本発明の第一の態様によれば、コアネットワーク、複数の基地局および複数の端末装置を含む無線通信システムにおける基地局の動作方法であって、前記基地局がページングする責任を有する、1つまたは複数の端末装置を識別すること、前記基地局がページングする責任を有する、前記1つまたは複数の端末装置を識別するページングデータベースを保持すること、前記無線通信システム内でページングされる端末装置の識別子を搬送するページング要求を前記コアネットワークから受信すること、および前記基地局がページングされる前記端末装置に対してページングする責任を有するかを判定するために、ページングされる前記端末装置の前記識別子と前記ページングデータベース内の登録とを比較することによって、ページングされる前記端末装置に対するページングメッセージを送信するか否かを判定すること、を含む、方法が提供される。
特定の実施形態によれば、前記基地局がページングする責任を有する、前記1つまたは複数の端末装置を識別するステップは、前記コアネットワークから前記1つまたは複数の端末装置の識別子を受信すること、を含む。
特定の実施形態によれば、前記基地局がページングする責任を有する、前記1つまたは複数の端末装置の識別するステップは、前記無線通信システムの他の基地局から前記1つまたは複数の端末装置の識別子を受信すること、を含む。
特定の実施形態によれば、1つまたは複数のさらなる基地局がページングされる前記端末装置に対するページングメッセージを送信することを要求するために、前記1つまたは複数のさらなる基地局に、ページングされる前記端末装置の識別子を搬送すること、を前記方法はさらに含む。
特定の実施形態によれば、前記基地局で受信される、ページングされる前記端末装置からのチャネル状態報告に基づいて、前記1つまたは複数のさらなる基地局は選択される。
特定の実施形態によれば、前記基地局および前記1つまたは複数のさらなる基地局は、所定の基地局のグループに含まれる。
特定の実施形態によれば、ページングされる前記端末装置の識別子を搬送する後続のページング要求を前記コアネットワークから受信すること、およびそれに応答して、前記ページングデータベースの内容に関係なくページングされる前記端末装置に対するページングメッセージを送信すること、を前記方法はさらに含む。
特定の実施形態によれば、前記無線通信システム内で、ページングされる端末装置の識別子を搬送するさらなるページング要求を前記コアネットワークから受信すること、前記基地局が前記さらなるページング要求に関連して識別される端末装置に対するページングメッセージを、前記ページングデータベースの内容に関係なく送信すべきことを示す特性を前記さらなるページング要求は有することを判定すること、および前記さらなるページング要求に関連して識別される前記端末装置に対するページングメッセージを送信すること、を前記方法はさらに含む。
特定の実施形態によれば、前記無線通信システム内で、さらなるページングされる端末装置の識別子を搬送するページング要求を他の基地局から受信すること、およびページングデータベースの内容に関係なく、前記さらなるページングされる端末装置に対するページングメッセージを送信すること、を前記方法はさらに含む。
特定の実施形態によれば、ページングされる前記端末装置をページングする責任を前記基地局が有していることが判定される場合、ページングされる前記端末装置に対するページングメッセージを送信すること、を前記方法はさらに含む。
特定の実施形態によれば、前記ページングメッセージに対する応答が前記端末装置から受信されたか否かを判定すること、を前記方法はさらに含む。
特定の実施形態によれば、前記ページングメッセージに対する応答が前記端末装置から受信されない場合、前記端末装置に対するページングの失敗を示す信号を前記コアネットワークに送信すること、を前記方法はさらに含む。
特定の実施形態によれば、前記ページングメッセージに対する応答が前記端末装置から受信されない場合、前記基地局はもはや前記端末装置をページングする責任を有さないことを示すために前記ページングデータベースを変更すること、を前記方法はさらに含む。
本発明の他の態様によれば、コアネットワーク、複数の基地局および複数の端末装置を含む無線通信システムにおいて使用される基地局であって、前記基地局がページングする責任を有する、1つまたは複数の端末装置を識別し、前記基地局がページングする責任を有する、前記1つまたは複数の端末装置を識別するページングデータベースを保持し、前記無線通信システム内でページングされる端末装置の識別子を搬送するページング要求を前記コアネットワークから受信し、記基地局がページングされる前記端末装置に対してページングする責任を有するかを判定するために、ページングされる前記端末装置の前記識別子と前記ページングデータベース内の登録とを比較することによって、ページングされる前記端末装置に対するページングメッセージを送信するか否かを判定するように構成される基地局が提供される。
本発明の他の態様によれば、基地局および端末装置を含む無線通信システムにおける端末装置の動作方法であって、前記無線通信システム内の前記端末装置についての移動度の程度の指標を判定すること、および移動度の前記程度の指標を基地局に搬送すること、を含む方法が提供される。
特定の実施形態によれば、前記端末装置についての移動度の前記程度の前記指標は、前記端末装置のための構成設定として記録される。
特定の実施形態によれば、前記端末装置についての移動度の前記程度の前記指標は、無線リソース制御シグナリング手順の一部として前記基地局に搬送される。
特定の実施形態によれば、前記端末装置についての移動度の前記程度の前記指標は、前記基地局に接続する前記端末装置に対する確立要因と関連して基地局に搬送される。
特定の実施形態によれば、前記端末装置についての移動度の前記程度の前記指標は、前記端末装置の電源の指標を含む。
本発明の他の態様によれば、基地局および端末装置を含む無線通信システムにおいて動作する端末装置であって、前記無線通信システム内の前記端末装置についての移動度の程度の指標を判定し、移動度の前記程度の指標を基地局に搬送するように構成される、端末装置が提供される。
本発明の他の態様によれば、コアネットワーク、複数の基地局および複数の端末装置を含む無線通信システムにおけるコアネットワークの動作方法であって、前記複数の基地局の中から特定の端末装置に対してページングする責任を有する基地局を選択すること、前記特定の端末装置の識別子を前記選択される基地局に搬送すること、続いて、前記特定の端末装置がページングされるべきであることを判定すること、および前記特定の端末装置の識別子を搬送するページング要求を、前記選択される基地局を含む複数の基地局に送信すること、を含む方法が提供される。
特定の実施形態によれば、前記コアネットワークが以前に前記特定の端末装置に関連するアップリンク信号を受信した基地局であることに基づいて、前記選択される基地局は選択される。
特定の実施形態によれば、前記選択される基地局は、前記コアネットワークが直近に前記特定の端末装置からのアップリンク信号を受信した基地局である。
特定の実施形態によれば、前記特定の端末装置に関連する前記アップリンク信号は、無線リソース制御、RRC、接続設定を含む。
特定の実施形態によれば、前記特定の端末装置についてのRRC接続設定の前記信号は、前記特定の端末装置についてのコアネットワークアタッチ手順に関連する。
特定の実施形態によれば、前記特定の端末装置に関連する前記アップリンク信号は、前記特定の端末装置に対する先のページング要求を含む。
特定の実施形態によれば、前記特定の端末装置の識別子を搬送する、さらなるページング要求を複数の基地局に送信すること、を前記方法はさらに含む。
特定の実施形態によれば、前記最初に言及したページング要求および前記さらなるページング要求は、基地局が前記最初に言及したページング要求と前記さらなるページング要求で異なって応答すべきであることを示す異なる特性とともに送信される。
特定の実施形態によれば、前記さらなるページング要求は、前記選択される基地局によって前記特定の端末装置に対して送信されたページングメッセージに対する応答を前記選択される基地局が受信しないことを示す信号を前記選択される基地局から受信したことに応答して送信される。
特定の実施形態によれば、前記さらなるページング要求は、前記コアネットワーク要素が前記特定の端末装置に関連するページング応答を良好に受信しないことに応答して送信される。
特定の実施形態によれば、前記複数の基地局は、前記無線通信システムのトラッキングエリアを備える。
特定の実施形態によれば、ページング要求を受信する基地局が反応できる複数の異なる方法から選択され、前記ページング要求を受信する基地局が反応する方法の指標を前記ページング要求はさらに搬送する。
特定の実施形態によれば、ページング要求を受信する基地局が反応できる前記複数の異なる方法は、受信したページング要求に応答してページングメッセージを前記特定の端末装置に対して送信するか否かを前記基地局がどのように判定すべきかということに関連する。
本発明の他の態様によれば、コアネットワーク、複数の基地局および複数の端末装置を含む無線通信システムのコアネットワークを動作させるコアネットワーク要素であって、前記複数の基地局の中から特定の端末装置に対してページングする責任を有する基地局を選択し、前記特定の端末装置の識別子を前記選択される基地局に搬送し、続いて、前記特定の端末装置がページングされるべきであることを判定し、前記特定の端末装置の識別子を搬送するページング要求を、前記選択される基地局を含む複数の基地局に送信するように構成される、コアネットワーク要素が提供される。
本発明の特定の態様に関連する、上述した本発明の特徴および態様は、必要に応じて、上述した特定の組み合わせだけでなく、同様に本発明の他の態様に適用可能であり、また本発明の他の態様と組み合わせることができることが理解されるであろう。
図1は、LTEの原理に従って動作する無線通信ネットワーク/システムのいくつかの基本的な機能を説明するための概略図を提供する。図1の様々な要素およびそれらの動作および相互作用のそれぞれのモードは、3GPP(RTM)によって定義されている関連規格、また関連する多くの書籍、例えばHolma,H. and Toskala, A.(2)においてよく知られている。
