JP2016529471A - 信号の飛行時間を用いる改善された距離の測定 - Google Patents

信号の飛行時間を用いる改善された距離の測定 Download PDF

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Abstract

第1のデバイスと第2のデバイスとの距離を測定する方法が提供され、この方法は、第1のデバイスと第2のデバイスとの距離を測定するために飛行時間に基づく距離の測定を有し、飛行時間に基づく距離の測定の間に送られる信号の長さ及び/又は得られる飛行時間の測定値の数が、距離の測定に必要とされる精度のレベルに従って決定される。

Description

本発明は、ユーザデバイスとベースユニットとのような第1のデバイスと第2のデバイスとの距離を決定する技術に関し、特に、改善された飛行距離に基づく距離の測定に関する。本発明は、また、ユーザが所定の安全地帯の範囲内に存在するかどうかを決定するために上記改善された飛行距離に基づく距離の測定を用いる個人追跡システムに関する。
個人の所在位置を追跡又は監視するために用いられ得る幾つかの個人追跡システムが利用可能である。そのようなシステムのユーザは、年配者、子供、(徘徊しやすい)アルツハイマ病、認知症若しくは自閉症の人々又は介護施設若しくは病院内の患者を含んでいる。家庭内のようなユーザが自由に動くことが許可される安全又は受け入れ可能な領域又は逆にユーザが入るべきではない領域の境界を示す「ジオフェンス」が構築され、ユーザがそれらの安全地帯又は地理的フェンスの範囲内に存在するかどうかを確かめるために追跡システムが用いられ、追跡システムは、存在しない場合には、警報をトリガし、ユーザの所在位置を決定する。
これらのシステムは、典型的には、ユーザ装着型又はユーザ携帯型のデバイスと、安全地帯に置かれた(及び安全地帯を決定するのに役立つ)ベースユニットとを有している。ユーザデバイスは、ユーザの所在位置を監視するために用いられるセルラ方式通信又はWiFiのような他の無線通信技術と組み合わせたGPS受信機を含んでいる。しかしながら、これらのシステムは、(電力を節約するための)低い位置決定サンプリングレートによる性能不足、(サンプリングレートがより高く設定されている場合の)電池の寿命の不足又はデバイス内に大きい電池を含むことによりかなりの大きさを有していることにより妨げられる。
幾つかのケースでは、ベースユニットは、ユーザデバイスに対してビーコンとしての機能を果たし、ユーザデバイスは、ユーザデバイス(及び従ってユーザ)が安全地帯の範囲内に存在するかどうかを決定するためにベースユニットから送られる信号を用いる。幾つかのデバイスは、ベースユニットからの距離を測定し、従ってユーザデバイスが安全地帯の範囲内に存在するかどうかを決定するために、受信信号強度の測定(例えば、受信信号強度インジケータRSSIとして知られる受信される無線信号の出力の測定)を用いる。この技術は、GPSのような他の位置推定技術よりも少ない電力を消費することが多い。しかしながら、信号強度の測定に基づく距離の推定は、あまり頑強ではなく、矛盾した若しくは一貫性のない距離の測定を引き起こすか、又はGPSのような他の位置決定技術からの助力若しくはセルラ方式のベースユニットを用いる三角測量を必要とする。
特に、RSSIを使用する距離検出デバイスは、ユーザ及び/又はユーザデバイスの向きがベースユニットに対して変化するので矛盾した距離の結果をもたらす。これは、図1に示されている。この図では、ユーザデバイス4を携帯するユーザ2が、ベースユニット6から2つの異なる距離かつベースユニット6に対して2つの異なる向きで示されている。(「A」で表示されている)第1の距離及び向きにおいては、ユーザ2及びユーザデバイス4は、ユーザデバイス4からベースユニット6まで見通し線が存在するように向けられており、これはベースユニットからかなり強い信号を受け取るユーザデバイス4をもたらす。ユーザ2及びユーザデバイス4のこの向きは、信号強度の測定を用いてユーザデバイス4とベースユニット6との距離のかなり信頼性の高い見積もりを与えることができる。しかしながら、(「B」で表示されている)第2の距離及び向きでは、ユーザ2はベースユニット6に非常に近いが、ユーザ2の体によりブロックされ/遮られているのでユーザデバイス4とベースユニット6との間に見通し線が存在しない。ユーザ2の体によるユーザデバイス4のこの遮断は、多くのデシベルだけベースユニット6から受け取られる信号の強度を減衰させ、従って、ユーザデバイス4が実際のケースよりもベースユニット6から遠いと決定することをもたらす(ユーザ2が減衰のレベルに依存して決定された安全地帯の範囲外に存在することさえも決定され得る)。
更に、ユーザの家庭又は医療環境における物体及びユーザの家庭又は医療環境を構築するために用いられる材料は、受信信号強度に影響を及ぼす。
ユーザデバイスとベースユニットとの距離を決定する代替の技術は、ユーザデバイスとベースユニットとの間の信号の飛行時間(ToF)に基づくものである。この技術は、信号の減衰に対してはるかに頑強である。一般に、達成され得る精度は利用可能な帯域幅の量及び(クラメル−ラオの制限に従う)信号対雑音比に依存するので、飛行時間の測定は、超広帯域UWB範囲(2.4−5GHz)で送られる信号に基づいている。しかしながら、UWB飛行時間又はGHz範囲の飛行時間の不利点は、(電力消費を低く抑える際の)制限された伝送の範囲又は(上記範囲を大きくしようとする際の)ユーザデバイスの高いエネルギー消費である。
従って、より小さい電力しか必要とされず、上記範囲がUWBよりも改善されるので、(例えば900MHzの範囲内の)狭帯域通信を用いる飛行時間の測定を行うことが望ましく、そのようなシステムに関してサブメートルの精度が示されている。しかしながら、多数のメッセージは、正確な結果をもたらすためにユーザデバイスとベースユニットとの間でやり取りされることを必要とするが、これは、追加の電力消費を招き、幾つかの国及び/又は仕様では、送信器がアクティブであることを許可される全時間に対する規制限度が存在する(例えば、その時間のせいぜい10%)。
従って、距離の測定に所望のレベルの精度を与える一方で電力消費を最小にし、ユーザが所定の安全地帯の範囲内に存在するかどうかを決定する個人追跡システムに用いて好適な飛行時間に基づく距離の測定を行う改善された技術が必要である。
本発明の第1の観点によれば、第1のデバイスと第2のデバイスとの距離を測定する方法であって、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの距離を測定するために飛行時間に基づく距離の測定を行うステップを有し、上記飛行時間に基づく距離の測定の間に送られる信号の長さ及び/又は得られる飛行時間の測定値の数が上記距離の測定に必要とされる精度のレベルに従って決定される当該方法が提供される。
好ましくは、上記飛行時間に基づく距離の測定の間に送られる信号の長さは、第1の精度レベルが必要とされる時は第1の長さに設定され、第2の精度レベルが必要とされる時は第2の長さに設定され、上記第1の長さは上記第2の長さよりも短く、上記第1の精度は上記第2の精度未満である。
好ましくは、上記飛行時間に基づく距離の測定の間に得られる飛行時間の測定値の数は、第1の精度レベルが必要とされる時は第1の数に設定され、第2の精度レベルが必要とされる時は第2の数に設定され、上記第1の数は上記第2の数よりも小さく、上記第1の精度は上記第2の精度未満である。
好ましくは、この方法は、更に、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの距離の最初の見積もりを決定するステップと、上記距離の上記最初の見積もりから上記距離の測定に必要とされる精度のレベルを決定するステップとを更に有している。
幾つかの実施形態では、前記距離の前記最初の見積もりは、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で送られる信号の受信信号強度から決定される。他の実施形態では、前記距離の前記最初の見積もりは、第1の長さの信号を用いて得られる1つ以上の飛行時間の測定値を用いて決定される。
好ましくは、上記飛行時間に基づく距離の測定を行うステップは、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間の飛行時間の1つ以上の測定値を取得するステップを有し、飛行時間の測定値は、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で上記決定された長さの第1の信号を送るステップと、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で応答信号を送るステップと、上記第1の信号の送信から上記応答信号の受信までの経過時間及び上記第1の信号の受信と上記応答信号の送信との間の時間から飛行時間を決定するステップとにより得られる。
幾つかの実施形態では、上記方法は、上記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定するステップを更に有している。
好ましくは、上記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定するステップは、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスの送信電力を決定するステップと、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスにおいて受け取られる信号の強度を決定するステップと、上記送信電力及び上記受信信号強度を用いて上記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定するステップとを有している。
好ましくは、上記方法は、上記応答信号が反射された第1の信号の受信に応じて送られたことが決定された場合、直接的な応答信号の受信と反射された応答信号の受信との間の時間により上記応答時間を用いて得られる上記飛行時間の測定値を補正するステップを更に有する。
幾つかの実施形態では、上記方法は、上記飛行時間の測定値を補正した後、上記第1の信号を送るために用いられる送信電力を低減するステップを更に有している。
