JP2016526600A - インチュメセント性被覆組成物 - Google Patents

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Abstract

下記の成分を含む液状インチュメセント性被覆組成物:(a)25.0体積%〜75.0体積%の1つ又はそれ以上の有機熱硬化性ポリマー及び前記有機熱硬化性ポリマーのための1つ又はそれ以上の硬化剤、(b)1.0体積%〜70.0体積%の、リン酸又はスルホン酸の供給源、(c)6.0体積%〜60.0体積%の、ホウ酸の供給源、(d)0〜2.0体積%のメラミン又はメラミン誘導体、(e)0〜1.0体積%の1つ又はそれ以上のイソシアヌラート誘導体、但し、成分(a)、成分(b)、成分(c)、成分(d)及び成分(e)の体積%は被覆組成物における不揮発性成分の総体積に基づいて計算される。本発明の熱硬化性のインチュメセント性被覆組成物は、基体を炭化水素火炎(例えば、ジェット火炎)から保護するために好適である。本発明の被覆組成物は、支持用網状物を用いることなく使用することができる。本発明はまた、インチュメセント性被覆組成物により被覆される基体、及び、構造物を火炎から保護する方法に関連する。

Description

本発明は、液状のインチュメセント(intumescent)性組成物、前記組成物により被覆される基体、及び、構造物を火炎から保護する方法に関連する。本発明の被覆から形成されるチャーは、優れた強度特性及び断熱特性を有する。その結果として、本発明のインチュメセント性被覆組成物は、構造物(例えば、沖合の架設物(installation)など)を乱流の炭化水素火炎から保護することにおいて有用性を有する。
鉄骨骨組み(steel framework)を建造物建設方法として使用することはごく普通のことである。世界のスチール製造の多くが建造物建設に費やされる。鉄骨骨組みされた建造物は、従来の建築方法を上回る多くの利点をもたらしており、しかし、1つの大きな欠点、すなわち、火災時には、保護されていないスチールの温度が、当該スチールが「軟化」し、その剛性を失い、このことにより、構造物の一体性が損なわれる限界にまで急上昇するという大きな欠点を受ける。時間とともに、建造物は崩れることになり、しかし、このことが生じるかなり前には、構造物がたわむことにより、鉄骨骨組みに連結されることがあるパネル材、クラッド材などが剥がれることが引き起こされるであろう。このことは、かなりの危険を、建造物から避難しようとする人々に、また、火災を封じ込めようとする消防士にもたらすことになる。
鉄骨骨組みの上記欠点を克服しようとするための最も簡便な方法が、何とかしてスチールを断熱することである。断熱の程度は、構造物が不安定になるときの限界に達するまでに要する時間に影響を及ぼしており、様々な等級が、公定試験を使用して到達される。
様々なインチュメセント性被覆が、火災の加熱影響を遅らせるために多くの構造物において使用されている。この被覆により、被覆が施されている基体の温度上昇速度が遅くなる。したがって、この被覆は、構造物が火炎の熱により機能しなくなるまでの時間を増大させる。この上乗せされた時間により、消防士が火災を消火することができるであろう可能性、又は、少なくとも、冷却水を、構造物が機能しなくなる前にかけることができるであろう可能性がより大きくなる。
インチュメス化する(intumesce)ことは、膨張すること及びチャー形成することを意味する。熱/火炎に曝されたとき、インチュメセント性被覆は、厚く、多孔性で、高断熱性(不燃性)の堅固な泡状バリアを、被覆が覆う表面に形成する。
利用可能である様々な他の選択肢を上回るこれらインチュメセント性材料の大きな利点が、通常の状態のもとでは、インチュメセント性材料は空間を事実上取らず(典型的な被覆厚さが5mmの範囲である)、かつ、インチュメセント性材料は無視できるほどのさらなる重量を構造物に加えるということである。様々なインチュメセント性被覆が長年にわたって商業的に利用可能になっている。大多数のインチュメセント性被覆が、下塗り、必要とされる厚さの材料を組み立てるためのインチュメセント性材料の1層又はそれ以上の層、及び、耐候性を改善するための仕上げ塗りを必要とする。より硬い被覆をより少ない層で生じさせ、かつ、より損傷されにくいインチュメセント性被覆が求められている。
ポリマーバインダーを含む従来のインチュメセント性被覆は典型的にはまた、熱/火炎に曝されたときには被覆をインチュメス化することを可能にする下記の成分を含む:酸の供給源、チャー化剤及び発泡剤。
従来のインチュメセント性被覆が火炎又は過度な熱に曝されるとき、酸の供給源が分解して、酸をもたらす。チャー化剤又はチャー形成剤(これらはまた、炭化性(carbonific)剤として公知である)がその酸と反応して、炭素質チャーを形成する。チャー形成剤の例には、例えば、多価アルコールが含まれ、例えば、ペンタエリトリトール又はジペンタエリトリトール又はそれらの混合物などが含まれる。炭素質チャーが、多価アルコールが分解したときに得られる。発泡剤は、熱又は火炎を受けたとき、不燃性ガス(通常の場合にはアンモニア)を生じさせる。最も一般に使用されている発泡剤がメラミン及びメラミン誘導体である。トリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌラートであるTHEICもまた、公知の発泡剤である。発泡剤から放出されるガスは、炭素質チャーを膨張させて、泡状物を形成するために役立つ。
インチュメセント性被覆は難燃性被覆とは区別されなければならない。難燃性被覆又は防炎性被覆の目的は、可燃性を低下させ、この被覆が覆う基体の燃焼を遅らせることである。純粋な難燃剤がインチュメス化することは必要でなく、また、必須でない。その結果として、難燃性被覆は多くの場合、従来のインチュメセント性被覆に対して非常に異なる組成を有する。例えば、難燃性被覆はときには、火炎の通り道を妨げるためである多量の材料(ある種のフィラー及び顔料)を含有しており、しかし、これらの材料はまた、被覆がインチュメス化することを阻害する。
インチュメセント性被覆は、保護を提供するために設計される火炎のタイプに従って分類される場合がある。例えば、インチュメセント性被覆には、セルロース火炎からの保護を提供するために設計されるものがあり、また、炭化水素火炎からの保護を提供するために設計されるものがある。
セルロース火炎保護によって、構造物の要素をセルロース火炎の暴露から保護するために配合される被覆が意味される。セルロース火炎は、燃料源(例えば、木材、紙、衣類など)によって特徴づけられる火炎である。これらの燃料は、建築環境における現代の商用プロジェクト及び社会基盤プロジェクトの典型的なものであり、通常の場合には、内側及び外側の露出した構造用鋼鉄製品を含む建築環境における建築用途のためのものである。セルロースの標準火炎試験曲線は約5分以内に500°に達し、時間をかけて1100℃[2012°F]を超えて上昇する。
炭化水素火炎保護によって、スチール製構造要素を炭化水素火炎暴露から保護するために特別に配合されている被覆が意味される。炭化水素火炎又はプール火炎は、気化した炭化水素燃料のプールの上方で燃焼する火炎である。炭化水素火炎は、極めて乱流であること、及び、5分以内での約1000℃への非常に急速な熱上昇を、その後の短時間での1100℃への上昇を伴って有することが見出されている。プール火炎は、石油施設及びガス設備において使用される典型的な鋼鉄製品の構造的一体性を数分程度で損なう可能性がある。ジェット火炎は、高圧(2bar又はそれ以上)のもとで連続的に放出される燃料の燃焼から生じる、炭化水素を燃料とする火炎の特定の一群である。ジェット火炎は、ジェット火炎がもたらす大きい熱流束及び侵食力のために、沖合の架設物については著しい危険性の代表例である。
炭化水素火炎から保護するインチュメセント性被覆は、セルロース火炎から保護するインチュメセント性被覆よりも強度が大きく、耐摩耗性が大きく、かつ、良好な耐候性を有しなければならない。さらに、炭化水素火炎から保護するインチュメセント性被覆は、基体に対する良好な構造的一体性及び接着を伴う非常に強いチャーを形成し、その結果、炭化水素火炎の大きい熱流束及び極端な浸食力に曝されたときには砕けること又は基体から剥がれ落ちることがないようにすることが可能でなければならない。
