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Abstract
(a)0.1〜10部の自己分散性顔料;(b)5〜15部の、0℃〜−30℃の範囲のガラス転移温度を有するポリマーラテックスバインダー;(c)5〜15部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する1種類以上の極性有機溶媒;(d)0〜3部のアセチレン系ジオール界面活性剤;(e)0〜5部の殺生物剤;(f)0〜10部の粘度調整剤;(g)0〜5部の、27.5未満の25℃における溶解度パラメーターを有する1種類以上の有機溶媒;(h)0〜5部の架橋剤;及び(i)100部までの残余量の水;を含み;ラテックスバインダーと全有機溶媒との比は1:3〜3:1の範囲であるインク。また、インクジェット印刷方法、インクジェットインク容器、印刷された基材、及びインクジェットプリンター。【選択図】なし
Description
本発明は、インク、インクジェット印刷方法、インクジェットインク容器、インクセット、及びインクジェットプリンターに関する。
インクジェット印刷は、ノズルを基材と接触させることなく、微細なノズルを通してインクの液滴を基材上に吐出する非衝撃式印刷技術である。基本的に3つのタイプのインクジェット印刷がある。
(i)連続インクジェット印刷は、ノズルからのインク液滴の連続流を生成する加圧インク源を用いる。インクの液滴を、熱によってか又は静電気的手段のいずれかによって、見かけ上一定の距離でノズルから送り出す。うまく偏向されない液滴は、ガターを通してインク槽に再循環される。
(ii)インクをカットリッジ内に貯留し、加圧アクチュエーター(通常は熱式又は圧電式)を用いてプリントヘッドノズルから噴射するドロップ・オン・デマンドインクジェット印刷。ドロップ・オン・デマンド印刷を用いると、印刷のために必要な液滴のみが生成される。
(iii)インクをプリントヘッド内で連続的に再循環させ、(ドロップ・オン・デマンド印刷と同じように)印刷のために必要な液滴のみをノズルから吐出する再循環インクジェット印刷。
これらのタイプのインクジェット印刷のそれぞれは独特の課題を有する。而して、連続インクジェット印刷インクにおいては、ノズルから吐出されるが印刷画像を形成しない液滴の飛行時間(即ち、ノズル吐出とガター再循環の間の時間)中、及び過剰の空気(使用されていない液滴を再循環する際に貯留槽中に引き込まれる)を除去する排気プロセスから排出される液滴の飛行時間中の溶媒の蒸発を相殺するために、溶媒の能動的監視及び調整が必要である。
ドロップ・オン・デマンド印刷においては、インクは長期間カートリッジ内に保持される可能性があり、この間にこれは劣化して沈殿物を形成する可能性があり、これは使用時にプリントヘッド内の微細ノズルを閉塞する可能性がある。この問題は、顔料インクを用いる(この場合には、懸濁顔料粒子が沈殿する可能性がある)場合には特に深刻である。
再循環インクジェット印刷ではこれらの問題が回避される。インクは常に循環しているので顔料の沈降の可能性が減少し、インクは画像を形成するために必要な場合にのみノズルへ取り出されるので、溶媒の蒸発は最小である。
再循環インクジェットプリンターは、工業部門において特に有用性が見出されている。工業用インクジェットプリンターは高速で作動することが求められている。最適には、工業用インクジェットプリンターのためのプリントヘッドは、許容しうる印刷解像度で高い生産性のシングルパス印刷を可能にするために、高い密度で配置されている複数のノズルを有する。
全ての形態のインクジェット印刷のためのインク配合物が強く求められている。これらの高速のシングルパスプリントヘッドにおいて機能することができるインクを配合することは特に困難である。
而して、本発明は、
(i)再循環ヘッドにおいてノズルの閉塞を引き起こさず;
(ii)標準的なインクジェットインクよりも揮発性であることによって迅速な乾燥が可能であり(これは、低いエネルギー消費量(即ち低温印刷)での高い生産速度を可能にするので、工業プロセスにおいて重要である);
(iii)注意深く選択されたラテックスを含ませ、且つインクビヒクルの設計を最適にすることによって、高い耐久性の画像を与え;
(iv)プリントヘッドにおけるフェースプレートの濡れを引き起こさない;
ように配合された顔料インクを提供する。
(i)再循環ヘッドにおいてノズルの閉塞を引き起こさず;
(ii)標準的なインクジェットインクよりも揮発性であることによって迅速な乾燥が可能であり(これは、低いエネルギー消費量(即ち低温印刷)での高い生産速度を可能にするので、工業プロセスにおいて重要である);
(iii)注意深く選択されたラテックスを含ませ、且つインクビヒクルの設計を最適にすることによって、高い耐久性の画像を与え;
(iv)プリントヘッドにおけるフェースプレートの濡れを引き起こさない;
ように配合された顔料インクを提供する。
液体の濡れ性は、固体表面の表面エネルギーに対するその表面張力の関数である。而して、液体の分子が互いに対するよりも強い固体表面の分子への吸引力を有する(接着力が凝集力よりも強い)と、表面の濡れが起こる。しかしながら、液体中の分子が、固体表面の分子よりも、それぞれに対してより強く吸引される(凝集力が接着力よりも強い)と、液体はビーズ状になって表面を濡らさない。特定の表面上における液体の濡れ度は、表面上に配置された液体の液滴の接触角を測定することによって求めることができる。液体は、接触角が90°未満である場合に表面を濡らすと考えられている。接触角がより小さいと、濡れ度はより大きい。
プリントヘッドのフェースプレートを濡らさない、((ii)及び(iii)において求められているように)低い造膜温度のラテックスを含む揮発性のインクを設計することはやりがいがある。
したがって、本発明の第1の形態によれば、
(a)0.1〜10部の自己分散性顔料;
(b)5〜15部の、10℃〜−60℃の範囲のガラス転移温度を有するポリマーラテックスバインダー;
(c)5〜15部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する1種類以上の極性有機溶媒;
(d)0.1〜3部のアセチレン系界面活性剤;
(e)0.001〜5部の殺生物剤;
(f)0〜10部の粘度調整剤;
(g)0〜5部の、27.5未満の25℃における溶解度パラメーターを有する1種類以上の有機溶媒;
(h)0〜5部の架橋剤;及び
(i)100部までの残余量の水;
を含み;
ラテックスバインダーと全有機溶媒との比は1:3〜3:1の範囲であるインクが提供される。
(a)0.1〜10部の自己分散性顔料;
(b)5〜15部の、10℃〜−60℃の範囲のガラス転移温度を有するポリマーラテックスバインダー;
(c)5〜15部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する1種類以上の極性有機溶媒;
(d)0.1〜3部のアセチレン系界面活性剤;
(e)0.001〜5部の殺生物剤;
(f)0〜10部の粘度調整剤;
(g)0〜5部の、27.5未満の25℃における溶解度パラメーターを有する1種類以上の有機溶媒;
(h)0〜5部の架橋剤;及び
(i)100部までの残余量の水;
を含み;
ラテックスバインダーと全有機溶媒との比は1:3〜3:1の範囲であるインクが提供される。
本明細書における全ての部及びパーセントは、(他に示さない限りにおいて)重量基準である。
好ましくは、ラテックスバインダーと全有機溶媒との比は1:2〜2:1の範囲である。
好ましくは、ラテックスバインダーと全有機溶媒との比は1:2〜2:1の範囲である。
「自己分散性顔料」は、液体媒体に加えた際に、自由に、迅速に、且つ永久的に分散することができる顔料製剤である。顔料が荷電基をその表面上に(直接か又は関連するポリマー分散剤を介して)担持している場合には、これは好ましくは対イオンを有する。
自己分散性顔料は、好ましくは、Colour Indexの第3版(1971年)及びその後のその改訂版並びにその付録において、「顔料」の表題の章に記載されている任意の種類の顔料から誘導される。
好適な有機顔料の例は、アゾ(ジスアゾ及び縮合アゾを含む)、チオインジゴ、インダントロン、イソインダントロン、アンタントロン、アントラキノン、イソジベンザントロン、トリフェンジオキサジン、キナクリドン、及びフタロシアニン類、特に銅フタロシアニン、及びその核ハロゲン化誘導体、並びに酸性、塩基性、及び媒染染料のレーキからのものである。カーボンブラックは、しばしば無機であるとみなされているが、その分散特性においてはむしろ有機顔料と同様に挙動し、これもまた好適である。好ましい有機顔料は、フタロシアニン類、特に銅フタロシアニン顔料、アゾ顔料、インダントロン類、アンタントロン類、キナクリドン類、及びカーボンブラック顔料である。
顔料は、好ましくは、イエロー、シアン、マゼンタ、又はブラック顔料である。顔料は、単一の化学種、或いは2種類以上の化学種を含む混合物(例えば2種類以上の異なる顔料を含む混合物)であってよい。言い換えれば、2種類以上の異なる顔料固体を本発明方法において用いることができる。
より好ましくは、顔料は、カーボンブラック;ピグメントブルー15:3;ピグメントイエロー74;及びピグメントレッド122;から選択される。
自己分散性顔料中における顔料は、当該技術において公知の任意の手段によって分散させることができる。これには、顔料の表面を好適な分散剤又はそれらの混合物で被覆することを含ませることができる。分散剤は、アニオン性、カチオン性、又は非イオン性であってよく、ランダム、ブロック、又は櫛状ポリマーを含んでいてよい。好適な分散剤としては、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、及びポリエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
自己分散性顔料中における顔料は、当該技術において公知の任意の手段によって分散させることができる。これには、顔料の表面を好適な分散剤又はそれらの混合物で被覆することを含ませることができる。分散剤は、アニオン性、カチオン性、又は非イオン性であってよく、ランダム、ブロック、又は櫛状ポリマーを含んでいてよい。好適な分散剤としては、ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、ポリエステル、及びポリエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
他の好ましい自己分散性顔料は、顔料の表面を化学的に変性することによって製造することができる。これはカーボンブラックに関して特に好ましく、この場合には顔料の表面を酸化してカーボンブラックを水分散性にすることができる。好適な酸化剤としては、空気、過酸化水素、次亜塩素酸塩、硝酸、二酸化窒素、オゾン、及び過硫酸塩が挙げられる。
而して、本発明の1つの好ましい態様においては、自己分散性顔料はその表面が酸化されているカーボンブラックである。
有機顔料はまた、特定のクラス/タイプの顔料に特異的な試薬、又はスルホン化のようなより一般的な反応のいずれかを用いてそれらの表面上に荷電基を導入したものであってもよい。
有機顔料はまた、特定のクラス/タイプの顔料に特異的な試薬、又はスルホン化のようなより一般的な反応のいずれかを用いてそれらの表面上に荷電基を導入したものであってもよい。
或いは、自己分散性顔料は、その表面に化学的に共有結合している荷電基又はポリマー分散剤を有していてよい。
而して、例えばカーボンブラックはジアゾニウム塩と反応させることができる。これにより、カーボンブラックの表面上に特定の荷電基を導入することが可能である。フェニルに結合している荷電/分散基と共に、フェニルスペーサー基が通常用いられる。かかる荷電基の例は、スルホネート、カルボキシル、ホスホネート、及びビホスホネートである。また、ジアゾニウムの化学的性質を用いてカーボンブラックの表面に一定範囲のポリマー分散剤を導入することも可能である。
而して、例えばカーボンブラックはジアゾニウム塩と反応させることができる。これにより、カーボンブラックの表面上に特定の荷電基を導入することが可能である。フェニルに結合している荷電/分散基と共に、フェニルスペーサー基が通常用いられる。かかる荷電基の例は、スルホネート、カルボキシル、ホスホネート、及びビホスホネートである。また、ジアゾニウムの化学的性質を用いてカーボンブラックの表面に一定範囲のポリマー分散剤を導入することも可能である。
幾つかの有機顔料はまた、ジアゾニウムの化学的性質によってそれらの表面上に導入されている荷電基及びポリマー分散剤を有していてもよい。自己分散性顔料の表面に結合させる分散剤は、当業者に公知の任意のタイプのものであってよい。分散剤は、一般的適用性を有するものであってよく、或いは特定の顔料と共に用いるように設計されたものであってもよい。
本発明の好ましい態様においては、自己分散性顔料は、ジアゾニウム化合物によって顔料の表面に共有結合している荷電基又はポリマー分散剤を有する顔料である。
分散剤の1つの好ましい形態は、ジブロックコポリマー:A−B、又はトリブロックコポリマー:A−B−A(ここで、ブロックBは顔料に対する親和性を有し、ブロックAはコロイド安定化に関与する)である。有機顔料を用いると、合成後の工程で顔料に分散剤を結合させるのではなく、かかる分散剤を含む特定の顔料を合成することが可能である。
分散剤の1つの好ましい形態は、ジブロックコポリマー:A−B、又はトリブロックコポリマー:A−B−A(ここで、ブロックBは顔料に対する親和性を有し、ブロックAはコロイド安定化に関与する)である。有機顔料を用いると、合成後の工程で顔料に分散剤を結合させるのではなく、かかる分散剤を含む特定の顔料を合成することが可能である。