ネットワークは、コアネットワーク102に接続された基地局101A、B、Cを備える。各基地局(すなわち、通信セル)は、様々な端末装置104におよびからデータを搬送され得るカバレッジエリア103A、B、Cを提供する。従来の用語によれば、端末装置は、移動局、ユーザ機器(UE)、ユーザ端末、移動無線等と呼ばれてもよい。同様に、基地局はまた、トランシーバ局/NodeB/e-NodeB、eNB等と呼ばれてもよい。さらに、基地局およびセルという用語はまた、時によって交換可能に使用され得、例えば、無線通信システムの無線アクセス部に接続する端末装置の処理は、セルに接続するまたは基地局に接続すると呼ばれてもよいことが理解されるであろう。それにもかかわらず、いくつかの場合において、基地局を備える物理的な装置は複数の通信セルをサポートするための機器を含んでもよいことが理解され、そのような場合においては、基地局とセルとの間の区別を記載することが適切であり得ることが理解されるであろう。
基本的な動作に関して、様々な無線ダウンリンクおよびアップリンクチャネルを用いて基地局101A、B、Cと端末装置104との間でデータは送信される。コアネットワーク102はそれぞれの基地局101A、B、Cを介して端末装置104からのデータをルーティングし、認証、移動性管理、課金などの機能を提供する。この目的のため、コアネットワーク(CN)102は、モビリティ管理エンティティ(MME)105と、サービングゲートウェイ(S-GW)エンティティと、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)エンティティを含む。簡略化のために、ゲートウェイエンティティとパケットデータネットワークゲートウェイは、一つに組み合わせられた(S-GW/P-GW)ゲートウェイエンティティ106として図1に概略的に表される。
基地局のグループ(セルと関連する)について、いわゆるトラッキングエリア(TA)に論理的にグループ化されることが知られている。図1において、基地局101Aおよび101Bに関連付けられた通信セル103Aおよび103Bは、トラッキングエリア107に属するものとして概略的に表されている。この特定の例では、基地局101Cに関連付けられた通信セル103Cは、異なるトラッキングエリアに属していると想定されるが、この他のトラッキングエリアは図に示されない。トラッキングエリアの大きさは、通常、無線通信システムの仕様書に指定されていない。しかし、LTEベースのネットワークにおける典型的なトラッキングエリアは、おそらく20の基地局/セルを含むことが予想されるが、目下の実装に応じてより多く/より少ない可能性がある。以下にさらに説明するように、トラッキングエリアはページングに関与する。
十分に理解されるように、図1に示されるLTEベースのネットワークのような様々な無線通信ネットワークにおいて、端末装置について2つの無線リソース制御(RRC)モードがあり、すなわち(i)RRCアイドル(RRC_IDLE)モードおよび(ii)RRC接続(RRC_CONNECTED)モードがある。端末装置がデータを送信する場合、RRC接続モードが一般的に使用される。一方RRCアイドルモードは、ネットワークにアタッチされている端末装置のためのものであるが、現在アクティブな通信状態ではない。
RRCアイドルモードの端末装置について、コアネットワーク(CN)102は、端末装置がネットワーク内に存在することを認識するが、無線アクセスネットワーク(RAN)部(基地局101Aは、B、Cを備える)は認識しない。より具体的には、RRCアイドルモードである端末装置について、図1のMME105のようなコアネットワークノードは、トラッキングエリアレベルにおいて、アイドルモードである端末装置を認識する。つまり、コアネットワーク102は、端末装置が現在位置しているトラッキングエリアだけを追跡しようとし、個々の通信セル/基地局レベルで端末の位置を追跡しようとしないということである。一般にコアネットワークは、端末装置がその後ネットワークに明確なトラッキングエリア更新(TAU)を提供している場合を除き、直近で端末装置によってアクセスされた基地局に関連付けられたトラッキングエリア内に端末装置が位置すると仮定する。(従来のように、コアネットワークが端末装置の位置を保持できるように、端末装置が異なるトラッキングエリアに入ったことを検出したとき、アイドルモードの端末装置は、一般的にTAUを送信することを必要とされる。)
コアネットワークはトラッキングエリアレベルで端末装置を追跡するため、アイドルモードである端末装置とのコンタクトを開始しようとするときに使用する特定の基地局をネットワークインフラストラクチャは知ることができず、これは、無線通信システムにおいてページング手順が実行される方法に影響する。
図2は、図1に示されるLTEタイプのネットワーク内で動作する端末装置104に対する従来のページング手順を示すシグナリングラダー図である。図2は、トラッキングエリア107の端末装置104、基地局101A、101BおよびMME105およびコアネットワーク102のゲートウェイ106に関連する、シグナリングおよび動作の機能を概略的に表す。
この例について、端末装置104はアイドルモードに入る前に、最初にトラッキングエリア107内の基地局101Aを介してネットワークにアタッチしていることが想定される。また、端末装置104は異なるトラッキングエリアに移動していないことが想定されるので、端末装置104はいずれのトラッキングエリアの更新も提供していない。したがって、コアネットワーク102は、トラッキングエリア107内のどこかに端末装置が位置していることを想定している(すなわち、トラッキングエリア107の通信セル103Aおよび103Bのカバレッジエリア内のどこかに)。
このように、図2を参照すると、ステップS1において端末装置104が電源投入される。
ステップS2(サブステップS2a、S2bおよびS2cを含む)において、従来の技法に従って、図で概略的に示されている端末装置104、基地局101A、MME105およびゲートウェイ106の間で信号交換して、RRC接続手順(この例では最初のアタッチ手順)が端末装置によって開始される。LTEの場合、この信号は、端末装置104から基地局101Aに対するRRC接続設定信号(ステップS2a)、基地局101AからMME105に対するアタッチ要求信号(ステップS2b)およびGPRSトンネルプロトコルセッション要求信号(ステップS2c)を含む。
よく知られているように、端末装置が最初にアタッチする特定の基地局は参照信号の測定値等から決定されてもよく、それにより端末装置はどの基地局が最も適切であるかを決定する。
ステップS3において、コアネットワークは、端末装置に対してIPアドレスを割り当てる。この点からコアネットワークは、端末装置の存在を認識し、上述したように、トラッキングエリアレベルでその位置を追跡する。したがって、この特定の例では、コアネットワークは、端末装置はトラッキングエリア107内に存在することを特定する(端末装置が、トラッキングエリア107内にある基地局101Aを介してネットワークに接続したため)。
簡潔にするために図2には示されていないが、ステップS2において端末装置104がRRC接続設定信号を送信する基地局101Aと端末装置は、基地局101Aが端末装置104について機能情報を規定できるように、さらに信号を交換する。例えば、基地局101AはUE機能問合せを送信し、また端末装置はUE機能情報メッセージを用いて応答する。
ステップS4において概略的に示されるように、端末装置はネットワークにアタッチし、基地局との間で機能情報を交換し、RRCアイドルモードに入る。従来のように、基地局101Aは、この段階では、端末装置に関連付けられたUE機能情報を破棄する。
ステップS5において、MME105は、ページングステップが端末装置104に対して発生することを認識する。ページング要求のための具体的な理由は重要ではなく、例えば、第三者が端末装置104に電話をかけようとしているのでもよい。
上述したように、コアネットワーク102内のMME105は、端末装置がトラッキングエリア107の通信セル103Aおよび103Bの一つに位置していることを認識することができるが、MME105はいずれの基地局かを知らない。したがって、MME105は、トラッキングエリア107に関連付けられた基地局の各々にS1-APインターフェイスを介してページング要求メッセージを送信する。このように、この例において概略的にステップS6およびS7で表されるように、MME105は基地局101Aおよび101Bの双方にページング要求メッセージを送信する。通信セル103Cは端末装置が位置しているとみなされるトラッキングエリア107にないので、MME105は通信セル103Cをサービスする基地局101Cにページング要求メッセージを送信しない。
MME105からページング要求メッセージを受信する基地局、この場合には、基地局101Aおよび101Bは、端末装置104との接続を確立しようとするためにページング信号を送信するように構成されている。これはステップS8、S9において、概略的に図2に示されている。
この例では、端末装置は基地局101Aのカバレッジエリア103A内に留まっているので、ステップS9において基地局101Aによって送信されたページング信号を端末装置が受信し、ステップS10において概略的に示されるように、それに応じて応答することが想定される。ステップS8において基地局101Bにより送信されたページング信号は、端末装置104によって受信されないので、実際には無駄な信号である。
ステップS10に続いて、図2に示される様々な要素は、従来の技術に従って、信号を交換し続けてもよく、例えば、ステップS5で生じたページングステップの理由によって異なってもよい。
このように、無線通信システムにおいてRRCアイドルモードである端末装置をページングするための従来の方法を、図2は概略的に表している。要約すると、この従来のページング方式は、トラッキングエリア内の端末装置が位置する場所が知られていないので、所定のトラッキングエリア内のすべての基地局はページング信号を送信し、それによって、ステップS8において示されるように、無駄なページング信号を引き起こすことを伴う。
図2のステップS8において示されるような無駄なページングシグナリングが行われ、無線リソースの非効率的な使用をするだけでなく、それはまた、ページングシグナリングが無駄にされている通信セル内の端末装置の動作に有害であり得る。これは、今説明したようなLTEベースの通信システムのような特定の無線通信システムにおけるページング手順の規定された性質の結果として生じる。
アイドルモードの端末装置は、通常、定期的にページングメッセージを検索するように構成されている。間欠受信(DRX)モードで動作する端末装置では、それらがDRXアクティブ時間のために起動するたびにこれは生じる。特定の端末装置に対するページング信号は、端末装置の国際移動電話加入者識別番号(IMSI)から導出される定義されたフレーム(ページングフレーム)/サブフレーム(ページング機会)で送信され、同様に、ネットワーク内で送信されるシステム情報で規定される関連するDRXパラメータもページングする。