場合によっては、インチュメセント性被覆が、(炭化水素火炎の乱流力に対する)不十分な強度を有するチャー泡状物を生じさせるならば、様々な添加物(例えば、フィラー、繊維、シリカ、ガラス強化材など)が、チャーの強度を増大させるという目的によりインチュメセント性被覆組成物に加えられることがあるかもしれない。しかしながら、多すぎる量の添加物を従来のインチュメセント性被覆組成物において使用することは、被覆が過度な熱/火炎に曝されたときに被覆が膨張する量を低下させ、その結果、その熱保護を損なうことになる。
他の場合において、インチュメセント性被覆が、不十分な断熱を伴うチャー泡状物を生じさせるならば、さらなる発泡剤が、例えば、アミン官能性発泡剤(例えば、尿素、ジシアンジアミド、メラミン及びメラミン誘導体など)が添加される。追加の発泡剤を添加することの目的は、インチュメセントプロセスの期間中に生じるガスの量を増大させ、その結果、より膨張した、より低密度の、より大きい断熱性の泡状物が形成されるようにすることである。しかしながら、通常の場合、非常に膨張した泡状物は強度及び接着が不良である。
上記をまとめると、(i)炭化水素火炎の極端な浸食力に耐えるために十分に頑強である良好な強い緻密なチャーを生じさせるインチュメセント性被覆は多くの場合、インチュメセント性被覆が覆う基体を断熱する能力が不良であり、また、(ii)良好な熱保護を有する非常に膨張したチャーを生じさせるインチュメセント性被覆は、チャーが、炭化水素火炎の極端な浸食力に耐えるために十分に強くない。
強度、接着及び良好な断熱をもたらす被覆系を提供することに対する1つの公知である解決策が、国際公開WO96/03854に記載されるような2つの被覆層を含む被覆系を提供することである。国際公開WO96/03854の被覆系は、靭性及び密度を有する堅い炭化性チャー泡状物を形成する第1の被覆層と、密度が第1の被覆層のチャー泡状物の密度の約半分である断熱性の炭化性チャー泡状物を形成する第2の被覆層とを含む。第1の層は、基体が現れ、火炎状態に直接に曝されることを防ぐためのものであり(すなわち、強度)、第2の層は、断熱を提供するためのものである。しかしながら、国際公開WO96/03854には、強度及び断熱の両方を、ただ1つだけの被覆組成物を使用して提供する方法が教示されていない。
国際公開第96/03854号公報
熱に曝されたときには、優れた強度を有し、同時にまた、優れた熱保護を提供し、その結果、乱流の炭化水素火炎における使用のために好適であるようにするチャーを生じさせる被覆をもたらすあるインチュメセント性被覆組成物(すなわち、1つのインチュメセント性被覆組成物)が求められている。
熱に曝されたときには、乱流の炭化水素火炎における使用のために好適である程度に、優れた強度を有する、同時にまた、優れた熱保護を提供するチャーを生じさせる被覆をもたらす(1つの)インチュメセント性被覆組成物が求められている。
本明細書中には、硬化し、その後、熱に曝されたときにはインチュメス化して、炭化水素火炎から保護するために好適である程度に、強い、同時にまた、良好な防火性能(断熱特性)を有する不燃性バリアを形成するインチュメセント性被覆組成物が提供される。
本発明の被覆組成物は、良好な接着を有する、耐久性のある強い耐摩耗性の耐候性(耐水性/耐侵食性)薄膜を提供する。
熱に曝されたとき、本発明の組成物から形成される被覆は、補強材料(例えば、網状物など)もまた要求されない程度に十分な強度を有する被覆を生じさせる。
さらなる利点が、上記被覆組成物は、適用することが容易であり、かつ、硬化したときには、補強用網状物を伴うことなく使用することができる程度に基体に対する良好な接着を有することである。被覆は網状物を伴うことなく適用され、また、使用されることが可能であるので、上記被覆組成物はより迅速に適用することができる。
本発明の液状被覆組成物は好都合には、従来の方法(例えば、刷毛塗り、流し込み、エアーレススプレーなど)によって、又は、こて塗りによって適用することができる。
本発明のインチュメセント性被覆が熱に曝されたときには、様々なガスが、リン酸又はスルホン酸の供給源、ホウ酸の供給源、及び、硬化した有機ポリマーの間における反応から生じる。
これらのガスは発泡剤として作用して、炭素質チャーを泡立たせる。驚くべきことに、本発明者らは、メラミン、メラミン誘導体及びイソシアヌラート誘導体を含めて、最も一般に使用されている発泡剤が本発明の被覆組成物に加えられているときには、チャーによってもたらされる熱保護における低下が認められるか、又は、チャーによってもたらされる熱保護における改善が全く認められず、また、チャー強度及び基体へのチャー接着に対する有害な影響が認められることを見出している。チャー強度及びチャー接着における低下は、チャーが基体から分離すること、及び、チャーに亀裂が入ることを生じさせ、このことは、チャーによって与えられる熱保護をさらに低下させる。したがって、本発明者らは、組成物はこれらのタイプの成分をできる限り少なく含むことが必要であり、好ましくはこれらの成分のどれをも含まないことが必要であることを見出した。
添加物(例えば、フィラー、繊維、ガラス強化材など)を被覆組成物に加えることは、チャーの強度を改善することが期待されることがあるかもしれず、しかし、同時に、被覆がインチュメス化する量を低下させ、チャーの熱保護を損なうことが予想されるであろう。驚くべきことに、ガラス繊維が本発明の被覆組成物に加えられているときには、このように損なわれることが認められず、対照的に、チャーは、優れた熱保護及び強度の両方を有する。
本発明の被覆組成物の優れた特性は、本明細書中に定義される成分の特定の組合せ及び量に起因する。本発明の液状インチュメセント性被覆組成物は下記の成分を含む:
(a)25.0体積%〜75.0体積%の1つ又はそれ以上の有機熱硬化性ポリマー及び前記有機熱硬化性ポリマーのための1つ又はそれ以上の硬化剤、
(b)1.0体積%〜70.0体積%の、リン酸又はスルホン酸の供給源、
(c)6.0体積%〜60.0体積%の、ホウ酸の供給源、
(d)0〜2.0体積%のメラミン又はメラミン誘導体、
(e)0〜1.0体積%の1つ又はそれ以上のイソシアヌラート誘導体、
但し、これらにおいて、体積%は被覆組成物における不揮発性成分の総体積に基づいて計算される。
本明細書中で別途述べられる場合を除き、本明細書中で述べられるすべての体積%(vol%)値が、室温(25℃)での被覆組成物における不揮発性成分の総体積に基づいて計算される。各成分の体積が、成分の質量及び比密度(specific density)を知ることにより計算される場合がある。
被覆組成物における不揮発性成分は、被覆組成物が硬化した後で存在している成分である。本発明の目的のために、一般的には、不揮発性成分は、沸点が1大気圧において150℃を超える。被覆組成物における溶媒は、被覆薄膜には存在していないので、不揮発性成分ではない。
熱に曝されることによって、好ましくは、約150℃以上の温度(例えば、250℃)、典型的には火災における温度に曝されることが意味される。
好ましくは、有機熱硬化性ポリマーはポリシロキサンを含まない。
例えば、上記インチュメセント性被覆組成物は35.0体積%〜65.0体積%の(a)を含む場合があり、好ましくは50.0体積%〜65.0体積%の(a)を含む場合がある。
例えば、上記インチュメセント性被覆組成物は1.0体積%〜50.0体積%の(b)を含む場合があり、好ましくは5.0体積%〜25.0体積%の(b)を含む場合がある。
例えば、上記インチュメセント性被覆組成物は6.0体積%〜50.0体積%の(c)を含む場合があり、好ましくは10.0体積%〜50.0体積%の(c)を含む場合があり、より好ましくは10.0体積%〜25.0体積%の(c)を含む場合がある。
特に、上記インチュメセント性被覆組成物は、合計で0〜2.0体積%で、前記メラミン又はメラミン誘導体(d)と、ジシアンジアミド、尿素及びそれらの誘導体から選択される他のアミン官能性発泡剤(f)とを含む場合がある。
(a)の有機熱硬化性ポリマーは下記の官能基のうちの少なくとも1つを含む場合がある:エポキシ基、アミン基、エステル基、ビニル基、ビニルエステル基、アミド基、ウレタン基、メルカプタン基、カルボン酸基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアナート基、アルコキシシリル基、無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基及びポリチオール基。