好ましい実施形態では、上記方法は、上記第1のデバイス及び第2のデバイスが互いに所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定する。
それらの実施形態では、上記方法は、好ましくは、前記飛行時間に基づく距離の測定を用いて得られる距離の測定の不確かさを見積もるステップと、d+u<R及びd−u>Rを評価するステップであって、ここで、dが距離の測定値であり、uが不確かさの見積もりであり、Rが所定の距離である、当該ステップと、d+u<R及びd−u>Rのどちらでもない事象においてより高いレベルの精度が必要とされることを決定し、更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得するステップと、さもなければ、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに前記所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定するために距離の測定値を用いるステップとを更に有している。
幾つかの実施形態では、上記第1の長さ又は第1の長さよりも長い第2の長さの信号を用いて更に1つ以上の飛行時間の測定値が得られる。
他の実施形態では、上記方法は、上記更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得した後、上記1つ以上の飛行時間の測定値及び上記更に1つ以上の飛行時間の測定値から距離の測定値d′を決定するステップと、上記距離の測定値d′における不確かさu′を見積もるステップと、d′+u′<R及びd′−u′>Rを評価するステップと、d′+u′<R及びd′−u′>Rのどちらでもない事象においてより高いレベルの精度が必要とされることを決定し、更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得するステップと、さもなければ、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定するために上記距離の測定値d′を用いるステップとを有する。
幾つかの実施形態では、上記飛行時間に基づく距離の測定の手続きを行う前に、上記方法は、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で送られる信号の受信信号強度を測定するステップと、上記受信信号強度を閾値と比較するステップと、上記受信信号強度が上記閾値を上回る場合に、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在することを決定するステップと、さもなければ上記飛行時間に基づく距離の測定を行うステップとを有する。
幾つかの実施形態では、上記飛行時間に基づく距離の測定を用いて上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在することが決定された場合に、上記方法は、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で送られる他の信号の受信信号強度を測定するステップと、上記他の信号の上記受信信号強度を以前の信号の上記受信信号強度と比較するステップと、上記他の信号の受信信号強度が上記以前の信号の上記受信信号強度未満である場合に、他の飛行時間に基づく距離の測定を行うステップと、上記他の信号の受信信号強度が上記以前の信号の上記受信信号強度よりも大きい場合に、上記他の信号の上記受信信号強度を上記閾値と比較するステップと、上記他の信号の受信信号強度が上記閾値よりも大きい場合に、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在することを決定するステップと、さもなければ、更なる飛行時間に基づく距離の測定を行うステップとを更に有している。
本発明の第2の観点は、上記デバイスと他のデバイスとの距離を測定するためにデバイスを動作させる方法を提供し、この方法は、上記デバイスと上記他のデバイスとの距離を測定するために飛行時間に基づく距離の測定を行うステップを有し、上記飛行時間に基づく距離の測定の間に送られる信号の長さ及び/又は得られる飛行時間の測定値の数は上記距離の測定に必要とされる精度のレベルに従って決定される。
上記デバイスが、上記の方法において規定された及び/又は以下の詳細な説明に説明されるような第1及び第2のデバイスのいずれか一方に従って動作する上記デバイスを動作させる方法の他の実施形態が考えられる。
本発明の第3の観点は、本発明の上記第2の観点の実施形態のいずれかに規定されるような「他のデバイス」を動作させる方法を提供する。
本発明の第4の観点によれば、第1のデバイス及び第2のデバイスを有し、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスは、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの距離を測定するために飛行時間に基づく距離の測定を行うシステムであって、上記飛行時間に基づく距離の測定の間に送られる信号の長さ及び/又は得られる飛行時間の測定の数が上記距離の測定に必要とされる精度のレベルに従って決定される当該システムが提供される。
好ましくは、上記飛行時間に基づく距離の測定の間に上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスにより送られる上記信号の長さは、第1の精度レベルが必要とされる時は第1の長さに設定され、第2の精度レベルが必要とされる時は第2の長さに設定され、上記第1の長さは上記第2の長さよりも短く、上記第1の精度は上記第2の精度未満である。
好ましくは、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスによる上記飛行時間に基づく距離の測定の間に得られる飛行時間の測定値の数は、第1の精度レベルが必要とされる時は第1の数に設定され、第2の精度レベルが必要とされる時は第2の数に設定され、上記第1の数は上記第2の数よりも小さく、上記第1の精度は上記第2の精度未満である。
好ましくは、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、更に、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの距離の最初の見積もりを決定し、上記距離の上記最初の見積もりから上記距離の測定に必要とされる精度のレベルを決定する。
幾つかの実施形態では、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で送られる信号の受信信号強度上記距離の最初の見積もりを決定する。他の実施形態では、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、第1の長さの信号を用いて得られる1つ以上の飛行時間の測定値を用いて上記距離の最初の見積もりを決定する。
好ましくは、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスは、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で上記決定された長さの第1の信号を送り、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で応答信号を送り、上記第1の信号の送信から上記応答信号の受信までの経過時間及び上記第1の信号の受信と上記応答信号の送信との間の時間から飛行時間を決定することによって、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間の飛行時間の1つ以上の測定値を得ることにより上記飛行時間に基づく距離の測定を行う。
幾つかの実施形態では、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、更に、上記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定する。
それらの実施形態では、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、好ましくは、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスの送信電力を決定し、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスにおいて受け取られる信号の強度を決定し、上記送信電力及び上記受信信号強度を用いて上記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定することにより、上記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定する。
それらの実施形態では、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、好ましくは、更に、上記応答信号が反射された第1の信号の受信に応じて送られたことが決定された場合、直接的な応答信号の受信と反射された応答信号の受信との間の時間により上記応答時間を用いて得られる上記飛行時間の測定値を補正する。
幾つかの実施形態では、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスは、上記飛行時間の測定値を補正した後、上記第1の信号を送るために用いられる上記送信電力を低減する。
好ましくは、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定する。
幾つかの実施形態では、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスは、更に、上記飛行時間に基づく距離の測定を用いて得られる距離の測定の不確かさを見積もり、dが距離の測定値、uが不確かさの見積もり、Rが所定の距離である場合のd+u<R及びd−u>Rを評価し、d+u<R及びd−u>Rのどちらでもない事象においてより高いレベルの精度が必要とされることを決定して更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得し、d+u<R及びd−u>Rの一方又は両方である事象における上記距離の測定値dを用いて、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定する。