このように従来のLTEベースのシステムでは、ページング信号を検索するために、特定のフレーム(ページングフレーム)内の特定のサブフレーム(ページング機会)の内容を端末装置は受信し、チェックする。例えば、ETSI TS136321 V8.9.0(2010-07)/3GPP TS36.321バージョン8.9.0リリース8(3)に定められた規格に従うと、ページングフレーム(PF)は、一つ以上のページング機会(PO)を含むダウンリンク無線フレームであり、ページング機会はページング信号が存在してもよいサブフレームである。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)で搬送されるページング無線ネットワーク一時識別子(P-RNTI)宛ての割当てメッセージから識別される、物理ダウンリンク共用チャネル(PDSCH)上のリソースでページング信号は搬送される。P-RNTIは、すべての端末装置に対して共通の識別子である(例えばETSI TS136321 V8.9.0(2010-07)/3GPP TS36.321バージョン8.9.0リリース8(3)で定義されている規格について16進数でFFFEで設定されている)。全ての端末装置は、特定のPF/POでPDCCHがP-RNTIを含むか否かを確認する。関連するサブフレームにおいてP-RNTI宛てのPDSCHの割り当てが存在する場合、端末装置はPDSCHに割り当てられたリソース上で送信されたページングメッセージを受信し、デコードしようと処理をする。
共通のP-RNTIが全ての端末装置に対して使用されるので、端末装置のページング機会の1つに対応するサブフレーム内のPDCCH上でP-RNTIが受信された場合、P-RNTI宛ての割り当てメッセージによって示されるPDSCHのリソースを、全ての端末装置がデコードすることが必要とされることを、これは意味する。複数の端末装置が同一のページング機会に関連付けられてもよく、それがページングされているものとは異なる端末装置であることを識別するために(ページングメッセージは、実際にページングされている端末装置を識別するために、端末装置の識別子(S-TMSI)を含む)、それらのページングオケージョンの1つのP-RNTI宛ての割り当てメッセージを、端末装置は時々識別し、従って、対応するページングメッセージ(PDSCHリソースを使用して、ページングチャネルPCHで送信される)をデコードすることをこれは意味する。PCHで搬送されるページングメッセージ内のそのS-TMSIを識別する端末装置は、ページングの理由を判定し、ネットワークとRRC接続を確立するために処理する。ページングメッセージ内でそのS-TMSIを識別しない端末装置は、ページングを誤ったページングとして認識し、次のページング機会までDRXに戻る。
したがって、図2のステップS8において示される無駄なページングシグナリングが行われるだけでなく、同じページング機会で不必要にPDSCH上のPCHをデコードし、処理し、通信セル103B内の端末装置がリソースを無駄にする原因となる可能性がある。
広範な要約では、上述のトラッキングエリアのアプローチおよびトラッキングエリアの大きさは、特に、ページングを確立するために必要な信号の量と、端末装置がネットワーク内のどこに存在するかを追跡するために必要な信号の量との間の妥協点を規定する。
一方、トラッキングエリアを小さくしている場合(すなわち、少数の通信セルを含む)、ネットワークが所定のトラッキングエリア内のどこかにある端末装置とコンタクトしようとするとき、ページング信号を送信する通信セルはそれに応じて少なくなるので、無駄なページング信号/誤ったページングの量を低減することが期待できる。しかしながら、小さいトラッキングエリアでは、端末装置はより頻繁にトラッキングエリア間で移動するので、トラッキングエリア更新信号の増加が予想される。
一方、トラッキングエリアを大きくする場合(すなわち、多数の通信セルを含む)、それに応じて所定のトラッキングエリア内のどこかに位置しているものとされる端末装置に対してページング信号を送信する通信セルが多くなることになるので、無駄なページング信号/誤ったページングの量の増加があると予想される。しかしながら、大きなトラッキングエリアでは、端末装置はより低頻度でトラッキングエリア間を移動するので、トラッキングエリア更新信号の低減が予想される。
これらの問題に対処しようとするもので以前に提案された1つのアプローチは、端末装置が有効に複数のトラッキングエリアのメンバーとなることができることです。したがって、端末装置は、それらが割り当てられている複数のトラッキングエリアの識別子を備えていてもよく、それらがこれらのトラッキングエリア間を移動するとき、トラッキングエリア更新を送信しないように構成されてもよい。しかし、各端末装置に対して割り当てられることができるトラッキングエリアのリストは16に制限されているので、このアプローチは、非常に小さなトラッキングエリア(例えば、各通信セルごと)が望まれる適切なソリューションをまだ提供することはできない。別の以前に提案されたアプローチは、基地局が複数のトラッキングエリアに含まれるようにすることである。したがって、トラッキングエリア内の基地局のサブグループは、より大きいトラッキングエリア内にある別の小さいトラッキングエリアを含むものとして定義されてもよい。しかし、このアプローチはトラッキングエリアが事前に定義され、大きいトラッキングエリア内のすべての場所で細分化が適合しないので柔軟性に欠ける。
従来のLTEシステムは、比較的高い処理および電源の機能を有する移動端末装置をサポートするように主に設計されている。従って、比較的大きなトラッキングエリアが、しばしば採用される。比較的大きなトラッキングエリアは、容認できない量のトラッキングエリア更新信号をトリガすることなく、比較的機能が高い移動端末の移動を可能にするが、端末装置の比較的高い処理および電源の機能は、それらが誤ったページングの結果によって過度に影響されないことを意味する。
従って、発明者らは、ページングのための既存のアプローチは、電源管理がより重大な関心事であり得(したがって、誤ったページングの影響がより重大であると考えられる)、従来の装置よりも移動しない(したがって、比較的小さいトラッキングエリアであることを考慮しても、膨大な量のトラッキングエリア更新信号を生じさせにくい)、マシンタイプの通信装置のような特定のタイプのデバイスに対してあまり適していないことを認識した。例えば、スマートメータ端末装置の位置は、そのデバイスが一旦設置されると固定されると予想される。したがって一般的には、その結果、無線通信システムで採用されているより小さいトラッキングエリアは、トラフィックエリア更新信号の増加を生じさせることなく、そのようなクラスのデバイスに対して使用される。低い移動性の端末装置の他の例は、テレビやゲームコンソールのような、家電製品の中に組み込まれているものであってもよい。そのような装置は名目上移動可能であるが、それらは比較的長い時間の期間、静止していることができ、そのような装置が移動させられるとき、例えば、それらはしばしば同じ敷地内で、短い距離を移動することになる。このタイプの移動性を有する端末装置は、時にはノマディックデバイスと呼ばれる。それらの比較的低い移動性のため、ノマディックデバイスもまた、通常使用されるよりも小さいトラッキングエリアでサービスを受けることができる。
これを念頭において、発明者らは、LTEベースの通信システムのような無線通信システムにおいて使用するための、特に限定されないが、MTCタイプの特性を有する端末装置によく適した新たなページング手順を開発した。
図3は、本発明の実施例に従って構成された通信システムの一部を示す概略図である。この例では、通信システムはLTEタイプのアーキテクチャに広く基づく。例えば、図1の対応する要素を参照して上述したような、通信システムの一般的なアーキテクチャおよび動作のような多くの点は知られ、理解されているので、簡潔にするためにここでは詳細には説明されない。従って、本明細書に具体的に記載されていない本発明の実施形態に従う通信システムのそれらの動作の点は、例えば、現在のLTE標準規格に従って、または例えばHolma, H. and Toskala, A.(2)のような主題として利用可能な多くの書籍に記載されているように、任意の公知の技術に従って実施されてもよいことが理解されるであろう。
図3には、コアネットワーク302に接続され、それぞれの基地局301A、B、Cによってサポートされている3つの通信セル(カバレッジエリア)303A、B、Cが表されている。図3に示されるような一般的なシステムは、このようなより拡張された地理的領域にわたってカバレッジを提供するように構成されたセルを多数含むことが、当然理解されるであろう。従来のLTEタイプのネットワークのように、各基地局301A、B、Cは、ピアツーピア方式で基地局を相互接続する、いわゆるX2インターフェイスを介して互いに通信してもよい。コアネットワーク(CN)302は、モビリティ管理エンティティ(MME)305と、サービングゲートウェイ(S-GW)エンティティと、パケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)エンティティを含む。簡潔にするために、サービングゲートウェイエンティティとパケットデータネットワークゲートウェイは、一つに組み合わされた(S-GW/P-GW)ゲートウェイエンティティ306として、概略的に図3に表されている。
上述したように、基地局のグループ(それらの関連する通信セル/カバレッジエリアで)がトラッキングエリア(TA)内で論理的にグループ化されることが知られている。図3において、基地局301Aおよび301Bに関連する通信セル303Aおよび303Bは、トラッキングエリア307に属するものとして概略的に表される。この特定の例では、異なるトラッキングエリアに属する基地局301Cに関連付けられた通信セル303Cが想定されるが、この他のトラッキングエリアは図には示されない。図3の無線通信システムにおけるトラッキングエリア内の通信セルの選択されたグループの基礎となる原理(例えば、トラッキングエリアの大きさの点で)は、従来の無線通信システムと同じ原理に従ってもよい。例えば、一般的なトラッキングエリアは、数十程度の通信セルを含み得る。