(a)の有機熱硬化性ポリマーの一例がエポキシ樹脂である。(a)の硬化剤の一例が、アミン官能性硬化剤、チオール官能性硬化剤、カルボン酸官能性硬化剤、無水物官能性硬化剤及び/又はアルコール官能性硬化剤から選択される。好ましくは、(a)の有機熱硬化性ポリマーはエポキシ樹脂であり、かつ、(a)の硬化剤が、アミン官能性硬化剤、チオール官能性硬化剤、カルボン酸官能性硬化剤、無水物官能性硬化剤及び/又はアルコール官能性硬化剤から選択される。
成分(c)が好ましくは、下記のうちの1つ又はそれ以上から選択される場合がある:ホウ酸;ホウ酸塩、例えば、五ホウ酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウムなど、及び;ホウケイ酸塩。最も好ましくは、(c)は五ホウ酸アンモニウム又はホウ酸である。
ホウ酸は、発泡機能を有することが公知である。例えば、米国特許第3,934,066号及び国際公開WO2010/054984はともに、ホウ酸が発泡剤として使用され得ることに言及する。メラミン及び尿素を含めて、多くの他の発泡剤もまた、米国特許第3,934,066号及び国際公開WO2010/054984において言及され、例示されている。しかしながら、両者の開示は、少なくとも6.0vol%のホウ酸をそれ以外の主張されている成分との組合せで用いて、かつ、メラミンを含めて、非常に少量の他の特定の発泡剤を用いて配合されるインチュメセント性被覆組成物を示唆しておらず、また、この被覆組成物から得られる被覆が、網状物を伴わない場合でさえ、炭化水素火炎からの保護のために好適である程度に、優れた強度を有し、かつ、優れた熱保護をもたらすであろうことを示唆していない。
必要に応じて、上記インチュメセント性被覆組成物は、合計で0〜2.0体積%で、前記メラミン又はメラミン誘導体(d)と、ジシアンジアミド、尿素及びそれらの誘導体から選択される前記他のアミン官能性発泡剤(f)と、他の発泡剤(g)とを含む場合があり、但し、この場合、前記他の発泡剤(g)は、膨張性黒鉛、スルファミン酸及びタングスタナート(tungstanate)塩(例えば、ナトリウムタングスタナートなど)並びにそれらの誘導体から選択される。
必要に応じて、上記インチュメセント性被覆組成物はガラス繊維を含む場合がある。
被覆組成物は必要に応じて、金属イオン及び/又はメタロイドイオンの1つ又はそれ以上の供給源もまた含む場合がある。例えば、金属イオン及び/又はメタロイドイオンの1つ又はそれ以上の供給源が5体積%〜60体積%の量で存在する場合がある。選択されることがある金属イオン又はメタロイドイオンの1つ又はそれ以上の供給源(c)の例が、下記のうちの1つ又はそれ以上である:金属酸化物、メタロイド酸化物、金属水酸化物、メタロイド水酸化物、金属炭酸塩、メタロイド炭酸塩、金属重炭酸塩、金属リン酸塩、金属塩化物、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属ケイ酸塩及び金属ホウ酸塩並びにそれらの複合体。
金属イオン又はメタロイドイオンの供給源における金属が、Al、Si、Ti、Al、B、Zn、Cu、Mg、Na又はCaから選択される場合がある。金属イオン又はメタロイドイオンの1つ又はそれ以上の供給源が、TiO、ZnO、ZnPO、Al(OH)、Al、AlPO、カオリン、MgO、MgPO又はZrOのうちの1つ又はそれ以上である場合がある。
したがって、具体的な場合において、(a)はエポキシ系バインダー及びアミン官能性硬化剤を含む場合があり、(b)はリン酸の供給源である場合があり、かつ、(c)は下記のうちの1つ又はそれ以上である場合がある:TiO、ZnO、ZnPO、Al(OH)、Al、AlPO、カオリン、MgO、MgPO又はZrO
本発明の範囲の範囲内にはまた、本明細書中に記載されるような被覆組成物により被覆される基体が含まれる。基体の例には、金属基体、例えば、スチール基体及びアルミニウム基体、並びに、複合材料、例えば、ガラス繊維強化プラスチック(GRP)が含まれる。本被覆組成物の1つの利点が、被覆組成物から生じる被覆が、補強用網状物が全く使用されないときにおいて、乱流の炭化水素火炎の場合でさえ、亀裂形成又は基体からの層剥離をもたらさない程度に、特筆すべき強度を有するということであるので、本発明の別の実施形態が、本明細書中に記載されるような被覆組成物により被覆される基体(但し、この場合、被覆された基体は補強用網状物を含まない)である。
本発明の範囲の範囲内にはまた、構造物(例えば、沖合の架設物、石油設備及びガス設備、陸上の架設物(例えば、精油所及び化学設備など)、並びに、高価値な社会基盤建造物(HVI)など)を、
・構造物を、場合により網状物を用いることなく、本明細書中で定義されるようなインチュメセント性被覆組成物により(例えば、刷毛塗り、流し込み、噴霧又はこて塗りによって)被覆すること、及び
・被覆組成物を、好ましくは周囲温度(例えば、−5℃〜50℃)で硬化させること
によって火炎から保護する方法が含まれる。
本方法において適用される被覆組成物は液体である。
有機熱硬化性ポリマー及び硬化剤(a)
本発明の被覆組成物は、1つ又はそれ以上の有機熱硬化性ポリマー及び該有機熱硬化性ポリマーのための1つ又はそれ以上の硬化剤を含む。好ましくは、有機熱硬化性ポリマーはポリシロキサン鎖を含まない。有機熱硬化性ポリマー及び硬化剤は、硬化して被覆を基体表面に形成することができる。
ポリシロキサン鎖が、有機側鎖基が炭素又はヘテロ原子の連結を介してケイ素原子に結合するSi−O骨格を有する構造(但し、ケイ素原子の少なくとも一部が、1個、2個又は3個の酸素原子に結合している)として定義される。ポリシロキサン鎖は、線状構造、分岐構造、はしご型構造及び/又はかご型構造を有する場合がある。ポリシロキサン鎖はまた、前記ポリシロキサン鎖のための前駆体を含む。
したがって、有機熱硬化性ポリマーは好ましくは、有機ポリシロキサンではなく、例えば、有機のペンダント状基(例えば、C〜C10アルキル(メチル、エチル、フェニル)基、アミノ基及びエポキシ基)を有するポリシロキサンではない。
有機熱硬化性ポリマーは有機特質を有する。有機特質によって、ポリマー系が炭素を含有することが意味される。したがって、定義により、有機ポリマーは、純粋にポリマー又はオリゴマー状の無機ケイ酸塩構造(例えば、ケイ酸ナトリウム又はケイ酸カリウム)を含まない場合がある。バインダーが単にアルカリのケイ酸塩であるさらなる被覆は水溶出性であり、炭化水素火炎から保護するために好適である耐摩耗性/耐候性(水/浸食抵抗性)薄膜をもたらさないであろう。
しかしながら、有機熱硬化性ポリマーはヘテロ原子を含有する場合があり、例えば、アルコキシシリル官能基を含有する場合がある。有機熱硬化性ポリマーは炭素を含有するので、さらなるチャー化剤は被覆組成物における必須成分ではない。
有機熱硬化性ポリマーは、1つの有機熱硬化性ポリマー又は2つ以上の異なる有機熱硬化性ポリマーの混合物である場合がある。
有機熱硬化性ポリマーは下記の官能基のうちの1つ又はそれ以上を含む場合がある:エポキシ基、アミン基、エステル基、ビニル基、ビニルエステル基、アミド基、ウレタン基、メルカプタン基、カルボン酸基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアナート基、アルコキシシリル基、無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基及びポリチオール基。
本組成物における使用のために好適である有機ポリマーがエポキシ官能性樹脂である場合がある。典型的には、エポキシ樹脂は数平均分子量Mnが300〜約6,000の範囲にあり、好ましくは300〜3,000の範囲にある。
好適なエポキシ官能性樹脂には、下記のものが含まれる:(i)エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセロール、トリメチロールプロパン(thrimethylolpropane)、ビスフェノール−A(アセトンとフェノールとの縮合生成物)、ビスフェノール−F(フェノールとホルムアルデヒドとの縮合生成物)、水素化ビスフェノール−A又は水素化ビスフェノール−Fのような多価アルコールに由来するポリグリシジルエーテル;(ii)ポリカルボン酸のポリグリシジルエーテルで、エポキシ化合物(例えば、エピクロロヒドリンなど)と、脂肪族ポリカルボン酸又は芳香族ポリカルボン酸(例えば、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸又は二量体化リノール酸など)との反応によって形成されるもの;(iii)エポキシ化されたオレフィン性不飽和脂環式物質、例えば、エポキシ脂環式エーテル及びエポキシ脂環式エステルなど;(iv)オキシアルキレン基を含有するエポキシ樹脂;(v)エポキシノボラック樹脂で、エピハロヒドリン(例えば、エピクロロヒドリン)をアルデヒドと一価フェノール又は多価フェノールとの縮合生成物(例えば、フェノールホルムアルデヒド縮合物)と反応させることによって調製されるもの;並びに(vi)それらの混合物。