成分(a)において、自己分散性顔料は顔料の周囲で架橋している分散剤を含むことが好ましい。
1つの特に好ましい態様においては、成分(a)において、自己分散性顔料は、オキセタン、カルボジイミド、ヒドラジド、オキサゾリン、アジリジン、イソシアネート、N−メチロール、ケテンイミン、イソシアヌレート、及びエポキシ基から選択される少なくとも2つの基、特に2以上のエポキシ基を有する架橋剤によって顔料コアの周囲で架橋しているカルボキシ官能性分散剤を含む。
1つの特に好ましい態様においては、成分(a)において、自己分散性顔料は、オキセタン、カルボジイミド、ヒドラジド、オキサゾリン、アジリジン、イソシアネート、N−メチロール、ケテンイミン、イソシアヌレート、及びエポキシ基から選択される少なくとも2つの基、特に2以上のエポキシ基を有する架橋剤によって顔料コアの周囲で架橋しているカルボキシ官能性分散剤を含む。
分散剤は、架橋剤によって架橋する前に、好ましくは少なくとも125mg−KOH/gの酸価を有する。
分散剤は、好ましくは1以上のオリゴマー分散基を有する。
分散剤は、好ましくは1以上のオリゴマー分散基を有する。
水分散性を与えるために、ポリマー封入顔料粒子は、好ましくはカルボキシ基を有する(即ち、分散剤中のカルボキシ基の全部が架橋してポリマー封入顔料粒子を形成している訳ではない)。
ポリマー封入顔料粒子は、カルボキシ官能性分散剤中のカルボキシ基の一部を、顔料及び架橋剤の存在下、好ましくは100℃未満の温度及び/又は少なくとも6のpHにおいて架橋することによって製造することができる。かかる架橋は、通常は水性媒体中、例えば水及び有機溶媒を含む混合物中で行う。水及び有機溶媒を含む好適な混合物は、インクに関して上記に記載した通りである。
好ましくは、ポリマー封入顔料粒子は、500nm未満、より好ましくは10〜400nm、特に15〜300nmのZ平均粒径を有する。
Z平均粒径は任意の手段によって測定することができるが、好ましい方法は、Malvern(登録商標)又はCoulter(登録商標)から入手できる光相関分光装置によるものである。
Z平均粒径は任意の手段によって測定することができるが、好ましい方法は、Malvern(登録商標)又はCoulter(登録商標)から入手できる光相関分光装置によるものである。
ポリマー封入顔料粒子を製造するための好適な方法は、WO−2006/064193及びWO−2010/038071に記載されている。要点をまとめると、カルボキシ基を有する分散剤を顔料上に吸着させ、次にカルボキシ基の一部(全部ではない)を架橋して、顔料が架橋された分散剤内に永久的に捕捉されている顔料分散液を与える。かかる粒子は、FUJIFILM Imaging Colorants Limitedから商業的に入手できる。
好ましくは、カルボキシ官能性分散剤はベンジルメタクリレートを含む。
好ましいカルボキシ官能性分散剤は、1種類以上の疎水性のエチレン性不飽和モノマー(好ましくは重量基準でその少なくとも半分はベンジルメタクリレートである)、1以上のカルボキシ基を有する1種類以上の親水性のエチレン性不飽和モノマーを含み;及び場合によっては1以上の親水性の非イオン性基を有する親水性のエチレン性不飽和モノマーを多少含むか又は含まないコポリマーである。
好ましいカルボキシ官能性分散剤は、1種類以上の疎水性のエチレン性不飽和モノマー(好ましくは重量基準でその少なくとも半分はベンジルメタクリレートである)、1以上のカルボキシ基を有する1種類以上の親水性のエチレン性不飽和モノマーを含み;及び場合によっては1以上の親水性の非イオン性基を有する親水性のエチレン性不飽和モノマーを多少含むか又は含まないコポリマーである。
特に好ましいカルボキシ官能性分散剤は、
(i)75〜97部の、少なくとも50部のベンジルメタクリレートを含む1種類以上の疎水性のエチレン性不飽和モノマー;
(ii)3〜25部の、1以上のカルボキシ基を有する1種類以上の親水性のエチレン性不飽和モノマー;及び
(iii)0〜1部の、1以上の親水性の非イオン性基を有する親水性のエチレン性不飽和モノマー;(ここで、部は重量基準である)
を含むコポリマーである。
(i)75〜97部の、少なくとも50部のベンジルメタクリレートを含む1種類以上の疎水性のエチレン性不飽和モノマー;
(ii)3〜25部の、1以上のカルボキシ基を有する1種類以上の親水性のエチレン性不飽和モノマー;及び
(iii)0〜1部の、1以上の親水性の非イオン性基を有する親水性のエチレン性不飽和モノマー;(ここで、部は重量基準である)
を含むコポリマーである。
通常は、(i)、(ii)、及び(iii)の部数の総計は、合計で100になる。
成分(i)中の唯一の疎水性のエチレン性不飽和モノマーがベンジルメタクリレートであることが好ましい。
成分(i)中の唯一の疎水性のエチレン性不飽和モノマーがベンジルメタクリレートであることが好ましい。
より好ましくは、カルボキシ官能性分散剤は、
(i)80〜93部の、少なくとも50部のベンジルメタクリレートを含む1種類以上の疎水性のエチレン性不飽和モノマー;
(ii)7〜20部の、1以上のカルボキシ基を有する1種類以上の親水性のエチレン性不飽和モノマー;
(iii)0〜1部の、親水性の非イオン性基を有する親水性のエチレン性不飽和モノマー;(ここで、部は重量基準である)
を含むコポリマーである。
(i)80〜93部の、少なくとも50部のベンジルメタクリレートを含む1種類以上の疎水性のエチレン性不飽和モノマー;
(ii)7〜20部の、1以上のカルボキシ基を有する1種類以上の親水性のエチレン性不飽和モノマー;
(iii)0〜1部の、親水性の非イオン性基を有する親水性のエチレン性不飽和モノマー;(ここで、部は重量基準である)
を含むコポリマーである。
通常は、(i)、(ii)、及び(iii)の部数の総計は、合計で100になる。
好ましくは、疎水性モノマーは、イオン性であれ非イオン性であれ、親水性基を有しない。例えば、これらは、好ましくは水分散性基を含まない。
好ましくは、疎水性モノマーは、イオン性であれ非イオン性であれ、親水性基を有しない。例えば、これらは、好ましくは水分散性基を含まない。
好ましくは、疎水性のエチレン性不飽和モノマーは、少なくとも1、より好ましくは1〜6、特に2〜6の算出logP値を有する。
Mannhold, R.及びDross, Kによる概説(Quant. Struct-Act. Relat. 15, 403-409, 1996)にlogP値の計算法が記載されている。
Mannhold, R.及びDross, Kによる概説(Quant. Struct-Act. Relat. 15, 403-409, 1996)にlogP値の計算法が記載されている。
好ましい疎水性のエチレン性不飽和モノマーは、スチレンモノマー(例えば、スチレン及びα−メチルスチレン)、芳香族(メタ)アクリレート(特にベンジル(メタ)アクリレート)、C1ー30−ヒドロカルビル(メタ)アクリレート、ブタジエン、ポリ(C3−4)アルキレンオキシド基を含む(メタ)アクリレート、アルキルシロキサン又はフッ素化アルキル基を含む(メタ)アクリレート、及びビニルナフタレンである。
好ましくは、分散剤は、75〜97、より好ましくは77〜97、特に80〜93、最も特には82〜91重量部の成分(i)を共重合することによって形成される繰り返し単位を含む。
少なくとも50部のベンジル(メタ)アクリレートモノマー繰り返し単位を含む分散剤は、良好な安定性及び良好な光学密度を有するポリマー封入顔料粒子を与えることができる。
成分(i)は、好ましくは、重量基準で少なくとも60部、より好ましくは少なくとも70部、特に少なくとも80部のベンジル(メタ)アクリレートを含む。疎水性モノマーの好ましい全量を得るために必要な残りは、ベンジル(メタ)アクリレート以外の上記の任意の1種類以上の疎水性モノマーによって与えることができる。好ましくは、ベンジル(メタ)アクリレートは、(ベンジルアクリレートではなく)ベンジルメタクリレートである。
好ましい態様においては、成分(i)はベンジル(メタ)アクリレートのみ、より好ましくはベンジルメタクリレートのみを含む。
好ましくは、成分(ii)におけるモノマーは、非中和(例えば遊離酸)形態で計算して1未満、より好ましくは0.99〜−2、特に0.99〜0、最も特には0.99〜0.5の算出logP値を有する。
好ましくは、成分(ii)におけるモノマーは、非中和(例えば遊離酸)形態で計算して1未満、より好ましくは0.99〜−2、特に0.99〜0、最も特には0.99〜0.5の算出logP値を有する。
1以上のカルボン酸基を有する成分(ii)のために好ましい親水性のエチレン性不飽和モノマーとしては、β−カルボキシルエチルアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、より好ましくはアクリル酸、特にメタクリル酸が挙げられる。好ましくは、これらのエチレン性不飽和モノマーは、重合した際に分散剤中の唯一のイオン性基を与える。
好ましい態様においては、成分(ii)はメタクリル酸であるか、又はメタクリル酸を含む。
好ましくは、分散剤は、3〜25、より好ましくは3〜23、特に7〜20、最も特には9〜18重量部の成分(ii)を共重合することによって形成される繰り返し単位を含む。これは、特に成分(ii)がメタクリル酸を含むか、又はより好ましくはメタクリル酸である場合に当てはまる。
好ましくは、分散剤は、3〜25、より好ましくは3〜23、特に7〜20、最も特には9〜18重量部の成分(ii)を共重合することによって形成される繰り返し単位を含む。これは、特に成分(ii)がメタクリル酸を含むか、又はより好ましくはメタクリル酸である場合に当てはまる。
本発明の目的のためには、イオン性及び非イオン性の親水性基の両方を有するモノマーは、成分(iii)に属するとみなされる。而して、成分(ii)中の全てのエチレン性不飽和モノマーは、親水性の非イオン性基を含まない。
好ましくは、成分(iii)におけるモノマーは、1未満、より好ましくは0.99〜−2の算出logP値を有する。
好ましくは、成分(iii)は、1部未満、より好ましくは0.5部未満、特に0.1部未満、最も特には0部(即ち存在しない)である。このように、分散剤は、1以上の親水性の非イオン性基を有する親水性モノマーからの繰り返し単位を含まない。
好ましくは、成分(iii)は、1部未満、より好ましくは0.5部未満、特に0.1部未満、最も特には0部(即ち存在しない)である。このように、分散剤は、1以上の親水性の非イオン性基を有する親水性モノマーからの繰り返し単位を含まない。
親水性の非イオン性基の例としては、ポリエチレンオキシ、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシ官能性セルロース、及びポリビニルアルコールが挙げられる。親水性の非イオン性基を有する最も通常的なエチレン性不飽和モノマーは、ポリエチレンオキシ(メタ)アクリレートである。
成分(iii)からの繰り返し単位(例えば1重量部の成分(iii))が分散剤中に存在する態様において、一態様においては、成分(iii)の量は成分(i)の好ましい量から差し引かれる。このように、全ての成分(i)、(ii)、及び(iii)の量は、なお合計で100になる。而して、1重量部の成分(iii)が存在する態様に関しては、上記で表した成分(i)の好ましい量は、74〜96(75−1〜97−1)、より好ましくは76〜96(77−1〜97−1)、特に79〜92(80−1〜93−1)、最も特には81〜90(82−1〜91−1)重量部の成分(i)になる。他の態様においては、成分(ii)の好ましい量から成分(iii)の量を差し引いて、この場合も成分(i)、(ii)、及び(iii)の量の総計が合計で100重量部になるようにすることが可能である。
分散剤中の1つ又は複数のカルボン酸基の機能は、主として架橋剤と架橋し、その結果として水性インク媒体中に分散する能力を有するポリマー封入顔料粒子を与えることである。1つ又は複数のカルボン酸基が、ポリマー封入顔料粒子を水性媒体中において安定化するための唯一の基である場合には、架橋剤中においてカルボキシ反応性基(例えばエポキシ基)に対してモル過剰のカルボン酸基を有して、架橋反応が完了した後に未反応のカルボン酸基が残留することを確保することが好ましい。一態様においては、架橋剤中のカルボン酸基のモル数とカルボキシ反応性基(例えばエポキシ基)のモル数との比は、好ましくは10:1〜1.1:1、より好ましくは5:1〜1.1:1、特に好ましくは3:1〜1.1:1である。
分散剤は、場合によっては他の安定化基を有していてよい。安定化基及びかかる基の量の選択は、水性媒体の性質によって大幅に左右される。
架橋剤が1以上のオリゴマー分散基を有する態様においては、分散剤は好ましくは少なくとも125mg−KOH/gの酸価を有する。
架橋剤が1以上のオリゴマー分散基を有する態様においては、分散剤は好ましくは少なくとも125mg−KOH/gの酸価を有する。
架橋剤によって架橋する前の分散剤の酸価は、好ましくは、130〜320、より好ましくは135〜250mg−KOH/gである。本発明者らは、かかる酸価を有する分散剤は、水性インク中において良好な安定性を示し、架橋剤によるその後の架橋のために十分なカルボキシ基も有する得られるポリマー封入顔料粒子を与えることを見出した。好ましくは、分散剤は、(架橋前に)500〜100,000、より好ましくは1,000〜50,000、特に1,000〜35,000の数平均分子量を有する。分子量は、ゲル透過クロマトグラフィーによって測定することができる。