このように通信セル303Aは、コアネットワーク302に接続された基地局(拡張されたNodeB/基地局)301Aを含む。基地局301Aは、無線信号の送信および受信のための送受信ユニット301AB、および基地局301Aを制御するように構成された制御ユニット301AAを備える。制御ユニット301AAは、本明細書で説明されるように、本発明の実施形態によって機能性を提供するための機能ユニットを含む様々なサブユニットを含んでもよい。これらのサブユニットは、個別のハードウェア要素としてまたは制御ユニットの機能が適切に構成されるように実装される。したがって、無線通信システム内の機器のための従来のプログラミング/構成技術を使用して、本明細書に記載の所望の機能性を提供するように適切にプログラム/構成されたプロセッサユニットを、制御ユニット301AAは含んでもよい。送受信ユニット301ABと制御ユニット301AAは表現を容易にするために、別個の要素として概略的に図3に示されている。しかし、これらのユニットの機能は、本技術分野において確立された実装に従う様々な異なる方法で、例えば、アンテナに結合され、適切にプログラムされた単一の集積回路を使用して、提供されることができることが理解されるであろう。基地局301Aは、一般的に、その動作機能に関連した様々な他の要素を含むことが理解されるであろう。基地局301Aは、一般的に従来の技術に従って、セル303Aのカバレッジエリア内の従来の複数のLTE端末304と通信することができる。本明細書中に記載されていない基地局301Aの動作態様は、従来技術に従って実施されてもよい。
通信セル303Bおよび303Cに関連する様々な要素および機能は、本質的に通信セル303Aと同じであり、理解されるように、図3に示されている通信セル303B、303Cの様々な要素は、通信セル303Aの対応する要素に類似し、また通信セル303Aの対応する要素から理解され、簡潔にするために別々に記載されていない。
図3に示された各端末装置304は、無線信号の送信および受信のための送受信ユニット304Bと、端末装置304を制御するように構成された制御ユニット304Aを備える。制御ユニット304Aは、本明細書に記載される本発明の実施形態による機能性を提供するための様々なサブユニットを含んでもよい。これらのサブユニットは、個別のハードウェア要素として、または制御ユニットの機能を適切に構成するように実装されてもよい。したがって、制御ユニット304Aは、無線通信システム内の機器のための従来のプログラミング/構成技術を使用して、本明細書に記載の所望の機能性を提供するように適切にプログラム/構成されたプロセッサユニットを含んでもよい。送受信ユニット304Bおよび制御ユニット304Aは、表現を容易にするために別個の要素として概略的に図3に示される。しかし、これらのユニットの機能は、当技術分野において確立された実装に従う様々な異なる方法で、例えば、単一の適切にプログラムされた集積回路を使用して、提供されることができることが理解されるであろう。一般的に、端末装置304は、その動作機能に関連した様々な他の要素を含んでもよいことが理解されよう。本明細書中に記載されていない端末装置304の動作態様は、従来技術に従って実施されてもよい。
図3に示されるMMEエンティティ305は、MMEエンティティ305を制御するように構成された制御ユニット305Aを備える。制御ユニット305Aは、本明細書に記載される本発明の実施形態による機能性を提供するための様々なサブユニットを含んでもよい。これらのサブユニットは、個別のハードウェア要素としてまたは制御部の機能を適切に構成するように実装されてもよい。したがって、制御ユニット305Aは、無線通信システム内の機器のための従来のプログラミング/構成技術を使用して、本明細書に記載の所望の機能性を提供するように適切にプログラム/構成されたプロセッサユニットを含んでもよい。本明細書中に記載されていないMMEエンティティ305の動作態様は、従来技術に従って実施されてもよい。
本発明の実施形態に従う様々なページング手順は、図3に示される無線通信システムにおいて実施されてもよい。一般的な意味で本発明の特定の実施形態は、その基地局がページングする責任を有するとみなされる端末装置の記録を保持し、その基地局がページングされる端末装置にページングする責任を有するものとみなされるかをその基地局の記録が示すか否かに応じて、コアネットワークから受信した要求に応答して、その通信セル内でページングメッセージを選択的に送信するように構成されている方式を示す。
図4は、本発明の実施形態による、図3に示されるLTEタイプのネットワーク内で動作する端末装置304に対するページング手順を示すシグナリングラダー図である。図4は、端末装置304、トラッキングエリア307を備える基地局301Aおよび301B、MME305およびコアネットワーク302のゲートウェイ306に関連付けられている、シグナリングおよび動作の機能を概略的に表す。
この例の目的のために、最初に端末装置304はトラッキングエリア307内の基地局301Aを介してネットワークにアタッチし、そしてアイドルモードに入っていることが想定される(すなわち、端末装置304は、通信セル303Aに関連付けられたカバレッジエリア内にある)。またこの特定の例の目的のために、例えば、端末装置がMTCデバイスのような低移動端末装置であるので、端末装置304は、図4に示された手順を通してセル303Aのカバレッジエリア内にとどまっていることが想定される。
したがって、図4を参照すると、N1のステップで、端末装置304は電源が投入される。
ステップN2(サブステップN2a、N2bおよびN2cを含む)において、従来の技術に従って、概略図に示される既知の方法のように、端末装置304、基地局301A、MME305およびゲートウェイ306との間で交換される信号を用いて、RRC接続手順(この例では、最初のアタッチ手順)が、端末装置304によって開始される。
ステップN3において、コアネットワークはIPアドレスを端末装置に対して割り当てる。この点から、コアネットワークは、上述したように、端末装置の存在を認識し、トラッキングエリアレベルでその場所を追跡する。したがって、この特定の例では、コアネットワークは端末装置がトラッキングエリア307内にあるものとして識別し、記録を作る(端末装置がトラッキングエリア307内にある基地局301Aを介してネットワークに接続したため)。
概略的にステップN4に示すように、端末装置がネットワークにアタッチすると、RRCアイドルモードに入る。簡潔にするために図4に示されていないが、端末装置304および端末装置がステップN2のアタッチ手順を開始する基地局301Aは、一般的に、従来の技術に従って、端末装置の機能情報に関連する信号を交換してもよい。例えば、LTEタイプのネットワークにおいて、端末装置の機能情報は、ETSI TS136331 V11.2.0(2013−02)の5.6.3/3GPP TS36.331バージョン11.2.0リリース11(4)に定められた一般原則に従って、UE機能問い合わせメッセージおよびUE機能情報応答メッセージ手順を使用して交換することができる。この機能信号は、ステップN4において端末装置がアイドルモードに切り替わる前のRRC接続モードの間に交換することができる。従来のアプローチによれば、端末装置に関連する機能情報は、ステップN4において端末装置がアイドルモードに切り替わってRRC接続モードが終了するときに、基地局301Aによって破棄されてもよい。しかし、以下にさらに説明するように他の実施形態によれば、基地局301Aは、UEの機能のいくつかのまたはすべての内容を記録または保持してもよい。
したがって図4に示されるステップN1からN4は、図2のステップS1からS4でも表されるように、従来の技法に従って実行されてもよい。
しかし、ステップN5に概略的に示されるように、本発明の実施形態に従えば、基地局301Aを介してRRC接続を開始した端末装置304の識別子を示すために、コアネットワーク302、特にMMEエンティティ305は、基地局301Aに信号を返信する。この信号は、ページングセル指示メッセージと好適に呼ばれてもよい。いくつかの端末装置、例えば、MTC装置または低い移動度を有することが期待される特定の端末装置のような、あらかじめ定義されたクラスの端末装置にのみ適用される本発明の実施形態によるページング手順による実装に従って、本発明の実施形態によるページング手順が適用される端末装置に関連して、コアネットワーク302は関連する基地局にのみページングセル指示メッセージを返信するように構成されてもよい。
ステップN6において、MME305からページングセル指示メッセージを受信する基地局301Aは、基地局301Aに関連付けられているデータベースに、示された端末装置の識別子の記録を行う。したがって本発明の実施形態に従えば、ページングする責任を有するとみなされる端末装置についての識別子のデータベースを基地局は保持する。本実施形態によれば、所定の基地局についてのデータベースは、コアネットワークから受信され、端末装置がその特定の基地局を介してネットワークに接続したことを示すページングセル指示メッセージに基づいて追加される。本発明の実施形態に従ってページングする責任を有しているとみなされるカバレッジエリア303A内の端末装置を識別することは、ステップN5においてコアネットワークから受信されたページングセル指示メッセージに依存するので、一般的に基地局301Aは、ステップN2aのRRC接続信号の内容にアクセスしないことに留意する必要がある。
ステップN7において、MME305は、ページングステップが端末装置304に対して生じていることを認識する。ページングステップの特定の原因は重要ではなく、例えば、第三者が端末装置304に電話をかけようとすることによって生じてもよい。本発明の実施形態に従って、一部の端末装置のみがページングされる場合、MME305は、ページングステップが、本発明の実施形態に従って、または図2に示されるような従来の方法に従って、ページングされる端末装置に関するものか否かを判定する。端末装置が従来の方法でページングされる場合、処理は、図2を参照して上述した処理に従ってもよい。しかしこの例では、ページングステップが生じている端末装置は本発明の実施形態に従ってページングされることが想定される(例えばその端末が特定のクラスの端末装置のメンバーであるため)。
上述した原理に従って、コアネットワーク302内のMME305は、ページングされるべき端末装置がトラッキングエリア307を備える通信セル303Aおよび303Bのいずれか1つに位置していることを認識することができるが、MME305はいずれの基地局に端末装置が位置しているかを知らない。したがって、MME305は、ページングされるべき端末装置304を識別するために、トラッキングエリア307に関連付けられた基地局の各々にS1-APインターフェイスを介してページング要求メッセージを送信する。この信号は、図4のステップN8およびN9によって示され、図2に示される従来のページング手順のステップS6およびS7の信号に広く類似していてもよいが、変更されたページング要求を受信する基地局は、従来の方法ではなく、以下にさらに説明する手順に従って応答すべきである指示を含む。変更は、例えば、従来のページング手順に従うべきか、本発明の実施形態によるページング手順に従うべきかを示す、S1-APページング要求メッセージ信号のために新たに定義された情報要素で運ばれる、単純なフラグを含んでもよい。通信セル303Cはその端末装置が位置していると思われるトラッキングエリア307内にないため、MME305は、通信セル303Cを提供する基地局301Cにページング要求メッセージを送信しない。