エポキシ官能性樹脂は好ましくは、エポキシ当量重量が100〜5,000の範囲にあり、より好ましくは160g/eq〜1,000g/eqの範囲にある。
商業的に得ることができるエポキシ樹脂には、例えば、DER331(商標)(Dow Chemicals)及びEpikote828(商標)(Momentive Performance Chemicals)が含まれる。
他の好適な樹脂には、ビニルエステル樹脂、例えば、(メタ)アクリラート樹脂、ビニル官能性樹脂、例えば、ビニル官能性のポリシロキサン及び不飽和ポリエステル、ポリウレタン、アルキド、並びに、アルコキシシリル官能性有機樹脂、又は、これらの組合せが含まれる。
有機熱硬化性ポリマーに基づく本発明のインチュメセント性被覆組成物は、優れた熱保護を有する強いチャーをもたらすだけではなく、被覆そのものがまた、良好な薄膜強度、耐候性及び耐食性を有する場合がある。さらに、低い揮発性有機含有量(VOC)(例えば、250g/L未満、好ましくは100g/L未満、最も好ましくは50g/L未満)を有する、熱硬化性ポリマーを用いた本発明の被覆組成物を配合することが可能である。揮発性有機含有量(VOC)がISO11890−2の方法に従って求められる場合がある。被覆組成物が2パック型組成物の形態で供給されるならば、VOC値は、正しい比率で混合されたときの両方のパックの揮発物含有量を示す。対照的に、熱可塑性ポリマーは一般には、比較的より多い溶媒を用いて配合される。これは、溶媒の蒸発が、被覆薄膜の硬化に影響を与えるために要求されるからである。より低いVOCを有することは、より少ない環境影響のために好都合であるだけではなく、被覆薄膜の機械的特性を改善し、かつ、被覆薄膜の可燃性を低下させることもまた、本発明者らによって理解される。理論によってとらわれることを望まないが、これは、より少ない溶媒が使用されることにより、薄膜が硬化する際に溶媒が被覆薄膜に閉じ込められる可能性が低下するためであると本発明者らは推測する。被覆中の閉じ込められた有機溶媒は負の影響を被覆薄膜の機械的特性に及ぼす可能性があり、また、その可燃性を増大させる可能性もある。加えて、低いVOCは、被覆組成物が大きい厚さで適用されることを、溶媒系塗料の溶媒保持問題を伴うことなく可能にする。
本発明のインチュメセント性被覆組成物はまた、有機熱硬化性ポリマーを硬化させるための硬化剤を含む。硬化剤の選定は特に限定されず、但し、硬化剤は、架橋/硬化に影響を及ぼすために、有機熱硬化性ポリマーの官能基と反応することができる官能基を含まなければならない。好適な架橋剤を決定することは、被覆組成物を配合する当業者の一般的な技能範囲及び知識の範囲内である。
被覆組成物が、周囲温度で硬化可能な被覆組成物であるならば(周囲温度=−5℃〜50℃)、硬化剤は、有機熱硬化性ポリマーの官能基と周囲温度で反応することができる官能基を含む。
例えば、有機熱硬化性ポリマーがエポキシ樹脂であるならば、好適な硬化剤は下記の官能基を含むであろう:アミン(例えば、第一級アミン型、第二級アミン型及び第三級アミン/イミダゾール型の硬化剤)、チオール、カルボン酸、無水物及びアルコール(例えば、フェノール類など)。好適な例が、フェノール樹脂系硬化剤、ポリアミン系硬化剤、ポリチオール系硬化剤、ポリ無水物系硬化剤及びポリカルボン酸系硬化剤である。
フェノール樹脂系硬化剤の例が、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールノボラック樹脂及びポリp−ビニルフェノールである。
ポリアミン系硬化剤の例が、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ジシアンジアミド、ポリアミド−アミン、ポリアミド樹脂、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、N−アミノエチルピペラジン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−ジフェニルメタン及びジアミノジフェニルスルホン、フェナルカミン(phenalkamine)、マンニッヒ塩基である。これらのポリアミンのいずれかの商用規格品質の硬化剤が使用される場合がある。これらのアミンのいずれかの付加物もまた使用することができる。そのような付加物は、アミンを、好適な反応性を有する化合物(例えば、エポキシ樹脂など)と反応させることによって調製することができる。これは、硬化剤のフリーアミンの含有量を低下させることになり、このことは、硬化剤を低い温度及び/又は高い湿度の条件のもとでの使用についてより好適にするであろう。
ポリカルボン酸系硬化剤の例には、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、3,6−エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物及びメチル−3,6−エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物が含まれる。
1つの実施形態において、(a)は、エポキシ樹脂及びアミン官能性硬化剤を含む。好都合には、この実施形態は、周囲条件(例えば、50%の相対湿度「RH」で−5℃から50℃までの周囲条件)における硬化が可能である。
被覆組成物が硬化剤を含むならば、硬化剤は通常、硬化剤における反応基の、有機熱硬化性樹脂における反応基に対する化学量論が0.4〜1.5:1であるような量で、好ましくは0.5〜1.3:1であるような量で存在する。例えば、有機熱硬化性ポリマーがエポキシ樹脂であり、硬化剤がアミン官能性であるならば、アミン官能性硬化剤における活性水素の、エポキシ樹脂におけるエポキシに対する化学量論が0.4〜1.5:1であり、好ましくは0.6〜1.2:1である。
本発明のすべての実施形態による被覆組成物は、35.0vol%〜65.0vol%、好ましくは50.0vol%〜65.0vol%の有機熱硬化性ポリマー及び有機熱硬化性ポリマーのための硬化剤を含む。
リン酸又はスルホン酸の供給源(b)
リン酸又はスルホン酸の供給源は、熱に曝されたときにリン酸又はスルホン酸を生じさせることができる1つ又はそれ以上の成分である。そのような供給源の例には、ナトリウム、カリウム又はアンモニウムのリン酸塩又は硫酸塩、例えば、ポリリン酸アンモニウム(APP)、リン酸一アンモニウム、リン酸二アンモニウム、リン酸カリウム(例えば、トリポリリン酸カリウムなど)、リン酸ナトリウム、パラ−トルエンスルホン酸、硫酸アンモニウム、硫酸カリウム及び硫酸ナトリウムが含まれる。好ましい供給源には、ポリリン酸アンモニウム(APP)及びパラ−トルエンスルホン酸が含まれる。
熱に曝されることによって、典型的には、約150℃以上の温度、通常の場合には火災の場合における温度に曝されることが意味される。
好適には、被覆組成物はリン酸の供給源を含む。好ましい酸供給源がポリリン酸アンモニウムであり、これは、Exolit AP422(商標)としてClariantから商用的に得ることができる。
本発明の被覆組成物から生じる被覆が熱に曝されたとき、典型的には火災において熱に曝されたとき、リン酸又はスルホン酸が酸供給源から生じる。酸供給源から生成する酸はポリマーと反応する。この反応により、チャー化機能及び発泡機能がインチュメセント性被覆に与えられる。
被覆組成物は、0.2vol%〜70.0vol%の、スルホン酸又はリン酸の供給源を含む。好ましくは、スルホン酸又はリン酸の供給源の体積は、5.0vol%から70vol%にまで、10.0vol%から50.0vol%にまで、又は、10.0vol%から25.0vol%にまで及ぶ。
疑義を避けるために、スルホン酸又はリン酸の供給源の体積%は、酸供給源全体の体積(すなわち、ポリリン酸アンモニウムの体積)であり、供給源によって生じる酸の体積ではない(すなわち、リン酸の体積ではない)。
ホウ酸の供給源(c)
本発明の被覆組成物は、0.2体積%〜60.0体積%の、ホウ酸の供給源を含む。好ましくは、被覆組成物は、6体積%〜50.0体積%の、ホウ酸の供給源を含み、より好ましくは10.0体積%〜25.0体積%の、ホウ酸の供給源を含む。