分散剤は、ポリマー封入顔料粒子を形成するのに用いる液体媒体中に完全に可溶である必要はない。即ち、完全に明澄で非散乱性の溶液は必須ではない。分散剤は、液体媒体中において界面活性剤様のミセルで凝集して僅かに曇った溶液を与えてもよい。分散剤は、分散剤の一部がコロイド又はミセル相を形成する傾向があるようなものであってよい。分散剤は、ポリマー封入顔料粒子を形成するのに用いる液体媒体中において、静置した状態で沈降又は分離しない均一で安定な分散液を生成することが好ましい。
分散剤は、ポリマー封入顔料粒子を形成するのに用いる液体媒体中において実質的に可溶で、明澄又は曇った溶液を生成することが好ましい。
好ましいランダムポリマー分散剤は明澄な組成物を与える傾向があり、一方、2以上のセグメントを有するあまり好ましくないポリマー分散剤は、液体媒体中において上述の曇った組成物を生成する傾向がある。
好ましいランダムポリマー分散剤は明澄な組成物を与える傾向があり、一方、2以上のセグメントを有するあまり好ましくないポリマー分散剤は、液体媒体中において上述の曇った組成物を生成する傾向がある。
通常は、分散剤は、架橋の前に顔料上に吸着させて、顔料粒子の比較的安定な分散液が形成されるようにする。この分散液を、次に架橋剤を用いて架橋してポリマー封入顔料粒子を形成する。特にこの予備吸着及び予備安定化により、本発明は、ポリマー又はプレポリマー(分散剤でない)を粒子状の固体、液体媒体、及び架橋剤と混合し、架橋中又は架橋後のみに粒子状の固体の上に得られる架橋ポリマーが沈殿するコアセルベーション法と区別される。
分散剤が少なくとも125mg−KOH/gの酸価を有する態様においては、架橋剤はオリゴマー分散基を有していなくてもよいが、好ましくは架橋剤は1以上のオリゴマー分散基を有する。
1以上のオリゴマー分散基を有する架橋剤は、インク中におけるポリマー封入顔料粒子の安定性を向上させる。
オリゴマー分散基は、好ましくは、ポリアルキレンオキシド、より好ましくはポリ−C2−4−アルキレンオキシド、特にポリエチレンオキシドであるか、又はこれを含む。ポリアルキレンオキシド基は立体安定化を与えて、得られる封入された粒子状の固体の安定性を向上させる。
オリゴマー分散基は、好ましくは、ポリアルキレンオキシド、より好ましくはポリ−C2−4−アルキレンオキシド、特にポリエチレンオキシドであるか、又はこれを含む。ポリアルキレンオキシド基は立体安定化を与えて、得られる封入された粒子状の固体の安定性を向上させる。
好ましくは、ポリアルキレンオキシドは、3〜200、より好ましくは5〜50のアルキレンオキシド、特に5〜20のアルキレンオキシド繰り返し単位を含む。
架橋剤は、好ましくは少なくとも2つのエポキシ基を有する。
架橋剤は、好ましくは少なくとも2つのエポキシ基を有する。
2つのエポキシ基及び0個のオリゴマー分散基を有する好ましい架橋剤は、エチレングリコールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、及びポリブタジエンジグリシジルエーテルである。
2つのエポキシ基及び1以上のオリゴマー分散基を有する好ましい架橋剤は、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、及びポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルである。
3つ以上のエポキシ基及び0個のオリゴマー分散基を有する好ましい架橋剤は、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペンタエリトリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、及びトリメチロールプロパンポリグリシジルエーテルである。
一態様においては、エポキシ架橋剤は0個のオリゴマー分散基を有する。
オキセタン架橋剤の例としては、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシメチル)]ベンゼン、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、4,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、及び3,3’,5,5’−テトラメチル−[4,4’−ビス(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニルが挙げられる。
オキセタン架橋剤の例としては、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシメチル)]ベンゼン、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ベンゼン、4,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、及び3,3’,5,5’−テトラメチル−[4,4’−ビス(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニルが挙げられる。
カルボジイミド架橋剤の例としては、DSM NeoResinsからの架橋剤CX-300が挙げられる。水中において良好な可溶性又は分散性を有するカルボジイミド架橋剤はまた、米国特許6,124,398の合成実施例1〜93に記載されているようにして調製することもできる。
イソシアネート架橋剤の例としては、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート、メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサンジイソシアネート、及び1,12−ドデカンジイソシアネート、1,11−ジイソシアナトウンデカン、1,12−ジイソシアナトドデカン、2,2,4−及び2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、4,4’−ビス(イソシアナトシクロヘキシル)メタン、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,2−ビス(イソシアナトメチル)シクロブタン、1,3−及び1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ヘキサヒドロ−2,4−及び/又は−2,6−ジイソシアナトトルエン、1−イソシアナト−2−イソシアナトメチルシクロペンタン、1−イソシアナト−3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、及び1−イソシアナト−4(3)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキサン、テトラメチル−1,3−及び/又は−1,4−キシリレンジイソシアネート、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−及び/又は4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ジイソシアナトナフタレン、及びp−キシリレンジイソシアネートが挙げられる。好適なジイソシアネートはまた、これらが2以上のイソシアネート基を含む限りにおいて、ビウレット、ウレトジオン、イソシアヌレート、アロファネート、及び/又はカルボジイミド基のような変成基を含むものを包含するとも理解される。イソシアネートに関しては、液体媒体は好ましくは非水性であるが、ブロックトイソシアネートに関しては、水はしばしば許容される可能性がある。
好ましい態様においては、ポリイソシアネート架橋剤は3つのイソシアネート基を含む。トリイソシアネート官能性化合物の好都合な源は、公知のジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体である。ジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体は、ジイソシアネートを好適な三量体化触媒と一緒に反応させることによって製造することができる。3つのイソシアネート基によって末端停止されている懸垂有機鎖を有するイソシアヌレートコアを含むイソシアヌレート誘導体が製造される。ジイソシアネートの幾つかのイソシアヌレート誘導体は商業的に入手できる。1つの好ましい態様においては、用いるイソシアヌレートはイソホロンジイソシアネートのイソシアヌレートである。他の好ましい態様においては、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレートを用いる。
N−メチロール架橋剤の例としては、ジメトキシジヒドロキシエチレン尿素;N,N−ジメチロールエチルカルバメート;テトラメチロールアセチレンジ尿素;ジメチロールウロン;ジメチロールエチレン尿素;ジメチロールプロピレン尿素;ジメチロールアジピン酸アミド;及びこれらの2以上を含む混合物が挙げられる。
ケテンイミン架橋剤の例としては、式:Ph2C=C=N−C6H4−N=C=CPh2(式中、それぞれのPhは独立して、場合によっては置換されているフェニル基である)の化合物が挙げられる。
ヒドラジド架橋剤の例としては、マロン酸ジヒドラジド、エチルマロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、オキサリルジヒドラジド、及びピメリン酸ジヒドラジドが挙げられる。
商業的に入手できる高反応性オキサゾリン架橋剤は、例えばNippon ShokubaiからEpocross(登録商標)の登録商標で入手できる。これらには、エマルジョンタイプ(例えばK-2010E、K-2020E、及びK-2030EのようなEpocross K-2000シリーズ)、及び水溶性タイプ(例えば、WS-300、WS-500、及びWS-700のようなEpocross WSシリーズ)が含まれる。
アジリジン架橋剤の例としては、エチレンイミンベースのポリアジリジン(例えば、PolyAziridine LLC, Medford, NJから入手できるPZ-28及びPZ-33);XC-103三官能性アジリジン、XC-105多官能性アジリジン、及び架橋剤XC-113(Shanghai Zealchem Co., Ltd.,中国から入手できる);多官能性アジリジン液体架橋剤SaC-100(Shanghai UN Chemical Co., Ltd.,中国から入手できる);WO−2009/120420に開示されているアジリジン架橋剤;NeoCry(登録商標)CX-100(DSM NeoResinsから入手できる);Xama(登録商標)多官能性アジリジン(Lubrizolから入手できる);トリメチロールプロパントリス(β−アジリジノ)プロピオネート、ネオペンチルグリコールジ(β−アジリジノ)プロピオネート、グリセリルトリス(β−アジリジノ)プロピオネート、ペンタエリトリチルテトラ(β−アジリジノ)プロピオネート、4,4’−イソプロピリデンジフェニールジ(β−アジリジノ)プロピオネート、4,4’−メチレンジフェノールジ(β−アジリジノ);及びこれらの2以上を含む混合物が挙げられる。
特に好ましい架橋剤は、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(例えば、Aldrichから入手できる526の平均分子量を有するもの)、及び/又はトリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル(例えば、Nagase Chemtexから入手できる140のエポキシ当量を有するDenacol(登録商標)EX-321)である。
この第1の態様においては、自己分散性顔料において好ましい顔料は、カーボンブラック、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントブルー15:3、及びC.I.ピグメントイエロー74である。
成分(b)のポリマーラテックスバインダーは、通常は、インクをその最低造膜温度(MFFT)より高い温度に加熱すると凝集して膜を形成することができる水分散性の粒子又は「ビーズ」である。
第1の好ましい態様においては、成分(b)のポリマーラテックスバインダーはアクリルラテックスバインダーを含む。
第2の好ましい態様においては、成分(b)のポリマーラテックスバインダーはポリウレタンラテックスバインダーを含む。
第2の好ましい態様においては、成分(b)のポリマーラテックスバインダーはポリウレタンラテックスバインダーを含む。
第3の好ましい態様においては、成分(b)のポリマーラテックスバインダーはポリエステルラテックスバインダーを含む。
上記の場合において、インクに1種類より多いラテックスバインダーを含ませることができる。これらのラテックスバインダーは、粒径、ガラス転移温度、又は分子量のようなそれらの特性において相違していてよい。
上記の場合において、インクに1種類より多いラテックスバインダーを含ませることができる。これらのラテックスバインダーは、粒径、ガラス転移温度、又は分子量のようなそれらの特性において相違していてよい。
他の好ましい態様においては、成分(b)のポリマーラテックスバインダーは、アクリルラテックスバインダーとポリウレタンラテックスバインダー;アクリルラテックスバインダーとポリエステルラテックスバインダー;ポリエステルラテックスバインダーとポリウレタンラテックスバインダー;又はアクリルラテックスバインダー、ポリエステルラテックスバインダー、及びポリウレタンラテックスバインダー;の混合物を含む。ポリウレタンとアクリル樹脂の組み合わせが特に好ましい。これは、ポリウレタンの少なくとも1種類の分散液を少なくとも1種類のアクリルエマルジョンと混合することによって達成することができる。或いは、ポリウレタン分散液の存在下でアクリルモノマーを重合することによって、単一のウレタン−アクリル分散液を製造することができる。ラテックスバインダーの混合物の個々の成分は、粒径、ガラス転移温度、又は分子量のようなそれらの特性において相違していてよい。