幾つかの実施形態では、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、上記第1の長さ又は第1の長さよりも長い第2の長さの信号を用いて更に1つ以上の飛行時間の測定値を得る。
幾つかの実施形態では、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスは、更に、上記更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得した後、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが、上記1つ以上の飛行時間の測定及び上記更に1つ以上の飛行時間の測定から距離の測定値d′を決定し、上記距離の測定値d′における不確かさu′を見積もり、d′+u′<R及びd′−u′>Rを評価し、d′+u′<R及びd′−u′>Rのどちらでもない事象においてより高いレベルの精度が必要とされることを決定し、更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得し、d+u<R及びd−u>Rの一方又は両方である事象における上記距離の測定値d′を用いて、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定するように構成される。
好ましくは、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、更に、上記飛行時間に基づく距離の測定の手続きを行う前に、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で送られる信号の受信信号強度を測定し、上記受信信号強度を閾値と比較し、上記受信信号強度が上記閾値を上回る場合に、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在することを決定し、上記受信信号強度が上記閾値未満である場合に、上記飛行時間に基づく距離の測定を行うように構成される。
幾つかの実施形態では、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスは、更に、上記飛行時間に基づく距離の測定を用いて上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在することが決定された場合に、上記第1のデバイス及び/又は上記第2のデバイスが、上記第1のデバイスと上記第2のデバイスとの間で送られる他の信号の受信信号強度を測定し、上記他の信号の上記受信信号強度を以前の信号の上記受信信号強度と比較し、上記他の信号の受信信号強度が上記以前の信号の上記受信信号強度未満である場合に、他の飛行時間に基づく距離の測定を行い、上記他の信号の受信信号強度が上記以前の信号の上記受信信号強度よりも大きい場合に、上記他の信号の上記受信信号強度を上記閾値と比較し、上記他の信号の受信信号強度が上記閾値よりも大きい場合に、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスが互いに上記所定の距離の範囲内に存在することを決定し、上記他の信号の受信信号強度が上記閾値未満である場合に、更なる飛行時間に基づく距離の測定を行うように構成される。
好ましい実現では、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスの一方が、ユーザにより装着又は携帯される持ち運び可能なデバイスであり、上記第1のデバイス及び上記第2のデバイスの他の一方がベースユニットである。
本発明の第5の観点によれば、他のデバイスとの通信を可能にするトランシーバ回路と、当該デバイスと前記他のデバイスとの距離を測定するために飛行時間に基づく距離の測定を行う処理ユニットであって、前記距離の測定に必要とされる精度のレベルに従って前記飛行時間に基づく距離の測定の間に前記トランシーバ回路により送られる信号の長さ及び/又は得られる飛行時間の測定値の数を決定する当該処理ユニットとを有するデバイスが提供される。
上記デバイスが、上記のシステムにおいて規定された及び/又は以下の詳細な説明に説明されるような第1及び第2のデバイスのいずれか一方に従って動作するように構成される上記デバイスの更なる実施形態が考えられる。
本発明の第6の観点は、上記第5の観点のデバイスを用いて飛行時間の距離の測定を行う上記本発明の第5の観点の任意の実施形態において規定されるような「他のデバイス」を与える。
本発明の第7の観点は、少なくとも上記第5の観点に係るデバイス及び上記第6の観点に係る「他のデバイス」の1つを与えることである。
本発明の例示的な実施形態が、以下の図面を参照して単に例としてこれから説明される。
ユーザの向きが、信号強度測定技術を用いる距離の見積もりにどのように影響を及ぼすかの図である。 本発明の一実施形態に係る第1のデバイス及び第2のデバイスのブロック図である。 本発明に係る第1のデバイスと第2のデバイスとの距離を測定する方法を示す流れ図である。 本発明の一実施形態に係るユーザの位置を決定するために第1のデバイスを動作させる方法を示す流れ図である。 本発明の一実施形態に係るユーザの位置を決定するために第2のデバイスを動作させる方法を示す流れ図である。 第1の距離及び不確かさの測定の図である。 第2の距離及び不確かさの測定の図である。 第2の距離及び不確かさの測定の図である。 信号の反射を説明するための飛行時間の測定値を処理する方法を示す流れ図である。 本発明の他の実施形態に係るユーザの位置を決定する方法を示す流れ図である。
本発明に係る例示的なシステム10が図2に示されている。システム10は、第1のデバイス12及び第2のデバイス14を有している。この例示的なシステム10では、第1のデバイス12は、ユーザにより携帯又は装着されることとなる持ち運び可能なデバイスであり、第2のデバイス14は、一般に(システム10が個人追跡システムである場合にユーザにとって安全であると見なされる領域又は環境のような)固定された場所を有するベースユニットであるが、第1及び第2のデバイス10、12の他の取り合わせも考えられる。第1のデバイス12は、モバイルフォン若しくはスマートフォン、(典型的には、介助又は手伝いを要求するために用いるユーザ用のボタンを有している)個人緊急応答システム(PERS)デバイス、PERSデバイス及びモバイルフォンの機能性を有するモバイルPERS(MPERS)デバイス、ユーザが落下して苦しんでいるかどうかを監視するユーザ装着型の落下検出器又は他のデバイス若しくは特定の場所からの距離を決定するのに有用な任意の他のタイプのデバイスである。
第1のデバイス12は、第1のデバイス12の動作を制御する処理ユニット16と、第2のデバイス14から信号を受け取る及び第2のデバイス14へ信号を送るために用いられるトランシーバ回路18及び関連するアンテナ20と、本発明に係る第1のデバイス12を制御するために必要とされる処理を行う処理ユニット16により実行されるプログラムコードを記憶するメモリモジュール22と、バッテリ又はバッテリパックのような電力源24とを有している。
第2のデバイス14は、第2のデバイス26の動作を制御する処理ユニット26と、第1のデバイス12から信号を受け取る及び第1のデバイス12へ信号を送るために用いられるトランシーバ回路28及び関連するアンテナ30と、本発明に係る第2のデバイス14を制御するために必要とされる処理を行う処理ユニット26により実行されるプログラムコードを記憶するメモリモジュール32とを有している。
第2のデバイス14はバッテリ又はバッテリパックであり得る(図示されていない)電力源を有しているか、又は第2のデバイス14はコンセントを使用する電力供給部を用いるように構成され得ることが理解されるであろう。
本発明を説明するために必要な第1及び第2のデバイス12、14の構成要素のみが図2に示されており、実際には、第1及び/又は第2のデバイス12、14は追加の構成要素を有していてもよいことが理解されるであろう。
好ましい実施形態では、第1のデバイス12のトランシーバ回路18及び第2のデバイス14のトランシーバ回路28は、868MHz/915MHzのISMバンド、430MHz帯又は212MHz帯のようなサブGHzの無線領域の狭帯域で動作するように構成されている。幾つかの実施形態では、距離の測定のためにマルチパスの補正が必要とされる又は望まれる場合、トランシーバ回路28及び/又は処理ユニット26は、ソフトウェア定義型の(software-defined)レイク(レーク)受信器を実現する。
本発明によれば、第1のデバイス12及び第2のデバイス14は、デバイス12、14間の距離を決定するために飛行時間(ToF)を用いる。例示的なToFの測定は、所定の信号を第1のデバイス12に送る第2のデバイス14により行われ、第1のデバイス12は、所定の信号を受け取った後所定の時間間隔で対応する応答信号で応答する。第1のデバイス12により送られる応答信号は、第2のデバイス14により送られる所定の信号と同じであってもよいし、第2のデバイス14により認識可能な他の所定の信号であってもよい。
所定の応答信号を受け取ると、第2のデバイス14は、所定の信号が第2のデバイス14から送られた時間から所定の信号が第1のデバイス12から受け取られた時間までの経過時間を計算し、所定の応答信号を送る前に第1のデバイス12が待つ所定の時間間隔を差し引くことによりToFを決定する。このToFの測定は、その後、距離=c×tToF/2を用いて距離に変換される。ここで、cは光速であり、、tToFは第2のデバイス14から第1のデバイス12まで及び戻りの第1のデバイス12から第2のデバイス14までである。飛行時間の測定は、最初の所定の信号を第2のデバイス14に送る第1のデバイス12及びこの最初の所定の信号の受信後所定の時間間隔で対応する信号により応答する第2のデバイス14によっても行われ得ることが理解されるであろう。
飛行時間の測定により測定される距離の精度は、幾つかのパラメータに依存する。