変更されたページング要求メッセージをMME305から受信した基地局、この場合では基地局301Aおよび301B、は、ページング要求に関連して識別される端末装置の識別子と、ページングする責任があるものとして上述したステップN6に対応するステップに基づいて確立された基地局のデータベースで示される端末装置の識別子とを比較するように構成される。これは基地局301Bに対するステップN10と、基地局301Aに対するステップN11で概略的に表される。
基地局301Bは、ページングされる特定の端末装置304に関連するページングセル指示を受信していないので(ステップN5のページングセル指示メッセージは、端末装置304によって初期のRRC接続が行われた基地局である、基地局301Aのみに送信されたため)、比較の結果は、ページングされる端末装置の識別子は基地局301Bのデータベースに存在しないということになる。その結果、基地局301Bは、ページング要求に関して一切の行動を取らない。したがって、従来のアプローチとは異なり、基地局301Bは、端末装置304に対してページングメッセージを送信しない(すなわち、図2のステップS8で表される信号に対応する信号はない)。
しかし、基地局301Aは、ステップN6において前もって、いまページングされる端末装置304の識別子について、基地局がページングする責任を有する端末装置の記録を基地局のローカルデータベース内に確立しているため、基地局301AによるステップN11の比較の結果は、基地局301Aがページングされる端末装置にページングする責任を有するとの結論になる。したがって、基地局301Aは、通信セル303A内の端末装置304に対してページングメッセージを送信するように処理する。これは概略的にステップN12で表される。一旦基地局301Aが、コアネットワークから受信される変更されたページング要求で識別される端末装置にページングする責任があると判定すると、ステップN12のページングメッセージを送信する処理は、従来の技術に従って行われてもよい。この例では、端末装置304は基地局301Aに関連付けられたカバレッジエリア303Aから移動していないと想定され、ステップN2の初期アタッチ手順以降、ステップN12のページングメッセージを問題なく受信し、それに応じてステップN13に概略的に示されるように応答する。ステップN13およびネットワークへの接続を確立することによってページング要求に応答する端末装置に関連付けられた後続の信号は、従来の技法に従って実行されてもよい。
図4に示される信号は概略的に示される一例であり、適応することができる様々な態様があることが理解されるであろう。また、図4に示される多くのステップの順序は重要ではないことが理解される。例えば、ステップN10およびN11は異なる順序で実行されることができ、またはそれどころか実際に異なる基地局によってほぼ同時に行われてもよい。同様に、端末装置304に関連付けられたトラッキングエリアの異なる基地局に送信される変更されたページング要求信号に関連付けられたステップN8およびN9は、有効に同時にまたは異なる順序で送信されることができる。同様に、端末装置304がステップN4でアイドルモードに入る時点は、手順内の異なる段階で生じてもよい。
ステップN1で端末装置が電源投入された後のステップN2で表されるように、RRC接続設定信号の例は、基地局がそのページング責任データベース内に特定の端末装置の識別子を登録する必要があることを示す、ページングセル指示メッセージを送信するためにコアネットワークがトリガする簡潔なメカニズムの一例であることがさらに理解されよう。他の例では、コアネットワークは、RRC接続が確立されるたびに、同様に応答するように構成することができる(すなわち、端末装置がRRC接続を確立する基地局に端末装置の識別子の指示を送信することによって)。無線通信ネットワークにおける従来のRRC接続手順の一部として、端末装置304が接続される通信セル303Aを提供する基地局301Aは、端末装置の識別子と同様にMME305にセル識別子(セルID)を通知する。したがって、RRC接続手順は、どの特定の基地局がどの特定の端末装置にサービスを提供しているのかを、MME305が認識できる1つのメカニズムである。
ページングステップは個々の端末装置304に固有であり、端末装置304を識別することが上記の例においてさらに理解されるであろうが、同様のアプローチは、ページング信号が共通の識別子によって識別される端末装置のグループを対象とするグループのページングスキームに対して採用されてもよい。
したがって、図4において上述し、概略的に示された原理によれば、図2のステップS8で送信されるページングメッセージのような、無駄なページングメッセージの送信を防ぐことができるページング手順が提供される。これは、本発明の実施形態に従って処理される要求を示すように変更されたページング要求をコアネットワークから受信する基地局によって、各基地局が責任を有しているとみなされる端末装置を示すローカルデータベースの内容に基づいて端末装置にページングすることをそれ自身の責任として基地局が判断するか否かに応じて、選択的にそれらのセル内でページングメッセージを送信することによって、達成される。この点において、TAレベルのページングアプローチと呼ばれてもよい(ページングメッセージがトラッキングエリア単位で無線インターフェイスを介して送信されるので)図2の従来のアプローチとは対照的に、図4に示されるアプローチは、好適にセルレベルのページングアプローチと呼ばれてもよい(ページングメッセージをセル単位で無線インターフェイスを介して送信することができるので)。
セルレベルのページングアプローチは、一般的に、端末装置が単一の通信セルのカバレッジエリア内にとどまる、十分に低い移動度を有することが予想される端末装置に特に適切であり得る。一方で、従来のTAレベルのページングアプローチは、トラッキングエリアを備える、様々なセルのカバレッジエリア内およびこれを越えて端末装置が自由に移動することが予想されるような、比較的高い移動度を有することが予想される端末装置に対してより適切と考えられる。これらの両極の間に、比較的少数の通信セル内を移動する移動性を有することが予想される端末装置についての可能性がある。上述のように、そのようなデバイスの例は、いわゆるノマディックデバイスであってもよい。例えば、テレビまたはパーソナルコンピュータ内に組み込まれた端末装置のような、携帯可能であるが、使用時は固定される可能性が高い端末装置は、例えば端末装置が位置する施設をカバーする通信セルの数として、少数の通信セルの間で移動する移動度のレベルを有してもよい。このことを念頭に置いて、セルレベルのページングと従来のトラッキングエリアレベルのページングの両極の間にあるアプローチは以下に説明するように適用されてもよい。そのようなアプローチは、クラスタレベルのページングアプローチと呼ばれてもよい。「クラスタ」という用語は、具体的に、無線通信システムで定義されていないが、例えばこの用語は、一般的に、例えば2つ、3つ、4つ、5つ又は6つのセルのような、1つ以上の(隣接)セルの結合されたカバレッジエリアを言及するために使用される。
図5は、本発明の別の実施形態による、図3に示されるLTEタイプのネットワーク内で動作する端末装置304に対するクラスタレベルのページング手順を示すシグナリングラダー図である。図5のステップのいくつかは図4のステップに類似しており、また対応するステップから理解されるので、再度詳細には説明しない。上述のように、トラッキングエリア307は、一般的には、図5に表される2以上の基地局/通信セルを含む。
特定の例のためにここでは、端末装置304が最初に基地局301Aを介してネットワークにアタッチし(すなわち、端末装置304は、通信セル303Aに関連付けられたカバレッジエリア内にある)、次にアイドルモードに入ることが想定される。またこの特定の例では、端末装置304はアイドルモード中に、セル303Aから303Bに移動することが想定される。これは、端末装置の物理的な動き、または基地局301Bがサポートする通信セル303Bによって端末装置304がより良いサービスが提供されることを判定することを意図する、単に変化するチャネル状況に従ってもよい。
基地局301Aおよび301Bによってサービスされる通信セルは、同じトラッキングエリア内にあるので、このセル303Aのカバレッジからセル303Bのカバレッジへの移動は、端末装置304からの任意のトラッキングエリア更新信号を生じさせない。したがって、基地局およびコアネットワークは、この点で、端末装置の移動を知らないままである。
図5のステップO1、O2、O3、O4およびO5はそれぞれ、図4のステップN1、N2、N3、N5およびN6に対応する。したがって、端末装置304は電源が投入され(ステップO1)、基地局301Aを介してRRC接続が開始され(ステップO2、サブステップO2a、O2bおよびO2cを含む)、コアネットワークは端末装置のIPアドレスを登録し(ステップO3)、端末装置304を識別するページングセル指示メッセージが、基地局301Aに搬送され(ステップO4)、基地局301Aは、ページングデータベース内に端末装置の識別子についての記録を行う(ステップO5)。
例えば、LTEベースの無線通信システムなどの無線通信システムにおいて、例えばLTEのX2インターフェイスを介して、基地局は互いに通信してもよい。また、従来の無線通信システムのように、特定の基地局を介するRRC接続モードである端末装置は、基準信号が受信される隣接基地局に関連する他の通信セルに関連付けられている識別子(PCI−物理セル識別子)を報告するように構成される。端末装置はまた、隣接する基地局から受信した基準信号の電力および/または品質(RSRP/RSRQ測定)に関する測定報告を提供するように構成される。この信号は、例えば、RRC接続である端末装置を隣接基地局にハンドオーバするか否かを決定するサービング基地局を支援するために提供される。図5に概略的に示されるステップO6は、端末装置304がこのタイプの従来の測定報告をそのサービング基地局(すなわち、この例では、基地局301A)に提供することを示している。他の基地局から受信した基準信号送信の電力および/または品質に関する測定報告を送信すると、端末装置はステップO7でアイドルモードに入る。