ホウ酸の供給源が、例えば、下記のうちの1つ又はそれ以上から選択される場合がある:ホウ酸;ホウ酸塩、例えば、五ホウ酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウムなど、及び;ホウケイ酸塩。
ホウ酸の好ましい供給源が五ホウ酸アンモニウム及びホウ酸である。
0〜2.0体積%のメラミン又はメラミン誘導体(d)
被覆組成物は、2.0vol%の最大量までであるにすぎないが、メラミン又はメラミン誘導体を含む場合がある。好ましくは、被覆組成物はメラミン又はメラミン誘導体を含まない。
メラミンは下記の化学構造を有する:
Figure 2016526600
様々なメラミン誘導体が当分野では周知である。メラミン誘導体は、例えば、メラミンの塩(例えば、メラミンシアヌラート)である場合があり、或いは、芳香族環に結合するアミノ基における水素の少なくとも1つが、場合により置換されたアルキル基、アルケニル基又はアリール基により置換されることを除いて上記で示されるのと同じ構造を含む場合がある。メラミン誘導体には、例えば、メラミンホルムアルデヒド、メチロール化メラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、メラミンモノホスファート、ジメラミンホスファートメラミンビホスファート、メラミンポリホスファート、メラミンピロホスファート、ジメラミンホスファート及びメラミンシアヌラート、ヘキサメトキシメチルメラミン、メラム(melam)(1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン−n−(4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)、メレム(melem)(−2,5,8−トリアミノ 1,3,4,6,7,9,9b−ヘプタアザフェナレン)及びメロン(melon)(ポリ[8−アミノ−1,3,4,6,7,9,9b−ヘプタアザフェナレン−2,5−ジイル)イミノが含まれる。
いくつかの実施形態において、被覆組成物は少量のさらなるアミン官能性発泡剤を含むか、又は、さらなるアミン官能性発泡剤を全く含まない。アミン官能性発泡剤は、硬化した被覆が熱に曝されたとき(通常の場合には250℃前後の熱に曝されたとき、典型的には、硬化した被覆が火災に曝されたとき)には発砲機能を硬化した被覆に与えることができる、アミン官能基(NHR、式中、R=アルキル又はH)を含む化合物である。
例えば、インチュメセント性被覆組成物は、合計で0〜2.0体積%で、前記メラミン又はメラミン誘導体(d)と、ジシアンジアミド(NC−NH−C(NH)NH)、尿素(CO(NH)及びそれらの誘導体から選択される他のアミン官能性発泡剤(f)とを含む場合がある。
尿素誘導体の例には、例えば、N−アルキル尿素(例えば、メチル尿素など)、N,N’−ジアルキル尿素(例えば、ジメチル尿素など)及びN,N,N’−トリアルキル尿素(例えば、トリメチル尿素など)、グアニル尿素、リン酸グアニル尿素、ホルムアミドアミネオ(amineo)尿素、リン酸グアニル尿素、1,3−ジアミノ尿素、ビウレアなどが含まれる。
したがって、本発明者らは、アミン官能性発泡剤(例えば、尿素、ジシアンジアミド、メラミン及びそれらの誘導体から選択されるアミン官能性発泡剤など)についての必要性を被覆組成物において低下させること、又は、好ましくは排除することを探っている。
好ましくは、被覆組成物は、尿素、ジシアンジアミン、メラミン及びそれらの誘導体から選択されるアミン官能性発泡剤を含有せず(すなわち、0vol%)、又は、実質的に含有しない。
インチュメセント性被覆組成物は、合計で0〜2.0vol%で、(d)及び他のアミン官能性発泡剤を含む場合がある。
他のアミン官能性発泡剤の例が、グリシン、又は、アミンリン酸塩(例えば、ポリリン酸アンモニウム)、アゾジカルボンアミド、4,4オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、p−トルエンヒドラジド、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、5−フェニルテトラゾール、ジアゾアミノベンゼンである。前記物質は、熱に曝されて分解したときに窒素ガスを放出する。
インチュメセント性被覆組成物は、合計で0〜2.0体積%で、(d)と、(f)と、他の発泡剤(g)とを含む場合があり、但し、この場合、前記他の発泡剤(g)は、膨張性黒鉛、スルファミン酸及びタングスタナート塩(例えば、ナトリウムタングスタナートなど)並びにそれらの誘導体から選択される。
予想外ではあったが、本発明の被覆組成物から形成されるチャーは、はるかに多量のメラミン又はメラミン誘導体(或いは他の発泡剤、具体的にはアミン官能性発泡剤)を含む従来のインチュメセント性被覆組成物よりも予想外に強く、硬いものである。本発明の被覆は、特に優れた熱保護を被覆された基体に与える。被覆は、炭化水素火炎の際には亀裂を形成せず、かつ、驚くべきことに、補強用網状物を用いることなく使用することができ、このことは、網状物を伴うことなく使用されるならば、基体から剥がれるであろう、市場において現時点で利用可能である従来のインチュメセント性被覆とは異なることである。この現象の背後にある理論的推論は理解されていない。上乗せの強度を被覆の構造に与える、ホウ酸の供給源(c)とリン酸又はスルホン酸の供給源(b)との間におけるある種の特別な強化相互作用が存在するようであり、しかし、メラミン又はメラミン誘導体が存在するならば、この強化相互作用が乱される。
イソシアヌラート誘導体(e)
被覆組成物は、1.0体積%の最大量までであるにすぎないが、1つ又はそれ以上のイソシアヌラート誘導体を含む場合がある。イソシアヌラート誘導体は、当分野では公知のものであり、発砲機能を有することが公知である。イソシアヌラート誘導体は、下記の構造を有する少なくとも1つのイソシアヌラートイオンを含む:
Figure 2016526600
イソシアヌラートイオンの窒素アニオンが、ヘテロ原子(例えば、O、N及びSなど)、並びに/或いは、ヒドロキシル基、エポキシ基、ハリド基(Cl、Br、I)及び/又はイソシアナート基により場合により置換されることがあるアルキル及びアルケニルのカチオン性残基に典型的には共有結合することによって中和される。したがって、イソシアヌラート誘導体は、下記に示される構造を含む場合がある:
Figure 2016526600
したがって、Rは同じ又は異なる場合があり、また、ヘテロ原子(例えば、O、N及びSなど)、並びに、ヒドロキシル基、エポキシ基、ハリド基(Cl、Br、I)及び/又はイソシアナート基により場合により置換される、線状、分岐型又は環式のアルキル基又はアルケニル基から選択される場合がある。
典型的には、それぞれのRが1個〜20個の間の炭素を含み、より多くの場合には1個〜5個の間の炭素を含む。
一例が、下記に示されるようなトリス−(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌラートであるTHEICである。
Figure 2016526600
好ましくは、被覆組成物はイソシアヌラート誘導体を含まない。
随意的成分:金属イオン及び/又はメタロイドイオンの供給源
インチュメセント性被覆組成物は、金属イオン及び/又はメタロイドイオンの1つ又はそれ以上の供給源を含む場合がある。例えば、インチュメセント性被覆組成物は、1vol%〜60vol%の、金属イオン及び/又はメタロイドイオンの1つ又はそれ以上の供給源を含む場合がある。好ましくは、金属/メタロイドイオンの供給源の体積は、1vol%から50vol%にまで、1vol%から40vol%にまで、1vol%から30vol%にまで、5vol%から60vol%にまで、5vol%から50vol%にまで、5vol%から40vol%にまで、5vol%から30vol%にまで、5vol%から20vol%にまで、及び/又は、5vol%から12vol%にまで及ぶ。
必要に応じて、金属イオンの供給源は、下記のうちの1つ又はそれ以上から選択される場合がある:金属酸化物、メタロイド酸化物、金属水酸化物、メタロイド水酸化物、金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属リン酸塩、金属塩化物、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属ホウ酸塩及びそれらの複合体。