まず第1に、ソフトウェア定義型の無線の時間測定の分解能が精度に影響を及ぼす。200MHzのサンプリングレートは5nsの分解能を与え、これは約0.75nmの距離精度に変換される。GPS位置測定の精度が3から5メートルの間であると考えると、ToFの場合もこの精度は十分である。従って、高速(例えば、100MHz/200MHz)でオーバーサンプリングすることにより、この問題は解決される。
ToF測定の精度に影響を及ぼす他のパラメータは、第1のデバイス12におけるクロックのクロック位相同期である。第1のデバイス12のクロックは、第2のデバイス14のクロックから独立して進み、位相差が存在し得る。しかしながら、この不正確さは幾つかのToF測定を平均することにより解決される。更に、信号のビットレートがデバイスの別個の複数のクロック期間であることを確実にすることによって、信号のビット期間の長さを見ることにより第2のデバイスのクロックレートを見積もることが可能であり、従って、更に精度を向上させる。
第1のデバイス12はユーザにより携帯又は装着されるので、第1のデバイス12は、飛行時間の測定が行われる際、第2のデバイス14の方へ動くか又は第2のデバイス14から離れるように動き、ToF測定の精度に影響を及ぼし得る、ユーザが専ら歩いている又は走っている(すなわち、乗り物で移動していない)と仮定すると、動きの速度は、かなり低いが、第1のデバイス12と第2のデバイス14との信号のやりとりに制限を加える。結果として、第1のデバイス12の動きによりもたらされる測定の不正確さを軽減するために、短い信号の頻繁なやり取りが望ましい。
ToF測定の精度に関する他の制限は、効果的な信号対雑音比(SNR)及び入力メッセージを検出する精度をチャンネルの帯域幅に関連付けるクラメル−ラオの制限により与えられる。
Lanzisera, S. M., Pister, K.による「RF Ranging for Location Awareness」Technical Report No.UCB/EECS-2009-69, University of California at Berkeley, May 2009に説明されているように、領域性能に限度を与えるSNRを帯域幅とリンクさせる数式がクラメル−ラオの下限(CRB)から得られる。CRBは、未知のパラメータの任意のバイアスされてない推定値に対して計算される。パラメータ推定の問題としての領域がレーダ及びソナーのアプリケーションとの関連で広く研究され、CRBは種々の条件の下で導かれている。上記に議論されているプロトタイプの「エッジ検出」測距システムに関して、CRBは、
のような範囲

についての推定の変動のために下限を計算するために用いられ得る。ここで、

は範囲の推定の変動、cは光速、Bはヘルツの単位の占有信号帯域幅、E/Nは信号エネルギー対雑音密度比である。SNR及びE/Nは、
により関連付けられる。ここで、tは、帯域幅Bが占有される信号持続時間、すなわち、信号が送られている時間である。
従って、クラメル−ラオの制限は、信号測定により達成される精度が帯域幅及び比E/Nに依存することを示している。帯域幅は、固定され、デバイスが動作している帯域幅に依存する。約900MHz(868/900/915MHz)のより低い帯域幅において、帯域幅は、典型的には12.5kHz又は25kHzである。
上記比E/Nは、信号の信号長対ノイズフロア(SNR)によって及び(tBの項により表されている)信号の一部として相関される符号の長さによっても決定される。
上記比は、(信号が存在するより長い時間tをもたらす)より長い相関符号により大きくされ得る(及び従って精度が高められる。)。これは、信号送信のビットパターンを拡張する(すなわち、ビットパターンのビット数を大きくする)ことにより及び/又は飛行時間の測定において複数の送信/応答ペアを用いることにより達成される。より長い符号及び複数の送信/応答ペアの両方が両方のデバイスのクロックを同期させるのを助けることが分かった。
明らかに、ToFの手続きの一部として送られる符号パターンの長さは、特により長い信号を送る必要のために送信側においてデバイス12、14のエネルギーの使用に影響を及ぼす。各追加の送信/応答のペアが追加のエネルギー消費をもたらすので、ToFに基づく距離を測定するために必要とされる送信/応答ペアの数もまたエネルギーの使用に直接的に影響を及ぼす。
優れた信号が信号の間欠的な妨害の存在下で他のデバイスに受け取られることはあまりなさそうなので、単一の信号送信を長くしすぎることは望ましくない。各送信/応答ペアがペア間において追加の時間を必要とし、従って、ToFに基づく距離測定の期間を長くしすぎてしまうので、送信/応答ペアの数を非常に大きい数に増やすこともまた望ましくない。
従って、本発明によれば、所定の符号信号の長さ及び/又は送信/応答ペアの数(すなわち、デバイスの1つが所定の符号信号を他のデバイスに送り、他のデバイスから所定の応答信号を受け取る回数)は、飛行時間に基づく距離測定についての精度の所望のレベルを実現するように構成される。
図3は、本発明に係る第1のデバイス12と第2のデバイス14との距離を測定する方法を示している。第1のステップ、ステップ101において、距離の測定に必要とされる精度のレベルが決定される。
以下により詳細に説明されるように、ToFに基づく距離の測定が、安全地帯の境界のような特定の場所に対して第1のデバイス12の位置を決定するために用いられる場合、必要とされる精度のレベルは第1のデバイス12の位置の最初の見積もり又は第1のデバイス12と第2のデバイス14との距離の最初の見積もりから決定される。
例えば、位置又は距離の最初の見積もりが第1のデバイス12は安全地帯の境界に近い(又は位置若しくは距離の最初の見積もりについての誤差の範囲内に存在する境界の範囲内である)ことを示している場合、境界のどちらの側に第1のデバイス12が存在するかを明らかにするために、最初の見積もりが境界から離れた第1のデバイス12である場合よりも高いレベルの精度が必要とされる。幾つかのケースでは、第1のデバイス12と第2のデバイス14との距離の最初の見積もりは、信号強度(例えば、RSSI)の測定に基づき、他のケースでは、上記距離の最初の見積もりは、符号信号の長さ及び/又は送信/応答ペアの数についてのデフォルト値を用いるToFの測定に基づいている。更に他のケースでは、位置又は距離の最初の見積もりは、低精度セルラ基地局三角測量又は衛星測位システムの測定のような他のタイプの距離又は位置の推定技術を用いて決定され得る。
一度距離の測定に必要とされる精度のレベルが決定されると、その必要とされる精度のレベルは、飛行時間の測定に用いられる符号信号の長さを選択するために用いられ及び/又は距離を決定するために飛行時間の測定の回数(例えば、送信されるのに必要とされる送信/応答ペアの数)が得られ、飛行距離に基づく距離測定の手続きが、選択された数の送信/応答ペアを有する選択された長さの符号信号を用いて行われる(ステップ103)。幾つかの実施形態では、以下により詳細に説明されるように、所定の数の送信/応答ペア(飛行時間の測定)が、距離の最初の測定を与えるために選択される長さの符号信号とともに用いられ、測定の精度を改善するために更なる送信/応答ペアを用いてより多くの飛行時間の測定値を得ることが必要かどうかについて決定が行われる。
一般に、必要とされる精度のレベルが高いほど、より長い符号信号が用いられる(すなわち、符号信号はより低い精度が受け入れられる場合よりも多くのビットを含む)及び/又はより多くの送信/応答ペアが必要とされる。
一例では、距離の測定は10メートル以内まで正確である。SNRは、当該環境における受信信号の実際の強度に対するノイズの量に依存する値である。SNRは、第2のデバイス14からの信号が存在する時にRSSIを測定することによっても第2のデバイス14からの信号が存在しない時にRSSIを測定することによっても推定される。これらの2つのRSSIの比は、SNRについての最初の見積もりを与える。
SNRの最初の見積もりが20dBであると仮定すると、B=25kHz及び10mの必要な精度の場合、式(2)は、tB・SNRが36450よりも大きくなければならないことを与える。20dBのSNRは上記SNRの100倍と同じであり、従って、t・25000×100>36450であり、t>14.6ミリ秒になる。
この14.6ミリ秒の最初の見積もりの場合、送信デバイスのID及び十分な情報内容を持つ特定の量の時間に及ぶタイムスタンプのような符号化情報を含むビットパターンが作り出される。SNRは単に最初の見積もりであるので、実際には、信号長の見積もりをすぐに得ることは十分に正確ではない。従って、反復から受け取られる統計的ばらつきが、有効な見積もりが得られたことを示すまで、幾らかの反復がこのパターンで行われる。精度は反復数の平方根で改善されることに注意されたい。
図4及び図5は、第1のデバイス12がユーザにとって所定の安全地帯の範囲内に存在するかどうかを決定するように飛行時間の測定を行い、使用するために第1及び第2のデバイス12、14それぞれを動作させる例示的な方法を示している。これらの実施形態では、第1のデバイス12は、ユーザと共に移動するユーザ装着型又は携帯型のデバイスであり、第2のデバイス14は、固定された場所に存在するベースユニットである。上記安全地帯は固定半径を持つ(例えば、ベースユニット14がユーザの家の中に位置する場合に15メートル)ベースユニット14を中心とする円に対応する。
この実施形態では、他方のデバイス12、14からのデバイス12、14の一方において受け取られる信号の強さが、必要な精度の指示をToFに基づく距離の測定に与える。
第1のステップ、ステップ201では、第1のデバイス12が、トランシーバ回路18及びアンテナ20を用いて第2のデバイス14から信号を受け取る。この信号は、第2のデバイス14のアンテナ30及びトランシーバ回路28により送られ(図5のステップ231)、第2のデバイス14の送信電力を示すデータフィールドを含んでいる。第2のデバイス14は、この信号を周期的又は高い頻度で、例えば0.5秒毎に送る。