簡潔にするために図5には示されていないが、端末装置304と基地局301Aは、RRC接続モードにある間に(すなわちステップO7でアイドルモードに切り替わる前に)、端末装置の機能の能力に関連する信号を交換してもよい。上述の例と同様に、無線通信システムにおいて機能情報を交換する、既存の方式の基礎となる原理に基づいて、この機能の信号はRRC接続状態の端末装置と基地局との間で交換されてもよい。上述したように、従来の手法に従って、端末装置に関連する機能情報は、ステップO7で端末装置がアイドルモードに切り替わることでRRC接続モードが終了したとき、基地局301Aによって破棄されてもよい。しかしながら、さらに以下に説明する他の実施形態に従って、基地局301Aは少なくとも端末装置の機能のいくつかの点の記録を保持してもよい。
図5に示されるステップO8において、ステップO6で端末装置が測定報告を提供する基地局301Aは、端末装置304が基準信号を受信した隣接セルで最善となるものを報告から特定する。例えば、基地局301Aは、ステップO6で受信した測定報告に関連付けられているPCIから隣接セル(端末装置304の観点から)であるかを決定でき、さらに報告に基づいて、どのセルが最適なチャネル状態を端末装置に提供することができるかを識別することができる。この情報は、ステップO5において基地局のページングデータベースに登録された端末装置の識別子と関連付けて記憶されてもよい。
図5のステップO9からO12は、それぞれ図4のステップN7からN10に対応する。したがって、ステップO9でページングステップが端末装置304に対して生じ(前と同様に、ページングステップの理由は重要ではない)、結果としてMME305は変更されたページング要求メッセージをトラッキングエリア307内の全ての基地局に送信し(ステップO10およびO11)、基地局301Bは関連する端末装置の登録された識別子をページングデータベースに有していないため、基地局301Bは最初に何も行動を取らない。
図4のステップN11と同様に、図5のステップO13において、端末装置の識別子がそのページングデータベース内の登録に関連付けられているため、基地局301Aは、ステップO11でコアネットワークから受信されたページングメッセージで識別される端末装置をページングする責任を有していると判断する。
図4のセルレベルのページングアプローチからの展開において、図5のクラスタレベルのページングアプローチに従って、端末装置にページングする責任を有することを判定した基地局301Aは、隣接基地局にページング要求を送信するように処理する。この「ピアツーピア」ページング要求は概略的にステップO14で表され、LTEタイプのネットワークにおけるX2インターフェイスのような、基地局間のインターフェイス上の適切な信号で通信されてもよい。ページング要求は、例えば、情報の内容の点で、ステップO11でコアネットワークから受信したページング要求の一般的なフォーマットに従ってもよい。したがって、このようにページング要求を受信する隣接基地局は、それ自身の通信セル内で従来のページングメッセージの送信を開始できるように、必要な情報が提供される。基地局301Aからのページング要求は、ステップO8で識別されたすべての隣接する基地局に、または場合によって識別された基地局のサブセットにだけに送信されてもよい。例えばページング要求は、端末装置に対して良好な品質の信号に関連するとみなされる隣接基地局のみに送信されてもよい。図5に示される例では、ステップO8で基地局301Bは、隣接基地局として識別され、そのためステップO14において、端末装置にページングする責任を有する基地局301Aは、データベースの内容に基づいて基地局301Bにページング要求を送信することが想定される。さらにこの例では、他の隣接する基地局は識別されず、したがって、ステップO14で表される種類のページング要求を受信する、トラッキングエリア307を含む他の基地局は存在しないことが想定される。
本発明のこの実施形態によれば、端末装置の識別子がそのページングデータベースに登録されている基地局301Aおよび基地局301Aからページング要求を受信する隣接基地局(すなわちこの例では、基地局301B)は、端末装置304との接続を確立しようとする従来のページング信号を送信するように構成されている。これは概略的にステップO15およびO16で表される。上述のように、この例では、端末装置304が基地局301Bのカバレッジエリア303Bに移動することが想定され、したがってステップO15で基地局301Bによって送信されるページング信号を端末装置304は受信し、それに応じて概略的にステップO17に示すように、端末装置304は応答する。しかしながら、基地局301AによりステップO16で送信されたページング信号は、端末装置304によって受信されない(端末装置が別のセルに移動したため)。
ステップO17以下、図5に示される様々な要素は、ページングステップO9で生じた理由に応じて、例えば、従来の手法に従って信号の交換を続けてもよい。
したがって、図5のアプローチに従って、特定のトラッキングエリアを備える複数の通信セルの中から限定された通信セルのサブセット内の無線アクセスネットワークにわたるページング信号の送信をサポートする、ページング方式が提供される。このアプローチは、このように比較的少数の隣接する基地局の間を移動することが予想される端末装置のページングを可能にする。このアプローチは、「無駄な」ページング信号のステップ(ステップO16のように)を考慮する可能性を含むが、無駄な信号の量は、従来のトラッキングエリアレベルのアプローチよりも少ない(トラッキングエリア内の隣接基地局のサブセットのみがページング信号を無線アクセスネットワークにわたって送信するので)。
したがって、セルレベルのページングアプローチは、比較的低い移動度の端末装置に好適であり得るが、従来のトラッキングエリアレベルのページングアプローチは、比較的高い移動度を有する端末装置に好適であり、図5は、中間レベルの移動度を有すると分類される端末装置に好適であり得るクラスタレベルのアプローチを表す。
図5のアプローチは、本発明の他の実施形態に応じて変更することができることが理解されるであろう。例えばいくつかの状況では、基地局がピアツーピアでページング要求信号を通信すべき隣接する基地局の識別は、端末装置から受信する測定報告を使用することに基づかなくてもよい。代わりに、例えば初期ネットワークの展開または更新段階の間に、各基地局がピアツーピアでページング要求を送信する隣接基地局のそれぞれが実際に有線で接続されるように、それぞれの所定の基地局に対するクラスタの隣接基地局は事前に定義されてもよい。
したがって、上述の原理に従って、端末装置は、それらの予想される移動度に応じて異なる手順に従ってページングされてもよい。したがって、所定のページングステップのために使用される最も適切なページングメカニズムは、端末装置の予想される移動度に応じて選択されてもよい。ただし、特定の状況で使用するための最も適切なページングアプローチは、実装によって異なる場合があることが理解されよう。例えば、ある実装において、比較的低い移動度を有することを特徴とするある端末装置は、セルレベルのページングアプローチを使用してサービスされてもよいが、同様に低い移動度を有する他の端末装置は、従来のページングアプローチを使用してサービスされてもよい。例えば、いくつかの実装では、セルレベルのページングアプローチを採用することが、電池内蔵式の端末装置(電池などによって)に対して好適であると考えられるが、外部電源が供給される端末装置(電源接続によって)は、従来のアプローチを使用してページングされてもよい。
いくつかの実装では、実際にネットワークは、端末装置の以前の行動に基づいて端末装置の機能を獲得するように、または端末装置の移動に関する構成情報が提供されるように構成されてもよい。原理的には、これは、ネットワークに接続する可能性がある全ての端末装置に対して恒久的なデータベースに規定されることができる。しかしながら他の場合において、ネットワークに接続するときに、それらの移動度特性を有効に通知することが端末装置に対して好ましいかもしれない。その後、ネットワークは、端末装置の特性の記録を保持し、最も適切であると考えられる方法でページング手順を開始してもよい。
従来の無線通信システムは、端末装置がカテゴリに応じて定義されることによる機能をサポートする。これらの特性は例えば、MIMOアンテナの数、ダウンリンク/アップリンクのピークデータレートなどのような端末装置の機能に基づいていてもよい。しかしながら、本発明の実施形態によると、その移動性の予想されるレベルに関して、端末装置の機能の新たなカテゴリが定義されてもよい。そして端末装置は、ネットワークが端末装置に対して適切なページング手順を選択することができるように、例えば、従来の機能情報に関連して、ネットワークにこのカテゴリ情報を搬送するように構成されてもよい。
例えば、端末装置の移動カテゴリの第1のタイプ(「低移動度」)は、スマートメータのような、固定された位置で使用することが予想される端末装置に特徴付けされてもよい。端末装置のカテゴリの第2のタイプ(「中間の移動度」)は、家庭用パーソナルコンピュータ、テレビなどのような、比較的小さな領域内で移動することが予想される端末装置に特徴付けられてもよい。端末装置のカテゴリの第3のタイプ(「高移動度」)は、従来のハンドセットのような、トラッキングエリア内でおよびそれを越えて、自由に動き回ることが予想される端末装置に特徴付けられてもよい。所定の端末装置は、例えば製造や設置時に、これらのカテゴリのいずれかに構成することができ、例えば、キャンプオン手順の間にネットワークに移動カテゴリ情報を搬送するように構成されてもよい。そして、端末装置の異なるカテゴリは、異なる手順に従ってページングされてもよい。例えば、ネットワークは、セルレベルのページングアプローチで第1のカテゴリの端末装置(「低移動度」)にページングするように、またクラスタレベルのページングアプローチで第2のカテゴリの端末装置(「中間の移動度」)にページングするように、また従来のトラッキングエリアのページングアプローチで他の端末装置にページングするように構成されていてもよい。いくつかの実施形態に従えば、移動機能情報は、制限された移動度の程度を有する端末装置の第1および第2のカテゴリについてのみ、ネットワークに搬送されてもよい。したがって、制限された移動機能情報が搬送されない任意の端末装置は、従来の高移動度の端末装置であると想定され、それに応じて従来のトラッキングエリアのページングを使用してページングされてもよい。これは、既存の端末装置との後方互換性を提供する。