好ましくは、金属イオンの供給源は、Al、Ti、Al、Zn、Cu、Zr、Mg、Na又はCaの1つ又はそれ以上を含む。好ましくは、メタロイドイオンの供給源は、Si又はBの1つ又はそれ以上を含む。
金属酸化物及びメタロイド酸化物は、金属/メタロイド原子が酸素に結合する化合物である。単純な金属酸化物は1つだけのタイプの金属イオンを有しており、この金属イオンが、金属イオンにおける電荷を釣り合わせるための割合で酸化物イオン(O2−)に結合している。単純なメタロイド酸化物は1つだけのタイプのメタロイドイオンを有しており、このメタロイドイオンが、メタロイドイオンにおける電荷を釣り合わせるための割合で酸化物イオン(O2−)に結合している。例えば、銅イオンCu、マグネシウムイオンMg2+、アルミニウムイオンAl3+及びケイ素イオンSi4+は酸化物イオンO2−と結合して、CuO(赤銅鉱)、MgO(ペリクレース)、Al(コランダム)及びSiO(シリカ)を形成する。混合金属酸化物は2つ以上のタイプの金属イオンを含み、例として、MgAl(スピネル)及びFeTiO(イルメナイト)が挙げられる。
金属酸化物の好適な供給源(これらは本発明の組成物において単独又は組合せで使用することができる)が、Al、TiO、ZnO、ZrO、SiO、MgO、ケイ酸アルミニウム(これはときにはカオリンと呼ばれる)及びチャイナクレーである。メタロイド酸化物の好適な供給源には、シリカ(SiO)が含まれる。
TiOがインチュメセント性被覆組成物における金属イオンの唯一の供給源であるならば、TiOは、8.0Vol%を超える量で存在する場合がある。
金属水酸化物は金属−ヒドロキシ結合を含み、メタロイド水酸化物はメタロイド−ヒドロキシ結合を含む。金属水酸化物及びメタロイド水酸化物はときにはまた、金属/メタロイド−酸素結合を含む。
単純な金属/メタロイド水酸化物は、金属/メタロイドイオンにおける電荷を釣り合わせるための割合で水酸化物イオン(OH)及び場合によっては同様に酸化物イオン(O2−)に結合する1つのタイプの金属イオン又はメタロイドイオンを含有する。混合金属/メタロイド水酸化物は2つ以上のタイプの金属イオン及び/又はメタロイドイオンを含有しており、但し、この場合、これらの金属/メタロイドイオンは、金属イオンにおける電荷を釣り合わせるための割合で水酸化物イオン(OH)及び場合によっては同様に酸化物イオン(O2−)に結合している。
本発明における使用のための特に好適な金属水酸化物がAl(OH)である。
金属炭酸塩、金属重炭酸塩、金属リン酸塩、金属塩化物、金属硫酸塩、金属硝酸塩及び金属ホウ酸塩は、金属原子が、炭酸塩イオン、重炭酸塩イオン、塩化物イオン、硫酸塩イオン、硝酸塩イオン及びホウ酸塩イオンにそれぞれ結合する化合物である。これらの化合物において、金属イオンは、金属イオンにおける電荷を釣り合わせるための割合で上記の機能的イオンに結合している。1つ又はそれ以上の異なるタイプの金属イオンが含有される場合がある。これらの化合物は当業者には公知である。例えば、金属リン酸塩の供給源には、AlPO及びMgPOが含まれる。
金属/メタロイド原子の供給源はまた、下記の対イオンの2つ以上に結合する金属/メタロイドイオンを含む複合体である場合がある:酸化物イオン、水酸化物イオン、炭酸塩イオン、重炭酸塩イオン、塩化物イオン、硫酸塩イオン、硝酸塩イオン及びホウ酸塩イオン。
本発明における使用のための、金属イオンの好ましい供給源には、TiO、ZnO、ZnPO、Al(OH)、Al、AlPO、カオリン(アルミノケイ酸塩)、MgO、MgPO、ZrOの1つ又はそれ以上が含まれる。
疑義を避けるために、金属/メタロイドイオンの供給源の体積%は金属/メタロイドイオンの供給源全体の体積(すなわち、TiOの体積)であり、供給源に由来する金属イオンの体積ではない(すなわち、Tiの体積ではない)。
随意的成分:炭化性剤
有機熱硬化性ポリマーは、硬化した被覆において、熱(火炎)曝されたときには、酸と反応することによって炭化性剤として作用して、炭素質チャーを形成する。したがって、さらなる炭化性剤は必須ではなく、しかし、所望されるならば、インチュメセント性被覆組成物に含まれる場合がある。好適なさらなる炭素源の例が、ペンタエリトリトール、ジペンタエリトリトール、ポリビニルアルコール、デンプン、セルロース粉末、炭化水素樹脂、クロロパラフィン及びリン酸塩添加可塑剤である。
随意的成分:促進剤
インチュメセント性被覆組成物はまた、エポキシ樹脂と硬化剤との間における硬化反応を加速することが公知である促進剤を含む場合がある。
エポキシ樹脂と硬化剤との間における硬化反応を加速することが公知である促進剤の例には、下記のアルコール、フェノール類、カルボン酸、スルホン酸及び塩が含まれる:
アルコール:エタノール、1−プロパノール、2−プロアノール(proanol)、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール及び他のアルキルアルコール、プロパンジオール、ブタンジオール、グリセロール及び他の多価アルコール、トリエタノールアミン、トリ−イソプロパノールアミン、ジメチルアミノエタノール及び他のヒドロキシ第三級アミン。
フェノール類:フェノール、2−クロロフェノール、4−クロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、2,4,6−トリクロロフェノール、2−ニトロフェノール、4−ニトロフェノール、2,4−ジニトロフェノール、2,4,6−トリニトロフェノール、2,4,6−トリ(ジメチルアミノメチル)−フェノール、4−シアノフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、4−エチルフェノール、4−イソプロピルフェノール、2,4−ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、ノニルフェノール、オイゲノール、イソオイゲノール、カルダノール及び他のアルキル化フェノール、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、2,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、カテコール、4−t−ブチルカテコール、レゾルシノール、4−ヘキシルレゾルシノール、オルシノール、ヒドロキノン、ナフタレンジオール、アントラセンジオール、ビフェニレンジオール及び他の置換された二価フェノール、フロログルシノール、フロログルシド、カリックスアレーン、ポリ(4−ビニルフェノール)及び他の多価フェノール。
カルボン酸:酢酸、プロパン酸、酪酸、乳酸、フェニル酢酸及び他のアルキルカルボン酸、マロン酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸及び他の二塩基酸又はそれらのモノエステル、安息香酸、4−t−ブチル安息香酸、サリチル酸、3,5−ジクロロサリチル酸、4−ニトロ安息香酸及び他の芳香族酸。
スルホン酸:メタンスルホン酸及び他のアルキルスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、4−ドデシルベンゼンスルホン酸及び他の芳香族スルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、ジ−ノニルナフタレンジスルホン酸及び他の多価スルホン酸。
他の随意的成分
本発明のインチュメセント性被覆成分はまた、他の成分を含有する場合があり、例えば、1つ又はそれ以上の溶媒、希釈剤、溶融粘度を改変するための添加物(例えば、水素化ひまし油など)、着色剤(例えば、カーボンブラックなど)、繊維(例えば、セラミック繊維、ガラス繊維、炭素繊維、シリカ繊維フィラー)、ガラス微小球体、中空ガラス微小球体、レオロジー改変剤、可塑剤、顔料分散剤、安定剤、離型剤、表面改質剤、難燃剤、抗菌剤、カビ防止剤、低密度フィラー、吸熱性フィラー、チャー促進剤、溶融剤及び均展材を含有する場合がある。
繊維が組成物に存在する場合があるにもかかわらず、その存在は、硬いチャーを得るために要求されない。
繊維が被覆組成物に存在するならば、繊維は、大きさに関するあるいくつかの基準を満たすことが好ましい。繊維が使用されならば、繊維は、1つのより長い「長さ」大きさと、長さに対して直交する2つの「幅」大きさとを有するという意味で、好ましくは棒形状である。繊維は典型的には、平均長さと平均幅との間における比率が、少なくとも5、少なくとも10、例えば、少なくとも50である。