信号を受け取った後、第1のデバイス12の処理ユニット16は、受信信号の信号強度(例えば、RSSI)を測定し(ステップ203)、距離測定手続きにおいて用いる信号長に基づいて符号信号の長さを選択する(ステップ205)。2つの符号長(例えば短い符号及び長い符号)のみが利用可能である幾つかの実施形態では、測定された信号長(又は測定された信号強度から得られるSNR)が閾値を上回る(すなわち、より低い精度が受け入れ可能である)時は短い符号が選択され、測定された信号長(又は測定された信号強度から得られるSNR)が閾値を下回る(すなわち、より高い精度が望まれる)時は長い符号が選択される。他の実施形態では、2つ以上の符号長が対応する閾値とともに利用可能である。幾つかの実施形態では、符号系列は必要に応じて必要な長さで生成され得る疑似ランダムパターンであり、他の実施形態では、符号系列は予め決められており、メモリに記憶されている。
例えば図10を参照して説明されるような後の実施形態では、測定される信号強度は、第1のデバイス12と第2のデバイス14との間の距離の最初の測定を行うために第1のデバイス12の処理ユニット16によっても用いられる。
符号長を決定した後、第1のデバイス12は、トランシーバ回路18及びアンテナ20を用いて選択された符号長及び測定された信号強度(例えば、RSSI)の指示を第2のデバイス14に送る(ステップ207)。
トランシーバ回路28及びアンテナ30により第1のデバイス12から選択された符号長及び測定された信号強度の指示を受け取った(図5のステップ233)後、第2のデバイス14は、トランシーバ回路28及びアンテナ30を用いて選択された符号信号を有する信号を第1のデバイス12に送ることにより距離の測定を開始する(図5のステップ235)。送られる信号は、単に選択された符号信号を有していてもよいし、第1のデバイス12からの第2のデバイス14において受け取られる信号の信号強度(例えば、RSSI)及び/又は送られる信号についての固有の識別子のような追加の情報を有していてもよい。例示的な実施形態では、送られる信号は、選択される符号信号、RSSI及び信号識別子には十分であるプリアンブルを加えて5バイトのサイズを有し、信号は、信号がわずか1ms続くことを意味する4.8kbpsのレートで変調される。
第2のデバイス14から信号を受け取ると(図4のステップ209)、第1のデバイス12は第2のデバイス14に対して応答信号を送ることにより応答する(ステップ211)。処理ユニット16は、(第1のデバイス12において処理ユニット16の所定数のクロックサイクルの観点から規定され得る)第2のデバイス14から信号を受け取った後所定の時間で応答信号を送るようにレシーバ回路18を制御する。第1のデバイス12により送られる応答信号は、第2のデバイス14により送られる所定の信号と同じ信号であるか又は第2のデバイス14により認識可能である他の所定の信号であり得る。幾つかの実施形態では、各デバイス12、14は符号信号/応答信号のサイドにおいて受信信号強度の指示を含んでいる。
第2のデバイス14が第1のデバイス12から応答信号を受け取る(図5のステップ237)と、第2のデバイス14の処理ユニット26は、受信信号についての飛行時間を計算する(ステップ239)。すなわち、処理ユニット26は、ステップ235における信号の送信からステップ237における第1のデバイス12からの応答信号の受信までの経過時間を計算し、ステップ211において応答信号を送る前に第1のデバイス12が待つ所定の期間を差し引く。ステップ237では、処理ユニット26が、受信信号を第1のデバイス12からの符号信号で予想される既知のパターンと関連付け、最高の相関関係が得られるまでパターンをタイムシフトする。最高の相関関係が得られる点は、受信信号に受信時間を与える。受信時間の精度は、パターンのエッジの数に依存する。疑似ランダムパターンの使用は、パターンが固有であり、従って干渉により起こりそうになく、相関関係が処理され得る大きい数のエッジを同時に含むので、ここでは有利である。
式の形では、
ToF=t−t-t (3)
であり、tToFは飛行時間、tは応答信号が第2のデバイス14において受け取られる時間、tは符号信号を有する信号が送られる時間、tは第1のデバイス12が符号信号を有する信号を受け取るのと応答時間を送るのとの間の所定の期間である。
飛行時間の計算後、処理ユニット26は、第1のデバイス12と第2のデバイス14との間の距離を計算するために、十分な数の飛行時間の測定が行われたかどうかを決定する(ステップ241)。幾つかの実施形態では、一度の飛行時間の測定で十分であるが、他の実施形態では、複数の飛行時間の測定が行われる必要がある。必要とされる測定数は、デフォルト値又は初期値である。幾つかの実施形態では、行われる測定の初期値は、10であり、これは3倍の精度の改善及び妥当な分散の統計的見積もりを与える。
十分な飛行時間の測定がまだ得られていないと決定されると、上記方法は、第2のデバイス14が選択された符号を有する他の信号を第1のデバイス12に送るステップ235に戻る。
ステップ241において十分な飛行時間の測定が第1のデバイス12と第2のデバイス14との間の距離を計算するために得られていると決定されると、上記方法は、処理ユニット26が飛行時間の測定の平均から第1のデバイス12と第2のデバイス14との距離を計算するステップ243に移動する。上記距離は、
により与えられる。ここで、dは距離、Nは行われた飛行時間の測定数、tToF(n)はn回目の飛行時間の測定値、cは光の速度である。
処理ユニット26は、ステップ241において飛行時間の不正確さも決定する。この不正確さは、
を用いて計算され得る。ここで、average(tToF)は飛行時間の測定の平均値である。
計算された距離及び不正確さは、第1のデバイス12に送られる(ステップ245)。
上記距離及び不正確さを受け取る(ステップ213)と、第1のデバイス12の処理ユニット16は、距離の測定の精度を改善するために更なる飛行時間の測定値を得ることが有効であるかどうかを決定する。特に、処理ユニット16は、距離の測定の不正確さが、ユーザが安全地帯に存在するか否かが明らかではないことを意味しているかどうかを決定する。距離の測定の不正確さは、第1のデバイス12から第2のデバイス14までの実際の距離dactualが範囲[d−u、d+u]内のどこかに存在し得ることを意味することが理解されるであろう。ここで、uは距離の測定値dの不正確さである。
図6、図7及び図8は、半径Rの安全地帯40が第2のデバイス14を中心とする3つの異なるシナリオを説明している。図6では、第1のデバイス12を携帯しているユーザ2は、uの距離の測定の不確かさで第2のデバイス14から距離dであると第2のデバイス14により決定されている。距離の測定のこの不確かさは、ユーザ2及び第1のデバイス12が第2のデバイス14からd−uとd+uとの間の任意の距離であることを意味し、これは第1のデバイス12を中心とする円42により示されている。この場合、d+u<Rであり、距離の測定の不確かさにもかかわらず、ユーザ2及び第1のデバイス12は安全地帯40の範囲内に存在することが明らかである。
しかしながら、図7では、ユーザ2及び第1のデバイス12は安全地帯40の境界に非常に近い(及び/又は距離の不確かさがより大きい)。第1のデバイス12と第2のデバイス14との距離は、安全地帯40内にユーザ2及び第1のデバイス12を置くd(d<R)である。しかしながら、測定の不確かさは(第1のデバイス12を中心とする円44により示されている)uであり、d+u>Rであるので、ユーザ2及び第1のデバイス12が安全地帯内に存在するか否かは確実ではない。
図8では、ユーザ2及び第1のデバイス12は、同様に安全地帯40の境界に近いが、このケースでは、第1のデバイス12と第2のデバイス14との距離の測定値d(d>R)は、安全地帯40の外側にユーザ2及び第1のデバイス12を置く。しかしながら、測定の不確かさは(第1のデバイス12を中心とする円46により示されている)uであり、d−u<Rであるので、ユーザ2及び第1のデバイス12が安全地帯の外側に存在するか否かは確実ではない。
図4を参照すると、ステップ215において、第1のデバイス12の処理ユニット16は以下の基準、すなわち、
d+u<R (6)
d−u>R (7)
が確かであるかどうかを決定する。ここで、Rは安全地帯の所定の半径である。
これらの基準の一方又は両方が確かである場合は、ステップ217において、処理ユニット16は、(安全地帯の径Rに対する距離の測定値dの比較に基づいて必要に応じて)距離の測定値及び/又は第1のデバイス12が安全地帯の内側に存在するのか外側に存在するのかの指示を出力する。
どちらの基準も確かではない(すなわち、図7及び図8のシナリオの1つが当てはまる)場合、測定値の不確かさを低減すること及び確信的な距離の測定を作り出すことを試みるために更なる飛行時間の測定を行うことが必要である。例えば、図7のシナリオでは、測定の不確かさは(図7の円48により示された)d+u′<Rであるu′まで低減され、図8のシナリオでは、測定の不確かさは(図8の円50により示された)d−u′>Rであるu′まで低減され、距離の測定又は第1のデバイス12が安全地帯40内に存在するか否かの指示を出力することが可能である。
従って、第1のデバイス12は、更なる飛行時間の測定値のセットを要求するためにステップ219において第2のデバイス14にリクエストを送り、ステップ209に戻って、符号を有する第2のデバイス14からの信号の受信を待つ。
第2のデバイス14では、第1のデバイス12により更なる飛行時間の測定がリクエストされる(図5のステップ247)と、この方法はステップ235に戻り、符号を有する信号を送る。更なる飛行時間の測定がリクエストされない場合、第2のデバイス14におけるこの方法は終わる(ステップ249)。
一度更なる飛行時間の測定が行われると、距離及び不確かさは第2のデバイス14により再計算され(ステップ243)、ステップ215の基準の一方又は両方が満たされている場合は(ステップ217において)第1のデバイスにより決定が出力され、ステップ215の基準が両方ともに満たされていない場合は更に一層の測定が要求される(ステップ219)。
図4及び図5には示されていないが、距離の測定の精度を改善するためにステップ219において更なる飛行時間の測定が要求されると、飛行時間の測定の最初のセットよりも長い符号信号を使用する送信及び応答信号を用いて更なる飛行時間の測定が行われることも可能である。図4の方法のステップ205において長い符号信号が選択されたか短い符号信号が選択されたかどうかに関わらず、より長い符号信号の使用が可能である。