アクリルラテックスバインダーは、1種類以上のエチレン性不飽和化合物を共重合することによって生成させることができる。
アクリルラテックスバインダーのガラス転移温度(Tg)は、少なくとも1種類の高Tgモノマー(即ち、高いTgを有するアクリルポリマーを与えることが知られているモノマー)を、少なくとも1種類の低Tgモノマー(即ち、低いTgを有するアクリルポリマーを与えることが知られているモノマー)と一緒に重合して、モノマーの性質及び相対量、並びに得られるポリマーの分子量を変化させて求めるTgに達するようにすることによって制御することができる。
アクリルラテックスバインダーのガラス転移温度(Tg)は、少なくとも1種類の高Tgモノマー(即ち、高いTgを有するアクリルポリマーを与えることが知られているモノマー)を、少なくとも1種類の低Tgモノマー(即ち、低いTgを有するアクリルポリマーを与えることが知られているモノマー)と一緒に重合して、モノマーの性質及び相対量、並びに得られるポリマーの分子量を変化させて求めるTgに達するようにすることによって制御することができる。
また、異なるTgを有するラテックスの複数のバッチを混合することによって、アクリルバインダーラテックスのTgを制御することも可能である。
好ましくは、アクリルラテックスバインダーは0℃〜−30℃のTgを有する。
好ましくは、アクリルラテックスバインダーは0℃〜−30℃のTgを有する。
Tgは、乾燥したラテックスについて示差走査熱量測定によって求める。Tgは、再加熱示差走査熱量測定スキャン(即ち当初の加熱及び冷却の後)からの中間値としてとられる。
好ましい高Tgモノマーは、スチレン、α−メチルスチレン、メチルメタクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートであり、スチレン及びメチルメタクリレートが特に好ましい(これら2つの組合せを含む)。
好ましい低Tgモノマーは、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、ドデシルアクリレート、ドデシルメタクリレート、及びこれら2以上を含む組み合わせのようなC1−12−アルキルアクリレート及びC2−12−アルキルメタクリレート;並びにPEG基を有する(メタ)アクリレートである。ポリ(アルキレングリコール)水分散性基を有するエチレン性不飽和化合物の例としては、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、ポリ(エチレングリコール)ジアクリレート、ポリ(エチレングリコール)ジビニルエーテル、ポリ(エチレングリコール)ジアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール−co−プロピレングリコール)ジアクリレート、ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(プロピレングリコール)−ブロック−ポリ(エチレングリコール)ジアクリレート、ポリエチレングリコールと他のビルディングブロック、例えばポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリスルホン、及びこれらの組み合わせとのコポリマーのジアクリレート、並びに次の構造:
(式中、wは1〜100であり、R11は、H、又はC1〜C10(即ち1〜10個の炭素原子を含む)アルキル基、或いは芳香族基、又はアルコキシ基、或いはエステル基であり、R12は、H又はメチル基である)
の化合物が挙げられる。
の化合物が挙げられる。
好ましくは、アクリルラテックスバインダーはまた、水分散性基(例えば、酸性基、ポリ(アルキレングリコール)基、ヒドロキシ基、アミノ基、又はカチオン性基)を有するモノマーも含む。
酸性基としては、例えば、スルホ、カルボキシ、及び/又はホスファト基が挙げられる。酸性基に関して好ましい塩は、リチウム、アンモニウム、ナトリウム、及びカリウム塩、並びにこれらの2以上を含む混合物である。カチオン性基としては、第4級アンモニウム基が挙げられる。これらの基は、しばしば部分的又は完全に塩形態である。カチオン性基に関して好ましい塩は、ハロゲン化物、及び簡単な有機酸塩、例えば塩化物、酢酸塩、プロピオン酸塩、及び/又は乳酸塩である。
酸性水分散性基を有するエチレン性不飽和化合物の例としては、(メタ)アクリル酸、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、マレイン酸、ビニルスルホン酸、ホスホノメチル化アクリルアミド、(2−カルボキシエチル)アクリルアミド、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、及び(メタ)アクリロイルオキシエチルスクシネートが挙げられる。
カチオン性水分散性基を有するエチレン性不飽和化合物の例としては、(3−アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド、3−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、(ar−ビニルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、(2−(メタクリロイルオキシ)エチル)トリメチルアンモニウムクロリド、[3−(メタクリロイルアミノ)プロピル]トリメチルアンモニウムクロリド、(2−アクリルアミド−2−メチルプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド、3−アクリルアミド−3−メチルブチルトリメチルアンモニウムクロリド、アクリロイルアミノ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及びN−(2−アミノエチル)アクリルアミドトリメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。
ヒドロキシ基を有するエチレン性不飽和化合物の例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート;2−ヒドロキシエチルメタクリレート;ヒドロキシプロピルアクリレート;及びヒドロキシプロピルメタクリレート;ヒドロキシブチルアクリレート;ヒドロキシブチルメタクリレート;ポリ(エチレングリコール)モノアクリレート;ポリ(エチレングリコール)モノメタクリレート;ポリ(プロピレングリコール)モノアクリレート;及びポリ(プロピレングリコール)モノメタクリレート;が挙げられる。2−ヒドロキシエチルアクリレート及び2−ヒドロキシエチルメタクリレートが特に好ましい。
アクリルラテックスは、0〜30、より好ましくは0〜20、最も好ましくは<5mg−KOH/gの酸価を有することが好ましい。
架橋アクリルラテックスバインダーは、ラテックス中に多官能性化合物(即ち、2以上のエチレン性不飽和基を有するモノマー)を導入することによって製造することができる。
架橋アクリルラテックスバインダーは、ラテックス中に多官能性化合物(即ち、2以上のエチレン性不飽和基を有するモノマー)を導入することによって製造することができる。
好適な多官能性化合物の例としては、ビスフェノールAエトキシレートジアクリレート、ネオペンチルグリコールエトキシレートジアクリレート、プロパンジオールエトキシレートジアクリレート、ブタンジオールエトキシレートジアクリレート、ヘキサンジオールエトキシレートジアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、グリセロールエトキシレートトリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシレートトリアクリレート、ペンタエリトリトールエトキシレートテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンエトキシレートテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールエトキシレートヘキサアクリレート、及びこれらの2以上を含む組み合わせが挙げられる。
通常は、ラテックスは界面活性剤の存在下で調製する。しかしながら、水分散性基を有するエチレン性不飽和化合物からラテックスを形成する場合には、より少ない界面活性剤しか必要でない可能性があり、幾つかの場合には界面活性剤は必要ではない。存在する場合には、界面活性剤、及び水分散性基を有するエチレン性不飽和化合物の含量は、好ましくは、ポリマーがインク中のエマルジョンを形成するのを確保するのに十分に高く、インク中の溶液が形成されるほどは高くない。
好ましいアクリルラテックスバインダーは、次のモノマーの組み合わせを含む。
・スチレン/n−ブチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
・スチレン/n−ブチルアクリレート/酸官能性モノマー;
・スチレン/メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
・スチレン/メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/酸官能性モノマー;
・メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
・メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/酸官能性モノマー。
・スチレン/n−ブチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
・スチレン/n−ブチルアクリレート/酸官能性モノマー;
・スチレン/メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
・スチレン/メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/酸官能性モノマー;
・メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート;
・メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/酸官能性モノマー。
好ましくは、アクリルラテックスバインダーは乳化重合によって製造する。
乳化重合を行う方法は特に限定されない。本発明の幾つかの態様においては、エチレン性不飽和化合物を、水中の界面活性剤及び開始剤の溶液に1以上のバッチで加えるか又は連続的に供給することができる。次に、好ましくは加熱することによって重合を行う。重合は、好ましくは窒素雰囲気下で行う。好ましくは、反応を制御するために、エチレン性不飽和化合物の混合物は、連続的に、より好ましくは欠乏供給条件下で供給する。好ましくは、まず、エチレン性不飽和化合物の混合物の少量(例えば10%以下)を用いてシード重合を行い、これが完了したら、エチレン性不飽和化合物の混合物の残りを、好ましくは連続的に、より好ましくは欠乏供給条件下で供給する。重合の開始時において、界面活性剤の全部又は一部を溶液中に存在させることができる。界面活性剤の一部を存在させて開始する場合には、界面活性剤の残りは重合を進行させながら加える(例えば連続的に供給する)ことができる。溶液には、開始剤の全部又は一部を含ませることができる。好ましくは、開始剤の少なくとも一部を溶液中に存在させて、これを用いて開始させる。開始剤の全部を存在させて開始させない場合には、残りは、重合を進行させながら溶液に1以上のバッチで加えるか又は連続的に供給することができる(好ましくは連続的に供給する)。水中の開始剤と界面活性剤の溶液をこの目的のために用いることができ、これは好ましくは連続的に供給する。好ましくは、開始剤は連続的に供給する。
乳化重合を行う方法は特に限定されない。本発明の幾つかの態様においては、エチレン性不飽和化合物を、水中の界面活性剤及び開始剤の溶液に1以上のバッチで加えるか又は連続的に供給することができる。次に、好ましくは加熱することによって重合を行う。重合は、好ましくは窒素雰囲気下で行う。好ましくは、反応を制御するために、エチレン性不飽和化合物の混合物は、連続的に、より好ましくは欠乏供給条件下で供給する。好ましくは、まず、エチレン性不飽和化合物の混合物の少量(例えば10%以下)を用いてシード重合を行い、これが完了したら、エチレン性不飽和化合物の混合物の残りを、好ましくは連続的に、より好ましくは欠乏供給条件下で供給する。重合の開始時において、界面活性剤の全部又は一部を溶液中に存在させることができる。界面活性剤の一部を存在させて開始する場合には、界面活性剤の残りは重合を進行させながら加える(例えば連続的に供給する)ことができる。溶液には、開始剤の全部又は一部を含ませることができる。好ましくは、開始剤の少なくとも一部を溶液中に存在させて、これを用いて開始させる。開始剤の全部を存在させて開始させない場合には、残りは、重合を進行させながら溶液に1以上のバッチで加えるか又は連続的に供給することができる(好ましくは連続的に供給する)。水中の開始剤と界面活性剤の溶液をこの目的のために用いることができ、これは好ましくは連続的に供給する。好ましくは、開始剤は連続的に供給する。
