーザービーム源
4 拡幅器
6 レーザー増幅器
8 コンプレッサー
10 集束・ビーム形成・偏向ユニット
12 被加工材
14 制御ユニット
16 ポンプ源
18 ポンプ源
20 パルスピッカー
22 光媒体
24 光媒体
30 ビーム形成装置
32 二重矢印
33 二重矢印
34 二重矢印
35 二重矢印
L レーザービーム

Claims (14)

  1. 加工中にスペクトル位相の横方向分布が、1つのレーザーパルスの時間期間内でおよび/または少なくとも部分的に被加工材(12)上に重畳する少なくとも2つのレーザーパルス間で非線形に変化されるパルスレーザービーム(L)による被加工材(12)の加工方法。
  2. スペクトル位相の横方向分布の変化が、B積分の横方向分布の変化により行われる請求項1記載の方法。
  3. パルス期間が20ps以下であり、スペクトル位相が、被加工材に当たる際のレーザーパルスのB積分がビーム軸に対し直角方向に変化し、−50度から+50度の間の値を取るように調整される請求項2記載の方法。
  4. パルス期間が10ps以下であり、スペクトル位相が、被加工材に当たる際のレーザーパルスのB積分がビーム軸に対し直角方向に変化し、−20度から+20度の間の値を取るように調整される請求項2記載の方法。
  5. パルス期間が2ps以下であり、スペクトル位相が、被加工材に当たる際のレーザーパルスのB積分がビーム軸に対し直角方向に変化し、−5度から+5度の間の値を取るように調整される請求項2記載の方法。
  6. 時間的に直接連続するレーザーパルスが、スペクトル位相の互いに異なる横方向分布を有する請求項1から5の1つに記載の方法。
  7. 被加工材の加工が多数の重畳するトラックによるマルチパス法により行われ、時間的に連続し重畳するトラックのレーザーパルスがスペクトル位相の互いに異なる横方向分布を有する請求項1から6の1つに記載の方法。
  8. レーザーパルスの重畳が変化する請求項1から7の1つに記載の方法。
  9. スペクトル位相の分布変化が、ビーム路に配置され、レーザーパルスと非線形に相互作用する少なくとも1つの光媒体の前でのレーザービームの拡大または縮小により行われる請求項1から8の1つに記載の方法。
  10. レーザーパルスの形のレーザービーム(L)を発生するためのレーザービーム源(2)並びにレーザービームのビーム路に配置されレーザーパルスと非線形に相互作用する少なくとも1つの光媒体(22、24)およびレーザーパルスのスペクトル位相の横方向分布の非線形変化を行うための手段を備えた請求項1から9の1つに記載の方法を実施するためのレーザー加工装置。
  11. レーザーパルスのスペクトル位相の横方向分布を調整するため、可制御ビーム形成装置(30)が設けられる請求項10記載のレーザー加工装置。
  12. レーザーパルスのスペクトル位相の横方向分布を変化させるため、少なくとも1つの媒体(22、24)に遅延板(31)が前置接続される請求項10または11記載のレーザー加工装置。
  13. 少なくとも1つの光媒体(22、24)の非線形屈折率が、ビーム軸に対し直角方向に変化する請求項10から12の1つに記載のレーザー加工装置。
  14. 少なくとも1つの光媒体(22、24)が、レーザービーム(L)の中心軸に対し直角方向および平行方向の少なくとも一方にシフト可能に配置される請求項10から13の1つに記載のレーザー加工装置。
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