上記のように、図4及び図5は、2つのデバイス12、14間における本発明に係る飛行時間の測定の手続きの例示的な実現を示している。しかしながら、特定のデバイス12、14により行われる図4及び図5に示された種々のステップは、代替の実現では他のデバイスにおいて実現され得ることが理解されるであろう。
例えば、幾つかの実現では、(コンセントを使用する電力供給部に接続されるベースユニットである)第2のデバイス14により行われる(符号長を選択する)ステップ205及び(更なる飛行時間の測定が必要であるかどうかを決定し、それらの測定を要求する信号を送る)ステップ215ないしステップ219のようなステップを有することにより、(電池式の持ち運び可能なユーザデバイスである)第1のデバイス12によって行われる処理の量が最小限にされ得る。この場合、第2のデバイス14は、第1のデバイス12において測定される信号強度に基づいて(及び第1のデバイス12により第2のデバイス14へ報告される)符号長を選択し、選択された符号の指示を、第1のデバイス12に送る。代替又は追加として、第2のデバイス14は、距離の測定値を示す出力又は第1のデバイス12が安全地帯の内側にいるのか外側にいるのかを与える。
他の例では、上記処理ステップは(例えば、第1のデバイス12がスマートフォン又は十分に強力な処理ユニット16を含む他のデバイスである場合、)第1のデバイス12において行われ、これは第2のデバイス14の複雑さを低減する。この場合、第1のデバイス12は、選択された符号信号を有する第1の信号を送ることにより飛行時間の測定を開始し、(例えばステップ239において)飛行時間を計算する及び/又は(例えばステップ243において)第1のデバイス12は、ToF測定から距離及び不確かさを計算する。
当業者であれば、本発明に係る飛行時間の測定の手続きを行うために上記方法のステップが第1及び第2のデバイス12、14の間で分配される他のやり方が存在することを理解するであろう。
(例えば、900MHz又は約900MHzの周波数における)狭帯域信号を用いて飛行時間の測定を行うことの不都合は、第1及び第2のデバイス12、14の間で送られる信号が介在する物体に反射し、受信デバイス12、14は、最短(例えば、直線)経路を得た信号ではなく信号の反射成分に反応する(飛行時間の測定又は応答信号の送信である反応)結果を有することが分かっている。これは、信号の第1の受信成分が信号の最も強い受信成分ではない場合に特に問題である。
従って、このマルチパスを扱うために、好ましくは、第2のデバイス14はレイク受信器(例えば、ソフトウェア定義型の電波を実現するレイク受信器又は異なる時点で同じ符号系列の検出を可能にする他のタイプの相関レシーバを備えている)。第2のデバイス14におけるレイク受信器の使用は、一般的には、それが、ベースユニットであり、電池を使用して電力供給される装着型とは違ってコンセントを使用して電力供給される場合に受け入れ可能である。レイク受信器は、第2のデバイス14において第1のデバイス12から受け取られる「最も早い信号」及び最も強い信号の両方の検出を可能にする。最も早い信号と最も強い信号との時間のずれの存在が、第1のデバイス12と第2のデバイス14との間の経路における強い反射の指示である。第1のデバイス12は、典型的には、持ち運び可能なデバイスであり、単純な無線トランシーバ18及びアンテナ20を有しているので、このマルチパスを容易に検出することはできず、第1のデバイス12が直接成分ではなく信号の反射成分に応じて選択された符号信号を有する応答信号を送ることが可能である。従って、飛行時間を計算する際、第1のデバイス12が直接の信号に応答したのか反射した信号に応答したのかは、第2のデバイス14に知られない。
従って、本発明の実施形態では、第2のデバイス14は、第1のデバイス12が信号の直接成分に応答したのか反射成分に応答したのかを決定するために図9に示されている方法を実行する。この方法は、第1のデバイスからの応答信号の受信後(例えば、図5のステップ237の後)に行われることが理解されるであろう。
第1のステップ、ステップ301では、第2のデバイス14は、第1のデバイス12において受け取られるような第2のデバイス14からの信号強度の指示及び応答信号を送るために第1のデバイス12により用いられる電力の指示を受け取る。
次のステップ、ステップ303では、第2のデバイス14が、第1のデバイス12から受け取られた信号強度を測定する。この測定は、好ましくは、ステップ237において受け取られた応答信号で行われる。
その後、ステップ305において、第2のデバイス14は、ステップ237において受け取られた信号が第1のデバイス12及び第2のデバイス14において受け取られる信号強度の指示並びに第1のデバイス12及び第2のデバイス14の既知の送信電力を用いる直接信号又は反射信号の受け取りに応じて送られたかどうかを見積もる。
ステップ305では、信号の直接成分及び反射成分の両方により辿られる経路が双方向性であると仮定される。すなわち、第1のデバイス12は直接経路及び反射経路の両方を介して第2のデバイス14に送り、第2のデバイス14は直接経路及び反射経路の両方を介して第1のデバイス12に送ると仮定される。
上述した実施形態では、第1のデバイス12(すなわち、ユーザにより装着又は形態されるデバイス)は、どれが直接経路であり、どれが反射経路であるかを識別する処理能力を有していない。その代わりに、第1のデバイス12は、(直接経路又は反射経路からである)十分な強度を持つ信号を受け取るときにだけ(応答信号を送るために)反応する。
第2のデバイス14(基地局)は、ステップ305において、どの経路がどの相関による信号かを決定し、その後、到達される直接経路(Pdirect)の強度及び反射経路(Preflected)の強度についての情報を用いる。第2のデバイス14は、ステップ301において受け取られた情報から第1のデバイス12の伝送電力(Pfirstdevice)を認識する。
上記直接経路及び反射経路を横切る相対的な減衰は、
により与えられる。
従って、第2のデバイス14は、
を用いて、直接信号及び反射信号が第1のデバイス12に到達する信号強度を計算することができる。ここで、Pseconddeviceは第2のデバイス14の伝送電力である。
第2のデバイス14は、第1のデバイス12の感度及び第1のデバイス12における受信信号強度(例えば、RSSI)も認識するので、直接信号が直接経路又は反射経路の予想される強度に最も近いかどうかを調べることができる。直接信号が第1のデバイス12の感度を下回る(すなわち、第1のデバイス12は直接信号を受け取る及び/又は直接信号に応答することができない)場合、第2のデバイス14は、第1のデバイス12がより強い反射信号に応答したことを決定することができる。直接信号が第1のデバイス12の感度を上回る場合には、信号強度(例えば、RSSI)の最も近い近似が第1のデバイス12からの応答信号にトリガする最も可能性の高い候補とみなされる。
ステップ307では、第1のデバイス12が直接信号に応答することが決定されると、上記方法は図5のステップ239(図9のステップ309)に戻り、飛行時間が計算される。
第1のデバイス12が反射信号に応答することが決定されると、第2のデバイス14は、第2のデバイス14のレイク受信器により受け取られる直接信号及び反射信号により示されるような直接信号と反射信号との時間差に基づいて飛行時間の測定値を計算する(ステップ311)。第2のデバイス14は、受信信号のような信号の直接成分を選択するためにレイク受信器を用い、飛行時間の計算における当該ピークの到達時間を用いる。従って、飛行時間は、
ToF=t2d−t−t−t (12)
により与えられる。ここで、tToFは飛行時間であり、t2dは直接応答信号が第2のデバイス14において受け取られる時間であり、tは符号信号を有する信号が第2のデバイス14により送られる時間であり、tは第1のデバイス12の符号信号を有する信号の受信と応答信号の送信との間の所定の期間であり、tは直接信号と反射信号との時間差である。
飛行時間を計算した後、上記方法は、図5のステップ241(図9のステップ313)に戻る。
オプションのステップでは、第2のデバイス14は、第1のデバイス12が第1のデバイス12に信号を送るために第2のデバイス14により用いられる電力を低減することによってより強い反射信号に反応したことを確かめようとする(ステップ315)。送信電力の大きな低減は、第1のデバイス12がもはや直接信号を受け取ることができず、毎回反射信号に応答することを意味すべきである。その場合、マルチパスの状況が解決するまで、補正値tが各飛行時間の測定に適用され得る。
図10は、本発明の他の実施形態に係るユーザの位置を決定するためにユーザデバイスを動作させる方法を示す流れ図である。この実施形態では、本発明は、個人追跡システムで実現され、第1のデバイスは持ち運び可能なユーザデバイスであり、第2のデバイスはベースユニットである。この個人追跡システムは、ベースユニットから所定の距離に伸びるユーザの安全地帯を規定する。
上記個人追跡システムは、ユーザデバイス12は、主に、ユーザデバイス12とベースユニット14との距離を決定するために受け取った信号の強度に基づく測定を使用する。この測定が、ユーザデバイス12は安全地帯の範囲内であることを示すならば、更なる距離の測定は必要とされない。しかしながら、当該測定が結論に達しない(すなわち、測定が、ユーザはベースユニット14からデバイス12を遮っている可能性があるが、ユーザデバイス12は安全地帯の外側に存在することを示唆する)場合、更なる距離の測定が飛行時間を用いて行われる。
従って、ベースユニット14は、ユーザデバイス12が監視し得る信号を定期的に(例えば、ユーザが安全地帯を離れた時にユーザデバイス12が素早く検出するできるように0.5秒又は1秒毎)送信する又はブロードキャストするように構成され得る。
この方法の第1のステップ、ステップ401では、ユーザデバイス12はベースユニット14から信号を受け取る。
ステップ403において、ユーザデバイス12は、受け取った信号の信号強度(例えば、RSSI)を測定する。
測定された信号強度は、ステップ405において閾値と比較される。信号強度が閾値よりも大きい場合には、ユーザデバイスは安全地帯の範囲内に存在すると決定される(ステップ407)。従って、閾値は、安全地帯の径を効果的に規定し、所望の径に適した値で設定されるべきである。