乳化重合において用いる界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性、又は非イオン性であってよい。異なる界面活性剤クラスの界面活性剤の混合物を用いることができる。好ましくは、界面活性剤は、場合によっては非イオン性界面活性剤と混合したアニオン性界面活性剤である。
好適なイオン性界面活性剤としては、公知のアニオン性及びカチオン性界面活性剤が挙げられる。好適なアニオン性界面活性剤の例は、アルキルベンゼンスルホネート(例えばナトリウムドデシルベンゼンスルホネート);アルキルスルフェート;アルキルエーテルスルフェート;スルホスクシネート;ホスフェートエステル;脂肪酸カルボキシレート、例えばアルキルカルボキシレート;及び例えばアルキルエトキシル化カルボキシレート、アルキルプロポキシル化カルボキシレート、及びアルキルエトキシル化/プロポキシル化カルボキシレートなどのアルキル又はアリールアルコキシル化カルボキシレート;である。
好適なカチオン性界面活性剤の例は、第4級アンモニウム塩;塩化ベンザルコニウム;エトキシル化アミン;である。
非イオン性界面活性剤の例は、アルキルエトキシレート;アルキルプロポキシレート;アルキルアリールエトキシレート;アルキルアリールプロポキシレート;及びエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー;である。好ましい態様においては、イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、特にスルホネート、スルフェート、ホスフェート、及び/又はカルボキシレート基を有するアニオン性界面活性剤(例えば、スルホ又はカルボキシ官能性アニオン性界面活性剤)を含む。スルホネート基を有するアニオン性界面活性剤が好ましいタイプの界面活性剤である。カルボキシレート基を含むイオン性界面活性剤の例としては、脂肪酸カルボキシレート、例えばラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの塩が挙げられる。更に、例えばアルキルエトキシル化カルボキシレート、アルキルプロポキシル化カルボキシレート、及びアルキルエトキシル化/プロポキシル化カルボキシレート、特にアルキルがC8−14アルキルであるもののようなアルキルアルコキシル化カルボキシレートが最も好ましい。好適なアルキルアルコキシル化カルボキシレートは、Kao CorporationからのAkypo(登録商標)レンジの界面活性剤、及びSasolからのMarlowet(登録商標)レンジの界面活性剤のように商業的に入手できる。スルホネート基を含むイオン性界面活性剤の例としては、ナトリウムジオクチルスルホスクシネート、ナトリウムジ−sec−ブチルナフタレンスルホネート、ジナトリウムドデシルジフェニルエーテルスルホネート、ジナトリウムn−オクタデシルスルホスクシネート、及び特にはナトリウムドデシルベンゼンスルホネートが挙げられる。スルホネート基及びカルボキシレート基を含むイオン性界面活性剤の例としては、ジナトリウムラウレス−3スルホスクシネートが挙げられる。ホスフェート基を含むイオン性界面活性剤の例としては、エトキシル化ドデシルアルコールホスフェートエステルのようなアルキルホスフェートのモノ又はジエステルが挙げられる。上述のイオン性界面活性剤は、通常は塩形態、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、又はアンモニウム塩、或いは上記の2以上を含む混合塩の形態である。
非イオン性界面活性剤の例は、アルキルエトキシレート;アルキルプロポキシレート;アルキルアリールエトキシレート;アルキルアリールプロポキシレート;及びエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー;である。好ましい態様においては、イオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、特にスルホネート、スルフェート、ホスフェート、及び/又はカルボキシレート基を有するアニオン性界面活性剤(例えば、スルホ又はカルボキシ官能性アニオン性界面活性剤)を含む。スルホネート基を有するアニオン性界面活性剤が好ましいタイプの界面活性剤である。カルボキシレート基を含むイオン性界面活性剤の例としては、脂肪酸カルボキシレート、例えばラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などの塩が挙げられる。更に、例えばアルキルエトキシル化カルボキシレート、アルキルプロポキシル化カルボキシレート、及びアルキルエトキシル化/プロポキシル化カルボキシレート、特にアルキルがC8−14アルキルであるもののようなアルキルアルコキシル化カルボキシレートが最も好ましい。好適なアルキルアルコキシル化カルボキシレートは、Kao CorporationからのAkypo(登録商標)レンジの界面活性剤、及びSasolからのMarlowet(登録商標)レンジの界面活性剤のように商業的に入手できる。スルホネート基を含むイオン性界面活性剤の例としては、ナトリウムジオクチルスルホスクシネート、ナトリウムジ−sec−ブチルナフタレンスルホネート、ジナトリウムドデシルジフェニルエーテルスルホネート、ジナトリウムn−オクタデシルスルホスクシネート、及び特にはナトリウムドデシルベンゼンスルホネートが挙げられる。スルホネート基及びカルボキシレート基を含むイオン性界面活性剤の例としては、ジナトリウムラウレス−3スルホスクシネートが挙げられる。ホスフェート基を含むイオン性界面活性剤の例としては、エトキシル化ドデシルアルコールホスフェートエステルのようなアルキルホスフェートのモノ又はジエステルが挙げられる。上述のイオン性界面活性剤は、通常は塩形態、例えばナトリウム、カリウム、リチウム、又はアンモニウム塩、或いは上記の2以上を含む混合塩の形態である。
また、重合可能な界面活性剤、即ち重合中にモノマーと共重合することができるものを用いることもできる。例としては、CrodaからのMaxemul(登録商標)レンジ、及びMontelloからのHitenol(登録商標)レンジが挙げられる。
アクリルラテックスバインダーの分子量は、当該技術において公知の方法によって、例えば連鎖移動剤(例えばメルカプタン)を用いることによって、及び/又は乳化重合の場合には開始剤濃度を制御することによって、及び/又は加熱時間によって制御することができる。好ましくは、アクリルラテックスバインダーは、20,000ダルトンより大きく、より好ましくは100,000ダルトンより大きい分子量を有する。アクリルラテックスバインダーの分子量は、200,000〜500,000ダルトンの範囲であることが特に好ましい。
アクリルラテックスバインダーの分子量は、Agilent HP1100装置を用い、溶出液としてTHF、及びPL混合ゲルCカラムを用いて、ポリスチレン標準試料に対してゲル透過クロマトグラフィーによって求めることができる。
乳化重合のために好適な開始剤としては、過硫酸塩、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、又は過硫酸アンモニウムが挙げられる。他の好適な開始剤、例えばアゾ及びペルオキシド開始剤は当該技術において公知である。開始剤として、複数の開始剤の組合せを用いることができ、或いはこれらは単独で用いることができる。
乳化重合のための連鎖移動剤(CTA)は、モノマー混合物中に含ませるか、或いは別に溶液に加えることができる。好適なCTAとしては、アルキルメルカプタンのようなメルカプタン(チオール)、及びチオグリコレート、並びにハロカーボンが挙げられる。アルキルメルカプタンの例としては、ドデシルメルカプタンが挙げられる。チオグリコレートの例としては、イソオクチルチオグリコレートが挙げられる。ハロカーボンの例としては、四塩化炭素及び四臭化炭素が挙げられる。
乳化重合によってアクリルラテックスバインダーを製造することに代わるものとして、必要な特性を有する予め形成されたアクリルポリマーを、溶液分散、転相、又は溶融分散法によって分散させることができる。分散液は、界面活性剤、又はポリマーに結合している極性基(カルボキシ、スルホ、ホスフェート等)のいずれかによって安定化させることができる。好適なアクリルポリマーとしては、乳化重合に関して上記に記載した組成物が挙げられる。
アクリルラテックスバインダーは、好ましくは、1000nmより小さく、より好ましくは200nmより小さく、特に150nmより小さい平均粒径を有する単峰性であってよい。好ましくは、ラテックスバインダーの平均粒径は、少なくとも20nm、より好ましくは少なくとも50nmである。而して、ラテックスバインダーは、好ましくは20〜200nmの範囲、より好ましくは50〜150nmの範囲の平均粒径を有していてよい。ラテックスバインダーの平均粒径は、光子相関分光法を用いて測定することができる。
アクリルラテックスバインダーはまた、二峰性の粒径分布を示してもよい。これは、異なる粒径の2種類以上のラテックスを混合すること、或いは例えば2段階重合によって直接二峰性分布を生成させることのいずれかによって達成することができる。二峰性粒径分布を用いる場合には、より低い粒径ピークは20〜80nmの範囲であり、より高い粒径ピークは100〜500nmの範囲であることが好ましい。2つの粒径の比は、少なくとも2、より好ましくは少なくとも3、最も好ましくは少なくとも5であることが更に好ましい。
ラテックスバインダーがポリウレタンラテックスバインダーである場合には、好ましいイソシアネート成分は、式(I):
O=C=N−R−N=C=O (式I)
(式中、Rは、アルキレン基、シクロアルキレン基(好ましくは、5〜7員のシクロアルキレン基)、アリーレン基(好ましくは、フェニレン基又はナフチレン基)、アルキレン−ビスアリーレン基、又はアリーレン−ビスアルキレン基である)のものである。
O=C=N−R−N=C=O (式I)
(式中、Rは、アルキレン基、シクロアルキレン基(好ましくは、5〜7員のシクロアルキレン基)、アリーレン基(好ましくは、フェニレン基又はナフチレン基)、アルキレン−ビスアリーレン基、又はアリーレン−ビスアルキレン基である)のものである。
好ましいジイソシアネートとしては、2,4−及び2,6−トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ポリメチレン−ジフェニレンイソシアネート、ビトルエンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートシクロヘキシル)メタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、及びテトラメチルキシレンジイソシアネートが挙げられる。
好ましいポリオールとしては、ポリアルキレンエーテルグリコール、アルキド樹脂、ポリエステル、ポリエステルアミド、2以上のヒドロキシ基を有する炭化水素及びポリカーボネートが挙げられる。
ポリエーテルジオールの例は、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びポリ(テトラメチレンエーテル)ジオールである。
ポリエステルジオールとしては、ラクトン、例えばカプロラクトンの重合によって製造されるもの、及び多官能性アルコールと多官能性の酸又は誘導体(例えばエステル又は無水物)の重合によって製造されるものが挙げられる。酸誘導体は、脂肪族、脂環式、又は芳香族であってよい。例としては、コハク酸、マレイン酸又は無水物、フマル酸、アジピン酸、ダイマー酸、フタル酸又は無水物、イソフタル酸、及びテレフタル酸が挙げられる。多官能性アルコールの例としては、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、及びエトキシル化又はプロポキシル化ビスフェノールAが挙げられる。三官能性又はより高い官能性のアルコール、例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、及びペンタエリトリトール、並びにこれらの材料のエトキシル化又はプロポキシル化誘導体を加えることもできる。
ポリエステルジオールとしては、ラクトン、例えばカプロラクトンの重合によって製造されるもの、及び多官能性アルコールと多官能性の酸又は誘導体(例えばエステル又は無水物)の重合によって製造されるものが挙げられる。酸誘導体は、脂肪族、脂環式、又は芳香族であってよい。例としては、コハク酸、マレイン酸又は無水物、フマル酸、アジピン酸、ダイマー酸、フタル酸又は無水物、イソフタル酸、及びテレフタル酸が挙げられる。多官能性アルコールの例としては、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、及びエトキシル化又はプロポキシル化ビスフェノールAが挙げられる。三官能性又はより高い官能性のアルコール、例えばグリセロール、トリメチロールプロパン、及びペンタエリトリトール、並びにこれらの材料のエトキシル化又はプロポキシル化誘導体を加えることもできる。
ポリカーボネートジオールは、例えばホスゲン、ジアルキルカーボネート、ジアリールカーボネート、又は環式カーボネートと、1,3−プロパンジオール、1,4−プロパンジオール、又は1,6−ヘキサンジオールのようなジオールとの反応からのものであってよい。
ポリマージオールの好ましい種類はポリエステルジオールである。この場合には、ポリウレタン分散液は、ポリエステルジオールとジイソシアネート、場合によってはジメチロールプロピオン酸のような水分散性ジオール、及び場合によっては連鎖延長剤(例えばジアミン)の反応によって製造される。