繊維が被覆組成物にその製造の期間中に加えられる場合があり、又は、適用前に被覆組成物と混合される場合がある。
そのような繊維は平均「長さ」が150μm〜8mmの間であり、平均「幅」が1μm〜50μmである。
例えば、平均長さが150μm〜7mmの間である場合があり、より好ましくは3mm〜7mmの間である場合がある。
用語「平均」は、長さ及び幅に関連して使用されるときには、繊維の長さのある一定の変動が、使用される繊維の分布の範囲内に存在することを示している。平均は、数平均での平均として理解されなければならない。繊維の長さ及び幅は、MorFi System(MorFi Analyzer)を使用する光学画像分析によって測定される場合がある。
例えば、無機繊維が被覆組成物において使用される場合がある。無機繊維の例には、下記のものが含まれる:炭化物繊維、例えば、炭化ケイ素繊維、炭化ホウ素繊維、炭化ニオブ繊維など;窒化物繊維、例えば、窒化ケイ素繊維など;ホウ素含有繊維、例えば、ホウ素繊維、ホウ化物繊維など;ケイ素含有繊維、例えば、ケイ素繊維、アルミナ−ホウ素−シリカ繊維、Eガラス(無アルカリのアルモボロシリカート(alumoborosilicate))繊維、Cガラス(無アルカリ又は低アルカリのソーダ石灰アルモボロシリカート)繊維、Aガラス(アルカリソーダ石灰ケイ酸塩)繊維、Sガラス繊維、CEMFILガラス繊維、ARGガラス繊維、鉱物ガラス繊維、無アルカリマグネシアアルモシリカート繊維、石英繊維、ケイ酸繊維、シリカ繊維、高シリカ繊維、アルミナ高シリカ繊維、アルモシリカート繊維、ケイ酸アルミニウム繊維、マグネシアアルモシリカート繊維、ホウケイ酸ソーダ繊維、ケイ酸ソーダ繊維、ポリカルボシラン繊維、ポリチタノカルボシラン繊維、ポリシラザン繊維、ヒドリドポリシラザン繊維、トベルモライト(tobermorite)繊維、ケイ酸サマリウム繊維、珪灰石繊維、ケイ酸アルミニウムカリウム繊維など;金属繊維、例えば、鉄繊維、アルミニウム繊維、スチール繊維、鉄繊維、亜鉛繊維など;炭素繊維、例えば、純炭素繊維、グラファイト繊維、スラグウール繊維、チャーコール繊維など;ロックウール繊維、例えば、純ロックウール繊維及び玄武岩ロックウール繊維など;鉱滓綿から得られる加工された鉱物繊維;火山岩繊維;アタパルジャイト繊維;その他;どのような化学的プロセス又は物理的プロセスによってでも改変されるもの;並びにそれらのどのような混合物でも。
好ましい繊維がガラス繊維であり、例えば、Eガラス繊維、Cガラス繊維、Aガラス繊維、Sガラス繊維、CEMFILガラス繊維、ARGガラス繊維及び鉱物ガラス繊維であり、これらは必要に応じて、どのような方法であれ、公知の方法によって被覆又は改変される場合がある。
繊維(例えば、ガラス繊維)が、10vol%までで、又は、7vol%までで、例えば、1vol%〜7vol%、又は、1vol%〜5vol%で被覆組成物に存在する場合がある。上記で述べられるように、繊維の平均長さが150μm〜7mmの間である場合があり、例えば、3mm〜7mmである場合がある。
繊維のブレンド物が使用される場合がある。
代替において、本発明による組成物は繊維を実質的に含有しない。例えば、本発明の被覆組成物は、溶媒を除いた被覆組成物における成分のすべての総重量に対して最大で1.5重量%までの繊維を含む場合がある。
希釈剤の例には、(メタ)アクリラート樹脂及び(メタ)アクリラート官能性ポリマー、例えば、ウレタンアクリラート、エポキシ樹脂に由来するアクリラートエステル、ポリエーテルアクリラート、ポリエステルアクリラート、ポリアミドアクリラート、ペンダント状アクリル基を有するアクリルポリマー、及び、シリコーンアクリラートなどが含まれる。
適用
本発明の被覆組成物は、保護されるべき表面に対して直接に(すなわち、下塗り剤/仕上げ剤として)、又は、下塗り層の上に適用することができる。本発明の被覆組成物は周囲温度(例えば、−5℃〜50℃)において液体である。したがって、本発明の被覆組成物は、従来の方法によって、例えば、エアーレススプレーによって、流し込み(鋳型において使用される)、刷毛塗り又はこて塗りによって適用される場合がある。
典型的には、液状被覆組成物の粘度は、−10℃〜60℃の間における複数成分エアーレススプレー適用技術に伴う高剪断条件のもとでの効果的な微粒化及び液滴形成を可能にするために好適である。液状被覆組成物は、液状被覆物の粘度を低下させるためにエアーレススプレー装置において60℃の温度にまで予熱される場合がある。
インチュメセント性被覆組成物は典型的には、2つ又はそれ以上のパックで供給され、但し、そのような場合、硬化剤が、異なる包装物で有機熱硬化性ポリマーに供給される。例えば、被覆組成物は、熱硬化性ポリマーを含む第1のパックと、熱硬化性ポリマーのための硬化剤を含む第2のパックとを含む場合がある。第1のパック及び第2のパックが基体表面における適用の前に混合される。
被覆組成物は様々な基体において適用される場合がある。被覆組成物は、金属基体(例えば、スチール基体及びアルミニウム基体)及び複合材料(例えば、ガラス繊維強化プラスチック(GRP))において適用されるために特に適している。チャーによってもたらされる優れた強度及び熱保護の組合せのために、インチュメセント性被覆により、構造物が炭化水素火炎(例えば、ジェット火炎など)から保護される場合がある。したがって、本発明の被覆組成物は、ジェット火炎の危険性が存在する区域(例えば、沖合の架設物、石油設備及びガス設備など)において適用される場合がある。
基体に適用されるとき、インチュメセント性被覆の層の乾燥薄膜厚さが典型的には0.1mm〜40mの間であり、例えば、1.0mm〜30mmの間であり、又は、2.0mm〜30mmの間である。乾燥薄膜厚さが、Elcometer355被覆厚さゲージを使用して測定される場合がある。
疑義を避けるために、上記記載において提供される特徴はどのような順であっても組み合わせることができる。
本発明が次に、下記の様々な実施例を参照することにより説明されるであろう。これらの実施例は、本発明を例示するために意図されており、しかし、いかなる様式であれ本発明の範囲を限定するものとして解釈されることはない。
組成物1〜3のサンプル調製及び試験手順
表1に示される成分を含む組成物(1、2及び3)を、硬化剤を除くすべての成分を高速分散機(dispermat)によって樹脂基剤に最初に混合することによって調製した。その後、ポリアミドアミン系硬化剤を加えた。
Figure 2016526600
その後、それぞれの試験用被覆組成物を、150mm×100mm×10mmの下塗りされたパネルに対して、両方のパネル面及びパネル縁における5mmの乾燥薄膜厚さに適用した。サンプルを1100℃の温度でマッフル炉内に置いた。20分後、塗料が完全にインチュメス化して、固体のチャーを形成した。それぞれのサンプルの一体性及び膨張をこの時点で評価した。
試験結果
メラミン又はTHEICが全く加えられていないサンプル1)は、縁又は面における金属基体にまで達する目に見える亀裂形成を何ら伴わない膨張し、インチュメス化したチャーを形成した。
メラミンを含有するサンプル2)は早期の亀裂形成及び割れをパネルの縁に沿って示した。これらの分離は、インチュメセンスが進行するにつれてより悪化し、最終的にはチャーの剥離を引き起こした。
THEICを含有するサンプル3)は数多くの亀裂を示し、それらは金属基体にまで広がっていた。膨張したチャーが基体表面に留まっており、しかし、亀裂は、チャーの熱バリアを破るための明確な経路を提供していた。
本願発明には以下の態様が含まれる。
[1]
下記の成分:
(a)25.0体積%〜75.0体積%の1つ又はそれ以上の有機熱硬化性ポリマー及び前記有機熱硬化性ポリマーのための1つ又はそれ以上の硬化剤、
(b)1.0体積%〜70.0体積%の、リン酸又はスルホン酸の供給源、
(c)6.0体積%〜60.0体積%の、ホウ酸の供給源、
(d)0〜2.0体積%のメラミン又はメラミン誘導体、
(e)0〜1.0体積%の1つ又はそれ以上のイソシアヌラート誘導体
を含み、
但し、体積%は被覆組成物における不揮発性成分の総体積に基づいて計算される、液状インチュメセント性被覆組成物。
[2]
(c)が、下記:
ホウ酸、
ホウ酸塩(例えば、五ホウ酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウムなど)、及び
ホウケイ酸塩