信号強度が閾値よりも小さい場合には、ユーザデバイス12は安全地帯の範囲外に存在する可能性、又は代替として、ユーザデバイス12において受け取られた信号がユーザの体及び/又は当該環境中の他の物体又は壁部を通過して減衰した可能性がある。どちらにしても、信号強度の測定からユーザデバイス12が位置する場所を結論付けることは可能ではなく、別々の距離の測定が行われなければならない。従って、ユーザデバイス12は飛行距離に基づく距離の測定を要求する信号をベースユニット14に送る(ステップ409)。
ステップ411では、飛行時間の測定の手順が行われる。この手順は、図3ないし図5を参照して上述されたように行われる。すなわち、ステップ411は、図4の方法(又は上述したような変形例)に従ってユーザデバイス12を動作させることと、図5の方法(又は上述したような変形例)に従ってベースユニット14を動作させることとを有している。
飛行時間の測定の手続きの結果は、ステップ413においてベースユニット14から受け取られ、ステップ415において評価される。飛行時間に基づく距離の測定が、ユーザデバイス12は安全地帯の範囲外に存在すると示した場合、この方法は、(例えば、ユーザが歩き回っている時にユーザへの助けを要求するために)警告が発せられるステップ417に移動する及び/又は安全地帯の範囲外に存在する間ユーザの位置をより正確に決定し、追跡するために(衛星を利用した位置決定システム、例えばGPSのような)他の位置決定システムが作動する。
飛行時間の測定が、ユーザデバイス12は安全地帯内に存在することを示している場合、ユーザデバイス12は現在の状態を安全地帯の内部としてであるが、受け取られる信号強度に影響を及ぼす向き又は位置とともに記録する。ユーザデバイス12は、その後、ベースユニットにより定期的に送信又はブロードキャストされる信号の監視を再開する(ステップ419及び421)。
ユーザデバイス12は、信号の状態が改善している(例えば、向きが改善している及び/又はベースユニット14から信号を遮る物体及び/又は壁の存在がより少ないようにユーザが動いたことを示している)か又は歩き回っている(例えば、ユーザデバイス12がその時に安全地帯の範囲外に動いた可能性があることを示している)かどうかを示す変化について測定された信号強度を監視する。特に、ユーザデバイス12は、飛行時間の測定の後にステップ421において測定された信号強度を飛行時間の測定の前にステップ403において測定された信号強度と比較する。
信号強度がこのときステップ403においてよりも小さい場合、すなわち、信号強度が減少して、ユーザデバイス12が安全地帯の範囲外に存在する可能性があることを示す場合、この方法はステップ409に戻り、他の飛行時間の距離の測定を要求する。その測定の後に、ステップ423の次の反復は、ステップ421の最新の繰り返しにおいて測定された新しい信号強度をステップ421の以前の繰り返しと比較する。信号強度のわずかな変化が存在する毎に更新を連続的に行うことを避けるために、変化がこの最小値よりも大きい場合のみ更新がトリガされるように最小の閾値が適用され得ることが理解されるであろう。
ステップ423において、ステップ423で測定される信号強度がステップ403において測定された信号強度よりも大きい(すなわち、信号強度が大きくなった)と、この方法はステップ405に戻り、新しい信号強度が信号強度の閾値とどのように比較するかが決定される。
図4及び図5に示されている方法と同様に、図10に示されている方法は例示的であり、処理ステップが、図10に示されている割り当てに対してユーザデバイス12とベースユニット14との間に異なって割り当てられるこの方法の代替の実現が可能である。
従って、距離の測定に所望の精度のレベルを与える一方で電力消費を最小にする飛行時間の距離の測定を行う改善された技術が提供される。また、ユーザが所定の安全領域の範囲内に存在するかどうかを決定する個人追跡システムに用いる技術が提供される。
本発明が図面及び前述の説明において詳細に例示及び説明されたが、そのような例示及び説明は実例又は典型的であると理解されるべきであり、限定的に理解されるべきではなく、本発明は開示された実施形態に限定されるものではない。
開示された実施形態に対する他の変形形態が、図面、この開示及び添付の特許請求の範囲の研究から請求項に係る発明を実行する際に当業者により理解され、もたらされ得る。特許請求の範囲において、「有する」という用語は、他の構成要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞「a」又は「an」は複数を排除するものではない。単一のプロセッサ又は他のユニットが、請求項に列挙された幾つかのアイテムの機能を満たしていてもよい。或る方策が互いに異なる従属請求項に列挙されているという単なる事実は、これらの方策の組み合わせが有利に用いられないことを示してはいない。コンピュータプログラムは、他のハードウェアとともに又は他のハードウェアの一部として与えられる光記憶媒体又はソリッドステート媒体のような適切な媒体に記憶/配布され得るが、インターネット又は他の有線若しくは無線通信システムを介してのような他の形態でも配信され得る。特許請求の範囲おけるいかなる参照符号もが、範囲を限定するように解釈されるべきではない。

Claims (29)

  1. 第1のデバイス及び第2のデバイスを有し、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスは、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの距離を測定するために飛行時間に基づく距離の測定を行うシステムであって、前記飛行時間に基づく距離の測定の間に送られる信号の長さ及び/又は得られる飛行時間の測定の数が前記距離の測定に必要とされる精度のレベルに従って決定される、当該システム。
  2. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスは、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定する、請求項1記載のシステム。
  3. 前記距離の測定に必要とされる前記精度のレベルが、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに所定の距離であるようにどの程度近くに存在しているかに従って決定される、請求項2記載のシステム。
  4. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに所定の距離であるように近くない場合よりも前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに所定の距離であるように近い場合に、高いレベルの精度が前記距離の測定のために必要とされる、請求項3記載のシステム。
  5. 前記第1のデバイス及び/又は前記第2のデバイスが、更に、
    前記飛行時間に基づく距離の測定を用いて得られる距離の測定の不確かさを見積もり、
    d+u<R及びd−u>Rを評価し、ここで、dが距離の測定値であり、uが不確かさの見積もりであり、Rが所定の距離であり、
    d+u<R及びd−u>Rのどちらでもない事象においてより高いレベルの精度が必要とされることを決定し、更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得し、
    d+u<R及びd−u>Rの一方又は両方である事象における前記距離の測定値dを用いて、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに前記所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定する
    請求項2、3又は4に記載のシステム。
  6. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが、更に、前記更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得した後、
    前記1つ以上の飛行時間の測定及び前記更に1つ以上の飛行時間の測定から距離の測定値d′を決定し、
    前記距離の測定値d′における不確かさu′を見積もり、
    d′+u′<R及びd′−u′>Rを評価し、
    d′+u′<R及びd′−u′>Rのどちらでもない事象においてより高いレベルの精度が必要とされることを決定し、更に1つ以上の飛行時間の測定値を取得し、
    d+u<R及びd−u>Rの一方又は両方である事象における前記距離の測定値d′を用いて、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに前記所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定する
    請求項5記載のシステム。
  7. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが、更に、前記飛行時間に基づく距離の測定の手続きを行う前に、
    前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で送られる信号の受信信号強度を測定し、
    前記受信信号強度を閾値と比較し、
    前記受信信号強度が前記閾値を上回る場合に、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに前記所定の距離の範囲内に存在することを決定し、
    前記受信信号強度が前記閾値未満である場合に、前記飛行時間に基づく距離の測定を行う、
    請求項2ないし6のいずれか一項に記載のシステム。
  8. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが、更に、前記飛行時間に基づく距離の測定を用いて前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに前記所定の距離の範囲内に存在することが決定された場合に、
    前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で送られる他の信号の受信信号強度を測定し、
    前記他の信号の前記受信信号強度を以前の信号の前記受信信号強度と比較し、