商業的に入手できるポリウレタン分散液を用いることができる。例としては、IncorezからのW835/177及びW835/397、並びにBASFからのJoncryl(登録商標)U4190が挙げられる。
ポリウレタンプレポリマーは、ポリオール及びイソシアネートを、撹拌しながら窒素下において通常は25〜110℃の温度で混合することによって製造することができる。反応は、所望の場合には触媒と一緒に溶媒の存在下で有利に行うことができる。この反応のために有用な溶媒としては、ケトン及びエステル、脂肪族炭化水素(例えばヘプタン又はオクタン)、及び脂環式炭化水素(例えばメチルシクロヘキサン)が挙げられる。しかしながら、重合は溶媒の不存在下で行うことが好ましい。有用な触媒としては、第3級アミン、酸、及び有機金属化合物(例えば、トリエチルアミン、塩化第一スズ、又はジ−n−ブチルスズジラウレート)が挙げられる。
製造した後、プレポリマーを乳化し、次に連鎖延長剤の存在下で連鎖延長して、それによってポリウレタンラテックスバインダーを製造することができる。有用な連鎖延長剤は、活性水素原子を有する少なくとも2つの官能基を含み、その代表例としては、ヒドラジン、第1級及び第2級アミン、アミノアルコール、アミノ酸、オキシ酸、ジオール、及びこれらの2以上を含む混合物が挙げられる。好ましい連鎖延長剤としては、水、第1級ジアミン、及び第2級ジアミンが挙げられる。好適なジアミンの例としては、1,4−シクロヘキセン−ビス(メチルアミン)、エチレンジアミン、及びジエチレントリアミンが挙げられる。
用いる連鎖延長剤のモル数は、通常はイソシアネートプレポリマーのモル数と等しいか、又はこれとほぼ等しい。
プレポリマーの乳化は、界面活性剤の存在下で行うことができる。プレポリマーが酸性又はカチオン性基を含む場合には、界面活性剤の添加は不要である可能性がある。
プレポリマーの乳化は、界面活性剤の存在下で行うことができる。プレポリマーが酸性又はカチオン性基を含む場合には、界面活性剤の添加は不要である可能性がある。
また、有機溶媒中のポリウレタンの溶液を形成し、これを場合によっては界面活性剤と共に水中に分散させ、次に蒸留によって有機溶媒を除去することによってポリウレタン分散液を形成することも可能である。ポリウレタンは、メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、又はイソプロパノールのような水混和性の溶媒中であってよく、或いはトルエン、酢酸エチル、ジクロロメタン等のような水混和性溶媒中であってよい。ポリウレタンがカルボン酸塩のような安定化基を含む場合には、界面活性剤は必要でない可能性がある。水非混和性溶媒を用いる場合には、高剪断混合を用いて水中のポリウレタン溶液のエマルジョンを形成することが一般的に好ましい。水混和性溶媒を用いる場合には、通常の撹拌が適当である可能性がある。溶媒は、好ましくは真空下において蒸留によって除去し、分散液中の溶媒レベルは、2000ppmより低く、より好ましくは1000ppmより低く、最も好ましくは500ppmより低い値まで減少させることが好ましい。このプロセスによって分散液を形成するのに好適なポリウレタン樹脂溶液としては、ToyoboからのVylon UR-1700、UR-4410、及びUR-3210が挙げられる。
ポリウレタン分散液は、通常は、
(i)ポリマージオール(ポリオール)、及び場合によってはイソシアネート基と反応することができる他の成分を、ジイソシアネートと反応させてプレポリマーを生成させ;次に
(ii)場合によっては水及び/又は水相中に存在する連鎖延長剤と反応させることによってプレポリマーを連鎖延長すると共に、水中に分散させる;
ことによって形成される。
(i)ポリマージオール(ポリオール)、及び場合によってはイソシアネート基と反応することができる他の成分を、ジイソシアネートと反応させてプレポリマーを生成させ;次に
(ii)場合によっては水及び/又は水相中に存在する連鎖延長剤と反応させることによってプレポリマーを連鎖延長すると共に、水中に分散させる;
ことによって形成される。
この分散液は、ポリウレタン中に存在するモノマー、例えばイオン性基又は非イオン性基によるか、又は添加する界面活性剤によって安定化させることができる。イオン性基を含ませることによる安定化の例は、ポリマージオールと一緒に、モノマーとしてジメチロールプロピオン酸(DMPA)を用いることによるものである。非イオン性安定化基の例は、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールのようなポリ(アルキレンオキシド)基である。
ポリウレタンラテックスバインダーのTgは、ポリオール、ジイソシアネート、及び連鎖延長剤を選択することによって制御することができる。また、異なるTgを有するラテックスの複数のバッチを混合することによって、ポリウレタンバインダーラテックスのTgを制御することも可能である。
好ましくは、ポリウレタンラテックスバインダーは、−30℃〜0℃の範囲のTgを有する。
ポリウレタンの重量平均分子量は、好ましくは>20,000、より好ましくは>50,000、最も好ましくは>100,000である。
ポリウレタンの重量平均分子量は、好ましくは>20,000、より好ましくは>50,000、最も好ましくは>100,000である。
ポリウレタンラテックスバインダーは、好ましくは、1000nmより小さく、より好ましくは200nmより小さく、特に150nmより小さい平均粒径を有する。好ましくは、ラテックスバインダーの平均粒径は、少なくとも20nm、より好ましくは少なくとも50nmである。而して、ラテックスバインダーは、好ましくは、20〜200nmの範囲、より好ましくは50〜150nmの範囲の平均粒径を有していてよい。ラテックスバインダーの平均粒径は、光子相関分光法を用いて測定することができる。
ラテックスバインダーがポリエステルである場合には、これは、ポリエステルを合成するための公知の任意の重合手順を用いて製造することができる。而して、ポリエステルはカルボニルオキシ(即ち−C(−O)−O−)連結基を含み、酸成分(そのエステル形成性誘導体を含む)をヒドロキシル成分と反応させる縮合重合法によって製造することができることが周知である。酸成分は、1種類以上の多塩基カルボン酸、例えばジ及びトリカルボン酸、又はそれらのエステル形成性誘導体、例えば酸ハロゲン化物、無水物、又はエステルから選択することができる。ヒドロキシル成分は、1種類以上の多価アルコール又はフェノール類(ポリオール)、例えばジオール、トリオール等であってよい(しかしながら、ポリエステルには、所望の場合には、「ヒドロキシル成分」の一部として適当なアミノ官能性反応物質を含ませることによって、一定割合のカルボニルアミノ連結基:−C(−O)−NH−(即ちアミド連結基)を含ませることができることを理解すべきである)。ポリエステルを形成する反応は、1以上の段階で行うことができる。また、例えば酸成分の一部としてオレフィン性不飽和ジカルボン酸又は無水物を用いることによって、連鎖内不飽和をポリエステル中に導入することも可能である。
ポリエステルを形成するために用いることができる好ましい多塩基カルボン酸は、2つ又は3つのカルボン酸基を有する。例えば、2以上のカルボキシ基を有するC4〜C20の脂肪族、脂環式、及び芳香族化合物、及びこれらのエステル形成性誘導体(例えば、エステル、無水物、及び酸塩化物)、並びにC36ダイマー酸のようなダイマー酸を用いることができる。具体例としては、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、セバシン酸、ノナン二酸、デカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、及びテトラヒドロフタル酸、並びにこれらの酸塩化物が挙げられる。無水物としては、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、及びヘキサヒドロフタル酸の無水物が挙げられる。
ポリエステルを形成するために用いることができる好ましいポリオールとしては、分子あたり2〜6つ、より好ましくは2〜4つ、特に2つのヒドロキシル基を有するものが挙げられる。分子あたり2つのヒドロキシ基を有する好適なポリオールとしては、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペンチルグリコール)、1,2−、1,3−、及び1,4−シクロヘキサンジオール及び対応するシクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールのようなジオール、並びにアルコキシル化ビスフェノールA製品、例えばエトキシル化又はプロポキシル化ビスフェノールAのようなジオールが挙げられる。分子あたり3つのヒドロキシ基を有する好適なポリオールとしては、トリメチロールプロパン(1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパン)のようなトリオールが挙げられる。分子あたり4つ以上のヒドロキシ基を有する好適なポリオールとしては、ペンタエリトリトール(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール)、及びソルビトール(1,2,3,4,5,6−ヘキサヒドロキシヘキサン)が挙げられる。
ポリエステルラテックスバインダーの分子量は、当該技術において公知の方法によって、例えば反応時間、又はヒドロキシル基に対する酸(又はエステル)の比によって制御することができる。好ましくは、ポリエステルラテックスバインダーは、5,000〜100,000ダルトン、より好ましくは5,000〜50,000ダルトンの分子量を有する。ポリエステルラテックスバインダーの分子量は8,000〜40,000ダルトンの範囲であることが特に好ましい。
アクリルラテックスバインダーの分子量は、Agilent HP1100装置を用い、溶出液としてTHF、及びPL混合ゲルCカラムを用いて、ポリスチレン標準試料に対してゲル透過クロマトグラフィーによって求めることができる。
ポリエステルラテックスバインダーのTgは、少なくとも1種類の高Tgモノマー(即ち、高いTgを有するポリエステルポリマーを与えることが知られているモノマー)を、少なくとも1種類の低Tgモノマー(即ち、低いTgを有するポリエステルポリマーを与えることが知られているモノマー)と共に重合して、モノマーの性質及び相対量、並びに得られるポリマーの分子量を変化させて求めるTgに達するようにすることによって制御することができる。
また、異なるTgを有するラテックスの複数のバッチを混合することによってポリエステルバインダーラテックスのTgを制御することも可能である。
好ましい高Tgモノマーは、テレフタル酸、イソフタル酸、1,2−エタンジオール、及びアルコキシル化ビスフェノールA製品、例えばエトキシル化又はプロポキシル化ビスフェノールAである。
好ましい高Tgモノマーは、テレフタル酸、イソフタル酸、1,2−エタンジオール、及びアルコキシル化ビスフェノールA製品、例えばエトキシル化又はプロポキシル化ビスフェノールAである。
好ましい低Tgモノマーは、C36ダイマー酸のような長鎖ジカルボン酸、又は1,6−ヘキサンジオールのような長鎖ジオールである。
好ましくは、ポリエステルラテックスバインダーは0℃〜−30℃のTgを有する。
好ましくは、ポリエステルラテックスバインダーは0℃〜−30℃のTgを有する。
ポリエステルラテックスは、例えば、溶液分散、転相、又は溶融乳化法によって形成することができる。ポリエステルラテックスは、界面活性剤、又はポリマー中に存在する酸基の塩、或いは両方の組み合わせのいずれかによって水性媒体中で安定化させることができる。ポリマー中に存在する酸基は、カルボン酸基、スルホネート基等であってよい。カルボン酸基は、モノマーとしてジカルボン酸を用いることによって連鎖末端から存在させることができ;これらは、ヒドロキシル連鎖末端と無水物(例えば、無水トリメリット酸又は無水フタル酸)との反応によって形成することができ;或いはこれらは、ジメチロールプロピオン酸のようなモノマーを導入することによって存在させることができる。スルホネート基は、重縮合反応においてナトリウムスルホイソフタル酸又はそのエステルのようなモノマーを用いることによって存在させることができる。
好ましくは、少なくともポリエステル樹脂、有機溶媒、水、場合によってはイオン性界面活性剤、及び場合によっては塩基を混合し;そして、得られる混合物から有機溶媒を除去してポリエステル樹脂粒子の水性分散液を形成する;ことによって、ポリエステル樹脂を水性媒体中に分散させる。より好ましくは、有機溶媒中にポリエステル樹脂を与えて(例えば溶解して)有機相を形成し;水、場合によってはイオン性界面活性剤、及び場合によっては塩基を含む水相を形成し;有機相と水相を混合して、有機相の液滴を水相中に分散させ;そして、有機溶媒を除去してポリエステル樹脂粒子の水性分散液を残留させる;ことによって、ポリエステル樹脂を水性媒体中に分散させる。例えば有機相と水相の混合は、分散液を混合する任意の好適な方法によって行うことができる。混合は、低剪断エネルギー工程(たとえば低剪断撹拌手段を用いる)、及び/又は高剪断エネルギー工程(例えば回転子−固定子タイプのミキサーを用いる)を用いて行うことができる。