移動機能は明示的に指定されてもよく、例えば端末装置は、低移動度/固定設置型の端末装置のように明示的に特定されてもよい。代替的に、端末装置の他の特性から移動性機能は導出されてもよい。例えば、いくつかの実施形態に従って、端末装置は、端末装置が電池内蔵式(例えば、バッテリ電源)であるか、または外部電源(例えば、主電源が供給される)が提供されるかを示す情報をネットワークと交換するように構成されてもよい。主電源が供給されるものとして示される端末装置は、使用時に比較的静的である端末装置と考えられてもよい(上記のように、いくつかの実装において、それが比較的静止していても、主電源が供給される端末装置は、従来のTAレベルのページングによってサービスされるように選択されてもよい)。したがって、本発明のいくつかの実施形態に従って、端末装置は、移動度/電源の指標を基地局に提供するように構成されてもよい。例えば、この情報は、無線通信システムにおいて、RRC接続状態である端末装置と基地局との間で交換される、他の従来のUE機能情報メッセージに対して定義された1つまたは複数の追加の情報要素内で搬送されてもよい。上述したように、従来の技法に従って、端末装置に関する機能情報は、一般的に、基地局がアイドルモードに切り替わると、基地局によって破棄される。しかしながら、本発明の実施形態に従って、端末装置の機能情報の少なくともいくつかの点は、端末装置がアイドルモードに切り替わった場合に、ネットワーク内に保持されてもよい。保持された情報は、関連する端末装置に対する識別子に関連してページングデータベースに記録されてもよい。そして、例えば、端末装置が通信セルの間を移動することが予想されるおよび/または端末装置は電池内蔵であるかまたは外部電源が供給されるかの程度に関するこの機能情報は、上述した原理に従って、端末装置に対する好適なページングメカニズムを確立するために基地局によって使用されてもよい。
端末装置の識別子とその機能との間の関連付けがページングデータベースに記録される一つのメカニズムは、以下の通り本発明の実施形態に従う。上述したように、従来の無線通信システムでは、RRC接続モードにおいて機能情報の交換が可能である。さらに、従来の無線測定はシステムに、MMEが基地局から特定の端末装置についての機能情報を要求することができることをもたらすことができる。したがって、本発明のいくつかの実施形態に従って、MME305は、端末装置がRRC接続モードである間に(すなわち、それぞれ図4、図5のステップN4とO5の前に)、基地局301Aから端末装置304についてのUE機能情報を要求するように構成されてもよい。従来のように、基地局は、MME305に端末装置の機能情報の指標を提供することによって応答する。MMEはその後、実装に関連する情報(例えば、端末装置の移動性または電源の程度に関連する情報)を抽出してもよく、図4および図5のステップN5およびO5で表される対応するページングセル指示信号内の端末装置の識別子に関連して、これを含んでもよい。UE機能の指標を含むページングセル指示信号を受信する基地局は、そのデータベース内の端末装置IDに対応付けて関連情報を記録してもよい。したがって、ページング要求が特定の端末装置に対して受信された場合、基地局は端末装置の機能がどのようなものであるかをデータベースから検証し、最も好適なページングメカニズムを決定する際にこれらを考慮することができる。
端末装置のカテゴリ/移動性に関する機能/電源の指標を用いたページングデータベースを導入する別のアプローチは、上述したように、従来の機能情報信号に依存しなくてもよい。例えば、既存の無線通信システムは、RRC接続要求を確立するための別の要因の定義を可能にする。所定のRRC接続要求の要因に関連する情報要素は、RRC接続設定信号(すなわち、図4および5のステップN2a、O2aの信号で概略的に表される)において、端末装置から搬送される。ある無線通信システムにおいてRRC接続を開始するための1つの確立要因は、遅延許容として示されるデータの送信に対するものである。この確立要因は、リソースの優先順位を決定する基地局を支援するために定義される。遅延許容度は、MTCデバイスの典型的な特徴であるので、いくつかの点で遅延許容接続の指標が効果的にMTCデバイスからの接続を意味する。LTEベースのシステムのような無線通信システムの従来の態様は、RRC確立要因情報が、従来の信号を通じてMME305に渡されるということである。したがって、このアプローチによれば、MME305は使用される特定の確立要因に基づいて、端末装置の移動性の程度の指標を抽出してもよい。そしてMMEは、図4および図5のステップN5およびO5で表されるものに対応する、セルページング指示信号内の端末装置の識別子に関連付けてこれの適切な指標を含めてもよい。したがって、信号を受信する基地局は、データベース内の端末装置IDに対応付けて関連情報を記録してもよく、端末装置に対して好適なページングアプローチを決定する際にこの情報を参照してもよい。
他の例では、基地局は、ケースバイケースで好適なページング方式を決定するように構成されてもよい。例えば、基地局は、ドップラーシフトを補償するために、キャリア周波数の微調整を可能にするために提供されている、従来のAFC手順(自動周波数制御)に基づいて、端末装置の速度を推定するように構成されてもよい。
上述の原理によれば、トラッキングエリア内の基地局のサブセットのみが、それらの通信セル内の端末装置に対して無線アクセスネットワークを介してページング要求を送信する必要がある。ページング要求を送信するセルのカバレッジの外に端末装置が移動していない場合、これは、関連するトラッキングエリア内の他の基地局からの無駄なページング信号を削減して、ページングの成功を可能にする。しかし、端末装置が、ページング要求信号を送信する基地局のサービスエリアから移動するいくつかの理由がある場合、端末装置はページング要求を受信しない。このことを念頭に置いて、本発明のいくつかの実施形態によると、端末装置が最初に上述の原理に従ってページングに応答しない場合に、ページング手順は従来のトラッキングエリアページング手順に戻されるように構成されてもよい。この種のアプローチが概略的に図6に示される。
図6は、本発明の別の実施形態による、図3に示されるLTEタイプのネットワーク内で動作する端末装置304のためのページング手順を示すシグナリングラダー図である。図6は、図4と同様であり、図4から理解されるであろう。しかし、図4の例は、手順全体を通して端末装置304が基地局301Aのカバレッジエリア内にとどまることを想定しているのに対し、図6の例については、端末装置に対してページングする責任があると想定される、基地局301Aのカバレッジエリア303Aから基地局301Bに関連するカバレッジエリア303B内に端末装置304が移動することが想定されている。
したがって、図6に表される初期動作は、ステップN1からN12に従う。しかし、図4の例とは異なり、図6の例では、ステップN12において送信されるページングに応答して基地局301Aにより受信されるページング応答信号は存在しないことが想定される(すなわち、図6の例については、図4のステップN13に対応するページング応答信号はない)。上述したように、これは、端末装置304が基地局301Aに関連付けられる通信セル301Aのカバレッジエリアから移動していると想定されるからである。
図6に示される本発明の実施形態によれば、基地局301Aは、概略的にステップN14に示されるように、一つ以上の繰り返しページングメッセージを送信する。所定の試行回数または定義された時間が満了した後に、ステップN15でページングが端末装置に対して失敗したことを基地局301Aは判定する。
ステップN16で、基地局301Aは、ページングが失敗したことを示すために、MME305にメッセージを送信する。ステップN17で、基地局301Aは、そのページングデータベースから関連する端末装置の識別子を削除する。ページングが端末装置に到達できなかったため、これは、基地局301Aは端末装置をページングする責任を有さないという事実を効果的に反映する。
ステップN18で、MME305は、ページングされる端末装置に対して、従来のトラッキングエリアのページング要求に対応する動作のフォールバックページングモードに切り替える。
したがって、ステップN19およびN20で、MME305は、トラッキングエリア307内の全ての基地局に従来のページング要求を送信し、図6のステップN21およびN22で概略的に表されるように、それぞれの無線アクセスインターフェイスを通して、従来のページングメッセージを送信することによって基地局は応答する。
端末装置は基地局301Aのカバレッジエリア内にもはやないので、ステップN22において基地局301Aによって送信されたページングメッセージは、端末装置304によって受信されない。しかし、この例の端末装置は基地局301Bに関連付けられたカバレッジエリア303Bに移動しているので、ステップN21において基地局301Bによって送信されたページング要求は端末装置304により受信される。
ステップN21において、基地局301Bからページング信号を受信すると、端末装置304は、ステップN23で従来のページング応答で応答する。従来の技法に従って、基地局301Bは、ステップN23において端末装置304からのページング応答を受信し、ステップN24で概略的に表されるように、これをMME305に転送する。端末装置に対するページング処理に関する以降の動作は、通常通りに進められてもよい(図6には表されない)。
ページング手順を完了することに加えて、本発明のこの実施形態によれば、ページング応答が基地局301Bを介して到来したことを認識するMME305は、基地局301Bのページングデータベースに記録される端末装置304の識別子を示すために、基地局301Bに信号を返信する。この信号は、ステップN25で概略的に表され、上記で説明したように、図4のステップN5で送信されるページングセル指示に広く対応してもよい。
ステップN25でMME305からページングセル指示メッセージを受信する基地局301Bは、ステップN26で、基地局301Bに関連付けられたページングデータベース内に、示された端末装置に対する識別子の記録を行う。このステップは、図4のステップN5と同様であり、上述したように、図4のステップN5から理解されるであろう。
次回、本発明の実施形態による上述したものに従って端末装置がページングされるように、ステップN27で、実際にMME305は、端末装置に対するフォールバックページング処理を非アクティブ化する。
したがって、予想よりもさらに移動する端末装置は、フォールバックとして、従来のトラッキングエリアのページングを使用してページングされることができる方法を図6のアプローチは提供する。さらに、この方法は、端末装置の位置変更を反映するために、各基地局におけるページングデータベースの更新を含むことができる。