    前記他の信号の受信信号強度が前記以前の信号の前記受信信号強度未満である場合に、他の飛行時間に基づく距離の測定を行い、
    前記他の信号の受信信号強度が前記以前の信号の前記受信信号強度よりも大きい場合に、前記他の信号の前記受信信号強度を前記閾値と比較し、
    前記他の信号の受信信号強度が前記閾値よりも大きい場合に、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに前記所定の距離の範囲内に存在することを決定し、
    前記他の信号の受信信号強度が前記閾値未満である場合に、更なる飛行時間に基づく距離の測定を行う、
    請求項7記載のシステム。
  9. 前記飛行時間に基づく距離の測定の間に前記第1のデバイス及び/又は前記第2のデバイスにより送られる前記信号の長さが、第1の精度レベルが必要とされる時は第1の長さに設定され、第2の精度レベルが必要とされる時は第2の長さに設定され、前記第1の長さは前記第2の長さよりも短く、前記第1の精度は前記第2の精度未満である、請求項1ないし8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスによる前記飛行時間に基づく距離の測定の間に得られる飛行時間の測定値の数が、第1の精度レベルが必要とされる時は第1の数に設定され、第2の精度レベルが必要とされる時は第2の数に設定され、前記第1の数は前記第2の数よりも小さく、前記第1の精度は前記第2の精度未満である、請求項1ないし9のいずれか一項に記載のシステム。
  11. 前記第1のデバイス及び/又は前記第2のデバイスが、更に、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの距離の最初の見積もりを決定し、前記距離の前記最初の見積もりから前記距離の測定に必要とされる精度のレベルを決定する、請求項1ないし10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 前記第1のデバイス及び/又は前記第2のデバイスが、(i)前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で送られる信号の受信信号強度から又は第1の長さの信号を用いて得られる1つ以上の飛行時間の測定値を用いて、前記距離の最初の見積もりを決定する、請求項11記載のシステム。
  13. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で前記決定された長さの第1の信号を送り、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で応答信号を送り、前記第1の信号の送信から前記応答信号の受信までの経過時間と、前記第1の信号の受信と前記応答信号の送信との間の時間とから飛行時間を決定することにより、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間の飛行時間の1つ以上の測定値を得ることにより前記飛行時間に基づく距離の測定を行う、請求項1ないし12のいずれか一項に記載のシステム。
  14. 前記第1のデバイス及び/又は前記第2のデバイスが、更に、前記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定する、請求項13記載のシステム。
  15. 前記第1のデバイス及び/又は前記第2のデバイスが、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスの送信電力を決定し、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスにおいて受け取られる信号の強度を決定し、前記送信電力及び前記受信信号強度を用いて前記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定することにより、前記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定する、請求項14記載のシステム。
  16. 前記第1のデバイス及び/又は前記第2のデバイスが、更に、前記応答信号が反射された第1の信号の受信に応じて送られたことが決定された場合、直接的な応答信号の受信と反射された応答信号の受信との間の時間により前記応答時間を用いて得られる前記飛行時間の測定値を補正する、請求項15記載のシステム。
  17. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが、前記飛行時間の測定値を補正した後、前記第1の信号を送るために用いられる前記送信電力を低減する、請求項16記載のシステム。
  18. 第1のデバイスと第2のデバイスとの距離を測定する方法であって、
    前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの距離を測定するために飛行時間に基づく距離の測定を行うステップを有し、前記飛行時間に基づく距離の測定の間に送られる信号の長さ及び/又は得られる飛行時間の測定値の数が前記距離の測定に必要とされる精度のレベルに従って決定される、当該方法。
  19. 当該方法が、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに所定の距離の範囲内に存在するかどうかを決定するためのものである、請求項18記載の方法。
  20. 前記距離の測定に必要とされる前記精度のレベルが、前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに所定の距離であるようにどの程度近くに存在するかに従って決定される、請求項19記載の方法。
  21. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに所定の距離であるように近くない場合よりも前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスが互いに所定の距離であるように近い場合に、より高い精度のレベルが前記距離の測定のために必要とされる、請求項20記載の方法。
  22. 前記飛行時間に基づく距離の測定の間に送られる信号の長さが、第1の精度レベルが必要とされる時は第1の長さに設定され、第2の精度レベルが必要とされる時は第2の長さに設定され、前記第1の長さは前記第2の長さよりも短く、前記第1の精度は前記第2の精度未満である、請求項18ないし21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記飛行時間に基づく距離の測定の間に得られる飛行時間の測定値の数が、第1の精度レベルが必要とされる時は第1の数に設定され、第2の精度レベルが必要とされる時は第2の数に設定され、前記第1の数は前記第2の数よりも小さく、前記第1の精度は前記第2の精度未満である、請求項18ないし22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの距離の最初の見積もりを決定するステップと、
    前記距離の前記最初の見積もりから前記距離の測定に必要とされる精度のレベルを決定するステップと
    を更に有する、請求項18ないし23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記距離の前記最初の見積もりが、(i)前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で送られる信号の受信信号強度から、又は(ii)第1の長さの信号を用いて得られる1つ以上の飛行時間の測定値を用いて決定される、請求項24記載の方法。
  26. 前記飛行時間に基づく距離の測定を行うステップが、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間の飛行時間の1つ以上の測定値を取得するステップを有し、
    飛行時間の測定値は、
    前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で前記決定された長さの第1の信号を送るステップと、
    前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で応答信号を送るステップと、
    前記第1の信号の送信から前記応答信号の受信までの経過時間及び前記第1の信号の受信と前記応答信号の送信との間の時間から飛行時間を決定するステップと
    により得られる、請求項18ないし25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスの送信電力を決定するステップと、
    前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスにおいて受け取られる信号の強度を決定するステップと、
    前記送信電力及び前記受信信号強度を用いて前記応答信号が直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定するステップと
    により、
    前記応答信号が、直接的な又は反射された第1の信号の受信に応じて送られたかどうかを決定するステップを更に有する、請求項26記載の方法。
  28. 前記応答信号が反射された第1の信号の受信に応じて送られたことが決定された場合、当該方法は、
    直接的な応答信号の受信と反射された応答信号の受信との間の時間により前記応答時間を用いて得られる前記飛行時間の測定値を補正するステップ
    を更に有する、請求項27記載の方法。
  29. デバイスであって、前記デバイスは、
    他のデバイスとの通信を可能にするトランシーバ回路と、
    前記デバイスと前記他のデバイスとの距離を測定するために飛行時間に基づく距離の測定を行う処理ユニットであって、前記距離の測定に必要とされる精度のレベルに従って前記飛行時間に基づく距離の測定の間に前記トランシーバ回路により送られる信号の長さ及び/又は得られる飛行時間の測定値の数を決定する当該処理ユニットと
    を有する、デバイス。
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