のうちの1つ又はそれ以上から選択される、上記[1]に記載のインチュメセント性被覆組成物。
[3]
前記有機熱硬化性ポリマーがポリシロキサンを含まない、上記[1]に記載のインチュメセント性被覆組成物。
[4]
35.0体積%〜65.0体積%の(a)、好ましくは50.0体積%〜65.0体積%の(a)を含む、上記[1]に記載のインチュメセント性被覆組成物。
[5]
1.0体積%〜50.0体積%の(b)、好ましくは5.0体積%〜25.0体積%の(b)を含む、上記[1]から[4]のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
[6]
6.0体積%〜50.0体積%の(c)、好ましくは10.0体積%〜50.0体積%の(c)、より好ましくは10.0体積%〜25.0体積%の(c)を含む、上記[1]から[5]のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
[7]
合計で0〜2.0体積%で、前記メラミン又はメラミン誘導体(d)と、ジシアンジアミド、尿素及びそれらの誘導体から選択される他のアミン官能性発泡剤(f)とを含む、上記[1]から[6]のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
[8]
合計で0〜2.0体積%で、前記メラミン又はメラミン誘導体(d)と、ジシアンジアミド、尿素及びそれらの誘導体から選択される前記他のアミン官能性発泡剤(f)と、他の発泡剤(g)とを含み、前記他の発泡剤(g)が、膨張性黒鉛、スルファミン酸及びタングスタナート(tungstanate)塩並びにそれらの誘導体から選択される、上記[7]に記載のインチュメセント性被覆組成物。
[9]
ガラス繊維を含む、上記[1]から[8]のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
[10]
0体積%の(d)及び/又は0体積%の(e)を含む、上記[7]から[9]に記載のインチュメセント性被覆組成物。
[11]
(a)の前記有機熱硬化性ポリマーが、下記の官能基:エポキシ基、アミン基、エステル基、ビニル基、ビニルエステル基、アミド基、ウレタン基、メルカプタン基、カルボン酸基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアナート基、アルコキシシリル基、無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基及びポリチオール基のうちの少なくとも1つを含む、上記[1]から[10]のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
[12]
(a)の前記有機熱硬化性ポリマーがエポキシ樹脂であり、かつ、(a)の前記硬化剤が、アミン官能性硬化剤、チオール官能性硬化剤、カルボン酸官能性硬化剤、無水物官能性硬化剤及び/又はアルコール官能性硬化剤から選択される、上記[1]から[11]のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
[13]
上記[1]から[12]のいずれかに記載されるインチュメセント性被覆組成物により基体が被覆される、被覆された基体。
[14]
補強用網状物を含まない、上記[13]に記載の被覆された基体。
[15]
構造物を、場合により補強用網状物を伴わない上記[1]から[12]のいずれかにおいて定義されるようなインチュメセント性被覆組成物により被覆し、前記被覆組成物を好ましくは周囲温度において硬化させることによって、構造物を火炎から保護する方法。
本発明が次に、下記の様々な実施例を参照することにより説明されるであろう。これらの実施例は、本発明を例示するために意図されており、しかし、いかなる様式であれ本発明の範囲を限定するものとして解釈されることはない。

Claims (15)

  1. 下記の成分:
    (a)25.0体積%〜75.0体積%の1つ又はそれ以上の有機熱硬化性ポリマー及び前記有機熱硬化性ポリマーのための1つ又はそれ以上の硬化剤、
    (b)1.0体積%〜70.0体積%の、リン酸又はスルホン酸の供給源、
    (c)6.0体積%〜60.0体積%の、ホウ酸の供給源、
    (d)0〜2.0体積%のメラミン又はメラミン誘導体、
    (e)0〜1.0体積%の1つ又はそれ以上のイソシアヌラート誘導体
    を含み、
    但し、体積%は被覆組成物における不揮発性成分の総体積に基づいて計算される、液状インチュメセント性被覆組成物。
  2. (c)が、下記:
    ホウ酸、
    ホウ酸塩(例えば、五ホウ酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウムなど)、及び
    ホウケイ酸塩
    のうちの1つ又はそれ以上から選択される、請求項1に記載のインチュメセント性被覆組成物。
  3. 前記有機熱硬化性ポリマーがポリシロキサンを含まない、請求項1に記載のインチュメセント性被覆組成物。
  4. 35.0体積%〜65.0体積%の(a)、好ましくは50.0体積%〜65.0体積%の(a)を含む、請求項1に記載のインチュメセント性被覆組成物。
  5. 1.0体積%〜50.0体積%の(b)、好ましくは5.0体積%〜25.0体積%の(b)を含む、請求項1から4のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
  6. 6.0体積%〜50.0体積%の(c)、好ましくは10.0体積%〜50.0体積%の(c)、より好ましくは10.0体積%〜25.0体積%の(c)を含む、請求項1から5のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
  7. 合計で0〜2.0体積%で、前記メラミン又はメラミン誘導体(d)と、ジシアンジアミド、尿素及びそれらの誘導体から選択される他のアミン官能性発泡剤(f)とを含む、請求項1から6のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
  8. 合計で0〜2.0体積%で、前記メラミン又はメラミン誘導体(d)と、ジシアンジアミド、尿素及びそれらの誘導体から選択される前記他のアミン官能性発泡剤(f)と、他の発泡剤(g)とを含み、前記他の発泡剤(g)が、膨張性黒鉛、スルファミン酸及びタングスタナート(tungstanate)塩並びにそれらの誘導体から選択される、請求項7に記載のインチュメセント性被覆組成物。
  9. ガラス繊維を含む、請求項1から8のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
  10. 0体積%の(d)及び/又は0体積%の(e)を含む、請求項7から9に記載のインチュメセント性被覆組成物。
  11. (a)の前記有機熱硬化性ポリマーが、下記の官能基:エポキシ基、アミン基、エステル基、ビニル基、ビニルエステル基、アミド基、ウレタン基、メルカプタン基、カルボン酸基、アクリロイル基、メタクリロイル基、イソシアナート基、アルコキシシリル基、無水物基、ヒドロキシル基、アルコキシ基及びポリチオール基のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から10のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
  12. (a)の前記有機熱硬化性ポリマーがエポキシ樹脂であり、かつ、(a)の前記硬化剤が、アミン官能性硬化剤、チオール官能性硬化剤、カルボン酸官能性硬化剤、無水物官能性硬化剤及び/又はアルコール官能性硬化剤から選択される、請求項1から11のいずれかに記載のインチュメセント性被覆組成物。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載されるインチュメセント性被覆組成物により基体が被覆される、被覆された基体。
  14. 補強用網状物を含まない、請求項13に記載の被覆された基体。
  15. 構造物を、場合により補強用網状物を伴わない請求項1から12のいずれかにおいて定義されるようなインチュメセント性被覆組成物により被覆し、前記被覆組成物を好ましくは周囲温度において硬化させることによって、構造物を火炎から保護する方法。
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