有機溶媒は、水非混和性又は水混和性であってよい。ポリエステル樹脂を溶解するために、任意の好適な公知の水非混和性有機溶媒を用いることができる。好適な水非混和性有機溶媒としては、アルキルアセテート(例えばエチルアセテート)、炭化水素(例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水素(例えば、塩化メチレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等)、及び他の公知の水非混和性有機溶媒が挙げられる。好ましい溶媒は、塩化メチレン(即ちジクロロメタン)、及びエチルアセテート、並びにこれらの混合物である。2種類以上の溶媒(即ち共溶媒)を用いることができる。
水混和性溶媒の好適な例としては、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール(IPA)、ブタノール等)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)等)、グリコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール等)、エチレングリコールのアルキルエーテル(例えば、メチルセロソルブ(登録商標)、エチルセロソルブ(登録商標)、ブチルセロソルブ(登録商標)等)、ジエチレングリコールのアルキルエーテル(例えば、エチルカルビトール(登録商標)、ブチルカルビトール(登録商標)等)、プロピレングリコールのアルキルエーテル、エーテル(ジオキサン、テトラヒドロフラン等)などが挙げられる。
場合によって用いる塩基は、酸基を中和するために好適な任意の塩基、例えば金属塩(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウムなど)、及びアミン(例えば有機アミン)であってよい。
溶媒は、好ましくは真空下において蒸留によって除去し、分散液中の溶媒レベルは、2000ppmより低く、より好ましくは1000ppmより低く、最も好ましくは500ppmより低い値まで減少させることが好ましい。
特にポリエステルが例えばナトリウムスルホ−イソフタル酸又はそのエステルを導入することからのスルホネート基を含む場合には、樹脂を水中で単純に加熱することによって分散液を調製することができる可能性がある。かかる樹脂の例は、SK ChemicalsからのSkybon(登録商標)EW-210である。
ポリエステルラテックスバインダーは、好ましくは、1000nmより小さく、より好ましくは200nmより小さく、特に150nmより小さい平均粒径を有する。好ましくは、ラテックスバインダーの平均粒径は、少なくとも10nm、より好ましくは少なくとも20nm、最も好ましくは少なくとも50nmである。而して、ラテックスバインダーは、好ましくは、20〜200nmの範囲、より好ましくは50〜150nmの範囲の平均粒径を有していてよい。ラテックスバインダーの平均粒径は、光子相関分光法を用いて測定することができる。
ラテックスバインダーは、形成されたら、好ましくは、使用前に、例えば3μmより小さく、好ましくは0.3〜2μm、特に0.5〜1.5μmの平均孔径を有するフィルターを通して濾過して大きすぎる粒子を除去する。ラテックスバインダーは、それを他の成分と混合してインクを形成する前、形成中、又は形成した後に濾過することができる。
ポリエステルラテックスバインダーは、場合によっては、0〜50mg−KOH/g、特に0〜40mg−KOH/g、より特には30mg−KOH/g以下の酸価を有する。ポリエステルポリマー中に存在するカルボン酸塩を用いて分散液を安定化させる場合には、酸価は好ましくは5〜30mg−KOH/gの範囲であってよい。ポリエステルポリマー中に存在するスルホネート塩又は界面活性剤を用いて分散液を安定化させる場合には、酸価は<5mg−KOH/gであってよい。
好ましくは、成分(b)はポリウレタンラテックスバインダーである。
成分(c)には、25℃において27.5より大きい溶解度パラメーターを有する任意の好適な極性有機溶媒を含ませることができる。
成分(c)には、25℃において27.5より大きい溶解度パラメーターを有する任意の好適な極性有機溶媒を含ませることができる。
好ましくは、成分(c)はプロトン性の極性有機溶媒を含む。
好適な溶媒としては、グリセロール、2−ピロリドン、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びジエチレングリコールが挙げられる。
好適な溶媒としては、グリセロール、2−ピロリドン、エチレングリコール、プロピレングリコール、及びジエチレングリコールが挙げられる。
好ましくは、成分(c)は、グリセロール、2−ピロリドン、エチレングリコール、及びジエチレングリコールからなるリストから選択される1〜3種類の溶媒を含む。より好ましくは、成分(c)は、グリセロール、2−ピロリドン、エチレングリコール、及びジエチレングリコールからなるリストから選択される2又は3種類の溶媒を含む。成分(c)は、グリセロール、2−ピロリドン、エチレングリコール、及びジエチレングリコールからなるリストから選択される3種類の溶媒を含むことが特に好ましい。
溶解度パラメーターは、メガパスカルで表される標準的なHildebrand溶解度パラメーターである。溶媒のHildebrand溶解度パラメーターの値は、Barton, Handbook of Solubility Parameters, CRC Press, 1983において見ることができる。
任意のアセチレン系界面活性剤を成分(d)として用いることができる。しかしながら、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、及びそのエチレンオキシド縮合体が好ましい。これらの化合物は、Air ProductsからSurfynol(登録商標)レンジの界面活性剤として入手できる。
異なる複数の界面活性剤を含む混合物を用いることができる。
成分(d)は、好ましくは、0.001〜2.5部、より好ましくは0.01〜2部、特に0.05〜1.5部、より特には0.1〜1.2部、特に0.5〜1.0部の量で組成物中に存在させる。
成分(d)は、好ましくは、0.001〜2.5部、より好ましくは0.01〜2部、特に0.05〜1.5部、より特には0.1〜1.2部、特に0.5〜1.0部の量で組成物中に存在させる。
界面活性剤は本発明のインク中における重要な成分である。特定のインクにおいて界面活性剤及びその濃度の両方を正しく選択することは、インクジェットを有効に行うのに、及びプリントヘッドのフェースプレートを濡らさないのに最も重要である。
インクは、「非濡れ性被覆」で処理していないプリントヘッドのフェースプレートを濡らさないように設計することが望ましい。これらのフェースプレートは、90°未満、又は80°未満の水との接触角を示すことができる。非濡れ性であるように特に設計されているフェースプレートは、90°より大きく、時には95°より大きく、更に時には100°より大きい水との接触角を有することができる。
これらの特性を達成するために、インクは動的表面張力範囲を示す、即ちその表面張力は表面寿命によって左右されることが望ましい。新しく形成された表面の表面張力は高いが、界面活性剤又は他の表面活性種が表面に移動するにつれて低下する。動的表面張力範囲は、気泡表面張力計における測定によって求めることができる。これは、表面張力を表面寿命又は気泡周波数の関数として測定する。10ミリ秒において測定される表面張力(γ(10))は>35ダイン/cmであり、1,000ミリ秒において測定される表面張力(γ(1000))は20〜40ダイン/cmの範囲であり、γ(10)>γ(1000)であることが好ましい。或いは、インクの平衡表面張力は、1種類又は複数の界面活性剤を含ませないで製造した同等のインクのものと比較することができる。界面活性剤を用いない平衡表面張力は、1種類又は複数の界面活性剤を存在させた場合のものよりも少なくとも10ダイン/cm高いことが好ましい。
成分(e)に関しては、インク中で安定な任意の殺生物剤(又は複数の殺生物剤の混合物)を用いることができる。殺生物剤は、LonzaからProxel(登録商標)GXLとして20%活性溶液として入手できる1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、及びDow Chemical CompanyからのBioban(登録商標)DXN(2,6−ジメチル−1,3−ジオキサン−4−イルアセテート)を含むことが特に好ましい。
成分(f)の粘度調整剤は、好ましくは、ポリエーテル(例えば、ポリエチレングリコール及びポリ(エチレンオキシド))、セルロースポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース、水溶性アクリル樹脂、水溶性ポリエステル、水溶性ポリウレタン、2−エチル−オキサゾリンのホモポリマー(例えばポリ−2−エチル−2−オキサゾリン)、ポリ(ビニルアルコール)、及びポリ(ビニルピロリドン)、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
成分(f)は、好ましくは、ポリ(エチレングリコール)又はポリ(エチレンオキシド)、アクリルポリマー、又はポリウレタン、例えば疎水変性ポリウレタンである。より好ましくは、成分(f)は、ポリエチレングリコール、特にポリエチレングリコール20,000である。
成分(f)は、好ましくは、0〜10部の量、より好ましくは2〜8部の量で組成物中に存在させる。
場合によっては、25℃において27.5未満の溶解度パラメーターを有する他の極性溶媒をインク中に存在させることができる。好ましくは、本発明のインクは、3部未満、より好ましくは2部未満、特に1部未満の、25℃において27.5未満の溶解度パラメーターを有する溶媒を含み、より特にはかかる溶媒を含まない。而して、好ましくは成分(g)は0である。
場合によっては、25℃において27.5未満の溶解度パラメーターを有する他の極性溶媒をインク中に存在させることができる。好ましくは、本発明のインクは、3部未満、より好ましくは2部未満、特に1部未満の、25℃において27.5未満の溶解度パラメーターを有する溶媒を含み、より特にはかかる溶媒を含まない。而して、好ましくは成分(g)は0である。
本発明の一態様においては、第1のラテックス(好ましくはアクリル)バインダーは、他のラテックス(好ましくはアクリル)バインダーとの反応、或いは架橋剤との反応のいずれかによって、造膜中又は造膜後に架橋させる。後者の場合には、架橋剤をインクに加えることができる(成分(h)。任意の好適な架橋剤を用いることができる。好ましい架橋剤の例は、成分(a)に関して上記に記載した通りである。架橋剤は、ポリマーに結合している官能基、例えばカルボン酸基又はケトンと反応させることができる。反応性ケトン基は、ジアセトンアクリルアミド、又は2−(メタクリロイルオキシ)エチルアセトアセテートのようなモノマーを使用することによってポリマー中に導入することができる。これらのモノマーを導入したポリマーは、ジヒドラジド(例えばアジピン酸ジヒドラジド)又はジアミンのような架橋剤によって架橋させることができる。
インクは、好ましくは65℃より低く、特に60℃より低いMFFTを有する。
MFFTは、例えばインクの乾燥中にインク成分の成分が凝集して膜を形成する最低温度である。
MFFTは、例えばインクの乾燥中にインク成分の成分が凝集して膜を形成する最低温度である。
MFFTを測定するための装置は商業的に入手でき、例えば最低造膜温度バーはRhopoint Instrumentsから入手できる(MFFTバー90)。MFFTバー90は、電子的に与えられた温度勾配を有するニッケルメッキ銅プラテンを有する温度バーを含む。表面下の10個の等間隔のセンサーによって、バーに沿って瞬間的な温度測定が与えられる。所望の温度プログラムを選択して装置を熱平衡に到達させる。キューブアプリケーター又はスプレッダーを用いて、濡れ試験インクの塗工跡を施すことができる。インクが乾燥したら、装置はMFFTを示す。何らかの理由で上述の商業的に入手できる装置がインクに関して(例えば低いラテックス含量及び/又はインクの色のために)機能しない場合には、その代わりに皿内に少量のインクを配置し、インクを含む皿を所望の評価温度(例えば70℃)において24時間加熱し、次に手袋をはめた指で表面を擦って膜が形成されているかどうかを評価することができる。膜が形成されている場合には、手袋をはめた指へのインクの移動は僅かしかないか又は全くなく、一方、膜が形成されていない場合には、手袋をはめた指へのインクの大きな移動があるか、或いは乾燥したインクが亀裂を形成する。
所望のMFFTは、ポリマーラテックスと有機溶媒の適切な組合せを選択することによって達成することができる。インクのMFFTが高すぎる場合には、インクのMFFTを所望の範囲にするために、凝集溶媒の量を増加させることができ、及び/又はより低いTgのポリマーラテックスを用いることができる。したがって、インクの設計段階において、所望のMFFTに応じて、より多いか又はより少ない凝集溶媒、並びにより高いか又はより低いTgのポリマーラテックスを含ませるかどうかを決定することができる。
一態様においては、インクは、Brookfieldスピンドル18を60rpmで用いて35℃において測定して、45mPa・秒未満、より好ましくは40mPa・秒未満、特に37mPa・秒未満、より特には25mPa・秒未満、特に20mPa・秒未満の粘度を有する。一態様においては、粘度は、Brookfieldスピンドル18を60rpmで用いて35℃において測定して8〜20mPa・秒の範囲である。
インクは、好ましくは、Kibron AquaPiを用いて25℃において測定して、20〜65ダイン/cm、より好ましくは20〜50ダイン/cm、特に20〜40ダイン/cmの表面張力を有する。
好ましくは、インク組成物は、10ミクロン未満、より好ましくは5ミクロン未満、特に1ミクロン未満の平均孔径を有するフィルターを通して濾過したものである。