具体的には、図5に示されていないが、端末装置からのページング応答が最終的に受信される基地局のページングデータベースを更新するために、ステップN24、N25およびN26に対応するステップも、図5のアプローチのステップO17以降に適用することができることが理解されるであろう。さらに、図5のアプローチで、自局が特定の端末装置をページングする責任があると考え、隣接基地局に端末装置にページングすることを依頼するが、通信セル内の端末装置に対して送信された自身のページング要求信号に対する応答を受信しない基地局(すなわち図5の基地局301A)は、図6のN17のステップに対応するステップで、自身のページングデータベースから端末装置の識別子の登録を削除することができる。
また、図6のアプローチは本発明の他の実施形態に応じて変更することができることが理解されよう。例えば、図6において、MME305が、フォールバックページング手順を開始する制御をとれるように、ステップN16で、基地局301Aは誤ったページングをMME305に報告してもよく、他の実施形態によれば、自身のページング要求に対していずれの応答も受信しないことに応答して、基地局301Aは、隣接基地局によってページングを開始する責任を負ってもよい。例えば、基地局は、図4に概略的に示されるように、最初に、セルレベルのページングアプローチに従ってもよく、端末装置からの応答を受信しない場合、図5に概略的に示されるように、概略的に図5のステップO14で表されるタイプの好適なピアツーピアページング要求信号を用いて、クラスタレベルのページングアプローチに切り替えてもよい。
さらに他の例では、コアネットワークそれ自体がフォールバック(広い)ページングアプローチへの切り替えを決定する時を決定する責任を負ってもよいことが理解されるであろう。例えば、最初コアネットワーク要素は、図4に示される種類のセルレベルのページングアプローチを開始してもよい。セルレベルページングにおいて、いくつかの所定の期間または試行回数の後、コアネットワークがページング応答指示を受信しない場合、セルネットワークは、クラスタレベルのページングアプローチまたは従来のトラッキングエリアページングアプローチのような上述の原理に従った、より広いページングアプローチを開始してもよい。
いくつかの実装において、例えば、マシンタイプの通信端末装置のような、一般的に、比較的大きい遅延を許容できる端末装置の特定のクラスは、電力使用量を最小限に抑えるために、比較的長い潜伏期間をとるように構成されてもよい。したがって、他の端末装置より少ないページング機会に対して「起動」するそのような端末装置に対する要望がある。これは、例えば、そのような端末装置に対してDRXサイクルを送信することによって達成されてもよく、これは常に可能または適切なアプローチではないかもしれない。ネットワークはいつ端末装置が「起動」し、このチャネルを読み取るかを知る必要があるため、単純にページングチャネルを読み取るためにいつ起動するかを端末装置に決定させることは、好適ではないかもしれない。本発明の実施形態による他のアプローチは、端末装置の特定のクラスのための他のページング識別子を提供することである。上述のように、例えば、LTEベースのシステムにおけるP-RNTIのような、1つのページング識別子が、一般的には無線通信システムで使用されている。しかし、少数のページング機会が要求される特定のクラスの端末装置に固有である他のページング識別子、例えば、MTC-RNTIと呼ばれてもよい、を提供することが採用されてもよい。したがって、新しいページング識別子MTC-RNTIに対応するように構成された端末装置は、実際に従来のページング識別子P-RNTIを無視するように構成されてもよい。このアプローチは、新しいページング識別子に依存する端末装置を、従来の端末装置のために用いられるページング識別子P-RNTIに関連付けられたページング機会を読み取るタスクから解放することになる。
例えば、MMEなどのコアネットワーク要素が、トラッキングエリア内の基地局へS1インターフェイスを介してページングメッセージを送信するとき、関連する端末装置の非アクセス層(NAS)識別子は、当該メッセージに関連付けられる。例えば、図4のステップN1からN6を用いて上述した原理に従って、本発明の実施形態は、当該基地局を介してRRC接続を確立する端末装置を示し、したがって当該基地局がページングする責任を有するとみなされる、ローカルページングデータベースを基地局が保持することができるメカニズムを提供することができる。本発明の実施形態によれば、基地局はそれらのページングデータベースに端末装置の遅延許容範囲の指標を基地局がページングする責任を有する各端末装置の識別子に関連づけて、記録するように構成されてもよい。この情報は予想される移動度に関する端末装置の機能の指標を基地局に提供するためのスキームに関して上述したものと類似の方法で得られてもよい。すなわち、端末装置の遅延許容範囲は、広く従来技術に従ってネットワークに報告される端末装置の他の機能パラメータと考えることができる、と言うことである。
基地局がページングする責任を有するとみなされる端末装置に対するページングメッセージが受信されると、遅延を許容すると考えられるデータに特定の端末装置が関連付けられているか否かを基地局は判定してもよい。端末装置が遅延が許容されるデータに関連付けられていると考えられる場合、基地局はページングメッセージを新しいMTC-RNTI宛てに送信してもよい。端末装置は遅延が許容されないデータに関連付けられていると考えられる場合、基地局はページングメッセージを従来のP-RNTI宛てに送信してもよい。
したがって、上記の原理によれば、ページング手順は、無線リソース(例えば、LTEにおけるPDCCH/PDSCH)の使用量の削減をもたらすことができるシステムを提供することができ、また端末装置に対してより少ない誤ったページングイベントを提供することができる。
上述の実施形態のいくつかは、本発明の実施形態による特定のページングアプローチが従来のページングに代わって採用されるべきであることを示すために、変更されたページング要求をコアネットワーク要素が送信するように構成されるアプローチに基づくが、他の例では変更されたページングメッセージを使用しなくてもよい。例えば、ページングされる端末装置の識別子が基地局のデータベースの登録に記録されているかどうかに応じて選択的にページング信号を送信することによって、基地局は、コアネットワークから受信されるすべての新しいページング要求に応答するように構成されてもよい。しかしその後、基地局がコアネットワークから同一の端末装置に対して繰り返しページング要求を受信した場合、例えば、特定の期間内に、基地局は、最初のページング要求が失敗した指標としてこれを解釈してもよい。したがって、端末装置がそれ自身のカバレッジエリアに移動した場合、コアネットワークから繰り返しページング要求を受信したときに、基地局はデータベースの内容に関係なく、ページング信号を送信するように構成されていてもよい。
上述の実施形態は、主にマシンタイプ通信の端末装置のためのページング手順のアプリケーションに焦点を当てているが、同じ原理は、他の端末装置のタイプに適用することができる。例えば、端末装置のユーザの様々なライフスタイルに応じて、もともと他の端末装置よりも少ない移動度の端末装置の場合である。したがってネットワークは、例えば、先行して特定の端末装置に対して受信されたトラッキングエリア更新情報の程度に基づいて、端末装置が低い移動度を有することを認識し、それらが比較的低い移動度を有すると判定された場合、上述した原理に従って、特定の端末装置に対するページングを処理するように構成されてもよい。さらに、端末装置は、一日の異なる時間で異なる移動度を有してもよい。例えば、一般的な端末装置は、夜の時間および勤務時間および通勤に使用される夕方の時間の間は比較的静止している可能性がある。ネットワークは、端末装置が比較的低い移動度を有するときを認識し、これらの時間の間に、上述した原理に従ってページング手順を行うように構成されていてもよい。
種々の改変が、添付の特許請求の範囲に規定される本発明の範囲から逸脱することなく、上述した実施形態になされ得ることが理解されるであろう。特に、本発明の実施形態は、LTE移動無線ネットワークに関連して説明したが、本発明は、GSM、3G/UMTS、CDMA200、等のようなネットワークの他の形態にも適用できることが理解されるであろう。本明細書で使用されるユーザ機器(UE)という用語は、他の用語であるユーザ機器(UE)、移動通信装置、端末装置等に置き換えられることができる。さらに基地局という用語は、eNodeBと互換可能に使用されているが、これらのネットワークエンティティとの間には機能的に差がないことが理解されるべきである。
このように、無線通信システムにおけるページングの方法が記載される。コアネットワーク要素は、トラッキングエリアを含む複数の基地局のうちから、端末装置にページングする主要な責任を有する基地局を選択し、選択された基地局に端末装置の識別子を搬送する。これは、その基地局がページングする責任を有する端末装置として、選択された基地局が識別することができるようにする。各基地局は、その基地局がページングする責任を有する1つまたは複数の端末装置を識別するページングデータベースを保持する。端末装置がページングされるとき、コアネットワーク要素は、トラッキングエリアを含む複数の基地局にページング要求を送信する。次に各基地局は、ページングされる端末装置の識別子とページングデータベース内の記録との比較に基づいて、端末装置に対するページングメッセージを送信するか否かを決定する。基地局がこの比較から、端末装置をページングする責任を有することを判定した場合、それに応じてその基地局はページングメッセージを送信する。基地局がこの比較から、端末装置をページングする責任を有していないことを判定した場合、その基地局は、コアネットワークから受信されたページング要求に対して動作しない。このようなアプローチは、従来の技術と比較して、ページング信号の削減された量を有する方法が提供される。
本発明のさらなる特定の好ましい態様は、添付の独立請求項および従属請求項に記載されている。従属請求項の特徴は、明示的に特許請求の範囲に記載された以外の組み合わせで独立請求項の特徴と組み合わせてもよいことが理解されるであろう。
<参考>
(1)ETSI TS 122 368 V10.530 (2011-07) /
3GPP TS 22.368 version 10.5.0 Release 10
(2)Holma H. and Toskala A, “LTE for
UMTS OFDMA and SC-FDMA based radio access”, John Wiley and Sons, 2009
(3)ETSI TS 136 321 V8.9.0 (2010-07) /
3GPP TS 36.321 version 8.9.0 Release 8
(4)ETSI TS 136 331 V11.2.0 (2013-02) /
3GPP TS 36.331 version 11.2.0 Release 11