好ましくは、インクは7.5〜9.5の範囲のpHを有する。pHは、好適な緩衝剤を用いて調節することができる。
好ましくは、インクは7.5〜9.5の範囲のpHを有する。pHは、好適な緩衝剤を用いて調節することができる。
上述の成分に加えて、インク組成物には、場合によって1種類以上のインク添加剤を含ませることができる。インクジェット印刷インクのために好適な好ましい添加剤は、コゲーション防止剤、流動性調整剤、腐食抑制剤、及びキレート剤である。好ましくは、全てのかかる添加剤の総量は10重量部以下である。これらの添加剤は、インクに加える水である成分(i)に加えられて、その一部を構成する。
好ましい態様においては、インクは、
(1)0.5〜5部の自己分散性顔料;
(2)2〜15部の、0℃〜−60℃の範囲のガラス転移温度を有するポリマーラテックスバインダー;
(3)1〜10部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する第1のプロトン性の極性有機溶媒;
(4)1〜10部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する第2のプロトン性の極性有機溶媒;
(5)0〜10部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する第3の極性プロトン性有機溶媒;
(6)0.2〜2部のアセチレン系界面活性剤;
(7)0.001〜2部の殺生物剤;
(8)0〜10部の粘度調整剤;
(9)100部までの残余量の水;
を含み、但し、プロトン性の極性有機溶媒の総量は5〜15部の範囲であり、ラテックスバインダーと全プロトン性極性有機溶媒との比は1:3〜3:1の範囲である。
(1)0.5〜5部の自己分散性顔料;
(2)2〜15部の、0℃〜−60℃の範囲のガラス転移温度を有するポリマーラテックスバインダー;
(3)1〜10部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する第1のプロトン性の極性有機溶媒;
(4)1〜10部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する第2のプロトン性の極性有機溶媒;
(5)0〜10部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する第3の極性プロトン性有機溶媒;
(6)0.2〜2部のアセチレン系界面活性剤;
(7)0.001〜2部の殺生物剤;
(8)0〜10部の粘度調整剤;
(9)100部までの残余量の水;
を含み、但し、プロトン性の極性有機溶媒の総量は5〜15部の範囲であり、ラテックスバインダーと全プロトン性極性有機溶媒との比は1:3〜3:1の範囲である。
この好ましい態様においては、成分(5)は好ましくは1〜10部で存在する。
また、この好ましい態様においては、ラテックスバインダーと全プロトン性極性有機溶媒との比は1:2〜2:1の範囲である。
また、この好ましい態様においては、ラテックスバインダーと全プロトン性極性有機溶媒との比は1:2〜2:1の範囲である。
通常は、基材が変形、歪曲、又は溶融する温度よりも低いMFFTをインクが有するように、インク及び基材を選択する。このようにすると、インクは、基材を損傷しない温度において基材上に膜を形成することができる。
本発明は、非吸収性及び/又は温度感受性の基材に印刷するために特に価値があるが、これはまた、吸収性であり、及び/又は温度感受性でない基材に印刷するために用いることもできる。かかる基材に関しては、本インク及び方法は、従来のプロセスにおいて用いられるものよりも低い温度において良好な耐擦過性を有する印刷を提供し、それによって製造コストが減少するという有利性を与える。
非吸収性基材の例としては、ポリエステル、ポリウレタン、ベークライト、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ポリカーボネート、約50%のポリカーボネートと約50%のアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンのブレンド、ポリブチレンテレフタレート、ラバー、ガラス、セラミック、及び金属が挙げられる。
所望の場合には、それに対するインクの接着を向上させるために、例えばプラズマ、コロナ放電、又は界面活性剤処理を用いて基材を予備処理することができる。例えば、基材を粗面化することができ、或いはそれをインク受容性被覆で被覆することができる。
一態様においては、本方法は、最高で70℃、より好ましくは最高で65℃、特に最高で60℃の温度において、基材に施したインクを乾燥することを更に含む。
本発明の第2の形態は、インクジェットプリンターを用いて本発明の第1の形態にしたがうインクを基材上に印刷するインクジェット印刷方法を提供する。好ましくは、インク再循環プリントヘッドを有するインクジェットプリンターを用いる。
本発明の第2の形態は、インクジェットプリンターを用いて本発明の第1の形態にしたがうインクを基材上に印刷するインクジェット印刷方法を提供する。好ましくは、インク再循環プリントヘッドを有するインクジェットプリンターを用いる。
本発明方法は、インク再循環プリントヘッドを有する任意のインクジェットプリンターを用いることができる。好ましくは、プリントヘッドはインク供給システム内にインク再循環流路を有する。この流路により新しいインクを吐出のために供することが可能であり、これはインク供給システムの一部であってよく、或いは更にはノズルプレートの後方に配される特別に設計された流路であってよい。インク供給システムはノズルプレートの後方に配することが好ましい。これは、これによって再起動/待機の挙動に障害を与えずにより揮発性の高いインクを用いることが可能になるからである。ノズルプレート後方での再循環は、Samba(登録商標)又はSG1024(登録商標)のような商業的に入手できるFUJIFILM Dimaxプリントヘッドで例示される。
本発明の第3の形態は、本発明の第1の形態において記載したインクを用いて、本発明の第2の形態において記載したインクジェット印刷方法によって印刷された基材を提供する。この基材は、本発明の第1の形態において記載し、好ましいものと同様である。
本発明の第4の形態によれば、本発明の第2の形態において規定するインクを含むインクジェットプリンターインク容器(例えばカートリッジ又はより大きなインクタンク)が提供される。
本発明の第5の形態は、本発明の第1の形態において記載するインクを含む、本発明の第2の形態において記載する再循環プリンターヘッドを有するインクジェットプリンターを提供する。
本発明の第6の形態は、インクが本発明の第1の形態において記載し、好ましいものと同様である、ブラックインク、シアンインク、イエローインク、及びマゼンタインクを含むインクセットを提供する。好ましくは、顔料は、ブラックインクにおいてはカーボンブラック;シアンインクにおいてはピグメントブルー15:3;イエローインクにおいてはピグメントイエロー74;及びマゼンタインクにおいてはピグメントレッド122;である。
ここで以下の実施例によって本発明を示す。ここで、全ての部は反対に示していない限りにおいて重量基準である。
用いた自己分散性顔料は、Pro-Jet(登録商標)APD1000ブラックであった。Pro-Jet(登録商標)APD1000シアン、マゼンタ、及びイエローを用いて同じインクを調製することができる。ProJet(登録商標)APD1000顔料分散液は、FUJIFILM Imaging Colorants Limitedから入手できる。
用いた自己分散性顔料は、Pro-Jet(登録商標)APD1000ブラックであった。Pro-Jet(登録商標)APD1000シアン、マゼンタ、及びイエローを用いて同じインクを調製することができる。ProJet(登録商標)APD1000顔料分散液は、FUJIFILM Imaging Colorants Limitedから入手できる。
Surfynol(登録商標)465は、Air Productsからのエトキシル化アセチレン系界面活性剤である。
Incorez(登録商標)W835/177は、Incorezからのポリウレタン分散液である。Incorez W835/177のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定を用いて求めたところ、−15.3℃であることが分かった。
Incorez(登録商標)W835/177は、Incorezからのポリウレタン分散液である。Incorez W835/177のガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定を用いて求めたところ、−15.3℃であることが分かった。
Rovene(登録商標)5499は、Mallard Creek Polymersからのスチレンブタジエン分散液である。Rovene 5499のTgは0℃である。
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンは、LonzaからProxel(登録商標)GXL(20%溶液)として入手した。
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンは、LonzaからProxel(登録商標)GXL(20%溶液)として入手した。
FUJIFILM DimatixからのStarFire(登録商標)SG1024再循環プリントヘッドによって、インク1〜3を印刷した。StarFire(登録商標)SG1024再循環プリントヘッドは、水性インクと共に用いた際にそのフェースプレートが「濡れて」プリンターの性能に悪影響を与える傾向があるために、通常は非水性インクと共にしか用いられない。
しかしながら、全ての実施例のインクは何の問題もなく印刷された。JetXpertドロップウォッチャーを用いてプリントヘッドを撮影した。本発明のいずれのインクによっても、いずれのフェースプレートも濡れの兆候はなかった。
Claims (15)
- (a)0.1〜10部の自己分散性顔料;
(b)5〜15部の、0℃〜−60℃の範囲のガラス転移温度を有するポリマーラテックスバインダー;
(c)5〜15部の、27.5より大きい25℃における溶解度パラメーターを有する1種類以上の極性有機溶媒;
(d)0.1〜3部のアセチレン系界面活性剤;
(e)0.001〜5部の殺生物剤;
(f)0〜10部の粘度調整剤;
(g)0〜5部の、27.5未満の25℃における溶解度パラメーターを有する1種類以上の有機溶媒;
(h)0〜5部の架橋剤;及び
(i)100部までの残余量の水;
を含み;
ラテックスバインダーと全有機溶媒との比は1:3〜3:1の範囲であるインク。 - ラテックスバインダーと全有機溶媒との比が1:2〜2:1の範囲である、請求項1に記載のインク。
- 成分(a)において、自己分散性顔料が、オキセタン、カルボジイミド、ヒドラジド、オキサゾリン、アジリジン、イソシアネート、N−メチロール、ケテンイミン、イソシアヌレート、及びエポキシ基から選択される少なくとも2つの基を有する架橋剤によって顔料コアの周囲で架橋しているカルボキシ官能性分散剤を含む、請求項1又は2のいずれかに記載のインク。
- 成分(b)のポリマーラテックスバインダーがアクリルラテックスバインダーを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
- 成分(b)のポリマーラテックスバインダーがポリウレタンラテックスバインダーを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
- 成分(b)のポリマーラテックスバインダーがポリエステルラテックスバインダーを含む、請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
- 成分(b)のポリマーラテックスバインダーが、アクリルラテックスバインダーとポリウレタンラテックスバインダー;アクリルラテックスバインダーとポリエステルラテックスバインダー;ポリエステルラテックスバインダーとポリウレタンラテックスバインダー;又はアクリルラテックスバインダー、ポリエステルラテックスバインダー、及びポリウレタンラテックスバインダー;の混合物を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のインク。
- 成分(c)がプロトン性の極性有機溶媒を含む、請求項1〜7のいずれかに記載のインク。
- 成分(c)が、グリセロール、2−ピロリドン、エチレングリコール、及びジエチレングリコールからなるリストから選択される1〜3種類の溶媒を含む、請求項1〜8のいずれかに記載のインク。
- 成分(d)が2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエチレンオキシド縮合体である、請求項1〜9のいずれかに記載のインク。
- 成分(g)が0である、請求項1〜10のいずれかに記載のインク。
- 請求項1〜11のいずれかに記載のインクを、インク再循環プリントヘッドを有するインクジェットプリンターを用いて基材上に印刷する、インクジェット印刷方法。
- 請求項12に記載のインクジェット印刷方法によって印刷された基材。
- 請求項1〜11のいずれかに記載のインクを含むインクジェットプリンターインク容器タンク。
- 請求項1〜11のいずれかに記載のインクを含む再循環プリンターヘッドを有するインクジェットプリンター。
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